JP3430494B2 - 4輪駆動車の制御装置 - Google Patents

4輪駆動車の制御装置

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JP3430494B2 JP33328993A JP33328993A JP3430494B2 JP 3430494 B2 JP3430494 B2 JP 3430494B2 JP 33328993 A JP33328993 A JP 33328993A JP 33328993 A JP33328993 A JP 33328993A JP 3430494 B2 JP3430494 B2 JP 3430494B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4輪駆動車の制御装置
に係わり、特に前輪用差動装置、後輪用差動装置及びこ
れらの両差動装置間の差動制限トルクを車両の運転状態
に応じて変化させる差動制限クラッチ手段を有する4輪
駆動車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、4輪駆動車には、前輪と後輪
への駆動力を配分するトランスファ装置が設けられ、こ
のトランスファ装置には、通常、差動制限機能を持たな
い差動ギヤ機構が設けられているが、最近では、4輪へ
の駆動力配分を制御可能にするために、差動ギヤと共に
又は差動ギヤの代わりに、電磁多板クラッチからなる差
動制限装置を設けたものも提案されている。一方、特開
昭63−251327号公報には、前輪と後輪との間の
回転速度差を吸収するためのセンタ差動装置及びこのセ
ン差動装置をロックする差動制限装置を設け、車両発進
時に必ずこのセンダ差動装置を差動制限装置によりロッ
クして、車両発進時に前輪と後輪とに伝達されるエンジ
ンの動力配分を均等化し、円滑な発進ができるようにし
た4輪駆動車が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで 通常の走行時
には例えば一方の車輪である前輪のみを駆動する前輪駆
動とされ、差動制限が必要な走行状態では他方の車輪で
ある後輪をも駆動するいわゆるパートタイムの4輪駆動
車に上記の従来の技術を適用した場合、以下のような問
題が生じる。即ち、前輪用差動装置と後輪用差動装置と
の間に電磁多板クラッチを設けた4輪駆動車において、
円滑な発進を可能とするために、車両の発進時に電磁多
板クラッチに通電して前輪と後輪とに等しい駆動トルク
を伝達するようにすると、円滑な発進は可能となるが、
その反面、後輪用デフには従動輪として機能している前
輪駆動時の通常走行時よりも相当過大なトルクが作用す
る。そのため、後輪デフは、通常走行時にはこのような
過大なトルクが作用しないにもかかわらず、4輪駆動時
のためにこの過大なトルクに耐える得る構造のものとす
る必要がある。このため、後輪用デフの信頼性を向上さ
せるために複雑で大きなものとする必要があり、一方で
は、なるべくコンパクト化したいという要請がある。従
って、このような従来のものでは、信頼性及びコンパク
ト化を両立させることができないという問題があり、こ
のような問題を解決したいという要請があった。
【0004】そこで、本発明は、このような従来からの
要請に基づいてなされたものであり、車両発進時に通常
走行時に従動輪となる側の車輪用差動装置に伝達される
過大な駆動トルクを防止することにより、この車輪用差
動装置の信頼性を向上させると共にコンパクト化を図っ
た4輪駆動車の制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、前輪用差動装置、後輪用差動装置及びこれ
らの両差動装置間の差動制限トルクを車両の運転状態に
応じて変化させる差動制限クラッチ手段を有する4輪駆
動車の制御装置において、路面摩擦係数を推定する路面
摩擦係数推定手段と、車両の発進時、路面摩擦係数推定
手段により推定された路面摩擦係数が所定値以上であり
且つ変速機の変速段が最低変速段であるとき、車両の発
進後所定時間は差動制限クラッチ手段により両差動装置
間の差動制限トルクを零として前輪又は後輪の何れか一
方を従動輪とすると共に所定時間経過後は差動制限クラ
ッチ手段により両差動装置間の差動制限トルクを制御し
て4輪駆動状態とする制御手段と、を有することを特徴
としている。このように構成された本発明においては、
制御手段が、車両の発進時、路面摩擦係数推定手段によ
り推定された路面摩擦係数が所定値以上であり且つ変速
機の変速段が最低変速段であるとき、車両の発進後所定
時間は差動制限クラッチ手段により前輪用差動装置と後
輪用差動装置の間の差動制限トルクを零とすることによ
り、前輪又は後輪の何れか一方が従動輪となる。このた
