JPH0863602A - 物体追跡装置 - Google Patents

物体追跡装置

Info

Publication number
JPH0863602A
JPH0863602A JP6195100A JP19510094A JPH0863602A JP H0863602 A JPH0863602 A JP H0863602A JP 6195100 A JP6195100 A JP 6195100A JP 19510094 A JP19510094 A JP 19510094A JP H0863602 A JPH0863602 A JP H0863602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target object
time
processing unit
association
representative point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6195100A
Other languages
English (en)
Inventor
Etsuo Yamada
越生 山田
Yoshihiro Igawa
喜裕 井川
Akiko Konno
章子 紺野
Yukio Koga
由紀夫 古賀
Akira Shimizu
清水  晃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP6195100A priority Critical patent/JPH0863602A/ja
Publication of JPH0863602A publication Critical patent/JPH0863602A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 時系列画像間の自然な対応付けを可能とし、
精度を向上させる。 【構成】 時系列画像を入力するカメラ1と、基準画像
を作成する基準画像作成部3と、基準画像を記憶する基
準画像記憶部4と、入力画像と基準画像の変化部分を抽
出する変化領域抽出部5と、変化領域の特徴量から対象
物体領域を決定しその代表点座標を抽出する対象物体抽
出部6と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予
測する予測処理部9と、連続する2枚の画像間において
対象物体抽出部6で抽出された物体の代表点間の対応付
けを行なう対応付け処理部8とを設け、予測位置方向に
延びる楕円内の点と対応付けを行なうことで、物体の軌
跡追跡精度を上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テレビ(TV)カメ
ラなどによる時系列入力画像から特定物体、例えば人物
などの軌跡を追跡するような、画像処理技術を利用した
物体追跡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の物体追跡装置に類するも
のとして、例えば特開平4−340178号に示すよう
な監視装置がある。図13にそのブロック図を示す。図
14はその動作を説明するための説明図である。同図に
おいて、1はテレビカメラ、2はこのカメラ1から送ら
れてくるアナログ映像信号をディジタル画像データに変
換するA/D変換部、16はこの基準の背景画像データ
を記憶する背景メモリ、17はこの背景画像と新たに入
力された画像データとの差分を計算する差分処理部、1
8は差分処理部17の出力を或るしきい値で2値化する
2値化処理部、19は2値化処理部18から出力される
2値画像データに対して、その面積や重心位置などの特
徴量を抽出する特徴量抽出処理部である。
【0003】20は上記特徴量を時間差のある処理画像
間で比較,対応付けする特徴量対応付け処理部、21は
対応付けの結果によって移動量を求める動き量抽出処理
部、22は動き量抽出処理部21からの出力にもとづき
侵入者の有無を判断する判断処理部、23はその結果侵
入者が有ったと判断された場合に警報を発報する警報出
力部、24は判断処理部22にて侵入者があったかどう
かを判断する際に使用する各監視領域の特徴量を設定し
ておく領域別特徴量設定部である。
【0004】次に、動作について説明する。カメラ1に
よって撮影された基準画像はアナログ映像信号としてA
/D変換部2へ入力され、ここでアナログ画像データを
ディジタル化し、ディジタル画像データに変換する。こ
こで、背景メモリ16はこの画像データを背景画像とし
て記憶しておく。差分処理部17ではその後順次入力さ
れる画像データと、背景画像データとの差分処理を各画
素ごとに行なう。2値化処理部18は、差分処理部17
の出力を予め定められているしきい値で2値化する。
【0005】特徴量抽出処理部19では、この2値画像
データに対し時刻t=1における面積S1と重心位置X
1,Y1などの特徴量を求める。面積S1は変化領域の
画素数をカウントすることで求められ、重心位置X1,
Y1は変化領域である画素のアドレスをそれぞれ加えて
