JPH0635258B2 - 4輪駆動車用パワ配分制御装置 - Google Patents
4輪駆動車用パワ配分制御装置Info
- Publication number
- JPH0635258B2 JPH0635258B2 JP14435185A JP14435185A JPH0635258B2 JP H0635258 B2 JPH0635258 B2 JP H0635258B2 JP 14435185 A JP14435185 A JP 14435185A JP 14435185 A JP14435185 A JP 14435185A JP H0635258 B2 JPH0635258 B2 JP H0635258B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wheel
- slip
- speed
- differential
- power controller
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
- Retarders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 前輪軸および後輪軸にそれぞれ前輪デフと後輪デフとを
有するとともにそれぞれのデフを介して前輪軸と後輪軸
とを駆動する駆動軸にセンタデフを設けた4輪駆動車に
おいて、前記前輪デフと後輪デフおよびセンタデフのそ
れぞれに、各デフの出力軸の両側にそれぞれ電磁パウダ
ブレーキを有してなるパワコントローラを設けるととも
に、ステアリングハンドルの切れ角を検出するステアリ
ングセンサと、各車輪の速度を検出する車輪速センサと
を設け、各車輪に対して検出された車輪速とステアリン
グ切れ角とからそれぞれの車輪におけるスリツプ基準速
度を求め、各車輪速がそれぞれのスリツプ基準速度を超
えたことによってスリツプ輪を判定し、該判定されたス
リツプ輪と各デフの間に設けられた電磁パウダブレーキ
を動作させるようにパワコントローラを制御することに
よって、4輪駆動車における車輪のスリツプを防止す
る。
有するとともにそれぞれのデフを介して前輪軸と後輪軸
とを駆動する駆動軸にセンタデフを設けた4輪駆動車に
おいて、前記前輪デフと後輪デフおよびセンタデフのそ
れぞれに、各デフの出力軸の両側にそれぞれ電磁パウダ
ブレーキを有してなるパワコントローラを設けるととも
に、ステアリングハンドルの切れ角を検出するステアリ
ングセンサと、各車輪の速度を検出する車輪速センサと
を設け、各車輪に対して検出された車輪速とステアリン
グ切れ角とからそれぞれの車輪におけるスリツプ基準速
度を求め、各車輪速がそれぞれのスリツプ基準速度を超
えたことによってスリツプ輪を判定し、該判定されたス
リツプ輪と各デフの間に設けられた電磁パウダブレーキ
を動作させるようにパワコントローラを制御することに
よって、4輪駆動車における車輪のスリツプを防止す
る。
本発明は4輪駆動車用のパワ配分制御装置に係り、特に
走行状態に応じて4輪のそれぞれに対する駆動パワを変
化させるように制御を行うことによつて、スムーズな走
行性能が得られるようにした4輪駆動車用パワ配分制御
装置に関するものである。
走行状態に応じて4輪のそれぞれに対する駆動パワを変
化させるように制御を行うことによつて、スムーズな走
行性能が得られるようにした4輪駆動車用パワ配分制御
装置に関するものである。
4輪駆動車においては、通常、前輪軸および後輪軸にそ
れぞれ差動ギヤ(デフ)を設け、旋回時における外輪と
内輪との回転数の差を調整することによつて、スムーズ
に旋回できるようにしている。
れぞれ差動ギヤ(デフ)を設け、旋回時における外輪と
内輪との回転数の差を調整することによつて、スムーズ
に旋回できるようにしている。
しかしながら旋回中においては、前輪の回転半径の方が
後輪の回転半径より大きくなるため、前後輪軸を同一速
度で駆動すると、後輪にブレーキング現象が発生する。
そのため前輪軸と後輪軸の間にさらにデフ(センタデ
フ)を設けて、前後輪軸間の回転数の差を吸収する方法
が用いられている。
後輪の回転半径より大きくなるため、前後輪軸を同一速
度で駆動すると、後輪にブレーキング現象が発生する。
そのため前輪軸と後輪軸の間にさらにデフ(センタデ
フ)を設けて、前後輪軸間の回転数の差を吸収する方法
が用いられている。
