JP3126949B2 - 座標入力装置付き機器 - Google Patents

座標入力装置付き機器

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JP3126949B2
JP3126949B2 JP10101614A JP10161498A JP3126949B2 JP 3126949 B2 JP3126949 B2 JP 3126949B2 JP 10101614 A JP10101614 A JP 10101614A JP 10161498 A JP10161498 A JP 10161498A JP 3126949 B2 JP3126949 B2 JP 3126949B2
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弘敏 石橋
峰和 宮崎
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エスエムケイ株式会社
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  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイーに
表示されたカーソルを移動制御する座標入力装置を備え
た座標入力装置付き機器に関し、特に、携帯型のパーソ
ナルコンピュータ機器に用いて好適な座標入力装置付き
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】カーソルを移動制御する座標入力装置とし
ては、マウスが広く用いられているが、マウスは、マウ
スパッドへの移動操作のように一定の操作範囲を要する
ため、ノートパソコン、携帯情報端末機器等の携帯型機
器には馴染まず、これらのパーソナルコンピュータへの
座標入力装置には、図13に示すような座標入力装置1
00がこれに代えて用いられている。
【0004】図13は、実公平5−42515号に開示
された座標入力装置100の構造を示すもので、球面を
有する操作体を回転操作することによって、カーソルを
移動制御するカーソル制御信号を出力するものである。
【0005】この座標入力装置100は、操作体として
球状のトラックボール101を用いるものであり、この
トラックボール101に接触し互いに直交する位置に配
置された一対のX軸用従動ローラ102XとY軸用従動
ローラ102Yと、このX軸用従動ローラ102XとY
軸用従動ローラ102Yの回転量及び回転方向を、それ
ぞれ検出するX軸用ロータリーエンコーダ103XとY
軸用ロータリーエンコーダ103Yを備えている。
【0006】図14に示すように、トラックボール10
1は、その一部が、上述の各部品を収容するケース10
4の開口104aから露出し、外部から手動による回転
操作を可能としている。
【0007】操作者がトラックボール101をケース1
04に対して、任意方向に回転操作すると、トラックボ
ール101との摩擦によってX軸用従動ローラ102X
とY軸用従動ローラ102Yが連動し、X軸用ロータリ
ーエンコーダ103XとY軸用ロータリーエンコーダ1
03Yにおいて、X方向とY方向のトラックボール10
1の回転量と回転方向を独立して検出する。
【0008】座標入力装置100は、これらの検出値か
ら、X方向とY方向で操作体の移動操作を表すカーソル
制御信号を生成して、パーソナルコンピュータ105へ
出力し、ディスプレイ106に表示されたカーソルを、
操作体の移動操作すなわちトラックボール101の回転
操作に対応させて移動させる。
【0009】尚、図10において、トラックボール10
1の両側に配置された一対の押ボタンスイッチ107
a、107bは、マウスの左右の押ボタンスイッチに相
当する入力スイッチであり、移動させたカーソルの表示
位置にあるアイコンなどに示される動作を実行させるた
めの入力スイッチである。
【0010】一方、図15、図16は、実開平6−86
132に開示されている他の座標入力装置200を示す
ものであり、座標入力装置200は、トラックボール2
01の回転を摩擦によってX軸従動ローラ及びY軸従動
ローラに伝達してカーソルを移動制御する点は前述と同
様であるが、この他にボールホルダー202が設けられ
ている。ボールホルダー202には、図16に示すよう
に、弾性変形可能な爪203が一体に形成されており、
この爪203によってトラックボール201を押さえ
て、トラックボール201の浮き上がりを防止するもの
である。
