JPH054535A - 車両の差動制限装置 - Google Patents
車両の差動制限装置Info
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- JPH054535A JPH054535A JP15696391A JP15696391A JPH054535A JP H054535 A JPH054535 A JP H054535A JP 15696391 A JP15696391 A JP 15696391A JP 15696391 A JP15696391 A JP 15696391A JP H054535 A JPH054535 A JP H054535A
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- differential
- wheel
- turning
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- vehicle
- Prior art date
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- Pending
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 旋回内輪のスリップを抑制し、旋回時の車両
の走安性及び加速性を確保できる差動制限装置を提供す
る。 【構成】 車輪間デファレンシャルを所定の条件でロッ
ク状態として差動制限を行う車両の差動制限装置におい
て、車輪間デファレンシャルに設けられ、該デファレン
シャルの差動を制限するクラッチと、このクラッチの差
動制限動作を制御するコントロールユニットとを備えて
いる。このコントロールユニットは、左右の車輪の各回
転数を検出する回転数検出手段と、回転数検出手段によ
って検出された左右の車輪の回転差により車両の旋回状
態を判定する旋回判定手段と、左右の車輪の各回転数の
うち相対的に小さい回転数の変化率を検出する変化率検
出手段と、変化率検出手段によって検出された変化率が
所定値を超えるとき、車輪間デファレンシャルの差動を
制限するようにクラッチの作動制限動作を制御する旋回
制御手段とを備えている。
の走安性及び加速性を確保できる差動制限装置を提供す
る。 【構成】 車輪間デファレンシャルを所定の条件でロッ
ク状態として差動制限を行う車両の差動制限装置におい
て、車輪間デファレンシャルに設けられ、該デファレン
シャルの差動を制限するクラッチと、このクラッチの差
動制限動作を制御するコントロールユニットとを備えて
いる。このコントロールユニットは、左右の車輪の各回
転数を検出する回転数検出手段と、回転数検出手段によ
って検出された左右の車輪の回転差により車両の旋回状
態を判定する旋回判定手段と、左右の車輪の各回転数の
うち相対的に小さい回転数の変化率を検出する変化率検
出手段と、変化率検出手段によって検出された変化率が
所定値を超えるとき、車輪間デファレンシャルの差動を
制限するようにクラッチの作動制限動作を制御する旋回
制御手段とを備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の差動制限装置に
関するものであり、より詳細には、旋回内輪のスリップ
を抑制し、旋回時の車両の走安性及び加速性を確保でき
る差動制限装置に関するものである。
関するものであり、より詳細には、旋回内輪のスリップ
を抑制し、旋回時の車両の走安性及び加速性を確保でき
る差動制限装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両は一般に、旋回時における前後輪の
軌跡差により生じる左右の車輪の回転差を補償すべく、
前輪間に配設されるフロントデファレンシャル、及び後
輪間に配設されるリヤデファレンシャルをそれぞれ備え
ている。また、4輪駆動車は一般に、これら車輪間デフ
ァレンシャルに加えて、前後輪の車軸間に配設されるセ
ンタデファレンシャルを備えている。
軌跡差により生じる左右の車輪の回転差を補償すべく、
前輪間に配設されるフロントデファレンシャル、及び後
輪間に配設されるリヤデファレンシャルをそれぞれ備え
ている。また、4輪駆動車は一般に、これら車輪間デフ
ァレンシャルに加えて、前後輪の車軸間に配設されるセ
ンタデファレンシャルを備えている。
【0003】このようなデファレンシャルを有する車両
において、所望によりデファレンシャルの差動回転数を
規制する作動制限装置を有するものが知られている。例
えば、特開昭62−166114号公報に記載された4
輪駆動車は、車輪間デファレンシャル及び車軸間デファ
レンシャルを備えるとともに、油圧により各デファレン
シャルのロック状態及びアンロック状態を夫々設定する
ように構成された差動制限装置を備えている。各車輪の
車輪速度信号と操舵角信号とがこの作動制限装置に入力
され、作動制限装置は、これらの値に基づいて悪路判
定、直進判定、加速判定及び制動判定を行い、各種の走
行状態に対応して、フロントデファレンシャル、リヤデ
ファレンシャル及びセンタデファレンシャルの作動状態
を設定し、これにより操縦安定性、制動性、加速性など
の向上を図っている。
において、所望によりデファレンシャルの差動回転数を
規制する作動制限装置を有するものが知られている。例
えば、特開昭62−166114号公報に記載された4
輪駆動車は、車輪間デファレンシャル及び車軸間デファ
レンシャルを備えるとともに、油圧により各デファレン
シャルのロック状態及びアンロック状態を夫々設定する
ように構成された差動制限装置を備えている。各車輪の
車輪速度信号と操舵角信号とがこの作動制限装置に入力
され、作動制限装置は、これらの値に基づいて悪路判
定、直進判定、加速判定及び制動判定を行い、各種の走
行状態に対応して、フロントデファレンシャル、リヤデ
