JP3185408B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents
ドライエッチング方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造分野等
において適用されるドライエッチング方法に関し、特に
クロロフルオロカーボン(CFC)ガスを使用せずに、
シリコン系材料層の異方性エッチングを行う方法に関す
る。
において適用されるドライエッチング方法に関し、特に
クロロフルオロカーボン(CFC)ガスを使用せずに、
シリコン系材料層の異方性エッチングを行う方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年のVLSI,ULSI等にみられる
ように半導体装置の高集積化および高性能化が進展する
に伴い、単結晶シリコン,多結晶シリコン,高融点金属
シリサイド,ポリサイド等からなるシリコン系材料層の
エッチングにおいても、高異方性,高速性,高選択性,
低汚染性等の諸要求のいずれをも高いレベルで満足させ
得る技術が切望されている。
ように半導体装置の高集積化および高性能化が進展する
に伴い、単結晶シリコン,多結晶シリコン,高融点金属
シリサイド,ポリサイド等からなるシリコン系材料層の
エッチングにおいても、高異方性,高速性,高選択性,
低汚染性等の諸要求のいずれをも高いレベルで満足させ
得る技術が切望されている。
【0003】単結晶シリコン材料の代表的なエッチング
・プロセスは、微細素子分離やセル容量面積の確保を目
的としてトレンチを形成するためのトレンチ加工であ
る。特にアスペクト比が1以上となるディープ・トレン
チ加工においては、マスク・パターンやエッチング条件
の変動等によってトレンチの断面形状が複雑に変化し易
く、アンダカットやボウイング(bowing)等の形
状異常がしばしば経験される。これらは、いずれも後工
程におけるトレンチの埋め込みや容量の制御等を困難と
する。
・プロセスは、微細素子分離やセル容量面積の確保を目
的としてトレンチを形成するためのトレンチ加工であ
る。特にアスペクト比が1以上となるディープ・トレン
チ加工においては、マスク・パターンやエッチング条件
の変動等によってトレンチの断面形状が複雑に変化し易
く、アンダカットやボウイング(bowing)等の形
状異常がしばしば経験される。これらは、いずれも後工
程におけるトレンチの埋め込みや容量の制御等を困難と
する。
【0004】一方、多結晶シリコン層,高融点金属シリ
サイド層,ポリサイド膜等の代表的なエッチング・プロ
セスは、ゲート電極加工である。ゲート電極のパターン
幅は、FETのソース/ドレイン領域が自己整合的に形
成される場合のチャネル長や、LDD構造におけるサイ
ドウォールの寸法制度に直接影響する。したがって、こ
のプロセスにも極めて高い加工精度が要求される。
サイド層,ポリサイド膜等の代表的なエッチング・プロ
セスは、ゲート電極加工である。ゲート電極のパターン
幅は、FETのソース/ドレイン領域が自己整合的に形
成される場合のチャネル長や、LDD構造におけるサイ
ドウォールの寸法制度に直接影響する。したがって、こ
のプロセスにも極めて高い加工精度が要求される。
【0005】中でも、ポリサイド膜のエッチングには高
度な技術が要求される。ポリサイド膜は、従来からLS
Iのゲート電極材料として広く用いられている多結晶シ
リコンに比べて抵抗値が約1桁低いことから、高集積化
メモリ装置においてアクセス時間を短縮し、動作を高速
化する新しいゲート電極材料として期待されている。最
も一般的には、下層側に不純物を含有する多結晶シリコ
ン層、上層側にタングステン・シリサイド層を配した積
層構造を有する。しかし、このようにエッチング特性の
異なる材料層が積層されていることが、両方の材料層に
対して同時に異方性加工を実現することを困難としてい
るわけである。
度な技術が要求される。ポリサイド膜は、従来からLS
Iのゲート電極材料として広く用いられている多結晶シ
リコンに比べて抵抗値が約1桁低いことから、高集積化
メモリ装置においてアクセス時間を短縮し、動作を高速
化する新しいゲート電極材料として期待されている。最
も一般的には、下層側に不純物を含有する多結晶シリコ
ン層、上層側にタングステン・シリサイド層を配した積
層構造を有する。しかし、このようにエッチング特性の
異なる材料層が積層されていることが、両方の材料層に
対して同時に異方性加工を実現することを困難としてい
るわけである。
【0006】従来、これらシリコン系材料のエッチング
には、CFC113 (C2 Cl3 F3 )に代表されるク
ロロフルオロカーボン(CFC)ガスがエッチング・ガ
スとして広く用いられてきた。CFCガスは、日本国内
においてフロンと通称されているガスである。このCF
Cガスによれば、分子中にF原子とCl原子の双方が含
まれていることにより、条件次第でラジカル反応とイオ
ン・アシスト反応のバランスを調節しながらエッチング
を進行させることができ、しかもプラズマ中に生成する
カーボン系ポリマーをウェハ上へ堆積させて側壁保護を
行わせることにより、異方性エッチングを実現すること
ができる。
には、CFC113 (C2 Cl3 F3 )に代表されるク
ロロフルオロカーボン(CFC)ガスがエッチング・ガ
スとして広く用いられてきた。CFCガスは、日本国内
においてフロンと通称されているガスである。このCF
Cガスによれば、分子中にF原子とCl原子の双方が含
まれていることにより、条件次第でラジカル反応とイオ
ン・アシスト反応のバランスを調節しながらエッチング
を進行させることができ、しかもプラズマ中に生成する
カーボン系ポリマーをウェハ上へ堆積させて側壁保護を
行わせることにより、異方性エッチングを実現すること
ができる。
【0007】しかしながら、CFCガスは周知のように
地球のオゾン層破壊の大きな原因であることが指摘され
ており、その全廃が目前に迫っていることから、ドライ
エッチングの分野においてもCFCガスの代替品を見出
し、その効果的な利用方法を確立することが急務とされ
ている。この脱CFC対策のひとつとして、対流圏にお
ける寿命が比較的短いとされるハイドロクロロフルオロ
カーボン(HCFC)ガス等の、いわゆる代替フロンを
用いる技術も提案されている。しかし、今後、半導体装
置のデザイン・ルールの一層の微細化に伴ってカーボン
系ポリマーに起因するパーティクル汚染が強く懸念され
るようになると、必ずしも有利な解決策とは言えない。
地球のオゾン層破壊の大きな原因であることが指摘され
ており、その全廃が目前に迫っていることから、ドライ
エッチングの分野においてもCFCガスの代替品を見出
し、その効果的な利用方法を確立することが急務とされ
ている。この脱CFC対策のひとつとして、対流圏にお
ける寿命が比較的短いとされるハイドロクロロフルオロ
カーボン(HCFC)ガス等の、いわゆる代替フロンを
用いる技術も提案されている。しかし、今後、半導体装
置のデザイン・ルールの一層の微細化に伴ってカーボン
系ポリマーに起因するパーティクル汚染が強く懸念され
るようになると、必ずしも有利な解決策とは言えない。
【0008】この脱CFC対策のひとつとして有望と考
えられる技術に、Br系化学種を主エッチング種として
利用するプロセスがある。たとえば、Digest o
fPapers 1989 2nd MicroPro
cess Conference,p.190には、H
Brを用いる多結晶シリコン・ゲート電極加工が報告さ
れている。Brはイオン半径が大きく、シリコン系材料
層の結晶格子内もしくは結晶粒界内に進入しない。した
がって、シリコン系材料層をF* のように自発的かつ等
方的にエッチングする虞れが少なく、イオン・アシスト
機構により異方的なエッチングを進行させることができ
る。また、Si−O結合の結合エネルギーがSi−Br
結合よりも かに大きいことからも明らかなように、S
iO2からなるゲート酸化膜に対して高選択性が達成で
きる。さらに、レジスト・マスクの表面を蒸気圧の低い
CBrx で被覆することができるので、レジスト選択性
を向上できる点もBr系化学種の大きなメリットであ
る。
えられる技術に、Br系化学種を主エッチング種として
利用するプロセスがある。たとえば、Digest o
fPapers 1989 2nd MicroPro
cess Conference,p.190には、H
Brを用いる多結晶シリコン・ゲート電極加工が報告さ
れている。Brはイオン半径が大きく、シリコン系材料
層の結晶格子内もしくは結晶粒界内に進入しない。した
がって、シリコン系材料層をF* のように自発的かつ等
方的にエッチングする虞れが少なく、イオン・アシスト
機構により異方的なエッチングを進行させることができ
る。また、Si−O結合の結合エネルギーがSi−Br
結合よりも かに大きいことからも明らかなように、S
iO2からなるゲート酸化膜に対して高選択性が達成で
