JPH063553B2 - 電子写真感光体の表面層硬化用触媒 - Google Patents

電子写真感光体の表面層硬化用触媒

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JPH063553B2
JPH063553B2 JP30265988A JP30265988A JPH063553B2 JP H063553 B2 JPH063553 B2 JP H063553B2 JP 30265988 A JP30265988 A JP 30265988A JP 30265988 A JP30265988 A JP 30265988A JP H063553 B2 JPH063553 B2 JP H063553B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、電子写真感光体の表面層硬化用触媒に関す
るものである。
〈従来の技術〉 いわゆるカールソンプロセスを利用した、複写機などの
画像形成装置においては、導電性を有する基材上に感光
層を形成した電子写真感光体が用いられている。
上記電子写真感光体は、画像形成プロセス時に、電気
的、光学的、機械的な衝撃を繰返し受けるので、これら
衝撃に対する耐久性を向上させるなどの目的で、上記各
種構造の感光層の上に、比較的高度の高い、ポリウレタ
ン樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を結着樹脂と
して含有した表面保護層を積層したり、感光層の表層に
上記熱硬化性樹脂を結着樹脂として含有させて、感光層
表面の高度を向上させたりすること等が行われている。
上記熱硬化性樹脂は、条件によっては触媒を用いなくて
も、加熱するだけで硬化させることができるが、通常、
硬化反応をスムーズ且つ均一に完結させるために、触媒
を用いる場合が多い。
熱硬化性樹脂の硬化用触媒には、無機酸または有機酸、
アミン類などのアルカリ等、種々のものがあるが、前記
表面保護層や感光層の、表層等の電子写真感光体の表面
に位置する層(以下、「表面層」という)に含有された
熱硬化性樹脂を硬化させるための硬化用触媒には、下記
のような性能が要求される。
(1) 硬化により機械的強度に優れた表面層を形成し得
ること。
(2) 電子写真感光体の感度等に悪影響を与えないこ
と。
そして、上記性能をある程度具備するものとして、ジブ
チルチンジラウレート(DTL)やジブチルチンジオク
テート(DTO)等の有機スズ化合物が提案されている
(特開昭60-4945号公報参照)。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記有機スズ化合物を用いて硬化させた
表面層は、未だ耐摩耗性が十分でない。また、電子写真
感光体の初期感度が不充分であったり、繰返し露光を行
うと感光体の表面電位が低下するなど、表面層に残留し
た触媒が感光特性に悪影響を及ぼす場合があった。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、電子写真感光体の特性に
悪影響を与えることがなく、しかも耐摩耗性に優れた表
面層を形成する上で好適な、電子写真感光体の表面層硬
化用触媒を提供することにある。
〈課題を解決するための手段および作用〉 上記課題を解決するための、この発明に係る電子写真感
光体の表面層硬化用触媒(以下、「本発明触媒」とい
う)は、下記一般式〔I〕であらわされる化合物および
下記一般式〔II〕であらわされる化合物からなる群より
選ばれた少なくとも一種の化合物を有効成分とする。
本発明触媒の有効成分である、上記一般式〔I〕であら
わされる、1,8-ジアザ−ビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7
(以下「DBU」と記す)および、上記一般式〔II〕で
あらわされる、DBUの酸塩は、何れも、窒素原子を中
心とした、第3級アミンと同様の働きをする部分を異項
環に備えている。このため、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂等の、上記第3級アミンによっ
て硬化し得る熱硬化性樹脂(以下「アミン硬化型熱硬化
性樹脂」と記す)を含有する表面層を、本発明触媒を用
いて硬化させることができるのである。
そして、本発明触媒を用いた場合には、前記有機スズ化
合物を硬化用触媒として使用した場合に比べて、耐摩耗
性に優れた表面層を形成することができる。また、形成
された表面層は、初期感度に優れ、繰返し露光後の表面
電位の低下が小さく、このことから、表面層に残留する
触媒は、電子写真感光体の特性に悪影響を与えないこと
がわかる。
本発明触媒が、上記のような顕著な効果を奏する理由
は、現在のところ詳らかでない。周知のように、熱硬化
性樹脂材料および硬化用触媒の組み合わせと、硬化後の
樹脂の物性との関係や、硬化樹脂中に残留する触媒の影
響等については、未解明の点が極めて多い。したがっ
て、前記構成からなる本発明触媒が、電子写真感光体の
表面層の硬化用触媒として、特に顕著な効果を奏し得た
ことは、当業者にとっても全く予期し得なかったことで
あり、その理由の解明も、現在のところ全く不可能であ
る。
前記一般式〔II〕であらわされるDBUの酸塩におい
て、式中のRに相当する、前記例示の各基のうちの好ま
しいものとしては、アリール基に属するフェニル基、ア
シル基に属するホルミル基およびオクタノイル基、アリ
ールスルホニル基に属するo-,m-,p-の各トルエンスル
ホニル基が例示される。
また、本発明触媒の、熱硬化性樹脂に対する使用割合は
特に限定されないが、熱硬化性樹脂の固形成分全体の0.