いき、面積S1で割ったものとして求めることができ
る。次に、時刻t=2における面積S2と重心位置X
2,Y2などの特徴量も、上記と同様にして求める。こ
の特徴量を特徴量対応付け処理部20にて比較し、同一
のものと判断できるものに対して対応付けを行なう。
【0006】例えば、面積差|S1−S2|が或る値よ
りも小さく、次式で示される移動距離d、 d2 =(X1−X2)2 +(Y1−Y2)2 も或る値より小さいときは、同一物体が移動したものと
して対応付けを行なう。動き量抽出処理部21では、対
応付けされた変化領域の移動速度(移動距離dを時間差
で割ったもの)や、その方向などを検出する。
【0007】画像変化やその移動があった場合、判断処
理部22では画像変化の特徴量(面積や移動量)を、画
像変化のあった領域に予め設定されている領域別特徴量
設定部24からの特徴量と比較し、その変化が侵入者に
よるものか否かを判断する。その結果、侵入者であった
と判断されたときは、警報出力部23により警報を発報
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来例には下記のような問題がある。 (1)従来技術では、前時刻位置と現時刻位置の間の距
離差が一定値以下の物体を、対応付けするようにしてい
る。そのため、物体が1つしかない場合や物体が複数あ
っても移動速度が小さい場合には、この方法でも良好な
結果が得られるが、移動速度の大きな物体が複数ある場
合には、正しい追跡が行なえないことがあり得る。 (2)従来技術では、複数の物体の交差などで一方が他
方の陰に隠れてしまうような場合は、その追跡が正しく
行なえない。 したがって、この発明の課題は移動速度の大きな物体が
複数ある場合や、複数の物体が交差する場合にも正しく
追跡し得るようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明では、画像を時系列的に順次取り込む
画像入力部と、入力画像の特徴量から対象物体領域を決
定しその対象物体領域の代表点座標を抽出する対象物体
抽出部と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予
測する予測処理部と、連続する2枚の画像間において対
象物体抽出部で抽出された物体の代表点間の対応付けを
行なう対応付け処理部とを設け、下記(1)〜(5)の
ようにすることを特徴としている。
【0010】(1)前記対応付け処理部では、前時刻に
おける対象物体の代表点とその予測位置を含み、かつ、
この予測位置の方向にのびた楕円内に入る現時刻におけ
る対象物体のみについて対応付けを行なう。 (2)前記対応付け処理部で対応付けを行なうに当た
り、現時刻における対象物体の代表点と前時刻における
対象物体の代表点が1対1に対応するようなあらゆる組
み合わせの中で、対応付けの評価値が最も高い組み合わ
せを選ぶとともに、現時刻における対象物体で対応が付
かずに残ったものについて、前時刻における1個の対象
物体が現時刻において2個以上に分裂することを許容し
て対応付けを行なう。
【0011】(3)前記対応付け処理部で対応付けを行
なうに当たり、現時刻における対象物体の代表点と前時
刻における対象物体の代表点が1対1に対応するような
あらゆる組み合わせの中で、対応付けの評価値が最も高
い組み合わせを選ぶとともに、前時刻における対象物体
で対応が付かずに残ったものについて、2個以上の物体
を現時刻において1個に統合することを許容して対応付
けを行なう。
【0012】(4)前記対応付け処理部で対応付けを行
なうに当たり、前記対象物体抽出部内の対象物体確信度
計算手段によって対象物体の確信度を計算し、対象物体
確信度が基準値以上の物体について、現時刻における対
象物体の代表点と前時刻における対象物体の代表点が1
対1に対応するようなあらゆる組み合わせの中で、対応
付けの評価値が最も高い組み合わせを選ぶとともに、前
時刻における対象物体で対応が付かずに残ったものにつ
いて、現時刻における対象物体確信度が基準値以下であ
る準対象物体についても統合を許容して対応付けを行な
う。 (5)前記対応付け処理部で対応付けを行なった結果、
現時刻における対象物体との間で対応が付かなかった前
時刻における対象物体について、その予測位置に仮想的
な物体が存在するものと仮定し追跡結果に加えて対応付
けを行なう。
【0013】
【作用】前時刻において各対象物体位置とその予測位置
を計算しておき、現時刻において前時刻における各対象
物体位置からそれぞれの予測位置の方向に延びた両者を
囲む楕円内に入る物体だけを対応付けの候補とすること
により、予測進行方向から大きくはずれた物体を除外で
きるようにする。また、物体抽出誤差のために2個以上
の物体が1個の物体のように抽出されたり、あるいは1
個の物体が2つ以上の物体のように抽出されたり、さら
には対象物体確信度が小さくなったりする可能性を考慮
して、段階的に対応付けを行なうことにより、各物体を
正確に追跡し得るようにする。これらに加え、物体が一
