JPH063490A - 原子炉給水制御装置 - Google Patents

原子炉給水制御装置

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JPH063490A
JPH063490A JP4160569A JP16056992A JPH063490A JP H063490 A JPH063490 A JP H063490A JP 4160569 A JP4160569 A JP 4160569A JP 16056992 A JP16056992 A JP 16056992A JP H063490 A JPH063490 A JP H063490A
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JP
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reactor
water supply
water
flow rate
driven
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JP4160569A
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English (en)
Inventor
Tomoya Terada
友也 寺田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1系列の電動機駆動給水ラインに給水流量調節
弁を備えた制御給水ラインを併設して、原子炉の起動、
停止時に行う電動機駆動原子炉給水ポンプの起動、停止
を、原子炉における水位変動や各特性に影響を与えずに
実施できる原子炉給水制御装置を提供する。 【構成】沸騰水型原子炉の給水系3に原子炉給水手段と
して用いる電動機駆動原子炉給水ポンプ4と給水流量調
節弁5を直列に設けた電動機駆動給水ライン6と、この
電動機駆動給水ライン6と並列に給水流量調節手段31を
設けた制御給水ライン32およびタービン駆動給水ライン
7を結合すると共に、前記電動機駆動原子炉給水ポンプ
4の起動および停止に際して前記制御給水ライン32を給
水系3として炉水位および給水制御を行う給水制御装置
30を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉の水位を
制御する給水制御装置に係り、特に原子炉の起動、停止
時おける電動機駆動原子炉給水ポンプの起動、停止運転
時の給水制御を行う原子炉給水制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉においては、原子炉内で
沸騰して外部へ蒸気となって出て行く水を補給して、原
子炉水位を一定に制御するための原子炉給水制御装置が
設けられている。この原子炉給水制御装置は、高い圧力
の水を原子炉内へ送り込むためのタービン駆動原子炉給
水ポンプと、これに併設して電動機駆動原子炉給水ポン
プおよび、この吐出側に流量調節手段である給水流量調
節弁を設けている。
【0003】出力運転時にはタービン駆動原子炉給水ポ
ンプの速度を変化させ、原子炉の起動、停止等の低出力
時には電動機駆動原子炉給水ポンプの運転と給水流量調
節弁の開度を調節することで、原子炉への給水流量を制
御して原子炉水位を一定に保持するようにしている。
【0004】従来の沸騰水型原子炉では前記電動機駆動
原子炉給水ポンプ、および給水流量調節弁は、通常A
系、B系の2系列の電動機駆動給水ラインに設置されて
おり、原子炉の起動、停止の際には以下の手順で操作さ
れる。 原子炉起動の場合
【0005】(1) 起動初期の原子炉の圧力が低い状態で
は、電動機駆動原子炉給水ポンプを運転しなくても、既
に運転中の復水ポンプの吐出圧力により原子炉への給水
