JP3348542B2 - シリコン系材料層のパターニング方法 - Google Patents

シリコン系材料層のパターニング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の内部配線等
に用いられる多結晶シリコン等のシリコン系材料層のパ
ターニング方法に関し、特に下地絶縁膜との高選択比が
要求される場合に用いて有効なシリコン系材料層のパタ
ーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置のデザインルール
がハーフミクロンからクォータミクロンのレベルへと微
細化されるに伴い、ドライエッチング等の微細加工技術
に対する要求は一段と厳しさを増している。一例とし
て、MOSトランジスタのゲート絶縁膜の厚さが10n
m程度迄薄膜化されつつあり、多結晶シリコン等のシリ
コン系材料からなるゲート電極のパターニングにおいて
は、下地のゲート絶縁膜との高選択比を達成できるドラ
イエッチング方法が求められる。
【0003】このため近年のゲート電極加工において
は、ECRプラズマやヘリコン波プラズマ等、1×10
10/cm3 以上の高密度プラズマ発生源を有するプラズ
マエッチング装置を用い、Cl系やBr系のエッチング
ガスを採用し、かつ低イオン入射エネルギ条件下でパタ
ーニングを行う方法が一般的である。これは2原子間の
結合エネルギでみると、ゲート絶縁膜を構成するSi−
O結合(800kJ/mole)やSi−N結合(43
9kJ/mole)の結合エネルギよりも、エッチング
の反応生成物を構成するSi−Cl結合(406kJ/
mole)やSi−Br結合(368kJ/mole)
の結合エネルギの方が小さいので、低イオンエネルギ条
件下ではゲート絶縁膜はほとんどエッチングされないた
めである。Cl系やBr系のエッチングガスの採用によ
り、30以上の高選択比を達成することができる。一例
として、HBrガスを用いた多結晶シリコン層の高選択
比エッチング方法は、米国特許第4,502,915号
明細書や、特開平2−224241号公報に開示されて
いる。
【0004】通常、ゲート電極加工を始めとするシリコ
ン材料系層のパターニングにおいては、自然酸化膜のブ
レークスルーを含む高イオンエネルギかつ低選択比のメ
インエッチングと、下地絶縁膜との高選択比を達成する
低イオンエネルギのオーバーエッチングとからなる2段
階エッチングが用いられる。このオーバーエッチング工
程においては、下地絶縁膜の実質的なエッチングレート
は例えば2nm/min以下と非常に小さい値であり、
オーバーエッチング工程中に下地絶縁膜エッチングされ
膜減りすることは殆どない。
【0005】ところで、オーバーエッチング工程中にお
いては、エッチングチャンバの内壁や空間には、前工程
のメインエッチング工程中に発生した反応生成物である
シリコンのハロゲン化物が残留している。この反応生成
物はSiClx 、SiOx Cly 、SiBrx およびS
iOx Bry 等であり、これらのうちの1部は高密度プ
ラズマにより再解離して被処理基板上に堆積する。かか
る再解離堆積のメカニズムについては、例えば第41回
応用物理学関係連合講演会(1994年春季年会)講演
予稿集p573、講演番号30a−ZF−8に報告され
ている。この再解離堆積物はSiOx 系の物質であるた
め、高選択比のオーバーエッチング条件では当然エッチ
ングされず、シリコン材料系層のエッチングを阻害する
方向に働く。そこで、シリコン材料系層のエッチングレ
ートは、この再解離堆積物の堆積反応と、エッチング反
応の競合条件により決定されることとなる。
【0006】このため、エッチング時にイオンの入射の
少ないパターンの側面部分や段差側面部分では、再解離
堆積物の堆積反応が優勢となり、エッチング時間の経過
とともに次第に厚い再解離堆積物によるSiOx 系の側
壁保護膜が蓄積形成される。この様子を従来のシリコン
系材料層のパターニング方法をその工程順に説明する概