め、本来は、車両発進時で路面摩擦係数が所定値以上で
あり且つ最低変速段とき車輪の差動装置に過大なトルク
が作用するが、本発明によれば、従動輪となった車輪に
は駆動トルクが伝達されないので、車両の発進時所定時
間内は従動輪となった車輪の差動装置に過大な駆動トル
クが作用することがない。さらに、所定時間経過後は、
制御手段が、差動制限クラッチ手段により両差動装置間
の差動制限トルクを制御して4輪駆動状態とする。この
場合には、従動輪は既に回転しており、路面と車輪間の
摩擦抵抗は、発進時に比べて相当低下しており、差動制
限クラッチ手段により駆動トルクが伝達され駆動状態と
なっても、発進時のような過大な駆動トルクが作用する
ことがない。
【0006】また、本発明において、好ましくは、上記
所定時間は、路面摩擦係数が大きい程大きく設定され
る。これにより、路面摩擦係数が大きい路面ほど差動装
置に大きな駆動トルクが作用するが、所定時間を長く設
定しているため、これを防止できる。さらに、本発明に
おいて、好ましくは、従動輪の回転速度が所定値以上の
場合には、制御装置が、差動制限クラッチ手段により前
輪差動装置と後輪差動装置との間の差動制限トルクを制
御して4輪駆動状態としている。これは、従動輪の回転
速度が所定値以上となった場合には、路面と車輪との間
の摩擦抵抗は小さくなっており、従動輪を駆動状態とし
ても大きな駆動トルクがその車輪の差動装置に作用する
ことがないからである。
【0007】
【実施例】以下本発明の一実施例について添付図面を参
照して説明する。この実施例は、通常の走行時には前輪
駆動とされ、差動制限が必要な走行状態では後輪をも駆
動する型式の4輪駆動車に本発明を適用した場合の例で
ある。先ず、図1を参照して本発明が適用される4輪駆
動車の概略全体構成を説明する。図1に示すように、4
輪駆動車において、左右の前輪1、2間に左前輪車軸5
と右前輪車軸6とが設けられ、左右の後輪3、4間には
左後輪車軸8と右後輪車軸9とが設けられ、左前輪車軸
5と右前輪車軸6とは、左右の前輪1、2の差動を許す
前輪用差動装置7で連動連結され、左後輪車軸8と右後
輪車軸9とは、左右の後輪3、4の差動を許す後輪用差
動装置10で連動連結されている。車体の前部の中央部
には、エンジンとこのエンジンに連結された自動変速機
とからなるパワーユニット11が前後方向向きに配設さ
れ、このパワーユニット11の出力軸12から前輪用差
動装置7に駆動力を伝達する前輪駆動力伝達系13と、
パワーユニット11の出力軸12から後輪用差動装置1
0に駆動力を伝達する後輪駆動力伝達系14とが設けら
れている。
【0008】前輪駆動力伝達系13は、出力軸12に固
定されたギヤ15からギヤ16に駆動力を伝達し、この
ギヤ16の駆動力を前輪用駆動軸17を介して前輪用差
動装置7に伝達するように構成してある。後輪駆動力伝
達系14には、後輪用差動装置10に連動連結された後
輪駆動軸18と、出力軸12と後輪駆動軸18間に設け
られた電磁クラッチ19であって差動制限トルクを制限
可能な電磁クラッチ19(差動制限クラッチ手段)とが
設けられている。前記電磁クラッチ19は、出力軸12
と一体回転するケース20と、ケース20内に配設され
ケース20と一体回転する複数のクラッチプレート21
と、ケース20内に配設され後輪駆動軸18と一体回転
する複数のクラッチディスク22と、これら複数のクラ
ッチプレート21とクラッチディスク22とに磁力を作
用させる電磁石(これは、コイル23と磁路形成部材と
を含む)であって、車体に固定された電磁石等で構成さ
れている。この電磁クラッチ19のコイル23へ通電し
ない状態では、電磁クラッチ19が分断状態となって、
左右の前輪1、2のみが駆動され、後輪駆動軸18へ駆
動力が伝達されないが、コイル23へ通電すると、その
コイル電流の大きさに比例する締結トルクに等しい駆動
トルクが後輪駆動軸18へ伝達され、4輪駆動状態とな
る。
【0009】次に、制御系を説明する。パワーユニット
11を制御するパワーユニット制御装置30と、ブレー
キ装置(図示せず)を制御するABS制御装置31(ア
ンチスキッド制御用の制御装置)と、電磁クラッチ19
を制御するクラッチ制御装置23とが設けられている。
更に、センサ類としては、左前輪1の回転速度N1を、
左前輪車軸5と一体回転するディスク33を介して検出
する左前輪車輪速センサ34と、右前輪2の回転速度N
2を、右前輪車軸6と一体回転するディスク35を介し
て検出する右前輪車輪速センサ36と、左後輪3の回転
速度N3を、左後輪車軸8に固定されたディスク37を
介して検出する左後輪車輪速センサ38と、右後輪4の
回転速度N4を、右後輪車軸9と一体回転するディスク
39を介して検出する右後輪車輪速センサ40と、ブレ
