JPH0635648Y2 - 回転電機 - Google Patents

回転電機

Info

Publication number
JPH0635648Y2
JPH0635648Y2 JP10756189U JP10756189U JPH0635648Y2 JP H0635648 Y2 JPH0635648 Y2 JP H0635648Y2 JP 10756189 U JP10756189 U JP 10756189U JP 10756189 U JP10756189 U JP 10756189U JP H0635648 Y2 JPH0635648 Y2 JP H0635648Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brush holder
brush
stay
rubber bush
commutator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10756189U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0348349U (ja
Inventor
勝義 北田
Original Assignee
株式会社三ッ葉電機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社三ッ葉電機製作所 filed Critical 株式会社三ッ葉電機製作所
Priority to JP10756189U priority Critical patent/JPH0635648Y2/ja
Publication of JPH0348349U publication Critical patent/JPH0348349U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0635648Y2 publication Critical patent/JPH0635648Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、回転電機に関し、特に、ブラシ装置の絶縁構
造および配線構造の改良に係り、例えば、ワイパ駆動装
置の駆動用モータに利用して有効なものに関する。
〔従来の技術〕
従来のワイパ駆動装置の駆動用モータとして、一端開口
部にフランジ部が径方向外向きに突出するように形成さ
れている円筒形状のヨークと、このヨークのフランジ部
に開口を閉塞するように印籠結合されているエンドブラ
ケットとを備えており、回転子がその軸の両端部をヨー
クの一端部およびエンドブラケモに回転自在に支承さ
れ、この回転子軸により、エンドブラケットに一体的に
連設されたギヤボックスに内装されているウオーム歯車
減速機構を駆動するように構成されているものがある。
このワイパ装置の駆動用モータにおいて、ブラシ装置は
回転子軸のエンドブラケット側に配されたコミテータ周
りに装備されており、コミテータ周りに固装されている
ブラシホルダステーと、このステーにコミテータの中心
に対して放射状にそれぞれ配されて固装されている少な
くとも一対のブラシホルダと、このブラシホルダに摺動
自在にそれぞれ収容されてブラシスプリングの付勢力に
よりコミテータに摺接されるブラシと、このブラシに電
気的にそれぞれ接続されているピグテールとを備えてい
る。そして、このような駆動用モータのブラシ装置おい
て、ヨークとエンドブラケットとによって構成されるハ
ウジングはアース電位として使用されるため、ブラシ装
置はハウジングに対して絶縁する必要がある。
このような場合に使用される回転電機として、ブラシ装
置のブラシホルダステーとエンドブラケットとの間に絶
縁部材としてインシュレータを介設するように構成され
ているものがある。
〔考案か解決しようとする課題〕
しかし、このような回転電機においては、雑音防止用の
チョークコイルやコンデンサ、回路保護素子としてのサ
ーキットブレーカ等のような付帯電気部品が装備される
場合、ブラシホルダステー上にこれら電気部品を全て配
備する必要があるため、充分なスペースを確保すること
ができなくなり、これらの部品および電気配線を合理的
に配置することができるないという問題点がある。
本考案の目的は、付帯電気部品を合理的に装置すること
ができる回転電機を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る回転電機は、ハウジングにゴムブッシュを
介して配置されコミテータの周りに配置されているブラ
シホルダステーと、このステーにコミテータの中心に対
して放射状にそれぞれ配されて固装されている少なくと
も一対のブラシホルダと、このブラシホルダに摺動自在
に収容されてブラシスプリングの付勢力によりコミテー
タに摺接されるブラシと、このブラシに電気的に接続さ
れているピグテールと、これらブラシ装置をハウジング
に対して絶縁するための絶縁部材とを備えている回転電
