JPH05157891A - 原子力発電プラントの給水ポンプ制御装置 - Google Patents
原子力発電プラントの給水ポンプ制御装置Info
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- JPH05157891A JPH05157891A JP3319150A JP31915091A JPH05157891A JP H05157891 A JPH05157891 A JP H05157891A JP 3319150 A JP3319150 A JP 3319150A JP 31915091 A JP31915091 A JP 31915091A JP H05157891 A JPH05157891 A JP H05157891A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
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- Flow Control (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
- Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】給水ポンプの切換運転時において、切換側給水
ポンプの給水流量変化を自動運転側ポンプで補償する給
水流量要求信号を自動的に生成して原子炉の水位変動を
抑制し、かつ運転員の負担を軽減する原子力発電プラン
トの給水ポンプ制御装置を提供する。 【構成】沸騰水型原子炉の原子炉水位、主蒸気流量、並
びに給水流量を検出し、予め定めた原子炉水位設定値と
前記検出した実水位との偏差、及び前記主蒸気流量と給
水流量との偏差の加算値から給水流量要求信号を出力す
るPI制御手段からなる水位制御器と、前記給水流量要
求信号と別の流量要求信号の切換操作器により前記原子
炉に給水する複数の給水ポンプからの流量を制御する原
子炉給水制御装置において、給水ポンプの切換運転時に
切換側給水ポンプの流量指令を自動的に生成すると共
に、この切換側給水ポンプの流量変化により自動運転側
給水ポンプの流量補償をする補正手段を具備する。
ポンプの給水流量変化を自動運転側ポンプで補償する給
水流量要求信号を自動的に生成して原子炉の水位変動を
抑制し、かつ運転員の負担を軽減する原子力発電プラン
トの給水ポンプ制御装置を提供する。 【構成】沸騰水型原子炉の原子炉水位、主蒸気流量、並
びに給水流量を検出し、予め定めた原子炉水位設定値と
前記検出した実水位との偏差、及び前記主蒸気流量と給
水流量との偏差の加算値から給水流量要求信号を出力す
るPI制御手段からなる水位制御器と、前記給水流量要
求信号と別の流量要求信号の切換操作器により前記原子
炉に給水する複数の給水ポンプからの流量を制御する原
子炉給水制御装置において、給水ポンプの切換運転時に
切換側給水ポンプの流量指令を自動的に生成すると共
に、この切換側給水ポンプの流量変化により自動運転側
給水ポンプの流量補償をする補正手段を具備する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電プラントに
おける原子炉給水系の給水ポンプ制御装置に係り、特に
沸騰水型原子炉における給水ポンプの切換運転時の給水
流量、及び原子炉水位の自動的な制御に関する。
おける原子炉給水系の給水ポンプ制御装置に係り、特に
沸騰水型原子炉における給水ポンプの切換運転時の給水
流量、及び原子炉水位の自動的な制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の沸騰水型原子炉の給水系は図6の
概要構成図に示すように、夫々原子炉定格流量の25%の
容量を有する2台の電動機駆動給水ポンプ1,2が、各
電動機駆動給水ポンプ1,2の吐出流量を調整するため
の給水流量調整弁3,4と直列にされて、かつ並列に接
続されている。さらに、この並列にされた電動機駆動給
水ポンプ1,2と並列に、夫々原子炉定格流量の50%の
容量を持つ2台のタービン駆動給水ポンプ5,6が接続
されている。以上合計4台の電動機駆動給水ポンプ1,
2及びタービン駆動給水ポンプ5,6は、一括して給水
管7により原子炉圧力容器8に結合されていて、さらに
前記給水流量調整弁3,4、及びタービン駆動給水ポン
プ5,6を制御する原子炉給水制御装置9とで構成され
ている。
概要構成図に示すように、夫々原子炉定格流量の25%の
容量を有する2台の電動機駆動給水ポンプ1,2が、各
電動機駆動給水ポンプ1,2の吐出流量を調整するため
の給水流量調整弁3,4と直列にされて、かつ並列に接
続されている。さらに、この並列にされた電動機駆動給
水ポンプ1,2と並列に、夫々原子炉定格流量の50%の
容量を持つ2台のタービン駆動給水ポンプ5,6が接続
されている。以上合計4台の電動機駆動給水ポンプ1,
2及びタービン駆動給水ポンプ5,6は、一括して給水
管7により原子炉圧力容器8に結合されていて、さらに
前記給水流量調整弁3,4、及びタービン駆動給水ポン
プ5,6を制御する原子炉給水制御装置9とで構成され
ている。
【0003】また図7は、図6に示す給水系統における
原子炉給水制御装置9のブロック構成図で、水位制御器
10は原子炉圧力容器8等からの原子炉水位信号11、原子
炉水位設定信号12、主蒸気流量信号13、原子炉の給水流
量信号14に基づいて所定の演算を行う。なお、調整弁切
換操作器15,16は、水位制御器10の下流に互いに並列に
接続されて、前記給水流量調整弁3,4の制御状態を自
動または手動の切換えを行う。同じく水位制御器10の下
流に互いに並列に接続されたタービン駆動給水ポンプ切
換操作器17,18は、夫々電気油圧式タービン制御装置1
9,20を介して前記タービン駆動給水ポンプ5,6の制
御状態を自動または手動に切換えて運転するものであ
る。
原子炉給水制御装置9のブロック構成図で、水位制御器
10は原子炉圧力容器8等からの原子炉水位信号11、原子
炉水位設定信号12、主蒸気流量信号13、原子炉の給水流
量信号14に基づいて所定の演算を行う。なお、調整弁切
換操作器15,16は、水位制御器10の下流に互いに並列に
接続されて、前記給水流量調整弁3,4の制御状態を自
動または手動の切換えを行う。同じく水位制御器10の下
流に互いに並列に接続されたタービン駆動給水ポンプ切
換操作器17,18は、夫々電気油圧式タービン制御装置1
9,20を介して前記タービン駆動給水ポンプ5,6の制
御状態を自動または手動に切換えて運転するものであ
る。
【0004】さらに、図8は水位制御器及び切換操作器
のブロック構成図で、水位制御器10はPI制御器21、切
換接点22、及び3個の加算器23,24,25を備えている。
このうち加算器23は予め定めた原子炉水位設定信号12
と、原子炉圧力容器8にて検出した実測の原子炉水位信
号11との差をとり、水位偏差信号26を出力する。また加
算器24は主蒸気流量信号13と給水流量信号14との差を得
て流量偏差信号27を出力する。これらの水位偏差信号26
及び流量偏差信号27は、加算器25において加算し、加算
値信号28を形成してPI制御器21に入力する。このPI
制御器21においては、所望の比例積分制御を実行して水
位制御器10の出力である給水流量要求信号29を出力す
る。
のブロック構成図で、水位制御器10はPI制御器21、切
換接点22、及び3個の加算器23,24,25を備えている。
このうち加算器23は予め定めた原子炉水位設定信号12
と、原子炉圧力容器8にて検出した実測の原子炉水位信
号11との差をとり、水位偏差信号26を出力する。また加
算器24は主蒸気流量信号13と給水流量信号14との差を得
て流量偏差信号27を出力する。これらの水位偏差信号26
及び流量偏差信号27は、加算器25において加算し、加算
値信号28を形成してPI制御器21に入力する。このPI
制御器21においては、所望の比例積分制御を実行して水
位制御器10の出力である給水流量要求信号29を出力す
る。
【0005】なお、前記切換接点22は原子炉出力に対応
して開閉するものであり、例えば原子炉出力がある設定
値以上になると閉路して、流量偏差信号27をフィードバ
ックさせる。この時の制御状態を「三要素制御」と呼
び、また切換接点22が開路している時の制御状態を「単
要素制御」と呼んでいる。従って、前記加算器25での加
算は三要素制御の場合にのみ行われ、単要素制御のとき
は水位偏差信号26により制御される。また各切換操作器
15乃至18は、夫々手動設定器30乃至33と自動手動切換接
点34乃至37を備えていて、各手動設定器30乃至33は、夫
々手動設定信号38乃至41を出力する。
して開閉するものであり、例えば原子炉出力がある設定
値以上になると閉路して、流量偏差信号27をフィードバ
ックさせる。この時の制御状態を「三要素制御」と呼
び、また切換接点22が開路している時の制御状態を「単
要素制御」と呼んでいる。従って、前記加算器25での加
算は三要素制御の場合にのみ行われ、単要素制御のとき
は水位偏差信号26により制御される。また各切換操作器
