JP3123199B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents
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Description
において適用されるドライエッチング方法に関し、特に
クロロフルオロカーボン(CFC)ガスを使用せずに、
ポリサイド膜の高選択性,高異方性,低汚染性エッチン
グを行う方法に関する。
から多結晶シリコンが広く使用されてきたが、高集積化
メモリ装置におけるアクセス時間の短縮等、デバイスの
高速化への要求が高まるにつれ、多結晶シリコンよりも
約1桁低い抵抗値が得られる高融点金属シリサイドが用
いられるようになっている。高融点金属シリサイドを用
いてゲート配線層を形成する場合、デバイス特性や信頼
性に最も影響を与え易いゲート絶縁膜との界面特性を考
慮して、まずゲート絶縁膜上に従来から実績のある多結
晶シリコン層を形成し、これに高融点金属シリサイド層
を積層することが行われている。かかる積層構造を有す
る膜は、ポリサイド膜と呼ばれている。上記高融点金属
シリサイドとしては、タングステン・シリサイド(WS
ix )が最も一般的に用いられており、このWSix 層
を有するポリサイド膜を特にタングステン・ポリサイド
(W−ポリサイド)膜と称している。
種類の材料に対して共に異方性を実現しなければならな
いことから、ドライエッチング技術に新たな困難をもた
らした。それは、生成するハロゲン化合物の蒸気圧の差
に起因して上層の高融点金属シリサイド層よりも下層の
多結晶シリコン層が速くエッチングされること、および
多結晶シリコン層と高融点金属シリサイド層の界面に反
応層が形成されること等の理由により、パターンにアン
ダカットやくびれ等が生じやすいからである。これらの
形状異常は、ソース・ドレイン領域を形成するためのイ
オン注入時に不純物の導入されないオフセット領域を発
生させたり、LDD構造を実現するためのサイドウォー
ル形成時の寸法精度を低下させること等の原因となり、
特にサブミクロン・デバイスでは許容されないものであ
る。したがって、ポリサイド膜の異方性加工を実現する
方法について、盛んに研究が行われている。
としては、CFC113 (C2 Cl 3 F3 )に代表され
るクロロフルオロカーボン(CFC)ガスが広く使用さ
れてきた。これは、分子中のF原子とCl原子の寄与に
よりラジカル反応とイオン・アシスト反応の両方が進行
し、しかも炭素系ポリマーが堆積して側壁保護が行われ
ることにより高速異方性エッチングが可能となるからで
ある。
地球のオゾン層破壊の大きな原因であることが指摘され
ているため、環境保護の観点からドライエッチングの分
野においてもCFCガスの代替品を見出し、その効果的
な利用方法を確立することが急務とされている。
えられる技術に、Br系化学種を主エッチング種として
利用するプロセスがある。たとえば、Digest o
fPapers 1989 2nd MicroPro
cess Conference,p.190には、H
Brを用いるゲート電極加工が報告されている。Brは
イオン半径が大きく、シリコン系材料層の結晶格子内も
しくは結晶粒界内に進入しない。したがって、シリコン
系材料層をF* のように自発的かつ等方的にエッチング
する虞れが少なく、イオン・アシスト機構により異方的
なエッチングを進行させることができる。また、Si−
O結合の結合エネルギーがSi−Br結合よりも遙かに
大きいことからも明らかなように、SiO2 からなるゲ
ート酸化膜に対して高選択性が達成できる。さらに、レ
ジスト・マスクの表面を蒸気圧の低いCBrx で被覆す
ることができるので、レジスト選択性を向上できる点も
Br系化学種の大きなメリットである。
なっているのは、W−ポリサイド膜ではなく、n+ 型多
結晶シリコン層である。
ば第52回応用物理学会学術講演会(1991年秋季年
会)講演予稿集,p.508,講演番号9a−ZF−6
に、CFC113に替えてCl2 /CH2 F2 混合ガス
