JPH0635522Y2 - 誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体フィルタ

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JPH0635522Y2
JPH0635522Y2 JP1988110738U JP11073888U JPH0635522Y2 JP H0635522 Y2 JPH0635522 Y2 JP H0635522Y2 JP 1988110738 U JP1988110738 U JP 1988110738U JP 11073888 U JP11073888 U JP 11073888U JP H0635522 Y2 JPH0635522 Y2 JP H0635522Y2
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JP
Japan
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conductor film
dielectric
resonator
hole
filter
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JP1988110738U
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将伸 御手洗
誠 原
照登 菅野
博志 長尾
克郎 本間
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富士電気化学株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、マイクロ波等の高周波帯域で用いる一体構造
の誘電体フィルタに関し、更に詳しくは、誘電体ブロッ
クの開放面の共振子穴同士の間の位置に、一方の側面の
メタライズ層にのみ接続する導体膜を形成し、もう一方
の側面とのギャップにより帯域幅を変化させることが可
能な誘電体フィルタに関するものである。
[従来の技術] チタン酸バリウム等の誘電体セラミックスを用いた多段
共振子型のフィルタは、損失が少なく従って所謂Qも高
く、誘電率が大きいので小型化できる等の特徴があり、
自動車電話をはじめとするマイクロ波帯用移動無線機器
等に広く使用されている。
誘電体フィルタに関する従来技術としては、直方体状を
なす誘電体ブロックの長手方向に所定の間隔をおいて複
数の共振子穴を設け、該誘電体ブロックの上面を除く外
表面と共振子穴の内面をメタライズした一体型構造のも
のが知られている。この場合、共振子穴が開口している
面の一方のメタライズされていない上面が開放面とな
り、他方のメタライズされている底面が短絡面となる。
ここで共振子穴同士の間の位置に結合調整用の結合子穴
を設ける場合と、結合子穴無しの場合がある。
何れにしてもこのようなフィルタでは各共振子穴がそれ
ぞれ一個一個の共振素子に対応し、共振子穴同士が適当
な結合を保ち所望のフィルタ特性を生じさせる。
[考案が解決しようとする課題] 従来構造の誘電体フィルタにおいて帯域幅を広げたい場
合には、結合子穴を大きくして共振子穴と結合子穴の間
隔を狭くする技術か、あるいは開放面の結合子穴の周囲
に両側面のメタライズ層間に接続する帯状の導体膜を形
成する技術を用いる。
しかしながらこのような技術を使用しても、フィルタの
広帯域化には一定の限度がある。また結合子穴を大きく
する構造はQや誘電率など誘電体フィルタとしての特性
を低下させることになるし、また穴間隔が狭くなるため
加工が難しく、特性のばらつきが大きくなる等の欠点が
生じる。
本考案の目的は、上記のような従来技術の欠点を解消
し、フィルタ特性を低下させることなく帯域幅を更に広
げることができ、しかもその帯域幅を可変調整できるよ
うな誘電体フィルタを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記のような目的を達成できる本考案は、直方体状をな
す誘電体ブロックの長手方向に複数の共振子穴を設け、
該誘電体ブロックの共振子穴が開口している面の一方を
開放面としてそれ以外の外表面と前記共振子穴の内面に
メタライズ層を形成した一体構造の誘電体フィルタにお
いて、前記誘電体ブロックの開放面の共振子穴同士の位
置に、片方の側面メタライズ層にのみ接続する形状の導
体膜を形成した誘電体フィルタである。
ここで結合子穴を形成する場合には、誘電体ブロックの
開放面の結合子穴の周辺とそこから片方の側面メタライ
ズ層にのみ接続する形状の導体膜を形成する。
何れの場合でも導体膜の端部は僅かな間隙を有するよう
に他方の側面メタライズ層近傍まで延ばすのが望まし
い。
〔作用〕
結合子穴の周辺に導体膜を形成しその一端のみを片方の
側面メタライズ層に接続したり、或いは共振子穴同士の
間の位置に、片方の側面メタライズ層にのみ接続する形
状の導体膜を形成すると、フィルタの帯域幅を15〜20%
程度広げることができる。その場合、導体膜と他方の側
面メタライズ層との間隙を狭くすれば狭くするほど広帯