機において、 前記絶縁部材が一端面が閉塞し他端面が開口した円筒形
状のブラシホルダカバーとして構成されているととも
に、このブラシホルダカバー内には前記ブラシホルダス
テーが中間部にこれを横断するように収納されており、 このブラシホルダカバー内の底部には、付帯電気部品が
収納されている収納凹部と、付帯電気部品に接続された
電気配線を引き回している案内溝と、電気配線に接続さ
れたジョイント端子金具を保持している保持溝と、前記
ピグテールに接続された電気配線をブラシホルダステー
のブラシホルダ側へ引き出させて、かつ、保持している
案内筒とが形成されており、 さらに、このブラシホルダカバーの外周部には前記ゴム
ブッシュが取付られている取付凹部が形成されており、 このブラシホルダカバーは前記ブラシホルダステーと前
記ハウジングとに前記ゴムブッシュを介して挟持されて
いることを特徴とする。
〔作用〕
前記した手段によれば、絶縁部材としてのブラシホルダ
カバー内にブラシホルダステーが中間部にこれを横断す
るように収納されているため、ブラシホルダステーに装
置されたブラシホルダ、ブラシ、ピグテール等はハウジ
ングに対して完全に絶縁される。
また、このブラシホルダカバー内の底部には、付帯電気
部品が収納される収納凹部と、付帯電気部品に接続され
た電気配線を引き回すための案内溝と、電気配線に接続
されたジョイント端子を保持するための保持溝と、前記
ピグテールに接続された電気配線をブラシホルダステー
のブラシホルダ側へ引き出させて、かつ、保持するため
の保持筒とが形成されているため、付帯電気部品の配備
およびそれに対する配線は合理的に、かつ、良好な絶縁
性および耐振動性を保って実現することができる。
さらに、このブラシホルダカバーの外周部にはゴムブッ
シュが取付られている取付凹部が形成されており、ゴム
ブッシュを介してハウジングに設置されたブラシホルダ
ステーとハウジングとの間にブラシホルダカバーが挟持
されているため、ブラシ装置をハウジングに対してフロ
ーティング支持することにより、その騒音特性および耐
振動性が良好になる一方、ブラシホルダカバーも押圧力
をもって固定することができ、ブラシホルダカバーおよ
びその内装品はより一層耐振動性が向上され、しかも、
ブラシホルダカバーをハウジングに固定するのに特別な
手段を用いる必要がなく、合理的である。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例である回転電機を示す分解平
面図、第2図はその組立状態を示す拡大平面図、第3図
は第2図のIII−III線に沿う断面図、第4図(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)はブラシホルダカバー
を示す正面図、平面図、底面図、(b)のIV−IV線に沿
う断面図および(b)のV−V線に沿う断面図、第5図
はその回転電機が使用されているワイパ駆動装置の駆動
用モータを示す一部省略縦断面図である。
本実施例において、本考案に係る回転電機は、ワイパ駆
動装置の駆動用モータのブラシ装置として構成されてお
り、この回転電機としての駆動用モータ10はハウジング
11を備えている。ハウジング11は一端面が開口し他端が
閉塞した略円筒形状に形成されているヨーク12と、ヨー
ク12の開口部側に被せ着けられているエンドブラケット
13とから構成されている。ヨーク12の閉塞壁14およびエ
ンドブラケット13の中央部には軸受部材としての含油軸
受メタル(以下、軸受メタルということがある。)15お
よび16がそれぞれ配設されており、両軸受メタル15、16
はメタルホルダ17、18によってそれぞれ保持されてい
る。軸受メタル15、16は外形が凸球面形状に形成されて
おり、メタルホルダ17、18に対して三次元方向に回動す
ることにより、自己調芯機能を発揮するようになってい
る。ハウジング11内には回転子軸19が中心線上に架設さ
れており、この回転子軸19は両軸受メタル15、16により
回転自在に支承されている。
回転子軸19にはアーマチュア20が中間部に配されて固装
されており、アーマチュア20はヨーク12の内周面に周方
向に略等間隔に配設された複数個のマグネット21に対向
するように配設されている。回転子軸19にはアーマチュ
ア20に給電するためのコミテータ22がエンドブラケット
13側の端部に配され固装されている。エンドブラケット
13にはギヤボックス(図示せず)がヨーク12と反対側に
配されて一体的に連設されており、回転子軸19はこのギ
ヤボックス内に挿入にされているとともに、ギヤボック
スに内装されたウオーム歯車減速機構を駆動するように
なっている(図示せず)。
本実施例において、第6図および第7図に示されている
ように、ヨーク12の開口部にはフランジ部12aが深絞り
加工により径方向外向きに張り出すように一体的に屈曲
成形されており、このフランジ部12aにはビス挿通孔12b
が少なくとも一対、周方向に間隔を置いて開設されてい
る。このフランジ部12aの屈曲部には外弯曲部Rが自然
