JPH06349782A - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JPH06349782A
JPH06349782A JP13555393A JP13555393A JPH06349782A JP H06349782 A JPH06349782 A JP H06349782A JP 13555393 A JP13555393 A JP 13555393A JP 13555393 A JP13555393 A JP 13555393A JP H06349782 A JPH06349782 A JP H06349782A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 β−SiC(シリコンカーバイド)膜2、ダ
イヤモンド膜3、a−C:H(アモルファス・カーボ
ン)等の炭素系無機材料膜を、実用的なプロセスで異方
性エッチングする。 【構成】 放電解離条件下でF* (フッ素ラジカル)と
遊離のS(イオウ)を生成できるエッチング・ガスを用
いる。炭素系無機材料膜はCFx ,SiFx 等の形で除
去される。遊離のSが形成するS堆積層6によりトレン
チ5の側壁面が保護され、異方性加工が実現する。エッ
チング・ガスに窒素系化合物を添加し、窒化イオウ系堆
積層7を側壁保護に利用しても良い。 【効果】 主エッチング種としてO* (酸素ラジカル)
を用いないので、レジスト・マスク4をエッチング・マ
スクとして使える。また、側壁保護に炭素系ポリマーを
用いないので、パーティクル汚染を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置等の加工に適
用されるドライエッチング方法に関し、特にアモルファ
ス・カーボン(a−C:H)薄膜、シリコン・カーバイ
ド(SiC)系薄膜、ダイヤモンド系薄膜等の炭素系無
機材料膜を、レジスト・マスクを用いた実用的なドライ
・プロセスで異方的にエッチングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体装置の開発分野には、シリ
コン・デバイスの微細加工技術を物理的限界まで追求す
る方向と、シリコンとは物性の異なる材料を用いた新し
いデバイスを追求する方向とが共存している。
【0003】微細加工技術を物理的限界まで追求する技
術のひとつに、フォトリソグラフィにおける解像度の向
上を目的とした反射防止膜の使用が挙げられる。特に、
高圧水銀ランプのi線(365nm)やKrF(249
nm)を露光光源として使用し、線幅0.4μm以下の
微細なレジスト・マスクを形成する遠紫外リソグラフィ
においては、反射防止膜はほぼ必須である。かかる遠紫
外領域において良好な吸光特性を示す反射防止膜材料と
して、第40回応用物理学関係連合講演会(1993年
春季年会)講演予稿集p.559,演題番号30a−L
−2に、a−C:Hが提案されている。
【0004】一方、シリコン・デバイスやGaAsデバ
イス等の既存の半導体デバイスの動作限界を打ち破る可
能性を秘めた半導体デバイス用新材料として、p型また
はn型の不純物を含むシリコン・カーバイド(Si
C)、およびp型不純物を含むダイヤモンドが提案され
ている。これらは、バンド・ギャップ(β−SiCは
2.2eV,ダイヤモンドは5.5eV)がSi(1.