本発明はこのようなセンタデフを有する4輪駆動車にお
ける、4輪への駆動パワ配分の制御を行う装置を提供し
ようとするものである。
ける、4輪への駆動パワ配分の制御を行う装置を提供し
ようとするものである。
4輪駆動車においてセンタデフを設けた場合は、4輪中
の1輪でもスリツプを始めると、他の3輪全部に駆動パ
ワが伝達されなくなる。
の1輪でもスリツプを始めると、他の3輪全部に駆動パ
ワが伝達されなくなる。
この問題を回避するため、従来は各デフにリミツテツド
・スリツプ・デフ(LSD)を使用する方法が行われてい
た。リミツテツド・スリツプ・デフは、デフの両側の出
力軸の回転速度の差を一定の値に制限するように、スリ
ツプ側の回転をロツクするものであり、これによつて前
述のような1輪スリツプ時他の3輪に駆動パワの伝達が
できなくなる現象を抑えることができる。リミツテツド
・スリツプ・デフには自動的にスリツプ側の回転をロツ
クするパワロツク方式と、ボタンまたはレバーの操作に
よつてロツクする手動ロツク方式とがある。
・スリツプ・デフ(LSD)を使用する方法が行われてい
た。リミツテツド・スリツプ・デフは、デフの両側の出
力軸の回転速度の差を一定の値に制限するように、スリ
ツプ側の回転をロツクするものであり、これによつて前
述のような1輪スリツプ時他の3輪に駆動パワの伝達が
できなくなる現象を抑えることができる。リミツテツド
・スリツプ・デフには自動的にスリツプ側の回転をロツ
クするパワロツク方式と、ボタンまたはレバーの操作に
よつてロツクする手動ロツク方式とがある。
センタデフを有する4輪駆動車において、リミツテツド
・スリツプ・デフを設けてデフロツクを行うと、前輪軸
と後輪軸との回転数の差が制限されるため、前後輪の回
転速度の差に基づく前述の旋回時の後輪のブレーキング
が再び発生するという問題があり、従つてデフロツクを
行うことなくスリツプ発生時スリツプしていない車輪へ
の駆動パワ伝達を有効に行うことができる装置が要望さ
れている。
・スリツプ・デフを設けてデフロツクを行うと、前輪軸
と後輪軸との回転数の差が制限されるため、前後輪の回
転速度の差に基づく前述の旋回時の後輪のブレーキング
が再び発生するという問題があり、従つてデフロツクを
行うことなくスリツプ発生時スリツプしていない車輪へ
の駆動パワ伝達を有効に行うことができる装置が要望さ
れている。
第1図は本発明の原理的構成を示したものである。
101はパワコントローラであつて、各デフの出力軸の両
側にそれぞれ電磁パウダブレーキを配してなり、前輪デ
フと後輪デフおよびセンタデフのそれぞれに設けられて
いる。
側にそれぞれ電磁パウダブレーキを配してなり、前輪デ
フと後輪デフおよびセンタデフのそれぞれに設けられて
いる。
102はステアリングセンサであつて、ステアリングハン
ドルの切れ角を検出する。
ドルの切れ角を検出する。
103は車輪速センサであつて、各車輪の速度を検出す
る。
る。
104は制御手段であつて、各車輪に対して検出された車
輪速とステアリング切れ角とからそれぞれの車輪におけ
るスリツプ基準速度を求め、各車輪速がそれぞれのスリ
ツプ基準速度を超えたことによつてスリツプ輪を判定
し、この判定されたスリツプ輪側の電磁パウダブレーキ
を動作させるようにパワコントローラを制御する。
輪速とステアリング切れ角とからそれぞれの車輪におけ
るスリツプ基準速度を求め、各車輪速がそれぞれのスリ
ツプ基準速度を超えたことによつてスリツプ輪を判定
し、この判定されたスリツプ輪側の電磁パウダブレーキ
を動作させるようにパワコントローラを制御する。
ステアリングセンサによつて検出されたステアリングハ
ンドル切れ角と、車輪速センサによつて検出された各車
輪の速度とから各車輪のスリツプ基準速度を推定し、各
車輪速がそれぞれのスリツプ基準速度を超えたことによ
つてスリツプ輪を判定し、スリツプ輪が検出されたとき
スリツプ輪側の電磁パウダブレーキを動作させるように
制御を行うので、車輪スリツプが生じたとき、スリツプ
輪へのパワ伝達を減らし、他の輪へのパワ伝達を増やす
ことにより、4輪駆動式における旋回時のスリツプが防
止され、有効な駆動力が得られる。
ンドル切れ角と、車輪速センサによつて検出された各車
輪の速度とから各車輪のスリツプ基準速度を推定し、各
車輪速がそれぞれのスリツプ基準速度を超えたことによ
つてスリツプ輪を判定し、スリツプ輪が検出されたとき
スリツプ輪側の電磁パウダブレーキを動作させるように