が十分供給できるため、電動機駆動原子炉給水ポンプは
2台共停止させ、給水流量調節弁はA系またはB系の1
系列を使用した状態(給水制御状態)で運転する。
【0006】(2) 原子炉出力が上昇して圧力が高くなっ
てくる( 1100MWe級では炉圧約40Kg/cm2 )と、電動機
駆動原子炉給水ポンプなしでは給水が困難となるため、
停止している電動機駆動原子炉給水ポンプの内1台を以
下の手順で起動する。
【0007】(a) 上記(1) でA系電動機駆動給水ライン
の給水流量調節弁が給水制御状態の場合は、使用されて
いないB系電動機駆動給水ラインの電動機駆動原子炉給
水ポンプを起動する。
【0008】この起動の際は、使用していないB系の給
水流量調節弁が全閉しているため、B系の電動機駆動原
子炉給水ポンプを起動しても起動に際しての原子炉への
影響は生じない。なお、この時に原子炉への給水制御は
A系の給水流量調節弁で正常に行われる。 (b) B系の電動機駆動原子炉給水ポンプが起動すると、
B系給水流量調節弁を開き、このB系電動機駆動給水ラ
インを給水制御状態とする。
【0009】(3) 原子炉の圧力がさらに高くなると、電
動機駆動原子炉給水ポンプを運転していないA系電動機
駆動給水ラインからは給水されなくなり、原子炉への給
水は全てB系電動機駆動給水ラインから行われるように
なる。
【0010】(4) 原子炉出力がさらに高くなる( 1100M
We級では発電出力約20%)と、タービン駆動原子炉給水
ポンプを起動してタービン駆動給水ラインを給水制御状
態とした後に、電動機駆動原子炉給水ポンプからタービ
ン駆動原子炉給水ポンプへの給水切替えを行うため、運
転中の電動機駆動原子炉給水ポンプ側の給水流量調節弁
を全閉にした後に、電動機駆動原子炉給水ポンプを停止
し、これにより原子炉への給水は全てタービン駆動原子
炉給水ポンプによって行われるようになる。 原子炉停止の場合
【0011】(5) 原子炉出力を下げる途中で、必要とす
る給水流量が減少してタービン駆動原子炉給水ポンプに
よる給水を必要としなくなる( 1100MWe級では発電機出
力約20%)と、タービン駆動原子炉給水ポンプから電動
機駆動原子炉給水ポンプへの給水切替えを行うため、電
動機駆動給水ラインで給水制御状態にある給水流量調節
弁の内、起動しようとする電動機駆動給水ラインの電動
機駆動原子炉給水ポンプの給水流量調節弁を全閉した後
に、当該電動機駆動原子炉給水ポンプを起動する。
【0012】(6) 起動した電動機駆動原子炉給水ポンプ
の流量を増加させ、再び給水流量調節弁を給水制御状態
にした後に、タービン駆動原子炉給水ポンプから電動機
駆動原子炉給水ポンプへの給水切替えを行い、タービン
駆動原子炉給水ポンプを停止し、これにより原子炉への
給水は全て電動機駆動原子炉給水ポンプから行われるよ
うになる。
【0013】(7) 原子炉の圧力がに低くなる( 1100MWe
級では炉圧約40kg/cm2 )と、電動機駆動原子炉給水ポ
ンプなしの状態でも給水が可能となるため、運転してい
る電動機駆動原子炉給水ポンプの1台を以下の手順で停
止する。
【0014】(a) 給水制御状態にある電動機駆動給水ラ
イン(運転中の電動機駆動原子炉給水ポンプ側)の給水
流量調節弁を全閉にして、電動機駆動原子炉給水ポンプ
を停止している電動機駆動給水ラインの給水流量調節弁
へ給水制御を全て移行させる。 (b) 運転中の電動機駆動原子炉給水ポンプを停止させ
る。
【0015】一方、最近の沸騰水型原子炉では、従来
A,Bの2系列設置されていた電動機駆動原子炉給水ポ
ンプおよび給水流量調節弁による電動機駆動給水ライン
が、経済性の観点から1系列設置となっているために、
前記のような操作ができなくなってしまい、原子炉の起
動、停止の際は以下の手順で操作されている。
【0016】図3のブロック構成図は、この電動機駆動