略断面図である図5(a)〜(b)および図6(c)〜
(d)と、各工程に対応するプラズマエッチング装置の
概略断面図を示す図5(a’)〜(b’)および図6
(c’)〜(d’)を参照して説明する。
【0007】不純物拡散層等の能動素子(図示せず)を
形成したSi等の半導体基板1上にゲート絶縁膜2およ
び素子分離領域3を形成し、さらにn+ 多結晶シリコン
等よりなるシリコン材料系層4およびパターニング用の
レジストマスク5を形成する。図5(a)に示すこのサ
ンプルを被処理基板とする。この被処理基板15を図5
(a’)に示すECRプラズマエッチング装置10の基
板ステージ上にセッティングする。
【0008】つぎに高イオンエネルギかつ低選択比のメ
インエッチングにより、Si系材料層4のメインエッチ
ングを施す。図5(b)および図5(b’)はこのメイ
ンエッチングの中途段階を示す。レジストマスク5およ
びパターニングされたシリコン系材料層4の側面にはレ
ジストマスク5の分解生成物およびエッチング反応生成
物による側壁保護膜6が付着形成され、異方性の向上に
寄与する。一方、プラズマ7中には排気されるべき上述
した反応生成物7が存在する。
【0009】メインエッチングが終了し、シリコン系材
料パターン4Pが形成された段階で低イオンエネルギか
つ高選択比の条件によるオーバーエッチングに移り、素
子分離領域3の段差部分のSi系材料層の残渣4R等を
除去する。この状態を図6(c)および図6(c’)に
示す。この段階では、プラズマ中に残留する反応生成物
7は高密度プラズマにより再解離し、SiOx 系の側壁
保護膜6が残渣4R側面やシリコン系材料パターン4P
側面にさらに堆積し、成長する。
【0010】オーバーエッチングが終了し、シリコン系
材料層の残渣4Rがあらかたエッチオフされた段階が図
6(d)および図6(d’)である。シリコン系材料層
の残渣4Rの側面に側壁保護膜6が厚く形成された場合
には、これがエッチングのマスクとなりシリコン系材料
層の残渣4Rは素子分離領域3の側面にストリング状に
残る。ストリング状の残渣4Rは段差部分に筋状に残
り、導電性であるために配線間のショートの原因とな
る。さらに、レジストマスク5とシリコン系材料パター
ン4Pの側面に側壁保護膜6が厚く堆積すると、アンダ
カットの防止には好結果をもたらすものの、これは最終
的には除去しなければならない。側壁保護膜6は先に述
べたようにSiOx 系ないしはCl、Br等のハロゲン
原子を含むSiOx 系の物質であるため、エッチング終
了後被処理基板を大気中にとりだすとSiOx 系の物質
に変換される。このため、希HF水溶液等によるウェッ
トエッチングにより除去することは可能である。しかし
側壁保護膜6の膜厚が厚い場合には、このウェットプロ
セスの処理時間が長くなり、結果的にはゲート絶縁膜の
膜厚ロスにつながり、デバイス特性の劣化を招きかねな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の問題点を解決することをその課題とするもので
あり、多結晶シリコン等シリコン系材料層のパターニン
グにおいて、残渣を発生することなく、しかも下地絶縁
膜との高選択比を実現しうるシリコン系材料層のパター
ニング方法を提供することを目的とする。
【0012】また本発明の別の課題は、配線間のショー
トやゲート絶縁膜のダメージによるデバイス不良のな
い、信頼性の高い半導体装置を製造しうるシリコン系材
料層のパターニング方法を提供することである。本発明
の上記以外の課題は、本願明細書の記述および添付図面
の説明により明らかにされる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のシリコン系材料
層のパターニング方法は、上述の課題を解決するために
提案するものであり、絶縁膜上のシリコン系材料層を、
高エッチングレートの第1のエッチング工程と、高選択
比の第2のエッチング工程を含むプラズマエッチングに
よりパターニングする、シリコン系材料層のパターニン