ファレンシャル及びセンタデファレンシャルの作動状態
を設定し、これにより操縦安定性、制動性、加速性など
の向上を図っている。
【0004】この種の差動制限装置において、前後輪の
回転数差とアクセル開度の変化率とを検出し、アクセル
の踏込み速度に比べて前後輪の回転数差が著しく増大し
たときに、不所望な駆動力の損失を回避すべくセンタデ
ファレンシャルをロックするように構成されたものが提
案されている(特開昭62─77233号公報)。ま
た、前後輪の回転数差の増大に応じてデファレンシャル
の伝達トルク容量を増大させるように構成された差動制
限装置が提案されている(特開昭62─261538号
公報)。この差動制限装置は、前後輪の回転数差の増大
に伴いセンタデファレンシャル装置の差動作用を徐々に
制限し、これによって、悪路からの脱出時に車両の円滑
な発進を確保しようとする。
回転数差とアクセル開度の変化率とを検出し、アクセル
の踏込み速度に比べて前後輪の回転数差が著しく増大し
たときに、不所望な駆動力の損失を回避すべくセンタデ
ファレンシャルをロックするように構成されたものが提
案されている(特開昭62─77233号公報)。ま
た、前後輪の回転数差の増大に応じてデファレンシャル
の伝達トルク容量を増大させるように構成された差動制
限装置が提案されている(特開昭62─261538号
公報)。この差動制限装置は、前後輪の回転数差の増大
に伴いセンタデファレンシャル装置の差動作用を徐々に
制限し、これによって、悪路からの脱出時に車両の円滑
な発進を確保しようとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車両の旋回時、殊に、
コーリナング限界に近い状態での旋回時に、旋回内輪の
タイヤが路面から離間しようとする現象が生じることが
ある。このような現象は、一般にホイールリフト現象と
呼ばれており、かかる現象により旋回内輪にスリップが
生起すると、旋回外輪に本来伝達すべき駆動力がデファ
レンシャルの差動作用によって旋回内輪に過剰に伝達さ
れてしまう結果、望ましい走安性又は加速性が得られな
いおそれがある。しかるに、従来の差動制限装置では、
このようなホイールリフト現象に適正に対処できず、従
って、上記旋回内輪のスリップを適正に抑制し、旋回時
の車両の走安性及び加速性を所望の如く確保し得る差動
制限装置が要望されていた。
コーリナング限界に近い状態での旋回時に、旋回内輪の
タイヤが路面から離間しようとする現象が生じることが
ある。このような現象は、一般にホイールリフト現象と
呼ばれており、かかる現象により旋回内輪にスリップが
生起すると、旋回外輪に本来伝達すべき駆動力がデファ
レンシャルの差動作用によって旋回内輪に過剰に伝達さ
れてしまう結果、望ましい走安性又は加速性が得られな
いおそれがある。しかるに、従来の差動制限装置では、
このようなホイールリフト現象に適正に対処できず、従
って、上記旋回内輪のスリップを適正に抑制し、旋回時
の車両の走安性及び加速性を所望の如く確保し得る差動
制限装置が要望されていた。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、旋回内輪のスリップを
抑制し、旋回時の車両の走安性及び加速性を確保できる
差動制限装置を提供することにある。
あり、その目的とするところは、旋回内輪のスリップを
抑制し、旋回時の車両の走安性及び加速性を確保できる
差動制限装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために本発明は、車輪間デファレンシャルを所定の
条件でロック状態として差動制限を行う車両の差動制限
装置において、前記車輪間デファレンシャルに設けら
れ、該デファレンシャルの差動を制限する差動制限手段
と、前記差動制限手段の差動制限動作を制御する差動制
御手段とを備え、前記差動制御手段は、左右の車輪の各
回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数検出手段
によって検出された左右の車輪の回転差により車両の旋
回状態を判定する旋回判定手段と、左右の車輪の各回転
数のうち相対的に小さい回転数の変化率を検出する変化
率検出手段と、該変化率検出手段によって検出された変
化率が所定値を超えるとき、前記車輪間デファレンシャ
ルの差動を制限するように前記差動制限手段の作動制限
動作を制御する旋回制御手段とを備えたことを特徴とす
る車両の差動制限装置を提供する。
するために本発明は、車輪間デファレンシャルを所定の
条件でロック状態として差動制限を行う車両の差動制限
装置において、前記車輪間デファレンシャルに設けら
れ、該デファレンシャルの差動を制限する差動制限手段
と、前記差動制限手段の差動制限動作を制御する差動制
御手段とを備え、前記差動制御手段は、左右の車輪の各
回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数検出手段
によって検出された左右の車輪の回転差により車両の旋
回状態を判定する旋回判定手段と、左右の車輪の各回転
数のうち相対的に小さい回転数の変化率を検出する変化
率検出手段と、該変化率検出手段によって検出された変
化率が所定値を超えるとき、前記車輪間デファレンシャ
ルの差動を制限するように前記差動制限手段の作動制限
動作を制御する旋回制御手段とを備えたことを特徴とす
る車両の差動制限装置を提供する。
【0008】かかる構成の差動制限装置では、回転数検
出手段によって左右の車輪の回転数を検出する。一般
に、左右の車輪は旋回時に回転差をもって回転するの
で、旋回判定手段は、各車輪の回転差により車両の旋回
状態を判定する。更に、変化率検出手段は、比較的低速
で回転する車輪の回転数変化率、即ち、旋回内輪の回転
数変化率を検出し、旋回制御手段は、変化率が所定値を
超えると、差動制限手段により、車輪間デファレンシャ
