JPH0635598A - X−y方向入力装置 - Google Patents

X−y方向入力装置

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JPH0635598A
JPH0635598A JP4208527A JP20852792A JPH0635598A JP H0635598 A JPH0635598 A JP H0635598A JP 4208527 A JP4208527 A JP 4208527A JP 20852792 A JP20852792 A JP 20852792A JP H0635598 A JPH0635598 A JP H0635598A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種機能を要求する際の操作性に優れたX−
Y方向入力装置を得る。 【構成】 上ケース19と下ケース11とからなるケー
シングと、上ケース19に設けた開口18内をスライド
移動可能なつまみ26と、このつまみの移動操作によっ
て移動し、X方向のパターン、Y方向のパターンにそれ
ぞれ摺接する2組の摺動子33a〜33c、30a〜3
0cと、押圧操作可能な第1、第2および第3のキート
ップ23、24、25とを備え、ケーシングを片手で握
ったとき、つまみ26は親指で操作可能な位置に、第1
のキートップ23は親指以外の指で操作可能な位置に配
設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクリーン上のカーソ
ルを任意方向に移動するX−Y方向入力装置に係わり、
特に本体を片手で握って操作できるX−Y方向入力装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特公平3−66690号公
報に示されるように、装置本体を片手で握って操作部を
移動操作し、その移動に応じてディスプレイ装置に表示
されるカーソルを任意方向へ移動させるようにしたX−
Y方向入力装置が提案されている。
【0003】図11はこの種の従来のX−Y方向入力装
置の外観を示す斜視図、図12は図11のX−Y方向入
力装置の操作部の要部を示す構成図、図13は図11の
X−Y方向入力装置の使用状態を示す斜視図である。
【0004】図11に示す従来のX−Y方向入力装置
(カーソル移動制御装置)1は、片手で握持し易い四角
柱状の外観をしており、延長コード2で図示しないディ
スプレイ本体と接続されている。この装置の壁面1aに
は、この壁面1aに設けられた孔1cから一部が突出す
るカーソル移動方向指示スイッチ3が備えられ、この壁
面1aに沿う平面内を全方向にスライド移動可能になっ
ており、前記壁面1aに隣接する側面1bには、各種フ
ァンクション指示用の4個のスイッチ4〜7が設けられ
ている。
【0005】前記カーソル移動方向指示スイッチ3は、
図12の(a)、(b)に示すように半球体で支持板3
aに取り付けられ、この支持板3aは4本のスプリング
8a〜8dによって可動範囲の中心位置に弾性的に保持
されている。9a,9b,9c…は内側底面1dにかつ
中心位置でのスイッチ3の周囲に配列された接点で、図
示しない信号処理部へ接続されている。また、支持板3
aの底面には前記接点9a,9b…の相手側接点3b,
3c…がリング状に配設され、スイッチ3をスプリング
8a〜8dの弾性に抗して移動させることでいずれか一
つまたは複数の接点対3bと9a、3cと9n…が接触
する。そして、接触する接点が一つであればその方向
に、また二つ以上であればそれらの中央の方向に、とい
うようにカーソルの移動指示を与えることができるよう
になっている。
【0006】この装置の使用にあたっては、操作者が図
13に示すように本装置を握り、前記カーソル移動方向
指示スイッチ3を片手親指で押しながら所望方向にずら
すことにより、カーソルの移動方向を指示する。また、
前記スイッチ4〜7はそれぞれ人さし指、中指、薬指、
小指で操作され、これを押すことにより、各種機能(フ
ァンクション)を上位装置である計算機またはディスプ
レイ本体に要求するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した従来
のX−Y方向入力装置では、入力装置1本体を片手で握
って親指でカーソル移動方向指示スイッチ3を操作して
ディスプレイ装置に表示されるカーソルをアイコン(メ
ニュー)等の目的とする位置まで移動させた後、親指以