グ方法であって、第2のエッチング工程においてRFバ
イアスパワーを第1のエッチング工程のRFバイアス
ワーから可変した値に設定するとともに、ガス圧力を第
1のエッチング工程のガス圧力より高く設定し、第2の
エッチング工程におけるエッチングガスの排気速度を、
第1のエッチング工程におけるエッチングガスの排気速
度より大きくすることを特徴とするものである。第1の
エッチング工程はジャストエッチング工程迄に相当する
工程であり、第2のエッチング工程はオーバーエッチン
グ工程に相当するものである。
【0014】第2のエッチング工程におけるエッチング
ガスの排気速度は、1000 l/sec以上であるこ
とが望ましい。
【0015】また本発明のもう1つのシリコン系材料層
のパターニング方法は、これも上述の課題を解決するた
めに提案するものであり、絶縁膜上のシリコン系材料層
を、高エッチングレートの第1のエッチング工程と、R
Fバイアスパワーを第1のエッチング工程のRFバイア
スパワーから可変した値に設定するとともに、ガス圧力
を第1のエッチング工程のガス圧力より高く設定した
選択比の第2のエッチング工程を含むプラズマエッチン
グによりパターニングする、シリコン系材料層のパター
ニング方法であって、第1のエッチング工程と、RFバ
イアスが可変された状態の第2のエッチング工程との間
に、マイクロ波パワーを除き、さらに不活性ガスによる
パージ工程を有することを特徴とするものである。すな
わちメインエッチング終了後、エッチング装置内を不活
性ガスで置換後、さらにオーバーエッチング工程を施
す。不活性ガスとしてはHe、Ar、XeそしてKr等
の希ガスや、N2やO2や乾燥空気等を用いてよい。
【0016】本発明で用いるエッチングガスとしては、
Cl系ガス、Br系ガスおよびI系ガスのうちのいずれ
か1種を含むことが望ましい。ここでCl系ガスとして
は、Cl2 、HCl、BCl3 、CCl4 そしてSiC
4 等Cl原子を含むガスを任意に使用できる。またB
r系ガスとしては、Br2 、HBr BBr3 、CBr
4 そしてSiBr4 等Br原子を含むガスを任意に使用
できる。さらにI系ガスとしては、I2 、HI、B
3 、CI4 そしてSiI4 等I原子を含むガスを任意
に使用できる。これらガスを単独または組み合わせて用
いてよい。また添加ガスとして、H2 、N2 、O2 や希
ガス等を混合して用いてもよい。
【0017】本発明で用いるシリコン系材料層は、多結
晶シリコン、非晶質シリコン、高融点金属シリサイドお
よび高融点金属ポリサイド等、Siを構成元素あるいは
主要な構成元素とするものである。もちろんn型、p型
等の不純物を含んでいてよい。
【0018】
【作用】本発明のポイントは、オーバーエッチング時に
被処理基板上に堆積する反応生成物による再解離堆積種
を、エッチングチャンバ内から可及的に排除してオーバ
ーエッチングを施す点にある。
【0019】オーバーエッチングの段階でチャンバ内に
残留している反応生成物は、主として高エッチングレー
トのメインエッチング時に発生したものである。これ
は、被エッチング層の露出面積の小さいオーバーエッチ
ング工程においては、エッチングレートが小さいことも
あり、反応生成物の発生量は少ないためである。したが
って、メインエッチング時に発生した残留反応生成物が
次工程のオーバーエッチングに与える影響を防止するた
めには、残留反応生成物を速やかに排除しつつオーバー
エッチングを施すことが最も効果的である。このために
は、1000 l/sec以上の実効的な排気速度によ
り、オーバーエッチングを施せばよい。
【0020】一方、メインエッチング工程においてはエ
ッチングチャンバ内の反応生成物の滞留は、側壁保護膜
を形成しサイドエッチングを防止するために必要であ
る。このため、エッチングガスの排気速度はオーバーエ
ッチング時より小さい、例えば200 l/sec程度
の低排気速度が望ましい。
【0021】排気速度が異なるエッチングを連続して施
すには、大排気量の真空ポンプを有するエッチング装置