ルの差動を制限する。かくして、上記差動制限装置は、
旋回時に旋回内輪の回転数が比較的急激に増大したとき
に、車輪間デファレンシャルの差動を制限することによ
り、過剰な駆動力が旋回内輪に供給されるのを回避し、
旋回内輪に過大なスリップが生起するのを防止する。ま
た、車輪間デファレンシャルの差動を制限することによ
り、旋回外輪の適当な駆動力を維持するので、旋回時の
車両の走安性及び加速性を確保できる。
出手段によって左右の車輪の回転数を検出する。一般
に、左右の車輪は旋回時に回転差をもって回転するの
で、旋回判定手段は、各車輪の回転差により車両の旋回
状態を判定する。更に、変化率検出手段は、比較的低速
で回転する車輪の回転数変化率、即ち、旋回内輪の回転
数変化率を検出し、旋回制御手段は、変化率が所定値を
超えると、差動制限手段により、車輪間デファレンシャ
ルの差動を制限する。かくして、上記差動制限装置は、
旋回時に旋回内輪の回転数が比較的急激に増大したとき
に、車輪間デファレンシャルの差動を制限することによ
り、過剰な駆動力が旋回内輪に供給されるのを回避し、
旋回内輪に過大なスリップが生起するのを防止する。ま
た、車輪間デファレンシャルの差動を制限することによ
り、旋回外輪の適当な駆動力を維持するので、旋回時の
車両の走安性及び加速性を確保できる。
【0009】本発明の好ましい実施態様においては、上
記旋回判定手段は、回転数検出手段によって検出された
左右の車輪の回転差が所定時間以上、所定値を超えたと
きに、車両が旋回状態にあると判定する。これにより、
軽微な旋回の繰り返しなどを無視し、不要な差動制限動
作がなされるのを回避することができる。また、本発明
の更に好ましい実施態様では、上記車輪間デファレンシ
ャルは、リアデファレンシャルであり、上記回転数検出
手段は、左右の後輪の各回転数を検出する。これによ
り、差動制限装置は、旋回時に比較的スリップが生じ易
い後輪の差動を積極的に制限し、後輪のスリップの抑制
と、車両の走安性及び加速性の確保とを効果的に行うこ
とができる。
記旋回判定手段は、回転数検出手段によって検出された
左右の車輪の回転差が所定時間以上、所定値を超えたと
きに、車両が旋回状態にあると判定する。これにより、
軽微な旋回の繰り返しなどを無視し、不要な差動制限動
作がなされるのを回避することができる。また、本発明
の更に好ましい実施態様では、上記車輪間デファレンシ
ャルは、リアデファレンシャルであり、上記回転数検出
手段は、左右の後輪の各回転数を検出する。これによ
り、差動制限装置は、旋回時に比較的スリップが生じ易
い後輪の差動を積極的に制限し、後輪のスリップの抑制
と、車両の走安性及び加速性の確保とを効果的に行うこ
とができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好ましい実施
例について説明する。図1は、本発明の車両の制御装置
の全体構成を示す全体構成図である。先ず、図1に示さ
れた車両の動力伝達系を説明する。10はエンジンであ
り、このエンジン10にはトランスミッション11が接
続され、このトランスミッション11にはトランスファ
12が接続されている。このトランスファ12には、エ
ンジン10からの出力を前輪側に伝達するフロント・プ
ロペラシャフト13及び後輪側に伝達するリヤ・プロペ
ラシャフト14がそれぞれ接続されている。このフロン
ト・プロペラシャフト13には、フロント・アクスル1
5を介して前輪16が接続されている。またリヤ・プロ
ペラシャフト14には、リヤ・アクスル17を介して後
輪18が接続されている。さらにトランスファ12には
センタ・デファレンシャル20(以下、センタデフとい
う。)、フロント・アクスル15にはフロント・デファ
レンシャル21(以下、フロントデフという。)、リヤ
・アクスル17にはリヤ・デファレンシャル22(以
下、リヤデフという。)がそれぞれ設けられている。
例について説明する。図1は、本発明の車両の制御装置
の全体構成を示す全体構成図である。先ず、図1に示さ
れた車両の動力伝達系を説明する。10はエンジンであ
り、このエンジン10にはトランスミッション11が接
続され、このトランスミッション11にはトランスファ
12が接続されている。このトランスファ12には、エ
ンジン10からの出力を前輪側に伝達するフロント・プ
ロペラシャフト13及び後輪側に伝達するリヤ・プロペ
ラシャフト14がそれぞれ接続されている。このフロン
ト・プロペラシャフト13には、フロント・アクスル1
5を介して前輪16が接続されている。またリヤ・プロ
ペラシャフト14には、リヤ・アクスル17を介して後
輪18が接続されている。さらにトランスファ12には
センタ・デファレンシャル20(以下、センタデフとい
う。)、フロント・アクスル15にはフロント・デファ
レンシャル21(以下、フロントデフという。)、リヤ
・アクスル17にはリヤ・デファレンシャル22(以
下、リヤデフという。)がそれぞれ設けられている。
【0011】また各前輪16及び各後輪18には、各車
輪の車輪速を検出する車輪速センサ30がそれぞれ取り
付けられている。31はブレーキスイッチであり、この
ブレーキスイッチ31によりブレーキのオン・オフを検
出する。32はスロットルセンサであり、このスロット
ルセンサ32によりエンジン10のスロットル開度を検
出する。
輪の車輪速を検出する車輪速センサ30がそれぞれ取り
付けられている。31はブレーキスイッチであり、この
ブレーキスイッチ31によりブレーキのオン・オフを検
出する。32はスロットルセンサであり、このスロット
ルセンサ32によりエンジン10のスロットル開度を検
出する。
【0012】40はエンジン用コントロール・ユニット
であり、このエンジン用コントロール・ユニット40に
はスロットルセンサ32からスロットル開度が入力され
る。43はデファレンシャル用コントロール・ユニット
であり、バッテリー45が接続されている。このデファ