原子炉給水ポンプと給水流量調節弁による電動機駆動給
水ラインが1系列とした沸騰水型原子炉の電動機駆動原
子炉給水ポンプ廻りの原子炉給水制御装置を示す。
【0017】この原子炉給水制御装置において、原子炉
1につながる主蒸気系2と給水系3とにより原子炉内の
水位は一定に保たれている。この給水系3には電動機駆
動原子炉給水ポンプ4と給水流量調節弁5で構成する電
動機駆動給水ライン6と、この電動機駆動給水ライン6
に並列に結合されている図示しないタービン駆動原子炉
給水ポンプで構成するタービン駆動給水ライン7が設け
られており、給水制御装置8にて制御されるように構成
している。
【0018】給水制御装置8は、入力される給水流量信
号S1 ,主蒸気流量信号S2 ,原子炉水位信号S3 ,原
子炉水位設定信号S4 および給水流量調節弁5の開度信
号S5 により前記電動機給水ライン6の給水流量調節弁
5の開度を変化させることで、原子炉1への給水流量を
調節して原子炉水位を一定に保つ。
【0019】また給水制御指令信号S6 は、給水流量信
号S1 と主蒸気流量信号S2 との差を補正信号とし、単
・三要素切替器9を介して前記水位設定信号S4 と原子
炉水位信号S3 との差でつくられ、給水制御モード10が
[A](自動)を選択した時のみ下位へ信号が出力され
る。
【0020】給水流量調節弁開度指令信号S7 は、水位
設定信号S4 と原子炉水位信号S3の差でつくられる前
記給水制御指令信号S6 と、給水流量調節弁5からの開
度信号S5 との差がPID制御器11を通って出力される
もので、PID制御器11における比例・積分・微分の自
動制御(以下PID制御と略称する)によって、前記給
水制御指令信号S6 と開度信号S5 の差を零とするよう
に制御される。この結果、原子炉水位信号S3 が水位設
定信号S4 よりも大きい時は、給水流量を減少方向に、
また小さいときは増加方向に変化される。
【0021】給水流量調節弁5は、前記給水流量調節弁
開度指令信号S7 を受けて給水流量を変える流量調節手
段であり、電動機駆動原子炉給水ポンプ4の出口側にあ
って原子炉1への給水流量を調節して原子炉1の水位を
制御する。以上の構成の原子炉給水制御装置において、 原子炉起動の場合 (A) 起動初期で原子炉の圧力が低い状態では、電動機駆
動原子炉給水ポンプ4を運転しなくても原子炉1へ給水
できるため、電動機駆動原子炉給水ポンプ4は停止した
まま、給水制御モード10にて[A](自動)を選択して
給水流量調節弁5は給水制御状態で運転される。
【0022】(B) 原子炉出力が上昇して圧力が高くなっ
てくる( 1100MWe級では炉圧40kg/cm2 )と、電動機駆
動原子炉給水ポンプ4を運転しないと給水が困難になる
ため、今迄停止していた電動機駆動原子炉給水ポンプ4
を以下の手順で起動する。
【0023】(a) 上記(A) で給水流量調節弁5が給水制
御状態であることを確認(給水制御モード10にて[A]
(自動)を選択)して、電動機駆動原子炉給水ポンプ4
を起動する。
【0024】(b) 電動機駆動原子炉給水ポンプ4起動の
際は、給水流量調節弁5により給水制御中であり、起動
後に電動機駆動原子炉給水ポンプ4の高い吐出圧力が原
子炉1加わるため、運転員は原子炉水位へ大きな影響が
無いかの確認を指示計等で監視する。
【0025】(C) 原子炉の出力がさらに高くなる( 110
0MWe級では発電機出力約20%)と、図示しないタービン
駆動原子炉給水ポンプを起動して、電動機駆動給水ライ
ン6からタービン駆動原子炉給水ポンプのタービン駆動
給水ライン7への切替えを行い、切替え後は電動機駆動
原子炉給水ポンプ4を停止して、原子炉への給水は全て
タービン駆動給水ライン7から行われるようにする。 原子炉停止の場合
【0026】(D) 原子炉の出力を下げる途中でタービン