15乃至18は、夫々手動設定器30乃至33と自動手動切換接
点34乃至37を備えていて、各手動設定器30乃至33は、夫
々手動設定信号38乃至41を出力する。
【0006】即ち、この切換操作器15乃至18において
は、自動運転における給水流量要求信号29、あるいは手
動運転モードの際の手動設定信号38乃至41のいずれかを
自動手動切換接点34乃至37により選択して各給水ポンプ
に対する流量要求信号42乃至45を出力するものである。
は、自動運転における給水流量要求信号29、あるいは手
動運転モードの際の手動設定信号38乃至41のいずれかを
自動手動切換接点34乃至37により選択して各給水ポンプ
に対する流量要求信号42乃至45を出力するものである。
【0007】以上の給水ポンプの制御装置による沸騰水
型原子炉では、原子炉出力に応じ、その起動または停止
運転時に、例えば下記に示すように給水ポンプの運転台
数を変更している。 (1) 原子炉出力0〜約25%では、電動機駆動給水ポンプ
1台運転、1台後備。 (2) 原子炉出力約25〜約50%では、タービン駆動給水ポ
ンプ…1台運転、電動機駆動給水ポンプ…2台後備。 (3) 原子炉出力約50〜 100%では、タービン駆動給水ポ
ンプ…2台運転、電動機駆動給水ポンプ…2台後備。 従って、例えば原子炉起動時において、原子炉出力が約
25%の時には、電動機駆動給水ポンプ1台運転からター
ビン駆動給水ポンプ1台運転への切換(以後、M/T切
換と呼ぶ)が必要であり、また原子炉出力が約50%時に
はタービン駆動給水ポンプの1台運転から2台運転への
切換(以後、1T/2T切換と呼ぶ)が必要となる。
型原子炉では、原子炉出力に応じ、その起動または停止
運転時に、例えば下記に示すように給水ポンプの運転台
数を変更している。 (1) 原子炉出力0〜約25%では、電動機駆動給水ポンプ
1台運転、1台後備。 (2) 原子炉出力約25〜約50%では、タービン駆動給水ポ
ンプ…1台運転、電動機駆動給水ポンプ…2台後備。 (3) 原子炉出力約50〜 100%では、タービン駆動給水ポ
ンプ…2台運転、電動機駆動給水ポンプ…2台後備。 従って、例えば原子炉起動時において、原子炉出力が約
25%の時には、電動機駆動給水ポンプ1台運転からター
ビン駆動給水ポンプ1台運転への切換(以後、M/T切
換と呼ぶ)が必要であり、また原子炉出力が約50%時に
はタービン駆動給水ポンプの1台運転から2台運転への
切換(以後、1T/2T切換と呼ぶ)が必要となる。
【0008】さらに、原子炉の停止運転に際しては逆
に、原子炉出力が約50%となった時には、タービン駆動
給水ポンプの2台運転から1台運転への切換(以後、2
T/1T切換と呼ぶ)が必要であり、また原子炉出力が
約25%となった時には、タービン駆動給水ポンプ1台運
転から電動機駆動給水ポンプ1台運転への切換(以後、
T/M切換と呼ぶ)を行うものである。先ず、原子炉起
動時で原子炉出力が25%時におけるM/T切換を、電動
機駆動給水ポンプ1とタービン駆動給水ポンプ5におい
て実施した場合を説明すると、原子炉出力25%時には、
原子炉定格流量の25%を図6に示す電動機駆動給水ポン
プ1の運転によって確保されており、また給水流量調整
弁3が自動運転によってこの給水流量を制御していて、
原子炉の水位は安定しているものとする。
に、原子炉出力が約50%となった時には、タービン駆動
給水ポンプの2台運転から1台運転への切換(以後、2
T/1T切換と呼ぶ)が必要であり、また原子炉出力が
約25%となった時には、タービン駆動給水ポンプ1台運
転から電動機駆動給水ポンプ1台運転への切換(以後、
T/M切換と呼ぶ)を行うものである。先ず、原子炉起
動時で原子炉出力が25%時におけるM/T切換を、電動
機駆動給水ポンプ1とタービン駆動給水ポンプ5におい
て実施した場合を説明すると、原子炉出力25%時には、
原子炉定格流量の25%を図6に示す電動機駆動給水ポン
プ1の運転によって確保されており、また給水流量調整
弁3が自動運転によってこの給水流量を制御していて、
原子炉の水位は安定しているものとする。
【0009】この時、電動機駆動給水ポンプ2は停止し
ているが、図7に示す調整弁切換操作器16は自動運転モ
ードにあり、後備機として水位制御器10の制御を受け
る。この場合には、原子炉出力が小さく、変化が少なく
て通常、水位制御器10は単要素制御となっている。また
タービン駆動給水ポンプ5のタービン駆動給水ポンプ切
換操作器17は手動運転モードになっており、タービン駆
動給水ポンプ5の始動が完了すると、図8に示すタービ
ン駆動給水ポンプ切換操作器17の手動設定器32を運転員
または、計算機が操作してタービン駆動給水ポンプ5が
給水を開始する。この状態を図9の切換運転特性図のタ
ービン駆動給水ポンプ5の給水流量を表す実線46のa部
で示す。
ているが、図7に示す調整弁切換操作器16は自動運転モ
ードにあり、後備機として水位制御器10の制御を受け
る。この場合には、原子炉出力が小さく、変化が少なく
て通常、水位制御器10は単要素制御となっている。また
タービン駆動給水ポンプ5のタービン駆動給水ポンプ切
換操作器17は手動運転モードになっており、タービン駆
動給水ポンプ5の始動が完了すると、図8に示すタービ
ン駆動給水ポンプ切換操作器17の手動設定器32を運転員
または、計算機が操作してタービン駆動給水ポンプ5が
給水を開始する。この状態を図9の切換運転特性図のタ
ービン駆動給水ポンプ5の給水流量を表す実線46のa部
で示す。
【0010】さらに、この給水流量(実線46)が増加す
ることにより、原子炉水位は図9の一点鎖線47のa部で
示すように上昇し、図8に示す原子炉水位信号11が増大
して加算器23からの水位偏差信号26が負となると、PI
制御器21は給水流量要求信号29を減少させる。この給水
流量要求信号29は調整弁切換操作器15を介して流量要求
信号42となり、自動運転している電動機駆動給水ポンプ
1の給水流量調整弁3を絞って図9において給水流量を
表す点線48のa部で示すように流量を減少させる。以上
の動作が繰返されて、手動設定器32の出力である手動設
定信号40と給水流量要求信号29とが一致すると、タービ
ン駆動給水ポンプ切換操作器17の自動手動切換接点36に
よってタービン駆動給水ポンプ5を自動運転モードに切
換え、また調整弁切換操作器15の自動手動切換接点34に
よって給水流量調整弁3を手動運転モードに切換える。
ることにより、原子炉水位は図9の一点鎖線47のa部で
示すように上昇し、図8に示す原子炉水位信号11が増大
して加算器23からの水位偏差信号26が負となると、PI
制御器21は給水流量要求信号29を減少させる。この給水
流量要求信号29は調整弁切換操作器15を介して流量要求
信号42となり、自動運転している電動機駆動給水ポンプ
1の給水流量調整弁3を絞って図9において給水流量を
表す点線48のa部で示すように流量を減少させる。以上
の動作が繰返されて、手動設定器32の出力である手動設
定信号40と給水流量要求信号29とが一致すると、タービ
ン駆動給水ポンプ切換操作器17の自動手動切換接点36に
よってタービン駆動給水ポンプ5を自動運転モードに切
換え、また調整弁切換操作器15の自動手動切換接点34に
よって給水流量調整弁3を手動運転モードに切換える。
【0011】次いで、この調整弁切換操作器15の手動設
定器30を運転員または、計算機が操作して流量要求信号
42を減じて給水流量調整弁3を絞る。このため、電動機
駆動給水ポンプ1からの給水流量は減少し、原子炉水位
信号11が減少するため、水位偏差信号26は正となりPI
制御器21の出力である給水流量要求信号29が増加する。
この給水流量要求信号29はタービン駆動給水ポンプ切換
操作器17を介し、先般、自動運転に切換えられたタービ
ン駆動給水ポンプ5の給水流量を、図9の実線46のb部
で示すように増加させる。この過程で電動機駆動給水ポ
ンプ1による給水流量が、図9の点線48のb部で示すよ
うに低下して、零になればM/T切換は終了する。
定器30を運転員または、計算機が操作して流量要求信号
42を減じて給水流量調整弁3を絞る。このため、電動機
駆動給水ポンプ1からの給水流量は減少し、原子炉水位
信号11が減少するため、水位偏差信号26は正となりPI
制御器21の出力である給水流量要求信号29が増加する。
この給水流量要求信号29はタービン駆動給水ポンプ切換
操作器17を介し、先般、自動運転に切換えられたタービ
ン駆動給水ポンプ5の給水流量を、図9の実線46のb部
で示すように増加させる。この過程で電動機駆動給水ポ
ンプ1による給水流量が、図9の点線48のb部で示すよ
うに低下して、零になればM/T切換は終了する。
【0012】以上の経過は図9で示したように、当初自
動運転している電動機駆動給水ポンプ1の流量減少(点
線48のa部及びb部)の作動は、後から手動運転モード
により運転した切換側のタービン駆動給水ポンプ5の流
量増大(実線46のa部及びb部)が、原子炉水位信号11
に反映されてから開始されるために遅れが生じ、この結
果、この時の原子炉水位(一点鎖線47)は夫々切換点前