ーキスイッチ41と、ハンドル42の舵角θhを検出す
る舵角センサ43と、ニュートラル/インヒビタスイッ
チ44と、車体に作用するヨーレイトψvを検出するヨ
ーレイトセンサ45と、エンジンに設けられたアイドル
スイッチ46及びスロットル開度センサ47及びクラン
ク角センサ48等が設けられている。
【0010】前記車輪速センサ34、36、38、40
の車輪速信号N1、N2、N3、N4は、ABS制御装
置31に入力され、ABS制御装置31からは、アンチ
スキッド制御実行中にONとなるABS信号と車輪速信
号N1、N2、N3、N4がクラッチ制御装置32に供
給される。また、ABS制御装置31は、車輪速信号N
1、N2、N3、N4に基づいて、路面摩擦係数μを推
定し、クラッチ制御装置32に供給する。前記ブレーキ
スイッチ41からのスイッチ信号BRと、舵角センサ4
3からの舵角信号θhと、ヨーレイトセンサ45からの
ヨーレイト信号ψvとは、クラッチ制御装置32に直接
入力されている。前記ニュートラル/インヒビタスイッ
チ44からのスイッチ信号NIと、アイドルスイッチ4
6からのスイッチ信号IDと、スロットル開度センサ4
7からのスロットル開度信号TVOと、クランク角セン
サ45からのクランク角信号CAは、パワーユニット制
御装置30を介してクラッチ制御装置32に供給され
る。前記クラッチ制御装置32から電磁クラッチ19の
コイル23に対してコイル電流Ioutを出力可能に構
成してあり、クラッチ制御装置32は、イグニションス
イッチがONのときに、電源に接続されるとともに、イ
グニションスイッチがOFFのときに、バックアップバ
ッテリ49から給電され、また、クラッチ制御装置32
は、基本的には、イグニションスイッチがONのときに
入力されるイグニション信号IGが入力されている状態
のときに作動するように構成されているが、テーリング
処理のときには、イグニションスイッチ信号IGがOF
Fでも作動する。
【0011】前記クラッチ制御装置32は、検出信号を
必要に応じてA/D変換するA/D変換器、検出信号に
必要に応じて波形整形する波形整形回路、入出力インタ
ーフェイス、CPUとROMとRAMとを含むマイクロ
コンピュータ、コイル23にコイル電磁Ioutを出力
するコイル駆動回路、等から構成されている。前記マイ
クロコンピュータのROMには、後述するように4輪駆
動車の走行状態に応じて締結トルクを制御して、4つの
車輪1〜4に対する駆動力配分を制御する駆動力配分制
御の制御プログラムと、その制御プログラムに付随する
複数のマップ等が予め入力格納してあり、RAMには、
その制御の演算処理に必要な種々のメモリ類が設けられ
ている。ここで、電磁クラッチ19に対する制御の概要
について簡単に説明しておく。図2に示すように、4輪
駆動車の走行状態や挙動に関連する物理量(物理的パラ
メータ)として、主として前後輪の差動回転数ΔNと、
ヨーレイトψvと、車速Vとを用いるものとする。先
ず、検出した差動回転数ΔNをマップM1に適用して締
結トルクTnを求め、その締結トルクTnを、マップM
2のゲイン特性から求めたゲインG1nと、マップM3
のゲイン特性から求めたゲインG2nとで夫々ゲイン変
更し、そのゲイン変更時の締結トルクTnに、必要に応
じてホールド処理を施して差動回転数反映締結トルクT
1を求める。
【0012】前記と並行的に、検出したヨーレイトψv
と車速V(4輪駆動車の速度)とから求めた推定横加速
度αをマップM4に適用して、締結トルクTψを求め、
その締結トルクTψを、マップM5のゲイン特性から求
めたゲインG1ψでゲイン変更してヨーレイト反映締結
トルクT2を求める。前記と並行的に、検出した車速V
をマップM6に適用して、締結トルクTvを求めて車速
反映締結トルクT3を求める。次に、締結トルクT1と
T2とT3を加算した合計締結トルクTtを、マップM
7に適用してコイル電流Iに変換し、次に、そのコイル
電流Iに、夫々必要に応じて、ABS対応処理によるゲ
インGaとテーリング処理によるゲインGtとを乗算し
て出力用コイル電流Ioutを設定し、そのコイル電流
Ioutをコイル23に出力する。ここで、前記マップ
M1、M4、M6の各々は、締結トルクの特性を設定し
たトルク特性を相当するものであり、マップM2、M
3、M5の各々は、締結トルクに乗ずるゲインの特性を
設定したゲイン特性に相当するものである。次に、これ
らマップM1〜M7の構成について説明する。マップM
1は、図3に示すように、差動回転数ΔNをパラメータ
として締結トルクTnの特性を設定したものであり、差
動回転数ΔNは、検出された4輪の最大車輪速と最小車
輪速との差して、次式に決定される。
【0013】ΔN=Max〔N1,N2,N3,N4 〕−min
