JPH0635050B2 - 光ビーム照射方法及び照射装置 - Google Patents

光ビーム照射方法及び照射装置

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JPH0635050B2
JPH0635050B2 JP15977389A JP15977389A JPH0635050B2 JP H0635050 B2 JPH0635050 B2 JP H0635050B2 JP 15977389 A JP15977389 A JP 15977389A JP 15977389 A JP15977389 A JP 15977389A JP H0635050 B2 JPH0635050 B2 JP H0635050B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、放電による光ビームを利用して、フロー及
びリフロー半田付け、又は加熱加工などを行うことがで
きる光ビーム照射方法及び照射装置に関するものであ
る。
〈従来の技術〉 従来よりレーザ光を利用してフロー及びリフロー半田付
けや各種加熱加工を行う技術は広く知られている。ま
た、レーザ光と同様に高エネルギーの光として例えばア
ーク放電による光ビームも知られているが、レーザ光の
ようにシャープな光でないために、半田付けや各種加熱
加工への応用が不便であった。
〈発明が解決しようとする課題〉 このような不便さを解消するために、光ビームを光ファ
イバケーブルを用いて必要な部位まで伝送して照射する
研究が進められている。しかしながら、放電による光ビ
ームは光ファイバケーブルの入光部で反射して減衰し易
いために、確実で効率的な伝送がなかなか出来ずにい
た。つまり、反射による減衰分を補うために、光ビーム
の出力を上げると今度はその光ビームが入光部において
大きな熱エネルギーに変換され、光ファイバケーブルの
入光部が焼付きを起こしてしまっていた。
この発明はこのような従来の技術に着目してなされたも
のであって、放電による光ビームを光ファイバケーブル
にて確実且つ効率良く伝送し照射することができる光ビ
ーム照射方法及び照射装置を提供せんとするものであ
る。
〈課題を解決するための手段〉 この発明に係る光ビーム照射方法は、上記の目的を達成
するため、光源ユニットから発せられた放電による光ビ
ームを、光ファイバケーブルにて伝送して照射する光ビ
ーム照射方法であって、上記光ファイバケーブルの入光
端末面からは光ビームの非焦点部分である拡散部を導入
し、且つ出光端末面から照射される光ビームを光学レン
ズ系にて集光させるものである。
また、この発明に係る光ビーム照射装置は、放電による
光ビームを発する光源ユニットと、前記光ビーム伝送用
の光ファイバケーブルとから成る光ビーム照射装置であ
って、上記光ファイバケーブルは、一端側の入光端末面
が光ビームの非焦点部分である拡散部を導入すべく比較
的広面積とされており、且つ他端側の出光端末面に光ビ
ーム集光用の光学レンズ系が一体的に組合わせてあるも
のである。
〈作用〉 光ファイバケーブルの入光端末面からは光ビームの非焦
点部分である拡散部を導入するので、焦点近辺の強い光
ビームを導入する場合に比べてエネルギーが入光端末面
の全面にわたって分散するため入光端末面が加熱されづ
らい。このようにして入光端末面から導入された光ビー
ムは他端側の出光端末面より拡散状態で照射されるが、
その光ビームを光学レンズ系により集光するので強いス
ポット光となり、半田付けや各種加熱加工への応用が可
能となる。
〈実施例〉 以下この発明の好適な実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図〜第3図はこの発明の第1実施例に係る光ビーム
照射装置を示す。1が光源ユニットであり、ランプハウ
ス2内に光源としてのキセノンアークランプ3と反射鏡
4及び強制冷却用ファン5を収納した構造となってい
る。キセノンアークランプ3は、300〜1100nmの
波長にわたり自然光に類似したスペクトルを有した高輝
度の点光源である。単波長のレーザ光のように、照射対
象物の物性によるエネルギー化の選択性が少なく、どん
な材料の加熱にも適したソフトな光として、半田付け等
に使用する場合に理想的な特長を発揮するものである。
この光源ユニット1へは電源部6からの電流がスタータ
