JPH0237114Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の目的について 本考案は、夜間の歩行者及び車輌等の運転者に
たいしてより安全な通行指示が可能な指示棒を提
供せんとするものである。以下これを詳細に説明
する。

Ａ 従来の技術とその問題点について 従来のこの種指示棒は、夜間警察官や道路工事
現場の通行案内者が使用し、その構造は光透過性
材料で製作した筒状体或はやや三角錐状の筒状体
の基部又は先端部に豆電球を装着して乾電球で発
光するように構成されていた従つてその構造上次
のような問題点があつた。

(イ) 特に使用場所が夜間街頭のときは周囲の発光
物に混同して視認性に欠け夜間道路上における
工事現場に車輌の侵入事故が絶えないという現
状である。

(ロ) 光指示光源である電池の消耗が早く（使用時
間が短い。）注意を怠ると夜間電池の補充に困
難となり指示棒の使用が不可となる不便があ
り、このようなことは工事関係者の常に体験す
るところである。

(ハ) 指示棒本体が筒状体（殆んどが中空成型。）
であるから、夜間使用場所の環境から指示棒に
衝撃をあたえることが多くそのため衝撃によつ
て破損変形することが多い。

(ニ) 把持部及び筒状部の材質が殆んど合成樹脂製
のため把持部と筒状部との接続ケ所が気温の変
化によつて変形し易く、又割れ現象を生じ易
い。

(ホ) 使用する豆電球が衝撃に弱く破損し易いので
夜間予備のないときは使用ができなくなる。

以上のような多くの問題点が存在する。

Ｂ 本考案が解決しようとする問題について 本考案は従来技術の以上のような欠点にかんが
み、 (イ) 視認性の高い指示棒を提供する。

(ロ) 発光体を電球から発光ダイオードとして、電
池の消耗度を極度に小とすると共に発光体
（LED）の耐衝撃性を強化する。

(ハ) 指示棒本体を中空筒状から板状体として気温
の変化による変形をなくし、また耐衝撃性を強
化して破損を防止する。

以上が本考案が解決しようとする問題点であ
る。

(2) 考案の構成について 本考案は以上の目的をもつて考案されたもので
あるが次に実施例である図面に従つてその構成に
ついて詳細に述べる。

本考案は次の各部から構成されている。

Ａ 把持部兼電池ケース１。

第３図は把持部兼電池ケース１と回路基板ケー
ス２の断面説明図であるが、把持部兼電池ケース
１は安全指示棒を使用する際使用者が把持する部
分であると共に、中空に形成して当該部に電源で
ある電池３が内蔵される。電源スイツチ１０は外
側部適宜位置に設けてあり把持部兼電池ケース１
内の基部に設けた電極バネ１１及び後述する点滅
回路５と配線１２でもつて接続してある。

Ｂ 回路基板ケース２。

回路基板ケース２は前記把持部兼電池ケース１
の先端部に装着される部分で本実施例においては
螺着されており、その内部に点滅回路基板４が装
着されこれに点滅回路５が構成されている。又点
滅回路５の前方には発光指示板９の支持受部１３
が形成され当該部１３に後述する発光指示板９が
支持内嵌される構成となつている。１４は点滅回
路の電極で電池３の電極１４′と接続する。

Ｃ 発光指示板９。

次に発光指示板９の構成について述べる。

この発光指示板９は本考案の本体ともいうべき
構成部分で、次の各部からの構成となつている。
即ち第４図は第２図Ａ−Ａ線部における発光指示
板９の断面拡大説明図であるが、 (イ) プリント配線基板６は発光指示板９とほぼ同
長でその両面にプリント配線（図示せず。）が
なされ、このプリント配線上に全長両面にわた
つて適宜間隔を有して発光ダイオード７がたが
いちがいに配設されている。そして次に述べる
反射板からその一部を露出させている。

(ロ) 反射板８は光透過性の樹脂製で且つ光反射の
構造を有しておりプリント配線基板６に配設さ
れた発光ダイオード７の一部を露出せしめる穴
１５を開けた構成となつている。

(ハ) 発光指示板９は上記反射板８を、発光ダイオ
ード露出穴１５から発光ダイオード７の一部を
露出させてプリント配線基板６の両面から合接
固装して構成した構造となつている。

本考案は以上の把持部兼電池ケース１と回路基
板ケース２及びこれに内蔵した点滅回路基板４並
にその点滅５、更に発光ダイオード７を組み込ん
だ発光指示板９の各部とから構成されているが、
発光指示板９は回路基板ケース２にその基部を支
持受部１３まで内嵌挿しプリント配線基板６のプ
リント配線と点滅回路５とを接続して回路基板ケ
ース２に固装する。