域化できる。しかし両側の側面メタライズ層に接続され
てしまうと帯域幅は狭くなってしまう。このような現象
が生じる理由については未だ十分解明されている訳では
ないが、実験的な裏付けから上記のような因果関係があ
ることが判明した。
従って本考案によれば導体膜の端部と他方の側面メタラ
イズ層との間隙を調整することによって帯域幅の調整が
可能である。
[実施例] 第1図は本考案に係る誘電体フィルタの一実施例を示す
斜視図であり、結合子穴を有する2段構成の場合の一例
である。
誘電体フィルタはチタン酸バリウム等の高誘電率セラミ
ック材料の焼結体からなる直方体状の誘電体ブロック10
の長手方向に、間隔をおいて2個の共振子穴12を形成す
ると共に、両共振子穴12の間に結合子穴14を設け、更に
前記誘電体ブロック10の全側面と底面、及び両共振子穴
12の内面にメタライズ層16を形成した構造をなす。従っ
てこの場合には誘電体ブロック10の上面が開放面とな
る。
なお第1図においてメタライズが施されておらずに誘電
体の素地がそままま露出している部分には細かな点々を
付して表してある。なおメタライズ層16は判り易くする
ためかなりの厚みを持つように描いてあるが、実際は銀
ペースト等の焼付け等で形成される極く薄いものであ
る。
さて第1図から判るように、本考案が従来技術と顕著に
相違する点は、誘電体ブロック10の開放面の共振子穴12
同士の間の位置に、片方の側面メタライズ層にのみ接続
する形状の導体膜18を形成した点である。この実施例で
は結合子穴14の周辺とそれから片方(第1図で手前側)
の側面メタライズ層に連続するように導体膜18が形成さ
れている。ここで導体膜18の端部18aと他方(第1図で
向う側)の側面メタライズ層との間隙をできるだけ小さ
く(しかし連続しないように)するのが望ましい。
導体膜18は、例えばスクリーン印刷法等により比較的簡
単に高精度で作成することができる。勿論、予め所定の
形状にマスキングを施すことによって、周囲にメタライ
ズ層を形成するのと同じ工程で同時に上面の導体膜を形
成することも可能である。その方が製造工程を簡略化で
きるため好ましい。
第2図は本考案に係る誘電体フィルタの他の実施例を示
している。この実施例は結合子穴の無い2段構成の場合
である。誘電体ブロック10に2個の共振子穴12が形成さ
れており、誘電体ブロック10の上面を除く外表面と共振
子穴12の内面にメタライズ層16が形成される。そして開
放面の両共振子穴12の間の位置に片方(第2図で手前
側)の側面メタライズ層にのみ接続する形状の導体膜18
が形成されている。導体膜18の端部18aは反対側(第2
図で向う側)の側面メタライズ層には接続されていな
い。
第1図及び第2図に示すような導体膜18を開放面に形成
することによって誘電体フィルタは広帯域化する。以
下、第1図に示す結合子穴がある場合を例にとって具体
的に数値によって説明する。
第3図(a),(b)は導体膜18の形状を表している。
同図(a)は矩形状のパターンであり、幅がwで、反対
側の側面メタライズ層との間隙がaである。また同図
(b)は結合子穴14の周囲に直径cの円形のパターンを
形成し、それから一方の側面メタライズ層に幅bのパタ
ーンで接続している。
作成した試料についての導体膜18の寸法と、それにより
得られたフィルタ中心周波数及び帯域幅Bwを第1表
に示す。試料A〜Eは第3図(a)のパターン、試料F
は第3図(b)のパターンを用いている。
各試料は共振子穴12の直径が2.6mmφの場合である。そ
れぞれの試料について減衰特性曲線を第4図〜第6図に
示す。それぞれ中心周波数が異なるから、図面を判り易
くするため第4図〜第6図では中心周波数を一致さ
せるように描いてある。なお試料A,Cは第3図(a)の
パターンにおいてa=0、即ち両側とも側壁メタライズ
層に接続された従来品である。試料AとBとの比較で
は、第4図に示すように片側のみ側壁メタライズ層に接
続した本考案品の方が帯域幅は広がる。
また第5図に示すように、導体膜18の端部と反対側の側
壁メタライズ層との間隙が狭まるほど帯域幅は広がる。
しかし接続されてしまうと逆に帯域は狭くなってしま
う。導体膜18の幅を比べると、試料AとC及び試料Bと
Dとを比べれば分るように、導体膜の幅wが広いほど帯
域幅は広くなる。
また導体膜の形状は矩形状に限られるものではなく、第
3図(b)に示すようなパターンであっても従来の試料
Aよりも帯域幅は広がる(第6図参照)。
このように共振子穴同士の間の位置に、片方の側面メタ
ライズ層にのみ接続する形状の導体膜を形成することに
よってフィルタは広帯域化し、しかもその導体膜と反対
側の側面メタライズ層との間隙を調整することによって
その帯域幅を調整できることが分る。
なお誘電体ブロック10の外表面及び共振子穴12の内面に
形成するメタライズ層16は、例えば銀ペーストを塗布し
焼付ける等、従来公知の技術を適用したものでよい。
本考案において誘電体フィルタと外部回路との結合は任
意である。両端に位置する共振子穴に結合コンデンサを
搭載してそれを介して結合させてもよいし、両端の共振