7を介して供給されるようになっており、キセノンアー
クランプ3からアーク放電による光ビームLが上方へ向
け発せられるようになっている。更に、ランプハウス2
の上方には光ビームLの上方への照射を遮蔽自在な開閉
シャッター8が配置されており、キセノンアークランプ
3は点灯したままにしておき、必要な時だけこの開閉シ
ャッター8を開けて光ビームLを外部へ照射できるよう
になっている。尚、キセノンアークランプ3からの光ビ
ームLは高輝度の光であり、照射点が非常に眩しいの
で、光ビームL中の眩しさの原因となる可視波長部分を
カットし、熱源となるエネルギー波長部分だけを透過す
る光学フィルターを光ビームLの光路中に配してもよ
い。また、上記光学フィルターと同じ働きをするコーテ
ィングを、キセノンアークランプ3の表面や反射鏡4の
鏡面に施してもよい。
そして、9が光ファイバケーブルであり、複数本の光フ
ァイバを束ねたケーブル本体10と、一端側の入光部1
1及び他端側の出光部12とから構成されている。この
光ファイバケーブル9は、ケーブル本体10の両端末で
ある入光端末面13及び出光端末面14を比較的広面積
(直径で約3〜20mm程度)とすべく、多数本の光ファ
イバを束ねてある。そして、入光部11は前記ランプハ
ウス2の上方位置に配置されており、出光部12はワー
ク面15の上方位置に配置されている。
まず、入光部11の構造を第2図に基づいて説明する。
ケーブル本体10の入光側端部16には銅パイプ17が
嵌装してあり、この部分をステンレス製のホルダー18
にて支持している。このホルダー18の内周部には円周
溝19が形成されており、この円周溝19内へ、対称位
置に設けた2つのノズル部20より冷却用の水Wを供給
・排出することによる所謂ウォータージャケットを構成
している。すなわち、このノズル部20と別置の水槽2
1とはそれぞれホース22にて接続されており、図示せ
ぬポンプにて水槽21内の水Wを循環できるようになっ
ている。円周溝19内を流れる水Wは熱伝導性の良い銅
パイプ17に接触し、この銅パイプ17を介してケーブ
ル本体10の入光側端部16を確実に冷却できるように
なっている。23はエアー噴射ノズルで、エアー噴射装
置24にてつくられた冷却用の圧縮エアーAをケーブル
本体10の入光端末面13に吹付けられるようになって
いる。
次いで、出光部12の構造を第3図に基づいて説明す
る。ケーブル本体10の出光側端部25には3つに分割
自在なレンズホルダー26が取付けてあり、該レンズホ
ルダー26内に大小2つのレンズ27、28を備えてい
る。
次に、この光ビーム照射装置の動作を説明する。キセノ
ンアークランプ3を点灯状態とし、開閉シャッター8を
開状態とする。キセノンアークランプ3から発光したア
ーク放電による光ビームLは反射鏡4にて反射され上方
へ向け照射される。照射された光ビームLはいったん焦
点fにて収束した後、再度拡散する。光ファイバケーブ
ル9の入光部11における入光端末面13には、この再
度拡散した部分である拡散部29を全面にわたって照射
する。照射された光ビームLはこの入光端末面13から
導入されて他端側の出光部12へ伝送される。このよう
に入光端末面13には、収束して非常に強い光となる光
ビームLの焦点f部分を当てず、その焦点f部分から外
れた拡散部29を当てるようにしたので、入光端末面1
3が光ビームLで熱せられて過熱状態となることはな
い。すなわち、この入光端末面13は比較的広面積に設
定してあり、且つ焦点fから離れた部分の拡散部29を
導入するので、その分だけ光ビームLのエネルギーが分
散されてぼやけ、入光端末面13の温度が上がりづらく
なる。更に、入光端末面13は、ホルダー18の円周溝
19で循環する水Wや、エアー噴射ノズル23から吹付
けられる圧縮エアーAにより冷却されるので、温度が上
がり過ぎることはない。
入光端末面13から導入された光ビームLはケーブル本
体10内を伝送されて行き、出光部12側の出光端末面
14より拡散状態で照射される。この拡散状態で照射さ
れた光ビームLはレンズホルダー26内に備えた2枚の
レンズ27、28にて集光されスポット光となる。この
スポット光の光ビームLをワーク面15に照射し、ワー
ク面15上において、半田付けや各種加熱加工を行うこ
とができる。例えば、電子部品を組立てるための半田付
け、プリント基板への半田付けによる実装、或いは刃物