【0011】このような座標入力装置200は、パーソ
ナルコンピュータ105の側面又は底面からトラックボ
ールの一部が突出するように、パーソナルコンピュータ
105内に配置することが可能である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
座標入力装置100の場合には、トラックボール101
の回転量と回転方向の検出は、トラックボール101と
X軸用従動ローラ102XとY軸用従動ローラ102Y
とが摩擦によって連動して回転することにより行ってい
たため、座標入力装置100を横向き若しくは逆さまに
するとトラックボール101が浮き上がってしまい、ト
ラックボール101の回転がX軸用従動ローラー102
X及びY軸用従動ローラ102Yに伝達されず、カーソ
ルの移動操作ができないものであった。
【0013】この場合に、トラックボール101を上か
ら押さえるような補助ローラ等を設けて、トラックボー
ル101が浮き上がらないようにすることも可能である
が、その分だけトラックボール101の回転の際に摩擦
力が加わり、トラックボール101の動きが重くなって
操作性が悪くなるという問題があった。又、部品点数の
増加により組立が面倒であるという問題があった。従っ
て、補助ローラ等を設けることも困難であった。
【0014】又、このようなトラックボール101の浮
き上がりは、図15に示す座標入力装置200のように
すれば防止できるが、この場合には使用開始直後は問題
ないが、使用しているうちにトラックボールの回転によ
って爪が摩耗し、トラックボールと爪との間にガタが生
じ、トラックボールが浮き上がってカーソルの移動操作
ができなくなるという問題があった。又、爪の分だけト
ラックボールの回転の際の摩擦力が大きくなり、操作性
が悪くなるという問題もあった。
【0015】従って、従来は、図14に示すように、座
標入力装置100をトラックボール101が上面側に突
出するように、パーソナルコンピュータ105に配置す
るものが主であった。一方、携帯型の機器には、より持
ち運びを簡便とするために限りなく小型化が求められて
いるが、前述のように、トラックボール101をキーボ
ードと同一面に配置するので、その分のスペースが必要
であり、座標入力装置付き機器の小型化に限界があっ
た。
【0016】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたもので、機器が小型化でき、操作性が良い座標
入力装置付き機器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の座標入力装置
付き機器は、開口を有するケースと、椀状に形成され、
球面とした外周面が前記開口から露出するようにケース
内に収容される操作体と、前記操作体を、前記操作体の
球面の曲率に沿って任意方向に回転操作可能に案内する
ガイド部と、操作体に係合する操作軸の揺動を直交する
X−Y方向にお いて独立して検出する多方向検出スイッ
チとを備え、前記操作体の回転に連動する前記操作軸の
揺動をX−Y方向で検出することによって、ディスプレ
イに表示されるカーソルの移動制御を行う座標入力装置
付き機器において、多方向検出スイッチの操作軸を、前
記操作体の外周面の曲率半径より短く形成し、前記操作
軸と前記操作体のいずれか一方に形成された係合凸部
を、他方の係合凹部へ遊嵌させたことを特徴とする。
【0018】ケースの開口から露出する操作体は、ガイ
ド部によって、球面の曲率に沿って摺動自在に案内され
るので、球を転がすような感覚で操作体を回転操作する
ことができる。操作体と多方向検出スイッチの操作軸
は、いずれか一方の係合凸部を他方の係合凹部に遊嵌し
ているので、操作体の回転は、操作体の外周面の曲率半
径より短い操作軸へ確実に伝達される。多方向検出スイ
ッチは、操作軸の揺動から、操作体の回転をX−Y方向
で独立して検出することによって、操作体の回転操作に
従ったカーソルの移動制御が可能となる。
【0019】操作体と操作軸とが係合し、操作軸の揺動
により、操作体の移動をX−Y方向で検出するため、操
作体をケースの側面又は底面の開口から露出させても、
操作体の浮き上がりによりカーソルの移動操作ができな
いということがなく、確実にカーソルの移動操作が可能
となり、機器全体を小型化できる。
【0020】多方向検出スイッチの操作軸は、操作体の
外周面の曲率半径より短いので、操作体の外周面を緩や
かな曲面としても、ケースを大型化することがない。ま
た、操作体の外周面の曲率を小さくすることができるの