きる。さらに、レジスト・マスクの表面を蒸気圧の低い
CBrx で被覆することができるので、レジスト選択性
を向上できる点もBr系化学種の大きなメリットであ
る。
【0009】また、他の脱CFC対策としては、たとえ
ば第52回応用物理学会学術講演会(1991年秋季年
会)講演予稿集,p.508,講演番号9a−ZF−6
に、CFC113に替えてCl2 /CH2 F2 混合ガス
を用いたW−ポリサイド膜のエッチングが報告されてい
る。このガス系によれば、CH2 F2 に由来して気相中
に生成するカーボン系ポリマーを堆積させることによ
り、側壁保護が行われる。また、CH2 F2 の流量比を
最適化すれば、WSix 層と多結晶シリコン層との間の
選択比を増大させ、段差部の残渣を低減することもでき
る。
ば第52回応用物理学会学術講演会(1991年秋季年
会)講演予稿集,p.508,講演番号9a−ZF−6
に、CFC113に替えてCl2 /CH2 F2 混合ガス
を用いたW−ポリサイド膜のエッチングが報告されてい
る。このガス系によれば、CH2 F2 に由来して気相中
に生成するカーボン系ポリマーを堆積させることによ
り、側壁保護が行われる。また、CH2 F2 の流量比を
最適化すれば、WSix 層と多結晶シリコン層との間の
選択比を増大させ、段差部の残渣を低減することもでき
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来から
幾つかの脱CFC対策が提案されているが、それぞれに
解決しなければならない課題も残されている。まず、上
述のHBrを用いるプロセスは、W−ポリサイド膜のエ
ッチングに適用した場合に、蒸気圧の低いWBrx を大
量に生成させ、エッチング・チャンバ内のパーティクル
・レベルを悪化させる虞れが大きい。また、元来Siに
対する反応性が低いBrを主エッチング種としているた
めに、エッチング速度が大幅に低下してしまうことも懸
念される。
幾つかの脱CFC対策が提案されているが、それぞれに
解決しなければならない課題も残されている。まず、上
述のHBrを用いるプロセスは、W−ポリサイド膜のエ
ッチングに適用した場合に、蒸気圧の低いWBrx を大
量に生成させ、エッチング・チャンバ内のパーティクル
・レベルを悪化させる虞れが大きい。また、元来Siに
対する反応性が低いBrを主エッチング種としているた
めに、エッチング速度が大幅に低下してしまうことも懸
念される。
【0011】一方、Cl2 /CH2 F2 混合ガスを用い
る方法には、CH2 F2 の堆積性が過剰となり易いとい
う問題がある。1988年ドライ・プロセス・シンポジ
ウム抄録集p.74,II−8には、CH2 F2 はC4 F
8 ,C2 Cl2 F4 (CFC114),CCl4 等のガ
スに比べて強固なポリマーを形成し、入射イオンによる
エッチング速度が低い事実が報告されている。したがっ
て、CH2 F2 を使用すると再現性やパーティクル・レ
ベルを大きく損なう虞れが大きい。
る方法には、CH2 F2 の堆積性が過剰となり易いとい
う問題がある。1988年ドライ・プロセス・シンポジ
ウム抄録集p.74,II−8には、CH2 F2 はC4 F
8 ,C2 Cl2 F4 (CFC114),CCl4 等のガ
スに比べて強固なポリマーを形成し、入射イオンによる
エッチング速度が低い事実が報告されている。したがっ
て、CH2 F2 を使用すると再現性やパーティクル・レ
ベルを大きく損なう虞れが大きい。
【0012】そこで本発明は、高異方性、高速性、高選
択性、低汚染性といった両立の難しい諸特性を高いレベ
ルで満足させながら、シリコン系材料層をエッチングす
ることが可能なドライエッチング方法を提供することを
目的とする。
択性、低汚染性といった両立の難しい諸特性を高いレベ
ルで満足させながら、シリコン系材料層をエッチングす
ることが可能なドライエッチング方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のドライエッチン
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
であり、分子内にハロゲン原子とチオカルボニル基とを
有するチオカルボニル化合物を含むエッチング・ガスを
用いてシリコン系材料層をエッチングすることを特徴と
する。
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
であり、分子内にハロゲン原子とチオカルボニル基とを
有するチオカルボニル化合物を含むエッチング・ガスを
用いてシリコン系材料層をエッチングすることを特徴と
する。
【0014】本発明はまた、S2 F2 ,SF2 ,S
F4 ,S2 F2 から選ばれる少なくとも1種類のフッ化
イオウを含むエッチング・ガスを用い、ポリサイド膜の
上層側を構成する高融点金属シリサイド層をエッチング
する工程と、分子内にチオカルボニル基とフッ素原子以
外のハロゲン原子とを有するチオカルボニル化合物を含
むエッチング・ガスを用い、前記ポリサイド膜の下層側
を構成する多結晶シリコン層をエッチンクする工程とを
有することを特徴とする。
F4 ,S2 F2 から選ばれる少なくとも1種類のフッ化
イオウを含むエッチング・ガスを用い、ポリサイド膜の
上層側を構成する高融点金属シリサイド層をエッチング
する工程と、分子内にチオカルボニル基とフッ素原子以
外のハロゲン原子とを有するチオカルボニル化合物を含
むエッチング・ガスを用い、前記ポリサイド膜の下層側
を構成する多結晶シリコン層をエッチンクする工程とを
有することを特徴とする。
【0015】本発明はまた、分子内にフッ素原子以外の
ハロゲン原子とチオカルボニル基とを有するチオカルボ
ニル化合物を含むエッチング・ガスを用い、多結晶シリ
コン層と高融点金属シリサイド層とがこの順に積層され
てなるポリサイド膜を、該ポリサイド膜を保持する基体
を加熱しながらエッチングすることを特徴とする。
ハロゲン原子とチオカルボニル基とを有するチオカルボ
ニル化合物を含むエッチング・ガスを用い、多結晶シリ
コン層と高融点金属シリサイド層とがこの順に積層され
てなるポリサイド膜を、該ポリサイド膜を保持する基体
を加熱しながらエッチングすることを特徴とする。
【0016】本発明はまた、前記エッチング・ガスがH
2 ,H2 S,シラン系化合物から選ばれる少なくとも1
種類のハロゲン・ラジカル消費性化合物を含むことを特
徴とする。
2 ,H2 S,シラン系化合物から選ばれる少なくとも1
種類のハロゲン・ラジカル消費性化合物を含むことを特
徴とする。
【0017】本発明はまた、前記エッチング・ガスが放
電解離条件下で遊離のイオウを放出し得るイオウ系化合
物を含むことを特徴とする。
電解離条件下で遊離のイオウを放出し得るイオウ系化合
物を含むことを特徴とする。
【0018】本発明はさらに、前記エッチング・ガスが
窒素系化合物を含むことを特徴とする。
窒素系化合物を含むことを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明のドライエッチング方法では、分子内に
ハロゲン原子とチオカルボニル基(>C=S)を有する
チオカルボニル化合物をエッチング・ガスの主成分とし
て使用する。このチオカルボニル化合物は、放電解離条
件下でハロゲン系化学種を生成する他、堆積性物質とし
てカーボン系ポリマーと遊離のS(イオウ)を生成する
ことができる。
ハロゲン原子とチオカルボニル基(>C=S)を有する
チオカルボニル化合物をエッチング・ガスの主成分とし
て使用する。このチオカルボニル化合物は、放電解離条
件下でハロゲン系化学種を生成する他、堆積性物質とし
てカーボン系ポリマーと遊離のS(イオウ)を生成する
ことができる。
【0020】上記ハロゲン系化学種の代表例は、ハロゲ
ン・ラジカルである。これは、言うまでもなく、シリコ
ン系材料層の主エッチング種である。
ン・ラジカルである。これは、言うまでもなく、シリコ
ン系材料層の主エッチング種である。
【0021】上記炭素系ポリマーは、たとえばフルオロ
カーボン系化合物が放電解離条件下で生成する通常のカ
ーボン系ポリマーとは異なり、分子骨格の一部にC−S
結合、>C=S基等の形でS原子を採り込んでいる。C
−S結合の原子間結合エネルギーは733kJ/mol
であって、C−C結合の603kJ/molよりも大き
いため、本発明で生ずるカーボン系ポリマーは、従来の
カーボン系ポリマーよりもイオン衝撃やラジカルの攻撃
に対して高い耐性を持つものと考えられる。また、分子
骨格中に>C=S基のような極性基が導入されることに
より、エッチング中、負に帯電しているウェハ面へのカ
ーボン系ポリマーの静電吸着力が高まり、このことによ
っても本発明のカーボン系ポリマーは高い表面保護効果
を示す。
カーボン系化合物が放電解離条件下で生成する通常のカ
ーボン系ポリマーとは異なり、分子骨格の一部にC−S