に形成されている。
他方、エンドブラケット13の側壁13a外周にはフランジ
部13cが後記する雄印籠結合部33に接するように配され
て、径方向外向きに張り出すように一体成形されてお
り、このフランジ部13cには雄ねじ孔13dが複数本、前記
ヨーク側フランジ部12aの各ビス挿通孔12bに対向するよ
うに配されて形成されている。このエンドブラケット側
フランジ部13cにおける雄印籠結合部33側の端面には、
シール部材としてのパッキングを収容するための収容溝
13eが断面長方形の円形リング形状に形成されて没設さ
れている。すなわち、この収容溝13eは一定幅一定深さ
の円形環状溝に形成されており、かつ、その内側立ち上
がり壁面が雄印籠結合部33の外周面の延長線上に位置
し、その外側立ち上がり壁面が前記ヨーク側フランジ部
35における外弯曲部Rの外方に形成された平坦面部Fに
位置するように形成されている。
この収容溝13eに収容されるシール部材としてのパッキ
ング35は、ゴムまたは樹脂等のような弾性材料を用いら
れて一体成形されており、収容溝13eよりも若干小径の
円形リング形状に形成されている本体部35aと、この本
体部35aの一端面外側縁辺部において軸心方向に突設さ
れている円形リング形状の突出部35bとを備えている。
この円形リング形状の突出部35bは断面が半円形状に形
成されており、かつ、その内側寄り部分に空白部35cが
構成されるように形成されている。
エンドブラケット13のヨーク側端面にはブラシホルダス
テー収容用の凹所23が軸方向に一定深さに没設されてい
る。凹所23内にはエンドブラケット13の閉塞部13bから
開口側に突出した台座13fが中心を挟んで対向する位置
に一対形成されており、その座面13gにさらに円筒13hが
突設されている。この凹所23内にはブラシホルダカバー
24を介してブラシホルダステー25が収容されている。
ブラシホルダカバー24は合成樹脂を用いられて一体成形
されており、第4図に示されているように、エンドブラ
ケット13の凹所23と略同径の円板形状に形成されている
ベース41と、ベース41の外周に配されて直角に立ち上げ
られている側壁部42とを備えている。ブラシホルダカバ
ー24のベース41には回転子軸挿通口43が中心線上に配さ
れて開設されており、挿通口43の開口縁には端尺円筒形
状の囲い壁部44が同心円に配されてベース41上に立設さ
れている。ブラシホルダカバー24内には付帯電気部品と
してのチョークコイル45を収納するための収納凹部46が
3個、ベース41の底面上において周方向に適当な間隔を
おいて放射状に配されて、上下で開口するように形成さ
れている。各収納部46にはボビン形状に巻装されたチョ
ークコイル45がブラシホルダカバー24の開口側からそれ
ぞれ挿入されて、第1図および第5図に示されているよ
うに固定的に収納されている。
ベース41の底面上にはチョークコイル45に接続された電
気配線47を合理的に引き回すための案内溝48が複数個、
各収納凹部46、46間における適当な位置において配線を
合理的に行なえるようにそれぞれ配されて、各電気配線
47を保定し得るように形成されている。そして、第1図
および第3図に示されているように、各電気配線47は配
線作業時にその中間部が各案内溝48内に上から挿入され
て把持されることにより、案内溝48に保定される。ま
た、ベース41の底面上にはチョークコイル45と電気配線
47とを接続しているジョイント端子金具49を保持するた
めの保持溝50が複数個、各収納凹部46、46間における適
当な位置に配されてジョイント端子金具49を挟持するこ
とにより固定的に保持し得るように形成されている。そ
して、第1図および第3図に示されているように、各ジ
ョイント端子金具49は配線作業時に保持溝50に上から挿
入されることにより挟持される。
一方、ブラシホルダカバー側壁部42にはピグテールに接
続される電気配線51をブラシホルダステー25のブラシホ
ルダ側へ引き出させて、かつ、保持するための案内筒52
が複数本、2個の収納凹部46、46の両脇にそれぞれ配さ
れて軸心方向に延在するように形成されている。そし
て、第1図、第2図および第3図に示されているよう
に、ピグテールに接続された電気配線51は配線作業時に
その中間部が案内筒52内へ横から挿入されて、収納凹部
46側から開口側へ引き出されるとともに、案内筒52に保
定される。
さらに、ブラシホルダカバー24の外周部には後記するグ
ロメットおよびゴムブッシュをそれぞれ嵌合するための
グロメット用凹部53およびゴムブッシュ用凹部54、54が
径方向内向きに没設されており、各凹部は横断面形状が
略半円形になるように形成されている。グロメット用凹
部53は案内筒52が形成された一対の収納凹部46、46間に
配設されており、一対のゴムブッシュ用凹部54、54はグ
ロメット用凹部53に対して直角の位置で中心を挟んで互
いに対向するようにそれぞれ配設されている。
ゴムブッシュ55はゴムまたは樹脂等のような絶縁性を有
