JPH0553359A - 電子写真感光体の表面層硬化用触媒 - Google Patents

電子写真感光体の表面層硬化用触媒

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JPH0553359A
JPH0553359A JP21890991A JP21890991A JPH0553359A JP H0553359 A JPH0553359 A JP H0553359A JP 21890991 A JP21890991 A JP 21890991A JP 21890991 A JP21890991 A JP 21890991A JP H0553359 A JPH0553359 A JP H0553359A
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layer
weight
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catalyst
compounds
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JP21890991A
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Inventor
Takeshi Yoshida
武史 吉田
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電子写真感光体の感光特性に悪影響を与えるこ
となく、耐磨耗性に優れた表面層を形成するための、電
子写真感光体の表面層硬化用触媒を得ることである。 【構成】一般式(I) ; 【化1】 (式中、Rは水素原子、ヒドロキシエチル基、ヒドロキ
シプロピル基またはシアノエチル基を示す)であらわさ
れるε−カプロラクタム誘導体を有効成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真感光体の表
面層硬化用触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆるカールソンプロセスを利用し
た、複写機などの画像形成装置においては、導電性を有
する基材上に感光層を形成した電子写真感光体が用いら
れている。上記電子写真感光体は、画像形成プロセス時
に、電気的、光学的、機械的な衝撃を繰返し受けるの
で、これら衝撃に対する耐久性を向上させるなどの目的
で、上記各種構造の感光層の上に、比較的硬度の高い、
ポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を
結着樹脂として含有した表面保護層を積層したり、感光
層の表層に上記熱硬化性樹脂を結着樹脂として含有させ
て、感光層表面の硬度を向上させたりすること等が行わ
れている。
【0003】上記熱硬化性樹脂は、条件によっては触媒
を用いなくても、加熱するだけで硬化させることができ
るが、通常、硬化反応をスムーズ且つ均一に完結させる
ために、触媒を用いる場合が多い。熱硬化性樹脂の硬化
用触媒には、無機酸または有機酸、アミン類などのアル
カリ等、種々のものがあるが、前記表面保護層や感光層
の表層等の、電子写真感光体の表面に位置する層(以
下、「表面層」という)に含有された熱硬化性樹脂を硬
化させるための硬化用触媒には、下記のような性能が要
求される。 (1) 硬化により機械的強度に優れた表面層を形成し得る
こと。 (2) 電子写真感光体の感度等に悪影響を与えないこと。
【0004】そして、上記性能をある程度具備するもの
として、ジブチルチンジラウレート(DTL)やジブチ
ルチンジオクテート(DTO)等の有機スズ化合物が提
案されている(特開昭60−4945号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記有
機スズ化合物を用いて硬化させた表面層は、未だ耐摩耗
性が十分でない。また、電子写真感光体の初期感度が不
充分であったり、繰返し露光を行うと感光体の表面電位
が低下するなど、表面層に残留した触媒が感光特性に悪
影響を及ぼす場合があった。
【0006】この発明は、以上の事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、電子写真感光
体の特性に悪影響を与えることがなく、しかも耐摩耗性
に優れた表面層を形成する上で好適な、電子写真感光体
の表面層硬化用触媒を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、この発明に係る電子写真感光体の表面層
硬化用触媒(以下、「本発明触媒」という)は、下記一
般式(I) であらわされるε−カプロラクタム誘導体を有
効成分とする。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Rは水素原子、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、または、シアノエチル基を
あらわす。)本発明触媒を用いた場合には、前記有機ス
ズ化合物を硬化用触媒として使用した場合に比べて、耐
摩耗性に優れた表面層を形成することができる。また、
形成された表面層は、初期感度に優れ、繰返し露光後の
表面電位の低下が小さく、このことから、表面層に残留
する触媒は、電子写真感光体の特性に悪影響を与えない