結合、>C=S基等の形でS原子を採り込んでいる。C
−S結合の原子間結合エネルギーは733kJ/mol
であって、C−C結合の603kJ/molよりも大き
いため、本発明で生ずるカーボン系ポリマーは、従来の
カーボン系ポリマーよりもイオン衝撃やラジカルの攻撃
に対して高い耐性を持つものと考えられる。また、分子
骨格中に>C=S基のような極性基が導入されることに
より、エッチング中、負に帯電しているウェハ面へのカ
ーボン系ポリマーの静電吸着力が高まり、このことによ
っても本発明のカーボン系ポリマーは高い表面保護効果
を示す。
【0022】このようにカーボン系ポリマー自身が強化
されることは、次のようなメリットをもたらす。まず、
表面保護効果が向上することにより、異方性加工に必要
な入射イオン・エネルギーを下げることができる。した
がって、レジスト・マスクやゲート酸化膜のスパッタ除
去を抑制することができ、これらに対する選択性が向上
する。下地選択性を考慮する必要のないトレンチ加工に
おいては、基板ダメージを低減することができる。
されることは、次のようなメリットをもたらす。まず、
表面保護効果が向上することにより、異方性加工に必要
な入射イオン・エネルギーを下げることができる。した
がって、レジスト・マスクやゲート酸化膜のスパッタ除
去を抑制することができ、これらに対する選択性が向上
する。下地選択性を考慮する必要のないトレンチ加工に
おいては、基板ダメージを低減することができる。
【0023】また、高異方性、高選択性を達成するため
に必要なカーボン系ポリマーの堆積量を低減できるの
で、従来技術に比べてパーティクル汚染を減少させるこ
とができる。また、カーボン系ポリマー中のC原子によ
るSiO2 からのO原子引き抜きも抑制されるので、ゲ
ート電極加工ではゲート酸化膜に対する選択性も向上す
る。
に必要なカーボン系ポリマーの堆積量を低減できるの
で、従来技術に比べてパーティクル汚染を減少させるこ
とができる。また、カーボン系ポリマー中のC原子によ
るSiO2 からのO原子引き抜きも抑制されるので、ゲ
ート電極加工ではゲート酸化膜に対する選択性も向上す
る。
【0024】もう一方の堆積性物質であるSは、条件に
もよるが、ウェハがおおよそ室温以下に温度制御されて
いればその表面へ堆積し、側壁保護もしくは下地表面保
護に寄与する。しかも、Sは昇華性物質であるから、ウ
ェハをおおよそ90℃以上に加熱すれば容易に除去さ
れ、何らパーティクル汚染源となるものではない。エッ
チング・マスクとしてレジスト・マスクを用いるプロセ
スであれば、Sはこのレジスト・マスクを除去するため
のアッシング工程において同時に燃焼除去することがで
きる。
もよるが、ウェハがおおよそ室温以下に温度制御されて
いればその表面へ堆積し、側壁保護もしくは下地表面保
護に寄与する。しかも、Sは昇華性物質であるから、ウ
ェハをおおよそ90℃以上に加熱すれば容易に除去さ
れ、何らパーティクル汚染源となるものではない。エッ
チング・マスクとしてレジスト・マスクを用いるプロセ
スであれば、Sはこのレジスト・マスクを除去するため
のアッシング工程において同時に燃焼除去することがで
きる。
【0025】上述のように、強化されたカーボン系ポリ
マーとSとを堆積性物質として生成させながらハロゲン
系化学種でエッチングを行えるエッチング・ガスを用い
れば、基本的にはシリコン系材料層の1段階エッチング
が可能となる。これに加え、本発明では特にポリサイド
膜をエッチングする場合を想定し、さらに高速性、低汚
染性、下地選択性を向上させるための別の方法も提案す
る。
マーとSとを堆積性物質として生成させながらハロゲン
系化学種でエッチングを行えるエッチング・ガスを用い
れば、基本的にはシリコン系材料層の1段階エッチング
が可能となる。これに加え、本発明では特にポリサイド
膜をエッチングする場合を想定し、さらに高速性、低汚
染性、下地選択性を向上させるための別の方法も提案す
る。
【0026】たとえば請求項2では、高融点金属シリサ
イド層のエッチング時と多結晶シリコン層のエッチング
時とでガス組成を切り替える2段階エッチングを提案し
ている。すなわち、高融点金属シリサイド層をエッチン
グする工程では、S2 F2 ,SF2 ,SF4 ,S2 F2
から選ばれる少なくとも1種類のフッ化イオウを含むエ
ッチング・ガスを用い、多結晶シリコン層をエッチング
する工程では 分子内にフッ素原子以外のハロゲン原子
とチオカルボニル基とを有するチオカルボニル化合物を
含むエッチング・ガスを用いる。
イド層のエッチング時と多結晶シリコン層のエッチング
時とでガス組成を切り替える2段階エッチングを提案し
ている。すなわち、高融点金属シリサイド層をエッチン
グする工程では、S2 F2 ,SF2 ,SF4 ,S2 F2
から選ばれる少なくとも1種類のフッ化イオウを含むエ
ッチング・ガスを用い、多結晶シリコン層をエッチング
する工程では 分子内にフッ素原子以外のハロゲン原子
とチオカルボニル基とを有するチオカルボニル化合物を
含むエッチング・ガスを用いる。
【0027】まず、高融点金属シリサイド層のエッチン
グ工程で、幾つか知られているハロゲン化イオウのうち
F* を放出し得るフッ化イオウを用いるのは、たとえば
WSix 層をエッチングする場合に蒸気圧の高いWFx
を生成させるためである。これにより、エッチング速度
が向上し、蒸気圧の低いWのハロゲン化物による汚染を
防止することができる。
グ工程で、幾つか知られているハロゲン化イオウのうち
F* を放出し得るフッ化イオウを用いるのは、たとえば
WSix 層をエッチングする場合に蒸気圧の高いWFx
を生成させるためである。これにより、エッチング速度
が向上し、蒸気圧の低いWのハロゲン化物による汚染を
防止することができる。
【0028】次の多結晶シリコン層のエッチング工程で
は、エッチング反応系から反応性の高いF* を除外する
ことにより、多結晶シリコン層へのアンダカットの発生
等を防止し、かつゲート酸化膜に対する高選択性を確保
することを意図している。この工程ではエッチング・ガ
スの成分としてチオカルボニル化合物が含まれているこ
とから、側壁保護は前述のようにSと強化されたカーボ
ン系ポリマーにより同様に行われる。
は、エッチング反応系から反応性の高いF* を除外する
ことにより、多結晶シリコン層へのアンダカットの発生
等を防止し、かつゲート酸化膜に対する高選択性を確保
することを意図している。この工程ではエッチング・ガ
スの成分としてチオカルボニル化合物が含まれているこ
とから、側壁保護は前述のようにSと強化されたカーボ
ン系ポリマーにより同様に行われる。
【0029】ただし、エッチングすべきポリサイド膜が
極端に大きな段差を有している場合等には、上述のよう
に高融点金属シリサイド層と多結晶シリコン層の境界を
精度良く判定することが困難となる。そこで請求項3に
記載される発明では、1段階プロセスによるポリサイド
膜のエッチングを可能とするために、フッ素原子以外の
ハロゲン原子とチオカルボニル基とを有するチオカルボ
ニル化合物を含むエッチング・ガスを用い、かつウェハ
を加熱しながらエッチングを行う。
極端に大きな段差を有している場合等には、上述のよう
に高融点金属シリサイド層と多結晶シリコン層の境界を
精度良く判定することが困難となる。そこで請求項3に
記載される発明では、1段階プロセスによるポリサイド
膜のエッチングを可能とするために、フッ素原子以外の
ハロゲン原子とチオカルボニル基とを有するチオカルボ
ニル化合物を含むエッチング・ガスを用い、かつウェハ
を加熱しながらエッチングを行う。
【0030】ここで、エッチング反応系からF* を排除
しているのは、多結晶シリコン層のエッチング時に異方
性を低下させないためである。その代わりに、エッチン
グ種としては他のハロゲン系化学種、具体的にはC
l* ,Br* 等を用いることになる。ところで、従来技
術においてCl* ,Br* 等がW−ポリサイド膜のエッ
チングに積極的に利用されていなかったのは、Wの塩化
物や臭化物の蒸気圧が低いからである。たとえば、沸点
でみるとWCl5 は275.6℃、WCl6 は346.
7℃、WBr6 は232℃であり、常温で気体であるW
F6 に比べると かに高い。しかし、常圧下でこの程度
の沸点を有する化合物は、エッチングが行われるような
減圧下であればウェハをある程度加熱することにより脱
離に必要な蒸気圧を得て、エッチングの進行を妨げなく
なるものと考えられる。
しているのは、多結晶シリコン層のエッチング時に異方
性を低下させないためである。その代わりに、エッチン
グ種としては他のハロゲン系化学種、具体的にはC
l* ,Br* 等を用いることになる。ところで、従来技
術においてCl* ,Br* 等がW−ポリサイド膜のエッ
チングに積極的に利用されていなかったのは、Wの塩化
物や臭化物の蒸気圧が低いからである。たとえば、沸点
でみるとWCl5 は275.6℃、WCl6 は346.