で、操作者の指との接触面積が大きくなり、操作体の操
作性が向上する。
【0021】また、請求項2の座標入力装置付き機器
は、前記ケースの表面側にスイッチ部が配設され、ケー
スの背面側で、操作者がケースを持つ際の把持部に、前
記操作体が露出する開口が形成されていることを特徴と
する。
【0022】ケースの裏面側で、操作者がケースを持つ
際の把持部に、操作体が露出するので、ケースを持ちな
がら操作体を自然に操作することができる。ケースを手
で握れる程度の厚さとしながら、そのケースに収容され
る操作体の外周面を緩やかな曲面とすることができるの
で、開口部からの操作体の露出面積が大きくなり、目に
見えないケースの背面側であっても、操作体を指の感触
で簡単に探しだし、操作することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
座標入力装置付き機器を、図1乃至図11で説明する。
図1は、座標入力装置付き機器である携帯型パーソナル
コンピュータ(以下、携帯パソコンという)80の側面
図、図2は、携帯パソコン80の底面図、図3は、携帯
パソコン80の要部縦断面図、図4乃至図6は、座標入
力装置1の断面図、図7は、座標入力装置1の分解斜視
図である。
【0024】携帯パソコン80は、図1乃至図3に示す
ように、スイッチ操作部となる押しボタン入力部88、
座標入力装置1、プリント配線基板14、ディスプレイ
83等を備え、上ケース82aと下ケース82bとを突
き合わせて中空とした合成樹脂製のケース82内に、プ
リント配線基板14と座標入力装置3を収納している。
【0025】ケース82は、携帯パソコン80を手で持
ちながら、所定の手動入力操作が行える大きさであり、
携帯パソコン80を手に持ったときのケース82の裏側
である下ケース82bの底面の凹所84に、円形の窓孔
6を穿設し、この窓孔6に操作体2の外周面2aを露出
させている。
【0026】一方、ディスプレー83は、上ケース82
aに回動自在に取り付けられたカバー81に設けられ、
カバー81を開いたときに露出する上ケース82aの表
面側に押しボタン入力部88が配置されている。従っ
て、操作者は、例えば、携帯パソコン80を左手で持
ち、ディスプレー83の表示を確認しながら、右手で押
ボタン入力部88の入力操作を行い、かつ、携帯パソコ
ン80を持った左手で、操作体2を手動回転操作でき
る。
【0027】押しボタン入力部88は、上ケース82a
の背面に沿ってプリント配線基板14上に取り付けられ
たゴム等の絶縁性の弾性材から形成された弾性シート部
材79と、弾性シート部材79上に設けられ上ケース8
2aを貫通する凸形状の複数の押圧部78と、複数のス
イッチ操作部85と、押しボタン入力部88の表面を覆
い、スイッチ操作部85が突出するための窓孔72が形
成されたフレーム76とからなっている。
【0028】各押圧部78の内頂面には、可動接点86
が各々形成されている。又、押圧部78を押圧する円筒
押圧部73が垂設されたスイッチ操作部85は、上ケー
ス82aとの係合により、上下に摺動自在でかつ上ケー
ス82aによって上方への抜け止めがなされている。
【0029】携帯パソコン80の内部に収納されるプリ
ント配線基板14の可動接点86と対向する表面には、
導電パターン14b、14cが離間して印刷形成されて
おり、スイッチ操作部85を押圧すると押圧部78が弾
性変形し、可動接点86が導電パターン14b、14c
間を短絡する。スイッチ操作部85への押圧力を取り除
くと、押圧部78の弾性力により復帰して、可動接点8
6が導電パターン14b、14cから離れる。
【0030】座標入力装置1は、図3乃至図8に示すよ
うに、操作部2、多方向スイッチ4、支持部材9、環状
可動接片11、ガイド部材12、円筒ストッパー部材5
を備えている。
【0031】操作部2は、金属板をプレス成形し、若し
くは合成樹脂を射出成形し、中空の球体の一部を切断し
たような椀状に形成したもので、全体を等しい肉厚に成
形しているので、その外周面2aと内周面2bは、互い
に平行で、いずれも図5の「O」点を中心とする球面と
なっている。この外周面2aの曲率半径は、例えば、3
0mm前後に設定され、従って、従来のトラックボール
の曲率に比べて、5分の1程度の曲率の緩やかな凸曲面
となっている。また、操作体2の内頂面には、円筒部7
が一体に垂設され、円筒の内部を、多方向検出スイッチ
4の操作軸8の先端8aが遊嵌する係合凹部7aとして
いる。
【0032】図4、図5に示すように、この操作体2
は、操作体2の移動をガイドするガイド部となる円筒支