駆動原子炉給水ポンプによる給水を必要としなくなる
( 1100MWe級では発電機出力約20%)と、タービン駆動
給水ライン7から電動機駆動原子炉給水ポンプ4の電動
機駆動給水ライン6への切替えを行うため、給水制御モ
ード10を[M](手動)に選択し、給水制御状態にある
給水流量調節弁5を手動操作にて全閉にした後に、電動
機駆動原子炉給水ポンプ4を起動する。
【0027】(E) 起動した電動機駆動原子炉給水ポンプ
4の流量を増加させて、再び給水流量調節弁5を給水制
御状態(給水制御モード10を[A](自動)に選択)に
した後に、タービン駆動給水ライン7を給水系3から切
離して、タービン駆動原子炉給水ポンプから電動機駆動
原子炉給水ポンプ4への給水切替えを行い、タービン駆
動原子炉給水ポンプを停止して、これにより原子炉1へ
の給水は全て電動機駆動原子炉給水ポンプ4による電動
機駆動給水ライン6から行われるようになる。
【0028】(F) 原子炉の圧力がさらに低くなる( 110
0MWe級では炉圧40kg/cm2 )と、電動機駆動原子炉給水
ポンプ4を運転しない状態でも給水が可能となるため、
運転していた電動機駆動原子炉給水ポンプ4を以下の手
順で停止する。 (a) 給水流量調節弁5が給水制御状態にあることを確認
した後に、運転中の電動機駆動原子炉給水ポンプ4を停
止する。
【0029】(b) 電動機駆動原子炉給水ポンプ4を停止
する際は、給水流量調節弁5により給水制御中のため、
電動機駆動原子炉給水ポンプ4を停止した後に電動機駆
動原子炉給水ポンプ4の吐出圧力(原子炉1に加わる圧
力)が急激に低下するため、原子炉水位への影響が無い
かを指示計等で監視する。
【0030】図4の特性図は原子炉起動時(上記手段
(B) )における電動機駆動原子炉給水ポンプ4および給
水流量調節弁5の作動と、原子炉1への影響を例示した
もので、原子炉水位15、原子炉圧力16、炉水温度17に図
示のような変動が生じる。
【0031】すなわち、原子炉起動時の上記手順(B) に
よる方法では、電動機駆動原子炉給水ポンプ4が起動を
する時点18では、調節弁開度19で示すように、給水流量
調節弁5が開いた状態であるため、この電動機駆動原子
炉給水ポンプ4の起動に伴う吐出口圧力の急激な上昇
が、原子炉圧力16および給水流量20へ影響を与え、原子
炉水位15は急低下と急上昇を繰返す変動が生じる。な
お、一点鎖線21は水位設定値を表す。
【0032】電動機駆動原子炉給水ポンプ4の起動で原
子炉圧力16が急上昇し、この圧力上昇により原子炉1内
で発生している蒸気の泡(以下ボイドと呼ぶ)が減少し
て原子炉水位15は急低下し、水位設定値21と大幅な負の
偏差を生じるようになる。
【0033】給水制御装置8は、原子炉水位15を回復す
るために給水流量調節弁5に対して弁開指令を発し、時
点22では給水流量調節弁開度19が全開となり、給水流量
20は増加する。
【0034】しかし、原子炉起動時における蒸気発生量
は少なく、この給水流量増により原子炉水位15は急増す
るため、給水流量調節弁5は弁開度を全閉として一旦給
水流量20を削減させ、原子炉水位15の正常復帰の時点23
を待って再び弁開動作を行い、以後は調節弁開度19を調
整して給水流量20を制御し、原子炉水位15を次第に水位
設定値21に沿った定常水位に整定して行く。
【0035】しかしながら、この原子炉水位15が定常水
位に整定される間に図4に示すように、原子炉水位15、
原子炉圧力16、炉水温度17および給水流量20は、大きな
変動が生じ、給水流量調節弁5も複雑に作動して調節弁
開度19が変わる。従って運転員は原子炉水位15が定常水
位に整定されるまで注意深く監視をしている。なお、原
子炉停止に際して電動機駆動原子炉給水ポンプ4の停止
を行う上記手段(F) の場合には、ほぼ図4に示す変化と