7℃、WBr6 は232℃であり、常温で気体であるW
F6 に比べると かに高い。しかし、常圧下でこの程度
の沸点を有する化合物は、エッチングが行われるような
減圧下であればウェハをある程度加熱することにより脱
離に必要な蒸気圧を得て、エッチングの進行を妨げなく
なるものと考えられる。
【0031】なお、側壁保護の機構は、前述のとおりで
ある。
ある。
【0032】以上が、本発明の基本的な考え方である。
さらに、エッチングすべきシリコン系材料の種類を問わ
ず、一層の低汚染化、高選択化、低ダメージ化を図る方
法として、さらに3通りの方法を提案する。そのひとつ
は、請求項4に記載されるように、エッチング・ガスに
H2 ,H2S,シラン系化合物から選ばれる少なくとも
1種類のハロゲン・ラジカル消費性化合物を添加するこ
とである。この場合、これらハロゲン・ラジカル消費性
化合物から生成するH* ,Si* 等によりハロゲン・ラ
ジカル(X* )の一部がHX,SiXy 等の形で除去さ
れ、エッチング反応系の見掛け上のS/X比(S原子数
とハロゲン原子数の比)を上昇させることができる。つ
まり、Sの堆積が促進されるのである。これにより、入
射イオン・エネルギーを一層低減でき、高選択化、低汚
染化、低ダメージ化を徹底させることができる。また、
カーボン系ポリマーの堆積量を相対的に減少させること
ができ、パーティクル汚染を一層効果的に低減させるこ
とができる。
さらに、エッチングすべきシリコン系材料の種類を問わ
ず、一層の低汚染化、高選択化、低ダメージ化を図る方
法として、さらに3通りの方法を提案する。そのひとつ
は、請求項4に記載されるように、エッチング・ガスに
H2 ,H2S,シラン系化合物から選ばれる少なくとも
1種類のハロゲン・ラジカル消費性化合物を添加するこ
とである。この場合、これらハロゲン・ラジカル消費性
化合物から生成するH* ,Si* 等によりハロゲン・ラ
ジカル(X* )の一部がHX,SiXy 等の形で除去さ
れ、エッチング反応系の見掛け上のS/X比(S原子数
とハロゲン原子数の比)を上昇させることができる。つ
まり、Sの堆積が促進されるのである。これにより、入
射イオン・エネルギーを一層低減でき、高選択化、低汚
染化、低ダメージ化を徹底させることができる。また、
カーボン系ポリマーの堆積量を相対的に減少させること
ができ、パーティクル汚染を一層効果的に低減させるこ
とができる。
【0033】また、請求項5に記載されるように、エッ
チング・ガスに放電解離条件下で遊離のイオウを放出し
得るイオウ系化合物を添加しても良い。この場合には、
請求項4のようにハロゲン・ラジカルの減少によりS/
X比を上昇させるのではなく、Sを増加させることによ
り積極的にS/X比を上昇させることができる。
チング・ガスに放電解離条件下で遊離のイオウを放出し
得るイオウ系化合物を添加しても良い。この場合には、
請求項4のようにハロゲン・ラジカルの減少によりS/
X比を上昇させるのではなく、Sを増加させることによ
り積極的にS/X比を上昇させることができる。
【0034】さらに、請求項6では、エッチング・ガス
に窒素系化合物を添加することを提案する。これは、プ
ラズマ中に窒化イオウ系化合物を生成させることによ
り、一層高い表面保護効果を得るためである。ここで、
窒化イオウ系化合物による表面保護については、本発明
者が先に特願平3−301281号明細書で詳述してい
るが、主としてポリマー状のポリチアジル(SN)x の
寄与によるものである。この(SN)x は、−S−N−
S−N−…のような繰り返し共有結合鎖を有しており、
単体のSよりもイオン衝撃やラジカルの攻撃に対して高
い耐性を発揮する。したがって、表面保護効果が向上
し、一層の高選択化、低汚染化、低ダメージ化を図るこ
とができる。
に窒素系化合物を添加することを提案する。これは、プ
ラズマ中に窒化イオウ系化合物を生成させることによ
り、一層高い表面保護効果を得るためである。ここで、
窒化イオウ系化合物による表面保護については、本発明
者が先に特願平3−301281号明細書で詳述してい
るが、主としてポリマー状のポリチアジル(SN)x の
寄与によるものである。この(SN)x は、−S−N−
S−N−…のような繰り返し共有結合鎖を有しており、
単体のSよりもイオン衝撃やラジカルの攻撃に対して高
い耐性を発揮する。したがって、表面保護効果が向上
し、一層の高選択化、低汚染化、低ダメージ化を図るこ
とができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
する。
【0036】実施例1 本実施例は、本発明を多結晶シリコン・ゲート電極加工
に適用し、CSCl2(塩化チオカルボニル)ガスを用
いて多結晶シリコン層をエッチングした例である。この
プロセスを、図1を参照しながら説明する。本実施例で
エッチング・サンプルとして用いたウェハを、図1
(a)に示す。このウェハは、単結晶シリコン基板1上
にSiO2 からなる厚さ約10nmのゲートSiO2 膜
2を介してn型不純物を含有する厚さ約300nmの多
結晶シリコン層3が形成され、さらにこの上に所定の形
状にパターニングされたレジスト・マスク4が形成され
たものである。ここで、上記レジスト・マスク4は、た
とえばネガ型3成分系化学増幅レジスト材料(シプレー
社製,商品名SAL−601)を用い、KrFエキシマ
・レーザ・ステッパによるフォトリソグラフィと現像処
理を経て、約0.35μmの線幅に形成されている。
に適用し、CSCl2(塩化チオカルボニル)ガスを用
いて多結晶シリコン層をエッチングした例である。この
プロセスを、図1を参照しながら説明する。本実施例で
エッチング・サンプルとして用いたウェハを、図1
(a)に示す。このウェハは、単結晶シリコン基板1上
にSiO2 からなる厚さ約10nmのゲートSiO2 膜
2を介してn型不純物を含有する厚さ約300nmの多
結晶シリコン層3が形成され、さらにこの上に所定の形
状にパターニングされたレジスト・マスク4が形成され
たものである。ここで、上記レジスト・マスク4は、た
とえばネガ型3成分系化学増幅レジスト材料(シプレー
社製,商品名SAL−601)を用い、KrFエキシマ
・レーザ・ステッパによるフォトリソグラフィと現像処
理を経て、約0.35μmの線幅に形成されている。
【0037】このウェハを、RFバイアス印加型の有磁
場マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一
例として下記の条件で多結晶シリコン層3をエッチング
した。 CSCl2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、CSCl2 から解離生成する
Cl* を主エッチング種として多結晶シリコン層3のエ
ッチングが進行した。これと同時に、プラズマ中に生成
したS、およびエッチング耐性の高いカーボン系ポリマ
ー等がパターンの側壁面上に堆積し、図1(b)に示さ
れるような側壁保護膜5を形成した。この結果、入射イ
オン・エネルギーが比較的低い条件であるにもかかわら
ず、優れた異方性形状を有するゲート電極3aを形成す
ることができた。
場マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一
例として下記の条件で多結晶シリコン層3をエッチング
した。 CSCl2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、CSCl2 から解離生成する
Cl* を主エッチング種として多結晶シリコン層3のエ
ッチングが進行した。これと同時に、プラズマ中に生成
したS、およびエッチング耐性の高いカーボン系ポリマ
ー等がパターンの側壁面上に堆積し、図1(b)に示さ
れるような側壁保護膜5を形成した。この結果、入射イ
オン・エネルギーが比較的低い条件であるにもかかわら
ず、優れた異方性形状を有するゲート電極3aを形成す
ることができた。
【0038】また、このエッチング反応系にはF* が発
生しないため、下地のゲート酸化膜2に対しても高い選
択性が達成された。なお、側壁保護膜5はレジスト・マ
スク4をアッシングする工程で同時に除去することがで
きた。
生しないため、下地のゲート酸化膜2に対しても高い選
択性が達成された。なお、側壁保護膜5はレジスト・マ
スク4をアッシングする工程で同時に除去することがで
きた。
【0039】実施例2 本実施例では、実施例1と同じ多結晶シリコン層を、C
SCl2 /H2 S混合ガスを用いて行い、ゲート電極の
断面形状を意図的にテーパー化させた。本実施例でエッ
チング・サンプルとして用いたウェハは、図1(a)に
示したものと同じである。
SCl2 /H2 S混合ガスを用いて行い、ゲート電極の
断面形状を意図的にテーパー化させた。本実施例でエッ
チング・サンプルとして用いたウェハは、図1(a)に
示したものと同じである。
【0040】このウェハを有磁場マイクロ波プラズマ・
エッチング装置にセットし、一例として下記の条件で多
結晶シリコン層3をエッチングした。 CSCl2 流量 10 SCCM H2 S流量 3 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃
エッチング装置にセットし、一例として下記の条件で多
結晶シリコン層3をエッチングした。 CSCl2 流量 10 SCCM H2 S流量 3 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃
【0041】このエッチング過程では、H2 Sの添加に
よりプラズマ中に生成したH* がCl* の一部を捕捉す