持部9の上に載置される。円筒支持部9の上端面には、
等しい高さの摺動突起10が、90度毎の等間隔で突設
され、載置された操作体2の内周面2bに当接させてい
る。摺動突起10は、操作体2との摩擦係数を可能な限
り少なくするため、例えば、ポリアセタール等の材料で
形成され、摺動突起10上を操作体2の内周面2bが滑
らかに摺動するようにしている。上述のように、操作体
2の内周面2bは、外周面2aと平行な球面であり、ま
た、内周面2bと摺動突起10は、同一円周上で接する
ので、操作体2は、円筒支持部9の摺動突起10上を摺
動することによって、外周面2aの曲率に沿って摺動自
在となっている。
【0033】尚、この実施の形態では、摺動突起10を
突設しているが、円筒支持部9の上端面に摩擦係数を低
下させる摺動テープを貼着し、円筒支持部9の上端面で
操作体2の内周面2bを支持してもよい。
【0034】図7と図8に示すように、円筒支持部9
は、リング状の導電ゴム11上に載置されるように、位
置決め筒体12によって位置決めされる。位置決め筒部
12は、連結片12aによって一体に連結された同心円
上の内筒部12bと外筒部12cを備え、この内筒部1
2bと外筒部12cとの間のリング状間隔を、円筒支持
部9の下部と導電ゴム11の可動部11aを収容する位
置決め溝12dとしている。すなわち、内筒部12bと
外筒部12cを、それぞれリング状の導電ゴム11の内
側と外側のフランジ部11b上に載置し、位置決め溝1
2dの下方から導電ゴム11の可動部11aを嵌着する
とともに、図中、上方から円筒支持部9の下部を遊嵌さ
せる。円筒支持部9は、連結片12aの対応部位に逃げ
溝9aが切り欠かれているので、連結片12aと干渉せ
ずに位置決め溝12d内で上下動自在に収容され、可動
部11a上に載置される。
【0035】位置決め筒体12の外筒部12cには、側
方に向けて一対の取付部12eが連設されている。図
3、図4、図7に示すように、導電ゴム11を位置決め
筒体12とプリント配線基板14の間で挟持した状態
で、取付部12eとプリント配線基板14を貫通する固
定ネジ15によって、プリント配線基板14上に導電ゴ
ム11と位置決め筒体12を固定している。
【0036】図8に示すように、プリント配線基板14
の裏面に固定された導電ゴム11は、この基板14の裏
面に形成された一対の平行な導電パターン14aを跨
ぎ、可動部11aの下面のショート電極11cが一対の
導電パターン14aに対向している。このショート電極
11cと一対の導電パターン14aによって入力スイッ
チ3が構成され、可動部11aが押圧されると、一対の
導電パターン14a間をショート電極11cが橋絡し、
入力スイッチ3が動作する。
【0037】また、図4のように、固定された位置決め
筒体12に収容された円筒支持部9は、プリント配線基
板14から下ケース82bの窓孔6に向けて起立するよ
うに支持される。従って、プリント配線基板14をケー
ス82内に固定した状態で、円筒支持部9上に載置され
た操作体2の外周面2aは、窓孔6に臨み、その摺動突
起10は、窓孔6の周囲下方に位置する。
【0038】下ケース82bの窓孔6周囲下方には、下
ケース82bと一体の板バネによって操作体2の方向に
付勢されたガイドピン13が、窓孔6の円周方向に沿っ
て複数取り付けられている。操作体2の外周面2aに、
このガイドピン13を当接させることによって、円筒支
持部9上の操作体2は、がたつきなく、操作体2の球面
の曲率に沿って摺動する。ガイドピン13の材質も、摺
動突起10と同じポリアセタール等の材料が用いられ、
操作体2との摩擦係数を可能な限り小さくしている。
【0039】円筒支持部9にガイドされ、外周面2aの
曲率に沿って摺動する操作体2は、図6に示すように、
その周縁が窓孔6に露出する前に、円筒ストッパー部材
5の内側面の周囲に水平に形成されたストッパー段部5
cに当接して、摺動が規制される。従って、操作者は、
曲率の緩やかな球面の操作体2を、球面の曲率に沿って
揺動操作することができ、その操作の間に操作体2の周
縁を見ることがないので、大きい球体を多方向に回転操
作する意識で移動操作することができる。
【0040】円筒ストッパー部材5は、図4、図5、図
6に示すように、中空の円筒体であり、弾性変形可能な
爪(図示省略)によりプリント配線基板14の裏面側に
係合して固定されている。
【0041】図4、図5に示すように、リング状の導電
ゴム11が取り付けられたプリント配線基板14のリン
グ状の中心部には、各方向にO´を中心にして揺動自在