する弾性材料を用いられて、第1図、第2図および第3
図に示されているように、ゴムブッシュ用凹部54と略同
一形状を有する半円形の大略平盤形状に形成されてい
る。ゴムブッシュ55の略中心にはエンドブラケット13の
円筒13hに嵌合する挿通孔55aが厚さ方向に貫通するよう
に開設されており、その一端面には段差部55bがゴムブ
ッシュ用凹部54の開口縁辺部と係合し得るように没設さ
れている。また、ゴムブッシュ55の外周面には嵌入溝55
cがブラシホルダステー25を嵌入し得るように没設され
ており、この嵌入溝55cによりゴムブッシュ55はブラシ
ホルダステー25に取り付けられるようになっていて、ゴ
ムブッシュ55のエンドブラケット側端面はエンドブラケ
ット13の台座13fの座面13g上に載置されている。
ブラシホルダステー25はベークライトを用いられて一体
成形されており、ブラシホルダカバー24の側壁部42内周
へ嵌入される大略円板形状に形成されている。すなわ
ち、ブラシホルダステー25の中心にはコミテータ挿入口
25aがカバー24の回転子軸挿通口43に対応して開設され
ており、その外周辺部にはピグテール配線引出口25b、
グロメット用凹部25cおよびゴムブッシュ用凹部25dが、
ブラシホルダカバー24の案内筒52、グロメット用凹部53
およびゴムブッシュ用凹部54にそれぞれ対応するように
配されて、径方向内向きに切設されている。そして、ブ
ラシホルダステー25の両ゴムブッシュ用凹部25d、25dに
は、ゴムブッシュ55が嵌入溝55cを嵌入されてそれぞれ
取り付けられる。
ブラシホルダステー25にはブラシホルダ26が3個、コミ
テータ挿入口25a周りに放射状に配されて固装されてお
り、各ブラシホルダ26にはピグテール27を有するブラシ
28がブラシスプリング29の付勢力下でコミテータ22の外
周面に摺接するように摺動自在にそれぞれ収容されてい
る。このブラシホルダ26は銅系材料等のような導電性材
料を用いられてプレス加工により、第8図に示されてい
るように、一方の端面と一側面(以下、底面という。)
とが開口されている略長方形箱形状に一体成形されてお
り、第8図、第9図および第10図に示されているよう
に、ブラシホルダステー25上に爪26eを曲げ加工される
ことによりそれぞれ固装されている。ブラシホルダ26に
はピグテール27を挿通するためのピグテール挿通孔26a
が、ブラシホルダステー25に当接された底面とは反対側
の壁(以下、天井壁という。)に配されて、コミテータ
側端部(以下、内側端部とする。)において開口する長
孔形状に一体的に開設されており、このブラシホルダ26
の天井壁における内側端部には、ブラシを仮止めするた
めのブラシ仮止め部26bがブラシ28の内側端面に係合し
得るように形成されている。ブラシホルダ26の天井壁両
脇に隣接する一対の側壁には、切欠部26c、26cがブラシ
仮止め部26bにそれぞれ隣接するように配されて略半円
形状に切設されており、ブラシホルダ26の天井壁中間部
には傾斜面部26dが切欠部26c、26cを挟んでブラシ仮止
め部26bに対向するように配されて、内側端部に行くに
しがって次第に広がるように傾斜されて形成されてい
る。
第11図に示されているように、エンドブラケット13の外
周部にはグロメット取付用の取付孔31が、エンドブラケ
ットの側壁部13aから閉塞部13bにわたって軸心方向内外
に貫通するように開設されており、この取付孔31内には
グロメット32が挿入されて固定されている。このグロメ
ット取付孔31は断面形状が前方後円形状になるように形
成されており、その方形形状部31bがエンドブラケット1
3の法線に沿うように配されて、その円形形状部31aと反
対側の端辺がエンドブラケット13の外周において開口部
31cを構成するように形成されている。
グロメット32はゴムまたは樹脂等のような弾性材料を用
いられて一体成形されており、前記グロメット取付孔31
の前方後円形形状に対応する断面形状を有する柱体形状
に形成されている。すなわち、グロメット32は取付孔31
の円形形状部31aに対応する円柱形状部32aと、取付孔31
の方形形状部31bに対応する角柱形状部32bとを備えてお
り、その円柱形状部32bにはリード線挿通孔32cが3本、
略均等に配されて軸心方向にそれぞれ貫通するように開
設されている。角柱形状部32bは円柱形状部32aの外周の
一部において法線に沿って放射状に突設されており、角
柱形状部32bの長さは取付孔31の方形形状部31bに嵌合さ
れた状態において、その外側側面が取付孔31の外周開口
部31cに略揃うように設定されている。グロメット32の
外周面にはシール部32dが円柱形状部32aおよび角柱形状
32bの全体に配されて、断面半円形形状に突設されてお
り、このシール部32dはグロメット32が取付孔31に嵌入
された状態において、取付孔31の内周面に押し潰されて
圧縮変形し、取付孔31に強力に圧接することにより、確
実なシール状態を創出するようになっている。