と小排気量の真空ポンプを有するエッチング装置をゲー
トバルブで連接した装置を用いてもよい。しかしより現
実的には、例えば3000l/min程度の大排気量の
真空ポンプと、排気量を制御するコンダクタンスバルブ
を有するエッチング装置を用い、コンダクタンスバルブ
の制御により排気量を切り替えて使用すればよい。
【0022】ところで、大排気量ポンプを用いた高速排
気エッチングの概念は、例えば特開平5−167226
号公報や、1992年ドライプロセスシンポジウム予稿
集p49〜54等に開示ないしは報告がある。しかしい
ずれもメインエッチング工程とオーバーエッチング工程
で排気速度を切り替え、反応生成物の滞留時間を制御す
る本発明の技術的思想は見当たらない。
【0023】装置的制約から大排気量真空ポンプを装備
していないエッチング装置や、装備していても排気速度
の調整が充分におこなえないエッチング装置について
は、メインエッチング終了後、エッチングに影響を及ぼ
さない不活性ガスによりチャンバ内をパージし、残留反
応生成物を排除する。この段階からオーバーエッチング
を施せば、メインエッチング時に発生した残留反応生成
物が次工程のオーバーエッチングに与える影響を防止す
ることが可能である。不活性ガスによるパージは、単に
エッチングガスを停止し真空排気のみで残留反応生成物
を除去するよりははるかに短時間で除去可能である。不
活性ガスは、残留反応生成物と置換すればよいので、プ
ラズマ化する必要はない。不活性ガスのパージと真空排
気を複数回繰り返す、いわゆるサイクルパージを施せば
上記効果は一層徹底される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき、添付図
面を参照しながら説明する。以下参照する図面では、従
来技術の説明で参照した図面と同様の機能を有する部分
には同じ参照番号を付すものとする。
【0025】実施例1 最初に本実施例で用いたプラズマエッチング装置につ
き、図3を参照して説明する。図3に示すプラズマエッ
チング装置は、一例として5000 l/minの大排
気量のターボ分子ポンプ17およびドライポンプ18、
そして例えば100 l/minから3000 l/m
inの範囲で実効排気速度が可変のコンダクタンスバル
ブ16等により真空排気系が構成されている。プラズマ
エッチング装置本体10は従来と同様であり、図示しな
いマグネトロンで発生したマイクロ波をマイクロ波導波
管11と石英製のべルジャ12を経由してエッチングチ
ャンバ内に導入し、ソレノイドコイル13が発生する磁
場との相互作用によりECRモードのプラズマを励起す
る。エッチングチャンバ内には基板ステージ14上に被
処理基板15をセッティングする。
【0026】つぎに本実施例のシリコン系材料層のパタ
ーニング方法を、その工程順に説明する概略断面を示す
図1(a)〜(b)および図2(c)〜(d)と、各工
程に対応するプラズマエッチング装置の概略断面を示
す、図1(a’)〜(b’)および図2(c’)〜
(d’)を参照して説明する。
【0027】図1(a)に示す被処理基板は、不図示の
不純物拡散層等の能動素子群を形成したSi等の半導体
基板1を熱酸化して、厚さ10nmのゲート絶縁膜2お
よび素子分離領域3を形成し、さらに下記LPCVD条
件により、n+ 多結晶シリコン層からなるシリコン系材
料層4を400nmの厚さに堆積し、さらにネガ型化学
増幅型レジストとKrFエキシマレーザリソグラフィに
より、例えば0.35nmの幅にレジストマスク5を形
成したものである。 SiH4 500 sccm PH3 0.3 sccm ガス圧力 100 Pa 被処理基板温度 500 ℃ シリコン系材料層4は、素子分離領域3の厚さを反映し
て約200nmの段差を有する。この被処理基板15を
図1(a’)に示す大排気量の真空ポンプを有するプラ
ズマエッチング装置にセッティングする。
【0028】シリコン系材料層4のメインエッチングと
して、一例として下記条件によりプラズマエッチングを