を用いたW−ポリサイド膜のエッチングが報告されてい
る。このガス系によれば、CH2 F2 に由来して気相中
に生成する炭素系ポリマーを堆積させることにより、側
壁保護が行われる。また、CH2 F2 の流量比を最適化
すれば、WSix 層と多結晶シリコン層との間の選択比
を増大させ、段差部の残渣を低減することもできる。
保護作用により高異方性を達成するのではなく、被エッ
チング基板(ウェハ)の低温化によりこれを達成しよう
とする技術も提案されている。これは、いわゆる低温エ
ッチングと呼ばれるプロセスであり、ウェハの温度を0
℃以下に保持することにより、深さ方向のエッチング速
度をイオン・アシスト効果により実用レベルに維持した
まま、パターン側壁部におけるラジカル反応を凍結また
は抑制してアンダカット等の形状異常を防止しようとす
る技術である。たとえば、第35回応用物理学関係連合
講演会(1988年春季年会)講演予稿集第495ペー
ジ演題番号28a−G−2には、ウェハを−130℃に
冷却し、SF6 ガスを用いてシリコン・トレンチ・エッ
チングおよびn+ 型多結晶シリコン層のエッチングを行
った例が報告されている。
幾つかの脱CFC対策が提案されているが、それぞれに
解決しなければならない課題も残されている。まず、H
Brを用いるプロセスをそのままW−ポリサイド膜に適
用しようとすると、WSix のエッチング中に蒸気圧の
低いWBrx が大量に生成してエッチング・チャンバ内
のパーティクル・レベルを悪化させること、また元来S
iに対する反応性が低いBrを主エッチング種としてい
るために、エッチング速度が大幅に低下してしまうこと
等の問題が起きる。
る方法には、CH2 F2 の堆積性が過剰となり易いとい
う問題がある。1988年ドライ・プロセス・シンポジ
ウム抄録集p.74,II−8には、CH2 F2 はC4 F
8 ,C2 Cl2 F4 (CFC114),CCl4 等のガ
スに比べて強固なポリマーを形成し、入射イオンによる
エッチング速度が低い事実が報告されている。したがっ
て、CH2 F2 を使用すると再現性やパーティクル・レ
ベルを大きく損なう虞れが大きい。
対策の有効な手段のひとつと期待されているが、高異方
性の達成をラジカルの反応の凍結もしくは抑制のみに頼
ろうとすると、前述のように液体窒素を要するレベルの
低温冷却が必要となる。しかしこれでは、大型で特殊な
冷却装置が必要となること、真空シール材の信頼性が低
下すること等のハードウェア面の問題が生ずる。また、
ウェハの冷却および室温に戻すまでの加熱に時間がかか
るのでスループットが低下することも懸念され、経済性
や生産性を損なう虞れが大きい。
択性、低汚染性といった両立の難しい諸特性を高いレベ
ルで満足させ、しかも実用的な温度域で実施できるポリ
サイド膜のドライエッチング方法を提供することを目的
とする。
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
であり、硫化カルボニルとハロゲン系化合物とを含むエ
ッチング・ガスを用いてエッチング・パターンの側壁面
上に炭素系ポリマーを堆積させながらポリサイド膜をエ
ッチングすることを特徴とする。
中にハロゲン系化学種と遊離のイオウとを生成可能なガ
ス組成物に硫化カルボニルを添加してなるエッチング・
ガスを用いてエッチング・パターンの側壁面上に炭素系
ポリマーを堆積させながら前記ポリサイド膜をエッチン
グすることを特徴とする。
を2段階に分け、硫化カルボニルとフッ素系化合物とを
含むエッチング・ガスを用いて高融点金属シリサイド層
を実質的にその層厚分だけエッチングする第1の工程
と、放電解離条件下でプラズマ中に塩素系化学種もしく
は臭素系化学種の少なくとも一方を生成し得るエッチン
グ・ガスを用いて前記高融点金属シリサイド層の残余部
と前記シリコン系材料層とをエッチングする第2の工程
とを有することを特徴とする。
れるエッチング・ガスが硫化カルボニルを含むことを特
徴とする。
保護膜を構成する炭素系ポリマーの膜質を強化し、エッ
