JPH06346755A - エンジン補機駆動系トルク変動抑制装置 - Google Patents

エンジン補機駆動系トルク変動抑制装置

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JPH06346755A
JPH06346755A JP5166179A JP16617993A JPH06346755A JP H06346755 A JPH06346755 A JP H06346755A JP 5166179 A JP5166179 A JP 5166179A JP 16617993 A JP16617993 A JP 16617993A JP H06346755 A JPH06346755 A JP H06346755A
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JP
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drive shaft
engine
leaf spring
retainer
friction
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JP5166179A
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Akira Ishihara
章 石原
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Komatsu Ltd
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    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/02Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン補機の被駆動トルクの急激な変動に
伴って発生する駆動軸・歯車系の回転変動・トルク変動
を抑制する。 【構成】 軸受を介してエンジン補機駆動軸1を保持す
るリテーナ4に前記駆動軸1の一部を取り巻く空間を設
け、その中に板ばね8とフリクションラバー7とからな
るフリクションダンパ6を配設する。エンジン潤滑油圧
は、給油孔10からフリクションラバー7の周縁に設け
られたリップがリテーナ4の内壁に接触して形成される
圧力室9内に作用する。エンジン回転の上昇に伴ってフ
リクションラバー7の突起7c,7dが順次エンジン補
機駆動軸1に接触し、エンジン回転速度に見合った制動
力として作用する。前記板ばね8のたわみは、その端末
部が切り欠き溝11の底面11aに当接した時点で停止
するので、フリクションラバー7が摩滅しても板ばね8
がエンジン補機駆動軸1に直接接触することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン補機駆動系ト
ルク変動抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンに装着される各種補機の駆動に
ギヤ駆動方式を用いる場合、前記エンジンのタイミング
ギヤケースには、クランク軸からカム軸や燃料噴射ポン
プ等に駆動トルクを伝達するためのタイミングギヤが相
互に噛み合った状態で配設、収容されている。また、建
設機械、バス、トラック等の大型車両のほとんどは、発
生トルクが大きく、燃料コストが割安なディーゼルエン
ジンを搭載している。前記車両用のディーゼルエンジン
において、エンジン補機たとえば燃料噴射ポンプは、エ
ンジンのシリンダブロックあるいはクランクケースの側
面に取り付けられ、駆動軸を介して前記タイミングギヤ
ケース内の燃料噴射ポンプ駆動歯車で駆動される形式の
ものと、タイミングギヤケースの外面に直接取り付けら
れ、前記燃料噴射ポンプ駆動歯車によって駆動される形
式のものとがある。燃料噴射ポンプをシリンダブロック
あるいはクランクケースの側面に取り付ける形式のもの
のうち、駆動トルク変動を抑える手段として大きな回転
慣性特性を有する錘を駆動軸の中間に配設した形式のも
のもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年の排気エミッショ
ン規制に対応するため、ディーゼルエンジンの燃料噴射
圧は高圧化の傾向にある。従って燃料噴射ポンプの被駆
動トルクが増加し、これによって互いにかみ合う駆動歯
車間の歯打ち音の増大、歯面の損傷あるいは駆動軸系に
種々の不具合が発生することが考えられる。図8は、通
常の燃料噴射圧に設定した燃料噴射ポンプを装着したエ
ンジンと、燃料噴射圧を高圧に設定した燃料噴射ポンプ
を装着したエンジンについて比較した結果の一例を示し
たものである。同図において、左側は高圧化した燃料噴