逆の変動が生じる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】最近の沸騰水型原子炉
では、電動機駆動原子炉給水ポンプと給水流量調節弁が
1系列しか設置されないために、原子炉の起動、停止時
の低出力状態で行われる電動機駆動原子炉給水ポンプの
起動、停止の際に給水流量調節弁を全閉にすることがで
きず、このため電動機駆動原子炉給水ポンプの起動、停
止によって原子炉の水位等に変動を与えるという支障が
あった。また原子炉への影響監視、および影響後の修復
操作は運転員にとって多大な負担となることが課題であ
った。
【0037】本発明の目的の目的とするところは、1系
列の電動機駆動給水ラインに第2の給水流量調節弁を備
えた制御給水ラインを併設して、原子炉の起動、停止時
に行う電動機駆動原子炉給水ポンプの起動、停止を、原
子炉における水位変動や各特性に影響を与えずに実施で
きる原子炉給水制御装置を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】沸騰水型原子炉の給水系
に原子炉給水手段として用いる電動機駆動原子炉給水ポ
ンプと給水流量調節弁を直列に設けた電動機駆動給水ラ
インと、この電動機駆動給水ラインと並列に給水流量調
節手段を設けた制御給水ラインおよびタービン駆動原子
炉給水ポンプによるタービン駆動給水ラインを結合する
と共に、前記電動機駆動原子炉給水ポンプの起動と停止
に際して前記制御給水ラインを給水系として炉水位およ
び給水制御を行う給水制御装置を備えたことを特徴とす
る。
【0039】
【作用】原子炉の起動および停止に伴う電動機駆動原子
炉給水ポンプの起動、停止操作に先立ち、原子炉への給
水制御状態を電動機駆動原子炉給水ポンプを備えた電動
機駆動給水ラインから、給水流量調節弁のみを備えた制
御給水ラインへ移行させ、電動機駆動給水ラインは給水
流量調節弁を全閉として、原子炉の給水系から一旦切離
した状態で電動機駆動原子炉給水ポンプの起動および停
止を行う。
【0040】電動機駆動原子炉給水ポンプの起動が完了
した後の、この電動機駆動給水ラインの給水系に対する
編入は、給水流量調節弁の開度操作を手動で行い。所定
開度に到する迄は前記制御給水ラインにより給水制御と
し、これ以降は運転された電動機駆動原子炉給水ポンプ
の電動機駆動給水ラインと共に、給水制御をする。
【0041】また電動機駆動原子炉給水ポンプの停止
も、電動機駆動給水ラインを給水系から分離した後に実
施し、停止完了後に再び給水系に編入されるので、電動
機駆動原子炉給水ポンプの起動、停止に際しての原子炉
水位初め各特性への変動は生じない。
【0042】
【実施例】本発明の一実施例につき図面を参照して説明
する。なお、上記した従来技術と同じ構成部分について
は同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】原子炉給水制御装置は図1のブロック構成
図に示すように、原子炉1につながる主蒸気系2から出
て行く蒸気を、給水系3より供給する給水を給水制御装
置30にて制御することにより原子炉水位を一定に維持し
ている。
【0044】前記給水系3は、原子炉1と図示しない復
水器の間にあって、電動機駆動原子炉給水ポンプ4と給
水流量調節弁5を直列にして形成された電動機駆動給水
ライン6と、第2の給水流量調節弁31のみで形成する制
御給水ライン32が並列に接続されており、さらに図示し
ないタービン駆動原子炉給水ポンプで形成されたタービ
ン駆動給水ライン7が同じく並列に設置されて構成され
ている。
【0045】給水制御装置30は、給水流量信号S1 ,主
蒸気流量信号S2 ,原子炉水位信号S3 ,原子炉水位設
定信号S4 と、給水流量調節弁5の開度信号S5 および
第2の給水流量調節弁31の開度信号S15を入力して前記