1eV)およびGaAs(1.4eV)のいずれよりも
大きいため、600〜700℃もの高温下で動作が可能
であり、かつ放射線耐性にも優れている。したがって、
強い放射線や高温に曝される宇宙空間や原子炉周辺とい
った過酷な環境下でも信頼性の高い動作を行う半導体装
置を実現する材料として、期待が大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のa−
C:H、SiC、およびダイヤモンドについては、適切
なドライエッチング方法を確立することが、これらを半
導体デバイス用の材料として実用化する上での鍵とな
る。しかし、従来知られているドライエッチング方法
は、いずれも満足できるものではない。
【0006】まず、a−C:H薄膜については、米国特
許第4,975,144号に、NF 3 を用いたドライエ
ッチング方法が開示されている。このときのエッチング
はF * による化学的機構にもとづいているため、等方的
に進行する。NF3 に替えてH2 を用いれば、微細加工
に不可欠な異方性エッチングが可能となることも示され
ているが、このためには基板側の自己バイアス電位を高
めることが必要となり、基板へのダメージ発生が懸念さ
れる。
【0007】SiC薄膜については、これまでにフッ素
系ガスを用いた方法が知られており、たとえば特開平4
−293234号公報にAr/CHF3 混合ガスを用い
る方法が、またJ.Vac.Sci.Techno
l.,B4(1)p.349〜354にCF4 /O2
合ガス、SF6 /He混合ガス等を用いる方法が開示さ
れている。
【0008】しかし、これらフッ素系のエッチング種を
用いるエッチング方法には、安定したエッチング速度、
優れた異方性形状、高いレジスト選択性を同時に達成す
ることが困難であるという、共通した問題がある。つま
り、エッチング反応系のC/F比(炭素原子数とフッ素
原子数の比)が高すぎると、エッチング反応生成物の中
のCFx の堆積が過剰となり、安定したエッチング速度
が得られなくなる。そこで、F* の供給量を増大させて
C/F比を下げようとすると、エッチング機構が等方的
となってしまう。あるいは、O* を添加してCを燃焼除
去することでC/F比を下げようとすると、今度はレジ
スト・マスクに対する選択性が低下してしまう。
【0009】ダイヤモンド系薄膜については、少量の不
純物を除けば炭素原子のみで構成される材料であるか
ら、原理的にはO* (酸素ラジカル)をエッチング種と
して用いれば容易にエッチングすることができる。この
場合、表面吸着能に優れるNO 2 を用いると、O2 を用
いた場合よりもエッチング速度が大幅に向上することも
知られているが、いずれにしてもそのエッチング機構の
基本は、O* による燃焼反応である。したがって、かか
るプロセスにおいてレジスト・マスクに対して高選択性
を維持することは、やはり極めて困難である。
【0010】そこで、本発明は従来のa−C:H、Si
C、およびダイヤモンドのドライエッチングにおける上
述の問題点を解決し、これらを実用的なプロセスにより
異方的にエッチングすることが可能な技術を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の目的
を達するために鋭意検討を行う過程で、次のような解決
方針を立てた。まず、対レジスト選択性の低下を克服す
る手段としては、SiO2 等の無機材料からなるエッチ
ング・マスクの使用も考えられるが、これでは無機材料
層の堆積とエッチングに余分の工程を要することになる
ので、スループットや経済性の低下を免れない。そこ
で、エッチング・マスクとしてはやはり、フォトリソグ
ラフィで形成可能なレジスト・マスクを使用する。
【0012】次に、レジスト・マスクに対する選択性を
向上させるためには、O* の使用を避けるべきであり、
そのためにはエッチング種としてハロゲン・ラジカルが
必要である。しかも、被エッチング材料分子とエッチン
グ反応生成物分子の原子間結合エネルギーの大小関係を
考慮すると、フッ素ラジカルが必要である。さらに、実
用的なエッチング速度を維持しながら異方性形状も達成
するためには、何らかの堆積物を利用して側壁保護を行
うことが有効である。ただし、この堆積物として炭素系
ポリマーを大量に堆積させることは、パーティクル汚染
を防止する上で好ましくない。この観点から、昇華性ま
たは加熱分解性を有するイオウ系堆積物を用いることが
有効であると考え、本発明を提案するに至った。
【0013】本発明のドライエッチング方法は、上述の
方針にしたがって提案されるものであり、放電解離条件
下で少なくともフッ素ラジカルと遊離のイオウとを生成
し得るエッチング・ガスを用い、被エッチング領域上に
イオウ系堆積物を堆積させながら炭素系無機材料膜をエ
ッチングするものである。