チング耐性を向上させることが極めて有効であるとの考
えに至った。それは、炭素系ポリマー強化に次のような
メリットが期待できるからである。
方性加工に必要な入射イオン・エネルギーを下げること
ができる。これにより、レジスト・マスクやゲート酸化
膜のスパッタ除去を抑制することができ、これらに対す
る選択性が向上し、ダメージが低減される。第二に、高
異方性、高選択性を達成するために必要な炭素系ポリマ
ーの堆積量を低減できるので、従来技術に比べてパーテ
ィクル汚染を減少させることができる。また、炭素系ポ
リマーを構成するC原子によるSiO2 からのO原子引
き抜きも抑制されるので、ゲート酸化膜に対する選択性
も向上する。
の反応性の高いF系化学種やCl系化学種をエッチング
に利用できるようになるので、高異方性、高選択性の達
成をBr系化学種のみに依存していた場合に比べてエッ
チング速度が格段に上昇し、また高融点金属の臭化物に
よるパーティクル汚染が低減できる。
を可能とするエッチング・ガスとして、本発明では硫化
カルボニル(COS)とハロゲン系化合物とを含む混合
系を使用する。ここで、ハロゲン系化合物は、言うまで
もなくポリサイド膜の主エッチング種を供給するために
添加されている。すなわち、高融点金属やシリコンは、
それぞれハロゲン化物の形で除去される。
子構造を有し、この分子内のカルボニル基が高い重合促
進活性を有することにより、炭素系ポリマーの重合度を
上昇させ、イオン入射やラジカルの攻撃に対する耐性を
高める。また、炭素系ポリマーに上述の官能基もしくは
これに由来するフラグメントが導入されると、単に−C
X2 −(Xはハロゲン原子を表す。)の繰り返し構造か
らなる従来の炭素系ポリマーよりも化学的,物理的安定
性が増すことも、近年の研究により明らかとなってい
る。これは、2原子間の結合エネルギーを比較すると、
C−O結合(1077kJ/mol)がC−C結合(6
07kJ/mol)より遙かに大きいことからも直観的
に理解される。さらに、上述のような官能基の導入によ
り炭素系ポリマーの極性が増大し、エッチング中は負に
帯電しているウェハに対してその静電吸着力が高まるこ
とによっても、炭素系ポリマーのエッチング耐性および
表面保護効果は向上する。
オウ)を放出することができる。このSは、条件にもよ
るが、ウェハがおおよそ室温以下に温度制御されていれ
ばその表面へ堆積し、側壁保護もしくは下地表面保護に
寄与する。しかも、ウェハをおおよそ90℃以上に加熱
すれば容易に昇華するので、S自身は何らパーティクル
汚染源となるものではない。
強化されること、およびSの堆積が期待できること等の
理由から、本発明では異方性加工に必要な入射イオン・
エネルギーを低減させることができ、レジスト・マスク
や下地材料層に対する選択性を向上させ、低ダメージ化
を図ることができる。また、炭素系ポリマーの堆積量を
相対的に減少させることができ、パーティクル汚染も低
減させることができる。
ているが、さらに一層の低汚染化と低ダメージ化を目指
す方法も提案する。その方法とは、COSの他にSを放
出し得る化合物を存在させ、Sの堆積を増強することで
ある。この場合のSは、ハロゲン系化学種の供給源と同
じ化合物から供給されても、また別の化合物から供給さ
れても構わない。いずれにしても、COSのみからSを
供給する場合に比べてべてSの堆積が増強されるので、
入射イオン・エネルギーを一層低減でき、高選択化、低
汚染化、低ダメージ化を徹底させることができる。ま
た、炭素系ポリマーの堆積量を相対的に減少させること
ができ、パーティクル汚染を一層効果的に低減させるこ
とができる。
でCOS、もしくはSの堆積を増強できる混合系を用い
れば、基本的にはポリサイド膜の1段階エッチングが可
能となる。これに加え、本発明では高速性、低汚染性、
下地選択性を向上させるためのさらに別の方法も提案す
る。それは、高融点金属シリサイド層のエッチング時と
シリコン系材料層のエッチング時とでガス組成を切り替
える2段階エッチングである。
