JPH0636031A - コンピュータ利用の移動物体追跡システム - Google Patents

コンピュータ利用の移動物体追跡システム

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JPH0636031A
JPH0636031A JP4187894A JP18789492A JPH0636031A JP H0636031 A JPH0636031 A JP H0636031A JP 4187894 A JP4187894 A JP 4187894A JP 18789492 A JP18789492 A JP 18789492A JP H0636031 A JPH0636031 A JP H0636031A
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JP
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moving object
tracking
moving
unit
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JP4187894A
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English (en)
Inventor
Shuichi Nishio
秀一 西尾
Yuichi Ota
友一 大田
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N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Corp
Original Assignee
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Communications Systems Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲に渡る多数の移動物体の追跡処理を、
コンピュータ利用の移動物体追跡システムで効率良く行
なう。 【構成】 画像撮像部で撮像した移動物体の位置を、具
備した第1のCPUを用いて、移動物体固有の大きさと
形状および色等の特徴量情報と予測位置情報とに基づき
検出する移動物体検出部と、検出された移動物体の前時
刻までの位置情報に基づき、現時刻の移動物体の予測位
置を、移動物体別に、それぞれ、具備した第2のCPU
を用いて算出する複数の追跡演算処理部と、各追跡演算
処理部から入力した各々の移動物体の位置情報に基づ
き、具備した第3のCPUを用いて、各移動物体を画面
表示する追跡管理部とを設けた移動物体追跡システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交通管制システムや水
質管理システムなど、コンピュータによる画像処理技術
を用いて移動物体の軌跡を検出する移動物体追跡システ
ムに係わり、特に、広範囲な領域での多数の移動物体の
正確な追跡を効率良く行なうのに好適な移動物体追跡シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの画像処理技術を用
いて、交差点を通過する車両や歩行者、または、水中の
魚など、様々な移動物体の軌跡を検出する移動物体追跡
システムが開発されている。これらのシステムは、一般
に、テレビカメラなどの画像撮像装置から得られた入力
画像に対して、画像変換処理や特徴抽出処理などの画像
処理を行ない、前時刻における撮影時の位置から、移動
している物体の軌跡を検出するものである。
【0003】このようなシステムで、追跡対象物体を車
両や歩行者とした時の入り組んだ都市部における追跡
や、対象物体を魚とした時の大きな水槽における広範囲
な追跡などを行なう場合、一台のテレビカメラで全ての
範囲をカバーすることは困難である。そのため、二台、
もしくは、それ以上の複数台のテレビカメラから得られ
る画像を対象とした追跡処理を行なう。尚、このような
移動物体追跡システムの公知例としては、1992年春
季電子情報通信学会全国大会講演集、D−669の前
田、加藤、井口共著の「イメージ・フュージョンによる
動物体の追跡」がある。
【0004】これらのシステムでは、複数台のテレビカ
メラから得られる画像を、一台のコンピュータで処理す
ると、処理量が膨大なものになってしまう。そのため、