然るときは把持部兼電池ケース１と回路基板ケ
ース２及び発光指示板９とは一体的に構成され、
点滅回路の電極１４と電池の電極１４′とが
接し、又電池３の電極１６は電極バネ１１及び
配線１２並びに電源スイツチ１０を介して点滅回
路５にその極１６が接している。

Ｄ 実施例の構成について (イ) 第１実施例について 第４図Ａは第１実施例を示すものであるが、反
射板８の内面を全面ダイヤカツト１７した構成の
発光指示板９を示すものである。

(ロ) 第２実施例について 第４図Ｂは第２実施例を示すもので反射板８の
外面全面に再帰性反射シート１８を貼着した構成
の発光指示板９を示すものである。

(3) 考案の作用及び効果について 本考案は以上のような構成を有するから、把持
部兼電池ケース１内に電池３を入れ電源スイツチ
（以下「スイツチ」と称す。）１０をONにすれば
点滅回路５の作用で発光ダイオード７が点滅す
る。又個々の発光ダイオード７の発する光は反射
板８上において発光ダイオード７の周囲に拡散し
て光の視認範囲を拡大する。又視認方向にたいし
て裏側の発光現象も或程度透過視認されるこのよ
うに点滅発光現象と或程度の光の拡散及び裏側の
光の点滅透過視認という現象から夜間通行者の視
認性が強化されるという効果が存在する。又第１
実施例の場合は以上の作用効果に加えて発光ダイ
オード７の光がダイヤカツト１７部に透過して発
光ダイオード７の光の拡散範囲が広がり発光指示
板９全体が薄明るく見え、また反射板８に入る光
の入射角が90度の場合はこれを反射し、更に強い
光が発光ダイオード７が点滅するから通行者及び
運転者の注意をひき指示棒としての効果は極めて
大である。

又第２実施例の場合は発光指示板９の両面が再
帰性反射シート１８となつているから、夜間、車
輌のライト等の光をその入射方向の如何を問わず
全面反射し更に発光ダイオード７の光が点滅する
から視認性が一層強化され夜間交通の安全指示棒
としての効果が大である。

次に本考案の安全指示棒は従来の電球使用のそ
れの比して、電池の消耗度が極端に少なく、また
電球の破損という欠点も解消される。

また従来の中空棒状の指示棒と異り板状の発光
指示板であるから耐衝撃性が大で又気温の変化に
対しても強く変形などの欠点が解消されるという
利点がある。従つて警察官、ガードマン、夜間工
事現場の人々等が、通行人や工事人或は車輌の運
転者にたいして通行の指示用として使用するとき
は極めて有効な指示棒ということができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図で、第２図は側面図であつて点
線で画いた円形部は背面部に配設した発光ダイオ
ードを示すものである。第３図は一部発光指示板
を含む回路基板ケース及び把持部兼電池ケースの
拡大断面説明図である。第４図Ａは第２図Ａ−Ａ
線部における発光指示板の断面拡大説明図で第一
実施例を示し、Ｂはその第二実施例を示す拡大断
面説明図である。第５図は正面拡大説明図であ
る。 １……把持部兼電池ケース、２……回路基板ケ
ース、３……電池、４……点滅回路基板、５……
点滅回路、６……プリント配線基板、７……発光
ダイオード、８……反射板、９……発光指示板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電池３を内臓した把持部兼電池ケース１の先
   端部に、回路基板ケース２を装着してなり、当
   該ケース２内に点滅回路５を構成した点滅回路
   基板４を配設し、他方回路をプリントしたプリ
   ント配線基板６の両面に発光ダイオード７を複
   数個適宜間隔を設けてそれぞれ配設し、このプ
   リント配線基板６の両面から発光ダイオード７
   の一部を露出させて二枚の反射８板を合接固装
   して発光指示板９を構成し、この発光指示板９
   の基部を回路基板ケース２内に装着しプリント
   回路と点滅回路５及び電池３とを接続可能に構
   成したことを特徴とする安全指示棒。 (2) 内面をダイヤカツトしたキユーブタイプ反射
   板を使用してなる前記実用新案登録請求の範囲
   (1)記載の安全指示棒。 (3) 外面に再帰性反射シート１８を貼着してなる
   反射板８を使用してなる前記実用新案登録請求
   の範囲(1)記載の安全指示棒。