ること、およびH2 Sから遊離のSが放出されることに
より、エッチング反応系の見掛け上のS/Cl比が上昇
し、Sやカーボン系ポリマーの堆積がやや過剰となる条
件でエッチングが進行した。つまり、これらの過剰な堆
積物によりレジスト・マスク4側壁面に形成される側壁
保護膜5が、見掛け上のマスク幅を漸次拡大させるた
め、図2に示されるように断面形状がテーパー化したゲ
ート電極3bが得られた。
よりプラズマ中に生成したH* がCl* の一部を捕捉す
ること、およびH2 Sから遊離のSが放出されることに
より、エッチング反応系の見掛け上のS/Cl比が上昇
し、Sやカーボン系ポリマーの堆積がやや過剰となる条
件でエッチングが進行した。つまり、これらの過剰な堆
積物によりレジスト・マスク4側壁面に形成される側壁
保護膜5が、見掛け上のマスク幅を漸次拡大させるた
め、図2に示されるように断面形状がテーパー化したゲ
ート電極3bが得られた。
【0042】このようにテーパー化されたゲート電極3
bは、たとえば多層配線構造を有するデバイスの上層配
線として用いられた場合に、層間絶縁膜のステップ・カ
バレッジを改善する効果を有する。
bは、たとえば多層配線構造を有するデバイスの上層配
線として用いられた場合に、層間絶縁膜のステップ・カ
バレッジを改善する効果を有する。
【0043】実施例3 本実施例では、同様の多結晶シリコン・ゲート電極加工
において多結晶シリコン層のエッチングを2段階化し、
ジャストエッチング工程ではCSF2 ガス、オーバーエ
ッチング工程ではCSCl2 ガスを用いた例である。ま
ず、前出の図1(a)に示される状態のウェハを有磁場
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件で多結晶シリコン層3をジャストエッ
チングした。
において多結晶シリコン層のエッチングを2段階化し、
ジャストエッチング工程ではCSF2 ガス、オーバーエ
ッチング工程ではCSCl2 ガスを用いた例である。ま
ず、前出の図1(a)に示される状態のウェハを有磁場
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件で多結晶シリコン層3をジャストエッ
チングした。
【0044】 CSF2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このジャストエッチングは、ウェハ上の一部で下地のゲ
ート酸化膜2が露出した時点で停止させた。この過程で
は、Siとの反応性が高いF* をエッチング種として用
いることにより、実施例1に比べてエッチング速度が約
20%上昇した。
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このジャストエッチングは、ウェハ上の一部で下地のゲ
ート酸化膜2が露出した時点で停止させた。この過程で
は、Siとの反応性が高いF* をエッチング種として用
いることにより、実施例1に比べてエッチング速度が約
20%上昇した。
【0045】続いて、一例として下記の条件でオーバー
エッチングを行い、多結晶シリコン層3の残余部を除去
した。 CSCl2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 10 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ 上記の条件は、実施例1のエッチング条件とほぼ同じで
あるが、RFバイアス・パワーを低減させた。このオー
バーエッチング工程では、エッチング種がCl* に変更
されたこと、および入射イオン・エネルギーが低減され
たことにより、実施例1に比べてゲート酸化膜2に対す
る選択比が向上した。
エッチングを行い、多結晶シリコン層3の残余部を除去
した。 CSCl2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 10 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ 上記の条件は、実施例1のエッチング条件とほぼ同じで
あるが、RFバイアス・パワーを低減させた。このオー
バーエッチング工程では、エッチング種がCl* に変更
されたこと、および入射イオン・エネルギーが低減され
たことにより、実施例1に比べてゲート酸化膜2に対す
る選択比が向上した。
【0046】実施例4 本実施例では、同様の多結晶シリコン・ゲート電極加工
において、1段階エッチングで高選択性、高異方性を維
持しながら高速化を図るために、CSCl2 /CSF2
(フッ化チオカルボニル)混合ガスを用いた。エッチン
グ条件の一例を以下に示す。
において、1段階エッチングで高選択性、高異方性を維
持しながら高速化を図るために、CSCl2 /CSF2
(フッ化チオカルボニル)混合ガスを用いた。エッチン
グ条件の一例を以下に示す。
【0047】 CSCl2 流量 5 SCCM CSF2 流量 5 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、F* がエッチング種として寄
与することにより、Cl* のみをエッチング種としてい
た実施例1に比べてエッチング速度が上昇した。しか
し、CSF2 からもSやカーボン系ポリマーが生成する
ため、何ら異方性が劣化することはなかった。
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、F* がエッチング種として寄
与することにより、Cl* のみをエッチング種としてい
た実施例1に比べてエッチング速度が上昇した。しか
し、CSF2 からもSやカーボン系ポリマーが生成する
ため、何ら異方性が劣化することはなかった。
【0048】実施例5 本実施例は、本発明をディープ・トレンチ加工に適用
し、CSCl2 ガスを用いて単結晶シリコン基板をエッ
チングした例である。このプロセスを、図3を参照しな
がら説明する。本実施例においてエッチング・サンプル
として使用したウェハを、図3(a)に示す。このウェ
ハは、単結晶シリコン基板11上に、所定の形状にパタ
ーニングされたレジスト・マスク12が形成されたもの
である。ここで、上記レジスト・マスク12は、ノボラ
ック系ポジ型フォトレジスト(東京応化工業社製;商品
名TSMR−V3)で構成されており、g線ステッパに
よるフォトリソグラフィと現像処理を経て、約0.4μ
mの開口径を有する開口部13が形成されている。
し、CSCl2 ガスを用いて単結晶シリコン基板をエッ
チングした例である。このプロセスを、図3を参照しな
がら説明する。本実施例においてエッチング・サンプル
として使用したウェハを、図3(a)に示す。このウェ
ハは、単結晶シリコン基板11上に、所定の形状にパタ
ーニングされたレジスト・マスク12が形成されたもの
である。ここで、上記レジスト・マスク12は、ノボラ
ック系ポジ型フォトレジスト(東京応化工業社製;商品
名TSMR−V3)で構成されており、g線ステッパに
よるフォトリソグラフィと現像処理を経て、約0.4μ
mの開口径を有する開口部13が形成されている。
【0049】このウェハを有磁場マイクロ波プラズマ・
エッチング装置にセットし、一例と下記の条件で単結晶
シリコン基板11をエッチングした CSCl2 流量 20 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、CSCl2 から生成するCl
* の寄与により単結晶シリコン基板11のエッチングが
進行した。通常のディープ・トレンチ・エッチングで
は、高アスペクト比の異方性エッチングを行う必要から
入射イオン・エネルギーを高めた条件が採用されるが、
上述のRFバイアス・パワーにより得られる入射イオン
・エネルギーはそれほど大きくはない。しかし、図3
(b)に示されるようにSやカーボン系ポリマーにより
強固な側壁保護膜5が形成されるため、良好な異方性形
状を有するディープ・トレンチ11aを形成することが
できた。また、入射イオン・エネルギーの低減によりレ
ジスト・マスク12に対する選択比が向上した他、単結
晶シリコン基板11への照射損傷も大幅に軽減された。
エッチング装置にセットし、一例と下記の条件で単結晶
シリコン基板11をエッチングした CSCl2 流量 20 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、CSCl2 から生成するCl
* の寄与により単結晶シリコン基板11のエッチングが
進行した。通常のディープ・トレンチ・エッチングで
は、高アスペクト比の異方性エッチングを行う必要から
入射イオン・エネルギーを高めた条件が採用されるが、
上述のRFバイアス・パワーにより得られる入射イオン
・エネルギーはそれほど大きくはない。しかし、図3
(b)に示されるようにSやカーボン系ポリマーにより
強固な側壁保護膜5が形成されるため、良好な異方性形
状を有するディープ・トレンチ11aを形成することが
できた。また、入射イオン・エネルギーの低減によりレ
ジスト・マスク12に対する選択比が向上した他、単結
晶シリコン基板11への照射損傷も大幅に軽減された。
【0050】実施例6 本実施例は、本発明をW−ポリサイド・ゲート電極加工
に適用し、まず上層側のWSix 層をS2 F2 /N2 混
合ガスを用いてエッチングし、続いて下層側の多結晶シ
リコン層をCSCl2 ガスを用いてエッチングした例で
ある。このプロセスを、図4を参照しながら説明する。
なお、図4の参照符号は図1と一部共通である。
に適用し、まず上層側のWSix 層をS2 F2 /N2 混