次の図2を用いて説明するように、各テレビカメラ毎
に、それぞれ専用の移動物体検出装置を割当て、それら
複数の移動物体検出装置の分散処理と協調処理により、
全体として整合のとれた移動物体追跡結果を得るという
のが一般的である。
【0005】図2は、従来の移動物体追跡システムの構
成を示すブロック図である。本図において、21、22
は、各々に割当てられた領域内での移動物体の位置の検
出を行なう移動物体検出装置、23は、各移動物体検出
装置21、22での検出結果に基づき、移動物体の表示
を行なう追跡管理装置、24は、移動物体検出装置2
1、22間、および、移動物体検出装置21、22と追
跡管理装置23間の各情報を伝送する通信路である。
尚、移動物体検出装置21、22と追跡管理装置23
は、それぞれ、専用に具備したCPUに基づく動作を行
なう。
【0006】追跡管理装置23には、追跡管理装置23
の全体動作を制御する管理主制御部23aと、移動物体
を表示するCRT(Cathode Ray Tub
e、陰極線管)23bと、各移動物体検出装置21、2
2から送られてきた移動物体の重複を確認する物体照合
部23cと、CRT23bに表示した各移動物体を蓄積
する追跡結果蓄積部23dと、各移動物体検出装置2
1、22間での情報の通信を行なう通信処理部23eが
設けられている。
【0007】また、移動物体検出装置21、22には、
移動物体検出装置21で示すように、移動物体検出装置
21の全体動作を制御する検出主制御部21aと、予め
割当てられた領域での移動物体の撮影を行なうテレビカ
メラなどの画像撮像部21bと、この画像撮像部21b
で撮影した映像をディジタル信号に変換して、画像情報
として入力する画像入力部21cと、この画像入力部2
1cからの画像情報に基づき、移動物体の抽出と位置の
検出を行なう物体検出部21dと、この物体検出部21
dで検出した移動物体の位置を蓄積する物体位置蓄積部
21eと、前時刻までの移動物体の軌跡に基づき、移動
物体の移動先の位置を予測する物体位置予測部21f
と、この物体位置予測部21fによる位置予測に基づ
き、物体検出部21dで検出した移動物体の照合と特定
を行なう物体照合部21gと、移動物体検出装置22や
追跡管理装置23との情報の通信を行なう通信処理部2
1hが設けられている。
【0008】この移動物体追跡システムでは、各移動物
体検出装置21、22が、次々と入力される画像撮像部
からのフレーム画像中の移動物体を検出し、連続するフ
レーム間での物体の対応付けを行ない、その位置を記憶
することにより、各移動物体検出装置21、22が受け
持つ範囲内の移動物体の追跡を行なう。もし、移動物体
が、移動物体検出装置21、22のそれぞれが受け持つ
範囲をまたがって移動する場合には、移動物体の位置情
報や、部分的な軌跡に関する情報が、例えば、移動物体
検出装置21から移動物体検出装置22、または、移動
物体検出装置21から移動物体検出装置22へ、隣接す
る移動物体検出装置に送られ、移動物体の軌跡が途切れ
ることなく検出されるように構成されている。以下、こ
のような構成の移動物体追跡システムの動作を説明す
る。
【0009】移動物体検出装置21において、ある時刻
に画像撮像部21bから入力された受け持ち範囲の濃淡
画像は、画像入力部21cで、ディジタルフレーム画像
に変換される。このディジタルフレーム画像は、物体検
出部21dに入力され、この物体検出部21dにより、
受け持ち範囲に存在する移動物体が抽出される。尚、こ
のような移動物体の抽出技術としては、例えば、情報処
理学会論文誌、1987年4月号の川端、谷藤、諸岡共
著による「移動物体像の抽出技術」に記載されているよ
うに、移動物体の存在していない背景画像と、入力画像
の輝度値に関する差分処理を行なう背景差分処理技術な
どが適用される。さらに、物体検出部21dにより、そ
の移動物体の存在位置が算出され、物体位置蓄積部21
eに蓄積される。これと同様な処理は、連続して入力さ
れる濃淡画像に対して行なわれ、連続する移動物体の存
在位置が、物体位置蓄積部21eに蓄積される。
【0010】物体照合部21gでは、移動物体を追跡す
るために、物体位置蓄積部21eに蓄積された移動物体
の存在位置の連続した時刻における対応付けを行なう。
この対応付けは、物体位置予測部21fにより一時刻前
までの移動物体の軌跡から予測される現時刻における予
測位置と、物体検出部21dにより画像から算出された
移動物体の存在位置の距離の差が最も小さいものを、同