また、グロメット32の一方の端面には把持部辺32eが、
前方後円形状の中心線上において円柱形状部32aと角柱
形状32bとに跨がるように配されて、軸心方向に突出す
るように突設されており、この把持部片32eは指または
ラジオペンチ等のような把持工具等で把持し易いよう
に、側面形状が略舌形の薄い板形状に形成されている。
この把持部片32eの表裏面には滑り止め部32fが2本宛、
長さ方向と直交する方向に配されて細線形状に突設され
ており、この滑り止め部32fにより把持工具等(図示せ
ず)の滑りが阻止されるようになっている。
さらに、グロメット32には突起32gが円柱形状部32aの外
周における把持部片32eが突設された端部側に配されて
径方向外向きに突設されており、この突起32gはグロメ
ット32が取付孔31に適正に嵌着された状態において、取
付孔31の外側開口縁に係合することにより、グロメット
32が取付孔31に適正に嵌着されていることを確認し得る
ように構成されている。
そして、エンドブラケット13の収容凹所23開口縁上には
雄印籠結合部33が、軸方向ヨーク側に突出するように円
形リング形状に形成されており、雄印籠結合部33の外周
にはヨーク12の内周が印籠結合されている。雄印籠結合
部33におけるグロメット取付孔31と対向する位置には切
欠部34がグロメット32を逃げるように切設されており、
エンドブラケット13とヨーク12との結合状態において、
この切欠部34にはグロメット32が嵌入されて位置決めさ
れている。
次に作用を説明する。
前記構成に係るモータ10が組み立てられるに際して、ま
ず、各部品のユニットが組み立てられる。
この場合、ヨーク12には軸受メタル15、メタルホルダ1
7、マグネット21が組み付けられる。また、エンドブラ
ケット13には軸受メタル16、メタルホルダ18が組み付け
られる。
さらに、グロメット31にはリード線30が挿通されるとと
もに、このリード線30には一端にブラシホルダステー25
やブラシホルダカバー24、ピグテール27等が、第2図お
よび第3図に示されているように組み付けられるととも
に、他端にカプラ等(図示せず)が組み付けられること
により、ユニット化ないしはワイヤハーネス化される。
このユニット化に際して、ブラシホルダカバー24には3
個のチョークコイル45が各収納凹部46にそれぞれ収納さ
れ、各チョークコイル45にはピグテール47およびリード
線30がジョイント端子金具49を介して電気的に接続され
る。また、このように接続された電気配線47は案内溝48
に保持されて適切に配線されるとともに、ピグテール27
に接続された電気配線51は案内筒52に挿通されてブラシ
ホルダカバー24の開口側へ引き出される。そして、この
ブラシホルダカバー24のグロメット用凹部53には、リー
ド線30が挿通されたグロメット32が挿入されて位置決め
される。
他方、ブラシホルダ26を固装されているブラシホルダス
テー25には、ゴムブッシュ55がその凹部25dにそれぞれ
配置されて嵌入溝55cに嵌入されることにより取り付け
られる。そして、このブラシホルダステー25はブラシホ
ルダカバー24内に、そのブラシホルダ26側を開口側に向
けられて嵌入される。この嵌入状態において、ブラシホ
ルダステー25に取り付けられたゴムブッシュ55はその係
合部55bにおいて、ブラシホルダカバー24の凹部54の開
口縁辺に係合し、かつ、支持された状態になる。また、
ブラシホルダカバー24の案内筒52を挿通された各ピグテ
ール27は、ブラシホルダステー25のブラシホルダ26側へ
それぞれ引き出された状態になっている。
次いで、ピグテール27に接続されている各ブラシ28は各
ブラシホルダ26内に、その奥にブラシスプリング29を介
設された状態で挿入される。ここで、ブラシ28はブラシ
ホルダ26内に挿入した状態のままであると、ブラシホル
ダ26の奥に収容されたブラシスプリング29の付勢力によ
り、ブラシホルダ26の内側端面開口から飛び出されてし
まう。そこで、本実施例においては、第9図に示されて
いるように、ブラシ28がブラシスプリング29の付勢力に
抗してブラシホルダ26内へ押し込められた状態で、ピグ
テール27が引っ張られることにより、ブラシ28がブラシ
ホルダ26内において傾斜面部26dに添わされ、もって、
ブラシ28の内側端面が仮止め部26bに係合される。この
内側端面に仮止め部26bとの係合により、ブラシ28は仮
止め部26bにブラシホルダ26内からの飛び出しを阻止さ
れた状態になる。
このようにして予めユニット化されたブラシ装置とリー
ド線とのユニットは組立ラインにおいて、エンドブラケ
ット13に組み付けられる。
この時、まず、リード線30群がグロメット取付孔31へそ
の中間部が取付孔31の外周開口部31cから横移動されて
挿入されることにより挿通される。この状態で、エンド
ブラケット13の凹所23内に位置されるグロメット32が取
付孔31と軸心合わせされて、グロメット32の把持部片32
eが取付孔31に挿入される。そして、取付孔31に挿入さ