外の指で各種ファンクション指示用のスイッチ4〜7を
操作して所望のアイコン等を選択するようになってい
る。しかしながら、この従来のX−Y方向入力装置で
は、親指でカーソル移動方向指示スイッチ3を操作して
いる間カーソルは指示された方向へ移動し続けるので、
カーソルを所望の位置に停止させるためには一度親指を
スイッチ3から離し、スプリング8a〜8dの弾性によ
って前記スイッチ3を中心位置に戻す必要がある。した
がって、このとき入力装置1は親指以外の4指で握持さ
れることとなり、操作者はこのような握りが不安定な状
態で各種ファンクション指示用のスイッチ4〜7を押圧
操作することになり、これらのファンクション指示用の
スイッチを操作しにくいという問題があった。
【0008】本発明は、上記の従来技術の実情に鑑みて
なされたもので、その目的は各種機能をディスプレイ本
体等の上位装置に要求する際の操作性に優れたX−Y方
向入力装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、片手で握れる大きさに形成されたケーシ
ングと、このケーシングに備えられ上位装置に各種機能
を要求するファンクションスイッチと、前記ケーシング
に設けられた開口に露出するスライド移動可能な操作部
とを有し、この操作部は前記ケーシングを片手で握った
とき親指で操作可能な位置に配設されており、前記操作
部を操作することによりディスプレイ装置に表示される
カーソルを任意方向へ移動させるようにしたX−Y方向
入力装置において、前記ケーシングに対する操作部の移
動量を検出する移動量検出手段を備え、この移動量検出
手段によって検出される信号に基づいてカーソルを移動
させるとともに、前記ケーシングを片手で握ったとき前
記ファンクションスイッチのうち少なくとも一つは親指
以外の指で操作可能な位置に配設された構成としてい
る。
【0010】
【作用】本発明は上記のように構成したので、ケーシン
グを片手で握って操作部を親指でスライド移動操作する
と、移動量検出手段が操作部の移動量を検出し、この移
動量に応じてカーソルの移動制御信号が出力され、ディ
スプレイ装置上のカーソルが移動する。そして、カーソ
ルを目的とする位置まで移動させた後、操作部を移動さ
せなければ、そのまま親指が操作部に触れていてもカー
ソルは移動しないので、ケーシングの握りが安定した状
態で、ファンクションスイッチを操作して、所望の機能
入力作業を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明のX−Y方向入力装置の実施例
を図に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明のX−Y方向入力装置の第1
の実施例を示す分解斜視図、図2は図1のX−Y方向入
力装置の平面図、図3は図1のX−Y方向入力装置の側
面図、図4は図1のX−Y方向入力装置に備えられる目
かくし板を省略した要部断面図、図5は図1のX−Y方
向入力装置に備えられる弾性部材の動作を説明する上ケ
ース、基板等を省略した要部平面図、図6は図1のX−
Y方向入力装置に備えられる基板の裏面図、図7は図1
のX−Y方向入力装置の使用状態を説明する斜視図であ
る。
【0013】この第1の実施例のX−Y方向入力装置
は、図1に示すように、長方形状の下ケース11と、こ
の下ケース11に一体に設けられ、ディスプレイ装置の
スクリーンと同じ比率でX方向に長い内枠11aに囲わ
れた受け面12と、この受け面12上に備えられ前記内
枠11a内を移動可能な操作体13と、この操作体13
と係合し、Y方向すなわち前記下ケース11の長手方向
に移動可能な第1の移動体14と、同じく操作体13と
係合し、X方向すなわち前記下ケース11の短手方向に
移動可能な第2の移動体15と、前記内枠11aとほぼ
同じ縦横比でこの内枠11aの短辺より短いX方向の長
辺を有する長方形状の開口16が形成され、前記内枠1
1a上に載置される基板17と、前記開口16に対向す
る長方形状の開口18を有し、下ケース11に装着され
る上ケース19と、前記基板17および上ケース19間
に介設され、開口18を遮蔽する目かくし板20、21
などとからなっている。上述した下ケース11および上
ケース19とによって外殻を形成するケーシングが構成
され、両者は図示しないねじにより固定されており、下
ケース11底面には、ケーシングを図示しないベース上
で使用する際の滑りを防止するためのラバー22が付着
されている。また、下ケース11および上ケース19間