グを行う第1の工程では、COSとフッ素系化合物とを
含むエッチング・ガスを用いる。ここでフッ素系化合物
を併用するのは、エッチング反応系にF* を供給するこ
とにより、たとえばWSix層をエッチングする場合に
蒸気圧の高いWFx を生成させ、エッチング速度を向上
させるためである。なお、この第1の工程では、理想的
には被エッチング領域の全面にシリコン系材料層の表面
が露出した時点がエッチング終点となるが、実際のプロ
セスではウェハ面内の温度分布やプラズマ密度の不均一
性等に起因して、高融点金属シリサイド層の残余部が若
干残るのが普通である。
第2の工程では、プラズマ中に塩素系化学種もしくは臭
素系化学種の少なくとも一方を生成し得るエッチング・
ガスを用いる。ここでは、エッチング反応系から反応性
の高いF* を除外することにより、シリコン系材料層へ
のアンダカットの発生等を防止し、かつゲート酸化膜に
対する高選択性を確保することを意図している。このと
き、上述の高融点金属シリサイド層の残余部も同時に除
去されることになるが、この残余部の量は少ないため、
高融点金属の臭化物等によりパーティクル汚染が発生す
る虞れはほとんどない。その一方で、側壁保護は主とし
てCClx ,CBrx 等により行われるので、高異方性
は維持される。
るエッチング・ガスにもCOSを添加することを提案す
る。これにより、第2の工程でも引き続きカルボニル基
やC−O結合の導入による炭素系ポリマーの強化とSの
堆積とが進行するので、側壁保護効果がさらに強化さ
れ、異方性、選択性が一層向上する。
する。
/SF6 /HBr混合ガスを用いてW−ポリサイド膜を
エッチングした例である。このプロセスを、図1を参照
しながら説明する。まず、図1(a)に示されるよう
に、単結晶シリコン基板1上にSiO2 からなる厚さ約
10nmのゲート酸化膜2を介してW−ポリサイド膜5
が形成され、さらにこの上に所定の形状にパターニング
されたレジスト・マスク6が形成されてなるウェハを準
備した。ここで、上記W−ポリサイド膜5は、n型不純
物をドープした厚さ約100nmの多結晶シリコン層3
と、厚さ約100nmのWSi x 層4とが順次積層され
てなるものである。また、上記レジスト・マスク6は、
一例としてネガ型3成分系の化学増幅型フォトレジスト
材料(シプレー社製;商品名SAL−601)を用い、
KrFエキシマ・レーザ・リソグラフィを行うことによ
り、約0.35μmのパターン幅に形成されている。
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件で上記W−ポリサイド膜5をエッチン
グした。 COS流量 20SCCM SF6 流量 25SCCM HBr流量 5SCCM ガス圧 0.67Pa(=5mTo
rr) マイクロ波パワー 850W(2.45GH
z) RFバイアス・パワー 150W(13.56M
Hz) ウェハ温度 常温 このエッチング過程では、ECR放電によりSF6 から
解離生成するF* を主エッチング種とするラジカル反応
が、C+ ,CO+ ,COS+ ,SFx + ,Br + 等のイ
オンの入射エネルギーにアシストされる機構でエッチン
グが進行し、W−ポリサイド膜5はWFx ,SiFx ,
SiBrx 等の形で選択的に除去された。
分解生成物に由来してCBrx が生成し、さらにCOS
に由来するカルボニル基等がその構造中に取り込まれて
強固な炭素系ポリマーが生成した。ただし、レジスト・
マスク6の表面もCBrx で被覆されるため、炭素系ポ
リマーの供給量はそれ程多くない。この炭素系ポリマー
は、パターン側壁部に堆積して図1(b)に示されるよ
うな側壁保護膜7を形成し、堆積量こそ少ないものの高
いエッチング耐性を発揮し、異方性加工に寄与した。こ
の側壁保護膜7には、COSから解離生成するS、およ
びWSix 層4のエッチング中に生成するWBrx ,W
Ox 等も含まれている。
を有するゲート電極5aが形成された。ただし、図中、
パターニング後の各材料層は、対応する元の材料層の符