【0014】この場合のエッチング・ガスとしては、S
2 2 ,SF2 ,SF4 ,S2 10,S3 Cl2 ,S2
Cl2 ,SCl2 ,S3 Br2 ,S2 Br2 ,SBr2
から選ばれる少なくとも1種類のハロゲン化イオウを含
むものが用いられる。ここで、上記ハロゲン化イオウの
うち塩化イオウと臭化イオウを用いる場合には、エッチ
ング・ガスが他にフッ素ラジカルを供給し得るフッ素系
化合物を含んでいることが必要である。
【0015】また、上記エッチング・ガスとしてさらに
窒素系化合物を含むガスを用い、前記イオウ系堆積物と
して窒化イオウ系化合物を堆積させるようにしても良
い。上記窒素系化合物としては、N2 ,NF3 ,NCl
3 ,NBr3 等を用いることができる。
【0016】あるいは、上記エッチング・ガスとしてH
2 ,H2 S,シラン系化合物から選ばれる少なくとも1
種類のハロゲン・ラジカル消費性化合物を含むガスを用
い、前記イオウ系堆積物の堆積を促進することができ
る。
【0017】なお本発明は、上記炭素系無機材料膜がa
−C:H薄膜、SiC系薄膜、ダイヤモンド系薄膜の少
なくともいずれかである場合に特に好適である。ここ
で、SiC系薄膜の構成材料としては、純粋なSiCの
他、n型不純物としてのN、あるいはp型不純物として
のB,Al,Ga等を含むSiC半導体を用いることが
できる。
【0018】また、ダイヤモンド系薄膜の構成材料とし
ては、純粋なダイヤモンドの他、p型不純物としてのB
を含むダイヤモンド半導体を用いることができる。
【0019】
【作用】被エッチング材料層のエッチングの可能性は、
被エッチング材料層分子とエッチング反応生成物分子の
原子間結合エネルギーの大小関係からある程度推測する
ことができる。本発明の炭素系無機材料膜のドライエッ
チングでは、O* ではなくF* を主エッチング種として
用いるが、これは次のような化学結合エネルギーの大小
関係から考えて可能である。
【0020】C−O(799 kJ/mol) >C−F (484 kJ/m
ol) >C−C(354 kJ/mol) ただし、上記C−O結合はCO2 分子、C−F結合はC
4 分子、C−C結合はダイヤモンド結晶における計算
値である。a−C:HやSiCについても、同様の考え
方でF* によるエッチングが可能である。
【0021】本発明のドライエッチング方法では、エッ
チング反応系において遊離のイオウ(S)が上記フッ素
ラジカルと共存している。このSは、昇華性物質であ
り、ウェハが昇華温度より低い温度域(おおよそ90℃
未満)に維持されていれば、被エッチング領域上に堆積
する。特に、イオンの垂直入射が原理的に起こらないパ
ターンの側壁面上に堆積したSは、側壁保護膜として機
能する。したがって、実用的なエッチング速度と形状異
方性とを両立させることができる。しかも、Sはウェハ
を昇華温度以上の温度に加熱すれば容易に昇華するた
め、炭素系ポリマーのようにパーティクル汚染の原因と
なる虞れがない。
【0022】ここで、S2 2 ,SF2 ,SF4 ,S2
10,S3 Cl2 ,S2 Cl2 ,SCl2 ,S3
2 ,S2 Br2 ,SBr2 の各ハロゲン化イオウは、
放電解離条件下で効率良く遊離のイオウを放出すること
ができる化合物である。上記ハロゲン化イオウに窒素系
化合物が添加されていると、上記遊離のSが窒素系化合
物から解離生成した窒素系化学種と反応し、ポリチアジ
ル(SN)x を始めとする種々の窒化イオウ系化合物を
生成する。この窒化イオウ系化合物は単体のSよりも昇
華温度もしくは分解温度が低い。つまり、エッチング反
応系においてはより蒸気圧が低く、堆積性が強い。この
ため、単体のSよりも一層優れた側壁保護効果を発揮す
る。
【0023】上記ハロゲン化イオウ、あるいはこれに窒
素系化合物を添加したエッチング・ガス系にさらにハロ
ゲン・ラジカル消費性化合物としてH2 ,H2 S,シラ
ン系化合物の少なくともいずれかを添加すると、上記S
または窒化イオウ系化合物の堆積を促進することができ
る。これは、上記ハロゲン・ラジカル消費性化合物から
生成するH* やSi* にエッチング反応系内のハロゲン
・ラジカルX* が捕捉され、これらがHX(ハロゲン化
水素)やSiX4 等の揮発性物質の形で系外へ除去され
ることにより、エッチング反応系のS/X比〔S原子数
とハロゲン(X)原子数の比〕が増大するからである。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0025】実施例1 本実施例では、S2 2 ガスを用いてβ−SiC膜のト
レンチ・エッチングを行った。このプロセスを、図1を
参照しながら説明する。本実施例でエッチング・サンプ
ルとして用いたウェハは、図1(a)に示されるよう