施す。 Cl2 75 sccm O2 5 sccm ガス圧力 0.4 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 80 W(13.56MHz) 被処理基板温度 20 ℃ 排気速度 200 l/sec 本エッチング工程においては、図1(b)および図1
(b’)に示すように、被エッチング層とエッチングガ
スによる反応生成物7であるSiClx やSiO x Cl
y やレジストマスク5の分解生成物からなる側壁保護膜
6がレジストマスク5側面やパターニングされつつある
シリコン系材料層4の側面に付着形成され、異方性エッ
チングに寄与する。エッチングガスのプラズマ19中に
もこれら反応生成物7が存在する。
【0029】シリコン系材料層4のパターニングが進
み、下地のゲート絶縁膜2が露出する直前、あるいは1
部露出した段階で下記オーバーエッチング条件に切り替
える。この段階では、図2(c)および図2(c’)に
示すように素子分離領域3の段差部にはシリコン系材料
層の残渣4Rが残っている。このオーバーエッチング条
件においては、メインエッチング条件に比較して大排気
速度を採用するので、メインエッチング時に大量に発生
してプラズマ中に残留している反応生成物7は速やかに
除去されその量は少ない。 HBr 120 sccm O2 4 sccm ガス圧力 1.0 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 60 W(13.56MHz) 被処理基板温度 20 ℃ 排気速度 3000 l/sec
【0030】本オーバーエッチング工程では、残渣4R
をはじめとするシリコン系材料層4の残部はSiBrx
やSiOx Bry 等の反応生成物を形成して速やかに除
去されるので、被処理基板上に過剰に再堆積することが
ない。またBr系ガスの採用と、メインエッチングに比
較して低めのRFバイアスパワーの採用により、ゲート
絶縁膜2との選択比は200以上が得らた。このためゲ
ート絶縁膜のダメージの発生がない。加えて、ガス圧力
をメインエッチング時に比較して高く設定しており、等
方性を加味したエッチング条件であり、残渣4Rの除去
は完全なものとなりストリング状に残留することはな
い。オーバーエッチングを終了し、再び排気速度を下げ
た状態を図2(d)および図2(d’)に示す。
【0031】最終的にはレジストマスク5をアッシング
または剥離液で除去し、側壁保護膜6を希HF水溶液で
ライトエッチしてシリコン系材料パターン4Pを完成す
る。本実施例によれば、オーバーエッチング時に大排気
速度とすることにより、反応生成物の過剰な堆積を防
ぎ、ストリング状残渣やゲート絶縁膜の膜減り等による
デバイス特性の劣化を防止することが可能となる。
【0032】実施例2 本実施例は実施例1と同じ被処理基板を、大排気量ポン
プを持たない通常のプラズマエッチング装置により、不
活性ガスによるパージ工程を挿入してパターニングした
例であり、これを本実施例のシリコン系材料層のパター
ニング方法を、その工程順に説明する概略断面である図
4(a)〜(c)および各段階に対応するプラズマエッ
チング装置の概略断面を示す、図4(a’)〜(c’)
を参照して説明する。
【0033】本実施例で採用した被処理基板およびメイ
ンエッチング条件は前実施例と同一であり、メインエッ
チング迄の工程は図1(a)〜(b)および図1
(a’)〜(b’)をもって替えることとし、重複する
説明を省略する。ただし本実施例で用いるプラズマエッ
チング装置は、数百l/secの排気速度の真空ポンプ
を有する通常の装置である。
【0034】メインエッチング終了後、次のオーバーエ
ッチング工程に入る前に、本実施例では下記条件により
不活性ガスのパージを施す。 He 100 sccm ガス圧力 0.5 Pa マイクロ波パワー 0 W RFバイアスパワー 0 W 被処理基板温度 20 ℃ 排気速度 200 l/sec 本パージ工程では、マイクロ波を印加せずプラズマを発
生していないが、エッチングチャンバ内に大量に残留し