後において上、下変動(一点鎖線47のa,b部)が発生
する。なお、T/M切換においては、前記M/T切換と
逆の順序で実行され、発生する現象も同様に逆となる。
動運転している電動機駆動給水ポンプ1の流量減少(点
線48のa部及びb部)の作動は、後から手動運転モード
により運転した切換側のタービン駆動給水ポンプ5の流
量増大(実線46のa部及びb部)が、原子炉水位信号11
に反映されてから開始されるために遅れが生じ、この結
果、この時の原子炉水位(一点鎖線47)は夫々切換点前
後において上、下変動(一点鎖線47のa,b部)が発生
する。なお、T/M切換においては、前記M/T切換と
逆の順序で実行され、発生する現象も同様に逆となる。
【0013】次に、タービン駆動給水ポンプの1台運転
を2台運転に切換える1T/2T切換を原子炉出力50%
時に行った場合につき、図10の切換運転特性図を参照し
て説明する。原子炉出力50%時には、原子炉定格流量の
50%が1台のタービン駆動給水ポンプ5の自動運転によ
って、図10の給水流量を表す点線49で示すように確保さ
れており、原子炉の水位(一点鎖線50)は安定している
とする。なおこの時、電動機駆動給水ポンプ1,2は停
止しているが、調整弁切換操作器15,16は自動運転モー
ドで、給水流量調整弁3,4は後備機として水位制御器
10の制御を受けており、水位制御器10は三要素制御とな
っている。
を2台運転に切換える1T/2T切換を原子炉出力50%
時に行った場合につき、図10の切換運転特性図を参照し
て説明する。原子炉出力50%時には、原子炉定格流量の
50%が1台のタービン駆動給水ポンプ5の自動運転によ
って、図10の給水流量を表す点線49で示すように確保さ
れており、原子炉の水位(一点鎖線50)は安定している
とする。なおこの時、電動機駆動給水ポンプ1,2は停
止しているが、調整弁切換操作器15,16は自動運転モー
ドで、給水流量調整弁3,4は後備機として水位制御器
10の制御を受けており、水位制御器10は三要素制御とな
っている。
【0014】図8に示すタービン駆動給水ポンプ切換操
作器18の自動手動切換接点37は手動位置となっており、
タービン駆動給水ポンプ6の昇速が完了すると、前記タ
ービン駆動給水ポンプ切換操作器18の手動設定器33を運
転員または、計算機が操作してタービン駆動給水ポンプ
6が、図10の給水流量を表す実線51で示すように給水を
開始する。この給水が継続すると、図8に示す原子炉給
水流量信号14と主蒸気流量信号13との流量偏差信号27が
負となり、また原子炉水位信号11の増加により水位偏差
信号26が負となって、PI制御器21からの出力である給
水流量要求信号29は減少する。
作器18の自動手動切換接点37は手動位置となっており、
タービン駆動給水ポンプ6の昇速が完了すると、前記タ
ービン駆動給水ポンプ切換操作器18の手動設定器33を運
転員または、計算機が操作してタービン駆動給水ポンプ
6が、図10の給水流量を表す実線51で示すように給水を
開始する。この給水が継続すると、図8に示す原子炉給
水流量信号14と主蒸気流量信号13との流量偏差信号27が
負となり、また原子炉水位信号11の増加により水位偏差
信号26が負となって、PI制御器21からの出力である給
水流量要求信号29は減少する。
【0015】この給水流量要求信号29はタービン駆動給
水ポンプ切換操作器17を介して、自動運転しているター
ビン駆動給水ポンプ5の流量を点線49に示すように徐々
に低下させる。この過程で給水流量要求信号29が手動設
定器33の手動設定信号41と一致すると、タービン駆動給
水ポンプ切換操作器18の自動手動切換接点37によってタ
ービン駆動給水ポンプ6の運転を自動運転モードに切換
え、流量要求信号45が給水流量要求信号29より与えられ
て、1T/2T切換えは終了する。
水ポンプ切換操作器17を介して、自動運転しているター
ビン駆動給水ポンプ5の流量を点線49に示すように徐々
に低下させる。この過程で給水流量要求信号29が手動設
定器33の手動設定信号41と一致すると、タービン駆動給
水ポンプ切換操作器18の自動手動切換接点37によってタ
ービン駆動給水ポンプ6の運転を自動運転モードに切換
え、流量要求信号45が給水流量要求信号29より与えられ
て、1T/2T切換えは終了する。
【0016】この切換による原子炉水位は、図10の一点
鎖線50で示すように切換側である手動運転モードによる
タービン駆動給水ポンプ6からの給水が加わった後に、
遅れて自動運転側のタービン駆動給水ポンプ5の流量が
減少を始める迄の間は上昇して推移する。なお、2T/
1T切換は、以上の1T/2T切換と逆の順序で実施さ
れる。
鎖線50で示すように切換側である手動運転モードによる
タービン駆動給水ポンプ6からの給水が加わった後に、
遅れて自動運転側のタービン駆動給水ポンプ5の流量が
減少を始める迄の間は上昇して推移する。なお、2T/
1T切換は、以上の1T/2T切換と逆の順序で実施さ
れる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の給水ポンプ制御
装置においては、M/T切換、T/M切換、1T/2T
切換、2T/1T切換において、各ポンプの切換運転に
際して次のような課題があった。これをM/T切換に例
をとると、切換側のタービン駆動給水ポンプ5の流量が
運転員または、計算機の指令等によって増加する場合
に、先に自動運転していた電動機駆動給水ポンプ1の流
量は、給水流量調整弁3を絞って減少させなければ、給
水管7を経て原子炉圧力容器8に供給される原子炉給水
流量が増加して一定とならず、原子炉の水位変動をもた
らす。しかしながら、自動運転中の給水流量調整弁3は
給水流量要求信号29で制御されているため、PI制御器
21が給水流量要求信号29を減少させなければ電動機駆動
給水ポンプ1からの給水流量は減少しない。
装置においては、M/T切換、T/M切換、1T/2T
切換、2T/1T切換において、各ポンプの切換運転に
際して次のような課題があった。これをM/T切換に例
をとると、切換側のタービン駆動給水ポンプ5の流量が
運転員または、計算機の指令等によって増加する場合
に、先に自動運転していた電動機駆動給水ポンプ1の流
量は、給水流量調整弁3を絞って減少させなければ、給
水管7を経て原子炉圧力容器8に供給される原子炉給水
流量が増加して一定とならず、原子炉の水位変動をもた
らす。しかしながら、自動運転中の給水流量調整弁3は
給水流量要求信号29で制御されているため、PI制御器
21が給水流量要求信号29を減少させなければ電動機駆動
給水ポンプ1からの給水流量は減少しない。
【0018】さらに、M/T切換時は切換接点22が開い
ていて単要素制御であるから、給水流量要求信号29は、
原子炉水位信号11が増加してPI制御器21の出力が減少
するまで変化しない。即ち、M/T切換時における電動
機駆動給水ポンプ1の流量は、原子炉水位に増加現象が
現れてから初めて減少するように制御されているので、
原子炉の水位変動は避けられず、従って、給水ポンプの
切換運転中の過度応答に対する余裕度は小さかった。な
お、1T/2T切換、及び2T/1T切換に際しては三
要素制御となり、流量偏差信号27がPI制御器21に入力
されるが、一般にPI制御器21の応答は遅く設定されて
いるため、水位変動を抑制する効果は小さい。
ていて単要素制御であるから、給水流量要求信号29は、
原子炉水位信号11が増加してPI制御器21の出力が減少
するまで変化しない。即ち、M/T切換時における電動
機駆動給水ポンプ1の流量は、原子炉水位に増加現象が
現れてから初めて減少するように制御されているので、
原子炉の水位変動は避けられず、従って、給水ポンプの
切換運転中の過度応答に対する余裕度は小さかった。な
お、1T/2T切換、及び2T/1T切換に際しては三
要素制御となり、流量偏差信号27がPI制御器21に入力
されるが、一般にPI制御器21の応答は遅く設定されて
いるため、水位変動を抑制する効果は小さい。
【0019】また電動機駆動給水ポンプ1の流量減少
は、タービン駆動給水ポンプ5の流量増加による外乱が
原子炉水位信号に現れてから行われるため、手動操作に
よるタービン駆動給水ポンプ5の流量増加制御を早急に
行うと過大な水位変動を引き起こすこととなるため、切
換側のタービン駆動給水ポンプ5の流量は緩やかに変化
させなければならず、この運転操作には熟練を要して運
転員への負担が大きかった。
は、タービン駆動給水ポンプ5の流量増加による外乱が
原子炉水位信号に現れてから行われるため、手動操作に
よるタービン駆動給水ポンプ5の流量増加制御を早急に
行うと過大な水位変動を引き起こすこととなるため、切
換側のタービン駆動給水ポンプ5の流量は緩やかに変化
させなければならず、この運転操作には熟練を要して運
転員への負担が大きかった。
【0020】本発明の目的とするところは、給水ポンプ
の切換運転時において切換側給水ポンプの給水流量変化
を自動運転側ポンプで補償する給水流量要求信号を自動
的に生成して原子炉の水位変動を抑制し、かつ運転員の
負担を軽減できる原子力発電プラントの給水ポンプ制御