の操作軸8を備えた多方向検出スイッチ4が、実装され
ている。操作軸8の先端8aは、球体状に形成された係
合凸部となっていて、図に示すプリント配線基板14に
多方向検出スイッチ4を取り付けた状態で、前述の通
り、係合凸部が操作体2の内頂面から垂設された円筒部
7内の係合凹部7aに遊嵌するようになっている。操作
軸8の先端8aを操作体2の円筒部7内に遊嵌させるこ
とによって、操作軸8は、操作体2の回転に連動して揺
動するが、操作軸8の先端8aを球体とし、その直径を
操作体2の円筒部7の内径よりも短くすることによっ
て、操作体2の球面の曲率半径より短い操作軸8を連動
させても、互いに干渉することがない。
【0042】多方向検出スイッチ4は、多方向に揺動す
る操作軸8の傾斜角度を、直交するX方向とY方向にお
いて独立して検出する。以下、図9乃至図11で多方向
検出スイッチ4の構成を説明する。
【0043】図10と図11に示すように、多方向検出
スイッチ4は、上面に円形孔4aを有する立方体状の金
属カバー16と、金属カバー16の底面側を覆う矩形板
状の絶縁ベース17とを備えている。絶縁ベース17に
は、すり鉢状の窪み17aが形成されている。又、操作
軸8の下方には、皿状の受圧板27が取り付けられてい
る。
【0044】図9に示すように、金属カバー16の対向
する側壁には、X側連動板20が、又これと直交する他
の側壁には、Y側連動板21が、それぞれ回転自在に支
承されている。X側連動板20とY側連動板21には、
それぞれの長手方向に沿って第1及び第2のスリット2
2、23が形成されており、これら両スリット22、2
3を貫通する操作軸8は、第1スリット22を横切るピ
ボット軸24の両端がX側連動板20によって軸支され
ることによって、回動自在に支持されている。ピボット
軸24の軸支位置とX側連動板20の金属カバー16へ
の支承位置20aは、ほぼ同じ高さに設定され、従っ
て、操作軸8は、ピボット軸24を回転中心O´として
Y方向に揺動自在であるとともに、X側連動板20の支
承部20aを回転中心O´としてX側連動板20ととも
にX方向に揺動自在となる。
【0045】X側連動板20とY側連動板21のそれぞ
れの一端には、X側可変抵抗器25とY側可変抵抗器2
6が接続され、X側可変抵抗器25の回転軸25aはX
側連動板20に、Y側可変抵抗器26の回転軸26aは
Y側連動板21に連結している。可変抵抗器25、26
は、回転軸25a、26aの回転角度に応じた信号を出
力するので、X側可変抵抗器25とY側可変抵抗器26
によって、X側連動板20とY側連動板21の絶対回転
角度を、検出することができる。X側可変抵抗器25と
Y側可変抵抗器26の検出信号は、プリント配線基板1
4のパターン(図示せず)に出力され、図示しないマイ
コンによって検出信号からカーソル制御信号が生成され
る。
【0046】本実施の形態では、受圧板27の底面の曲
率半径を、絶縁ベース17の窪み17aの曲率半径とほ
ぼ同一とし、さらに受圧板27と絶縁ベース17をある
程度摩擦係数の高い材質で形成し、受圧板27と絶縁ベ
ース17を当接することによって、図11に示すよう
に、操作軸8が揺動した位置において静止し安定するよ
うにしている。
【0047】このように構成された携帯パソコン80に
おける、座標入力装置1と押しボタン入力部88の動作
について説明する。
【0048】窓孔6に露出する操作体2の外周面2a
を、操作者が任意方向に転がすように移動操作すると、
操作体2は、円筒支持部9に案内され、その外周面2a
の曲率に沿って摺動突起10とガイドピン13の間を摺
動する。操作体2は、その周縁のいずれかが、円筒スト
ッパー部材5のストッパー段部5cに当接する範囲内
で、全ての方向に摺動させることができる。
【0049】例えば、図5から図6に示す位置まで、操
作体2を移動操作したとすると、操作軸8の先端8aが
円筒部7内に遊嵌するので、操作軸8は、O´を中心に
同方向に傾斜する。
【0050】第1及び第2のスリット22、23を挿通
する操作軸8が、図6に示す方向に傾斜すると、X方向
とY方向の傾斜成分に従って、X側連動板20とY側連
動板21がそれぞれ回転し、X側可変抵抗器25とY側
可変抵抗器26での検出値から操作軸8の傾斜角度を、
X−Y方向において独立して検出する。
【0051】図2に示すように、操作軸8が垂直に起立
しているときに操作体2が原点位置にあるものとすれ
ば、X側可変抵抗器25とY側可変抵抗器26での検出
値によって、操作体2の原点位置に対するX−Y方向の
絶対移動量を表すことができる。前述のように、本実施