等の刃先の焼入れ加熱処理、ロウ付け、溶接などをワー
ク面15上において行うことができる。
第4図及び第5図はこの発明の第2実施例を示す図であ
る。この実施例に係る光ビーム照射装置では、光ファイ
バケーブル9の出光部12をX−Yロボットアーム30
の先端部31に取付けたものである。この光ビーム照射
装置を用いて、第4図に示した如く、セット冶具32上
にセットしたPCボード33にIC部品34をリフロー
にて1つづつ順次半田付けすることができる。すなわ
ち、PCボード33に予めクリーム半田(或いは予備半
田)を塗布しておき、その上にIC部品34の接続部位
を載せ、そこに出光部12より光ビームLを照射するよ
うになっている。この装置は、リフロー炉を使用するこ
とができない部品の半田付けやコンベアの移動による振
動をきらう場合に好適である。また、小ロットの製品
で、多機種の対応を必要とする専用基板を各種作成した
りする場合における条件出しの変更が容易である。更
に、リフロー炉を使用しないため、IC部品34自体を
加熱せず、しかもPCボード33全体の熱ひずみが生じ
ることもなく残留ストレスが無い。更に、この光ビーム
照射装置を用いて、第5図に示す如く、ハイブリッドI
C35のリフロー半田付けを行うこともできる。すなわ
ち、ハイブリッドIC35の予めクリーム半田(或いは
予備半田)を塗布した部分に、複数のリードピン36を
当てがい、そして出光部12から照射した光ビームLに
て前記リードピン36の列を連続して半田付けしていく
ことができる。その他の構成及び作用効果は先の実施例
と同様に付き、重複説明を省略する。
第6図はこの発明の第3実施例を示す図である。この実
施例に係る光ビーム照射装置では、X−Yロボットアー
ム30の先端部37に光ファイバケーブル9の出光部1
2を2つ併設し、PCボード33上に載置されたフラッ
トパックIC38の対向辺に連続しているピン39を光
ビームLにて2列同時にてリフロー半田付けできる構造
になっている。このように2列一度に半田付け作業を行
なえることから、半田付け作業の能率向上を図ることが
できる。その他の構成及び作用効果は先の実施例と同様
に付き、重複説明を省略する。
第7図はこの発明の第4実施例を示す図である。この実
施例では、X−Yロボットアーム30の先端部40にチ
ャック部41を備えると共に、このチャック部41の上
方位置にブラケット42を介して出光部12を支持して
いる。そして、ウェーブ半田槽やリフロー炉を通った後
で、発光ダイオード(LED)43をチャック部41に
て挟持して搬送し、その発光ダイオード43のピン44
をPCボード33の端部に位置決めした後、出光部12
からの光ビームLにて半田付けを行う。尚、この実施例
に係る光ビーム照射装置は、発光ダイオード43の他に
も、各種コネクタやスイッチ類、コイル等の部品の半田
付けに好適である。その他の構成及び作用効果は先の実
施例と同様に付き、重複説明を省略する。
第8図はこの発明の第5実施例を示す図である。この実
施例では、X−Yロボットアーム30の先端部45に光
ファイバケーブル9の出光部12を取付けると共に、該
先端部45に糸半田供給ノズル46をホルダー47を介
して取付ける。そして、糸半田供給ノズル46から、P
Cボード33の多列ピン48に対してフラックス入りの
糸半田を供給しつつ、その部分に出光部12より光ビー
ムLを照射する。そして、溶融した糸半田にて多列ピン
48を順次半田付けすることができる。このように、多
列ピン48に対して非接触で加熱処理を施せるために、
半田コテを用いたりする場合のように多列ピン48やP
Cボード33を傷付けることがない。また、半田コテの
ように1ピンの半田ごとに付着残留半田のクリーニング
処理を行う必要もない。更に、各ピン付近の一定領域を
光ビームLにてスポット照射するので、光ビームLとピ
ンとの間に多少の位置ズレがあったとしても許容でき
る。その他の構成及び作用効果は先の実施例と同様に付
き、重複説明を省略する。
第9図はこの発明の第6実施例を示す図である。この実
施例では、X−Yロボットアーム30の先端部49に、
光ファイバケーブル9の出光部12とクリーム半田ディ
スペンサー50とを併設したものである。そして、PC
ボード33上に載置されたIC部品51に対して、クリ
ーム半田ディスペンサー50からクリーム半田を供給し