号に添字aを付して表してある。さらに、エッチング反
応系にBrが関与していることにより、下地のゲート酸
化膜2に対しても高選択比が達成された。
チング装置に付属のプラズマ・アッシング装置に搬送
し、通常の条件でO2 プラズマ・アッシングを行った。
この結果、図1(c)に示されるように、レジスト・マ
スク6と側壁保護膜7が燃焼除去された。この側壁保護
膜7にはSも含まれているが、Sはアッシング時のプラ
ズマ輻射熱や反応熱によって昇華除去される他、O* の
作用によっても燃焼除去され、何らパーティクル汚染を
惹起させることはなかった。
F2 混合ガスを用いてエッチングした。まず、図1
(a)に示されるウェハを有磁場マイクロ波プラズマ・
エッチング装置にセットし、一例として下記の条件でW
−ポリサイド膜5をエッチングした。
rr) マイクロ波パワー 850W(2.45GH
z) RFバイアス・パワー 100W(13.56M
Hz) ウェハ温度 −50℃ ここで、上記のウェハ冷却は、ウェハ載置電極に内蔵さ
れる冷却配管に、エッチング装置の外部に設置されるチ
ラーからエタノール系冷媒を供給・循環させることによ
り行った。
成するF* が主エッチング種として寄与し、W−ポリサ
イド膜5はWFx ,SiFx 等の形で選択的に除去され
た。このときの側壁保護膜7は、カルボニル基で強化さ
れた炭素系ポリマーに加え、COSとS2 F2 の双方か
ら放出されるSによっても構成され、強固な側壁保護効
果を発揮した。しかも、ウェハの低温冷却により、パタ
ーン側壁部における等方的なラジカル反応もある程度抑
制された。これらの効果により、本実施例ではエッチン
グ反応系にBr* 等の臭素系化学種が関与していないに
もかかわらず、低バイアス条件による異方性加工が実現
した。また、臭素系化学種が存在しないことにより、W
Brx によるパーティクル汚染は皆無であった。
段階化し、第1の工程でWSix 層をCOS/SF6 混
合ガスを用いてエッチングした後、第2の工程で多結晶
シリコン層をHBrを用いてエッチングした。このプロ
セスを、図2を参照しながら説明する。なお、図2の参
照符号は図1と共通である。
ェハを、図2(a)に示す。このウェハは、図1(a)
に示したものと同じである。上記ウェハを有磁場マイク
ロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例として
下記の条件でまずWSix 層4をエッチングした。 COS流量 20SCCM SF6 流量 30SCCM ガス圧 0.67Pa(=5mTo
rr) マイクロ波パワー 850W(2.45GH
z) RFバイアス・パワー 150W(13.56M
Hz) ウェハ温度 常温 このエッチングは、SF6 から生成する大量のF* によ
り、高速に進行した。エッチングは、多結晶シリコン層
3の表面が露出した時点で終了したが、被エッチング領
域には図2(b)に示されるように、部分的にWSix
層4の残余部4bが残っていた。
および多結晶シリコン層3をエッチングした。 HBr流量 50SCCM ガス圧 0.67Pa(=5mTo
rr) マイクロ波パワー 850W(2.45GH
z) RFバイアス・パワー 150W(13.56M
Hz) ウェハ温度 常温 この段階では、エッチング反応系にF* が関与していな
いため、図2(c)に示されるように、ゲート電極5a
がアンダカット等を生ずることなく良好な形状に形成さ
れ、かつ下地のゲート酸化膜2に対しても高選択性と低
ダメージ性とが確保された。
を行ってレジスト・マスク6と層間絶縁膜7を除去し、
図2(d)に示されるようにゲート電極5aを完成し
た。
いて、第1の工程でWSix 層をCOS/SF6 混合ガ
スを用いてエッチングした後、第2の工程で多結晶シリ
コン層をCOS/Cl2 混合ガスを用いてエッチングし
た。まず、図2(a)に示されるウェハを有磁場マイク
ロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、実施例3の