時的に抽出されない可能性を考慮して、対応が付かなか
った前時刻における対象物体について、その予測位置に
仮想的な対象物体を作成することにより、軌跡を途切れ
させることなく追跡できるようにする。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示すブロック図、
図2は図1を説明するための説明図である。図2(a)
は基準画像、(b),(c)それぞれ時刻t=t−1,
tにおける入力画像、15は時刻t=t−1の時点での
対象物体(ここでは人物)、15’は時刻t=tの時点
での対象物体を示す。まず、予めカメラ1からA/D変
換部2を通して得た1枚または複数枚の画像を基準画像
作成部3に入力し、例えば図2(a)のような基準画像
を作成する。得られた基準画像は、基準画像記憶部4に
格納する。
【0015】時刻t=t−1において、変化領域抽出部
5は、カメラ1およびA/D変換部2を通して得られる
入力画像と、基準画像記憶部4に格納されている基準画
像とから両者の差分,2値化画像を作成する。得られた
2値化画像は、変化領域を示すことになる。なお、この
変化領域には対象物体の他に、ノイズ分も含まれてい
る。
【0016】次に、2値画像を対象物体抽出部6に入力
する。対象物体抽出部6では、2値画像のラベル付け,
特徴量(外形長方形の幅・高さ,面積,代表点座標な
ど)の計算を行ない、対象物体辞書7内に記憶されてい
る基準特徴量と比較して、図2(b)の枠内の如く対象
物体領域を決定する。同様に、時刻t=tの場合につい
ても、図2(c)の枠内の如く対象物体領域を決定す
る。
【0017】物体領域の代表点座標としては、外形長方
形の下辺中点や中心点,ラベル画像の重心などが考えら
れる。図2(b),(c)では外形長方形の下辺中点A
1,A2を代表点としている。対応付け処理部8では、
まず対応付け候補選択手段8Aにより、連続する2時刻
t=t−1,tにおいて対象物体抽出部6で得られた結
果、および予測位置記憶部10に記憶されている時刻t
=t−1での各物体の予測位置を用いて対応付けの候補
を選択する。さらに、対応付け決定手段8Bにより、同
一物体の対応付けを行なう。
【0018】対応付けの候補を選択する条件として用い
る楕円は、例えば図3に示すものが考えられる。これ
は、時刻t=t−1における対象物体位置piを焦点と
する楕円で、piと予測位置qiを結ぶ方向を長軸とし
て、前方に最大vmax、後方に最大vbmaxとなる
ものである(vmax≧vbmax)。この楕円に入る
ような時刻t=tにおける対象物体位置rjをpiの対
応付けの候補とする。すなわち、この条件は、pi−r
j間の距離をvij、楕円の長軸とpi−rjのなす角
をθijとすると、 と表わすことができる。ただし、β=vbmax/vm
axである。
【0019】図4にθに対する対応付け可能な距離vの
上限値を示す。同図からも明らかなように、θの絶対値
が大きくなるにつれてvの上限値は単調に減少してお
り、θが0の付近の物体ほど高速に運動していても対応
付け可能で、θの絶対値が大きいと速度の小さいものし
か対応付けしなくなることを示している。
【0020】図5はこの発明による対応付け方法を説明
するための説明図である。同図において、p1,p2は
時刻t=t−1における対象物体位置、q1,q2はそ
れぞれの予測位置、r1,r2は時刻t=tにおける対
象物体位置である。すなわち、図5(a)ではr1とr
2はp1からほぼ等距離にあるが、r2は楕円外なの
で、p1の対応付けの候補とはならない。一方、図5
(b)ではp1とp2が同じ位置にあるが、予測位置が
異なり楕円の向きも異なるため、p1とr1が対応し、
p2とr2が対応することが分かる。
【0021】対応付けの候補がしぼられた後は、対応付
け決定手段8Bによって同一物体の対応付けを行なうこ
とで代表点座標の位置変化(軌跡)を求め、その結果を
物体軌跡記憶部11に記憶する。さらに、予測処理部9
では、物体軌跡記憶部11に記憶された各物体の軌跡を
もとに、それぞれの物体の次時刻における予測位置を計
算する。予測処理部9で求めた予測位置は、予測位置記
憶部10に記憶する。得られた結果は結果出力部12に
送られ、映像,文字,音声や他機器の制御情報などの形
で出力される。
【0022】対応付けの処理については、以下のように
することもできる。すなわち、対象物体抽出部6におい
て、2値画像のラベル付け,特徴量の計算を行ない、対
象物体辞書7内に記憶されている基準特徴量と比較して
対象物体確信度を計算し、対象物体確信度が或る基準値
以上である、例えば図2(b)に枠を付して示すような
対象物体領域(対象物体確信度が大きいもの)と、準対
象物体領域(対象物体確信度が小さいもの)を決定し、
その代表点座標を求める。対応付け処理部8では、まず
対応付け候補選択手段8Aにおいて、対応付けの候補を
選択する。対応付け候補選択手段としては、時刻t=t
−1における対象物体pの予測位置qから、或る一定距
離以内に存在する時刻t=tにおける対象物体を候補と
して選択する方法や、上述のような楕円を利用する方法