給水流量調節弁5および第2の給水流量調節弁31の開度
を変化させる。
【0046】これにより原子炉1に対する給水流量を制
御して原子炉水位を一定に維持するが、給水制御指令信
号S6 は給水流量信号S1 と主蒸気流量信号S2 との差
を補正信号とし、この採用を選択する単・三要素切替器
9を介して水位設定信号S4と原子炉水位信号S3 との
差でつくられ、給水制御モード10,33が[A](自動)
を選択した時のみ下位へ信号が出力される。なお、給水
制御モード10,33における[M](手動)は運転員によ
る手動操作を、また[S](設定)は所定の設定値によ
り制御するモードを示す。
【0047】前記電動機駆動給水ライン6および制御給
水ライン32の給水流量調節弁5および第2の給水流量調
節弁31に対する開度指令信号S7,S17は、原子炉水位
信号S3 と水位設定信号S4 の差でつくられる給水制御
指令信号S6 と、給水流量調節弁5および第2の給水流
量調節弁31の各開度信号S5 ,S15との差がPID制御
器11,34を通って出力される。
【0048】なお、このPID制御によって前記給水制
御指令信号S6 と、開度信号S5 および開度信号S15と
の差を零とするように制御される。その結果、原子炉水
位信号S3 が水位設定信号S4 よりも小さい時は給水流
量を増加方向に、大きい時は減少方向に変化させる。
【0049】給水流量調節弁5と第2の給水流量調節弁
31は、夫々前記開度指令信号S7,S17を受けて流量を
変える流量調節手段であり、夫々給水ライン6、および
第2の給水ライン32において原子炉1への給水流量を調
節して原子炉1の水位を制御するように構成されてい
る。次に上記構成による作用について説明する。
【0050】原子炉の起動初期は低出力時であり電動機
駆動原子炉給水ポンプ4による給水を必要としない場合
では、図1に示す給水制御モード10,33はいずれも
[A](自動)に選択されていて、給水流量調節弁5お
よび第2の給水流量調節弁31の開度はほぼ同一で、電動
機駆動給水ライン6と制御給水ライン32の両方が給水制
御状態でありほぼ同量の給水が流れている。
【0051】この状態から原子炉出力が上昇して電動機
駆動原子炉給水ポンプ4の起動が必要となった時には、
先ず給水制御状態にある電動機駆動給水ライン6を、制
御給水ライン32に移行させるため、この制御給水ライン
32の給水制御モード33を[M](手動)に選択し、運転
員が手動操作により第2の給水流量調節弁31を給水制御
指令信号S6 に合った開度まで開操作する。
【0052】この時に制御給水ライン32により原子炉1
に供給される給水流量は、前記給水制御状態(給水制御
モード10は[A](自動)に選択)にある電動機駆動給
水ライン6の給水流量調節弁5にて適切に制御されるた
め、原子炉1の水位は一定に維持されている。
【0053】すなわち、給水制御指令信号S6 は給水制
御モード10を経由し、給水流量調節弁開度指令信号S7
となって給水流量調節弁5を制御して、前記制御給水ラ
イン32における第2の給水流量調節弁31が手動により開
き、給水量が増加した分だけ給水流量調節弁5が自動的
に閉じて、電動機駆動給水ライン6における流量が減少
する。
【0054】次に制御給水ライン32の第2の給水流量調
節弁31に対する給水制御モード33を[M](手動)から
[A](自動)に切替えて、制御給水ライン32も給水制
御状態にする。これにより2つの給水流量調節弁5,31
は、夫々前記給水制御指令信号S6 と各開度信号S5 ,
S15との偏差が零になるようにPID制御器11,34を介
して出力される給水流量調節弁開度指令信号S7 ,S17
で制御される。
【0055】さらに、電動機駆動給水ライン6の給水制
御モード10を[A](自動)から[M](手動)に切替
えて、給水流量調節弁5を給水制御指令信号S6 から切