には第1のキートップ23が押圧操作可能に取り付けら
れており、上ケース19の上面からは図2、図3に示す
ように第2、第3のキートップ24、25が押圧操作可
能に突出しており、さらに前記操作体13に取り付けら
れたつまみ26(操作部)が前記開口18より露出して
いる。なお、27は基板17の裏面にマウントされた図
示せぬ回路に接続されているコネクタであり、パーソナ
ルコンピュータ等に着脱できるようになっている。
【0014】上述した第1の移動体14は、X方向に延
設され、長孔28を有する基部29と、この基部29の
両端に設けられ、それぞれ内枠11aに摺接する端部2
9a、29bとからなり、一方の端部29a上には、1
組の検出手段、例えば摺動子30a〜30cが取り付け
られている。同様に、上述した第2の移動体15も、Y
方向に延設され、長孔31を有する基部32と、この基
部32の両端に設けられ、それぞれ内枠11aに摺接す
る端部32a、32bとからなり、一方の端部32a上
には、別の1組の検出手段、例えば摺動子33a〜33
cが取り付けられている。なお、前記内枠11aおよび
前記端部29a、29bによって、第1の移動体14を
Y方向に移動可能に案内する第1の案内手段が構成さ
れ、前記内枠11aおよび前記端部32a、32bによ
って、第2の移動体15をX方向に移動可能に案内する
第2の案内手段が構成される。
【0015】上述した基板17の裏面側には、図6に示
すように、前記摺動子30a〜30cがそれぞれ摺接す
るYAパターン34a、YBパターン34b、およびコ
モン用パターン34cがY方向に延設され、前記摺動子
30a、30bの移動端部に擬似パルス用パターン34
d、34eがそれぞれ設けられる。同様に、前記摺動子
33a〜33cが摺接するXAパターン35a、XBパ
ターン35b、および他のコモン用パターン35cがX
方向にそれぞれ延設され、前記摺動子33a、33bの
移動端部に擬似パルス用パターン35d、35eがそれ
ぞれ設けられている。
【0016】前記操作体13は、図4に示すように、前
記受け面12上を摺動する略正方形状の平板部36(摺
動部)と、この平板部36より突出して前記移動体14
の長孔28および移動体15の長孔31に挿通され、一
端が上ケース19の開口18より露出し、前記つまみ2
6の軸が嵌入される穴を有する正四角柱状の突起部37
とからなり、弾性を有する合成樹脂から形成されてい
る。前記平板部36の各側端には、図1に示すように、
先端が内枠11aに当接することにより平板部36を移
動端部より中間部側へわずかに押し戻す弾性部材、例え
ば弾性舌片38a〜38dが設けられている。また、平
板部36の上面には、第1および第2の移動体14、1
5をはさむように配置された4つの摺接ピン39a〜3
9dが設けられており、これら4つの摺接ピン39a〜
39dが第1および第2の移動体14、15の両側面に
摺接している。
【0017】上述した目かくし板20、21は、図1に
示すように、それぞれ薄板より形成されるとともに、基
板17上に順次積み重ねられ、互いに独立して移動可能
である。下方の目かくし板20は、操作体13が移動端
部に到達したとき上ケース19の開口18を形成するX
方向の縁部より内側に位置するX方向の端部を有し、開
口18を形成するY方向の縁部よりわずかに外側に位置
するY方向の端部を有しており、中央部に操作体13の
突起部37が挿通される正方形状の孔20aを備えてい
る。上方の目かくし板21は、Y方向に長い長孔21a
を有しており、操作体13が移動端部に到達したとき開
口18が下方の目かくし板20によって遮蔽されない部
分を遮蔽するようにY方向に長い長方形状の外形となっ
ている。
【0018】なお、図4に示すように、上ケース19の
裏面側には、段部19aが設けられており、この段部1
9aによって上方の目かくし板21のY方向への移動や
回動が規制されており、前記第1および第2の移動体1
4、15をそれぞれY方向、X方向に独立して移動させ
るつまみ26を移動させても、前記目かくし板21が傾
かないようにガイドされている。また、下方の目かくし
板20も、前記操作体13に設けられ上ケース19の開
口18から露出する突起部37がこの目かくし板20に
設けられた前記孔20aを挿通することによって、傾か
ないように保持されている。
【0019】上述した基板17の裏面側の一端には、ス
イッチ40が実装されており他端には、前記コネクタ2
7に導通するケーブル41が接続されている。また、基
板17の表面側には、固定接点42、43が前記第2お