もある。そして、候補として選択されたものについて対
応付け決定手段8Bにより、同一物体の対応付けを行な
う。
【0023】対応付け決定手段8Bでの処理は図6に示
すように、4つのPhaseからなっている。ここで
は、時刻t=t−1における対象物体pの予測位置qか
ら、或る一定距離以内に存在する時刻t=tにおける対
象物体を候補として選択したものについて、処理を行な
うこととする。まず、第1のPhaseでは、まず対象
物体抽出部6で求めた時刻t=t−1およびt=tにお
ける対象物体が、各時刻において重複することのないよ
うな組み合わせのすべてについて、或る評価基準にもと
づき最良のものを選択する。このような評価基準の例と
しては、例えば次のものが考えられる。
【0024】すなわち、或る組み合わせmの評価値Zm
を、次式で表現する。
【0025】上式において、rjは時刻t=tにおける
対象物体を示し、Ntはその総数である。pmjは組み
合わせmにおいて、rjに対応している時刻t=t−1
における対象物体である。z(pmj,rj)は、pm
jに対する予測位置qmjとrjとの距離の二乗を、加
速度の上限値amaxの二乗で割ったもので、次の
(1)の式で表わされる。
【0026】(1)pmjが時刻t−2以前で出現した
場合 (2)pmjが時刻t−1で出現した場合 (3)rjが時刻tで出現した場合 z(pmj,rj)=1
【0027】ただし、時刻t=t−1で出現した場合
は、予測位置が求められないため上記(2)のように、
近似している。また、時刻t=tで出現した場合、すな
わち対応元が存在しない場合は、上記(3)のように全
て評価値を「1」にしている。いずれにしても、評価値
Zmが最も小さい組み合わせを選択するものとする。
【0028】いま、図7でp1,p2を時刻t=t−1
における対象物体位置、q1,q2をそれぞれの予測位
置、r1,r2を時刻t=tにおける対象物体位置であ
るとし、それぞれの座標位置が、 p1=(100,100)、p2=(150,50) q1=(140,140)、q2=(110,90) r1=(110,140)、r2=(110,100) であるとする。
【0029】また、最大速度vmax,最大加速度am
axを、 vmax=70,amax=60 として、対応付け候補選択手段8Aにより、p1の対応
付けの候補としてr1,r2が、p2の対応付けの候補
としてr2が得られたときの、各組み合わせの評価値Z
mは次の表1のようになる。同表から、評価値Zmの最
も小さい5番目の組み合わせ、すなわちr1に対しては
p1、r2に対してはp2の組み合わせが選ばれること
になる。なお、表1の「*」は候補が突然現れた場合を
示す。
【0030】
【表1】
【0031】第2〜第4のPhaseでは、第1のPh
aseで対応が付かずに残った時刻t=t−1および時
刻t=tにおける対象物体が、2つ以上の物体が重なっ
て1つの物体として抽出される可能性や、時刻t=tに
おける対象物体が、物体抽出誤差のために対象物体とし
て抽出されない可能性などを考慮して対応付けを行なう
ようにする。
【0032】第1のPhaseで対応が付かなかった時
刻t=tにおける対象物体は、時刻t=tで出現したと
いうことになる。しかし、実際には物体が突然出現する
ことはない。このような場合、時刻t=t−1で2つ以
上の物体が重なり合って1つの物体として抽出されてい
て、時刻t=tにおいて陰に隠れていた物体が現れて2
つ以上の物体に分裂して抽出された、というようなこと
が考えられる。そこで、第2のPhaseでは、第1の
Phaseで対応が付かなかった時刻t=tにおける対
象物体rjと、すでに他の物体と対応付けされた時刻t
=t−1における対象物体piとの対応付けを行なう。
【0033】ここで、対応付け候補選択手段8Aによ
り、時刻t=t−1における対象物体piの対応付けの
候補として、時刻t=tにおける対象物体rjが選ばれ
たとする。もし、rjがどのpiの対応付けの候補にも
選ばれなかったならば、rjは突然出現したとしか考え
られないので、どのpiとも対応付けをしない。rjが
ただ1つのpiの対応付けの候補に選ばれたならば、r
jとpiを対応付ける。複数個のrjがpiの対応付け
の候補に選ばれたならば、そのようなrjの中から、或
る評価基準において最良のもの、例えばrjとpiの予
測位置qiとの距離が最小のrjをpiに対応付けるよ
うにする。
【0034】具体的には図8(a)に示すように、対応
付け候補選択手段8Aによってp1の対応付けの候補と
してr1とr3が、p2の対応付けの候補としてr2と
r3が選択されており、第1のPhaseの処理によっ
てp1とr1、p2とr2がそれぞれ対応付いているも
のとすると、第2のPhaseの処理によってr3もp
1と対応付けられることになる。なお、分裂を許すこの
第2のPhaseの処理では、対象物体確信度は必ずし
も求める必要はない。
【0035】また、第1のPhaseで対応付かなかっ
た時刻t=t−1における対象物体は、時刻t=tで消
滅したということになる。しかし、実際には物体が突然