れてエンドブラケット13の外面側に突出された把持部片
32eが、指または把持工具(図示せず)等により把持さ
れて、軸心方向外向きに引張られることにより、グロメ
ット32が取付孔31に挿入される。グロメット32が取付孔
31に奥まで適正に挿入されると、突起32gが取付孔31の
外面開口縁に係合した状態になるため、グロメット32が
取付孔31に適正に取り付けられたことが確認される。
グロメット32が取付孔31に適正に嵌着されると、グロメ
ット32の円柱形状部32aは取付孔31の円形形状部31a内に
おいて中心に向かって径方向に圧縮変形されるため、そ
の反力による押し付け力は中心から全方位に向かって作
用することになる。その結果、取付孔31が方形形状部31
bの開口部31cにおいて径方向外向きに開放されていて
も、グロメット32は円柱形状部32aにおいて取付孔31の
円形形状部31aに抜け止めされ、局所的にシール状態が
低下する箇所が発生するのを防止されることになる。
また、グロメット32が取付孔31に適正に嵌着された状態
において、外面に突設されているシール部32cが取付孔3
1の内周面に効果的に押し潰されて密着されるため、そ
のシール状態はきわめて良好なものとなる。
グロメット32が取付孔31に取り付けられると、ブラシホ
ルダカバー24がエンドブラケット13の凹所23内に嵌入さ
れる。このとき、ブラシホルダステー25に取り付けられ
たゴムブッシュ55がエンドブラケット13の台座13fの座
面13gに当接するように挿通孔55aに円筒13hが嵌入され
る。この状態で、さらにビス60がエンドブラケット13の
円筒13h内にワッシャ61が円筒13hの端面に当接するまで
ゴムブッシュ55の弾性に抗して締め込まれ、ブラシホル
ダステー25がゴムブッシュ55を介してエンドブラケット
13にフローティング支持される。同時に、ブラシホルダ
カバー24は、そのゴムブッシュ用凹部54の開口縁辺部が
ゴムブッシュ55の段差部55bに係合しているので、ブラ
シホルダステー25とエンドブラケット13の閉塞部13bと
の間にゴムブッシュ55を介して押圧状態で挟持されるこ
とになる。
その後、モータの組立ラインにおいて、パッキング35が
エンドブラケット13の収容溝13d内に敷設され、次い
で、エンドブラケット13に回転子軸19が挿入され、続い
て、ヨーク12が回転子軸19に相対的に挿入されつつ、エ
ンドブラケット13の雄印籠結合部33に嵌合される。
パッキング35がエンドブラケット13の収容溝13e内へ敷
設される作業において、パッキング35はエンドブラケッ
ト13の雄印籠結合部33の外周面により案内させて収容溝
13eへ挿入させることができるため、しかも、パッキン
グ35の本体部35aは径方向について幅を有するリング形
状に形成されているため、パッキング35は収容溝13e内
へ適正に敷設されるとともに、収容溝13e内において適
正な敷設状態を維持することになる。
また、コミテータ22がブラシホルダステー25のコミテー
タ挿入口25aに挿入される際には、ブラシ28はブラシホ
ルダ26の仮止め部26bによって飛び出しを阻止されてい
るため、各ブラシ28、28間へのコミテータ22の挿入作業
はきわめて簡単に実行することができる。ブラシホルダ
ステー25の挿入口25aにコミテータ22が適正に挿入され
ると、第10図に示されているように、ブラシ28がドライ
バ等のような工具によりブラシホルダステー25側へ押さ
れ、ブラシ28と仮止め部26bとの係合が解除される。こ
の仮止め部26bとの係合解除により、ブラシ28はブラシ
スプリング29に径方向内向きに付勢されるため、コミテ
ータ22の外周面に押接されることになる。このとき、ピ
グテール27は移動自由であるため、ブラシ28は仮止め部
26bとの係合を解除されたならば、中途半端な状態を発
生することなく、コミテータ22にブラシスプリング29の
付勢力により必ず押接されることになる。したがって、
仮止め解除作業が実施された場合には、ブラシ28はコミ
テータ22に必ず適正に摺接された状態になり、逆に、仮
止め解除作業が全く実施されない場合には、ブラシ28は
コミテータ22に全く摺接されない状態になる。
次いで、第7図に示されているように、ヨーク12の挿通
孔12bにビス36が挿通されて、エンドブラケット13の雌
ねじ孔13dにねじ込まれることにより、ヨーク12とエン
ドブラケット13とが締結されて一体化される。このヨー
ク12とエンドブラケット13との締結により、パッキング
35は両者のフランジ部12aと13cとの合わせ面間に挟設さ
れた状態になる。この状態において、パッキング35の突
出部35bは本体部35aの外側縁辺部に配されているため、
ヨークフランジ部12aにおける外弯曲部Rを避けた平坦
面部Fに接触することになる。また、この突出部35bの
内側には空白部35cが形成され、かつ、収容溝13d内にお
ける本体部35aの外方には隙間が形成されているため、
ヨーク側フランジ部12aの平坦面部Fに接触して押し潰