ている反応生成物7はその大部分がHeと置換し、除去
される。パージ工程中の被処理基板およびプラズマエッ
チング装置の概略断面図を図4(a)および図4
(a’)に示す。
【0035】続けて、一例として下記条件によりオーバ
ーエッチング条件に切り替える。このオーバーエッチン
グ時には、メインエッチング時に大量に発生してプラズ
マ中に残留している反応生成物7の量は少ない。 HBr 120 sccm O2 4 sccm ガス圧力 1.0 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 60 W(13.56MHz) 被処理基板温度 20 ℃ 排気速度 200 l/sec
【0036】本オーバーエッチング工程では、残渣4R
をはじめとするシリコン系材料層4の残部はSiBrx
やSiOx Bry 等の反応生成物を形成して除去され
る。排気速度は200 l/secと小さいものの、新
たな反応生成物7は生成量は僅かであり、メインエッチ
ング時の反応生成物7の残留量も少ないので、被処理基
板上に過剰な側壁保護膜6として再堆積することがな
い。またBr系ガスの採用と、メインエッチングに比較
して低めのRFバイアスパワーの採用により、ゲート絶
縁膜2との選択比はここでも200以上が達成され、ゲ
ート絶縁膜のダメージの発生もない。加えて、ガス圧力
をメインエッチング時に比較して高く設定しており、等
方性を加味したエッチング条件であり、残渣4Rの除去
は完全なものとなりストリング状に残留することはな
い。オーバーエッチングを終了し、排気速度を下げた状
態を図4(c)および図4(c’)に示す。
【0037】最終的にはレジストマスク5をアッシング
または剥離液で除去し、側壁保護膜6を希HF水溶液で
ライトエッチしてシリコン系材料パターン4Pを完成す
る。本実施例によれば、大排気量ポンプを持たない通常
のプラズマエッチング装置を採用し、オーバーエッチン
グ前に不活性ガスによるパージ工程を挿入することによ
り、過剰の側壁保護膜の堆積を防ぎ、ストリング状残渣
の発生や、ゲート絶縁膜の膜減りやダメージを防止する
ことが可能となる。
【0038】以上、本発明を2例の実施例により説明し
たが本発明はこれら実施例になんら限定されるものでは
ない。
【0039】例えば、実施例1において大排気量条件に
よるオーバーエッチング工程に入る前に、エッチングチ
ャンバ内を不活性ガスによりパージする工程を挿入すれ
ば、残留反応生成物の除去はより一層徹底されたものと
なる。
【0040】シリコン系材料配線あるいはシリコン系材
料層としてn+ 多結晶シリコンによるものを例示した
が、非晶質シリコン、高融点金属シリサイドおよび高融
点金属層ポリサイド等、Siを構成元素あるいは主な構
成元素とする導電性材料やその積層材料についても、本
発明を適用することが可能である。これらの材料層は、
いずれも反応生成物の再解離による過剰な堆積物によ
り、ストリング状の残渣を発生し易い材料である。
【0041】Cl系ガスの代表例としてCl2 を、また
Br系ガスについてはHBrを代表して説明したが、先
述したようにCl、BrやIを構成原子として含むエッ
チングガスを適宜使用可能である。
【0042】前記実施例では、いずれもシリコン系材料
配線を矩形形状に異方性エッチングする際の残渣やゲー
ト絶縁膜の膜減り防止について述べた。本発明はこの目
的以外にも、シリコン系材料配線を順テーパ形状にパタ
ーニングする場合にも適用可能である。この場合には、
側壁保護膜の堆積が多い条件、例えば上述した実施例に
おけるエッチングガス中のO2 ガスの混合比を高めた条
件の採用等により、順テーパー形状のシリコン系材料配
線を得ることが可能である。この場合にも、段差部分の
ストリング状残渣を防止することができる。かかる順テ
ーパー形状の配線は、CCD撮像装置等の下層電極・配
線に採用し、層間絶縁膜や上層配線のステップカバレッ
ジを改善する場合に有用である。
【0043】エッチング装置としては、基板バイアス印