射ポンプを装着したエンジン、右側は通常の燃料噴射圧
の燃料噴射ポンプを装着したエンジンを示す。燃料噴射
ポンプを高圧化すると、燃料噴射管内圧力は図8(a)
に示すように上昇し、燃料噴射ポンプ駆動トルクの変動
波形は、図8(b)に示すように燃料噴射管内圧力波形
に比例して急峻化し、その絶対値も増加する。これに伴
って図8(c)に示すように、燃料噴射ポンプ駆動歯車
の回転変位も激しくなり、燃料噴射ポンプ駆動歯車とこ
れに噛み合うアイドルギヤとの歯面間衝撃力が増大し
て、図8(d)に示すようにギヤケースの表面振動やシ
リンダブロックの表面振動が増加する。また、前記駆動
トルクの変動増大により、駆動軸に過大な応力が発生
し、駆動系の損傷・破損等の不具合が発生することもあ
る。従って、急激に変動する被駆動トルクを、場合によ
っては駆動トルクも含めて緩和する必要がある。
【0004】本発明は、上記燃料噴射ポンプをはじめと
する各種エンジン補機の被駆動トルクの急激な変動に伴
って発生する駆動軸・歯車系の回転変動・トルク変動を
抑制し、エンジン歯車系歯打ち音の低減、歯車歯面の負
荷低減による歯車の耐久性向上、歯車駆動軸系の信頼性
向上を実現することができるようなエンジン補機駆動系
トルク変動抑制装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエンジン補機駆動系トルク変動抑制装
置は、エンジン補機の被駆動トルクの変動に伴って発生
するエンジン補機駆動軸・駆動歯車系の回転変動・トル
ク変動を低減するため、エンジン補機駆動軸を保持する
リテーナに前記駆動軸の一部を包囲する空間を設け、こ
の空間内に前記駆動軸の外周を取り巻くようにフリクシ
ョンダンパを配設し、前記フリクションダンパの外側面
にリテーナの外部から導入するエンジン潤滑油圧を作用
させることによって、前記フリクションダンパをエンジ
ン補機駆動軸に接触させ、エンジン回転速度の増加に比
例するエンジン潤滑油圧の上昇に伴って前記駆動軸に対
するフリクションダンパの摩擦制動力を増大させる構成
とし、このような構成において、フリクションダンパ
は、側面形状がほぼ半円状の板ばねの中央部をフリクシ
ョンラバーで被包したものであって、前記フリクション
ラバーは、その周縁に設けたリップがリテーナに設けた
空間の軸方向両端の壁面とリテーナの内周面とにそれぞ
れ接触することによって、前記リテーナの空間内にエン
ジン潤滑油を導入する圧力室を形成するとともに、前記
圧力室にエンジン潤滑油圧が作用したときエンジン補機
駆動軸の外周面に接触する複数個の突起を備えているも
のとし、リテーナに設けた空間に、フリクションダンパ
の板ばねの両端がそれぞれ自在に滑動できる切り欠き溝
を設け、エンジン補機駆動軸と前記板ばねとの間に所定
の隙間を保った状態で板ばねの両端がそれぞれ切り欠き
溝の底面に当接するように前記板ばねの特性を設定し、
フリクションラバーの摩滅による板ばねとエンジン補機
駆動軸との直接接触を防止した。
【0006】
【作用】上記構成によれば、エンジン補機駆動軸を保持
するリテーナに前記駆動軸の一部を包囲する空間を設
け、この空間内にフリクションダンパを配設し、エンジ
ン潤滑油圧を利用して前記フリクションダンパをエンジ
ン補機駆動軸に接触させる構造としたので、エンジン補
機駆動軸が回転すると前記フリクションダンパとの接触
部に摩擦力が発生し、これが制動力となってエンジン補
機駆動軸・歯車系の回転変動・トルク変動を抑制し、エ
ンジン歯車系歯打ち音や歯車歯面の負荷を低減させる。
エンジン潤滑油圧はエンジン回転速度の増加に比例して
上昇し、これに伴って前記駆動軸外周に対するフリクシ
ョンダンパの接触面積を増大させることにしたので、前
記摩擦力も増大する。従って、エンジン補機駆動軸には
エンジン回転速度に見合った制動力を作用させることが
できる。
【0007】また、フリクションダンパを板ばねとフリ
クションラバーとで構成し、前記フリクションラバーの
周縁に設けたリップをリテーナに設けた空間の各壁面に
接触させて圧力室を形成したので、この圧力室にエンジ
ン潤滑油を導入することによって前記フリクションラバ
ーをエンジン補機駆動軸の外周面に接触させることがで
きる。そして、エンジン潤滑油圧の上昇に伴ってフリク
ションラバーに設けた複数個の突起が順次接触し、前記
駆動軸外周に対するフリクションダンパの接触面積を増
大させることが可能となる。
【0008】フリクションラバーがエンジン補機駆動軸
の外周面に接触することによって、エンジン回転速度に
見合った制動力が前記エンジン補機駆動軸に作用すると
ともに、フリクションラバーは次第に摩滅する。そこ
で、フリクションダンパの板ばねの両端がそれぞれ自在
に滑動できる切り欠き溝をリテーナ内の空間に設け、前
記切り欠き溝の底面に板ばねの両端がそれぞれ当接した