第1の工程と同じ条件でWSix 層4をエッチングし
た。
層4の残余部4bと多結晶シリコン層3をエッチングし
た。 COS流量 15SCCM Cl2 流量 35SCCM ガス圧 0.67Pa(=5mTo
rr) マイクロ波パワー 850W(2.45GH
z) RFバイアス・パワー 120W(13.56M
Hz) ウェハ温度 常温 ここでは、Cl+ のイオン・アシスト作用により実施例
3の第2の工程よりも高速にエッチングが進行する一方
で、COSが添加されていることにより、Sの堆積およ
びカルボニル基の導入による炭素系ポリマーの強化も引
き続き行われた。これにより、第1の工程よりRFバイ
アス・パワーを低下させた条件下でも良好な異方性加工
が実現した。また、このエッチング反応系にはF* が存
在していないので、ゲート酸化膜2に対しても高選択性
が達成された。
説明したが、本発明はこれらの各実施例に何ら限定され
るものではない。たとえば、COSと併用されるハロゲ
ン化合物としては、上述のSF6 ,HBr,Cl2 の
他、NF3 ,HCl,ClF3 等を使用することができ
る。放電解離条件下でプラズマ中に遊離のSを放出でき
る化合物としては、上述のS2 F2 の他、SF2 ,SF
4 ,S2 F10等の他のフッ化イオウ、S2 Cl2 ,S3
Cl2 ,SCl2 等の塩化イオウ、S3 Br2 ,S2 B
r2 ,SBr2 等の臭化イオウ、H2 S等を使用するこ
とができる。特に、フッ化イオウ,塩化イオウ,臭化イ
オウを用いる場合には、これらの化合物自身がハロゲン
系化学種の供給源を兼ねることができる。
が、本発明では、少なくとも高融点金属シリサイドのエ
ッチング中にはエッチング・ガスにF* を放出し得る化
合物が含まれ、少なくともシリコン系材料層のエッチン
グ時にはBr* を放出し得る化合物が含まれていること
が、高速化、低汚染化、高選択化を図る観点から特に望
ましい。
果,冷却効果,希釈効果を得る目的でHe,Ar等の希
ガスが添加されていても良い。
x 層の他、MoSix 層,TiSi x 層,TaSix 層
等であっても良い。ポリサイド膜の下層側を構成するシ
リコン系材料層としては、上述のように多結晶シリコン
層を用いるのが一般的であるが、本願出願人が先に特開
昭63−163号公報に開示したように、不純物を導入
した非晶質シリコン層を用いても良い。多結晶シリコン
層も非晶質シリコン層も、エッチング特性はほぼ同じで
ある。この非晶質シリコン層も、最終的にMOS−FE
Tのゲート電極として機能する段階では多結晶シリコン
層に変化しているので、上記ゲート電極は従前のポリサ
イド・ゲート電極と同じ構成となる。それは、ソース/
ドレイン領域に注入された不純物を拡散させるための熱
処理工程で、非晶質が多結晶に変化するからである。
ング条件、ウェハの構成等は適宜変更可能であることは
言うまでもない。
明ではポリサイド膜のエッチングにおいてエッチング・
ガスに硫化カルボニルを添加することにより、炭素系ポ
リマーの膜質を強化すると共に、Sも側壁保護膜の成分
として寄与させることができるようになる。したがっ
て、異方性加工に必要な入射イオン・エネルギーを低下
させることができ、高選択,低ダメージ加工が可能とな
る。しかも、炭素系ポリマーの堆積量を相対的に減ずる
ことができるので、従来プロセスに比べて低汚染性であ
り、かつゲート酸化膜に対する選択性も向上する。しか
も、上記プロセスは実用的なウェハ温度域で実現でき
る。また、エッチング・ガスに放電解離条件下でSを放
出し得る化合物をさらに添加すれば、より一層の高選択
化、低汚染化、低ダメージ化を図ることができる。ま
た、高融点金属シリサイド層と多結晶シリコン層のエッ
チング工程間でエッチング・ガスの組成を切り替えるこ
とにより、高速化を図ることも可能となる。
いて設計され、高集積度,高性能,高信頼性を要求され
る半導体装置の製造に極めて好適である。もちろん、本
発明が有望な脱CFC対策であることは言うまでもな
い。
の工程順にしたがって示す概略断面図であり、(a)は