合ガスを用いてエッチングし、続いて下層側の多結晶シ
リコン層をCSCl2 ガスを用いてエッチングした例で
ある。このプロセスを、図4を参照しながら説明する。
なお、図4の参照符号は図1と一部共通である。
【0051】本実施例において、エッチング・サンプル
として使用したウェハを図4(a)に示す。このウェハ
は、単結晶シリコン基板1上にSiO2 からなる厚さ約
10nmのゲート酸化膜2を介してW−ポリサイド膜8
が形成され、さらにこの上に所定の形状にパターニング
されたレジスト・マスク4が形成されたものである。こ
こで、上記W−ポリサイド膜8は、n型不純物をドープ
した厚さ約100nmの多結晶シリコン層6と、厚さ約
100nmのWSix 層7とが順次積層されたものであ
る。また、上記レジスト・マスク4は、KrFエキシマ
・レーザ・ステッパを用いたフォトリソグラフィと現像
処理によりパターニングされている。
として使用したウェハを図4(a)に示す。このウェハ
は、単結晶シリコン基板1上にSiO2 からなる厚さ約
10nmのゲート酸化膜2を介してW−ポリサイド膜8
が形成され、さらにこの上に所定の形状にパターニング
されたレジスト・マスク4が形成されたものである。こ
こで、上記W−ポリサイド膜8は、n型不純物をドープ
した厚さ約100nmの多結晶シリコン層6と、厚さ約
100nmのWSix 層7とが順次積層されたものであ
る。また、上記レジスト・マスク4は、KrFエキシマ
・レーザ・ステッパを用いたフォトリソグラフィと現像
処理によりパターニングされている。
【0052】このウェハをRFバイアス印加型の有磁場
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件で上記W−ポリサイド膜8をエッチン
グした。 S2 F2 流量 10 SCCM N2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MH
z) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、S2 F2 から解離生成するF
* が主エッチング種として寄与することにより、W−ポ
リサイド膜8がWFx ,SiFx 等の形で除去された。
この過程で形成される側壁保護膜5には、前述のSやカ
ーボン系ポリマーの他に、S2 F2 から放出されるS原
子とN2 との反応により生成する(SN)x 等の窒化イ
オウ系化合物が含まれている。これにより、極めて高い
側壁保護効果が得られ、図4(b)に示されるように優
れた異方性形状を有するWSixパターン7aが形成さ
れた。
マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例
として下記の条件で上記W−ポリサイド膜8をエッチン
グした。 S2 F2 流量 10 SCCM N2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MH
z) ウェハ温度 20 ℃ このエッチング過程では、S2 F2 から解離生成するF
* が主エッチング種として寄与することにより、W−ポ
リサイド膜8がWFx ,SiFx 等の形で除去された。
この過程で形成される側壁保護膜5には、前述のSやカ
ーボン系ポリマーの他に、S2 F2 から放出されるS原
子とN2 との反応により生成する(SN)x 等の窒化イ
オウ系化合物が含まれている。これにより、極めて高い
側壁保護効果が得られ、図4(b)に示されるように優
れた異方性形状を有するWSixパターン7aが形成さ
れた。
【0053】次に、エッチング条件を一例として下記の
ように変更し、多結晶シリコン層6をエッチングした。 CSCl2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MH
z) ウェハ温度 20 ℃ ポリサイド膜8の下層側の多結晶シリコン層6をエッチ
ングする工程では、下地のゲート酸化膜2に対して高選
択比を達成することが必要となる。本実施例では、上記
のようにエッチング反応系からF* を除外してCl* に
よるエッチングを進行させることにより、ゲート酸化膜
2に対して高選択比が達成され、また継続的に側壁保護
膜5が形成されることにより優れた異方性形状を有する
多結晶シリコン・パターン6aが得られた。結果とし
て、異方性形状を有するゲート電極8aを完成すること
ができた。
ように変更し、多結晶シリコン層6をエッチングした。 CSCl2 流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MH
z) ウェハ温度 20 ℃ ポリサイド膜8の下層側の多結晶シリコン層6をエッチ
ングする工程では、下地のゲート酸化膜2に対して高選
択比を達成することが必要となる。本実施例では、上記
のようにエッチング反応系からF* を除外してCl* に
よるエッチングを進行させることにより、ゲート酸化膜
2に対して高選択比が達成され、また継続的に側壁保護
膜5が形成されることにより優れた異方性形状を有する
多結晶シリコン・パターン6aが得られた。結果とし
て、異方性形状を有するゲート電極8aを完成すること
ができた。
【0054】実施例7 本実施例では、W−ポリサイド膜の1段階エッチングを
可能とするため、CSCl2 ガスを用いるW−ポリサイ
ド膜のエッチングをウェハを加熱しながら行った。この
プロセスを、前出の図4(a)および図4(c)を参照
しながら説明する。
可能とするため、CSCl2 ガスを用いるW−ポリサイ
ド膜のエッチングをウェハを加熱しながら行った。この
プロセスを、前出の図4(a)および図4(c)を参照
しながら説明する。
【0055】まず、前出の図4(a)に示したウェハに
対し、一例として下記の条件でW−ポリサイド膜8をエ
ッチングした。 CSCl2 流量 50 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 50 W(2 MH
z) ウェハ温度 120 ℃
対し、一例として下記の条件でW−ポリサイド膜8をエ
ッチングした。 CSCl2 流量 50 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 50 W(2 MH
z) ウェハ温度 120 ℃
【0056】このエッチング過程における反応生成物W
Clx は、常温常圧下では融点が高く蒸気圧の低い化合
物であるが、上述のように高真空下でウェハが加熱され
ることにより脱離に十分な蒸気圧が付与され、エッチン
グは速やかに進行した。この結果、前述の機構により側
壁保護膜5が形成されながら、図4(c)に示されるよ
うな異方性形状に優れるゲート電極8aが形成された。
また、エッチング反応系にF* が含まれていないことか
ら、下地のゲートSiO2 膜2に対しても高選択比が確
保された。
Clx は、常温常圧下では融点が高く蒸気圧の低い化合
物であるが、上述のように高真空下でウェハが加熱され
ることにより脱離に十分な蒸気圧が付与され、エッチン
グは速やかに進行した。この結果、前述の機構により側
壁保護膜5が形成されながら、図4(c)に示されるよ
うな異方性形状に優れるゲート電極8aが形成された。
また、エッチング反応系にF* が含まれていないことか
ら、下地のゲートSiO2 膜2に対しても高選択比が確
保された。
【0057】なお、上述のような加熱条件下では通常、
レジスト・マスク4に対する選択性の低下が懸念され
る。しかし、本実施例ではレジスト・マスク4の表面に
おいてSやカーボン系ポリマー等の堆積性物質の堆積過
程とスパッタ除去過程とが競合するため、レジスト・マ
スク4に対しても十分に高い選択性が確保された。
レジスト・マスク4に対する選択性の低下が懸念され
る。しかし、本実施例ではレジスト・マスク4の表面に
おいてSやカーボン系ポリマー等の堆積性物質の堆積過
程とスパッタ除去過程とが競合するため、レジスト・マ
スク4に対しても十分に高い選択性が確保された。
【0058】実施例8 本実施例では、レジスト・マスクを用いた上述の各実施
例とは異なり、使用後のTiON反射防止膜をパターニ
ングしてエッチング・マスクとして用い、CSCl2 /
S2 Br2 混合ガスを用いてW−ポリサイド膜を1段階
エッチングした。このプロセスを、図5を参照しながら
説明する。なお、図5の参照符号は、図4と一部共通で
ある。
例とは異なり、使用後のTiON反射防止膜をパターニ
ングしてエッチング・マスクとして用い、CSCl2 /
S2 Br2 混合ガスを用いてW−ポリサイド膜を1段階
エッチングした。このプロセスを、図5を参照しながら
説明する。なお、図5の参照符号は、図4と一部共通で
ある。
【0059】図5(a)は、レジスト・マスク4が形成
された段階のウェハの状態を示している。このウェハ
は、前出の図4(a)に示したウェハとは異なり、W−
ポリサイド膜8の表面に厚さ約40nmのTiON反射
防止膜9が形成されたものである。レジスト・マスク4
は、このTiON反射防止膜9の存在によりKrFエキ
シマ・レーザ露光時にWSix 層7からの強い反射光の
影響を免れており、良好な異方性形状にパターニングさ
れている。
された段階のウェハの状態を示している。このウェハ
は、前出の図4(a)に示したウェハとは異なり、W−
ポリサイド膜8の表面に厚さ約40nmのTiON反射
防止膜9が形成されたものである。レジスト・マスク4
は、このTiON反射防止膜9の存在によりKrFエキ
シマ・レーザ露光時にWSix 層7からの強い反射光の
影響を免れており、良好な異方性形状にパターニングさ
れている。