加型ECRプラズマエッチング装置を用いたが、平行平
板型RIE装置、マグネトロンRIE装置であってもよ
い。ヘリコン波プラズマエッチング装置、TCP(Tr
ansformer Coupled Plasma)
エッチング装置、ICP(InductivelyCo
upled Plasma)エッチング装置等の高密度
プラズマエッチング装置を用いれば、さらなる被エッチ
ング基板内の均一性や低ダメージ、高エッチングレート
等が期待できる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればシリコン系材料層からなる被エッチング層をパ
ターニングするに際し、残渣を発生することなく、しか
も下地絶縁膜との高選択比を実現しうるシリコン系材料
層のパターニング方法を提供することが可能となった。
【0045】また本発明によれば、配線間のショートや
ゲート絶縁膜のダメージによるデバイス不良のない、信
頼性の高い半導体装置を製造しうるシリコン系材料層の
パターニング方法を提供することが可能となった。
【0046】これらの効果により、多層配線の採用によ
る高段差を有する半導体装置に用いるシリコン系材料配
線を、信頼性高く形成することが可能となり、本発明が
高集積度の半導体装置の製造プロセスに寄与するところ
は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1のシリコン系材料配
線のパターニング方法の前半を、その工程順に説明する
概略断面図であり、(a)は段差を有する下地上にシリ
コン系材料層およびレジストマスクを形成した状態、
(a’)はこの被処理基板をプラズマエッチング装置に
セッティングした状態、(b)はシリコン系材料層をパ
ターンニングしつつある状態、(b’)はエッチングガ
スのプラズマ中に反応生成物が多量に存在している状態
である。
【図2】本発明を適用した実施例1のシリコン系材料配
線のパターニング方法の後半を、その工程順に説明する
概略断面図であり、(c)はシリコン系材料層の残渣を
オーバーエッチングにより除去しつつある状態、
(c’)は高速排気によりエッチングガスのプラズマ中
に反応生成物がわずかに存在している状態で、(d)は
シリコン系材料層のパターニングが終了した状態、
(d’)はパターニング終了後のプラズマエッチング装
置の状態である。
【図3】本発明を適用した実施例1で用いた大排気量の
プラズマエッチング装置の概略断面図である。
【図4】本発明を適用した実施例2のシリコン系材料配
線のパターニング方法の後半を、その工程順に説明する
概略断面図であり、(a)はシリコン系材料層のメイン
エッチング後、不活性ガスによりパージしつつある状
態、(a’)は不活性ガスのパージにより、チャンバ内
に反応生成物がわずかに存在している状態、(b)はシ
リコン系材料層の残渣をオーバーエッチングにより除去
しつつある状態、(b’)はオーバーエッチング時のプ
ラズマ中の反応生成物の様子を示す状態、(c)はシリ
コン系材料層のパターニングが終了した状態、(c’)
はパターニング終了後のプラズマエッチング装置の状態
である。
【図5】従来のシリコン系材料層のパターニング方法の
前半をその工程順に説明する概略断面図であり、(a)
は段差を有する下地上にシリコン系材料層およびレジス
トマスクを形成した状態、(a’)はこの被処理基板を
プラズマエッチング装置にセッティングした状態、
(b)はシリコン系材料層をパターンニングしつつある
状態、(b’)はエッチングガスのプラズマ中に反応生
成物が多量に存在している状態である。
【図6】従来のシリコン系材料層のパターニング方法の
後半をその工程順に説明する概略断面図であり、(c)
はシリコン系材料層の残渣をオーバーエッチングする際
に、反応生成物の再解離により過剰の側壁保護膜が堆積
している状態、(c’)はオーバーエッチング時のプラ
ズマ中に多量の反応生成物が残存している状態、(d)
はシリコン系材料層のパターニングが終了し、段差側面