一の移動物体であるとみなす。このようにして対応付け
がなされた移動物体の位置は、通信処理部21hを介し
て、追跡管理装置23に送信される。追跡管理装置23
は、各移動物体検出装置21、22から送信された移動
物体の位置に同一のものがないかどうか、物体照合部2
3cで判定し、その結果をCRT23bに表示すると共
に、追跡結果蓄積部23dに蓄積する。
【0011】ここで、物体位置予測部21fで予測した
位置が、移動物体検出装置21の受け持つ範囲外で、か
つ、隣接する他の移動物体検出装置22が存在する場合
は、移動物体検出装置21は、予測位置や過去の軌跡、
または、その一部の情報を、通信処理部21hを介し
て、該当する移動物体検出装置22に送信する。そし
て、これらの情報を受信した移動物体検出装置22が、
その物体照合部で、移動物体の対応付けを行なうことに
より、移動物体追跡システム全体として、移動物体の軌
跡を、途切れることなく検出する。
【0012】しかし、このような従来技術による移動物
体追跡システムにおいては、次のような問題点がある。
まず、隣接する移動物体検出装置21、22の間で交換
される移動物体に関する情報が、その存在位置や部分的
な軌跡に限られているため、位置の予測の精度が劣化す
ると、移動物体の対応付けが困難になり、それに伴い、
移動物体の追跡も困難になる。特に、対象とする移動物
体が、人間や魚など、非常に不規則な動きをする物体の
場合、現状の位置予測技術では、予測精度が悪いため、
大きな問題となる。
【0013】この問題を解決するために、ディジタルフ
レーム画像から得られる移動物体の大きさや形状、およ
び、色などの移動物体固有の特徴量情報を用いて、移動
物体の対応付けを行なうことが考えられる。しかし、こ
れらの情報を用いて移動物体の特定や位置予測の算出を
行なうには、情報量が多すぎるので、各移動物体検出装
置21、22に処理が集中してしまい、処理が遅れ、実
際の移動物体の追跡処理ができなくなる。
【0014】また、画像撮像部21bとしてのテレビカ
メラなどは、部分的に共有する受け持ち範囲(共有領
域)を有するように配置されるのが一般的であり、移動
物体が、この共有領域に存在する場合、隣接する移動物
体検出装置21、22から追跡管理装置23に、同一の
移動物体に関する軌跡が重複して送信されることにな
る。そのため、本来は、移動物体の軌跡を表示、蓄積す
るための追跡管理装置23において、それらの重複する
移動物体に関する軌跡の対応付けを行なわなければなら
ず、処理を複雑化して遅延させていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、広範囲に渡る多数の移動物体の
それぞれの位置の予測精度が悪く、確実な移動物体の対
応付けができず、また、予測精度が悪くても各移動物体
の位置の検出を正確に行なうためには、取り扱う情報量
が増大し、移動物体検出装置に処理が集中してしまい、
高速な移動物体の検出ができなくなる点と、追跡管理装
置により、共有領域に存在する移動物体の重複を確認す
るための対応付け処理を行なう必要があり、広範囲に渡
る多数の移動物体の追跡処理を効率良く行なうことがで
きない点である。本発明の目的は、これら従来技術の課
題を解決し、位置の予測精度が悪い場合にも、広範囲に
渡る多数の移動物体の検出を、正確、かつ、高速に行な
うと共に、追跡管理装置による共有領域における移動物
体の重複確認処理を不要とし、広範囲に渡る多数の移動
物体に対する追跡処理を、効率良く行なうことを可能と
するコンピュータ利用の移動物体追跡システムを提供す
ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のコンピュータ利用の移動物体追跡システム
は、(1)複数のテレビカメラ等の画像撮像部により、
各々割当てられた分割領域で撮像した移動物体の軌跡
を、コンピュータを用いて画像処理して検出表示する移
動物体追跡システムであり、画像撮像部で撮像した分割
領域内の移動物体の特定を、具備した第1のCPUを用
いて、この移動物体固有の大きさと形状および色等の特
徴量情報と予測位置情報とに基づき行ない、移動物体の
分割領域での位置情報を検出する移動物体検出部と、こ
の移動物体検出部で検出した移動物体の前時刻までの位
置情報に基づき、移動物体検出部による移動物体の現時
刻での特定に用いる移動物体の予測位置情報を、移動物
体別に、それぞれ、具備した第2のCPUを用いて算出
する複数の追跡演算処理部と、これらの追跡演算処理部