レンシャル用コントロール・ユニット43には、車輪速
センサ30から各車輪の車輪速が入力され、また、スロ
ットルセンサ32からスロットル開度が入力される。こ
れらの各入力された値に基づいて、デファレンシャル用
コントロール・ユニット43は、センタデフ20にセン
タデフ電流、フロントデフ21にフロントデフ電流、リ
ヤデフ22にリヤデフ電流をそれぞれ供給し、これらの
電流値に基づいてセンタデフ20、フロントデフ21及
びリヤデフ22はアンロック状態、中間ロック状態、完
全ロック状態とされる。
であり、このエンジン用コントロール・ユニット40に
はスロットルセンサ32からスロットル開度が入力され
る。43はデファレンシャル用コントロール・ユニット
であり、バッテリー45が接続されている。このデファ
レンシャル用コントロール・ユニット43には、車輪速
センサ30から各車輪の車輪速が入力され、また、スロ
ットルセンサ32からスロットル開度が入力される。こ
れらの各入力された値に基づいて、デファレンシャル用
コントロール・ユニット43は、センタデフ20にセン
タデフ電流、フロントデフ21にフロントデフ電流、リ
ヤデフ22にリヤデフ電流をそれぞれ供給し、これらの
電流値に基づいてセンタデフ20、フロントデフ21及
びリヤデフ22はアンロック状態、中間ロック状態、完
全ロック状態とされる。
【0013】図2は、センタデフに設けられた電磁多板
クラッチを示す断面図である。センタデフ20には、電
磁多板クラッチ50が設けられ、この電磁多板クラッチ
50によりセンタデフ20がアンロック状態、中間ロッ
ク状態、完全ロック状態とされる。この電磁多板クラッ
チ50は、フロント・プロペラシャフト13とリヤ・プ
ロペラシャフト14との差動を制限できるものであれ
ば、どのような形式のものでもよい。その一例を図2に
示す。図2において、電磁多板クラッチ50は複数枚の
インナディスクとアウタディスクとよりなるクラッチ板
51及びこのクラッチ板51へ押圧力を生じさせるアク
チュエータ52から構成されている。また53は軸受、
54は一方のプロペラシャフトに伝動連結する伝動部
材、55は他方のプロペラシャフトに伝動連結する伝動
部材である。アクチュエータ52は、ソレノイド56に
電流が流れる時に発生する磁力によってアーマチュア5
7がクラッチ板51を押圧するように構成されている。
この電磁多板クラッチ50においては、ソレノイド56
に流れる電流とクラッチ板51を摩擦係合させる押圧力
すなわち電磁多板クラッチ50で発生するトルクとが比
例関係にあるので、センタデフ20の作動回転数を電流
の増減により連続的に変化させることができる。
クラッチを示す断面図である。センタデフ20には、電
磁多板クラッチ50が設けられ、この電磁多板クラッチ
50によりセンタデフ20がアンロック状態、中間ロッ
ク状態、完全ロック状態とされる。この電磁多板クラッ
チ50は、フロント・プロペラシャフト13とリヤ・プ
ロペラシャフト14との差動を制限できるものであれ
ば、どのような形式のものでもよい。その一例を図2に
示す。図2において、電磁多板クラッチ50は複数枚の
インナディスクとアウタディスクとよりなるクラッチ板
51及びこのクラッチ板51へ押圧力を生じさせるアク
チュエータ52から構成されている。また53は軸受、
54は一方のプロペラシャフトに伝動連結する伝動部
材、55は他方のプロペラシャフトに伝動連結する伝動
部材である。アクチュエータ52は、ソレノイド56に
電流が流れる時に発生する磁力によってアーマチュア5
7がクラッチ板51を押圧するように構成されている。
この電磁多板クラッチ50においては、ソレノイド56
に流れる電流とクラッチ板51を摩擦係合させる押圧力
すなわち電磁多板クラッチ50で発生するトルクとが比
例関係にあるので、センタデフ20の作動回転数を電流
の増減により連続的に変化させることができる。
【0014】フロントデフ21及びリヤデフ22におい
ても、電磁多板クラッチが設けられているが、図2に示
すものと同様の構成のためその説明は省略する。次に、
図3乃至図8を参照して、デファレンシャル用コントロ
ール・ユニット43における制御内容を説明する。図3
乃至図8において、符号Pはフローチャートにおける各
ステップを示す。
ても、電磁多板クラッチが設けられているが、図2に示
すものと同様の構成のためその説明は省略する。次に、
図3乃至図8を参照して、デファレンシャル用コントロ
ール・ユニット43における制御内容を説明する。図3
乃至図8において、符号Pはフローチャートにおける各
ステップを示す。
【0015】図3は、センタデフ差動回転数演算ルーチ
ンを示すフローチャートである。図4に示すように、P
10において各車輪速Nfr、Nfl、Nrr、Nrlを入力す
る。ここに、Nfrは右前輪の車輪速、Nflは左前輪の車
輪速、Nrrは右後輪の車輪速、Nrlは左後輪の車輪速を
それぞれ表している。次にP11において、回転差であ
るセンタデフ差動回転数ΔNcを求める。
ンを示すフローチャートである。図4に示すように、P
10において各車輪速Nfr、Nfl、Nrr、Nrlを入力す
る。ここに、Nfrは右前輪の車輪速、Nflは左前輪の車
輪速、Nrrは右後輪の車輪速、Nrlは左後輪の車輪速を
それぞれ表している。次にP11において、回転差であ
るセンタデフ差動回転数ΔNcを求める。
【0016】図4は、リヤデフ差動回転数演算ルーチン
を示すフローチャートである。図4に示すように、P2
0において後輪の各車輪速Nrr、Nrlを入力する。次に
P21において、リヤデフ差動回転数ΔNrを求める。
図5はセンタデフ電流の設定及び決定ルーチンを示すフ
ローチャートである。図5に示す如く、センタデフ20
の電磁多板クラッチ50に供給すべきセンタデフ電流I
cがセンタデフ差動回転数ΔNc及び/又はスロットル
開度TVOの関数として求められる(P30)。センタ