の形態では、絶対値出力モードを採用しているので、操
作体2の絶対位置を表す抵抗器25、26の検出値を、
カーソル制御信号に含めて、パーソナルコンピュータに
出力する。
【0052】パーソナルコンピュータは、例えば操作体
2が原点位置にあるときに、カーソルをディスプレーの
中心に表示させ、入力されるカーソル制御信号が示す操
作体2の絶対位置に対応させてカーソルを移動させる。
すなわち、図3に示す位置に操作体2が移動していると
きには、図2に示す位置からの移動方向と移動距離に対
応するディスプレー上の位置にカーソルを表示させる。
従って、操作体2の移動範囲と、ディスプレーの表示範
囲を対応させれば、操作者は、操作体2を一度転がすだ
けで、ディスプレー上の離れた位置へカーソルを移動さ
せることができる。その際に、操作体2の外周面2aの
曲率は、見掛け状大きい球のように小さい曲率であるた
め、窓孔6からの露出面積を大きく取ることができ、操
作性がよく、また、充分な操作体2の移動距離を確保で
きるので、高い分解能でその移動操作を検出できる。
【0053】尚、本実施の形態においては、入力スイッ
チ3によって、カーソル移動制御を目的とする操作体2
の移動操作か否かを判別している。すなわち、カーソル
を移動しようとして操作体2を移動操作する場合には、
一定の押圧力で操作体2が押圧されるので、円筒支持部
9が押し下げられ、導電ゴム11のショート電極11c
が導電パターン14aに接触する。従って、入力スイッ
チ3がON動作し、座標入力装置1は、このON動作を
検出したときにのみ、上述のカーソル制御信号を出力す
る。これによって、振動、予期しない物が接触するなど
で操作体2が回転した場合には、カーソル制御信号を出
力せず、誤って操作体2の移動方向にカーソルが移動す
るが防止される。
【0054】一方、文字、数字等の入力を行う場合に
は、各々の機能が割り振られた所望の押しボタン入力部
88のスイッチ操作部85を押圧すると、押圧したスイ
ッチ操作部85に応じたキー入力信号が携帯パソコン8
0へ入力され、例えば、ディスプレイ83に所望の文
字、数字等が表示される。
【0055】操作者が、携帯パソコン80を手で持っ
て、ペンによりディスプレイ83上をなぞって文字、数
字等を入力する場合には、操作者が右利きの場合には左
手で携帯パソコン80の左端部を持つのが通常であり、
図1に示すように操作部2を携帯パソコン80の底面左
側に露出させれば、操作者は左手で携帯パソコン80を
持ちながら、持ち替えることなしに自然にカーソル移動
操作ができるため、使い勝手が良い。
【0056】第12図は、本発明の他の実施の形態を示
したものであり、座標入力装置1の操作部2を携帯パソ
コン90の側面に形成した開口6から露出させたもので
ある。この場合には、プリント基板14を携帯パソコン
90の内部で略L字状にすれば、座標入力装置1をプリ
ント基板14に取り付けることができる。
【0057】その他の構成は、前記第一の実施の形態と
同一であるので、その説明を省略する。
【0058】本発明は、必ずしも上記実施の形態に限ら
れるものではなく、例えば、上記入力スイッチ3は、操
作体2の押圧によるカーソル表示位置での入力指示な
ど、マウスに備えられた押ボタンスイッチと同様に作用
させてもよい。又、このように作用する押ボタンスイッ
チを、入力スイッチ3とは別にケース82に備えてもよ
い。又、入力スイッチ3自体を必ずしも備えなくてもよ
い。
【0059】更に、上記実施の形態では、絶対値出力モ
ードを採用しているが、操作体2の直前の位置に対する
相対位置をカーソル制御信号に含め、相対移動量に対応
させてカーソルを移動制御する相対値出力モードとして
もよい。
【0060】更に、多方向検出スイッチは、可変抵抗器
25、26を用いて操作軸8の傾斜を検出しているが、
X−Y方向で独立して操作軸8の傾斜を検出できれば、
ロータリーエンコーダ等の他の検出部品を用いてもよ
い。
【0061】更に、上記実施の形態では、操作体2に係
合凹部7aを、操作軸8側に係合凸部8aを設けている
が、操作軸8の先端側のいずれかに係合凹部を形成し、
操作体2から突設させた係合凸部を遊嵌させてもよい。
又、操作体2と操作軸8を一体に形成するものであって
も良いし、操作体2と操作軸8がガタ付きなく、強固に
係合するものであっても良い。
【0062】更に、座標入力装置3を取り付ける機器
は、携帯パソコン80、90に限らず、リモコン、電子
手帳等、カーソル制御が必要な機器に関するものであれ