装置を提供することにある。
の切換運転時において切換側給水ポンプの給水流量変化
を自動運転側ポンプで補償する給水流量要求信号を自動
的に生成して原子炉の水位変動を抑制し、かつ運転員の
負担を軽減できる原子力発電プラントの給水ポンプ制御
装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】沸騰水型原子炉の原子炉
水位、主蒸気流量、並びに給水流量を検出し、予め定め
た原子炉水位設定値と前記検出した実水位との偏差及び
前記主蒸気流量と給水流量との偏差の加算値から給水流
量要求信号を出力するPI制御手段からなる水位制御器
と、前記給水流量要求信号と別の流量要求信号の切換操
作器により前記原子炉に給水する複数の給水ポンプから
の流量を制御する原子炉給水制御装置において、給水ポ
ンプの切換運転時に切換側給水ポンプの流量指令を自動
的に生成すると共に、この切換側給水ポンプの流量変化
により自動運転側給水ポンプの流量補償をする補正手段
を具備する。
水位、主蒸気流量、並びに給水流量を検出し、予め定め
た原子炉水位設定値と前記検出した実水位との偏差及び
前記主蒸気流量と給水流量との偏差の加算値から給水流
量要求信号を出力するPI制御手段からなる水位制御器
と、前記給水流量要求信号と別の流量要求信号の切換操
作器により前記原子炉に給水する複数の給水ポンプから
の流量を制御する原子炉給水制御装置において、給水ポ
ンプの切換運転時に切換側給水ポンプの流量指令を自動
的に生成すると共に、この切換側給水ポンプの流量変化
により自動運転側給水ポンプの流量補償をする補正手段
を具備する。
【0022】
【作用】M/T切換に際しては、先行運転の給水ポンプ
は自動運転に、切換側の給水ポンプは手動運転モードと
する。切換側給水ポンプに対して出力された流量要求信
号の一部がポンプ切換中信号として水位制御器内の補正
手段に入力され、この補正手段において切換側給水ポン
プの同定と、この給水ポンプによる給水流量に見合う分
の補正係数が出力されると共に、この補正係数により先
行して自動運転中の給水ポンプへの給水流量要求信号を
低減する。さらに、切換側給水ポンプへの流量要求信号
が自動運転中の給水ポンプへの流量要求信号と一致した
時点で、切換側給水ポンプを自動運転モードに、自動運
転の給水ポンプを手動運転モードに切換え、かつ手動運
転モードの流量要求信号が零に至る操作をする。
は自動運転に、切換側の給水ポンプは手動運転モードと
する。切換側給水ポンプに対して出力された流量要求信
号の一部がポンプ切換中信号として水位制御器内の補正
手段に入力され、この補正手段において切換側給水ポン
プの同定と、この給水ポンプによる給水流量に見合う分
の補正係数が出力されると共に、この補正係数により先
行して自動運転中の給水ポンプへの給水流量要求信号を
低減する。さらに、切換側給水ポンプへの流量要求信号
が自動運転中の給水ポンプへの流量要求信号と一致した
時点で、切換側給水ポンプを自動運転モードに、自動運
転の給水ポンプを手動運転モードに切換え、かつ手動運
転モードの流量要求信号が零に至る操作をする。
【0023】これにより、自動運転中の給水ポンプから
の給水流量は切換側給水ポンプからの給水流量増加に逆
比例して低減するので、原子炉に供給される全給水流量
は変らず、原子炉水位を変動させることなく自動的に切
換が行われる。1T/2T切換では、切換側給水ポンプ
への流量要求信号が自動運転中の給水ポンプへの流量要
求信号と一致した時点で、切換側給水ポンプを自動運転
モードに切換て、自動運転中の給水ポンプと同じ流量要
求信号を与える。これにより原子炉への全給水流量には
変化が生じず、原子炉の水位を変動させずに自動的に切
換が行われる。
の給水流量は切換側給水ポンプからの給水流量増加に逆
比例して低減するので、原子炉に供給される全給水流量
は変らず、原子炉水位を変動させることなく自動的に切
換が行われる。1T/2T切換では、切換側給水ポンプ
への流量要求信号が自動運転中の給水ポンプへの流量要
求信号と一致した時点で、切換側給水ポンプを自動運転
モードに切換て、自動運転中の給水ポンプと同じ流量要
求信号を与える。これにより原子炉への全給水流量には
変化が生じず、原子炉の水位を変動させずに自動的に切
換が行われる。
【0024】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照してを説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明を省略する。給水ポンプ制
御装置は図1の系統構成図に示すように、原子炉への給
水ポンプは、原子炉定格流量の25%の容量を有する2台
の電動機駆動給水ポンプ1,2が、夫々給水流量調整弁
3,4と直列に接続され、かつ並列に接続されている。
また前記電動機駆動給水ポンプ1,2と並列に、夫々原
子炉定格容量の50%の容量を持つ2台のタービン駆動給
水ポンプ5,6が接続されていて、合計4台の電動機駆
動給水ポンプ1,2、及びタービン駆動給水ポンプ5,
6の吐出側は、一括して給水管7により原子炉圧力容器
8に結合されている。
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明を省略する。給水ポンプ制
御装置は図1の系統構成図に示すように、原子炉への給
水ポンプは、原子炉定格流量の25%の容量を有する2台
の電動機駆動給水ポンプ1,2が、夫々給水流量調整弁
3,4と直列に接続され、かつ並列に接続されている。
また前記電動機駆動給水ポンプ1,2と並列に、夫々原
子炉定格容量の50%の容量を持つ2台のタービン駆動給
水ポンプ5,6が接続されていて、合計4台の電動機駆
動給水ポンプ1,2、及びタービン駆動給水ポンプ5,
6の吐出側は、一括して給水管7により原子炉圧力容器
8に結合されている。
【0025】原子炉の水位を制御するための原子炉給水
制御装置は、前記原子炉圧力容器8等から原子炉水位信
号11、原子炉水位設定信号12、主蒸気流量信号13、及び
原子炉の給水流量信号14を入力して、前記給水流量調整
弁3,4及びタービン駆動給水ポンプ5,6に制御信号
を出力して原子炉給水流量の調整を行う水位制御器60
と、この水位制御器60からの信号を入力して前記給水流
量調整弁3,4及びタービン駆動給水ポンプ5,6を制
御する調整弁切換操作器61,62、タービン駆動給水ポン
プ切換操作器63,64、及びこのタービン駆動給水ポンプ
切換操作器63,64とタービン駆動給水ポンプ5,6間に
介挿してタービン駆動給水ポンプ5,6の駆動タービン
を制御する電気油圧式タービン制御装置19,20で構成さ
れている。
制御装置は、前記原子炉圧力容器8等から原子炉水位信
号11、原子炉水位設定信号12、主蒸気流量信号13、及び
原子炉の給水流量信号14を入力して、前記給水流量調整
弁3,4及びタービン駆動給水ポンプ5,6に制御信号
を出力して原子炉給水流量の調整を行う水位制御器60
と、この水位制御器60からの信号を入力して前記給水流
量調整弁3,4及びタービン駆動給水ポンプ5,6を制
御する調整弁切換操作器61,62、タービン駆動給水ポン
プ切換操作器63,64、及びこのタービン駆動給水ポンプ
切換操作器63,64とタービン駆動給水ポンプ5,6間に
介挿してタービン駆動給水ポンプ5,6の駆動タービン
を制御する電気油圧式タービン制御装置19,20で構成さ
れている。
【0026】水位制御器60は、前記原子炉圧力容器8等
からの原子炉水位信号11、原子炉水位設定信号12、主蒸
気流量信号13、原子炉の給水流量信号14に基づいて所定
の演算を行うが、PI制御器65、切換接点22、及び3個
の加算器23,24,25と、補正手段である前記調整弁切換
操作器61,62、及びタービン駆動給水ポンプ切換操作器
63,64からのポンプ切換中信号61a,62a,63a,64a
を入力して切換中ポンプを判定する信号選択回路66及
び、この信号選択回路66の出力を切換中ポンプ別により
補正する信号補正回路67と、さらに、この信号補正回路
67の出力信号67aを前記PI制御器65内の積分制御器65
aに加算するための加算器65cを比例制御器65bと共に
PI制御器65内に設けて構成されている。
からの原子炉水位信号11、原子炉水位設定信号12、主蒸
気流量信号13、原子炉の給水流量信号14に基づいて所定
の演算を行うが、PI制御器65、切換接点22、及び3個
の加算器23,24,25と、補正手段である前記調整弁切換
操作器61,62、及びタービン駆動給水ポンプ切換操作器
63,64からのポンプ切換中信号61a,62a,63a,64a
を入力して切換中ポンプを判定する信号選択回路66及
び、この信号選択回路66の出力を切換中ポンプ別により
補正する信号補正回路67と、さらに、この信号補正回路
67の出力信号67aを前記PI制御器65内の積分制御器65
aに加算するための加算器65cを比例制御器65bと共に
PI制御器65内に設けて構成されている。
【0027】このうち前記加算器23は予め定めた原子炉
水位設定信号12と、原子炉圧力容器8より実測の原子炉