に消滅することはない。このような場合、時刻t=t−
1で抽出された2つ以上の物体が、時刻t=tにおいて
重なり合って1つの物体として抽出された、というよう
なことが考えられる。そこで、第3のPhaseでは、
第1のPhaseで対応付かなかった時刻t=t−1に
おける対象物体piと、すでに他の物体と対応付けされ
ているt=tにおける対象物体rjとの対応付けを行な
う。
【0036】すなわち、対応付け候補選択手段8Aによ
って、時刻t=t−1における対象物体piの対応付け
の候補として、時刻t=tにおける対象物体rjが選ば
れたとする。もし、どのrjもpiの対応付けの候補に
選ばれなかったならば、piは突然消滅としか考えられ
ないので、どのrjとも対応付けない。piの対応付け
の候補としてただ1つのrjが選ばれたならば、rjと
piを対応付ける。1つのrjが複数のpiの対応付け
の候補として選ばれたならば、そのようなpiの中か
ら、或る評価基準において最良のもの、例えばrjとp
iの予測位置qiとの距離が最小のrjを、piに対応
付けるようにする。
【0037】具体的には、図9(a)に示すように、r
1がp1とp3の両方の候補であるとすると、第1のP
haseの処理だけでは同図(a)のように一方が途切
れてしまうが、第3のPhaseの処理を行なうと、
(b)のようにp3もr1に統合される。なお、統合を
許すこの第3のPhaseの処理では、対象物体確信度
は必ずしも求める必要はない。
【0038】さらに、一時的に物体の抽出精度が低下し
た場合や、時刻t=t−1で抽出された2つ以上の物体
が時刻t=tにおいて重なり合っている場合や、時刻t
=t−1で抽出された1つの物体が時刻t=tにおいて
分離した場合などには、対象物体確信度が小さくなった
準対象物体として抽出されることがある。そこで、第4
のPhaseでは、第3のPhaseで対応付かなかっ
た時刻t−1における対象物体piと、時刻t=tにお
ける準対象物体rj’との対応付けを行なう。
【0039】対応付け候補選択手段8Aによって、時刻
t=t−1における対象物体piの対応付けの候補とし
て、時刻t=tにおける対象物体rj’が選ばれたとす
る。もし、どのrj’もpiの対応付けの候補に選ばれ
なかったならば、piは突然消滅としか考えられないの
で、どのrj’とも対応付けない。piの対応付けの候
補としてただ1つのrj’が選ばれたならば、rj’と
piと対応付ける。piの対応付けの候補として複数個
のrj’が選ばれたならば、そのようなrjの中から、
或る評価基準において最良のもの、例えばrj’とpi
の予測位置qiとの距離が最小のrj’を、piに対応
付けるようにする。
【0040】具体的には図10(a)のように、r1’
とr2’の両方がpの候補であるとすると、第4のPh
aseの処理を行なうことによって、図10(a)のよ
うにr1’のみがpに統合されることになる。
【0041】図11はこの発明の他の実施例を示すプロ
ック図、図12は図11を説明するための説明図であ
る。図11からも明らかなように、図1に示す対応付け
処理部8に仮想物体作成手段8Cを付加した点が特徴で
ある。なお、図11でも図1に示す対応付け候補選択手
段も設けられるが、ここでは図示を省略している。ま
た、対応付け処理部8における対応付け候補選択手段8
A、および対応付け決定手段8Bでの動作は上記と同様
なので、以下では主に相違点について図12を参照して
説明する。
【0042】いま、図12(a)のように、時刻t=t
−1における対象物体pが対応付かなかったとすると、
この実施例では予測位置記憶部10に記憶されている時
刻t=t−1における対象物体の予測位置qに、仮想物
体vを作成する。ただし、時刻t=t−1における対象
物体pがすでに仮想物体であったり、予測位置qが画面
外にあったりするなど、追跡が困難な場合は仮想物体v
は作成しない。その後の時刻t=t+1において、対応
付け候補選択手段8Aおよび対応付け決定手段8Bによ
り、図12(b)のように対象物体rと仮想物体vが対
応付いたものとすれば、このとき、図12(c)のよう
に、対象物体pと対象物体rをつなぎ、仮想物体vを物
体の軌跡から取り除くようにする。
【0043】物体軌跡記憶部11に記憶されている時刻
t=t−1における物体の軌跡に、対応付け処理部8で
得られた時刻t=tにおける対応付け結果をもとに代表
点の位置変化(軌跡)を求め、再び物体軌跡記憶部11
に記憶する。また、予測処理部9では、物体軌跡記憶部
11に記憶された時刻t=tにおける各物体の軌跡をも
とに、それぞれの物体の時刻t=t+1における予測位
置を計算し、予測位置記憶部10に記憶させるのは図1
の場合と同様である。
【0044】
【発明の効果】第1の発明によれば、予測進行方向に対
し指向性を持った条件で対応付けの候補を選択するよう
にしているので、処理画像の間隔が或る程度大きい場合
でも比較的自然に軌跡の追跡を行なうことが可能となる
利点がもたらされる。また、第2〜4の発明によれば、
物体が分裂したり統合したりすることを許しながら、物