〔N1,N2,N3,N4 〕 マップM1において、実線は、加速時のトルク特性を示
し、破線は減速時のトルク特性を示し、a=80〜12
0、b=40〜80、c=400〜500、程度の値で
ある。加速時には多少のスリップを許容するが、減速時
には、車輪のロックを防止して、極力多くの車輪で制動
力を分担させることが望ましいので、a>bに設定して
ある。これにより、制動性を高めることができる。マッ
プM2は、図4に示すように、車速Vとヨーレイトψv
をパラメータとしてゲインG1nの特性を設定したもの
であり、車速Vは検出された最低車輪速に定数を掛けて
次式により決定される。 V=min〔N1,N2,N3,N4 〕・2π・rt・60/10
00 但し、rtは、タイヤの動荷重半径である。最低車輪速
は、路面をグリップしている車輪から発生するので、最
低車輪速から車速Vを求めることとした。マップM2に
おいて、領域A1では、直進安定性確保の為に、ゲイン
G1n=1.0に設定し、領域A3では、急旋回走行時に
おけるスピン防止の為に、ゲインG1n=1.0に設定
し、領域A4では、旋回走行時の走破性を確保し、パワ
ードリフト走行を可能とする為に、ゲインG1n=1.0
に設定してある。尚、d=25〜35、e=70〜10
0、f=25〜30、g=40〜60、速度の値であ
る。
【0014】更に、領域A2では、タイトコーナーを旋
回する旋回性能を高める為に、ゲインG1n=0に設定
してある。また、旋回走行時には、加速による荷重移動
により前後車輪の接地荷重が変化し、ステアリング特性
が変化する。それ故、領域A5では、荷重移動によるス
テアリング特性変化を補正するために推定横加速度αに
よるトルク特性に切り換える必要があり、そのため、ゲ
インG1n=0に設定してある。尚、境界線L1は、0.
4G(但し、Gは重力加速度)の横加速度に相当するラ
インであり、境界線L2、L3は、車速Vの増大に応じ
てヨーレイトψvが減少するため、横加速度の増大に応
じた前後輪1〜4へのトルク配分が可能になる。マップ
M3は、図5に示すように、車速Vと差動回転数ΔNを
パラメータとして、ゲインG2nの特性を設定したもの
である。境界線L4は、タイヤの空気圧の低下やテンパ
ータイヤの装置により、タイヤ動半径が10%減少した
場合に対応する差動回転数ΔNのラインであり、領域B
1では、タイヤの空気圧の低下やテンパータイヤの装置
による差動回転数ΔNの影響を無視する為に、ゲインG
2n=0に設定してあり、領域B2では、実質的に発生
した差動回転数ΔNに対応すべく、ゲインG2n=1.0
に設定してある。尚、h=7、i=70〜100、j=
30〜50程度の値であり、h=7の値は、車輪速セン
サ34、36、38、40の検出信号から検知可能な最
低車速である。
【0015】ホールド処理は、図6に示すように、ハン
チング防止の為に、締結トルクTnを所定時間保持する
制御であり、締結トルクTn≧設定トルクTno(これ
は、最大締結トルクの95%の値である)のときにのみ
実行される。このホールド処理においては、Tn≧Tn
oのときには、カウンタにより計時しつつ、所定のホー
ルド時間thの間締結トルクTnが保持され、その所定
時間th経過後には、ホールド処理を解除して所定の減
少率にて締結トルクTnが減少されるが、ホールド処理
の解除後、所定時間tf以内に締結トルクTn≧設定ト
ルクTnoとなると、次のホールド処理は、前回のホー
ルド時間thの2倍のホールド時間2thの間実行さ
れ、そのホールド時間2thの経過後には、前記同様
に、所定の減少率にて締結トルクTnが減少される。マ
ップM4は、図7に示すように、推定横加速度αをパラ
メータとして締結トルクTψの特性を設定したものであ
る。前記推定横加速度αは、ヨーレイトψvと車速Vと
をパラメータとして、次式により決定される。 α=(V・1000/3600)・(ψv・π/10
0) このマップM4においては、ワインディング走行の走破
性を高め、パワードリフト走行を可能とする為に、推定
横加速度αがある値以上のときには、ラインL5に示す
ように、推定横加速度αの増大に応じて締結トルクTψ
をある値までは増大させる。
【0016】旋回限界(推定横加速度α=mの位置)付
近においては、前後輪が直結されるため、スピンアウト
傾向となるので、後輪3、4のグリップ力を増し、かつ
前輪1、2のグリップ力を減少させてこのスピンアウト
傾向を解消する為に、旋回限界付近では、ラインL6に
沿って締結トルクTψを徐々に低下させるような特性に
設定してある。このように、旋回度合いが旋回限界付近
のときには、締結トルクTψが、ラインL6に沿って徐
々に低下する特性としたので、締結トルクTψが急に解
除されることがなく、前後輪1〜4のグリップ力が急変
することがないから、限界的な旋回走行における操縦安