よび第3のキートップ24、25に対応する位置に形成
されており、これら固定接点42、43上にドーム状の
可動接点(板バネ)44、45が配置され、テープ46
により前記可動接点42、43が基板17上に保持され
ている。なお、図1に示すように、基板17には丸孔1
7aおよび小判孔17bが設けられており、これらの孔
17a、17bに下ケース11の内枠11aと一体に形
成された突起11b、11cがそれぞれ嵌入されること
により、基板17が内枠11a上に位置決め保持されて
いる。
【0020】前記第1のキートップ23は、弾性を有す
る合成樹脂よりなり、両端部および中央部を除いて断面
H状をしており、上部と下部とにそれぞれ凹部23aが
形成されており、さらに2本の弾性片23bがハ字状に
一体に形成されている。そして、この弾性片23bは、
下ケース11と基板17との間に配置され、下ケース1
1の内枠11aに弾性片23bの先端が当接して第1の
キートップ23をケーシングに対して常時外方に弾性付
勢している。また、下ケース11および上ケース19の
第1のキートップ側の側面には、それぞれ爪11d、1
9aが垂設されており、これらの爪11d、19aがそ
れぞれ第1のキートップ23の下部および上部の凹部2
3aに挿通され、第1のキートップ23の必要以上の動
きを規制している。なお、第1のキートップ23のどの
位置を押圧操作しても、前記スイッチ40がオンするよ
うに、第1のキートップ23の中央部とスイッチ40と
が対向配置されている。また、第3のキートップ25に
より駆動される可動接点45および固定接点43とで構
成されるスイッチとスイッチ40とは同一機能となって
いる。
【0021】この第1の実施例にあっては、ディスプレ
イ装置に表示されるカーソルを任意方向へ移動させる
際、図7に示すように、ケーシングを片手で握って親指
でつまみ26をスライド移動させるか、あるいはケーシ
ングを机等の図示しないベース上に載置してつまみ26
を人さし指または中指でスライド移動させることによ
り、基板17のY方向のパターン34a〜34cに対し
て第1の移動体14が移動し、X方向のパターン35a
〜35cに対して第2の移動体15が移動するようにな
っている。このとき、YAパターン34a、YBパター
ン34b、コモン用パターン34cに摺動子30a〜3
0cがそれぞれ摺接してY方向のA相信号、B相信号を
出力し、これに応じてY方向のカーソル制御信号をディ
スプレイ装置へ出力する。同様に、XAパターン35
a、XBパターン35b、コモン用パターン35cにも
摺動子33a〜33cがそれぞれ摺接してX方向のA相
信号、B相信号を出力し、X方向のカーソル制御信号を
ディスプレイ装置へ出力する。
【0022】このようにして制御されるカーソルの移動
量は、つまみ26すなわち、操作体13の移動量に対応
しており、通常つまみのスライド操作を止めるとディス
プレイ装置上のカーソルも停止する。したがって、ケー
シングを握って使用する際には、親指でつまみ26をス
ライド操作し、カーソルがアイコン等の所望する位置ま
で移動したところで親指の動きを止め、引き続いて図7
に示すように人さし指等の親指以外の指で第1のキート
ップ23を押圧操作し、アイコン等の選択入力を行う。
また、ケーシングを図示せぬベース上に載置して使用す
る際には、人さし指または中指でつまみ26をスライド
操作し、カーソルを目的の位置まで移動させた後、親
指、人さし指、中指のいずれかの指で第3のキートップ
25を押圧操作し、アイコン等を選択する。なお、第2
のキートップ24はクリア機能等、第1および第3のキ
ートップ23、25に比べて使用頻度の低い機能が割り
当てられており、ケーシングを握って使用するときには
親指で、ケーシングを載置して使用するときには親指、
人さし指、中指のいずれかの指で操作できるような配置
となっている。
【0023】また、この第1の実施例のX−Y方向入力
装置では、つまみ26を移動端部までスライドさせても
カーソルが所望の位置まで到達しないときのために、カ
ーソル移動のための擬似的な信号を出力するようになっ
ている。すなわち、操作体13を図5の(a)に示す中
央位置から、図5の(b)に示すように、弾性舌片38
bの先端が内枠11aに当接するまで移動させた後、さ
らに、この操作体13をX方向の一方の移動端部まで移
動させた場合、図5の(c)に示すように、前記弾性舌
片38bは内枠11aに弾接する。このとき、摺動子3
3aが擬似パルス用パターン35dに摺接して擬似パル
ス制御信号が出力され、擬似的なエンドレス出力が行わ