制御を行うので、車輪スリツプが生じたとき、スリツプ
輪へのパワ伝達を減らし、他の輪へのパワ伝達を増やす
ことにより、4輪駆動式における旋回時のスリツプが防
止され、有効な駆動力が得られる。
第2図は本発明の一実施例の構成を示したものである。
同図において1はステアリングセンサであつて、ステア
リングハンドルの切れ角の信号を発生する。2はストツ
プスイツチであつて、ブレーキ操作が行われたことを示
す信号を発生する。3はスロツトルポジシヨンセンサで
あつて、アクセルが踏み込まれて加速中であることを示
す信号を発生する。4,5,6,7はそれぞれ前左車輪速セン
サ、前右車輪速センサ、後左車輪速センサ、後右車輪速
センサであつて、それぞれの車輪における速度を示す信
号を発生する。8は電子制御ユニツト(ECU)であつて、
これらの各信号入力に基づいて後述する所要の演算を行
つて、前左右輪パワコントローラ9,前後輪パワコント
ローラ10,後左右輪パワコントローラ11のそれぞれに対
する制御出力を発生する。
同図において1はステアリングセンサであつて、ステア
リングハンドルの切れ角の信号を発生する。2はストツ
プスイツチであつて、ブレーキ操作が行われたことを示
す信号を発生する。3はスロツトルポジシヨンセンサで
あつて、アクセルが踏み込まれて加速中であることを示
す信号を発生する。4,5,6,7はそれぞれ前左車輪速セン
サ、前右車輪速センサ、後左車輪速センサ、後右車輪速
センサであつて、それぞれの車輪における速度を示す信
号を発生する。8は電子制御ユニツト(ECU)であつて、
これらの各信号入力に基づいて後述する所要の演算を行
つて、前左右輪パワコントローラ9,前後輪パワコント
ローラ10,後左右輪パワコントローラ11のそれぞれに対
する制御出力を発生する。
第3図は4輪駆動車における駆動系の構成を示したもの
である。同図において21はエンジンであつてその出力は
トランスミツシヨン22を経て変速されたのち、センタデ
フ23を経て前軸駆動軸24と後軸駆動軸25に分配される。
さらに前軸駆動軸24の駆動パワは、前軸デフ26を経て前
右車軸27Aと前左車軸27Bに分配され、それぞれ前右車輪
28Aと前左車輪28Bに伝達される。一方後軸駆動軸25の駆
動パワは、後軸デフ29を経て後右車軸30Aと後左車軸30B
に分配され、それぞれ後右車輪31Aと後左車輪31Bに伝達
される。またセンタデフ23,前軸デフ26,後軸デフ29の
出力側には、それぞれ前左右輪パワコントローラ9,前
後輪パワコントローラ10,後左右輪パワコントローラ11
が設けられている。
である。同図において21はエンジンであつてその出力は
トランスミツシヨン22を経て変速されたのち、センタデ
フ23を経て前軸駆動軸24と後軸駆動軸25に分配される。
さらに前軸駆動軸24の駆動パワは、前軸デフ26を経て前
右車軸27Aと前左車軸27Bに分配され、それぞれ前右車輪
28Aと前左車輪28Bに伝達される。一方後軸駆動軸25の駆
動パワは、後軸デフ29を経て後右車軸30Aと後左車軸30B
に分配され、それぞれ後右車輪31Aと後左車輪31Bに伝達
される。またセンタデフ23,前軸デフ26,後軸デフ29の
出力側には、それぞれ前左右輪パワコントローラ9,前
後輪パワコントローラ10,後左右輪パワコントローラ11
が設けられている。
前左右輪パワコントローラ9,前後輪パワコントローラ
10,後左右輪パワコントローラ11は同一構成を有してい
る。第4図は前左右輪パワコントローラ9を例示したも
のであつて、デフ26に接続された前右車軸27A,前左車
軸27Bにそれぞれ設けられた電磁パウダブレーキ35A,35B
を具えている。電磁パウダブレーキ35A,35Bは、それぞ
れ前右車軸27A,前左車軸27Bに固定された回転円板36A,
36Bと、ボデイに固定された固定円板37A,37Bとを具えて
おり、それぞれの回転円板と固定円板の間隙には鉄粉38
A,38Bが充填されているとともに、固定円板側にそれぞ
れコイル39A,39Bを具えている。
10,後左右輪パワコントローラ11は同一構成を有してい
る。第4図は前左右輪パワコントローラ9を例示したも
のであつて、デフ26に接続された前右車軸27A,前左車
軸27Bにそれぞれ設けられた電磁パウダブレーキ35A,35B
を具えている。電磁パウダブレーキ35A,35Bは、それぞ
れ前右車軸27A,前左車軸27Bに固定された回転円板36A,