定性を確保することができる。尚、k=5.5〜6.0、m
=6.5〜7.0、n=440〜460、程度の値である。
マップM5は、図8に示すように、差動回転数ΔNをパ
ラメータとしてゲインG1ψの特性を設定したものであ
り、このマップM5は、旋回走行中に差動回転が発生し
たときの応答性を高める為のものである。尚、p=30
〜40、q=60〜80、程度の値である。マップM6
は、車速Vをパラメータとして締結トルクTvの特性を
設定したものであり、このマップM6は、高速走行時の
直進安定性を確保する為のものである。尚、r=60、
s=70〜90、t=100、程度の値である。
【0017】マップM7は、合計締結トルクTtとコイ
ル電流Iの関係を設定したマップであり、コイル23の
ヒステリシスの影響を加味して、合計締結トルクTtの
増加の際には、折線L7によりコイル電流Iが決定さ
れ、また、合計締結トルクTtの減少の際には、折線L
8によりコイル電流Iが決定される。ABS対応処理
は、ABS制御装置31により、ABS制御実行中に
は、車輪のロックを防止する為に、電磁クラッチ19の
締結トルクを解除する装置であり、ABS信号がON
で、かつ、ブレーキスイッチ信号BRがONの場合に
は、ゲインGa=0に設定され、また、それ以外のとき
には、ゲインGa=1.0に設定される。マップM8は、
走行状態から停車状態に移行する際に、締結トルクの急
変によるショックを防止する為のテーリング処理による
ゲインGtの特性を設定したものであり、3sec間に
亙って締結トルクを徐々に減少させるような特性に設定
してある。テーリング処理条件は、イグニションスイッ
チ信号IG=OFF、クランク角信号CA=0(rp
m)、車速V=0、ニュートラル/インヒビタ信号NI
=ON、の諸条件が充足されたときに実行される。
【0018】次に、図12乃至図14により、前記クラ
ッチ制御装置32において実行されるクラッチ制御であ
って、4つの車輪への駆動力配分を走行状態に応じて適
切に設定する為の駆動力配分制御の内容を説明する。な
お、図12乃至図14において、符号Sは、各ステップ
を示している。先ず、S1において、イグニションスイ
ッチ信号IGがONになると制御が開始され、最初に、
各種検出信号(N1〜N4,BR,ABS,TVO,C
A,NI,θh,μ等)が読み込まれる。次に、S2に
おいて、1速か否かを判定し、S3において、舵角θh
が所定値即ちほぼ直進状態か否かを判定する。これらの
S2とS3により、車両が発進状態か否かを判定する。
発進状態であると判定された場合には、S4に進み、路
面摩擦係数μが、所定値であるμ1 以上であるか否かを
判定する。路面摩擦係数μが所定値μ1 以上であれば、
S5において、タイマー時間TMを読み込み、S6にお
いて、経過時間を加算する。次に、S7において、タイ
マー時間TMが、所定時間TM1 以下であるか否かを判
定する。この所定時間TM1 は、図15に示すマップに
より設定され、路面摩擦係数μが大きい程大きく設定さ
れ、また、所定値μ1 以下では、零と設定されている。
【0019】タイマー時間TMが所定時間TM1 以下で
あれば、S8において、左後輪の回転速度N3が所定値
以下か否かを判定し、所定値以下であれば、S9におい
て、合計締結トルクTtを零と設定する。この後、後述
するS24に飛び、S24において、コイル電流が零と
設定され、最終的に、S32において、電磁クラッチの
コイルに通電しない状態となる。この結果、車両発進時
において、路面摩擦係数μが所定値μ1 以上で、所定時
間TM1 以内で且つ後輪の回転速度が所定値以内の場合
には、電磁クラッチ19が分断状態となり、左右の前輪
1,2のみが駆動され、後輪駆動軸18へ駆動力が伝達
されない状態となる。一方、車両発進時でなく、また、
車両発進時でも路面摩擦係数μが所定値μ1以下、所定
時間TM1 経過した場合、若しくは後輪の回転速度が所
定値以上の場合には、S10に進む。S10において
は、S1において読み込んだ検出信号を用いて、差動回
転数ΔNと、ヨーレイトψvと、車速Vと、推定横加速
度αとを、既述のように演算する。
【0020】次に、S11において、差動回転数ΔNを
マップM1に適用して締結トルクTnを演算し、次に、
S12において、車速VとヨーレイトψvとをマップM
2に適用してゲインG1nを演算し、次に、S13にお
いて、車速Vと差動回転数ΔNをマップM3に適用し
て、ゲインG2nを演算する。次に、S14において、
ホールド処理が必要か否を判定し、その判定結果がNo
のときには締結トルクTnを変更せずに保持し(S1
5)、また、S14の判定結果がYesのときには、ホ
ールド処理により締結トルクTnを補正する(S1
6)。尚、このホールド処理については、既述の通りで