【0060】ここで、使用後のTiON反射防止膜9か
らエッチング・マスクを形成するため、上記のウェハを
マグネトロンRIE装置にセットし、一例として下記の
条件でこのTiON反射防止膜9をエッチングした。 c−C4 F8 流量 30 SCCM O2 流量 20 SCCM ガス圧 1.3 Pa RFパワー 1000 W(13.56
MHz) 上記c−C4 F8 (オクタフルオロシクロブタン)は、
いわゆる高次フルオロカーボン化合物の一種である。こ
のエッチング過程では、c−C4 F8 から生成する大量
のCFx + により高速イオン・アシスト反応が進行し、
TiON反射防止膜パターン9aが形成された。
らエッチング・マスクを形成するため、上記のウェハを
マグネトロンRIE装置にセットし、一例として下記の
条件でこのTiON反射防止膜9をエッチングした。 c−C4 F8 流量 30 SCCM O2 流量 20 SCCM ガス圧 1.3 Pa RFパワー 1000 W(13.56
MHz) 上記c−C4 F8 (オクタフルオロシクロブタン)は、
いわゆる高次フルオロカーボン化合物の一種である。こ
のエッチング過程では、c−C4 F8 から生成する大量
のCFx + により高速イオン・アシスト反応が進行し、
TiON反射防止膜パターン9aが形成された。
【0061】次に、このウェハをプラズマ・アッシング
装置に移設し、通常のO2 プラズマ・アッシング条件に
よりレジスト・マスク4を除去した。この結果、図5
(b)に示されるように、W−ポリサイド膜8の表面に
TiON反射防止膜パターン9aがエッチング・マスク
として残された状態となった。
装置に移設し、通常のO2 プラズマ・アッシング条件に
よりレジスト・マスク4を除去した。この結果、図5
(b)に示されるように、W−ポリサイド膜8の表面に
TiON反射防止膜パターン9aがエッチング・マスク
として残された状態となった。
【0062】次に、このウェハを有磁場マイクロ波プラ
ズマ・エッチング装置に移設し、一例として下記の条件
でW−ポリサイド膜8をエッチングした。 CSCl2 流量 20 SCCM S2 Br2 流量 50 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 50 W(13.56
MHz) ウェハ温度 100 ℃ このエッチング過程では、実施例7と異なり、エッチン
グ反応生成物としてWClx の他にWBrx が生成す
る。WBrx の蒸気圧はWClx の蒸気圧よりも高いた
め、本実施例では実施例7と比べてウェハ温度をやや低
く設定しても速やかにエッチングを進行させることがで
きた。また、前述の機構にもとづいて図5(c)に示さ
れるような側壁保護膜5が形成されることにより、異方
性形状を有するゲート電極8aが形成された。
ズマ・エッチング装置に移設し、一例として下記の条件
でW−ポリサイド膜8をエッチングした。 CSCl2 流量 20 SCCM S2 Br2 流量 50 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 50 W(13.56
MHz) ウェハ温度 100 ℃ このエッチング過程では、実施例7と異なり、エッチン
グ反応生成物としてWClx の他にWBrx が生成す
る。WBrx の蒸気圧はWClx の蒸気圧よりも高いた
め、本実施例では実施例7と比べてウェハ温度をやや低
く設定しても速やかにエッチングを進行させることがで
きた。また、前述の機構にもとづいて図5(c)に示さ
れるような側壁保護膜5が形成されることにより、異方
性形状を有するゲート電極8aが形成された。
【0063】ところで、このエッチング過程のいまひと
つの重要な特徴は、エッチング・マスクであるTiON
反射防止膜パターン9aに対して高選択性が達成される
メカニズムにある。つまり、TiON反射防止膜パター
ン9aの表面において、Cl* ,Br* 等の作用により
Ti原子が引き抜かれると同時にN原子のダングリング
・ボンドが生成し、このダングリング・ボンドにプラズ
マ中のS原子が結合して窒化イオウ系化合物からなる表
面保護膜10が形成されるからである。この表面保護膜
10の優れた効果により、かくも薄いTiON反射防止
膜パターン9aがエッチング・マスクとして十分な機能
を発揮するわけである。
つの重要な特徴は、エッチング・マスクであるTiON
反射防止膜パターン9aに対して高選択性が達成される
メカニズムにある。つまり、TiON反射防止膜パター
ン9aの表面において、Cl* ,Br* 等の作用により
Ti原子が引き抜かれると同時にN原子のダングリング
・ボンドが生成し、このダングリング・ボンドにプラズ
マ中のS原子が結合して窒化イオウ系化合物からなる表
面保護膜10が形成されるからである。この表面保護膜
10の優れた効果により、かくも薄いTiON反射防止
膜パターン9aがエッチング・マスクとして十分な機能
を発揮するわけである。
【0064】また、本実施例ではレジスト・マスクが用
いられていないことにより、C原子によるゲート酸化膜
2の還元作用を大幅に抑制することができ、ゲート酸化
膜2に対して100以上もの選択比を達成することがで
きた。なお、上記側壁保護膜5および表面保護膜10
は、レジスト・マスク4をアッシングする工程において
同時に除去することができた。
いられていないことにより、C原子によるゲート酸化膜
2の還元作用を大幅に抑制することができ、ゲート酸化
膜2に対して100以上もの選択比を達成することがで
きた。なお、上記側壁保護膜5および表面保護膜10
は、レジスト・マスク4をアッシングする工程において
同時に除去することができた。
【0065】以上、本発明を8例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの各実施例に何ら限定され
るものではない。たとえば、放電解離条件下でプラズマ
中に遊離のSを放出できるイオウ系化合物としては、上
述のS2 F2 ,S2 Br2 の他、SF2 ,SF4 ,S2
F10等の他のフッ化イオウ、S2 Cl2 ,S3 Cl2 ,
SCl2 等の塩化イオウ、S3 Br2 ,SBr2 等の臭
化イオウ、H2 S等を使用することができる。
説明したが、本発明はこれらの各実施例に何ら限定され
るものではない。たとえば、放電解離条件下でプラズマ
中に遊離のSを放出できるイオウ系化合物としては、上
述のS2 F2 ,S2 Br2 の他、SF2 ,SF4 ,S2
F10等の他のフッ化イオウ、S2 Cl2 ,S3 Cl2 ,
SCl2 等の塩化イオウ、S3 Br2 ,SBr2 等の臭
化イオウ、H2 S等を使用することができる。
【0066】以上のイオウ系化合物とチオカルボニル化
合物の組み合わせは任意であるが、特にポリサイド膜の
エッチングを行う場合には、高融点金属のハロゲン化物
の蒸気圧を考慮して、エッチングの進行を妨げない工夫
をすることが、高速化、低汚染化を図る観点から特に望
ましい。エッチング・ガスに添加される窒素系化合物と
しては、上述のN2 の他、NF3 等を用いることができ
る。NH3 は、Sと反応して蒸気圧の低い硫化アンモニ
ウムを生成させる虞れがあるので、推奨されない。
合物の組み合わせは任意であるが、特にポリサイド膜の
エッチングを行う場合には、高融点金属のハロゲン化物
の蒸気圧を考慮して、エッチングの進行を妨げない工夫
をすることが、高速化、低汚染化を図る観点から特に望
ましい。エッチング・ガスに添加される窒素系化合物と
しては、上述のN2 の他、NF3 等を用いることができ
る。NH3 は、Sと反応して蒸気圧の低い硫化アンモニ
ウムを生成させる虞れがあるので、推奨されない。
【0067】さらに、エッチング・ガスには、スパッタ
リング効果,冷却効果,希釈効果を得る目的でHe,A
r等の希ガスが添加されていても良い。
リング効果,冷却効果,希釈効果を得る目的でHe,A
r等の希ガスが添加されていても良い。
【0068】高融点金属シリサイド層は、上述のWSi
x 層の他、MoSix 層,TiSix 層,TaSix 層
等であっても良い。ポリサイド膜の下層側は上述のよう
に多結晶シリコン層を用いるのが一般的であるが、本願
出願人が先に特開昭63−163号公報に開示したよう
に、不純物を導入した非晶質シリコン層を用いても良
い。多結晶シリコン層も非晶質シリコン層も、エッチン
グ特性はほぼ同じである。この非晶質シリコン層も、最
終的にMOS−FETのゲート電極として機能する段階
では多結晶シリコン層に変化しているので、上記ゲート
電極は従前のポリサイド・ゲート電極と同じ構成とな
る。それは、ソース/ドレイン領域に注入された不純物
を拡散させるための熱処理工程で、非晶質が多結晶に変
化するからである。
x 層の他、MoSix 層,TiSix 層,TaSix 層
等であっても良い。ポリサイド膜の下層側は上述のよう
に多結晶シリコン層を用いるのが一般的であるが、本願
出願人が先に特開昭63−163号公報に開示したよう
に、不純物を導入した非晶質シリコン層を用いても良
い。多結晶シリコン層も非晶質シリコン層も、エッチン
グ特性はほぼ同じである。この非晶質シリコン層も、最
終的にMOS−FETのゲート電極として機能する段階
では多結晶シリコン層に変化しているので、上記ゲート
電極は従前のポリサイド・ゲート電極と同じ構成とな
る。それは、ソース/ドレイン領域に注入された不純物
を拡散させるための熱処理工程で、非晶質が多結晶に変
化するからである。
【0069】この他、使用するエッチング装置、エッチ
ング条件、ウェハの構成等は適宜変更可能であることは
言うまでもない。