体抽出の確からしさによって段階的に対応付けを行なう
ようにしたので、複数の物体が交差した場合や一時的に
物体抽出精度が低下した場合でも、軌跡を途切れさせる
ことなく追跡することができる。さらに、第5の発明の
ように、前時刻と現時刻との対応付けにおいて、現時刻
での対応先がなく残ってしまった前時刻における対象物
体について、現時刻での予測位置に仮想物体を作成し追
跡結果に加えることで、一時的に抽出されなくても軌跡
が途切れるケースが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】基準画像と入力画像の関係を説明するための説
明図である。
【図3】図1の動作を説明するための説明図である。
【図4】図3のriとqiとのなす角度θと対応付け可
能な距離vとの関係を示すグラフである。
【図5】この発明における対応付け処理を説明するため
の説明図である。
【図6】この発明における動作フェーズを説明するため
の説明図である。
【図7】対象物体の位置関係を説明するための説明図で
ある。
【図8】この発明による分裂を許容する対応付け処理の
説明図である。
【図9】この発明による統合を許容する対応付け処理の
説明図である。
【図10】この発明による準対象物体との統合を許容す
る場合の対応付け処理の説明図である。
【図11】この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【図12】この発明による仮想物体作成動作を説明する
ための説明図である。
【図13】物体追跡監視装置の従来例を示すブロック図
である。
【図14】図13の動作を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
1…テレビカメラ、2…A/D変換部、3…基準画像作
成部、 4…基準画像記憶部、5…変化領域抽出部、6
…対象物体抽出部、7…対象物体辞書、8…対応付け処
理部、8A…対応付け候補選択手段、8B…対応付け決
定手段、8C…仮想物体作成手段、9…予測処理部、1
0…予測位置記憶部、11…物体軌跡記憶部、12…結
果出力部、15,15’…対象物体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古賀 由紀夫 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 清水 晃 東京都日野市富士町1番地 富士ファコム システム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を時系列的に順次取り込む画像入力
    部と、入力画像の特徴量から対象物体領域を決定しその
    対象物体領域の代表点座標を抽出する対象物体抽出部
    と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予測する
    予測処理部と、連続する2枚の画像間において対象物体
    抽出部で抽出された物体の代表点間の対応付けを行なう
    対応付け処理部とを備え、 前記対応付け処理部では、前時刻における対象物体の代
    表点とその予測位置を含み、かつ、この予測位置の方向
    にのびた楕円内に入る現時刻における対象物体のみにつ
    いて対応付けを行なうことを特徴とする物体追跡装置。
  2. 【請求項2】 画像を時系列的に順次取り込む画像入力
    部と、入力画像の特徴量から対象物体領域を決定しその
    対象物体領域の代表点座標を抽出する対象物体抽出部
    と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予測する
    予測処理部と、連続する2枚の画像間において対象物体
    抽出部で抽出された物体の代表点間の対応付けを行なう
    対応付け処理部とを備え、 前記対応付け処理部で対応付けを行なうに当たり、現時
    刻における対象物体の代表点と前時刻における対象物体
    の代表点が1対1に対応するようなあらゆる組み合わせ
    の中で、対応付けの評価値が最も高い組み合わせを選ぶ
    とともに、現時刻における対象物体で対応が付かずに残
    ったものについて、前時刻における1個の対象物体が現
    時刻において2個以上に分裂することを許容して対応付
    けを行なうことを特徴とする物体追跡装置。
  3. 【請求項3】 画像を時系列的に順次取り込む画像入力
    部と、入力画像の特徴量から対象物体領域を決定しその
    対象物体領域の代表点座標を抽出する対象物体抽出部
    と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予測する
    予測処理部と、連続する2枚の画像間において対象物体
    抽出部で抽出された物体の代表点間の対応付けを行なう
    対応付け処理部とを備え、 前記対応付け処理部で対応付けを行なうに当たり、現時
    刻における対象物体の代表点と前時刻における対象物体
    の代表点が1対1に対応するようなあらゆる組み合わせ