W−ポリサイド膜上にレジスト・マスクが形成された状
態、(b)はW−ポリサイド膜が側壁保護膜の形成を伴
いながらエッチングされた状態、(c)は側壁保護膜お
よびレジスト・マスクが除去された状態をそれぞれ表
す。
をその工程順にしたがって示す概略断面図であり、
(a)はW−ポリサイド膜上にレジスト・マスクが形成
された状態、(b)はWSix 層がエッチングされた状
態、(c)はWSix 層の残余部と多結晶シリコン層が
エッチングされた状態、(d)は側壁保護膜およびレジ
スト・マスクが除去された状態をそれぞれ表す。
Claims (4)
- 【請求項1】 シリコン系材料層と高融点金属シリサイ
ド層とがこの順に積層されたポリサイド膜をエッチング
するドライエッチング方法において、 硫化カルボニルとハロゲン系化合物とを含むエッチング
・ガスを用いてエッチング・パターンの側壁面上に炭素
系ポリマーを堆積させながら前記ポリサイド膜をエッチ
ングすることを特徴とするドライエッチング方法。 - 【請求項2】 シリコン系材料層と高融点金属シリサイ
ド層とがこの順に積層されたポリサイド膜をエッチング
するドライエッチング方法において、 放電解離条件下でプラズマ中にハロゲン系化学種と遊離
のイオウとを生成可能なガス組成物に硫化カルボニルを
添加してなるエッチング・ガスを用いてエッチング・パ
ターンの側壁面上に炭素系ポリマーを堆積させながら前
記ポリサイド膜をエッチングすることを特徴とするドラ
イエッチング方法。 - 【請求項3】 シリコン系材料層と高融点金属シリサイ
ド層とがこの順に積層されたポリサイド膜をエッチング
するドライエッチング方法において、 硫化カルボニルとフッ素系化合物とを含むエッチング・
ガスを用いて前記高融点金属シリサイド層を実質的にそ
の層厚分だけエッチングする第1の工程と、 放電解離条件下でプラズマ中に塩素系化学種もしくは臭
素系化学種の少なくとも一方を生成し得るエッチング・
ガスを用いて前記高融点金属シリサイド層の残余部と前
記シリコン系材料層とをエッチングする第2の工程とを
有することを特徴とするドライエッチング方法。 - 【請求項4】 前記第2の工程で用いられるエッチング
・ガスが硫化カルボニルを含むことを特徴とする請求項
3記載のドライエッチング方法。
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JP04099551A JP3123199B2 (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | ドライエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP04099551A JP3123199B2 (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | ドライエッチング方法 |
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JPH05299389A JPH05299389A (ja) | 1993-11-12 |
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JP7190940B2 (ja) * | 2019-03-01 | 2022-12-16 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理方法及び基板処理装置 |
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1992
- 1992-04-20 JP JP04099551A patent/JP3123199B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH05299389A (ja) | 1993-11-12 |
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