に、単結晶シリコン基板1上に厚さ約2μmのβ−Si
C膜2をヘテロエピタキシャル成長させ、さらにこの上
に所定のパターンを有する厚さ約1μmのレジスト・マ
スク4を形成したものである。ここで、上記単結晶シリ
コン基板1としては、結晶面方位(100)または(1
11)の基板を用いた。またβ−SiC膜2は、たとえ
ばSiH4 /C2 4 /H2 混合ガスを用い、ウェハ温
度1000〜1300℃にてCVD法により成膜された
ものである。
【0026】このウェハをRFバイアス印加型の有磁場
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件でβ−SiC膜2をエッチングした。 S2 2 流量 30 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 G
Hz) RFバイアス・パワー 10 W(2 MHz) ウェハ載置電極温度 −10 ℃ このエッチングにより、β−SiC膜2はSiFx 、C
x の形で除去された。また、S2 2 からは遊離のS
が生成してパターンの側壁面上に堆積し、図1(b)に
示されるようなS堆積層6を形成した。このS堆積層6
が側壁保護効果を示すこと、SFx + によるイオン・ス
パッタ作用が利用できること、エッチング反応系のS/
F比が元来大きいこと、およびウェハの冷却によりラジ
カル反応性が抑制されていること、等の理由により、異
方性形状を有するトレンチ5を形成することができた。
このトレンチ5は、埋め込みゲート電極、素子分離領
域、キャパシタの形成等に利用できるものである。
【0027】上記プロセスでは、エッチング反応系にO
* が関与しておらず、また側壁保護効果が期待できる分
だけ異方性の確保に必要なRFバイアス・パワーが低減
されているので、レジスト・マスク4の後退もほとんど
生じなかった。エッチング終了後に通常の条件でO2
ラズマ・アッシングを行ったところ、図1(c)に示さ
れるように、レジスト・マスク4と共にS堆積層6も除
去され、ウェハ上に何らパーティクル汚染が発生するこ
とはなかった。なお、上記アッシングは入射イオン・エ
ネルギーの極めて低い条件で行われるため、β−SiC
膜2がエッチングされることもなかった。
【0028】実施例2 本実施例では、同じβ−SiC膜2のトレンチ・エッチ
ングを、S2 2 /H 2 混合ガスを用いて行った。エッ
チング条件の一例を、以下に示す。 S2 2 流量 25 SCCM H2 流量 5 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 G
Hz) RFバイアス・パワー 10 W(2 MHz) ウェハ載置電極温度 10 ℃
【0029】本実施例では、H2 の添加によりエッチン
グ反応系のS/F比が上昇し、S堆積層6の形成が促進
されて効率的な側壁保護が行われるため、実施例1に比
べてウェハ温度が高いにもかかわらず、良好な異方性形
状を有するトレンチ5を形成することができた。
【0030】実施例3 本実施例では、同じβ−SiC膜2のトレンチ・エッチ
ングを、S2 2 /N 2 混合ガスを用いて行った。エッ
チング条件の一例を、以下に示す。 S2 2 流量 25 SCCM N2 流量 5 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 G
Hz) RFバイアス・パワー 10 W(2 MHz) ウェハ載置電極温度 30 ℃
【0031】本実施例では、N2 の添加によりポリチア
ジル(SN)x を主体とする窒化イオウ系堆積層7が形
成された。この窒化イオウ系堆積層7は前述のS堆積層
6よりも蒸気圧が低いため、ウェハ温度を実施例2より
もさらに高めているにもかかわらず、良好な異方性加工
を行うことができた。
【0032】実施例4 本実施例では、S2 2 ガスを用いてダイヤモンド膜を
エッチングした。本実施例でエッチング・サンプルとし
て用いたウェハは、図1(a)に示されるように、単結
晶シリコン基板1上に低圧合成法によりダイヤモンド膜
3を成膜し、さらに、所定のパターンを有するレジスト
・マスク4を形成したものである。
【0033】このウェハをRFバイアス印加型の有磁場
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件で上記ダイヤモンド膜3をエッチング
した。 S2 2 流量 30 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 G
Hz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ載置電極温度 10 ℃ このエッチングにより、図1(b)に示されるように、
パターン側壁面にS堆積層6が形成されながら、異方性