を介して入力した、複数の移動物体検出部で検出した各
々の移動物体の位置情報に基づき、具備した第3のCP
Uを用いて、各々の移動物体を画面表示する追跡管理部
とを設けることを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明においては、移動物体検出装置と追跡演
算処理装置、および、追跡管理装置のそれぞれのCPU
による処理役割を明確に分割し、それらの協調処理によ
り、移動物体の追跡を行なう。すなわち、各移動物体検
出装置は、それぞれの受け持ち範囲における移動物体の
検出を専門に行ない、また、各追跡演算処理装置は、移
動物体追跡システム全体が対象とする範囲において、個
々の移動物体の追跡処理を専門に行ない、そして、追跡
管理装置は、その追跡結果の表示と蓄積を専門に行な
う。このように、専用のCPUを有する各追跡演算処理
装置で、各移動物体別に、移動物体の予測位置の算出を
行なうことにより、各移動物体検出装置は、移動物体の
位置情報に加えて、移動物体固有の大きさや形状、色な
どの多量の情報に基づく移動物体の照合特定と位置の検
出動作が可能となり、位置予測の精度が悪い場合にも、
移動物体の位置の検出を正確に行なうことができる。ま
た、各追跡演算処理装置で、各移動物体別の追跡処理を
行なっており、共有領域を移動している移動物体があっ
ても、その追跡処理を行なうのは、一台の追跡演算処理
装置である。そして、追跡管理装置への軌跡の送信は、
その一台からのみ行なわれるため、追跡管理装置による
共有領域における移動物体の重複確認のための対応付け
が不要となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明の移動物体追跡システムの本
発明に係わる構成の一実施例を示すブロック図である。
本実施例の移動物体追跡システムは、各々に割当てられ
た領域内での移動物体の特定と位置の検出を行なう複数
の移動物体検出装置1〜3と、各移動物体検出装置1〜
3での移動物体の特定に用いる予測位置を、各移動物体
個別に算出する複数の追跡演算処理装置4〜6と、これ
らの追跡演算処理装置4〜6を介して得られる各移動物
体毎の位置情報に基づき、各移動物体の表示を行なう追
跡管理装置7と、これらの、各移動物体検出装置1〜
3、追跡演算処理装置4〜6、および、追跡管理装置7
間でやり取りされる各情報の伝送に用いられる通信路8
とにより構成されている。尚、移動物体検出装置1〜3
と追跡演算処理装置4〜6、および、追跡管理装置7
は、それぞれ、専用のCPUを具備し、それぞれのCP
Uに基づく動作を行なう。
【0019】追跡管理装置7には、追跡管理装置7の全
体動作を制御する管理主制御部7aと、追跡対象の移動
物体を表示するCRT7bと、各追跡演算処理装置4〜
6から送られCRT7bに表示した各移動物体を蓄積す
る追跡結果蓄積部7cと、通信路8を介して各追跡演算
処理装置4〜6から送られる移動物体の位置情報の受信
制御を行なう通信処理部7dが設けられている。
【0020】移動物体検出装置1〜3には、移動物体検
出装置1で示すように、移動物体検出装置1の全体動作
を制御する検出主制御部1aと、予め割当てられた領域
での移動物体の撮影を行なうテレビカメラなどの画像撮
像部1bと、この画像撮像部1bで撮影した映像を画像
情報に変換して入力する画像入力部1cと、この画像入
力部1cからの画像情報に基づき、移動物体の抽出と位
置の検出を行なう物体検出部1dと、この物体検出部1
dで抽出した移動物体に対する特定を、前時刻までの軌
跡に基づく予測位置と照合して行なう物体照合部1e
と、通信路8を介して、追跡演算処理装置4〜6との情
報の送受信制御を行なう通信処理部1fが設けられてい
る。尚、画像撮像部1bを含む各画像撮像部は、その視
野が、移動物体の追跡を行う範囲を複数台でカバーする
ように配置されている。
【0021】追跡演算処理装置4〜6には、追跡演算処
理装置4で示すように、追跡演算処理装置4の全体動作
を制御する追跡演算主制御部4aと、移動物体検出装置
1〜3から送信される唯一の移動物体の位置情報を蓄積
する物体特徴蓄積部4bと、現時刻までに物体特徴蓄積
部4bに蓄積した移動物体の位置情報に基づき、唯一の
移動物体の次の時刻での存在位置を予測する物体位置予
測部4cと、通信路8を介して、移動物体検出装置1〜
3、および、追跡管理装置7との情報の送受信制御を行
なう通信処理部4dが設けられている。
【0022】このような構成により、各移動物体検出装