水位信号11との差をとり、水位偏差信号26を出力する。
また加算器24は主蒸気流量信号13と給水流量信号14との
差を得て、流量偏差信号27を出力する。これらの水位偏
差信号26及び流量偏差信号27は、加算器25において加算
して加算値信号28を形成し、これをPI制御器65に出力
する。この加算値信号28はPI制御器65において比例制
御器65bと加算器65cに入力され、加算器65cでは前記
信号補正回路67からの出力信号67aと加算して積分制御
器65aに伝達し、積分制御器65aでは前記加算値信号28
と信号補正回路67からの出力信号67aとを併せて積分処
理することから、PI制御器65からは切換側給水ポンプ
による給水流量変化を自動運転側給水ポンプで補償して
しまうような給水流量要求信号信号68が出力される。
水位設定信号12と、原子炉圧力容器8より実測の原子炉
水位信号11との差をとり、水位偏差信号26を出力する。
また加算器24は主蒸気流量信号13と給水流量信号14との
差を得て、流量偏差信号27を出力する。これらの水位偏
差信号26及び流量偏差信号27は、加算器25において加算
して加算値信号28を形成し、これをPI制御器65に出力
する。この加算値信号28はPI制御器65において比例制
御器65bと加算器65cに入力され、加算器65cでは前記
信号補正回路67からの出力信号67aと加算して積分制御
器65aに伝達し、積分制御器65aでは前記加算値信号28
と信号補正回路67からの出力信号67aとを併せて積分処
理することから、PI制御器65からは切換側給水ポンプ
による給水流量変化を自動運転側給水ポンプで補償して
しまうような給水流量要求信号信号68が出力される。
【0028】なお、前記切換接点22は原子炉出力に対応
して開閉するものであり、例えば原子炉出力がある設定
値以上になると閉路させる。このときの制御状態は「三
要素制御」で、切換接点22が開いている時の制御状態は
「単要素制御」となり、従って、前記加算器25での加算
は三要素制御の場合にだけ行われ、単要素制御のときは
水位偏差信号26のみがPI制御器65に入力される。次
に、前記調整弁切換操作器61,62、タービン駆動給水ポ
ンプ切換操作器63,64、及び水位制御器60内に設けた補
正手段である信号選択回路66と信号補正回路67の詳細
は、図2の切換操作器要部ブロック構成図に示すように
(なお、調整弁切換操作器62は、その構成内容が調整弁
切換操作器61と同様なので省略して図示しない。従っ
て、この調整弁切換操作器62に関連している符号等につ
いても図示しない。)、自動手動切換接点34乃至37と手
動設定器69乃至72を備えている。
して開閉するものであり、例えば原子炉出力がある設定
値以上になると閉路させる。このときの制御状態は「三
要素制御」で、切換接点22が開いている時の制御状態は
「単要素制御」となり、従って、前記加算器25での加算
は三要素制御の場合にだけ行われ、単要素制御のときは
水位偏差信号26のみがPI制御器65に入力される。次
に、前記調整弁切換操作器61,62、タービン駆動給水ポ
ンプ切換操作器63,64、及び水位制御器60内に設けた補
正手段である信号選択回路66と信号補正回路67の詳細
は、図2の切換操作器要部ブロック構成図に示すように
(なお、調整弁切換操作器62は、その構成内容が調整弁
切換操作器61と同様なので省略して図示しない。従っ
て、この調整弁切換操作器62に関連している符号等につ
いても図示しない。)、自動手動切換接点34乃至37と手
動設定器69乃至72を備えている。
【0029】この手動設定器69乃至72は、ステップ信号
発生回路69a乃至72aと積分器69b乃至72bからなり、
ステップ信号発生回路69a乃至72aは、水位制御器60の
信号選択回路66に対し、その出力をポンプ切換中信号61
a乃至64aとして出力すると共に、このポンプ切換中信
号61a乃至64aを積分器69b乃至72bにおいて積分して
ランプ状として、手動運転モード時の流量指令設定信号
69c,70c,71c,72cを出力する。自動手動切換接点
34乃至37は、これを切換えることにより前記各手動設定
器69乃至72からの手動運転モードの流量指令設定信号69
c,70c,71c,72cあるいは、水位制御器60からの自
動運転モードの給水流量要求信号68のいずれかを選択し
て、給水流量調整弁3,4及び電気油圧式タービン制御
装置19,20へ出力する流量要求信号73乃至76とするもの
である。
発生回路69a乃至72aと積分器69b乃至72bからなり、
ステップ信号発生回路69a乃至72aは、水位制御器60の
信号選択回路66に対し、その出力をポンプ切換中信号61
a乃至64aとして出力すると共に、このポンプ切換中信
号61a乃至64aを積分器69b乃至72bにおいて積分して
ランプ状として、手動運転モード時の流量指令設定信号
69c,70c,71c,72cを出力する。自動手動切換接点
34乃至37は、これを切換えることにより前記各手動設定
器69乃至72からの手動運転モードの流量指令設定信号69
c,70c,71c,72cあるいは、水位制御器60からの自
動運転モードの給水流量要求信号68のいずれかを選択し
て、給水流量調整弁3,4及び電気油圧式タービン制御
装置19,20へ出力する流量要求信号73乃至76とするもの
である。
【0030】さらに、信号選択回路66においては、調整
弁切換操作器61,62、タービン駆動給水ポンプ切換操作
器63,64のステップ信号発生回路69a乃至72aからのポ
ンプ切換中信号61a乃至64aを入力して、このポンプ切
換中信号61a乃至64aのうち、零でないものを検出し、
どの給水ポンプが切換操作されているかを判定して信号
補正回路67に対して出力信号66aと、切換側給水ポンプ
同定信号66bを出力する。信号補正回路67は、掛算器67
bと補正係数選択回路67cで構成されていて、補正係数
選択回路67cにおいては、補正係数67dを予め切換側給
水ポンプにより増減する給水流量を、自動運転側給水ポ
ンプにより補償するように水位制御器60からの給水流量
要求信号68が変化するように設定しておき、切換側給水
ポンプ同定信号66bにより前記補正係数67dを掛算器67
bに選択出力させる。
弁切換操作器61,62、タービン駆動給水ポンプ切換操作
器63,64のステップ信号発生回路69a乃至72aからのポ
ンプ切換中信号61a乃至64aを入力して、このポンプ切
換中信号61a乃至64aのうち、零でないものを検出し、
どの給水ポンプが切換操作されているかを判定して信号
補正回路67に対して出力信号66aと、切換側給水ポンプ
同定信号66bを出力する。信号補正回路67は、掛算器67
bと補正係数選択回路67cで構成されていて、補正係数
選択回路67cにおいては、補正係数67dを予め切換側給
水ポンプにより増減する給水流量を、自動運転側給水ポ
ンプにより補償するように水位制御器60からの給水流量
要求信号68が変化するように設定しておき、切換側給水
ポンプ同定信号66bにより前記補正係数67dを掛算器67
bに選択出力させる。
【0031】掛算器67bにおいては、この補正係数67d
を前記ステップ信号発生回路69a乃至72aからの出力信
号66aに乗じる。この掛算器67bの出力は、信号補正回
路67の出力信号67aとしてPI制御器65の加算器65cに
出力される。即ち、ステップ信号発生回路69a乃至72a
からのポンプ切換中信号61a乃至64aを積分器69b乃至
72bが積分することにより、1分当たりx%の給水流量
を増加させる指令信号となっている場合に、補正係数67
dは信号補正回路67の出力信号67aをPI制御器65の積
分制御器65aが積分することにより、その時に自動運転
されている給水ポンプの給水流量を1分当たりx%減少
させる指令信号となるように選ばれるように構成されて
いる。
を前記ステップ信号発生回路69a乃至72aからの出力信
号66aに乗じる。この掛算器67bの出力は、信号補正回
路67の出力信号67aとしてPI制御器65の加算器65cに
出力される。即ち、ステップ信号発生回路69a乃至72a
からのポンプ切換中信号61a乃至64aを積分器69b乃至
72bが積分することにより、1分当たりx%の給水流量
を増加させる指令信号となっている場合に、補正係数67
dは信号補正回路67の出力信号67aをPI制御器65の積
分制御器65aが積分することにより、その時に自動運転
されている給水ポンプの給水流量を1分当たりx%減少
させる指令信号となるように選ばれるように構成されて
いる。
【0032】次に上記構成による作用についてM/T切
換を例に説明する。現在、図1に示す原子炉定格流量の
25%の容量を有する電動機駆動給水ポンプ1が1台で運
転されていて、調整弁切換操作器61における自動手動切
換接点34は自動運転モードにしてあり、水位制御器60か
らの給水流量要求信号68が流量要求信号73となって給水
流量調整弁3に出力され、原子炉圧力容器8への給水流
量を自動制御している。このために加算器23からの原子
炉水位信号11と原子炉水位設定信号12とによる水位偏差