36Bと、ボデイに固定された固定円板37A,37Bとを具えて
おり、それぞれの回転円板と固定円板の間隙には鉄粉38
A,38Bが充填されているとともに、固定円板側にそれぞ
れコイル39A,39Bを具えている。
電磁パウダブレーキ35A,35Bは、電子制御ユニツト8か
らそれぞれリレー40Aまたは40Bを経て、コイル39Aまた
は39Bを励磁されたとき、鉄粉38Aまたは38Bの吸着力に
よつてそれぞれ回転円板36Aと固定円板37A、または回転
円板36Bと固定円板37Bが結合されて、摩擦力によつて前
右車軸27Aまたは前左車軸27Bにブレーキがかゝるように
なつている。この場合前軸駆動軸24から伝達される駆動
パワは一定なので、例えば電磁パウダブレーキ35Aが動
作したときは、反対側の前左車軸27Bにより多くの駆動
パワが伝達される。同様に電磁パウダブレキー35Bが動
作したときは、反対側の前右車軸27Aにより多くの駆動
パワが伝達される。
らそれぞれリレー40Aまたは40Bを経て、コイル39Aまた
は39Bを励磁されたとき、鉄粉38Aまたは38Bの吸着力に
よつてそれぞれ回転円板36Aと固定円板37A、または回転
円板36Bと固定円板37Bが結合されて、摩擦力によつて前
右車軸27Aまたは前左車軸27Bにブレーキがかゝるように
なつている。この場合前軸駆動軸24から伝達される駆動
パワは一定なので、例えば電磁パウダブレーキ35Aが動
作したときは、反対側の前左車軸27Bにより多くの駆動
パワが伝達される。同様に電磁パウダブレキー35Bが動
作したときは、反対側の前右車軸27Aにより多くの駆動
パワが伝達される。
第5図は電子制御ユニツト8におけるスリツプ制御を示
すフローチヤートである。
すフローチヤートである。
まずストツプスイツチ2の状態を読み込み(ステツプS
1)、次にスロツトルポジシヨンセンサ3の信号を読み
込み(ステツプS2)、さらにステアリングセンサ1の出
力を読み込んだのち(ステツプS3)、各車輪速センサ4
〜7の出力に基づいて、各車輪における速度を演算する
(ステツプS4)。次に後述するようにして基準速度すな
わち車体の推定速度を求める(ステツプS5)。さらに各
車輪速度を微分して、それぞれの車輪における加速度を
演算する(ステツプS6)。次にこれらの各情報に基づい
てスリツプ輪があるか否かの判定を行い(ステツプS
7)、スリツプ輪が検出されたときは後述するように各
パワコントローラ9〜11に対するパワ制御を行う(ステ
ツプS8)。
1)、次にスロツトルポジシヨンセンサ3の信号を読み
込み(ステツプS2)、さらにステアリングセンサ1の出
力を読み込んだのち(ステツプS3)、各車輪速センサ4
〜7の出力に基づいて、各車輪における速度を演算する
(ステツプS4)。次に後述するようにして基準速度すな
わち車体の推定速度を求める(ステツプS5)。さらに各
車輪速度を微分して、それぞれの車輪における加速度を
演算する(ステツプS6)。次にこれらの各情報に基づい
てスリツプ輪があるか否かの判定を行い(ステツプS
7)、スリツプ輪が検出されたときは後述するように各
パワコントローラ9〜11に対するパワ制御を行う(ステ
ツプS8)。
なお、ストツプスイツチ2がオンのときすなわち通常の
ブレーキング中はスリツプ輪の判定は行わない。これは
ブレーキング中は、スリツプ(加速スリツプ)は生じな
いものとするためである。またアクセルオフの状態でも
スリツプ(加速スリツプ)は生じないものとする。第5
図のフローにおいて、ストツプスイツチの状態読み込み
と、スロツトルポジシヨンセンサの信号読み込みとは、
このような除外条件の設定のために行われる。
ブレーキング中はスリツプ輪の判定は行わない。これは
ブレーキング中は、スリツプ(加速スリツプ)は生じな
いものとするためである。またアクセルオフの状態でも
スリツプ(加速スリツプ)は生じないものとする。第5
図のフローにおいて、ストツプスイツチの状態読み込み
と、スロツトルポジシヨンセンサの信号読み込みとは、
このような除外条件の設定のために行われる。
基準速度の演算は各車輪速の平均値を求めることによつ
て行われるが、この際最大および最小速度の2輪を除外
し、中間の2値の平均をとる。これは最大速度の車輪は
スリツプを生じており、最小速度の車輪はブレーキング
状態にある可能性があるからである。
て行われるが、この際最大および最小速度の2輪を除外