ことがわかる。
【0010】本発明触媒の有効成分である、上記一般式
(I) であらわされるε−カプロラクタム誘導体はジメチ
ルアミノ基を有するので、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂等の熱硬化性樹脂を含有する表面層を硬化させるこ
とができる。ε−カプロラクタム誘導体としては、上記
一般式(I) のRが、水素原子である化合物のα−ジメチ
ルアミノ−ε−カプロラクタム(以下、「DM−CL」
と略記する。)、このDM−CLに、エチレンオキサイ
ドを付加した化合物(以下、「DM−CL−EO」と略
記する。)、プロピレンオキサイドを付加した化合物
(以下、「DM−CL−PO」と略記する。)、アクリ
ロニトリルを付加した化合物(以下、「DM−CL−C
N」と略記する。)などが例示される。
【0011】上記DM−CLの製造方法としては、特公
昭42−111926号公報、特開昭54−76590
号公報等に記載されている。また、DM−CL−EOを
合成するには、公知の方法を用いてDM−CLにエチレ
ンオキサイドを付加反応させればよい。例えば、無触媒
または水酸化カリウム、ベンジルトリメチルアンモニウ
ムヒドロキシド等のアルカリ触媒の存在下、60〜18
0℃の温度で、DM−CLに対し、ほぼ当量のものを
(必要により密閉容器中で)、添加し反応させる。ま
た、未反応DM−CLを低減する目的で当量以上のエチ
レンオキサイドを反応させることもでき、この場合、副
生する2モル以上のエチレンオキサイド付加物は、その
含有量が40重量%以上であれば、触媒活性の低下につ
ながるので好ましくなく、単離して用いた方がよい。そ
の他、DM−CL−PO、DM−CL−CN等において
も、DM−CL−EOと同様の方法で合成することがで
きる。
【0012】本発明触媒の熱硬化性樹脂に対する使用割
合は特に限定されないが、エポキシ樹脂に対しては、
0.01〜20重量%の範囲内であることが好ましく、
特に0.1〜5重量%の範囲内であることがより好まし
い。これは、0.01重量%未満では、表面層中の熱硬
化性樹脂を十分に硬化させることができず、耐摩耗性に
優れた表面層を形成することができないからであり、2
0重量%を超えると、電子写真感光体の感度が不充分で
あったり、繰返し露光を行うと感光体の表面電位が低下
するなど、電子写真感光体の性能に悪影響を与えるから
である。
【0013】また、ポリウレタン樹脂に対しては、0.
01〜5重量%の範囲内であることが好ましく、特に
0.1〜2重量%の範囲内であることが好ましい。これ
も、0.01重量%未満では、表面層中の熱硬化性樹脂
を十分に硬化させることができず、耐摩耗性に優れた表
面層を形成することができないからであり、5重量%を
超えると、電子写真感光体の感度が不充分であったり、
繰返し露光を行うと感光体の表面電位が低下するなど、
電子写真感光体の性能に悪影響を与えるからである。
【0014】なお、本発明触媒は、必要に応じて従来公
知の硬化助剤等と共に使用することも可能である。上記
構成の、本発明触媒は、電子写真感光体の層構成を問わ
ず熱硬化性樹脂を含有する表面層の硬化に使用すること
ができる。ここで、本発明触媒の使用対象となる表面層
とは、例えば次のごとき、電子写真感光体の表面に位置
する層を意味するものである。 半導体材料からなる感光層または有機感光層上に形
成された表面保護層。 電荷発生材料と電荷輸送材料とを含有する単層型の
有機感光層。 電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型の有機感
光層の表層。 半導体材料からなる電荷発生層と有機の電荷輸送層
とが順次積層された複合型の感光層における該電荷輸送
層。
【0015】なお、結着樹脂としては、膜の特性を損な
わない範囲で、前記以外の熱硬化性樹脂または熱可塑性
樹脂を併用することができる。前記以外の他の結着樹脂
としては、硬化性アクリル樹脂;アルキッド樹脂;不飽
和ポリエステル樹脂;ジアリルフタレート樹脂;フェノ
ール樹脂;尿素樹脂;ベンゾグアナミン樹脂;メラミン
樹脂;スチレン系重合体;アクリル系重合体;スチレン
−アクリル系共重合体;ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アイオノマー等のオレフィン系重合体;ポリ塩化ビ
ニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;ポリ酢酸ビニ
ル;飽和ポリエステル;ポリアミド;熱可塑性ポリウレ
タン樹脂;ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリス
ルホン;ケトン樹脂;ポリビニルブチラール樹脂;ポリ
エーテル樹脂が例示される。
【0016】次に、本発明触媒を用いて電子写真感光体
を製造する場合に参考となる、各部材の構成や各層を形
成する材料等について述べる。なお、これらは、従来と
同様のものを用いることができる。導電性基材は、電子
写真感光体が組み込まれる画像形成装置の機構、構造に
対応してシート状あるいはドラム状など、適宜形状に形
成される。また、上記導電性基材は、全体を金属などの
導電性材料で構成しても良く、基材自体は導電性を有し
ない構造材料で形成し、その表面に導電性を付与しても
良い。
【0017】なお、前者の構造を有する導電性基材にお
いて使用される導電性材料としては、表面がアルマイト