子穴に端子ピンを挿入したり、或いは両端の共振子穴近
傍に穴を形成してアンテナ棒と呼ばれる結合ピンを挿入
するなど様々な方式を採用できる。
本考案は上記実施例のような2段フィルタのみならず3
段以上の多段フィルタにも適用できることは言うまでも
ない。
[考案の効果] 本考案は上記のように誘電体ブロックの開放面の共振子
穴同士の間の位置に、片方の側面メタライズ層のみに接
続するような導体膜を形成したから、誘電体フィルタ特
性である挿入損失や反射損失、減衰特性、誘電率、Q等
を低下させることなく帯域幅を15〜20%程度広げること
ができる。また導体膜の端部と反対側の側面メタライズ
層との間隙を調整することによってフィルタの帯域幅を
調整することができる効果がある。。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る誘電体フィルタの一実施例を示す
斜視図、第2図は本考案の他の実施例を示す斜視図、第
3図(a),(b)はフィルタ特性の測定に用いた試料
の開放面の導体膜の形状を示す説明図、第4図〜第6図
はそれぞれ本考案と従来品とのフィルタ特性を示すグラ
フである。 10……誘電体ブロック、12……共振子穴、14……結合子
穴、16……メタライズ層、18……導体膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長尾 博志 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (72)考案者 本間 克郎 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−60603(JP,A) 特開 昭63−312701(JP,A) 特開 昭64−57801(JP,A) 実開 昭62−121804(JP,U)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】直方体状をなす誘電体ブロックの長手方向
    に複数の共振子穴を設け、該誘電体ブロックの共振子穴
    が開口している面の一方を開放面としてそれ以外の外表
    面と前記共振子穴の内面にメタライズ層を形成した一体
    構造の誘電体フィルタにおいて、前記誘電体ブロックは
    共振子穴同士の間の位置に結合子穴を有し、該誘電体ブ
    ロックの開放面の前記結合子穴の周辺を取り囲み、且つ
    片方の側面メタライズ層にのみ接続する形状の導体膜を
    形成した誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】導体膜の端部は僅かの間隙を有するように
    反対側の側面メタライズ層近傍まで延びている請求項1
    記載の誘電体フィルタ。
JP1988110738U 1988-08-24 1988-08-24 誘電体フィルタ Expired - Lifetime JPH0635522Y2 (ja)

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JP1988110738U JPH0635522Y2 (ja) 1988-08-24 1988-08-24 誘電体フィルタ

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JP1988110738U JPH0635522Y2 (ja) 1988-08-24 1988-08-24 誘電体フィルタ

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JPH0232204U JPH0232204U (ja) 1990-02-28
JPH0635522Y2 true JPH0635522Y2 (ja) 1994-09-14

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ID=31348171

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JP1988110738U Expired - Lifetime JPH0635522Y2 (ja) 1988-08-24 1988-08-24 誘電体フィルタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0328561Y2 (ja) * 1986-01-25 1991-06-19
US4692726A (en) * 1986-07-25 1987-09-08 Motorola, Inc. Multiple resonator dielectric filter
JPS63312701A (ja) * 1987-06-15 1988-12-21 Murata Mfg Co Ltd 誘電体フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0232204U (ja) 1990-02-28

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