あるので、説明を省略する。次に、S17において、差
動回転数反映締結トルクT1を、次式により演算する。 T1=Tn×G1n×G2n 次に、S18において、推定横加速度αをマップM4に
適用して締結トルクT1ψを演算し、次に、S19にお
いて、差動回転数ΔNをマップM5に適用してゲインG
1ψを演算し、次に、S20において、ヨーレイト反映
締結トルクT2を、次式により演算する。
【0021】T2=Tψ×G1ψ 次に、S21において、車速VをマップM6に適用して
締結トルクTvを演算し、次に、S22において、車速
反映締結トルクT3を、次式により演算する。 T3=Tv 次に、S23において、前記トルクT1とT2とT3と
を合計した合計締結トルクTtを次式で演算する。 Tt=T1+T2+T3 次に、S24において、合計締結トルクTtをマップM
7に適用してコイル電流Iを演算するが、合計締結トル
クTtが増加するときには、マップM7のラインL7に
基いて演算し、また、合計締結トルクTtが減少すると
きには、マップM7のラインL8に基いて演算する。次
に、S25において、ABS信号がONでABS制御実
行中であり、かつ、ブレーキスイッチ信号BRがONで
ブレーキが作動中か否を判定し、その判定結果がNoの
ときには、ゲインGaをGa=1.0に設定し(S2
6)、また、S25の判定結果がYesのときには、ゲ
インGaをGa=0に設定する(S27)。
【0022】次に、S28において、テーリング処理が
必要か否かを判定する。この判定は、イグニションスイ
ッチ信号IG=OFF、クランク角信号CA=0(rp
m)、車速V=0、ニュートラル/インヒビタ信号NI
=ON、の諸条件が充足されたときにYesと判定さ
れ、前記諸条件が充足されないときにNoと判定され
る。その判定結果がNoのときには、ゲインGtをGt
=1.0に設定し(S29)、また、その判定結果がYe
sのときには、ゲインGtがカウンタによる時計時間と
マップM8等に基いて演算される(S30)。次に、S
31において、コイル23へ出力する出力用コイル電流
Ioutを、次式により演算する。 Iout=I×Ga×Gt 次に、S32において、出力用コイル電流Ioutをコ
イル23へ出力し、その後リターンして、S1〜S32
が、所定の微小時間ごとに繰り返して実行されることに
なる。尚、この4輪駆動車においては、前記駆動力配分
制御を自動的に実行するオートモードと、常時前輪のみ
駆動するFFモードと、常時電磁クラッチ19を接続し
て4輪を駆動する4WDモードとを択一的に設定可能に
構成してあり、また、高μ路走行用モードと、低μ路走
行用モードとを選択的に設定可能に構成してある。
【0023】また、本発明は、後輪を常時駆動し、前輪
を通常の走行状態のときは従動輪とし、4輪駆動が必要
な場合のみ、後輪も駆動するようにした4輪駆動車にも
適用できる。前記トルク特性及びゲイン特性は、高μ路
を前提とした特性であり、S10〜S32は、オートモ
ードと高μ路走行用モードの場合に関するものである。
尚、低μ路走行用モードにおいても、前記トルク特性及
びゲイン特性と略同様の特性が適用されるが、前記各種
の値(a〜k、m、n、p〜t)の値が、必要に応じて
スリップ抑制方向へ適宜変更され、また、マップM4の
特性については、ラインL5自体が左方へ変更されるこ
とになる。以上説明したように、本実施例によれば、車
両発進時において、路面摩擦係数μが所定値μ1 以上
で、所定時間TM1 以内で且つ後輪の回転速度が所定値
以下の場合には、電磁クラッチ19が分断状態となり、
左右の前輪1,2のみが駆動され、後輪駆動軸18へ駆
動力が伝達されない状態となる。その結果、車両の発進
時に、後輪用差動装置10に過大なトルクが作用するこ
とがない。また、路面摩擦係数μが所定値μ1 以下、所
定時間TM1 経過した場合、若しくは後輪の回転速度が
所定値以上となった場合には、電磁クラッチ19のコイ
ル23が通電状態となり、コイル電流の大きさに比例す
る締結トルクに等しい駆動トルクが後輪駆動軸18へ伝
達され4輪駆動状態となる。この場合は、後輪が既に回
転しており、路面と車輪間の摩擦抵抗は、発進時に比べ
て相当低下しており、そのため、発進時のような過大な
トルクが後輪側に作用することがない。
【0024】従って、本実施例によれば、発進時及びそ
の後の4輪駆動状態での走行時においても後輪側へ過大
なトルクが作用することがないので、後輪用差動装置1
0をコンパクトな構造で且つ信頼性の高いものとするこ
とができる。また、この実施例では、発進後の所定時間
TM1 を路面摩擦係数μが大きいほど大きく設定してい
る。この理由は、以下の通りである。即ち、高μ路ほ
ど、発進時に後輪が駆動状態となっていれば、路面と駆