デフ電流Icが、所定の最大電流値Imaxに達してい
るとき、出力すべきセンタデフ電流Icを、最大電流値
Imaxに設定して、これをセンタデフ20の電磁多板
クラッチ50に出力するとともに(P31、34)、最
大電流値Imaxのセンタデフ電流Icを、所定時間T
1、出力状態に保持する(P33、35、36)。な
お、最大電流値Imaxは、電磁多板クラッチ50を完
全ロック状態にするための電流値である。
を示すフローチャートである。図4に示すように、P2
0において後輪の各車輪速Nrr、Nrlを入力する。次に
P21において、リヤデフ差動回転数ΔNrを求める。
図5はセンタデフ電流の設定及び決定ルーチンを示すフ
ローチャートである。図5に示す如く、センタデフ20
の電磁多板クラッチ50に供給すべきセンタデフ電流I
cがセンタデフ差動回転数ΔNc及び/又はスロットル
開度TVOの関数として求められる(P30)。センタ
デフ電流Icが、所定の最大電流値Imaxに達してい
るとき、出力すべきセンタデフ電流Icを、最大電流値
Imaxに設定して、これをセンタデフ20の電磁多板
クラッチ50に出力するとともに(P31、34)、最
大電流値Imaxのセンタデフ電流Icを、所定時間T
1、出力状態に保持する(P33、35、36)。な
お、最大電流値Imaxは、電磁多板クラッチ50を完
全ロック状態にするための電流値である。
【0017】他方、センタデフ電流Icが、所定の最大
電流値Imaxに達していないとき、出力すべきセンタ
デフ電流Icを、センタデフ差動回転数ΔNc及び/又
はスロットル開度TVOにより決定される現状の運転状
態に相応した電流値Icに設定して、これを電磁多板ク
ラッチ50に出力する(P31、32)。最大電流値I
max未満の電流値は、電磁多板クラッチ50を電流値
に比例した中間ロック状態とする電流値である。また、
電流値零のセンタデフ電流Icは、電磁多板クラッチ5
0をアンロック状態にする。この間に、もし、センタデ
フ電流Icが最大電流値Imaxに達すると(P3
1)、センタデフ電流Icを、最大電流値Imaxに設
定して、これを電磁多板クラッチ50に出力するととも
に(P31、34)、このセンタデフ電流Icを、所定
時間T1、出力状態に保持する(P33、35、3
6)。逆に、スリップ等が解消又は収束し、センタデフ
差動回転数ΔNc等から決定されるセンタデフ電流Ic
が低下されると、電磁多板クラッチ50は、その差動制
限作用を解除する(P31、32)。
電流値Imaxに達していないとき、出力すべきセンタ
デフ電流Icを、センタデフ差動回転数ΔNc及び/又
はスロットル開度TVOにより決定される現状の運転状
態に相応した電流値Icに設定して、これを電磁多板ク
ラッチ50に出力する(P31、32)。最大電流値I
max未満の電流値は、電磁多板クラッチ50を電流値
に比例した中間ロック状態とする電流値である。また、
電流値零のセンタデフ電流Icは、電磁多板クラッチ5
0をアンロック状態にする。この間に、もし、センタデ
フ電流Icが最大電流値Imaxに達すると(P3
1)、センタデフ電流Icを、最大電流値Imaxに設
定して、これを電磁多板クラッチ50に出力するととも
に(P31、34)、このセンタデフ電流Icを、所定
時間T1、出力状態に保持する(P33、35、3
6)。逆に、スリップ等が解消又は収束し、センタデフ
差動回転数ΔNc等から決定されるセンタデフ電流Ic
が低下されると、電磁多板クラッチ50は、その差動制
限作用を解除する(P31、32)。
【0018】図6乃至図8はリアデフ電流の設定及び決
定ルーチンを示すフローチャートである。図9は、旋回
時に旋回内輪にスリップが生じた際に各後輪が呈する典
型的な回転数変化を経時的に示す線図であり、また、図
10は、図9に示す回転数変化が生じたときに、本例の
制御に従ってリアデフ22の電磁多板クラッチに出力さ
れるリアデフ電流Irを経時的に示す線図である。
定ルーチンを示すフローチャートである。図9は、旋回
時に旋回内輪にスリップが生じた際に各後輪が呈する典
型的な回転数変化を経時的に示す線図であり、また、図
10は、図9に示す回転数変化が生じたときに、本例の
制御に従ってリアデフ22の電磁多板クラッチに出力さ
れるリアデフ電流Irを経時的に示す線図である。
【0019】図6に示す如く、リアデフ電流Irlがリ
アデフ差動回転数ΔNr及び/又はスロットル開度TV
Oの関数として求められる(P40、41)。また、図
7に示す如く、リアデフ電流Ir2が、左右の後輪の各
車輪速Nrr、Nrl及びリヤデフ差動回転数ΔNrに応じ
て設定される(P50〜57)。図7を参照して、リア
デフ電流Ir2の設定方法について説明する。リヤデフ
差動回転数ΔNrが所定値Xを超え、この状態が所定時
間T2継続すると、車輪速Nrr、Nrlのうち相対的に小
さい車輪速Nrr又はNrlの時間変化率dNが演算される
(P50、51、53、54、55)。この変化率dN
は、所定時間Δt内における車輪速の変化であり、変化
率dNが所定値Yを超えているとき、リアデフ電流Ir
2は最大電流値Imaxに設定され(P56、57)、
他方、変化率dNが所定値Y未満のとき、リアデフ電流
Ir2が電流値零に設定される(P56、58)。な
お、車両が略直進状態で走行しており、リヤデフ差動回
転数ΔNrが所定値X未満の場合、或いは、操舵により
若干の旋回状態に移行したものの速やかに、即ち、上記
所定時間T2以内に直進状態に復帰した場合、リアデフ
電流Ir2は電流値零に設定される(P52)。
アデフ差動回転数ΔNr及び/又はスロットル開度TV
Oの関数として求められる(P40、41)。また、図
7に示す如く、リアデフ電流Ir2が、左右の後輪の各
車輪速Nrr、Nrl及びリヤデフ差動回転数ΔNrに応じ
て設定される(P50〜57)。図7を参照して、リア
デフ電流Ir2の設定方法について説明する。リヤデフ
差動回転数ΔNrが所定値Xを超え、この状態が所定時