1〜20重量%の範囲内であることが好ましく、特に0.5〜
10重量%の範囲内であることが好ましい。これは、0.1
重量%未満では、表面層中の熱硬化性樹脂を十分に硬化
させることができず、耐摩耗性に優れた表面層を形成す
ることができないからであり、20重量%を超えると、電
子写真感光体の感度が不充分であったり、繰返し露光を
行うと感光体の表面電位が低下するなど、電子写真感光
体の性能に悪影響を与えるからである。
なお、本発明触媒は、必要に応じて従来公知の硬化助剤
等と共に使用することも可能である。
上記構成の、本発明触媒は、電子写真感光体の層構成を
問わず、前記アミン硬化型熱硬化性樹脂を含有する表面
層の硬化に使用することができる。
ここで、本発明触媒の使用対象となる表面層とは、例え
ば次のごとき、電子写真感光体の表面に位置する層を意
味するものである。
半導体材料からなる感光層または有機感光層上に形成
された表面保護層。
電荷発生材料と電荷輸送材料とを含有する単層型の有
機感光層。
電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型の有機感光
層の表層。
半導体材料からなる電荷発生層と有機の電荷輸送層と
が順次積層された複合型の感光層における該電荷輸送
層。
なお、結着樹脂としては、膜の特性を損なわない範囲
で、前記以外の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を併用
することができる。前記以外の他の結着樹脂としては、
硬化性アクリル樹脂;アルキッド樹脂;不飽和ポリエス
テル樹脂;ジアリルフタレート樹脂;フェノール樹脂;
尿素樹脂;ベンゾグアナミン樹脂;メラニン樹脂;スチ
レン系重合体;アクリル系重合体;スチレン−アクリル
系共重合体;ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノ
マー等のオレフィン系重合体;ポリ塩化ビニル;塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体;ポリ酢酸ビニル;飽和ポリ
エステル;ポリアミド;熱可塑性ポリウレタン樹脂;ポ
リカーボネート;ポリアリレート;ポリスルホン;ケト
ン樹脂;ポリビニルブチラール樹脂;ポリエーテル樹脂
が例示される。
次に、本発明触媒を用いて電子写真感光体を製造する場
合に参考となる、各部材の構成や各層を形成する材料等
について述べる。なお、これらは、従来と同様のものを
用いることができることを付言しておく。
まず、導電性基材について述べる。
導電性基材は、電子写真感光体が組み込まれる画像形成
装置の機構、構造に対応してシート状あるいはドラム状
など、適宜形状に形成される。また、上記導電性基材
は、全体を金属などの導電性材料で構成しても良く、基
材自体は導電性を有しない構造材料で形成し、その表面
に導電性を付与しても良い。
なお、前者の構造を有する導電性基材において使用され
る導電性材料としては、表面がアルマイト処理された、
または未処理のアルミニム、銅、スズ、白金、金、銀、
バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタ
ン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス
鋼、真鍮等の金属材料が好ましい。
一方、後者の構造としては、合成樹脂製基材またはガラ
ス基材の表面に、上記例示の金属や、ヨウ化アルミニウ
ム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性材料からなる
薄膜が、真空蒸着法または湿式めっき法などの公知の膜
形成方法によって積層された構造、上記合成樹脂成形品
やガラス基材の表面に上記金属材料等のフィルムがラミ
ネートされた構造、上記合成樹脂成形品やガラス基材の
表面に、導電性を付与する物質が注入された構造が例示
される。
なお、導電性基材は、必要に応じて、シランカップリン
グ剤やチタンカップリング剤などの表面処理剤で表面処
理を施し、感光層との密着性を高めても良い。
次に、導電性基材上に形成される感光層について述べ
る。
感光層は、前記のように半導体材料や有機材料、または
これらの複合材料からなるものが使用できる。
複合型感光層において電荷発生層として用いられると共
に、単独でも感光層を形成できる半導体材料としては、
前述したα−Seの他に、例えばα−As2Se3、α−SeAsTe
等のアモルファスカルコゲン化物やアモルファスシリコ
ン(α−Si)が例示される。上記半導体材料からなる感
光層または電荷発生層は、真空蒸着法、グロー放電分解
法等の公知の薄膜形成方法によって形成することができ
る。
単層型または積層型の有機感光層における電荷発生層に
使用される、有機または無機の電荷発生材料としては、
例えば前記例示の半導体材料の粉末;ZnO、CdS等のII
−VI族微結晶;ピリリウム塩;アゾ系化合物;ビスアゾ
系化合物;フタロシアニン系化合物;アンサンスロン系
化合物;ペリレン系化合物;インジゴ系化合物;トリフ
ェニルメタン系化合物;スレン系化合物;トルイジン系
化合物;ピラゾリン系化合物;キナクリドン系化合物;
ピロロピロール系化合物が例示される。そして、上記例
示の化合物の中でも、フタロシアニン系化合物に属す