処理された、または未処理のアルミニウム、銅、スズ、
白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カド
ミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、
ステンレス鋼、真鍮等の金属材料が好ましい。一方、後
者の構造としては、合成樹脂製基材またはガラス基材の
表面に、上記例示の金属や、ヨウ化アルミニウム、酸化
スズ、酸化インジウム等の導電性材料からなる薄膜が、
真空蒸着法または湿式めっき法などの公知の膜形成方法
によって積層された構造、上記合成樹脂成形品やガラス
基材の表面に上記金属材料等のフィルムがラミネートさ
れた構造、上記合成樹脂成形品やガラス基材の表面に、
導電性を付与する物質が注入された構造が例示される。
【0018】なお、導電性基材は、必要に応じてシラン
カップリング剤やチタンカップリング剤などの表面処理
剤で表面処理を施し、感光層との密着性を高めても良
い。感光層は、前記のように半導体材料や有機材料、ま
たはこれらの複合材料からなるものが使用できる。複合
型感光層において電荷発生層として用いられると共に、
単独でも感光層を形成できる半導体材料としては、前述
したα−Seの他に、例えばα−As2 Se3 、α−Se As Te
等のアモルファスカルコゲン化物やアモルファスシリコ
ン(α−Si)が例示される。上記半導体材料からなる感
光層または電荷発生層は、真空蒸着法、グロー放電分解
法、等の公知の薄膜形成方法によって形成することがで
きる。
【0019】単層型または積層型の有機感光層における
電荷発生層に使用される、有機または無機の電荷発生材
料としては、例えば前記例示の半導体材料の粉末;Zn
O、CdS等のII−VI族微結晶;ピリリウム塩;アゾ系化
合物;ビスアゾ系化合物;フタロシアニン系化合物;ア
ンサンスロン系化合物;ペリレン系化合物;インジゴ系
化合物;トリフェニルメタン系化合物;スレン系化合
物;トルイジン系化合物;ピラゾリン系化合物;キナク
リドン系化合物;ピロロピロール系化合物が例示され
る。そして、上記例示の化合物の中でも、フタロシアニ
ン系化合物に属する、α型,β型,γ型など種々の結晶
型を有するアルミニウムフタロシアニン、銅フタロシア
ニン、メタルフリーフタロシアニン、チタニルフタロシ
アニン等が好ましく用いられ、特に、上記メタルフリー
フタロシアニンおよび/またはチタニルフタロシアニン
がより好ましく用いられる。なお、上記電荷発生材料
は、それぞれ単独で用いられる他、複数種を併用しても
良い。
【0020】また、上記単層型または積層型の有機感光
層や、複合型の感光層における電荷輸送層中に含まれる
電荷輸送材料としては、例えばテトラシアノエチレン;
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等のフルオ
レノン系化合物;ジニトロアントラセン等のニトロ化化
合物;無水コハク酸;無水マレイン酸;ジブロモ無水マ
レイン酸;トリフェニルメタン系化合物;2,5−ジ
(4-ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジ
アゾール等のオキサジアゾール系化合物;9−(4−ジ
エチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化
合物;ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール
系化合物;1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物;4,
4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリ
フェニルアミン等のアミン誘導体;1,1−ビス(4−
ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,
3−ブタジエン等の共役不飽和化合物;4−(N,N−
ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合物;インドール系化
合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イ
ミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラゾリン
系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合
物;縮合多環族化合物が例示される。
【0021】上記電荷輸送材料も単独で、あるいは、複
数種併用して用いることができる。なお、上記電荷輸送
材料の中でも、前記ポリ-N- ビニルカルバゾール等の光
導電性を有する高分子材料は、前記結着樹脂としても使
用することができる。また、前記単層型または積層型の
有機感光層、複合型感光層における電荷輸送層、および
表面保護層などの層には、ターフェニル、ハロナフトキ
ノン類、アセナフチレン等従来公知の増感剤や、9−
(N,N−ジフェニルヒドラジノ)フルオレン、9−カ
ルバゾリルイミノフルオレン等のフルオレン系化合物、
酸化防止剤、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、可塑剤な
ど、種々の添加剤を含有させることができる。