れるので、ディスプレイ装置に表示されるカーソルは引
き続いて移動する。次いで、つまみ26を手放すと、弾
性舌片38bの弾発力により操作体13は図5の(b)
に示す位置まで戻り、摺動子33aが擬似パルス用パタ
ーン35dから離隔して上述した擬似パルス制御信号の
出力が停止する。また、操作体13をX方向の他の移動
端部まで移動させたり、Y方向の移動端部まで移動させ
る場合も同様である。
【0024】このように構成した第1の実施例では、つ
まみ26の操作に伴って突起部37にかかる軸方向の押
圧力は、平板部36を介して下ケース11の受け面12
で受けるようになっており、前記の軸方向の押圧力が第
1の移動体14あるいは第2の移動体15にかかること
はないので、これら移動体14、15を円滑に移動させ
ることができる。また、平板部36の摺接ピン39a〜
39dが第1および第2の移動体14、15をはさむこ
とによって、これら移動体14、15の中間部をそれぞ
れ案内しているため、移動体14、15の移動はより円
滑となる。さらに、上ケース19の開口18を遮蔽する
のに、互いに独立して移動可能な複数の目かくし板2
0、21を備えたことから、それぞれの目かくし板2
0、21を相対的に小さく設定することができ、これに
より、ケーシングの小型化を図ることができる。
【0025】また、同一機能を有する第1のキートップ
23と第3のキートップ25とをそれぞれケーシングの
側面と表面とに設けたので、ケーシングを握って使うこ
とも、置いて使うこともでき、さらに、第1のキートッ
プ23はケーシングの短辺全体にわたる大きなものとし
たため、操作者の手の大きさや利き腕によって使い勝手
が左右されることは少なく、操作性に優れたX−Y方向
入力装置を得ることができる。
【0026】また、ディスプレイ装置に表示されるカー
ソルの移動は、基本的につまみ26の移動量に対応して
いるため、ケーシングを握って使用する場合、操作体1
3の移動端部を除いたところではつまみ26に親指が触
れていても、カーソルが移動し続けることはないので、
第1のキートップ23を押圧操作するとき、親指をつま
み26から離す必要はなく、したがって、ケーシングの
握りが安定した状態で比較的使用頻度の高い第1のキー
トップ23を操作することができる。
【0027】また、この第1の実施例では、全てのスイ
ッチを同一基板に設け、さらに、操作体13の移動を検
出するための被検出手段たるXおよびY方向のパターン
をこの基板に形成するとともに、スイッチやパターンに
よる信号を処理する回路も同基板に搭載し、組立作業性
を向上させているが、必要に応じて複数の基板を使用す
ることも可能である。
【0028】なお、上述した第1の実施例では、操作部
たるつまみ26を操作体13とは別部材にて形成した
が、操作体13の突起部37を操作部として構成しても
よい。
【0029】さらに、操作体13の移動を検出する方法
として、前記第1の実施例では、摺動子と基板に形成し
たパターンによるによる接触式のものについて説明した
が、検出手段と被検出手段の組合せとして、例えば、基
板裏面にマウントした反射式フォトセンサと移動体に設
けた反射部および非反射部が交互に配置されたパターン
との組合せや磁気式のものを用いることもできる。
【0030】図8は本発明のX−Y方向入力装置の第2
の実施例を示す上ケースの一部を切断した状態の平面図
である。
【0031】上述した第1の実施例が、ケーシングを握
ったときに親指以外の指で操作可能な位置に配設された
キートップ(ファンクションスイッチ)を一つだけ備え
ているのに対して、この第2の実施例のX−Y方向入力
装置は、複数のキートップすなわち、第1のキートップ
47および第2のキートップ48を有している。
【0032】この第2の実施例では、図8に示すように
下ケース49と上ケース50とによりY方向に長い略長
方形状のケーシングが構成されており、上ケース50に
設けられた開口51からこの開口51内をスライド移動
可能なつまみ52(操作部)がわずかに突出しており、
前記開口51は複数の目かくし板53、54により遮蔽
されている。前記下ケース49と上ケース50の間に
は、基板55が設けられており、図示はしていないが、
基板55の裏面には第1の実施例で説明したものと同様
に、X方向およびY方向に延設されたパターンが形成さ
れており、さらにこれらのパターンによる信号を処理す
るための回路もマウントされている。また、基板55の
表面の右角には複数のスイッチ56、57が半田付けに