    の中で、対応付けの評価値が最も高い組み合わせを選ぶ
    とともに、前時刻における対象物体で対応が付かずに残
    ったものについて、2個以上の物体を現時刻において1
    個に統合することを許容して対応付けを行なうことを特
    徴とする物体追跡装置。
  4. 【請求項4】 画像を時系列的に順次取り込む画像入力
    部と、入力画像の特徴量から対象物体領域を決定しその
    対象物体領域の代表点座標を抽出する対象物体抽出部
    と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予測する
    予測処理部と、連続する2枚の画像間において対象物体
    抽出部で抽出された物体の代表点間の対応付けを行なう
    対応付け処理部とを備え、 前記対応付け処理部で対応付けを行なうに当たり、前記
    対象物体抽出部内の対象物体確信度計算手段によって対
    象物体の確信度を計算し、対象物体確信度が基準値以上
    の物体について、現時刻における対象物体の代表点と前
    時刻における対象物体の代表点が1対1に対応するよう
    なあらゆる組み合わせの中で、対応付けの評価値が最も
    高い組み合わせを選ぶとともに、前時刻における対象物
    体で対応が付かずに残ったものについて、現時刻におけ
    る対象物体確信度が基準値以下である準対象物体につい
    ても統合を許容して対応付けを行なうことを特徴とする
    物体追跡装置。
  5. 【請求項5】 画像を時系列的に順次取り込む画像入力
    部と、入力画像の特徴量から対象物体領域を決定しその
    対象物体領域の代表点座標を抽出する対象物体抽出部
    と、対象物体の代表点の次時刻における位置を予測する
    予測処理部と、連続する2枚の画像間において対象物体
    抽出部で抽出された物体の代表点間の対応付けを行なう
    対応付け処理部とを備え、 前記対応付け処理部で対応付けを行なった結果、現時刻
    における対象物体との間で対応が付かなかった前時刻に
    おける対象物体について、その予測位置に仮想的な物体
    が存在するものと仮定し追跡結果に加えて対応付けを行
    なうことを特徴とする物体追跡装置。
JP6195100A 1994-08-19 1994-08-19 物体追跡装置 Pending JPH0863602A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6195100A JPH0863602A (ja) 1994-08-19 1994-08-19 物体追跡装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6195100A JPH0863602A (ja) 1994-08-19 1994-08-19 物体追跡装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0863602A true JPH0863602A (ja) 1996-03-08

Family

ID=16335527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6195100A Pending JPH0863602A (ja) 1994-08-19 1994-08-19 物体追跡装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0863602A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004054960A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Samsung Electronics Co Ltd 映像視覚情報を結合してリアルタイムで複数の顔を検出して追跡する顔検出・追跡システム及びその方法
JP2008197733A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Toshiba Corp トラッキング方法及びトラッキング装置
JP2008305059A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Yaskawa Information Systems Co Ltd 物体認識装置および物体認識方法
JP2010113732A (ja) * 2009-12-28 2010-05-20 Fujitsu Microelectronics Ltd 移動物体認識方法及び装置
JP2011227909A (ja) * 2011-05-31 2011-11-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 画像分離装置、画像分離方法および画像分離プログラム