置1〜3は、それぞれの受け持ち範囲における移動物体
の検出を専門に行ない、また、各追跡演算処理装置4〜
6は、移動物体追跡システム全体が対象とする範囲にお
いて、個々の移動物体の追跡処理を専門に行ない、そし
て、追跡管理装置7は、その追跡結果の表示と蓄積を専
門に行なう。このように、本実施例の移動物体追跡シス
テムにおいては、各処理装置の役割を明確に分割し、そ
れらの協調処理により、移動物体の追跡を行なう構成と
なっている。
【0023】以下、本実施例の移動物体追跡システムの
動作を説明する。まず、移動物体検出装置1において、
受け持ち範囲の映像を、画像撮像部1bにより撮影し、
画像入力部1cに入力する。画像入力部1cは、この入
力された映像を画像情報、すなわち、RGBディジタル
フレーム画像に変換する。このRGBディジタルフレー
ム画像は、物体検出部1dに入力され、物体検出部1d
により、受け持ち範囲に存在する移動物体が抽出され
る。尚、移動物体の抽出技術としては、前述した従来技
術である背景差分処理技術などが適用される。また、物
体検出部1dは、移動物体の存在位置や、大きさ、形
状、および、色などの物体特徴量を算出する。形状を示
す特徴量としては、移動物体輪郭を、公知のフーリエ記
述子で記述したり、その領域形状の円らしさを表わす円
度など、様々な特徴量を用いることができる。また、色
を示す特徴量としては、公知のRGB平均値や、人間の
知覚表色系に基づくHVC平均値などを用いることがで
きる。
【0024】そして、移動物体検出装置1は、このよう
に、物体検出部1dで算出した位置、および、物体特徴
量を、通信処理部1fを介して、抽出した移動物体毎に
それぞれ個別に割当てた追跡演算処理装置4〜6に送信
する。この処理と同様な処理は、全ての移動物体検出装
置1〜3で行なわれるが、各移動物体検出装置1〜3
は、物体位置や物体特徴量を比較して、同一の移動物体
を取り扱っていると考えられる追跡演算処理装置4〜6
に対しては、その移動物体の新たな割当ては行なわな
い。
【0025】追跡演算処理装置4では、移動物体検出装
置1〜3から送られてきた物体位置と物体特徴量を、物
体特徴蓄積部4bに蓄積すると共に、その物体位置を通
信処理部4aを介して、追跡管理装置7に送信する。追
跡管理装置7では、各追跡演算処理装置4〜6から送信
されてきた物体位置の移動物体を、CRT7bに表示す
ると共に、追跡結果蓄積部7cに蓄積する。
【0026】また、追跡演算処理装置4の物体位置予測
部4cでは、現時刻までに物体特徴蓄積部4bに蓄積さ
れた物体の存在位置に基づき、次時刻における割当てら
れた移動物体の存在位置を予測する。この位置の予測技
術としては、前述したように、過去の軌跡を多次元の関
数で近似する技術などが適用できる。そして、追跡演算
処理装置4は、このようにして算出された予測位置に基
づいて、予測位置を受け持っている移動物体検出装置1
〜3に対し、該当する移動物体の照合、および、その位
置の算出を、通信処理部4aを介して要求する。この
際、大きさ、形状、色などの物体特徴量も合わせて送信
する。この処理と同様な処理は、移動物体が割当てられ
ている全ての追跡演算処理装置4〜6で行なわれる。
【0027】追跡演算処理装置4〜6からの照合要求を
受信した、例えば、移動物体検出装置1では、物体検出
部1dにおいて、前述の移動物体の抽出、および、物体
特徴量の算出を行ない、物体照合部1eに送る。物体照
合部1eでは、各追跡演算処理装置4〜6から送信され
た物体位置、物体特徴量と、物体検出部1eから送られ
てきた物体位置、物体特徴量とを比較し、該当する移動
物体を照合して、移動物体の存在位置を特定する。そし
て、その移動物体の照合要求を送信した元の追跡演算処
理装置へ、特定した存在位置を、通信処理部4dを介し
て送信する。この処理と同様な処理は、照合要求を受信
した全ての移動物体検出装置1〜3で行なわれる。
【0028】各追跡演算処理装置4〜6では、照合要求
の結果送信された物体存在位置を、物体特徴蓄積部4b
に蓄積すると共に、追跡管理装置7に送信する。この
後、再び、物体位置予測部4cにおいて次時刻の位置を
予測するが、この予測位置が、任意の移動物体検出装置
が受け持つ範囲からはずれた場合は、割当てられた物体
の追跡処理を中止し、新たな物体が割当てられることに
なる。以上の処理を繰り返すことにより、移動物体追跡
システム全体として、移動物体の軌跡を途切れることな
く検出することができる。
【0029】以上、図1を用いて説明したように、本実
