JPH0636101U

JPH0636101U - 懐中電灯

Info

Publication number: JPH0636101U
Application number: JP7692492U
Authority: JP
Inventors: 賢太田
Original assignee: 賢太田
Priority date: 1992-10-09
Filing date: 1992-10-09
Publication date: 1994-05-13

Abstract

(57)【要約】【目的】前方を照らして足もとの確認ができると共
に、後方に向けて発光して警告し、後方の自動車の運転
手に自己の存在を積極的に知らせ、夜間の歩行の安全確
保を図る。【構成】懐中電灯１の前端部に照明用の電球９Ａを設
け、後端部に赤色の光を発する警告用の電球９Ｂを設け
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、懐中電灯に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の懐中電灯の多くは棒状に形成され、その一端部側に照明手段が設けられている。そして、使用時には、懐中電灯の照明手段を必要な方向に向けて照らすのである。このように、従来の懐中電灯は、本体のほぼ一方（向側）のみを照らす機能を有するものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、例えば散歩等のため、夜間あるいは早朝に懐中電灯を携えて道路を歩くことがある。このようなとき、従来の懐中電灯では、前方や足もとを照らすことはできたが、同時に他の方向に向けて発光することはできなかった。従って、歩行者が自動車と共用の道路を歩いているときには、例えば後方から来る自動車の運転手には歩行者を確認することが難しく、減速が遅れがちになる等して危険であった。特に夜間に郊外の暗い道や雨中を高齢者が歩く場合には危険が大きかった。本考案は、例えば夜間の道路を散歩する場合等に、前方を照らせるとともに、前方以外からも確認しやすい懐中電灯を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案の懐中電灯は、本体のほぼ一方を照らす照明手段を有する懐中電灯であって、さらに、その照明手段の照らす方向とは異なる方向に向けて発光する警告手段を有するものである。この時、警告手段は照明手段とはほぼ反対方向に向けて発光させるように設けることが好ましい。

【０００５】

【作用】

上記の構成により本考案に係る懐中電灯では、照明手段が本体のほぼ一方を照らし、また、警告手段が他の方向に向けて発光する。さらに、請求項２の構成では、警告手段は照明手段とはほぼ反対方向に向けて発光する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案に係る懐中電灯を具体化した第１実施例について、図１を参照して説明する。なお、図１において、右側を前側、左側を後側という。懐中電灯１の本体は、それぞれ有底筒状に形成された２つの本体ケース２からなっている。両本体ケース２の底部にはそれぞれ取付け孔３が穿設され、取付け孔３の内周面にはねじが螺設されている。本体ケース２の底部の外側には金属製の板状のリード片４が取着され、その一端部は前記取付け孔３の開口部に達し、一方、他端部はスリット５を通して本体ケース２内に導入され、さらにプッシュスイッチ６を介して本体ケース２の開口端部まで延長されている。

【０００７】本体ケース２の底部の内側には金属製の接触板７が配置され、接触板７からはリード片８が延設されて本体ケース２の開口端部まで達している。そして、取付け孔３には電球９Ａ，９Ｂが螺入され、電球９Ａ，９Ｂの側部９ａは前記リード片５の一端部に接し、また、基端側の接点９ｂは前記接触板７に接している。後側の本体ケース２の接触板７には前側が縮径する渦巻きバネ１０が接続され、同バネ１０は後述する乾電池１１の負極に弾性的に接触するようになっている。

【０００８】前側の本体ケース２の開口端部には拡径部２ａが形成され、その内径が後側の本体ケース２の外径とほぼ等しくなっている。前側の本体ケース２のリード片４，８の開口端部側は屈曲されて接触部４ａ，８ａが形成されている。そして、両本体ケース２内に乾電池１１を正極が前側を向くように収納し、前側の本体ケース２のリード片４，８の接触部４ａ，８ａを後側の本体ケース２のリード片８，４に接触させ、前側の本体ケース２の拡径部２ａを後側の本体ケース２に嵌合して両本体ケース２を連結する。