た後、若干スライドさせて、クリーム半田を施した部分
に出光部12から光ビームLを照射して半田付けを行
う。その他の構成及び作用効果は先の実施例と同様に付
き、重複説明を省略する。
第10図及び第11図は、この発明の第7実施例を示す
図である。この実施例に係る光ビーム照射装置は第7図
とほぼ同様の構造をしたものであり、固定フィンガー5
2aと可動フィンガー52bとから成るチャック装置5
2で微小サイズのIC部品53を保持して、PCボード
33から取外すためのものである。すなわち、IC部品
53を誤った位置に半田付けしてしまった場合などは、
そのIC部品53を取り外す必要があるが、IC部品5
3が微小サイズであるためIC部品53の両端にある半
田部位54に半田コテを密着させられず、また取外す時
にIC部品53にあまり熱を加えると、その時の熱ダメ
ージにより、せっかく取外してもIC部品53が再使用
不能となってしまうという等の問題点が従来あった。と
ころが、この実施例では半田コテを用いず、光ビームL
により照射エリヤE全体をスポット加熱するので、IC
部品53の半田部位54に確実な加熱処理を施すことが
できる。また、IC部品53の両端(半田部位54)以
外は、可動フィンガー52bの影になって加熱されない
ので、IC部品53が熱ダメージを受けることもない。
尚、この装置はIC部品53の取外しだけでなく、半田
付けにも利用可能である。
〈発明の効果〉 この発明に係る光ビーム照射方法及び照射装置は、以上
説明してきた如き内容のものであって、放電による光ビ
ームを光ファイバケーブルにて任意位置へ確実且つ効率
良く伝送し照射することができるので、光ビームにより
半田付け作業や各種加熱加工を行う際の作業性が格段に
向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例に係る光ビーム照射装置
の構造を示す概略図、 第2図は光ファイバケーブルの入光部を示す拡大断面
図、 第3図は光ファイバケーブルの出光部を示す拡大断面
図、 第4図及び第5図はこの発明の第2実施例に係る照射装
置の光ビーム照射部分を示す斜視図、 第6図はこの発明の第3実施例に係る照射装置の光ビー
ム照射部分を示す斜視図、 第7図はこの発明の第4実施例に係る照射装置の光ビー
ム照射部分を示す斜視図、 第8図はこの発明の第5実施例に係る照射装置の光ビー
ム照射部分を示す斜視図、 第9図はこの発明の第6実施例に係る照射装置の光ビー
ム照射部分を示す斜視図、 第10図はこの発明の第7実施例を示す側面図、 そして 第11図は第10図中矢示XI方向から見た平面図であ
る。 1…光源ユニット 9…光ファイバケーブル 13…入光端末面 27、28…レンズ(光学レンズ系) 29…光ビームの拡散部 L…光ビーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源ユニットから発せられた放電による光
    ビームを、光ファイバケーブルにて伝送して照射する光
    ビーム照射方法であって、 上記光ファイバケーブルの入光端末面からは光ビームの
    非焦点部分である拡散部を導入し、且つ出光端末面から
    照射される光ビームを光学レンズ系にて集光させること
    を特徴とする光ビーム照射方法。
  2. 【請求項2】光ファイバケーブルの入光端末面近辺を冷
    却する請求項(1)記載の光ビーム照射方法。
  3. 【請求項3】放電による光ビームを発する光源ユニット
    と、前記光ビーム伝送用の光ファイバケーブルとから成
    る光ビーム照射装置であって、 上記光ファイバケーブルは、一端側の入光端末面が光ビ
    ームの非焦点部分である拡散部を導入すべく比較的広面
    積とされており、且つ他端側の出光端末面に光ビーム集
    光用の光学レンズ系が一体的に組合わせてあることを特
    徴とする光ビーム照射装置。
  4. 【請求項4】光ファイバケーブルの入光端末面近辺冷却
    用の冷却手段を備えた請求項(3)記載の光ビーム照射装
    置。
JP15977389A 1989-06-23 1989-06-23 光ビーム照射方法及び照射装置 Expired - Lifetime JPH0635050B2 (ja)

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