離すと共に、手動操作により全閉にする。これにより電
動機駆動原子炉給水ポンプ4を設けた電動機駆動給水ラ
イン6の給水流量は零になり、原子炉1への給水は全て
給水制御状態である制御給水ライン32に移行される。
【0056】なお、給水流量調節弁5を手動操作により
全閉して、給水ルートを制御給水ライン32の単独に移行
する過程、および移行後の給水流量の制御は、給水制御
指令信号S6 ,開度信号S15およびPID制御器34から
の給水流量調節弁開度指令信号S17により第2の給水流
量調節弁31が制御されて原子炉1の水位を一定に維持す
る。
【0057】電動機駆動原子炉給水ポンプ4の起動は、
上記給水流量調節弁5が全閉となって、給水ルートが制
御給水ライン32に単独移行された後に行ない、起動完了
後は、引続いて電動機駆動給水ライン6の給水系3への
編入を実施する。なお、電動機駆動原子炉給水ポンプ4
の起動に際し、吐出側にある給水流量調節弁5は全閉さ
れているため、起動時における給水の圧力上昇等の影響
は原子炉1に一切加わらない。
【0058】電動機駆動原子炉給水ポンプ4の起動が完
了した後は、給水流量調節弁5を手動操作にて給水制御
指令信号S6 に合った開度まで開操作する。なお、これ
ら手動操作による給水流量調節弁5の開あるいは閉時に
おいて給水系3から原子炉1に供給される給水流量は、
先に給水制御状態にある制御給水ライン32、すなわち第
2の給水流量調節弁31にて制御されているため原子炉1
の水位は一定に保たれる。
【0059】次に給水制御モード10を[A](自動)に
選択し、電動機駆動給水ライン6を給水制御状態にす
る。これにより給水流量調節弁5は、給水流量調節弁給
水制御指令信号S6 に従って開度信号S5 との偏差が零
になるようにPID制御器11を介して給水流量調節弁開
度指令信号S7 が出力されて、前記制御給水ライン32の
第2の給水流量調節弁31と共に給水制御を行う。
【0060】なお、低出力時の原子炉停止時における電
動機駆動原子炉給水ポンプ4の停止は、上記起動時のほ
ぼ逆の操作を行うことで実現され、同様に原子炉1の水
位および他の特性に変動を与えずに実施できる。
【0061】図2の特性図は上記した原子炉起動時にお
ける電動機駆動原子炉給水ポンプ4、給水流量調節弁5
および第2の給水流量調節弁31の作動と、原子炉1への
影響例を示したものである。
【0062】原子炉の起動初期で、電動機駆動原子炉給
水ポンプ4による給水を必要としない状態においては、
給水制御モード10,33は[A](自動)に選択されてお
り、給水流量調節弁5と第2の給水流量調節弁31は給水
制御状態で、各調節弁開度19と調節弁開度24はほぼ同一
開度となっている。
【0063】電動機駆動原子炉給水ポンプ4を起動する
ための給水ライン移行開始点25にて、給水制御モード33
を[M](手動)に選択して、第2の給水流量調節弁31
を開度24のように給水制御指令信号S6 に合った開度ま
で開操作する。これにより給水制御状態にある給水流量
調節弁5は自動的に調節弁開度19で示すように閉作動
し、給水流量20を制御して原子炉水位15を一定に維持す
る。ここで曲線17は炉水温度を、一点鎖線21は水位設定
値を表す。
【0064】次いで給水制御モード33を[A](自動)
に、また給水制御モード10を[M](手動)に切替え
て、第2の給水流量調節弁31を給水制御状態にすると共
に、給水流量調節弁5を運転員が手動操作により全閉と
する。これにより給水系3は給水ライン32単独に移行し
て、電動機駆動給水ライン6が給水系3から切離されて
原子炉給水ポンプ4の起動条件が整う。
【0065】電動機駆動原子炉給水ポンプ4は、給水流
量調節弁5が全閉にされた時点18(電動機駆動原子炉給
水ポンプ4の起動)から、起動が完了するまでは第2の
給水流量調節弁31により給水制御される。従って、電動