間T2継続すると、車輪速Nrr、Nrlのうち相対的に小
さい車輪速Nrr又はNrlの時間変化率dNが演算される
(P50、51、53、54、55)。この変化率dN
は、所定時間Δt内における車輪速の変化であり、変化
率dNが所定値Yを超えているとき、リアデフ電流Ir
2は最大電流値Imaxに設定され(P56、57)、
他方、変化率dNが所定値Y未満のとき、リアデフ電流
Ir2が電流値零に設定される(P56、58)。な
お、車両が略直進状態で走行しており、リヤデフ差動回
転数ΔNrが所定値X未満の場合、或いは、操舵により
若干の旋回状態に移行したものの速やかに、即ち、上記
所定時間T2以内に直進状態に復帰した場合、リアデフ
電流Ir2は電流値零に設定される(P52)。
【0020】容易に理解できるように、旋回時に左右の
後輪のうち旋回内輪となる後輪は比較的に低い車輪速で
回転し、他方、旋回外輪は比較的高い車輪速で回転す
る。このため、図9の時刻t1以前の車輪速変化に見ら
れるように、両後輪は、所定値Xを超える比較的大きな
差動回転差ΔNrをもって夫々回転する。旋回内輪に所
謂ホイールリフト現象が生じ、スリップが生起すると、
旋回内輪の車輪速は、時刻t1付近の内輪の車輪速変化
で示すように増大する。この車輪速変化が比較的急激な
ものであり、時刻t1、t2の間(所定時間Δt)の車
輪速の時間変化率dNが所定値Yを超えると、図10に
示すごとく、リアデフ電流Ir2は最大電流値Imax
に設定される。
後輪のうち旋回内輪となる後輪は比較的に低い車輪速で
回転し、他方、旋回外輪は比較的高い車輪速で回転す
る。このため、図9の時刻t1以前の車輪速変化に見ら
れるように、両後輪は、所定値Xを超える比較的大きな
差動回転差ΔNrをもって夫々回転する。旋回内輪に所
謂ホイールリフト現象が生じ、スリップが生起すると、
旋回内輪の車輪速は、時刻t1付近の内輪の車輪速変化
で示すように増大する。この車輪速変化が比較的急激な
ものであり、時刻t1、t2の間(所定時間Δt)の車
輪速の時間変化率dNが所定値Yを超えると、図10に
示すごとく、リアデフ電流Ir2は最大電流値Imax
に設定される。
【0021】図8に示すように、リアデフ電流Ir1又
はリアデフ電流Ir2うち相対的に大きい電流値が、リ
アデフ電流Irとして決定される(P60、61)。リ
アデフ電流Irが、所定の最大電流値Imaxに達して
いるとき、出力すべきリアデフ電流Irを、最大電流値
Imaxに設定して、これをリアデフ22の電磁多板ク
ラッチに出力するとともに(P62、65)、最大電流
値Imaxのリアデフ電流Irを、所定時間T3、出力
状態に保持する(P64、66、67)。この結果、リ
アデフ22は、所定時間T3、完全ロック状態に保持さ
れる。
はリアデフ電流Ir2うち相対的に大きい電流値が、リ
アデフ電流Irとして決定される(P60、61)。リ
アデフ電流Irが、所定の最大電流値Imaxに達して
いるとき、出力すべきリアデフ電流Irを、最大電流値
Imaxに設定して、これをリアデフ22の電磁多板ク
ラッチに出力するとともに(P62、65)、最大電流
値Imaxのリアデフ電流Irを、所定時間T3、出力
状態に保持する(P64、66、67)。この結果、リ
アデフ22は、所定時間T3、完全ロック状態に保持さ
れる。
【0022】他方、リアデフ電流Irが、所定の最大電
流値Imaxに達していないとき、出力すべきリアデフ
電流Irを、リアデフ差動回転数ΔNr等より上述の如
く設定された電流値Irに設定して、これをリアデフ2
2の電磁多板クラッチに出力する(P62、63)。こ
の間に、もし、リアデフ電流Irが最大電流値Imax
に達すると(P62)、リアデフ電流Irを、最大電流
値Imaxに設定して、これを電磁多板クラッチに出力
するとともに(P62、65)、このリアデフ電流Ir
を、所定時間T3、出力状態に保持する(P64、6
6、67)。逆に、スリップ等が解消又は収束し、リア
デフ差動回転数ΔNr等から決定される電流値Irが低
下されると、上記電磁多板クラッチの差動制限作用を解
除するように、リアデフ電流Irを低下させる(P6
2、63)。
流値Imaxに達していないとき、出力すべきリアデフ
電流Irを、リアデフ差動回転数ΔNr等より上述の如
く設定された電流値Irに設定して、これをリアデフ2
2の電磁多板クラッチに出力する(P62、63)。こ
の間に、もし、リアデフ電流Irが最大電流値Imax
に達すると(P62)、リアデフ電流Irを、最大電流
値Imaxに設定して、これを電磁多板クラッチに出力
するとともに(P62、65)、このリアデフ電流Ir
を、所定時間T3、出力状態に保持する(P64、6
6、67)。逆に、スリップ等が解消又は収束し、リア
デフ差動回転数ΔNr等から決定される電流値Irが低
下されると、上記電磁多板クラッチの差動制限作用を解
除するように、リアデフ電流Irを低下させる(P6
2、63)。
【0023】このように上記差動制限装置は、リヤデフ
差動回転数ΔNrが所定値Xを超え、この状態が所定時
間T2継続することにより車両が旋回状態にあると判定
し、旋回状態を判定したときに、車輪速Nrr、Nrlのう
ち相対的に小さい車輪速Nrr又はNrlの時間変化率dN
が、所定値Yを超えていると、リアデフ電流Ir2を最
大電流値Imaxに設定し、リアデフ22を、所定時間
T3、完全ロック状態に保持する。かくして旋回内輪と
旋回外輪の差動が制限され、旋回内輪に過剰な駆動力が
供給されることなく、旋回外輪に適正な駆動力が伝達さ
れる。この結果、図10に示す如く、旋回内輪は、時刻
t2以降、その車輪速が急激に増大し続けることなく、
旋回外輪の車輪速に徐々に収束しようとし、かくして、
旋回内輪に生じ得る過大なスリップが回避される。ま
た、差動制限装置は、このようにして旋回外輪の適正な
駆動力が維持できるので、旋回時の所望の走安性及び加
速性を確保できる。