し、中間の2値の平均をとる。これは最大速度の車輪は
スリツプを生じており、最小速度の車輪はブレーキング
状態にある可能性があるからである。
スリツプ輪の判定は各車輪においてスリツプ基準速度を
算出し、各車輪の速度がそれぞれのスリツプ基準速度を
超えたとき、スリツプを生じているものとすることによ
つて行う。この場合の各車輪のスリツプ基準速度は、ス
テアリングセンサ1からのステアリング切れ角の情報に
基づいて、次のようにして定める。
算出し、各車輪の速度がそれぞれのスリツプ基準速度を
超えたとき、スリツプを生じているものとすることによ
つて行う。この場合の各車輪のスリツプ基準速度は、ス
テアリングセンサ1からのステアリング切れ角の情報に
基づいて、次のようにして定める。
VSF*=V・(1+K1α)・A …(1) VSF*=V・(1−K2α)・A …(2) VSR*=V・(1+K2α)・A …(3) VSR*=V・(1−K1α)・A …(4) ここでVは前述の基準速度すなわち車体の推定速度であ
り、K1,K2は車体の形状によつて定まる定数、αはステ
アリング切れ角である。Aはスリツプ率を定める定数で
あつて、例えば1.10〜1.15の値が選ばれる。(1),(2)式
は前輪に対して適用されるものであり、*はR(右輪)
またL(左輪)とし、外輪のとき(1)式を、内輪のとき
(2)式を適用する。同様に(3),(4)式は後輪に対して適用
されるものであり、外輪のとき(3)式を、内輪のとき(4)
式を適用する。
り、K1,K2は車体の形状によつて定まる定数、αはステ
アリング切れ角である。Aはスリツプ率を定める定数で
あつて、例えば1.10〜1.15の値が選ばれる。(1),(2)式
は前輪に対して適用されるものであり、*はR(右輪)
またL(左輪)とし、外輪のとき(1)式を、内輪のとき
(2)式を適用する。同様に(3),(4)式は後輪に対して適用
されるものであり、外輪のとき(3)式を、内輪のとき(4)
式を適用する。
このようにして4輪中の1輪でもスリツプ輪と判定され
たとき、パワ制御が開始される。パワ制御はそれぞれの
パワコントローラを動作させることによつて行われる
が、この場合の制御モードをスリツプ輪の加速度に応じ
て段階的に異ならせる。
たとき、パワ制御が開始される。パワ制御はそれぞれの
パワコントローラを動作させることによつて行われる
が、この場合の制御モードをスリツプ輪の加速度に応じ
て段階的に異ならせる。
第6図は車輪の加速度を示したものであつて、OGは加速
度が加わらない場合すなわち正常走行状態を示し、G1,
G2はスリツプ輪の加速度であつて、G1はブレーキング状
態で減速中の負の一定加速度を、G2はスリツプ状態で加
速中の一定加速度を示している。
度が加わらない場合すなわち正常走行状態を示し、G1,
G2はスリツプ輪の加速度であつて、G1はブレーキング状
態で減速中の負の一定加速度を、G2はスリツプ状態で加
速中の一定加速度を示している。
第1表はこれらの加速度値に対応する制御モードを示し
たものである。
たものである。
ここで**は前輪(F),後輪(R)と左車輪(L),右車輪(R)
の別を示している。第1表におけるデユーテイ比D1,
D2,D3,D4は、電磁パウダブレーキのオン時間とオフ時
間の比を示し、例えば次のように定めるものとする。
の別を示している。第1表におけるデユーテイ比D1,
D2,D3,D4は、電磁パウダブレーキのオン時間とオフ時
間の比を示し、例えば次のように定めるものとする。
第1表および第2表によつて規定されるモードでは、前
左右輪パワコントローラ9,後左右輪パワコントローラ
11に対する制御が行われ、これによつて前軸デフ26,後
軸デフ29の左右の車輪速のバランスが調整される。
左右輪パワコントローラ9,後左右輪パワコントローラ
11に対する制御が行われ、これによつて前軸デフ26,後
軸デフ29の左右の車輪速のバランスが調整される。
またセンタデフ23の前後におけるパワ配分は、第3表に
示すモードによつて行われる。
示すモードによつて行われる。
デユーテイ比C1,C2,C3,C4は例えば第4表のように定
めるものとし、前後軸に同時にスリツプが発生している
ときは、前後輪パワコントローラ10の制御は行わず、第
1表および第2表に示された左右輪のバランスをとる制
御のみを行う。
めるものとし、前後軸に同時にスリツプが発生している
ときは、前後輪パワコントローラ10の制御は行わず、第