機駆動原子炉給水ポンプ4起動の際の吐出圧力による原
子炉1への影響は、原子炉水位15、原子炉圧力16、炉水
温度17さらに給水流量20に示すように生じない。
【0066】電動機駆動原子炉給水ポンプ4の起動が完
了した時点26で、給水流量調節弁5を手動操作にて給水
制御指令信号S6 に合った開度まで開操作する。この給
水流量調節弁5の開操作時における原子炉1に供給され
る給水流量は、既に給水制御状態にある制御給水ライン
32の第2の給水流量調節弁31にて制御されているため原
子炉1の水位は一定に保たれる。
【0067】給水流量調節弁5が所定の開度になった時
点27(給水ライン編入)では、第2の給水流量調節弁31
も自動制御されて給水流量調節弁5とほぼ同じ開度とな
る。この給水ライン編入点27で給水制御モード10を
[A](自動)に選択すると、給水流量調節弁5が給水
制御となり給水ライン6が再び給水系3に編入される。
【0068】これ以降は原子炉1への給水は電動機駆動
給水ライン6と制御給水ライン32により、いずれも給水
制御状態の給水流量調節弁5と第2の給水流量調節弁31
を介して供給され、原子炉水位15を水位設定値21に沿っ
て制御されるため、原子炉水位15を始め、給水流量20、
原子炉圧力16および炉水温度17に変動が生じない。な
お、原子炉停止に際して電動機駆動原子炉給水ポンプ4
を停止する場合には、図2に示した変化とほぼ逆の変化
となるが大きな変動は生じない。
【0069】
【発明の効果】以上本発明によれば、1系列の電動機駆
動原子炉給水ポンプによる原子炉給水系において、原子
炉の起動、停止時に実施する電動機駆動原子炉給水ポン
プの起動および停止に際して、原子炉における水位は勿
論、他の特性にも変動を与えずに操作することができ、
さらに、運転員の負担が軽減されると共に、原子力プラ
ントの運転の効率および信頼性を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のブロック構成図。
【図2】本発明に係る一実施例の電動機駆動原子炉給水
ポンプ起動時の特性図。
【図3】従来の原子炉給水制御装置のブロック構造図。
【図4】従来の電動機駆動原子炉給水ポンプ起動時の特
性図。
【符号の説明】
1…原子炉、2…主蒸気系、3…給水系、4…電動機駆
動原子炉給水ポンプ、5…給水流量調節弁、6…電動機
駆動給水ライン、7…タービン駆動給水ライン、9…単
・三要素切換器、10,33…給水制御モード、11,34…P
ID制御器、15…原子炉水位設定値、16…原子炉圧力、
17…炉水温度、18…給水ポンプ起動点、19,24…調節弁
開度、20…給水流量、21…水位設定値、25…給水ライン
移行開始点、26…起動完了点、27…給水ライン編入点、
30…給水制御装置、31…第2の給水流量調節弁、32…制
御給水ライン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沸騰水型原子炉の給水系に原子炉給水手
    段として用いる電動機駆動原子炉給水ポンプと給水流量
    調節弁を直列に設けた電動機駆動給水ラインと、この電
    動機駆動給水ラインと並列に給水流量調節手段を設けた
    制御給水ラインおよびタービン駆動原子炉給水ポンプに
    よるタービン駆動給水ラインを結合すると共に、前記電
    動機駆動原子炉給水ポンプの起動および停止に際して前
    記制御給水ラインを給水系として炉水位および給水制御
    を行う給水制御装置を備えたことを特徴とする原子炉給
    水制御装置。
JP4160569A 1992-06-19 1992-06-19 原子炉給水制御装置 Pending JPH063490A (ja)

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