信号26は生じず、また主蒸気流量信号13と原子炉の給水
流量信号14との加算器24における流量偏差信号27もない
ので、給水制御器60からの給水流量要求信号信号68は前
記電動機駆動給水ポンプ1に対して、その定格容量の 1
00%信号で変化はなく、しかしながら、この給水流量は
原子炉の定格流量に比べて少ないため切換接点22は開路
して、流量偏差信号27がフィードバックされない単要素
制御が行われる。
換を例に説明する。現在、図1に示す原子炉定格流量の
25%の容量を有する電動機駆動給水ポンプ1が1台で運
転されていて、調整弁切換操作器61における自動手動切
換接点34は自動運転モードにしてあり、水位制御器60か
らの給水流量要求信号68が流量要求信号73となって給水
流量調整弁3に出力され、原子炉圧力容器8への給水流
量を自動制御している。このために加算器23からの原子
炉水位信号11と原子炉水位設定信号12とによる水位偏差
信号26は生じず、また主蒸気流量信号13と原子炉の給水
流量信号14との加算器24における流量偏差信号27もない
ので、給水制御器60からの給水流量要求信号信号68は前
記電動機駆動給水ポンプ1に対して、その定格容量の 1
00%信号で変化はなく、しかしながら、この給水流量は
原子炉の定格流量に比べて少ないため切換接点22は開路
して、流量偏差信号27がフィードバックされない単要素
制御が行われる。
【0033】ここで給水ポンプを前記電動機駆動給水ポ
ンプ1から、50%原子炉定格流量の50%の容量を有する
タービン駆動給水ポンプ5への切換を実施する。この時
には、予めタービン駆動給水ポンプ5の始動を行うと共
に、図2に示すタービン駆動給水ポンプ切換操作器63を
運転員または、計算機の指令等により自動手動切換接点
36を手動運転モードにする。これにより、手動設定器71
のステップ信号発生回路71aより、ステップ状の上昇信
号がポンプ切換中信号63aとして前記給水制御器60の信
号選択回路66へ、また積分器71bと自動手動切換接点36
を経由し、手動運転モード時の流量指令設定信号71cを
流量要求信号75として出力して、電気油圧式タービン制
御装置19を介してタービン駆動給水ポンプ5の制御を行
う。
ンプ1から、50%原子炉定格流量の50%の容量を有する
タービン駆動給水ポンプ5への切換を実施する。この時
には、予めタービン駆動給水ポンプ5の始動を行うと共
に、図2に示すタービン駆動給水ポンプ切換操作器63を
運転員または、計算機の指令等により自動手動切換接点
36を手動運転モードにする。これにより、手動設定器71
のステップ信号発生回路71aより、ステップ状の上昇信
号がポンプ切換中信号63aとして前記給水制御器60の信
号選択回路66へ、また積分器71bと自動手動切換接点36
を経由し、手動運転モード時の流量指令設定信号71cを
流量要求信号75として出力して、電気油圧式タービン制
御装置19を介してタービン駆動給水ポンプ5の制御を行
う。
【0034】このステップ状信号は、積分器71bにて積
分されて零から徐々に定められたレートに従って上昇す
るランプ状信号となり、電気油圧式タービン制御装置19
に加えられ、タービン駆動給水ポンプ5からの原子炉圧
力容器8への給水流量を逐次上昇させる。一方、水位制
御器60においては、前記ステップ信号発生回路71aから
のポンプ切換中信号63aにより、選択回路66にてタービ
ン駆動給水ポンプ5が切換側給水ポンプとして運転され
たことを判定して切換側給水ポンプ同定信号66bを、ま
たタービン駆動給水ポンプ5による原子炉圧力容器8へ
の給水流量の増加状態を出力信号66aにより信号補正回
路67に出力する。
分されて零から徐々に定められたレートに従って上昇す
るランプ状信号となり、電気油圧式タービン制御装置19
に加えられ、タービン駆動給水ポンプ5からの原子炉圧
力容器8への給水流量を逐次上昇させる。一方、水位制
御器60においては、前記ステップ信号発生回路71aから
のポンプ切換中信号63aにより、選択回路66にてタービ
ン駆動給水ポンプ5が切換側給水ポンプとして運転され
たことを判定して切換側給水ポンプ同定信号66bを、ま
たタービン駆動給水ポンプ5による原子炉圧力容器8へ
の給水流量の増加状態を出力信号66aにより信号補正回
路67に出力する。
【0035】信号補正回路67においては、この出力信号
66aに補正係数選択回路67cから選択出力されたタービ
ン駆動給水ポンプ5の補正係数67dを乗じ、この結果生
成された出力信号67aは、PI制御器65内において加算
器25からの加算値信号28と加算されて、給水制御器60か
ら給水流量要求信号信号68として出力される。この補正
された給水流量要求信号信号68は、前記調整弁切換操作
器61より流量要求信号73として給水流量調整弁3に出力
され、電動機駆動給水ポンプ1による給水流量を自動的
に前記タービン駆動給水ポンプ5の給水流量増加に見合
う分だけ低減するように制御する。従って原子炉圧力容
器8への給水流量の増減はなく、原子炉水位の変動も生
じない。
66aに補正係数選択回路67cから選択出力されたタービ
ン駆動給水ポンプ5の補正係数67dを乗じ、この結果生
成された出力信号67aは、PI制御器65内において加算
器25からの加算値信号28と加算されて、給水制御器60か
ら給水流量要求信号信号68として出力される。この補正
された給水流量要求信号信号68は、前記調整弁切換操作
器61より流量要求信号73として給水流量調整弁3に出力
され、電動機駆動給水ポンプ1による給水流量を自動的
に前記タービン駆動給水ポンプ5の給水流量増加に見合
う分だけ低減するように制御する。従って原子炉圧力容
器8への給水流量の増減はなく、原子炉水位の変動も生
じない。
【0036】この運転が進行し、タービン駆動給水ポン
プ切換操作器63からの流量要求信号75の値が上昇して、
調整弁切換操作器61からの流量要求信号73である給水流
量要求信号信号68とが一致した時点で、タービン駆動給
水ポンプ切換操作器63の自動手動切換接点36を自動運転
モードに切換える。これにより、給水制御器60からの給
水流量要求信号信号68を流量要求信号75とすると共に、
一方、調整弁切換操作器61の自動手動切換接点34を手動
運転モードに切換えて、手動設定器69のステップ信号発
生回路69aからのステップ状の下降信号をポンプ切換中
信号61aとして前記給水制御器60へ出力する。
プ切換操作器63からの流量要求信号75の値が上昇して、
調整弁切換操作器61からの流量要求信号73である給水流
量要求信号信号68とが一致した時点で、タービン駆動給
水ポンプ切換操作器63の自動手動切換接点36を自動運転
モードに切換える。これにより、給水制御器60からの給
水流量要求信号信号68を流量要求信号75とすると共に、
一方、調整弁切換操作器61の自動手動切換接点34を手動
運転モードに切換えて、手動設定器69のステップ信号発
生回路69aからのステップ状の下降信号をポンプ切換中
信号61aとして前記給水制御器60へ出力する。
【0037】このポンプ切換中信号61aは、積算器69b
においてランプ状の流量指令設定信号69cとなり、流量
要求信号73として出力されて、給水流量調整弁3を絞っ
て電動機駆動給水ポンプ1からの給水流量を低減する制
御を行う。なお、このステップ信号発生回路69aからの
ステップ状の下降信号は最終的に零に至る。
においてランプ状の流量指令設定信号69cとなり、流量
要求信号73として出力されて、給水流量調整弁3を絞っ
て電動機駆動給水ポンプ1からの給水流量を低減する制
御を行う。なお、このステップ信号発生回路69aからの
ステップ状の下降信号は最終的に零に至る。
【0038】これにより、タービン駆動給水ポンプ5か
らの給水流量は、給水制御器60において前記ポンプ切換
中信号61aにより、電動機駆動給水ポンプ1からの低減
する給水流量が零に至る迄の給水流量を補償するような
補正係数67dにより補正された給水流量要求信号信号68
で制御されて、電動機駆動給水ポンプ1において低減さ
れる給水流量に見合った流量だけ増加させる運転を行
い、電動機駆動給水ポンプ1からの給水流量が零になっ
た時にこのM/T切換を終了する。なお、若しもポンプ
切換運転中に原子炉水位が変動した場合には、給水制御
器60内のPI制御器65によって水位を維持する制御が行
われる。
らの給水流量は、給水制御器60において前記ポンプ切換
中信号61aにより、電動機駆動給水ポンプ1からの低減
する給水流量が零に至る迄の給水流量を補償するような
補正係数67dにより補正された給水流量要求信号信号68
で制御されて、電動機駆動給水ポンプ1において低減さ
れる給水流量に見合った流量だけ増加させる運転を行
い、電動機駆動給水ポンプ1からの給水流量が零になっ
た時にこのM/T切換を終了する。なお、若しもポンプ
切換運転中に原子炉水位が変動した場合には、給水制御
器60内のPI制御器65によって水位を維持する制御が行
われる。
【0039】以上の経過は図3の切換運転特性図に示す
ように、手動運転モードで始動したタービン駆動給水ポ
ンプ5による実線77で表す給水流量が発生した時点か