【0022】単層型の有機感光層における、結着樹脂1
00重量部に対する電荷発生材料の含有割合は、2〜2
0重量部の範囲内、特に3〜15重量部の範囲内である
ことが好ましく、一方、結着樹脂100重量部に対する
電荷輸送材料の含有割合は、40〜200重量部の範囲
内、特に50〜100重量部の範囲内であることが好ま
しい。電荷発生材料が2重量部未満、または、電荷輸送
材料が40重量部未満では、感光体の感度が不充分にな
ったり残留電位が大きくなったりするからであり、電荷
発生材料が20重量部を超え、または、電荷輸送材料が
200重量部を超えると、感光体の耐摩耗性が十分に得
られなくなるからである。
【0023】上記単層型感光層は、適宜の厚みに形成で
きるが、通常は、10〜50μm、特に15〜25μm
の範囲内に形成されることが好ましい。一方、積層型の
有機感光層を構成する層のうち、電荷発生層における、
結着樹脂100重量部に対する電荷発生材料の含有割合
は、5〜500重量部の範囲内、特に10〜250重量
部の範囲内であることが好ましい。電荷発生材料が5重
量部未満では電荷発生能が小さ過ぎ、500重量部を超
えると隣設する他の層や基材との密着性が低下するから
である。
【0024】上記電荷発生層の膜厚は、0.01〜3μ
m、特に0.1〜2μmの範囲内であることが好まし
い。また、積層型の有機感光層および複合型感光層を構
成する層のうち、電荷輸送層における、結着樹脂100
重量部に対する電荷輸送材料の含有割合は、10〜50
0重量部の範囲内、特に25〜200重量部の範囲内で
あることが好ましい。電荷輸送材料が10重量部未満で
は電荷輸送能が十分でなく、500重量部を超えると電
荷輸送層の機械的強度が低下するからである。
【0025】上記電荷輸送層の膜厚は、2〜100μ
m、特に5〜30μmの範囲内であることが好ましい。
次に、表面保護層について述べる。表面保護層は、前記
例示の結着樹脂を主成分とし、その他必要に応じて、導
電性付与剤;アミン系、フェノール系等の酸化防止剤;
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の添加剤を適宜量含有
させることもできる。
【0026】上記表面保護層の膜厚は、0.1〜10μ
m、特に1〜5μmの範囲内であることが好ましい。以
上に説明した、単層型や積層型の有機感光層、複合型感
光層のうちの電荷輸送層、および表面保護層などの有機
の層は、前述した各成分を含有する各層用の塗布液を調
整し、これら塗布液を、前述した層構成を形成し得るよ
うに、各層毎に順次導電性基材上に塗布し、乾燥または
硬化させることで積層形成することができる。
【0027】なお、上記塗布液の調製に際しては、使用
される結着樹脂等の種類に応じて種々の溶剤を使用する
ことができる。上記溶剤としては、n−ヘキサン、オク
タン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、
キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン、塩化メチレン等のハ
ロゲン化炭化水素;メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、アリルアルコール、シク
ロペンタノール、ベンジルアルコール、フルフリルアル
コール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;
ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド等、種々
の溶剤が例示され、これらが一種または二種以上混合し
て用いられる。また、上記塗布液を調整する際、分散
性、塗工性等を向上させるため、界面滑性剤やレベリン
グ剤等を併用しても良い。
【0028】また、上記塗布液は従来慣用の方法、例え
ばミキサー、ボールミル、ペイントシェーカー、サンド
ミル、アトライター、超音波分散機等を用いて調製する
ことができる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細
に説明する。実施例1 ポリアリレート100重量部、4−(N,N−ジエチル
アミノ)ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラ
ゾン100重量部および塩化メチレン(CH2 Cl2 )9
00重量部からなる電荷輸送用塗布液を調整し、この塗
布液を外径78mm×長さ340mmのアルミニウム管上に
塗布した後、100℃で30分間加熱乾燥させて、膜厚
20μmの電荷輸送層を形成した。
【0030】次に、上記電化輸送層上に、2,7-ジブロモ
アンサンスロン80重量部、メタルフリーフタロシアニ
ン20重量部、ポリ酢酸ビニル50重量部およびジアセ
トンアルコール2000重量部からなる電荷発生層用塗
布液を塗布し、上記と同様の条件で乾燥させて、膜厚
0.5μmの電荷発生層を形成した。次に、0.02N
塩酸57.4重量部とイソプロピルアルコール36重量
部とを混合し、上記混合液の液温を20〜25℃に保ち
つつ攪拌しながら、メチルトリメトキシシラン144.
7重量部を徐々に滴下した後、室温に1時間放置するこ
とによってメチルトリメトキシシランの加水分解生成物
100重量部を含む反応溶液238.1重量部を得た。
【0031】そして、この反応溶液に、ビスフェノール
A系エポキシ樹脂(エポキシ当量180〜190)3.