より取り付けられ、表面の左角にも同様に二つのスイッ
チ(図示せず)が取り付けられており、さらに上ケース
50より突出する第3および第4のキートップ58、5
9を押圧操作することによりオンするスイッチが、図示
省略しているが、第1の実施例のX−Y方向入力装置と
同様に、基板55の表面上に形成された固定接点とドー
ム状の可動接点とにより形成されている。
【0033】前記第1のキートップ47の中央には、紙
面に対して垂直方向すなわちケーシングの厚さ方向に延
びる軸47aが一体に形成されており、この軸47aが
下ケース49および上ケース50に設けられた丸穴(図
示せず)に挿入されることにより、軸47aを中心とし
て第1のキートップ47が回転(シーソー移動)可能に
ケーシングに取り付けられている。そして、第1のキー
トップ47の左側47bを押圧操作すると、第1のキー
トップ47が反時計方向に回転してスイッチ56がオン
し、右側(側面側)47cを押圧操作すると、第1のキ
ートップ47が時計方向に回転してスイッチ57がオン
する。なお、第1のキートップを操作していないとき
は、スイッチ56、57に内蔵されているバネの力の釣
合がとれているため、第1のキートップ47は中立の位
置にあり、両スイッチ56、57ともオフとなってい
る。同様に、第2のキートップ48も回転可能にケーシ
ングに取り付けられており、第2のキートップ48の右
側48bと左側(側面側)48cとを押圧操作できるよ
うに構成されており、この押圧操作により基板55の左
角に設けられた図示しないスイッチを選択的にオンする
ことができる。
【0034】なお、第1のキートップ47の左側47b
により駆動されるスイッチ56と、第2のキートップ4
8の右側48bによって駆動されるスイッチおよび第3
のキートップ58により駆動されるスイッチはいずれも
同一機能となっている。同様に、第1のキートップ47
の右側47cにより駆動されるスイッチ57と、第2の
キートップ48の左側48cによって駆動されるスイッ
チおよび第4のキートップ59により駆動されるスイッ
チは同一機能を有しており、第3のキートップ58等に
よってオンするスイッチに比較して使用頻度の低い機能
が割り当てられている。
【0035】下ケース底面に張り付けたラバーや第1お
よび第2の移動体等のその他の構成については、上述し
た第1の実施例のX−Y方向入力装置と同様であるた
め、説明を省略する。
【0036】この第2の実施例においても、ケーシング
を片手で握って使用するか、机等の図示しないベース上
に載置して使用する。
【0037】すなわち、ケーシングを片手で握って使用
する際には、親指でつまみ52をスライド移動させ、こ
の移動量に応じてディスプレイ装置に表示されるカーソ
ルを任意の方向に移動させて、カーソルがアイコン等の
目的とする位置まで達した所で親指の動きを止め、引き
続いて人さし指等の親指以外の指で第1のキートップ4
7の左側47bまたは第2のキートップ48の右側48
bを押圧操作し、アイコン等の選択入力を行う。また、
選択入力のキャンセルやクリア機能等の使用頻度の低い
機能の入力を行う場合には、同じく人さし指等で第1の
キートップ47の右側47cまたは第2のキートップ4
8の左側48cを押圧操作する。
【0038】また、ケーシングを図示せぬベース上に載
置して使用する際の操作方法は、第1の実施例と同様で
ある。具体的には、人さし指または中指でつまみ52を
スライド操作し、カーソルを目的の位置まで移動させた
後、親指、人さし指、中指のいずれかの指で第3のキー
トップ58を押圧操作し、アイコン等を選択する。第4
のキートップ59についても親指、人さし指、中指のい
ずれかの指で押圧操作し、クリア等の機能入力を行う。
【0039】このように構成した第2の実施例において
は、ケーシングを握ったときに親指以外の指で操作可能
な位置に配設された複数の機能を入力できるキートップ
がケーシングの左右の角にあり、しかも両キートップ4
7、48が同一機能を有しているため、右利きの人でも
左利きの人でも良好な機能選択操作ができる。さらに、
ディスプレイ装置に表示されるカーソルの移動は、第1
の実施例と同様に基本的につまみ52の移動量に対応し
ているため、ケーシングを握って使用する場合、つまみ
52に親指が触れていても、カーソルが移動し続けるこ
とはないので、第1または第2のキートップ47、48
を押圧操作するとき、親指をつまみ52から離す必要は
なく、ケーシングの握りが安定した状態で機能選択操作
をすることができる。
【0040】また、ケーシングの上面にも機能の選択入