施例の移動物体追跡システムでは、追跡の対象となる移
動物体毎に、各追跡演算処理装置を割当て、各追跡演算
処理装置で、専用のCPUを用いて、移動物体個別の位
置予測を行なう。このように、移動物体検出装置から、
移動物体の位置予測処理に係わる負荷を取り除くことに
より、移動物体検出装置は、個々の移動物体の存在位置
だけでなく、その大きさや形状、および、色などの物体
特徴量に基づいた正確な物体照合を行なうことができ
る。このことにより、追跡演算処理装置で算出した位置
予測の精度が悪くても、物体特徴量の類似している移動
物体との照合を正確に行なうことができるので、移動物
体の確実な追跡を行なうことができる。また、個々の追
跡演算処理装置が、追跡管理装置に対して移動物体の存
在位置を送信するようにしているため、複数の画像撮像
部の共有領域を通過する移動物体であっても、その唯一
の存在位置が、追跡管理装置に送信されることになり、
従来技術の追跡管理装置で行なわれていた重複確認のた
めの物体の対応付けを行なう必要がなくなる。
【0030】尚、本発明は、例えば、交差点等における
車両の追跡や、駅等における歩行者の移動状況の解析、
水槽における魚の生態観察など、広い範囲で利用するこ
とが可能である。また、本発明は、図1を用いて説明し
た実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において、種々変更し得る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、移動物体の特定に用い
る予測位置の精度が低い場合にも、移動物体を正確に検
出することができ、かつ、追跡管理装置による共有領域
における移動物体の重複確認処理が不要となり、広範囲
に渡る多数の移動物体に対する追跡処理を、効率良く行
なうことが可能である。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動物体追跡システムの本発明に係わ
る構成の一実施例を示すブロック図である。
【図2】従来の移動物体追跡システムの構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 移動物体検出装置 1a 検出主制御部 1b 画像撮像部 1c 画像入力部 1d 物体検出部 1e 物体照合部 1f 通信処理部 2、3 移動物体検出装置 4 追跡演算処理装置 4a 追跡演算主制御部 4b 物体特徴蓄積部 4c 物体位置予測部 4d 通信処理部 5、6 追跡演算処理装置 7 追跡管理装置 7a 管理主制御部 7b CRT 7c 追跡結果蓄積部 7d 通信処理部 8 通信路 21 移動物体検出装置 21a 検出主制御部 21b 画像撮像部 21c 画像入力部 21d 物体検出部 21e 物体位置蓄積部 21f 物体位置予測部 21g 物体照合部 21h 通信処理部 22 移動物体検出装置 23 追跡管理装置 23a 管理主制御部 23b CRT 23c 物体照合部 23d 追跡結果蓄積部 23e 通信処理部 24 通信路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のテレビカメラ等の画像撮像手段に
    より、各々割当てられた分割領域で撮像した移動物体の
    軌跡を、コンピュータを用いて検出表示する移動物体追
    跡システムであり、上記画像撮像手段で撮像した分割領
    域内の移動物体の特定を、具備した第1のCPUを用い
    て、該移動物体固有の大きさと形状および色等の特徴量
    情報と予測位置情報とに基づき行ない、上記移動物体の
    上記分割領域での位置情報を検出する移動物体検出手段
    と、該移動物体検出手段で検出した上記移動物体の前時
    刻までの位置情報に基づき、該移動物体検出手段による
    上記移動物体の現時刻での特定に用いる上記予測位置情
    報を、上記移動物体別に、それぞれ、具備した第2のC
    PUを用いて算出する複数の追跡演算処理手段と、該各
    々の追跡演算処理手段を介して入力した、上記複数の移
    動物体検出手段で検出した各々の移動物体の位置情報に
    基づき、具備した第3のCPUを用いて、各々の移動物
    体を画面表示する追跡管理手段とを設けることを特徴と
    するコンピュータ利用の移動物体追跡システム。
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