にストリング状残渣がのこされた状態、(d’)はパタ
ーニング終了後のプラズマエッチング装置の状態であ
る。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 ゲート絶縁膜 3 素子分離領域 4 シリコン系材料層 4P シリコン系材料パターン 4R 残渣 5 レジストマスク 6 側壁保護膜 7 反応生成物 10 プラズマエッチング装置 11 マイクロ波導波管 12 べルジャ 13 ソレノイドコイル 14 基板ステージ 15 被処理基板 16 コンダクタンスバルブ 17 ターボ分子ポンプ 18 ドライポンプ 19 プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/3213

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁膜上のシリコン系材料層を、高エッ
    チングレートの第1のエッチング工程と、高選択比の第
    2のエッチング工程を含むプラズマエッチングによりパ
    ターニングする、シリコン系材料層のパターニング方法
    であって、 前記第2のエッチング工程においてRFバイアスパワー
    を前記第1のエッチング工程のRFバイアスパワーから
    可変した値に設定するとともに、ガス圧力を前記第1の
    エッチング工程のガス圧力より高く設定し、前記第2の
    エッチング工程におけるエッチングガスの排気速度は、
    前記第1のエッチング工程におけるエッチングガスの排
    気速度より大きいことを特徴とする、シリコン系材料層
    のパターニング方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のエッチング工程におけるエッ
    チングガスの排気速度は、1000 l/sec以上で
    あることを特徴とする、請求項1記載のシリコン系材料
    層のパターニング方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチングガスは、Cl系ガス、B
    r系ガスおよびI系ガスのうちのいずれか1種を含むこ
    とを特徴とする、請求項1記載のシリコン系材料層のパ
    ターニング方法。
  4. 【請求項4】 前記シリコン系材料層は、多結晶シリコ
    ン、非晶質シリコン、高融点金属シリサイドおよび高融
    点金属ポリサイドからなる群から選ばれる少なくとも1
    種であることを特徴とする、請求項1記載のシリコン系
    材料層のパターニング方法。
  5. 【請求項5】 絶縁膜上のシリコン系材料層を、高エッ
    チングレートの第1のエッチング工程と、RFバイアス
    パワーを前記第1のエッチング工程のRFバイアスパワ
    ーから可変した値に設定するとともに、ガス圧力を前記
    第1のエッチング工程のガス圧力より高く設定した高選
    択比の第2のエッチング工程を含むプラズマエッチング
    によりパターニングする、シリコン系材料層のパターニ
    ング方法であって、 前記第1のエッチング工程と、前記第2のエッチング工
    程との間に、マイクロ波パワーを除き、さらに不活性ガ
    スによるパージ工程を有することを特徴とする、シリコ
    ン系材料層のパターニング方法。
  6. 【請求項6】 エッチングガスは、Cl系ガス、Br系
    ガスおよびI系ガスのうちいずれか1種を含むことを特
    徴とする、請求項5記載のシリコン系材料層のパターニ
    ング方法。
  7. 【請求項7】 前記シリコン系材料層は、多結晶シリコ
    ン、非晶質シリコン、高融点金属シリサイドおよび高融
    点金属ポリサイドからなる群から選ばれる少なくとも1
    種であることを特徴とする、請求項5記載のシリコン系
    材料層のパターニング方法。
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