る、α型、β型、γ型など種々の結晶型を有するアルミ
ニウムフタロシアニン、銅フタロシアニン、メタルフリ
ーフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等が好まし
く用いられ、特に、上記メタルフリーフタロシアニンお
よび/またはチタニルフタロシアニンがより好ましく用
いられる。なお、上記電荷発生材料は、それぞれ単独で
用いられる他、複数種を併用しても良い。
また、上記単層型または積層型の有機感光層や、複合型
の感光層における電荷輸送層中に含まれる電荷輸送材料
としては、例えばテトラシアノエチレン;2,4,7-トリニ
トロ-9-フルオレノン等のフルオレノン系化合物;ジニ
トロアントラセン等のニトロ化化合物;無水コハク酸;
無水マレイン酸;ジブロモ無水マレイン酸;トリフェニ
ルメタン系化合物;2,5-ジ(4-ジメチルアミノフェニ
ル)-1,3,4-オキサジアゾール等のオキサジアゾール系
化合物;9-(4-ジエチルアミノスチリル)アントラセン
等のスチリル系化合物;ポリ-N-ビニルカルバゾール等
のカルバゾール系化合物;1-フェニル-3-(p-ジメチル
アミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物;
4,4′,4″−トリス(N,N-ジフェニルアミノ)トリフェ
ニルアミン等のアミン誘導体;1,1-ビス(4-ジエチルア
ミノフェニル)-4,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン等の共
役不飽和化合物;4-(N,N-ジエチルアミノ)ベンズアル
デヒド-N,N-ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾ系化合
物;インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソ
オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジア
ゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系
化合物、ピラゾリン系化合物、トリアゾール系化合物等
の含窒素環式化合物;縮合多環族化合物が例示される。
上記電荷輸送材料も単独で、あるいは、複数種併用して
用いることができる。なお、上記電荷輸送材料の中で
も、前記ポリ-N-ビニルカルバルゾール等の光導電性を
有する高分子材料は、前記結着樹脂としても使用するこ
とができる。
また、前記単層型または積層型の有機感光層、複合型感
光層における電荷輸送層、および表面保護層などの層に
は、ターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレ
ン等従来公知の増感剤や、9-(N,N-ジフェニルヒドラジ
ノ)フルオレン、9-カルバゾリルイミノフルオレン等の
フルオレン系化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の劣
化防止剤、可塑剤など、種々の添加剤を含有させること
ができる。
単層型の有機感光層における、結着樹脂100重量部に対
する電荷発生材料の含有割合は、2〜20重量部の範囲
内、特に3〜15重量部の範囲内であることが好ましく、
一方、結着樹脂100重量部に対する電荷輸送材料の含有
割合は、40〜200重量部の範囲内、特に50〜100重量部の
範囲内であることが好ましい。電荷発生材料が2重量部
未満、または、電荷輸送材料が40重量部未満では、感光
体の感度が不充分になったり残留電位が大きくなったり
するからであり、電荷発生材料が20重量部を超え、また
は、電荷輸送材料が200重量部を超えると、感光体の耐
摩耗性が十分に得られなくなるからである。
上記単層型感光層は、適宜の厚みに形成できるが、通常
は、10〜50μm、特に15〜25μmの範囲内に形成される
ことが好ましい。
一方、積層型の有機感光層を構成する層のうち、電荷発
生層における、結着樹脂100重量部に対する電荷発生材
料の含有割合は、5〜500重量部の範囲内、特に10〜250
重量部の範囲内であることが好ましい。電荷発生材料が
5重量部未満では電荷発生性能が小さ過ぎ、500重量部
を超えると隣設する他の層や基材との密着性が低下する
からである。
上記電荷発生層の膜厚は、0.01〜3μm、特に0.1〜2
μmの範囲内であることが好ましい。
また、積層型の有機感光層および複合型感光層を構成す
る層のうち、電荷輸送層における、結着樹脂100重量部
に対する電荷輸送材料の含有割合は、10〜500重量部の
範囲内、特に25〜200重量部の範囲内であることが好ま
しい。電荷輸送材料が10重量部未満では電荷輸送能が十
分でなく、500重量部を超えると電荷輸送層の機械的強
度が低下するからである。
上記電荷輸送層の膜厚は、2〜100μm、特に5〜30μ
mの範囲内であることが好ましい。
次に、表面保護層について述べる。
表面保護層は、前記例示の結着樹脂を主成分とし、その
他必要に応じて、導電性付与剤;アミン系、フェノール
系等の酸化防止剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の