ら、自動運転モードで先行して運転している電動機駆動
給水ポンプ1の点線78で表す給水流量が減少し始める。
この低減率は、タービン駆動給水ポンプ5による流量上
昇と合致しているので、原子炉に対する全給水流量の変
動はない。さらに、タービン駆動給水ポンプ5への流量
要求信号75と電動機駆動給水ポンプ1への給水流量要求
信号信号68である流量要求信号73とが一致して、互いに
手動運転モードと自動運転モードが切換わった後は、タ
ービン駆動給水ポンプ5への流量要求信号75である給水
流量要求信号信号68が、電動機駆動給水ポンプ1の給水
流量が零に至る調整弁切換操作器61からのポンプ切換中
信号61aにより補正されるので、電動機駆動給水ポンプ
1 における流量低減の影響が原子炉水位信号11に現れる
以前に、タービン駆動給水ポンプ5により補償されるた
め、原子炉水位は一点鎖線79で表すように水位の変動が
効果的に抑制される。
ように、手動運転モードで始動したタービン駆動給水ポ
ンプ5による実線77で表す給水流量が発生した時点か
ら、自動運転モードで先行して運転している電動機駆動
給水ポンプ1の点線78で表す給水流量が減少し始める。
この低減率は、タービン駆動給水ポンプ5による流量上
昇と合致しているので、原子炉に対する全給水流量の変
動はない。さらに、タービン駆動給水ポンプ5への流量
要求信号75と電動機駆動給水ポンプ1への給水流量要求
信号信号68である流量要求信号73とが一致して、互いに
手動運転モードと自動運転モードが切換わった後は、タ
ービン駆動給水ポンプ5への流量要求信号75である給水
流量要求信号信号68が、電動機駆動給水ポンプ1の給水
流量が零に至る調整弁切換操作器61からのポンプ切換中
信号61aにより補正されるので、電動機駆動給水ポンプ
1 における流量低減の影響が原子炉水位信号11に現れる
以前に、タービン駆動給水ポンプ5により補償されるた
め、原子炉水位は一点鎖線79で表すように水位の変動が
効果的に抑制される。
【0040】次に1T/2T切換について説明する。現
在、自動運転モードによるタービン駆動給水ポンプ5が
1台運転されていて、切換接点22が閉路していて三要素
制御により、原子炉定格流量の50%を確保しており、原
子炉水位信号11は炉水位設定値12に一致し、また主蒸気
流量信号13と給水流量信号14も一致していて、原子炉水
位は定常状態にあるとする。ここで、タービン駆動給水
ポンプ切換操作器64における自動手動切換接点37を手動
運転モードにし、手動設定器72のステップ信号発生回路
72aを作動させて、上昇ステップ状の信号をポンプ切換
中信号64aとして前記給水制御器60へ出力すると共に、
同じく積算器72bを介して上昇ランプ状の流量指令設定
信号72cが、流量要求信号76としてタービン駆動給水ポ
ンプ6の電気油圧式タービン制御装置20に出力される。
在、自動運転モードによるタービン駆動給水ポンプ5が
1台運転されていて、切換接点22が閉路していて三要素
制御により、原子炉定格流量の50%を確保しており、原
子炉水位信号11は炉水位設定値12に一致し、また主蒸気
流量信号13と給水流量信号14も一致していて、原子炉水
位は定常状態にあるとする。ここで、タービン駆動給水
ポンプ切換操作器64における自動手動切換接点37を手動
運転モードにし、手動設定器72のステップ信号発生回路
72aを作動させて、上昇ステップ状の信号をポンプ切換
中信号64aとして前記給水制御器60へ出力すると共に、
同じく積算器72bを介して上昇ランプ状の流量指令設定
信号72cが、流量要求信号76としてタービン駆動給水ポ
ンプ6の電気油圧式タービン制御装置20に出力される。
【0041】流量要求信号76は、零から予め定められた
レートに従って上昇して、タービン駆動給水ポンプ6か
ら原子炉圧力容器8への給水流量を増加させる。一方、
この時、水位制御器60の信号選択回路66では、ポンプ切
換中信号64aを選択して信号補正回路67に出力信号66a
と66bを出力し、信号補正回路67においては、出力信号
66aにタービン駆動給水ポンプ6における補正係数67d
を乗じ、この結果生成された出力信号67aは、PI制御
器65内において加算器25からの加算値信号28と加算され
て、給水制御器60から給水流量要求信号信号68として出
力される。この補正された給水流量要求信号信号68は、
前記タービン駆動給水ポンプ切換操作器63より流量要求
信号75として電気油圧式タービン制御装置19に出力さ
れ、タービン駆動給水ポンプ5の給水流量を自動的に前
記タービン駆動給水ポンプ6の給水流量増加に見合う分
だけ低減するように制御する。
レートに従って上昇して、タービン駆動給水ポンプ6か
ら原子炉圧力容器8への給水流量を増加させる。一方、
この時、水位制御器60の信号選択回路66では、ポンプ切
換中信号64aを選択して信号補正回路67に出力信号66a
と66bを出力し、信号補正回路67においては、出力信号
66aにタービン駆動給水ポンプ6における補正係数67d
を乗じ、この結果生成された出力信号67aは、PI制御
器65内において加算器25からの加算値信号28と加算され
て、給水制御器60から給水流量要求信号信号68として出
力される。この補正された給水流量要求信号信号68は、
前記タービン駆動給水ポンプ切換操作器63より流量要求
信号75として電気油圧式タービン制御装置19に出力さ
れ、タービン駆動給水ポンプ5の給水流量を自動的に前
記タービン駆動給水ポンプ6の給水流量増加に見合う分
だけ低減するように制御する。
【0042】このレートは予めタービン駆動給水ポンプ
6における流量増加分をタービン駆動給水ポンプ5にて
減少させるように決められているので、この際の原子炉
に対する全給水流量に変動はない。従って、タービン駆
動給水ポンプ6による流量増加の影響が原子炉水位に現
れるより早くタービン駆動給水ポンプ5の流量が減少
し、原子炉の水位変動を効果的にに抑制する。このよう
にして、タービン駆動給水ポンプ6の流量指令設定信号
72cと給水流量要求信号68とが一致すると、手動設定器
72におけるステップ信号発生回路72aの出力を零とする
と共に、自動手動切換接点37によりタービン駆動給水ポ
ンプ6を自動運転モードに切換えて、電気油圧式タービ
ン制御装置20にもタービン駆動給水ポンプ5の電気油圧
式タービン制御装置19と同様の給水流量要求信号68によ
る流量要求信号76を与えて、1T/2T切換を終了す
る。
6における流量増加分をタービン駆動給水ポンプ5にて
減少させるように決められているので、この際の原子炉
に対する全給水流量に変動はない。従って、タービン駆
動給水ポンプ6による流量増加の影響が原子炉水位に現
れるより早くタービン駆動給水ポンプ5の流量が減少
し、原子炉の水位変動を効果的にに抑制する。このよう
にして、タービン駆動給水ポンプ6の流量指令設定信号
72cと給水流量要求信号68とが一致すると、手動設定器
72におけるステップ信号発生回路72aの出力を零とする
と共に、自動手動切換接点37によりタービン駆動給水ポ
ンプ6を自動運転モードに切換えて、電気油圧式タービ
ン制御装置20にもタービン駆動給水ポンプ5の電気油圧
式タービン制御装置19と同様の給水流量要求信号68によ
る流量要求信号76を与えて、1T/2T切換を終了す
る。
【0043】なお、この1T/2T切換においても、前
記M/T切換と同様に切換運転中に原子炉水位が変動し
た場合には、給水制御器60内のPI制御器65によって水
位補償制御が行われる。この経過は、図4の切換運転特
性図で示すように、当初より自動運転中の点線80で表す
タービン駆動給水ポンプ5の給水流量は、実線81で表す
タービン駆動給水ポンプ6による給水流量が増加し始め
ると、直ちに、その増加分に見合った流量だけ減少して
行く。
記M/T切換と同様に切換運転中に原子炉水位が変動し
た場合には、給水制御器60内のPI制御器65によって水
位補償制御が行われる。この経過は、図4の切換運転特
性図で示すように、当初より自動運転中の点線80で表す
タービン駆動給水ポンプ5の給水流量は、実線81で表す
タービン駆動給水ポンプ6による給水流量が増加し始め
ると、直ちに、その増加分に見合った流量だけ減少して
行く。
【0044】タービン駆動給水ポンプ6に対する流量要
求信号76がタービン駆動給水ポンプ5に対する流量要求
信号75と一致した時、即ち、タービン駆動給水ポンプ6
からの給水流量(実線81)と、タービン駆動給水ポンプ
5による給水流量(点線80)とが同じになった時点で、
タービン駆動給水ポンプ6もタービン駆動給水ポンプ5
と同様に自動運転モードに切換わり、流量要求信号76は
給水制御器60からの給水流量要求信号信号68に切換わっ
て制御される。このため給水ポンプの切換前、切換時、
切換後においても原子炉圧力容器8に供給される全給水
流量は変わらず、一点鎖線82で表した原子炉水位には変
動が生じない。
求信号76がタービン駆動給水ポンプ5に対する流量要求
信号75と一致した時、即ち、タービン駆動給水ポンプ6
からの給水流量(実線81)と、タービン駆動給水ポンプ
5による給水流量(点線80)とが同じになった時点で、