ば何にでも取り付け可能である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、座標入力装置の操作部が外周面を球面とした操
作体であり、ケースの開口から露出する操作体が、ガイ
ド部によって、球面の曲率に沿って摺動自在に案内され
るので、球を転がすような感覚でケースを持ちながらで
も、操作体を回転操作することができる。
【0064】また、操作体と操作体の移動を検出する多
方向検出スイッチとの間で、スリップ等の伝達ロスがな
いので、正確に操作体の移動を検出することができ、誤
動作がない。従って、操作体の絶対位置に対応するディ
スプレーの位置にカーソルを表示させる絶対値出力モー
ドを採用することができ、カーソルを所望の位置に容易
に移動させることができる。
【0065】多方向検出スイッチの操作軸は、操作体の
外周面の曲率半径より短いので、操作体の外周面を緩や
かな曲面としても、ケースを大型化することがない。
【0066】また、操作体の外周面の曲率を小さくする
ことができるので、操作者の指との接触面積が大きくな
り、操作体の操作性が向上する。
【0067】 更に、請求項2の発明によれば、これに
加えて、ケースの裏面側で、操作者がケースを持つ際の
把持部に、操作体が露出するので、ケースを持ちながら
操作体を自然に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る携帯パソコン80
の正面図である。
【図2】携帯パソコン80の底面図である。
【図3】携帯パソコン80の要部縦断面図である。
【図4】座標入力装置1の縦断面図である。
【図5】図4と直交する方向で切断した座標入力装置1
の縦断面図である。
【図6】図5に示す状態から操作体2を移動操作した状
態を示す縦断面図である。
【図7】座標入力装置1の主要構成部品を示す分解斜視
図である。
【図8】入力スイッチ3を示す要部断面図である。
【図9】多方向検出スイッチ4の平面図である。
【図10】操作軸8が起立した状態を示す多方向検出ス
イッチ4の縦断面図である。
【図11】操作軸8が傾斜した状態を示す多方向検出ス
イッチ4の縦断面図である。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る携帯パソコン
90の正面図である。
【図13】従来の機器に備えられた座標入力装置100
の構造をカバーを外して示す平面図である。
【図14】座標入力装置100を内蔵したパーソナルコ
ンピュータ105の斜視図である。
【図15】他の座標入力装置200の縦断面図である。
【図16】ボールホルダーの平面図である。
【符号の説明】
1 座標入力装置 2 操作部 3 入力スイッチ 4 多方向スイッチ 5 円筒ストッパー部材 8 操作軸 9 円筒支持部 11 導電ゴム 12 位置決め筒体 13 ガイドピン 14 プリント基板 80 携帯パソコン 82 ケース 83 ディスプレイ 85 スイッチ操作部 90 携帯パソコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 1/16 G06F 3/03 - 3/037 H01H 25/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口を有するケースと、 椀状に形成され、球面とした外周面が前記開口から露出
    するようにケース内に収容される操作体と、 前記操作体を、前記操作体の球面の曲率に沿って任意方
    向に回転操作可能に案内するガイド部と、 操作体に係合する操作軸の揺動を直交するX−Y方向に
    おいて独立して検出する多方向検出スイッチとを備え、 前記操作体の回転に連動する前記操作軸の揺動をX−Y
    方向で検出することによって、ディスプレイに表示され
    るカーソルの移動制御を行う座標入力装置付き機器にお
    いて、 多方向検出スイッチの操作軸を、前記操作体の外周面の
    曲率半径より短く形成し、 前記操作軸と前記操作体のいずれか一方に形成された係
    合凸部を、他方の係合凹部へ遊嵌させたことを特徴とす
    る座標入力装置付き機器。
  2. 【請求項2】 前記ケースの表面側にスイッチ部が配設
    され、ケースの背面側で、操作者がケースを持つ際の把
    持部に、前記操作体が露出する開口が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の座標入力装置付き機器。
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