とき、エンジン補機駆動軸と前記板ばねとの間に所定の
隙間を保つようにしたので、板ばねがエンジン補機駆動
軸と接触することはなく、エンジン補機駆動軸の損傷等
を未然に回避することができる。
【0009】
【実施例】以下に本発明に係るエンジン補機駆動系トル
ク変動抑制装置の実施例について、図面を参照して説明
する。図1は燃料噴射ポンプ駆動軸およびその近傍の部
分断面、図2は図1のA−A断面図である。これらの図
において、1は燃料噴射ポンプ駆動軸、2は燃料噴射ポ
ンプ駆動歯車、3は軸受、4はリテーナで、前記燃料噴
射ポンプ駆動軸1は前記軸受3を介してリテーナ4に保
持されている。リテーナ4の燃料噴射ポンプ駆動歯車側
端面にプレート5を取着することにより、燃料噴射ポン
プ駆動軸1の一部を取り巻く空間が形成され、この空間
内に2個のフリクションダンパ6が対向する位置に配設
されている。フリクションダンパ6は、側面形状がほぼ
円弧状のフリクションラバー7と側面形状がほぼ半円状
の板ばね8とからなり、前記フリクションラバー7は接
着等の手段を用いて板ばね8の中央部を被包している。
フリクションラバー7の周縁にはリップ7a,7bが設
けられ、リップ7aは前記プレート5の内面とこれに対
向するリテーナ4の内壁面にそれぞれ接触している。ま
た、リップ7bはリテーナ4の内周面にそれぞれ接触
し、これらのリップとリテーナ4の各面とによって囲ま
れた圧力室9が形成されている。前記圧力室9にはリテ
ーナ4の外部から穿設された給油孔10が開口してい
る。フリクションラバー7の内側面には中央と両端にそ
れぞれ軸方向に平行な突起7c,7dが設けられてい
る。
【0010】燃料噴射ポンプ駆動軸1の一部を取り巻く
リテーナ4の空間には、板ばね8の両端を滑動させる切
り欠き溝11が計4個設けられ、これらの切り欠き溝1
1内にはそれぞれピン12が燃料噴射ポンプ駆動軸1の
軸心と平行に配設されている。前記板ばね8は、各端末
部が前記ピン12と切り欠き溝11との隙間C1 に挿入
される形で取り付けられている。従って、板ばね8の伸
縮時には前記切り欠き溝11の側面に板ばね8が接触し
ながら前記隙間C1 内を滑動することになる。また、板
ばね8の端末部と切り欠き溝11の底面11aとの間に
は隙間C2 が設けられている。尚、これらの突起は後述
するがフリクションダンパの制動性能に大きな影響をも
つことになる。本実施例では図1のような突起形状であ
るがこの形状は制動力が最適になるように決める。
【0011】図1,2はエンジン停止時の状態を示す。
リテーナ4の給油孔10からから圧力室9に加えられる
潤滑油の圧力は零であり、圧力室9内の圧力も零であ
る。従って、フリクションダンパ6に加わる圧縮力はな
く、フリクションラバー7のリップ7a,7bはリテー
ナ4の側壁およびプレート5と、リテーナ4の内周面と
にそれぞれ接触している。また、この状態では、フリク
ションラバー7の内側の突起7c,7dはいずれも燃料
噴射ポンプ駆動軸1に接触しない。
【0012】エンジンが始動すると、オイルポンプから
供給される潤滑油の圧力は概略、図3に示すようにエン
ジン回転速度の上昇に伴って上昇する。エンジン回転が
低速・中速域に達すると、フリクションラバー7が図4
に示す形状となるように板ばね8の剛性を設定してお
く。すなわち、圧力室9に作用する潤滑油圧によって板
ばね8は燃料噴射ポンプ駆動軸1側に撓み、フリクショ
ンラバー7の内側に設けられた突起のうち中央の突起7
cが燃料噴射ポンプ駆動軸1に接触する。このときから
燃料噴射ポンプ駆動軸1には突起7cとの接触摩擦によ
るトルク変動・回転変動に対する制動力が働く。なお、
圧力室9の圧力を保持する機能を有するフリクションラ
バー7のリップ7bは、エンジン回転の上昇とともにリ
テーナ4の内周面から徐々に離れ、それによって生じる
隙間から潤滑油が図中に矢印で示す方向に洩れ始める。
従って圧力室9内の圧力は、図3に示す通りエンジン回
転の上昇とともに供給圧との差が広がる。前記リップ7
bから洩れ出した潤滑油は、燃料噴射ポンプ駆動軸1と
フリクションラバー7との接触部の潤滑および冷却に利
用される。また、板ばね8の端末部と切り欠き溝11の
底面11aとの隙間C2 は、エンジン停止時より小さく
なっているが零にはならない。
【0013】更にエンジン回転が上昇し、燃料噴射ポン
プ駆動軸1の回転変動・トルク変動が激しくなると、よ
り大きな制動力が必要となる。図5および図6は高速域
におけるフリクションダンパ6の状態を示す。潤滑油圧
の上昇に伴って板ばね8は更に燃料噴射ポンプ駆動軸1
側に押し付けられ、フリクションラバー7の内側の突起
は中央の突起7cとともに両端の突起7dも燃料噴射ポ
ンプ駆動軸1に完全に接触し、摩擦制動力は更に大きく
なる。また、フリクションラバー7のリップ7bはリテ
ーナ4の内周面から完全に離れ、潤滑油の洩れ量が増加