差動回転数ΔNrが所定値Xを超え、この状態が所定時
間T2継続することにより車両が旋回状態にあると判定
し、旋回状態を判定したときに、車輪速Nrr、Nrlのう
ち相対的に小さい車輪速Nrr又はNrlの時間変化率dN
が、所定値Yを超えていると、リアデフ電流Ir2を最
大電流値Imaxに設定し、リアデフ22を、所定時間
T3、完全ロック状態に保持する。かくして旋回内輪と
旋回外輪の差動が制限され、旋回内輪に過剰な駆動力が
供給されることなく、旋回外輪に適正な駆動力が伝達さ
れる。この結果、図10に示す如く、旋回内輪は、時刻
t2以降、その車輪速が急激に増大し続けることなく、
旋回外輪の車輪速に徐々に収束しようとし、かくして、
旋回内輪に生じ得る過大なスリップが回避される。ま
た、差動制限装置は、このようにして旋回外輪の適正な
駆動力が維持できるので、旋回時の所望の走安性及び加
速性を確保できる。
【0024】また、上記差動制限装置は、リヤデフ差動
回転数ΔNrが所定値Xを超え、この状態が所定時間T
2継続することにより車両が旋回状態にあると判定して
いるので、舵角センサなどの格別の旋回状態検出手段を
備えることなく旋回状態を判定でき、しかも、軽微な旋
回の繰り返しなどによりリヤデフ22の差動が不要に制
限されるのを回避できる。更に、差動制限装置は、旋回
時に比較的スリップが生起し易い後輪の差動を制限して
おり、旋回時のスリップの抑制と、車両の走安性及び加
速性の確保とを効果的に行うことができる。
回転数ΔNrが所定値Xを超え、この状態が所定時間T
2継続することにより車両が旋回状態にあると判定して
いるので、舵角センサなどの格別の旋回状態検出手段を
備えることなく旋回状態を判定でき、しかも、軽微な旋
回の繰り返しなどによりリヤデフ22の差動が不要に制
限されるのを回避できる。更に、差動制限装置は、旋回
時に比較的スリップが生起し易い後輪の差動を制限して
おり、旋回時のスリップの抑制と、車両の走安性及び加
速性の確保とを効果的に行うことができる。
【0025】なお、フロントデフ21の電磁多板クラッ
チに対するフロントデフ電流は、上記センタデフ電流I
cと同様に設定することができる。しかしながら、この
フロントデフ電流を、上記リアデフ電流Irと同様にし
て設定しても良い。
チに対するフロントデフ電流は、上記センタデフ電流I
cと同様に設定することができる。しかしながら、この
フロントデフ電流を、上記リアデフ電流Irと同様にし
て設定しても良い。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
差動制限装置は、旋回時に旋回内輪の回転数が比較的急
激に増大したときに、車輪間デファレンシャルの差動を
制限して、過剰な駆動力が旋回内輪に供給されるのを回
避するので、旋回内輪のスリップを抑制し、旋回時の車
両の走安性及び加速性を確保することができる。また、
本発明によれば、左右の車輪は旋回時に回転差により車
両の旋回状態を判定できるので、舵角センサなどの格別
の旋回状態検出手段が不要となり、実用的に極めて有利
である。
差動制限装置は、旋回時に旋回内輪の回転数が比較的急
激に増大したときに、車輪間デファレンシャルの差動を
制限して、過剰な駆動力が旋回内輪に供給されるのを回
避するので、旋回内輪のスリップを抑制し、旋回時の車
両の走安性及び加速性を確保することができる。また、
本発明によれば、左右の車輪は旋回時に回転差により車
両の旋回状態を判定できるので、舵角センサなどの格別
の旋回状態検出手段が不要となり、実用的に極めて有利
である。
【図1】本発明の作動制限装置を適用した車両の制御装
置の全体構成図である。
置の全体構成図である。
【図2】センタデフに設けられた電磁多板クラッチを示
す断面図である。
す断面図である。
【図3】センタデフ差動回転数演算ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図4】リヤデフ差動回転数演算ルーチンを示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図5】差動回転数及びスロットル開度によるセンタデ
フ電流の設定ルーチンを示すフローチャートである。
フ電流の設定ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】差動回転数及びスロットル開度によるリアデフ
電流の設定ルーチンを示すフローチャートである。
電流の設定ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】車輪速変化率によるリアデフ電流の設定ルーチ
ンを示すフローチャートである。
ンを示すフローチャートである。
【図8】リアデフ電流の決定ルーチンを示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図9】旋回時に旋回内輪にスリップが生じた際に各後
輪が呈する典型的な車輪速変化を経時的に示す線図であ
る。
輪が呈する典型的な車輪速変化を経時的に示す線図であ
る。
【図10】図9に示す回転数変化が生じたときに、本発
明の制御に従ってリアデフの電磁多板クラッチに出力さ
れるリアデフ電流の変化を経時的に示す線図である。
明の制御に従ってリアデフの電磁多板クラッチに出力さ
れるリアデフ電流の変化を経時的に示す線図である。
16 前輪 18 後輪 20 センタ・デファレンシャル(センタデフ) 21 フロント・デファレンシャル(フロントデフ) 22 リヤ・デファレンシャル(リヤデフ) 30 車輪速センサ 32 スロットルセンサ 43 デファレンシャル用コントロール・ユニット 50 電磁多板クラッチ
フロントページの続き (72)発明者 白石 優 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 木村 嘉孝 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 車輪間デファレンシャルを所定の条件で