ング条件、ウェハの構成等は適宜変更可能であることは
言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明ではシリコン系材料層のエッチングにおいて、エッチ
ング・ガスの成分としてチオカルボニル化合物を用いる
ことにより、カーボン系ポリマーの膜質を強化すると共
に、Sを側壁保護膜の構成成分として寄与させることが
できるようになる。したがって、異方性加工に必要な入
射イオン・エネルギーを低下させることができ、高選
択,低ダメージ加工が可能となる。しかも、炭素系ポリ
マーの堆積量を相対的に減ずることができるので、従来
プロセスに比べて低汚染性であり、かつゲート酸化膜に
対する選択性も向上する。また上記プロセスは、従来の
低温エッチングのような中低温域〜極低温域におよぶウ
ェハ冷却を必要とせず、実用的なウェハ温度域で実施で
きる。
明ではシリコン系材料層のエッチングにおいて、エッチ
ング・ガスの成分としてチオカルボニル化合物を用いる
ことにより、カーボン系ポリマーの膜質を強化すると共
に、Sを側壁保護膜の構成成分として寄与させることが
できるようになる。したがって、異方性加工に必要な入
射イオン・エネルギーを低下させることができ、高選
択,低ダメージ加工が可能となる。しかも、炭素系ポリ
マーの堆積量を相対的に減ずることができるので、従来
プロセスに比べて低汚染性であり、かつゲート酸化膜に
対する選択性も向上する。また上記プロセスは、従来の
低温エッチングのような中低温域〜極低温域におよぶウ
ェハ冷却を必要とせず、実用的なウェハ温度域で実施で
きる。
【0071】したがって本発明は、微細なデザイン・ル
ールにもとづいて設計され、高集積度,高性能,高信頼
性を要求される半導体装置の製造に極めて好適である。
もちろん、本発明が有望な脱CFC対策であることは言
うまでもない。
ールにもとづいて設計され、高集積度,高性能,高信頼
性を要求される半導体装置の製造に極めて好適である。
もちろん、本発明が有望な脱CFC対策であることは言
うまでもない。
【図1】本発明を多結晶シリコン・ゲート電極加工に適
用したプロセス例をその工程順にしたがって示す概略断
面図であり、(a)は多結晶シリコン層上にレジスト・
マスクが形成された状態、(b)はゲート電極が形成さ
れた状態をそれぞれ表す。
用したプロセス例をその工程順にしたがって示す概略断
面図であり、(a)は多結晶シリコン層上にレジスト・
マスクが形成された状態、(b)はゲート電極が形成さ
れた状態をそれぞれ表す。
【図2】多結晶シリコン・ゲート電極加工の他のプロセ
ス例において、テーパー化した断面形状を有するゲート
電極が形成された状態を示す概略断面図である。
ス例において、テーパー化した断面形状を有するゲート
電極が形成された状態を示す概略断面図である。
【図3】本発明をディープ・トレンチ加工に適用したプ
ロセス例をその工程順にしたがって示す概略断面図であ
り、(a)は単結晶シリコン基板上にレジスト・マスク
が形成された状態、(b)はディープ・トレンチが形成
された状態をそれぞれ表す。
ロセス例をその工程順にしたがって示す概略断面図であ
り、(a)は単結晶シリコン基板上にレジスト・マスク
が形成された状態、(b)はディープ・トレンチが形成
された状態をそれぞれ表す。
【図4】本発明をW−ポリサイド・ゲート電極加工に適
用したプロセス例をその工程順にしたがって示す概略断
面図であり、(a)はW−ポリサイド膜上にレジスト・
マスクが形成された状態、(b)はWSix 層がエッチ
ングされた状態、(c)は多結晶シリコン層がエッチン
グされ、ゲート電極が完成された状態をそれぞれ表す。
用したプロセス例をその工程順にしたがって示す概略断
面図であり、(a)はW−ポリサイド膜上にレジスト・
マスクが形成された状態、(b)はWSix 層がエッチ
ングされた状態、(c)は多結晶シリコン層がエッチン
グされ、ゲート電極が完成された状態をそれぞれ表す。
【図5】本発明をW−ポリサイド・ゲート電極加工に適
用した他のプロセス例をその工程順にしたがって示す概
略断面図であり、(a)はW−ポリサイド膜上にTiO
N反射防止膜を介してレジスト・マスクが形成された状
態、(b)はTiON反射防止膜パターンが形成された
状態、(c)はTiON反射防止膜パターンをマスクと
してW−ポリサイド膜がエッチングされた状態、(d)
は側壁保護膜と表面保護膜が除去された状態をそれぞれ
表す。
用した他のプロセス例をその工程順にしたがって示す概
略断面図であり、(a)はW−ポリサイド膜上にTiO
N反射防止膜を介してレジスト・マスクが形成された状
態、(b)はTiON反射防止膜パターンが形成された
状態、(c)はTiON反射防止膜パターンをマスクと
してW−ポリサイド膜がエッチングされた状態、(d)
は側壁保護膜と表面保護膜が除去された状態をそれぞれ
表す。
1,11 ・・・単結晶シリコン基板 2 ・・・ゲート酸化膜 3,6 ・・・多結晶シリコン層 3a,3b・・・(多結晶シリコン)ゲート電極 4,12 ・・・レジスト・マスク 5 ・・・側壁保護膜 7 ・・・WSix 層 8 ・・・W−ポリサイド膜 8a ・・・(W−ポリサイド)ゲート電極 9a ・・・TiON反射防止膜パターン 10 ・・・表面保護膜 11a ・・・ディープ・トレンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00
Claims (6)
- 【請求項1】 分子内にハロゲン原子とチオカルボニル
基とを有するチオカルボニル化合物を含むエッチング・
ガスを用いてシリコン系材料層をエッチングすることを
特徴とするドライエッチング方法。 - 【請求項2】 S2 F2 ,SF2 ,SF4 ,S2 F2 か
ら選ばれる少なくとも1種類のフッ化イオウを含むエッ
チング・ガスを用い、ポリサイド膜の上層側を構成する
高融点金属シリサイド層をエッチングする工程と、 分子内にフッ素原子以外のハロゲン原子とチオカルボニ
ル基とを有するチオカルボニル化合物を含むエッチング
・ガスを用い、前記ポリサイド膜の下層側を構成する多
結晶シリコン層をエッチングする工程とを有することを
特徴とするドライエッチング方法。 - 【請求項3】 分子内にフッ素原子以外のハロゲン原子
とチオカルボニル基とを有するチオカルボニル化合物を
含むエッチング・ガスを用い、多結晶シリコン層と高融
点金属シリサイド層とがこの順に積層されてなるポリサ
イド膜を、該ポリサイド膜を保持する基体を加熱しなが
らエッチングすることを特徴とするドライエッチング方
法。 - 【請求項4】 前記エッチング・ガスがH2 ,H2 S,
シラン系化合物から選ばれる少なくとも1種類のハロゲ
ン・ラジカル消費性化合物を含むことを特徴とする請求
項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のドライエッ
チング方法。 - 【請求項5】 前記エッチング・ガスが放電解離条件下
で遊離のイオウを放出し得るイオウ系化合物を含むこと
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
記載のドライエッチング方法。 - 【請求項6】 前記エッチング・ガスが窒素系化合物を
含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれ
か1項に記載のドライエッチング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28227192A JP3185408B2 (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ドライエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28227192A JP3185408B2 (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ドライエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06112170A JPH06112170A (ja) | 1994-04-22 |
JP3185408B2 true JP3185408B2 (ja) | 2001-07-09 |
Family
ID=17650281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28227192A Expired - Fee Related JP3185408B2 (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ドライエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3185408B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI812762B (zh) * | 2018-07-30 | 2023-08-21 | 日商東京威力科創股份有限公司 | 處理被處理體之方法、處理裝置及處理系統 |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP28227192A patent/JP3185408B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06112170A (ja) | 1994-04-22 |
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