することにより、前記フリクションラバー7と燃料噴射
ポンプ駆動軸1との摺動部の潤滑油量が増加する。な
お、板ばね8の端末部と切り欠き溝11の底面11aと
の隙間C2は、エンジン中速域の場合より更に小さくな
るが零にはならない。
【0014】上記フリクションダンパの宿命として、摺
動部に摩滅が起こる。この摩滅の度合いはラバーの材質
・形状によって変化するが、いずれは必ず発生する問題
である。本提案では、フリクションラバーと燃料噴射ポ
ンプ駆動軸との摺動部を潤滑することによってラバーの
摩滅を低減させるようにしているが、完全とはいえな
い。従って、板ばね8に接着されたフリクションラバー
が完全に摩滅すると、板ばね8が燃料噴射ポンプ駆動軸
1に直接接触し、破損事故等が発生する懸念がある。そ
こでこれを避けるため、図7のような工夫を施してい
る。
【0015】図7において、板ばね8は潤滑油圧によっ
て完全に撓み、またフリクションラバー7の内側の突起
7c,7d(図6参照)はほぼ完全に摩滅した状態を示
している。燃料噴射ポンプ駆動軸1とフリクションラバ
ー7とは接触しているが、もしこれ以上にフリクション
ラバー7の摩滅が進むと、板ばね8と燃料噴射ポンプ駆
動軸1とは直接接触してしまう。板ばね8の両端には切
り欠き溝11の底面11aとの隙間C2 (図6参照)が
設けられているが、上記不具合を防ぐため図7に示した
状態でC2 =0となるように、すなわち板ばね8の両端
がそれぞれ前記底面11aに当接するように板ばね8の
特性を設定することで、板ばね8のこれ以上の変形を抑
えることができる。これによって、フリクションラバー
7の摩滅の進行はこの時点で止まり、板ばね8と燃料噴
射ポンプ駆動軸1との直接接触は避けられる。
【0016】本実施例では、燃料噴射ポンプをエンジン
のシリンダブロックあるいはクランクケースの側面に取
り付け、駆動軸を介して駆動歯車で駆動する形式の燃料
噴射ポンプ駆動系において、概ね前記駆動軸部分を改良
した場合について説明したが、本発明はこのような特定
の構造体にのみ適用を限定したものではなく、回転変
動、トルク変動が発生する回転体に対して、更には回転
軸方向に挙動するあらゆる回転体に適用することができ
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ンジン補機駆動軸を保持するリテーナに前記駆動軸の一
部を取り巻く空間を設け、この空間内にフリクションラ
バーと板ばねとからなるフリクションダンパを配設し、
エンジン潤滑油圧の高低に応じてフリクションダンパの
エンジン補機駆動軸に対する接触面積と面圧とを増減さ
せる構造としたので、これによって発生する摩擦力がエ
ンジン回転速度に見合った制動力となってエンジン補機
駆動軸・歯車系の回転変動・トルク変動を抑制するとと
もに、エンジン歯車系歯打ち音や歯車歯面の負荷低減が
可能となる。従って、エンジン補機駆動軸系の信頼性向
上や歯車の耐久性向上に大きく寄与することができる。
また、前記板ばねのたわみ量を制限する構造としたの
で、フリクションラバーが摩滅してもエンジン補機駆動
軸と板ばねとの直接接触を防止することができ、エンジ
ン補機駆動軸の損傷等は起こらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料噴射ポンプ駆動軸およびその近傍の部分断
面図で、エンジン停止時の状態を示す。
【図2】図1のA−A断面図で、リテーナの内部を示
す。
【図3】エンジン回転速度と、エンジンオイルポンプの
供給圧および圧力室内の油圧との関係を示す図である。
【図4】リテーナの内部を示す断面図で、エンジン回転
が低・中速域時の状態を示す。
【図5】燃料噴射ポンプ駆動軸およびその近傍の部分断
面図で、エンジン回転が高速域時の状態を示す。
【図6】図5のA−A断面図で、リテーナの内部を示
す。
【図7】リテーナの内部を示す断面図で、フリクション
ラバーが摩滅した状態を示す。
【図8】燃料噴射圧の増加による影響を説明する図で、
図の左側は噴射圧を高めた燃料噴射ポンプを装着したエ
ンジン、図の右側は通常のエンジンの一例で、(a)は
燃料噴射管内圧力、(b)は燃料噴射ポンプ駆動トル
ク、(c)は燃料噴射ポンプ駆動歯車の回転変位、
(d)はタイミングギヤケースの表面振動を示す。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ駆動軸 4 リテーナ 6 フリクションダンパ 7 フリクションラバー 7a,7b リップ 7c,7d 突起 8 板ばね 9 圧力室 11 切り欠き溝 11a 底面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン補機の被駆動トルクの変動に伴
    って発生するエンジン補機駆動軸・駆動歯車系の回転変