【０００９】連結された本体ケース２の端部には電球９Ａ，９Ｂを覆うようにパラボラ状の反射鏡１２がそれぞれ配置され、その反射鏡１２の拡径側は透明の透過板１３で閉鎖されている。さらに、両本体ケース２の端部には略筒状のカバー１４が螺着されており、前記反射板１２及び透過板１３はカバー１４の先端のフランジ１４ａで係止されている。なお、前側の透過板１３は無色、後側の透過板１３は赤色の透明板からなっている。図中１５は肩掛けひもである。本例の懐中電灯では、前側の電球９Ａが照明手段、後側の電球９Ｂが警告手段となっている。

【００１０】本例の懐中電灯１を夜間や早朝の散歩の際に使用する場合には、両スイッチ６，６をオンして前後の電球９Ａ，９Ｂを点灯する。そして、前側の電球９Ａで前方を照らし、一方、後側の電球９Ｂの赤色の光を後方に向けて警告する。このとき、歩行者の後方から来る自動車の運転手は、赤色の光を確認することによって離れた位置からでも歩行者の存在を知ることができ、早めに減速する等の適切な措置を取ることができる。また、肩掛けひも１５を懐中電灯１の本体の両端近傍に取り付けたので、同ひも１５を肩に掛けるだけで懐中電灯１が前後方向を向き、手で把持する必要がない。従って、本例の懐中電灯１を用いることによって、夜間の散歩等の際にも交通事故の危険を小さくすることができる。また、本例の懐中電灯１を夜間の道路工事や事故処理等の際に用いても同様の効果を得ることができる。なお、本例の懐中電灯１では、必要に応じて前後の電球９Ａ，９Ｂの一方のみを点灯することもできる。また、上記実施例においては、肩掛けひも１５に替えて、使用者のズボン等のベルトに取り付けるようにしてもよい。

【００１１】さらに、本考案は上記実施例に限定されず、例えば以下のように実施することも可能である。図２は第２実施例を示すもので、懐中電灯２１の後端面に警告手段として発光ダイオード（以下、ＬＳＤという）２２を取り付けたものである。本例でも前後双方に向けて発光できるので、後方の自動車からも歩行者を容易に確認することができ、前例同様に交通事故の発生防止に有効である。

【００１２】図３は第３実施例を示すもので、懐中電灯３１の後端面３２を凸状に湾曲させて同面にＬＳＤ３３を取り付けたものである。こうすれば、後方からだけでなく側方からも容易に確認できる。さらに、懐中電灯の側周面にＬＳＤ３４を取り付けてもよい。

【００１３】図４は第４実施例を示すもので、直方体状のケース４１内に１個の電球４２を収納し、ケース４１の前面及び後面に透明板４３を取り付け、前後双方へ向けて発光するようにしたものである。本例ではこの電球４２が照明手段及び警告手段を兼ねている。

【００１４】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案に係る懐中電灯は、本体の一方を照らせるとともに、他の方向に向けても発光して警告できるので、例えば夜間の道路を散歩する際等においては、前方の足もとの確認ができると同時に、前方以外から来る自動車の運転手にも自分の存在を積極的に知らせることができる。したがって、夜間における歩行の安全ないし交通事故の発生防止に有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る懐中電灯の第１実施例を示す断面
図である。

【図２】本考案に係る懐中電灯の第２実施例を示す側面
図である。

【図３】本考案に係る懐中電灯の第３実施例を示す側面
図である。

【図４】本考案に係る懐中電灯の第４実施例を示す一部
切欠断面図である。

【符号の説明】

１懐中電灯（本体）９Ａ電球（照明手段）９Ｂ電球（警告手段）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】本体のほぼ一方を照らす照明手段を有す
る懐中電灯であって、さらに、その照明手段の照らす方
向とは異なる方向に向けて発光する警告手段を有する懐
中電灯。
【請求項２】警告手段は、照明手段とはほぼ反対方向
に向けて発光することを特徴とする請求項１記載の懐中
電灯。