1表および第2表に示された左右輪のバランスをとる制
御のみを行う。
上表から明らかなように、後輪は一般にスリツプしにく
いので、後輪に対するデユーテイ比は前輪に比べて小さ
く選ばれている。
いので、後輪に対するデユーテイ比は前輪に比べて小さ
く選ばれている。
以上説明したように本発明によれば、各デフのそれぞれ
に出力軸の両側にそれぞれ電磁パウダブレーキを配した
パワコントローラを設け、各車輪速がそれぞれの車輪に
ついて推定されたスリツプ基準速度を超えたことによっ
てスリツプ輪を判定し、該判定されたスリツプ輪と各デ
フの間に設けられた電磁パウダブレーキを動作させるよ
うにパワコントローラの制御を行うので、車輪スリツプ
が生じたとき、スリツプ輪へのパワ伝達を減らし、他の
輪へのパワ伝達を増やすことにより、4輪駆動車におけ
る旋回時のスリツプが防止され、有効な駆動力が得られ
る。
に出力軸の両側にそれぞれ電磁パウダブレーキを配した
パワコントローラを設け、各車輪速がそれぞれの車輪に
ついて推定されたスリツプ基準速度を超えたことによっ
てスリツプ輪を判定し、該判定されたスリツプ輪と各デ
フの間に設けられた電磁パウダブレーキを動作させるよ
うにパワコントローラの制御を行うので、車輪スリツプ
が生じたとき、スリツプ輪へのパワ伝達を減らし、他の
輪へのパワ伝達を増やすことにより、4輪駆動車におけ
る旋回時のスリツプが防止され、有効な駆動力が得られ
る。
第1図は本発明の原理的構成を示す図、 第2図は本発明の一実施例の構成を示す図、 第3図は4輪駆動車における駆動系の構成を示す図、 第4図はパワコントローラの構成例を示す図、 第5図は電子制御ユニツトにおけるスリツプ制御を示す
フローチヤート、 第6図は車輪の加速を示す図である。 1……ステアリングセンサ、 2……ストツプスイツチ、 3……スロツトルポジシヨンセンサ、 4……前左車輪速センサ、 5……前右車輪速センサ、 6……後左車輪速センサ、 7……後右車輪速センサ、 8……電子制御ユニツト、 9……前左右輪パワコントローラ、 10……前後輪パワコントローラ、 11……後左右輪パワコントローラ
フローチヤート、 第6図は車輪の加速を示す図である。 1……ステアリングセンサ、 2……ストツプスイツチ、 3……スロツトルポジシヨンセンサ、 4……前左車輪速センサ、 5……前右車輪速センサ、 6……後左車輪速センサ、 7……後右車輪速センサ、 8……電子制御ユニツト、 9……前左右輪パワコントローラ、 10……前後輪パワコントローラ、 11……後左右輪パワコントローラ
Claims (1)
- 【請求項1】前輪軸および後輪軸にそれぞれ前輪デフと
後輪デフとを有するとともにそれそれのデフを介して前
輪軸と後輪軸とを駆動する駆動軸にセンタデフを設けた
4輪駆動車において、 前記前輪デフと後輪デフおよびセンタデフのそれぞれ
に、各デフの出力軸の両側にそれぞれ電磁パウダブレー
キを有してなるパワコントローラを設けるとともに、 ステアリングハンドルの切れ角を検出するステアリング
センサと、 各車輪の速度を検出する車輪速センサとを設け、 各車輪に対して検出された車輪速とステアリング切れ角
とからそれぞれの車輪におけるスリツプ基準速度を求
め、各車輪速がそれぞのスリツプ基準速度を超えたこと
によってスリツプ輪を判定し、該判定されたスリツプ輪
と各デフの間に設けられた電磁パウダブレーキを動作さ
せるようにパワコントローラを制御することを特徴とす
る4輪駆動車用パワ配分制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14435185A JPH0635258B2 (ja) | 1985-07-01 | 1985-07-01 | 4輪駆動車用パワ配分制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14435185A JPH0635258B2 (ja) | 1985-07-01 | 1985-07-01 | 4輪駆動車用パワ配分制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS624632A JPS624632A (ja) | 1987-01-10 |