JP2018088233A (ja) * 2016-11-24 2018-06-07 株式会社リコー 情報処理装置、撮像装置、機器制御システム、移動体、情報処理方法、及びプログラム
JP2018180788A (ja) * 2017-04-07 2018-11-15 コニカミノルタ株式会社 動体追跡方法、動体追跡プログラム、および動体追跡システム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004054960A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Samsung Electronics Co Ltd 映像視覚情報を結合してリアルタイムで複数の顔を検出して追跡する顔検出・追跡システム及びその方法
JP2008197733A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Toshiba Corp トラッキング方法及びトラッキング装置
JP2008305059A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Yaskawa Information Systems Co Ltd 物体認識装置および物体認識方法
JP2010113732A (ja) * 2009-12-28 2010-05-20 Fujitsu Microelectronics Ltd 移動物体認識方法及び装置
JP2011227909A (ja) * 2011-05-31 2011-11-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 画像分離装置、画像分離方法および画像分離プログラム
JP2018088233A (ja) * 2016-11-24 2018-06-07 株式会社リコー 情報処理装置、撮像装置、機器制御システム、移動体、情報処理方法、及びプログラム
JP2018180788A (ja) * 2017-04-07 2018-11-15 コニカミノルタ株式会社 動体追跡方法、動体追跡プログラム、および動体追跡システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7050606B2 (en) Tracking and gesture recognition system particularly suited to vehicular control applications
CN109829398B (zh) 一种基于三维卷积网络的视频中的目标检测方法
AU2005216169B2 (en) Component association tracker system and method
JP2915894B2 (ja) ターゲット追跡方法及び装置
US7650015B2 (en) Image processing method
KR20100031277A (ko) 전방 영상을 이용한 위치 인식 장치 및 방법
US11960297B2 (en) Robot generating map based on multi sensors and artificial intelligence and moving based on map
US7181047B2 (en) Methods and apparatus for identifying and localizing an area of relative movement in a scene
JP7209115B2 (ja) 複数の相対的に接近する様に動いているリジッドなオブジェクトの検出、3d再現および追跡
JP2000011133A (ja) 移動物体検出装置及びその方法
Taylor et al. Fusion of multimodal visual cues for model-based object tracking
JPH09106457A (ja) 画像処理装置
CN114091601A (zh) 人员状况侦测的传感器融合方法
JP2002374521A (ja) 移動体の監視方法および装置
JPH0863602A (ja) 物体追跡装置
CN114674323A (zh) 一种基于图像目标检测与追踪的智能室内导航方法
US20230394686A1 (en) Object Identification
KR100994722B1 (ko) 카메라 핸드오프를 이용한 다중 카메라상의 연속적인 물체추적 방법
JP3630703B2 (ja) 物体監視装置
JPH10336506A (ja) 画像処理システム、追尾システム,追尾方法,記憶媒体
JPH08114416A (ja) 画像データに基づく三次元物体認識装置
Tsuji et al. Memorizing and representing route scenes
JP2003179930A (ja) 動オブジェクト抽出方法及び抽出装置
JP2001307104A (ja) 動画像のオブジェクト抽出装置
CN117670939B (zh) 多相机的多目标跟踪方法、装置、存储介质及电子设备