ロック状態として差動制限を行う車両の差動制限装置に
おいて、前記車輪間デファレンシャルに設けられ、該デ
ファレンシャルの差動を制限する差動制限手段と、前記
差動制限手段の差動制限動作を制御する差動制御手段と
を備え、前記差動制御手段は、左右の車輪の各回転数を
検出する回転数検出手段と、該回転数検出手段によって
検出された左右の車輪の回転差により車両の旋回状態を
判定する旋回判定手段と、左右の車輪の各回転数のうち
相対的に小さい回転数の変化率を検出する変化率検出手
段と、該変化率検出手段によって検出された変化率が所
定値を超えるとき、前記車輪間デファレンシャルの差動
を制限するように前記差動制限手段の作動制限動作を制
御する旋回制御手段とを備えたことを特徴とする車両の
差動制限装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15696391A JPH054535A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 車両の差動制限装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15696391A JPH054535A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 車両の差動制限装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH054535A true JPH054535A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=15639148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15696391A Pending JPH054535A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 車両の差動制限装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH054535A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1388453A3 (en) * | 2002-08-07 | 2006-06-07 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Control apparatus and method for four wheel drive vehicle |
JP2007255508A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Jatco Ltd | 自動変速機の変速制御装置 |
JP2009166763A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-07-30 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
CN109715429A (zh) * | 2016-09-21 | 2019-05-03 | 赛迈道依茨-法尔意大利股份公司 | 具有用于分析车辆状态并命令差速器组的装置的农用车辆 |
CN115217970A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-10-21 | 长城汽车股份有限公司 | 用于赛车差速锁的控制方法、装置、车辆及存储介质 |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP15696391A patent/JPH054535A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1388453A3 (en) * | 2002-08-07 | 2006-06-07 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Control apparatus and method for four wheel drive vehicle |
JP2007255508A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Jatco Ltd | 自動変速機の変速制御装置 |
JP2009166763A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-07-30 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
CN109715429A (zh) * | 2016-09-21 | 2019-05-03 | 赛迈道依茨-法尔意大利股份公司 | 具有用于分析车辆状态并命令差速器组的装置的农用车辆 |
CN109715429B (zh) * | 2016-09-21 | 2022-02-11 | 赛迈道依茨-法尔意大利股份公司 | 具有用于分析车辆状态并命令差速器组的装置的农用车辆 |
CN115217970A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-10-21 | 长城汽车股份有限公司 | 用于赛车差速锁的控制方法、装置、车辆及存储介质 |
CN115217970B (zh) * | 2022-04-26 | 2024-04-09 | 长城汽车股份有限公司 | 用于赛车差速锁的控制方法、装置、车辆及存储介质 |
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