JPH0635258B2 true JPH0635258B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=15360082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14435185A Expired - Lifetime JPH0635258B2 (ja) | 1985-07-01 | 1985-07-01 | 4輪駆動車用パワ配分制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0635258B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0696372B2 (ja) * | 1986-11-27 | 1994-11-30 | 日産自動車株式会社 | 四輪駆動車用駆動力配分制御装置 |
JP2527204B2 (ja) * | 1987-10-09 | 1996-08-21 | 日産自動車株式会社 | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
FR2674194B1 (fr) * | 1991-03-20 | 1995-09-08 | Peugeot | Procede de controle de la vitesse de rotation des roues d'un vehicule automobile dans les virages et dispositif pour sa mise en óoeuvre. |
CN111853226B (zh) * | 2020-07-02 | 2021-10-01 | 东风柳州汽车有限公司 | 基于差速锁控制器的半智能化差速锁闭环控制系统及方法 |
-
1985
- 1985-07-01 JP JP14435185A patent/JPH0635258B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS624632A (ja) | 1987-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2528485B2 (ja) | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 | |
JPH0729555B2 (ja) | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 | |
JPH0732905A (ja) | 差動制限トルク制御装置 | |
EP1104715B1 (en) | Drive-force distribution controller for a four-wheel-drive vehicle | |
JPH045130A (ja) | 車両用駆動系クラッチ制御装置 | |
JP2004114764A (ja) | 車両の差動制限制御装置 | |
JPH0635258B2 (ja) | 4輪駆動車用パワ配分制御装置 | |
JPH0439790Y2 (ja) | ||
JPH06239162A (ja) | 差動制限トルク制御装置 | |
JPH0516686A (ja) | 車両の走行状態判定装置および車両の動力伝達制御装置 | |
JP3498325B2 (ja) | 差動制限制御装置 | |
JP3325345B2 (ja) | 4輪駆動車の駆動力制御装置 | |
JP3396061B2 (ja) | 4輪駆動車の駆動力制御装置 | |
JPS60165554A (ja) | 自動車の車輪スリツプ検出装置 | |
JPH054535A (ja) | 車両の差動制限装置 | |
JPH0439065Y2 (ja) | ||
JPH0536251B2 (ja) | ||
JP3430494B2 (ja) | 4輪駆動車の制御装置 | |
JP3301220B2 (ja) | 左右輪と前後輪の駆動力配分総合制御装置 | |
JP2001071776A (ja) | 差動制限制御方法および制御装置 | |
JP2679070B2 (ja) | 車両用差動制限制御装置 | |
JP3397844B2 (ja) | 車両の差動制限制御装置 | |
JPH07186767A (ja) | 4輪駆動車の制御装置 | |
KR20240015311A (ko) | 전기 차량의 제어 장치 및 방법 | |
JPS6313850A (ja) | スリツプ制御装置 |