3重量部、α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム
0.3重量部、酢酸19.6重量部、n−ブチルアセテ
ート32.7重量部、カルビトールアセテート16.4
重量部、キシレン16.4重量部、シリコーン系界面活
性剤0.3重量部、および導電性付与剤としてのアンチ
モンドープ酸化スズ微粉末50重量部を添加して表面保
護層用塗布液を作製し、この表面保護層用塗布液を前記
電荷発生層上に塗布し、110℃で1時間加熱硬化させ
て、膜厚2.5μmのシリコーン樹脂製表面保護層を形
成し、積層型感光層を有するドラム型の電子写真感光体
を作製した。
【0032】実施例2 α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム0.3重量部
に代えて、DM−CL−EO0.3重量部を含有する表
面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上記実施例1と
同様にして、電子写真感光体を作製した。実施例3 α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム0.3重量部
に代えて、DM−CL−PO0.3重量部を含有する表
面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上記実施例1と
同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0033】実施例4 α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム0.3重量部
に代えて、DM−CL−CN0.3重量部を含有する表
面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上記実施例1と
同様にして、電子写真感光体を作製した。比較例1 α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム0.3重量部
に代えて、ジブチルチンジラウレート1重量部を含有す
る表面保護層用塗布液を用いたこと以外は、上記実施例
1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0034】比較例2 α−ジメチルアミノ−ε−カプロラクタム0.3重量部
に代えて、トリエチルアミン1重量部を含有する表面保
護層用塗布液を用いたこと以外は、上記実施例1と同様
にして、電子写真感光体を作製した。上記実施例1〜4
および比較例1、2において作製した各電子写真感光体
について、下記の各試験を行った。
【0035】表面電位測定 上記各電子写真感光体を、静電複写試験装置(ジェンテ
ック社製,ジェンテックシンシア30M型機)に装填
し、その表面を正に帯電させて、表面電位V1s.p.(V)
を測定した。半減露光量、残留電位測定 上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複写試験
装置の露光々源であるハロゲンランプを用いて、露光強
度0.92mW/cm2 、露光時間60mSec.の条件
で露光し、前記表面電位V1 s.p.が1/2となるまでの
時間を求め、半減露光量E1/2 (μJ/cm2 )を算出し
た。
【0036】また、上記露光開始時から0.4秒経過後
の表面電位を、残留電位Vr.p.(V)として測定した。繰返し露光後の表面電位変化測定 上記各電子写真感光体を複写機(三田工業社製,DC−
111型機)に装填して500枚の複写処理を行った
後、表面電位を、繰返し露光後の表面電位V2s.p.(V)
として測定した。
【0037】また、前記V1 s.p.値とV2 s.p.値との差
を、表面電位変化値ΔV(V)として算出した。耐摩耗試験 各電子写真感光体をドラム研磨試験機(三田工業社製)
に装填すると共に、このドラム研磨試験機に設けられ
た、感光体が1000回転する間に1回転する研磨試験
紙装着リングに研磨試験紙(住友スリーエム社製,商品
名インペリアルラッピングフィルム,粒径12μmの酸
化アルミニウム粉末を表面に付着させたもの)を装填
し、この研磨試験紙を感光体表面に線圧10g/mmで押
圧しながら、感光体を400回転させた時の摩耗量(μ
m)を測定した。
【0038】以上の結果を表に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表より明らかなように、実施例1〜4にお
いて作製した電子写真感光体は、何れも、比較例1、2
に比べて、残留電位が低く、半減露光量が小さく、ま
た、繰返し露光後の表面電位の低下量が小さいなど感光
特性に優れたものであることが判明した。また、各実施
例において作製した電子写真感光体は、何れも、表面層
としての表面保護層の耐摩耗性に優れていることも判明
した。
【0041】また、上記各実施例においては、表面保護
層の硬化速度が大気中の湿度等によって影響を受けない
など硬化効率が良い上、表面保護層用塗布液の貯蔵安定
性が良く、しかも、硬化後の表面保護層は透明性に優
れ、クラックも認められないものであった。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子写真感光体
の表面層硬化用触媒によれば、表面層中に含まれる熱硬
化性樹脂を硬化させることで、電子写真感光体の感光特
性に悪影響を与えることがなく、しかも、耐摩耗性に優
れた表面層を形成することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) であらわされるε−カプロ
    ラクタム誘導体を有効成分とする電子写真感光体の表面
    層硬化用触媒。 【化1】 (式中、Rは水素原子、ヒドロキシエチル基、ヒドロキ
    シプロピル基、または、シアノエチル基をあらわす。)
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