タービン駆動給水ポンプ6もタービン駆動給水ポンプ5
と同様に自動運転モードに切換わり、流量要求信号76は
給水制御器60からの給水流量要求信号信号68に切換わっ
て制御される。このため給水ポンプの切換前、切換時、
切換後においても原子炉圧力容器8に供給される全給水
流量は変わらず、一点鎖線82で表した原子炉水位には変
動が生じない。
【0045】なお、上記一実施例では、切換側給水ポン
プの手動運転モードの流量要求の信号は、手動設定器69
乃至72におけるステップ信号発生回路69a乃至72aから
のステップ信号を積分器69a乃至72aにより積分するこ
とによりランプ状に変化させた流量指令設定信号69c乃
至72cとしているが、他の実施例として、切換側給水ポ
ンプの流量要求の信号を曲線状に与える場合には、図5
のブロック構成図で例示するように、給水ポンプ切換操
作器83内の手動設定器84におけるステップ信号発生回路
84aに微分回路84bを接続した構成とすることで、所望
の補正信号を生成することが可能である。また、予め上
記のように流量要求の信号をパターンとして設定してお
くのではなく、手動で増減させる場合には、ステップ信
号発生回路69a乃至72a、及び84aの代わりに、手動設
定器とすればよい。
プの手動運転モードの流量要求の信号は、手動設定器69
乃至72におけるステップ信号発生回路69a乃至72aから
のステップ信号を積分器69a乃至72aにより積分するこ
とによりランプ状に変化させた流量指令設定信号69c乃
至72cとしているが、他の実施例として、切換側給水ポ
ンプの流量要求の信号を曲線状に与える場合には、図5
のブロック構成図で例示するように、給水ポンプ切換操
作器83内の手動設定器84におけるステップ信号発生回路
84aに微分回路84bを接続した構成とすることで、所望
の補正信号を生成することが可能である。また、予め上
記のように流量要求の信号をパターンとして設定してお
くのではなく、手動で増減させる場合には、ステップ信
号発生回路69a乃至72a、及び84aの代わりに、手動設
定器とすればよい。
【0046】
【発明の効果】以上本発明によれば、水位制御器におけ
るPI制御手段の出力に対して切換側給水ポンプの流量
を自動運転側給水ポンプにより補償するような補正信号
を与えることにより、給水ポンプ切換時の全給水流量が
一定となるように制御されて、給水ポンプ切換時の原子
炉水位の変動を自動的に抑制し、安定した原子炉運転
と、その信頼性向上、及び運転操作の簡素化により運転
員の負担を軽減する効果がある。
るPI制御手段の出力に対して切換側給水ポンプの流量
を自動運転側給水ポンプにより補償するような補正信号
を与えることにより、給水ポンプ切換時の全給水流量が
一定となるように制御されて、給水ポンプ切換時の原子
炉水位の変動を自動的に抑制し、安定した原子炉運転
と、その信頼性向上、及び運転操作の簡素化により運転
員の負担を軽減する効果がある。
【図1】本発明の給水ポンプ制御装置の一実施例を示す
系統構成図。
系統構成図。
【図2】本発明の切換操作器要部のブロック統構成図。
【図3】本発明によるM/T切換時の運転特性図。
【図4】本発明による1T/2T切換時の運転特性図。
【図5】本発明の他の実施例の切換操作器のブロック構
成図。
成図。
【図6】沸騰水型原子炉給水系の概要構成図。
【図7】原子炉給水制御装置のブロック構成図。
【図8】従来の給水制御器及び切換操作器のブロック構
成図。
成図。
【図9】従来のM/T切換時の運転特性図。
【図10】従来の1T/2T切換時の運転特性図。
1,2…電動機駆動給水ポンプ、3,4…給水流量調整
弁、5,6…タービン駆動給水ポンプ、8…原子炉圧力
容器、11…原子炉水位信号、12…原子炉水位設定信号、
13…主蒸気流量信号、14…給水流量信号、22…切換接
点、23,24,25,65c…加算器、26…水位偏差信号、27
…流量偏差信号、28…加算値信号、34,35,36,37…自
動手動切換接点、60…水位制御器、61,62,83…調整弁
切換操作器、63,64…タービン駆動給水ポンプ切換操作
器、61a,62a,63a,64a…ポンプ切換中信号、65…
PI制御器、65a…積分制御器、65b…比例制御器、66
…信号選択回路、66a,66b,67a…出力信号、67…信
号補正回路(積分器)、67d…補正係数、68…給水流量
要求信号、69,70,71,72,84…手動設定器、69a,70
a,71a,72a,84a…ステップ信号発生回路、69b,
70b,71b,72b…積算器、69c,70c,71c,72c,
84c…流量指令設定信号、73,74,75,76…流量要求信
号、77,81…給水流量(実線)、78,80…給水流量(点
線)、79,82…原子炉水位(一点鎖線)、84b…微分回
路。
弁、5,6…タービン駆動給水ポンプ、8…原子炉圧力
容器、11…原子炉水位信号、12…原子炉水位設定信号、
13…主蒸気流量信号、14…給水流量信号、22…切換接
点、23,24,25,65c…加算器、26…水位偏差信号、27
…流量偏差信号、28…加算値信号、34,35,36,37…自
動手動切換接点、60…水位制御器、61,62,83…調整弁
切換操作器、63,64…タービン駆動給水ポンプ切換操作
器、61a,62a,63a,64a…ポンプ切換中信号、65…
PI制御器、65a…積分制御器、65b…比例制御器、66
…信号選択回路、66a,66b,67a…出力信号、67…信
号補正回路(積分器)、67d…補正係数、68…給水流量
要求信号、69,70,71,72,84…手動設定器、69a,70
a,71a,72a,84a…ステップ信号発生回路、69b,
70b,71b,72b…積算器、69c,70c,71c,72c,
84c…流量指令設定信号、73,74,75,76…流量要求信
号、77,81…給水流量(実線)、78,80…給水流量(点
線)、79,82…原子炉水位(一点鎖線)、84b…微分回
路。
Claims (1)
- 【請求項1】 沸騰水型原子炉の原子炉水位、主蒸気流
量、並びに給水流量を検出し、予め定めた原子炉水位設
定値と前記検出した実水位との偏差及び前記主蒸気流量
と給水流量との偏差の加算値から給水流量要求信号を出
力するPI制御手段からなる水位制御器と、前記給水流
量要求信号と別の流量要求信号の切換操作器により前記
原子炉に給水する複数の給水ポンプからの流量を制御す
る原子炉給水制御装置において、給水ポンプの切換運転
時に切換側給水ポンプの流量指令を自動的に生成すると
共に、この切換側給水ポンプの流量変化により自動運転
側給水ポンプの流量補償をする補正手段を備えたことを
特徴とする原子力発電プラントの給水ポンプ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3319150A JPH05157891A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 原子力発電プラントの給水ポンプ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3319150A JPH05157891A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 原子力発電プラントの給水ポンプ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05157891A true JPH05157891A (ja) | 1993-06-25 |
Family
ID=18106997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3319150A Pending JPH05157891A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 原子力発電プラントの給水ポンプ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05157891A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114688520A (zh) * | 2022-03-04 | 2022-07-01 | 中广核工程有限公司 | 一种核电站蒸汽发生器液位辅助控制方法和系统 |
-
1991
- 1991-12-03 JP JP3319150A patent/JPH05157891A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114688520A (zh) * | 2022-03-04 | 2022-07-01 | 中广核工程有限公司 | 一种核电站蒸汽发生器液位辅助控制方法和系统 |
CN114688520B (zh) * | 2022-03-04 | 2024-03-19 | 中广核工程有限公司 | 一种核电站蒸汽发生器液位辅助控制方法和系统 |
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