力を行うための第3、第4のキートップ58、59を設
けたので、ケーシングを机等のベース上に載置して使用
することができる。その他の効果についても、第1の実
施例で説明したものと同様である。
【0041】図9は本発明のX−Y方向入力装置の第3
の実施例を示す平面図、図10は図9のX−Y方向入力
装置の底面図である。
【0042】この第3の実施例のX−Y方向入力装置に
おいても、外殻をなすケーシングが下ケース61と上ケ
ース62とにより構成されており、両ケース61、62
はねじ60により一体化されている。この第3の実施例
のX−Y方向入力装置が上述した第1の実施例のものと
異なる点は、ケーシングを握ったときに親指以外の指で
操作可能な位置にある第1のキートップ63を下ケース
61の底面に設けた点であり、その他の構成について
は、第1の実施例で詳細に説明したものと同様である。
【0043】すなわち、上ケース62の上面からは第2
のキートップ64と第3のキートップ65とが押圧操作
可能に突出しており、前記第1のキートップ63と第3
のキートップ65とは同一機能となっている。また、上
ケース62に設けられた開口66からはつまみ67(操
作部)が開口66内をスライド移動可能に露出してお
り、前記開口66は2枚の目かくし板68、69によっ
て遮蔽されている。さらに、下ケース61の底面にはラ
バー70が張り付けてあり、ケーシングを机等の図示せ
ぬベース上に載置して使用する場合に、ケーシングとベ
ースとが滑ることを防止している。
【0044】前記第1のキートップ63はX方向に長い
長方形状をしており、下ケース61の底面よりわずかに
突出しているものの、その突出量をラバー70の厚さよ
り少なく設定し、ケーシングをベース上に載置しても第
1のキートップ63により内部の図示しないスイッチが
オンすることがないようにしている。
【0045】このように構成した第3の実施例において
も、ケーシングを片手で握って使用するか、机等の図示
しないベース上に載置して使用し、ディスプレイ装置に
表示されるカーソルの移動や各種機能の選択入力を行
う。
【0046】すなわち、ケーシングを片手で握って使用
する際には、親指でつまみ67をスライド移動させ、こ
の移動量に応じてディスプレイ装置に表示されるカーソ
ルを任意の方向に移動させて、カーソルがアイコン等の
目的とする位置まで達した所で親指の動きを止め、引き
続いて人さし指等の親指以外の指でケーシングの底面に
ある第1のキートップ63を押圧操作し、アイコン等の
選択入力を行う。また、選択入力のキャンセルやクリア
機能等、第1のキートップ63に比べて使用頻度の低い
機能が割り当てられている第2のキートップ64は、ケ
ーシングを握って使用する際には親指で押圧操作する。
なお、ケーシングをベース上に載置して使用する場合の
操作方法は、第1の実施例で説明したものと同様である
ため、その説明は省略する。
【0047】このように構成した第3の実施例にあって
も、同一機能を有する第1のキートップ63と第3のキ
ートップ65とをそれぞれケーシングの裏面と表面とに
設けたので、ケーシングを握って使うことも、置いて使
うこともでき、さらに、第1のキートップ63はX方向
すなわちケーシングの短手方向に長い大きなものとした
ため、操作者の手の大きさや利き腕によって使い勝手が
左右されることは少なく、操作性に優れたX−Y方向入
力装置を得ることができる。
【0048】また、ディスプレイ装置に表示されるカー
ソルの移動は、第1の実施例と同様に基本的につまみ6
7の移動量に対応しているため、ケーシングを握って使
用する場合、移動端部を除いたところではつまみ67に
親指が触れていても、カーソルが移動し続けることはな
いので、第1のキートップ63を押圧操作するとき、親
指をつまみ67から離す必要はなく、したがって、ケー
シングの握りが安定した状態で比較的使用頻度の高い第
1のキートップ63を操作することができる。
【0049】さらに、この第3の実施例の基本構成は第
1の実施例のX−Y方向入力装置と同様であるため、第
1の実施例で説明したと同様のその他の効果を有してい
る。
【0050】なお、いずれの実施例においも、ケーシン
グがディスプレイ装置を含むコンピュータ等の上位装置
に接続されるケーブルを有しているものについて例示し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビデオ
テープレコーダー等に使用されるワイヤレスリモコンな
ども含まれることは明らかである。