動輪との間の摩擦抵抗が大きいため、後輪差動装置10
にも大きなトルクが作用する。このような過大なトルク
が作用するのを防止するため、上記所定時間TM1 を長
く設定しているのである。また、この所定時間TM
1 は、所定値μ1 以下では、零と設定されている。これ
により、発進時であっても、電磁クラッチ19により、
後輪には駆動トルクが伝達される。しかしながら、低μ
路であるため、路面と駆動輪との間の摩擦抵抗は小さ
く、後輪用差動装置19に大きなトルクが作用すること
がない。さらに、本実施例においては、車両発進時所定
時間内であっても、後輪の回転速度が所定値以上となっ
た場合には、電磁クラッチ19により駆動トルクを後輪
に伝達し4輪駆動状態としている。後輪の回転速度が所
定値以上となった場合には、路面と車輪との間の摩擦抵
抗は小さくなっており、後輪を駆動状態としても大きな
トルクが後輪用差動装置19に作用することがないから
である。
【0025】また、以上説明したように、本実施例のク
ラッチ制御装置32により実行される駆動力配分制御
(差動制限制御)においては、差動回転数△Nに応じた
締結トルクTnと、推定横加速度αに応じた締結トルク
Tψと、車速Vに応じた締結トルクTvとを夫々のトル
ク特性マップから求めて、それらの合計トルクに基い
て、電磁クラッチ19の差動制限トルクを制御するた
め、坂道走行や旋回走行時の差動回転数△Nに応じた駆
動力配分と、旋回走行時のヨーレイトψvに応じた駆動
力配分と、車速Vに応じた駆動力配分とを理想的に実行
できる。しかも、締結トルクTnを、車速Vとヨーレイ
トψvとに基いてマップM2から求めたゲインG1nで
ゲイン変更するため、差動回転数△Nと車速Vとヨーレ
イトψvとを総合的に加味して締結トルクTnを適切に
設定できる。特に、マップM2において、ラインL2と
L3とは、車速Vの増大に応じてよψvが減少する特性
に設定してあるため、横加速度αの増大に応じたトルク
配分であって、タイヤ横力の限界を考慮したトルク配分
が可能となり、旋回走行時のタイヤ横力の急変およびス
テア特性の急変を防止して、旋回性能を格段に高めるこ
とができる。
【0026】特に、マップM2において、所定の車速d
以下の領域に関し、ヨーレイト微小領域A1ではゲイン
G1n=1.0に設定することで、直進安定性を高めるこ
とができ、また、ヨーレイト中間領域A2ではゲインG
1n=0に設定することで、タイトコーナーを旋回する
際の旋回性を高めることができ、また、ヨーレイト過大
領域A3ではゲインG1n=1.0に設定することで、ス
ピン防止を図り操縦安定性を高めることができる。しか
も、マップM2において、ラインL2とL3とは、車速
Vの増大に応じてよψvが減少する特性に設定してある
ため、横加速度αの増大に応じたトルク配分であって、
タイヤ横力の限界を考慮したトルク配分が可能となり、
旋回走行時のタイヤ横力の急変およびステア特性の急変
を防止して、旋回性能を格段に高めることができる。特
に、マップM3において、領域B1と領域B2を仕切る
ラインL4は、タイヤ動半径が10%減少した場合に相
当する差動回転数△Nを示すラインであり、差動回転数
△NがラインL4以下の領域では、ゲインG2nがG2
n=0に設定してあるため、タイヤの空気圧の低下や、
半径の小さなテンパータイヤを装着した場合に発生する
誤差的な差動回転数△Nにより締結トルクTnが増加制
御されることがないから、差動制限制御の精度や信頼性
を高めることができる。
【0027】更に、締結トルクTnを、車速Vと差動回
転数△Nとから求めたゲインG2nでゲイン変更するた
め、差動回転数△Nと車速Vとの相関関係を加味して締
結トルクTnを適切に設定できる。しかも、マップM1
は、実線で示す加速時のトルク特性と、破線で示す減速
時のトルク特性とを異なる特性に設定してあり、減速時
のトルク特性は、加速時のトルク特性よりも、差動制限
作用を高めてあるので、加速時と減速時に夫々適切な特
性でもって差動制限でき、加速時の駆動性の確保と、減
速時の制動性の確保を両立させることができる。また、
締結トルクTψを、差動回転数△Nから求めたゲインG
1nでゲイン変更するため、ヨーレイトψと、車速V
と、差動回転数△Nとを総合的に加味して締結トルクT
ψを適切に設定することができる。また、締結トルクT
ψを、差動回転数△Nから求めたゲインG1nでゲイン
変更するため、ヨーレイトψと、車速Vと、差動回転数
△Nとを総合的に加味して締結トルクTψを適切に設定
することができる。特に、図7に示すマップM4に示す
ように、横加速度αが所定の横加速度(α=mの位置)
以上にときには、締結トルクTψを、ラインL6に沿っ
て徐々に減少させるように構成してあるため、旋回限界
付近の厳しい旋回走行状態下において、前後輪1〜4の