形状を有するトレンチ5を形成することができた。
【0034】本実施例では、従来プロセスのようにO*
をエッチング種として用いていないため、レジスト・マ
スク4に対する選択性は良好であった。エッチング終了
後にはO2 プラズマ・アッシングを行ってレジスト・マ
スク4とS堆積層6を除去した。この過程でパーティク
ル汚染は発生しなかった。また、O2 ガスはダイヤモン
ド表面には吸着され難いため、アッシング時にダイヤモ
ンド膜3が何らエッチングされることはなかった。
【0035】なお、上記S2 2 に替えてS2 2 (2
5SCCM)/H2 (5SCCM)混合ガスを用いた場
合には、ウェハ載置電極温度を30℃としても異方性加
工を実現することができた。さらに、S2 2 (25S
CCM)/N2 (5SCCM)混合ガスを用いた場合に
は、S堆積層6よりも蒸気圧の低い窒化イオウ系堆積層
7を形成することができるので、ウェハ載置電極温度を
50℃としても異方性加工を実現することができた。
【0036】実施例5 本実施例では、S2 2 ガスを用い、タングステン・ポ
リサイド(W−ポリサイド)膜上のa−C:H反射防止
膜をエッチングした。このプロセスを、図2を参照しな
がら説明する。本実施例でエッチング・サンプルとして
用いたウェハは、図2(a)に示されるように、SiO
2 層間絶縁膜11上にW−ポリサイド膜14とa−C:
H反射防止膜15が順次積層され、さらにこの上に所定
のパターンにレジスト・マスク16が形成されたもので
ある。
【0037】ここで、上記W−ポリサイド膜14は、不
純物を含有する厚さ約100nmのポリシリコン層12
と厚さ約100nmのタングステン・シリサイド(WS
x)層13とが順次積層されたものである。
【0038】上記のウェハをRFバイアス印加型の有磁
場マイクロ波プラズマ・エッチングを用い、一例として
下記の条件でa−C:H反射防止膜15をエッチングし
た。 S2 2 流量 30 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 G
Hz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ載置電極温度 10 ℃ このエッチングにより、図2(b)に示されるように、
側壁面にS堆積層17が形成されながら、a−C:H反
射防止膜パターン15aが形成された。この過程は、従
来プロセスのように自己バイアス電位を高めなくとも、
異方的に進行した。レジスト・マスク16に対する選択
性も良好であった。
【0039】なお、上記S2 2 に替えてS2 2 (2
5SCCM)/H2 (5SCCM)混合ガスを用いた場
合には、ウェハ載置電極温度を30℃としても異方性加
工を実現することができた。さらに、S2 2 (25S
CCM)/N2 (5SCCM)混合ガスを用いた場合に
は、S堆積層17よりも蒸気圧の低い窒化イオウ系堆積
層18を形成することができるので、ウェハ載置電極温
度を50℃としても異方性加工を実現することができ
た。
【0040】ところで、上述のガス系のいずれかを用い
てa−C:H反射防止膜15のエッチングを行った後に
は、W−ポリサイド膜14のエッチングを連続的に行う
ことができる。たとえば、S2 2 ガスを用いて引き続
きW−ポリサイド膜14のエッチングを行う場合の条件
の一例を、以下に示す。 S2 2 流量 30 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 G
Hz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ載置電極温度 −10 ℃
【0041】ここでウェハ温度を下げているのは、F*
によるW−ポリサイド膜14のエッチング速度がa−
C:H反射防止膜15よりも大きく、したがってW−ポ
リサイド膜14にサイドエッチが入るのを防止するため
である。このエッチングにより、図2(c)に示される
ように、パターン側壁面上にS堆積層17が形成されな
がら、異方性形状を有するW−ポリサイド配線14aが
形成された。図中、エッチング後の各材料層には、元の
符号に添字aを付して表してある。
【0042】なお、このときのガス系にN2 が添加され
ていれば、パターン側壁面上には窒化イオウ系堆積層1
8が形成される。これらS堆積層17または窒化イオウ
系堆積層18は、エッチング終了後にO 2 プラズマ・ア
ッシングを行った際に、レジスト・マスク16と共に除
去することができた。
【0043】以上、本発明を5例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、上述の各実施例では半導体装
置の製造を前提としたトレンチ・エッチングや配線加工
について説明したが、SiCについては、その優れた耐