【0051】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、ケ
ーシングを片手で握って親指で操作部をスライド操作
し、カーソルを目的の位置まで移動させた後、親指を操
作部から離す必要はないため、親指以外の指で操作可能
な位置に配設されたファンクションスイッチを操作する
際にも、ケーシングを安定して保持することができ、よ
って、ディスプレイ本体等の上位装置への各種機能の入
力操作を確実かつ良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX−Y方向入力装置の第1の実施例を
示す分解斜視図である。
【図2】図1のX−Y方向入力装置の平面図である。
【図3】図1のX−Y方向入力装置の側面図である。
【図4】図1のX−Y方向入力装置の要部断面図であ
る。
【図5】図1のX−Y方向入力装置に備えられる弾性部
材の動作を説明する要部平面図である。
【図6】図1のX−Y方向入力装置に備えられる基板の
裏面図である。
【図7】図1のX−Y方向入力装置の使用状態を説明す
る斜視図である。
【図8】本発明のX−Y方向入力装置の第2の実施例を
示す上ケースの一部を切断した状態の平面図である。
【図9】本発明のX−Y方向入力装置の第3の実施例を
示す平面図である。
【図10】図9のX−Y方向入力装置の底面図である。
【図11】従来のX−Y方向入力装置の外観を示す斜視
図である。
【図12】図11のX−Y方向入力装置の操作部の要部
を示す構成図である。
【図13】図11のX−Y方向入力装置の使用状態を示
す斜視図である。
【符号の説明】
11 下ケース 13 操作体 14 第1の移動体 15 第2の移動体 18 開口 19 上ケース 23 第1のキートップ(ファンクションスイッチ) 24 第2のキートップ(ファンクションスイッチ) 25 第3のキートップ(ファンクションスイッチ) 26 つまみ(操作部) 30a〜30c、33a〜33c 摺動子(検出手段) 34a〜34e、35a〜35e パターン(被検出手段) 47 第1のキートップ(ファンクションスイッチ) 48 第2のキートップ(ファンクションスイッチ) 49 下ケース 50 上ケース 51 開口 52 つまみ(操作部) 58 第3のキートップ(ファンクションスイッチ) 59 第4のキートップ(ファンクションスイッチ) 61 下ケース 62 上ケース 63 第1のキートップ(ファンクションスイッチ) 64 第2のキートップ(ファンクションスイッチ) 65 第3のキートップ(ファンクションスイッチ) 66 開口 67 つまみ(操作部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片手で握れる大きさに形成されたケーシ
    ングと、このケーシングに備えられ上位装置に各種機能
    を要求するファンクションスイッチと、前記ケーシング
    に設けられた開口に露出するスライド移動可能な操作部
    とを有し、この操作部は前記ケーシングを片手で握った
    とき親指で操作可能な位置に配設されており、前記操作
    部を操作することによりディスプレイ装置に表示される
    カーソルを任意方向へ移動させるようにしたX−Y方向
    入力装置において、前記ケーシングに対する操作部の移
    動量を検出する移動量検出手段を備え、この移動量検出
    手段によって検出される信号に基づいてカーソルを移動
    させるとともに、前記ケーシングを片手で握ったとき前
    記ファンクションスイッチのうち少なくとも一つは親指
    以外の指で操作可能な位置に配設されていることを特徴
    とするX−Y方向入力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011123787A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Aoyama Gakuin ポインティングデバイス

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1992021084A1 (en) * 1991-05-15 1992-11-26 Fujitsu Limited Pointing device and controlling method therefor

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