される時、突出部35bは適正な弾性変形することによ
り、ヨークフランジ部12aの平坦面部Fに全体にわたっ
て均一に密着する。その結果、ヨークフランジ部12aに
おける外弯曲部Rについての加工精度如何に係わらず、
パッキング35はきわめて良好なシール状態を創出するこ
とになる。
なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であ
ることはいうまでもない。
例えば、ブラシホルダカバーに対する付帯電気部品収納
部、電気配線案内溝、ジョイント端子金具保持溝、ピグ
テール電気配線案内筒およびゴムブッシュ取付凹部の設
置数は、前記実施例に限定されるものではなく、必要に
応じて適宜増減することができる。
また、グロメット用取付凹部は省略することができる。
また、前記実施例では、ワイパ駆動装置の駆動用モータ
に適用した場合につき説明したが、本考案に係るブラシ
装置は、他の汎用モータや発電機等のような回転電機全
般に適用することができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、付帯電気部品お
よびその電気配線をブラシホルダステー周りに合理的に
配備することができるとともに、作業性の低下を防止し
つつ、絶縁性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である回転電機を示す分解平
面図、第2図はその組立状態を示す拡大平面図、第3図
は第2図のIII−III線に沿う断面図、第4図(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)はブラシホルダカバー
を示す正面図、平面図、底面図、(b)のIV−IV線に沿
う断面図および(b)のV−V線に沿う断面図、第5図
はその回転電機が使用されているワイパ駆動装置の駆動
用モータを示す一部省略縦断面図である。 第6図はヨークとエンドブラケットとのシール構造を示
す一部省略一部切断分解斜視図、第7図は同じく拡大部
分断面図、第8図はブラシホルダの構造を示す一部省略
分解斜視図、第9図および第10図はその作用を説明する
ための各拡大部分断面図、第11図はグロメットの取付構
造を示す拡大部分分解斜視図、第12図および第13図はそ
の作用を説明するための各拡大部分断面図である。 10……ワイパ駆動装置の駆動用モータ(回転電機)、11
……ハウジング、12……ヨーク、13……エンドブラケッ
ト、15、16……軸受メタル、17、18……メタルホルダ、
19……回転子軸、20……アーマチュア、21……マグネッ
ト、22……コミテータ、23……ブラシホルダステー収容
凹所、24……ブラシホルダカバー、25……ブラシホルダ
ステー、26……ブラシホルダ、26a……ピグテール挿通
孔、26b……ブラシ仮止め部、26c……切欠部、26d……
傾斜面部、27……ピグテール、28……ブラシ、29……ブ
ラシスプリング、30……リード線、31……グロメット取
付孔、32……グロメット、33……雄印籠結合部、34……
切欠部、35……パッキング、36……ビス、41……ベー
ス、42……側壁部、43……回転子軸挿通口、44……囲い
壁、45……チョークコイル(付帯電気部品)、46……付
帯電気部品収納部、47……電気配線、48……電気配線案
内溝、49……ジョイント端子金具、50……ジョイント端
子金具保持溝、51……ピグテール用電気配線、52……電
気配線案内筒、53……グロメット用凹部、54……ゴムブ
ッシュ用凹部、55……ゴムブッシュ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングにゴムブッシュを介して設置さ
    れコミテータの周りに配置されているブラシホルダステ
    ーと、このステーにコミテータの中心に対して放射状に
    それぞれ配されて固装されている少なくとも一対のブラ
    シホルダと、このブラシホルダに摺動自在に収容されて
    ブラシスプリングの付勢力によりコミテータに摺接され
    るブラシと、このブラシに電気的に接続されているピグ
    テールと、これらブラシ装置をハウジングに対して絶縁
    するための絶縁部材とを備えている回転電機において、 前記絶縁部材が一端面が閉塞し他端面が開口した円筒形
    状のブラシホルダカバーとして構成されているととも
    に、このブラシホルダカバー内には前記ブラシホルダス
    テーが中間部にこれを横断するように収納されており、 このブラシホルダカバー内の底部には、付帯電気部品が
    収納されている収納凹部と、付帯電気部品に接続された
    電気配線を引き回している案内溝と、電気配線に接続さ
    れたジョイント端子金具を保持している保持溝と、前記
    ピグテールに接続された電気配線をブラシホルダステー
    のブラシホルダ側へ引き出させて、かつ、保持している
    案内筒とが形成されており、 さらに、このブラシホルダカバーの外周部には前記ゴム