添加剤を適宜量含有させることもできる。
上記表面保護層の膜厚は、0.1〜10μm、特に1〜5μ
mの範囲内であることが好ましい。
以上に説明した、単層型や積層型の有機感光層、複合型
感光層のうちの電荷輸送層、および表面保護層などの有
機の層は、前述した各成分を含有する各層用の塗布液を
調整し、これら塗布液を、前述した層構成を形成し得る
ように、各層毎に順次導電性基材上に塗布し、乾燥また
は硬化させることで積層形成することができる。
なお、上記塗布液の調整に際しては、使用される結着樹
脂等の種類に応じて種々の溶剤を使用することができ
る。上記溶剤としては、n-ヘキサン、オクタン、シクロ
ヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、キシレン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン、塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、アリルアルコール、シクロペンタノー
ル、ベンジンアルコール、フルフリルアルコール、ジア
セトンアルコール等のアルコール類;ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングルコールジメチルエーテル
等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホル
ムアミド;ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示
され、これらが一種または二種以上混合して用いられ
る。また、上記塗布液を調整する際、分散性、塗工性等
を向上させるため、界面滑性剤やレベリング剤等を併用
しても良い。
また、上記塗布液は従来慣用の方法、例えばミキサー、
ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、アトラ
イター、超音波分散機等を用いて調製することができ
る。
〈実施例〉 以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1 ポリアリレート(ユニチカ社製,商品名U-100)100重量
部、4-(N,N-ジエチルアミノ)ベンズアルヒデド-N,N-
ジフェニルヒドラゾン100重量部および塩化メチレン
(CH2Cl2)900重量部からなる電荷輸送用塗布液を調
整し、この塗布液を外径78mm×長さ340mmのアルミニウ
ム管上に塗布した後、100℃で30分間加熱乾燥させて、
膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
次に、上記電化輸送層上に、2,7-ジブロモアンサンスロ
ン(ICI社製)80重量部、メタルフリーフタロシアニ
ン(BASF社製)20重量部、ポリ酢酸ビニル(日本合
成化学社製,商品名Y5-N)50重量部およびジアセトンア
ルコール2000重量部からなる電荷発生層用塗布液を塗布
し、上記と同様の条件で乾燥させて、膜厚0.5μmの電
荷発生装置を形成した。
次に、0.02N塩酸57.4重量部とイソプロピルアルコール
36重量部とを混合し、上記混合液の液温を20〜25℃に保
ちつつ撹拌しながら、メチルトリメトキシシラン144.7
重量部を徐々に滴下した後、室温に1時間放置すること
によってメチルトリメトキシシランの加水分解生成物10
0重量部を含む反応溶液238.1重量部を得た。
そして、この反応溶液に、ビスフェノールA系エポキシ
樹脂(シェル化学社製,商品名エピコート827,エポキ
シ当量180〜190)3.3重量部、DBU0.3重量部、酢酸1
9.6重量部、n-ブチルアセテート32.7重量部、カルビト
ールアセテート16.4重量部、キシレン16.4重量部、シリ
コーン系界面活性剤0.3重量部、および導電性付与剤と
してのアンチモンドープ酸化スズ微粉末(住友セメント
社製)50重量部を添加して表面保護層用塗布液を作製
し、この表面保護層用塗布液を前記電荷発生層上に塗布
し、110℃で1時間加熱硬化させて、膜厚2.5μmのシリ
コーン樹脂製表面保護層を形成し、積層型感光層を有す
るドラム型の電子写真感光体を作製した。
実施例2 DBU0.3重量部に代えて、前記一般式〔II〕中のRが
フェニル基であるDBUの酸塩(サンアプロ社製,商品
名SANO.1)1重量部を含有する表面保護層用塗布液
を用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、電子
写真感光体を作製した。
実施例3 ビスフェノールA系エポキシ樹脂3.3重量部に代えて、
ポリグレコール系エポキシ樹脂(長瀬産業社製,商品名
デナコールEX-314,エポキシ当量150)5.0重量部を含有
する表面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上記実施
例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例4 ビスフェノールA系エポキシ樹脂3.3重量部に代えて、
ポリ酢酸ビニル(日本合成化学社製,商品名Y5-N)5.0
重量部を含有する表面保護層用塗布液を用いたこと以外