グリップ力(タイヤの横力)が急変することがなく、有
効な駆動力が急変することがないから、旋回走行の安定
性を確保することができる。
【0028】また、コイル23のヒステリシスを加味し
たマップM7に基いて、コイル電流Iを決定するため、
コイル電流Iを高精度に設定できる。前記に加えて、ホ
ールド処理により、ハンチングを抑制することができ、
また、テーリング処理により、車両停止時のショックを
防止できる。尚、前記実施例においては、前記3つのト
ルク特性は、マップM1、M4、M6に予め設定した
が、これらの一部又は全部のトルク特性を、テーブルや
演算式に予め設定するように構成してもよい。また、同
様に、前記3つのゲイン特性は、マップM2、M3、M
5に予め設定したが、これらの一部又は全部のゲイン特
性を、テーブルや演算式に予め設定するように構成して
もよい。更に、マップM4に関して、横軸のパラメータ
として、車体に作用する実の横加速度を適用してもよ
く、その場合には、横加速度検出センサで検出した実の
横加速度を、マップM4に適用して締結トルクTψを求
めることになる。尚、合計締結トルクTtは、必要に応
じて車速反映締結トルクT3を用いずに求めるように構
成してもよいし、また、合計締結トルクTtは、必要に
応じてヨーレイト反映締結トルクT2を用いずに求める
ように構成してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の4輪駆動車
の制御装置によれば、車両発進時に通常走行時に従動輪
となる側の車輪用差動装置に伝達される過大な駆動トル
クを防止することによりこの車輪用差動装置の信頼性を
向上させると共にコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4輪駆動車の制御装置が適用される4
輪駆動車を示す全体構成図
【図2】4輪駆動車の駆動力配分制御の内容を示す説明
【図3】締結トルクTnのトルク特性を示すマップM1
【図4】ゲインG1nのゲイン特性を示すマップM2
【図5】ゲインG2nのゲイン特性を示すマップM3
【図6】ホールド処理を示す線図
【図7】締結トルクTψのトルク特性を示すマップM4
【図8】ゲインG1ψのトルク特性を示すマップM5
【図9】締結トルクTvのトルク特性を示すマップM6
【図10】合計締結トルクTtをコイル電流に変換する
マップM7
【図11】テーリング処理のゲインGtのゲイン特性を
示すマップM8
【図12】駆動力配分制御を示すフローチャートの前半
【図13】駆動力配分制御を示すフローチャートの中間
【図14】駆動力配分制御を示すフローチャートの後半
【図15】路面摩擦係数μと所定時間TM1 との関係を
示すマップ
【符号の説明】
1 前輪 2 前輪 3 後輪 4 後輪 7 前輪用差動装置 10 後輪用差動装置 19 電磁クラッチ 23 コイル 31 ABS制御装置 32 クラッチ制御装置 38 左後輪車輪速センサ 40 右後輪車輪速センサ 43 舵角センサ 44 ニュートラル/インヒビタスイッチ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪用差動装置、後輪用差動装置及びこ
    れらの両差動装置間の差動制限トルクを車両の運転状態
    に応じて変化させる差動制限クラッチ手段を有する4輪
    駆動車の制御装置において、路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、 車両の発進時、上記路面摩擦係数推定手段により推定さ
    れた路面摩擦係数が所定値以上であり且つ変速機の変速
    段が最低変速段であるとき 、車両の発進後所定時間は上
    記差動制限クラッチ手段により上記両差動装置間の差動
    制限トルクを零として前輪又は後輪の何れか一方を従動
    輪とすると共に上記所定時間経過後は上記差動制限クラ
    ッチ手段により上記両差動装置間の差動制限トルクを制
    御して4輪駆動状態とする制御手段と、 を有することを特徴とする4輪駆動車の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記所定時間は、路面摩擦係数が大きい
    程大きく設定される請求項1記載の4輪駆動車の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記制御装置は、上記従動輪の回転速度
    が所定値以上の場合、上記差動制限クラッチ手段により
    上記両差動装置間の差動制限トルクを制御して4輪駆動
    状態とする請求項1記載の4輪駆動車の制御装置。
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