    動・トルク変動を低減するため、エンジン補機駆動軸を
    保持するリテーナに前記駆動軸の一部を包囲する空間を
    設け、この空間内に前記駆動軸の外周を取り巻くように
    フリクションダンパを配設し、前記フリクションダンパ
    の外側面にリテーナの外部から導入するエンジン潤滑油
    圧を作用させることによって、前記フリクションダンパ
    をエンジン補機駆動軸に接触させ、エンジン回転速度の
    増加に比例するエンジン潤滑油圧の上昇に伴って前記駆
    動軸に対するフリクションダンパの摩擦制動力を増大さ
    せることを特徴とするエンジン補機駆動系トルク変動抑
    制装置。
  2. 【請求項2】 フリクションダンパは、側面形状がほぼ
    半円状の板ばねの中央部をフリクションラバーで被包し
    たものであって、前記フリクションラバーは、その周縁
    に設けたリップがリテーナに設けた空間の軸方向両端の
    壁面とリテーナの内周面とにそれぞれ接触することによ
    って、前記リテーナの空間内にエンジン潤滑油を導入す
    る圧力室を形成するとともに、前記圧力室にエンジン潤
    滑油圧が作用したときエンジン補機駆動軸の外周面に接
    触する複数個の突起を備えていることを特徴とする請求
    項1のエンジン補機駆動系トルク変動抑制装置。
  3. 【請求項3】 リテーナに設けた空間に、フリクション
    ダンパの板ばねの両端がそれぞれ自在に滑動できる切り
    欠き溝を設け、エンジン補機駆動軸と前記板ばねとの間
    に所定の隙間を保った状態で板ばねの両端がそれぞれ切
    り欠き溝の底面に当接するように前記板ばねの特性を設
    定し、フリクションラバーの摩滅による板ばねとエンジ
    ン補機駆動軸との直接接触を防止したことを特徴とする
    請求項1のエンジン補機駆動系トルク変動抑制装置。
JP5166179A 1993-06-11 1993-06-11 エンジン補機駆動系トルク変動抑制装置 Pending JPH06346755A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5166179A JPH06346755A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 エンジン補機駆動系トルク変動抑制装置
GB9525289A GB2294985B (en) 1993-06-11 1994-06-08 Driving system for an engine accessory
PCT/JP1994/000922 WO1994029581A1 (fr) 1993-06-11 1994-06-08 Dispositif pour limiter les variations du couple dans un systeme d'entrainement d'accessoire de moteur
US08/564,097 US5640935A (en) 1993-06-11 1994-06-08 Torque variation restraining device of an engine accessory driving system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5166179A JPH06346755A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 エンジン補機駆動系トルク変動抑制装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06346755A true JPH06346755A (ja) 1994-12-20

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ID=15826547

Family Applications (1)

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JP5166179A Pending JPH06346755A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 エンジン補機駆動系トルク変動抑制装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5640935A (ja)
JP (1) JPH06346755A (ja)
GB (1) GB2294985B (ja)
WO (1) WO1994029581A1 (ja)

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