は、上記実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製
した。
比較例1 DBU0.3重量部に代えて、ジブチルチンジラウレート
1重量部を含有する表面保護層用塗布液を用いたこと以
外は、上記実施例1と同様にして、電子写真感光体を作
製した。
比較例2 DBU0.3重量部に代えて、トリエチルアミン1重量部
を含有する表面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上
記実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
比較例3 DBU0.3重量部に代えて、酢酸ナトリウム1重量部を
含有する表面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上記
実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
上記実施例1〜4および比較例1〜3において作製した
各電子写真感光体について、下記の各試験を行った。
表面電位測定 上記各電子写真感光体を、静電複写試験装置(ジェンテ
ック社製,ジェンテックシンシア30M型機)に装填し、
その表面を正に帯電させて、表面電位V1s.p.(V)を測定
した。
半減露光量、残留電位測定 上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複写試験
装置の露光々源であるハロゲンランプを用いて、露光強
度0.92mW/cm2、露光時間60mSec.の条件で露光し、半減
露光量V1S.pが1/2となるまでの時間を求め、半減露光
量E1/2(μJ/cm2)を算出した。
また、上記露光開始時から0.4秒経過後の表面電位を、
残留電位Vr.p.(V)として測定した。
繰返し露光後の表面電位変化測定 上記各電子写真感光体を複写機(三田工業社製,DC-111
型機)に装填して500枚の複写処理を行った後、表面電
位を、繰返し露光後の表面電位V2s.p.(V)として測定し
た。
また、前記V1s.p.値とV2s.p.値との差を、表面電位変
化値ΔV(V)、として算出した。
耐摩耗試験 各電子写真感光体をドラム研磨識試験機(三田工業社
製)に装填すると共に、このドラム研磨試験機に設けら
れた、感光体が1000回転する間に1回転する研磨試験紙
装着リングに研磨試験紙(住友スリーエム社製,商品名
インペリアルラッピングフィルム,粒径12μmの酸化ア
ルミニウム粉末を表面に付着させたもの)を装填し、こ
の研磨試験紙を感光体表面に線圧10g/mmで押圧しなが
ら、感光体を400回々転させた時の摩耗量(μm)を測
定した。
以上の結果を表に示す。
表より明らかなように、実施例1〜4において作製した
電子写真感光体は、何れも、比較例1〜3に比べて、残
留電位が低く、半減露光量が小さく、また、繰返し露光
後の表面電位の低下量が小さいなど感光特性に優れたも
のであることが判明した。また、各実施例において作製
した電子写真感光体は、何れも、表面層としての表面保
護層の耐摩耗性に優れていることも判明した。
また、上記各実施例においては、表面保護層の硬化速度
が大気中の湿度等によって影響を受けないなど硬化効率
が良い上、表面保護層用塗布液の貯蔵安定性が良く、し
かも、硬化後の表面保護層は透明性に優れ、クラックも
認められないものであった。
〈発明の効果〉 以上のように、本発明の電子写真感光体の表面層硬化用
触媒によれば、表面層中に含まれる熱硬化性樹脂を硬化
させることで、電子写真感光体の感光特性に悪影響を与
えることがなく、しかも、耐摩耗性に優れた表面層を形
成することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕であらわされる化合物お
    よび下記一般式〔II〕であらわされる化合物からなる群
    より選ばれた少なくとも一種の化合物を有効成分とする
    電子写真感光体の表面層硬化用触媒。
JP30265988A 1988-11-30 1988-11-30 電子写真感光体の表面層硬化用触媒 Expired - Lifetime JPH063553B2 (ja)

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JP30265988A JPH063553B2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30 電子写真感光体の表面層硬化用触媒
US07/441,263 US5024913A (en) 1988-11-30 1989-11-27 Electrophotographic photosensitive material
DE68920840T DE68920840T2 (de) 1988-11-30 1989-11-30 Elektrophotographisches lichtempfindliches Material.
EP89312450A EP0371791B1 (en) 1988-11-30 1989-11-30 Electrophotographic photosensitive material

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