熱性や熱伝導性を利用してシンクロトロン放射光や短波
長レーザ用の回折格子としての用途が知られている。本
発明は、かかる回折格子の微細な溝をエッチングする手
法としても有効である。
【0044】この他、サンプル・ウェハの構成、使用す
るエッチング装置の種類、エッチング・ガスの組成、エ
ッチング条件等が適宜変更可能であることは、言うまで
もない。
【0045】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明を適用すれば従来困難であった炭素系無機材料層の異
方性エッチングを、レジスト・マスクを用いて制御性良
く行うことが可能となる。したがって本発明は、炭素系
無機材料層の用途を拡大する上で大きな貢献をなすもの
である。特に半導体デバイスの分野においては、シリコ
ン基板やGaAs基板上に作成される半導体デバイスの
高性能化を押し進めることはもちろん、これら既存の半
導体デバイスの性能を超えるSiC半導体デバイスやダ
イヤモンド半導体デバイス等の実現にも道を開くもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してトレンチ・エッチングを行う
プロセス例をその工程順にしたがって示す模式的断面図
であり、(a)はβ−SiC膜またはダイヤモンド膜上
にレジスト・マスクを形成した状態、(b)はS堆積層
または窒化イオウ系堆積層を堆積させながらトレンチを
形成した状態、(c)はアッシングによりレジスト・マ
スクとS堆積層または窒化イオウ系堆積層とを除去した
状態をそれぞれ表す。
【図2】本発明を適用してa−C:H反射防止膜とその
下のW−ポリサイド膜の連続エッチングを行うプロセス
例をその工程順にしたがって示す模式的断面図であり、
(a)はa−C:H反射防止膜上にレジスト・マスクを
形成した状態、(b)はS堆積層または窒化イオウ系堆
積層を堆積させながらa−C:H反射防止膜をエッチン
グした状態、(c)はさらにエッチングを続けてW−ポ
リサイド配線を形成した状態、(d)はアッシングによ
りレジスト・マスクとS堆積層または窒化イオウ系堆積
層とを除去した状態をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 ・・・単結晶シリコン基板 2 ・・・β−SiC膜 3 ・・・ダイヤモンド膜 4,16・・・レジスト・マスク 5 ・・・トレンチ 6,17・・・S堆積層 7,18・・・窒化イオウ系堆積層 11 ・・・SiO2 層間絶縁膜 14 ・・・W−ポリサイド膜 15 ・・・a−C:H反射防止膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電解離条件下で少なくともフッ素ラジ
    カルと遊離のイオウとを生成し得るエッチング・ガスを
    用い、被エッチング領域上にイオウ系堆積物を堆積させ
    ながら炭素系無機材料膜をエッチングすることを特徴と
    するドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記エッチング・ガスとして、S
    2 2 ,SF2 ,SF4 ,S 2 10,S3 Cl2 ,S2
    Cl2 ,SCl2 ,S3 Br2 ,S2 Br2 ,SBr 2
    から選ばれる少なくとも1種類のハロゲン化イオウを含
    むガスを用いることを特徴とする請求項1記載のドライ
    エッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチング・ガスが窒素系化合物を
    含み、前記イオウ系堆積物として窒化イオウ系化合物を
    堆積させることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のドライエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記エッチング・ガスがH2 ,H2 S,
    シラン系化合物から選ばれる少なくとも1種類のハロゲ
    ン・ラジカル消費性化合物を含み、前記イオウ系堆積物
    の堆積を促進させることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  5. 【請求項5】 前記炭素系無機材料膜は、アモルファス
    ・カーボン薄膜、シリコン・カーバイド系薄膜、ダイヤ
    モンド系薄膜の少なくともいずれかであることを特徴と
    する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のド
    ライエッチング方法。
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