    ブッシュが取付られている取付凹部が形成されており、 このブラシホルダカバーは前記ブラシホルダステーと前
    記ハウジングとに前記ゴムブッシュを介して挟持されて
    いることを特徴とする回転電機。
JP10756189U 1989-09-12 1989-09-12 回転電機 Expired - Lifetime JPH0635648Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10756189U JPH0635648Y2 (ja) 1989-09-12 1989-09-12 回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10756189U JPH0635648Y2 (ja) 1989-09-12 1989-09-12 回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0348349U JPH0348349U (ja) 1991-05-09
JPH0635648Y2 true JPH0635648Y2 (ja) 1994-09-14

Family

ID=31656249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10756189U Expired - Lifetime JPH0635648Y2 (ja) 1989-09-12 1989-09-12 回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0635648Y2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3771180B2 (ja) * 2001-09-11 2006-04-26 アスモ株式会社 ブラシ装置の支持構造
JP3655230B2 (ja) * 2001-10-15 2005-06-02 アスモ株式会社 モータ
DE102007049209B4 (de) * 2007-02-05 2023-12-14 Continental Automotive Technologies GmbH Gleichstrommotor
JP2010154659A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Mitsuba Corp モータ
JP6063703B2 (ja) * 2012-10-15 2017-01-18 日立オートモティブシステムズ株式会社 ブラシ付直流モータ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0348349U (ja) 1991-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3745393A (en) Brush holder for dynamoelectric machine
US5148073A (en) Wiring device in direct current machine
US4322647A (en) Motor assembly
EP0638968B1 (en) Two-part end cap assembly
US7531938B2 (en) Insertable brush holder assembly for electric motor
US4707627A (en) External rotor motor with connecting plug connection
JP6799493B2 (ja) 回転電機
JP6838838B2 (ja) 回転電機
JP2018182909A (ja) 回転電機
US5332940A (en) Brush device
JPH0635648Y2 (ja) 回転電機
JP2003079109A (ja) ブラシホルダ及び電動モータ
JPH0140300Y2 (ja)
JPH07322552A (ja) 小型モータ
JPH07322551A (ja) 小型モータ
JP2009112185A (ja) モータ
CN106936251B (zh) 电机
JP4094876B2 (ja) モータのブラシホルダ固定構造
JP3811415B2 (ja) 直流モータ
JPH0635646Y2 (ja) 回転電機のリード線引出構造
US5153474A (en) Plug in brush retainer for a fractional horsepower electric motor
JPH0715322Y2 (ja) 回転電機のシール構造
JPH076697Y2 (ja) ブラシ保持装置
JP7379786B2 (ja) ブラシ付き直流モータ、およびその製造方法
JP2005073317A (ja) ブラシ保持装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term