JPH0634632B2 - 可変速揚水発電システム - Google Patents
可変速揚水発電システムInfo
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- JPH0634632B2 JPH0634632B2 JP61281798A JP28179886A JPH0634632B2 JP H0634632 B2 JPH0634632 B2 JP H0634632B2 JP 61281798 A JP61281798 A JP 61281798A JP 28179886 A JP28179886 A JP 28179886A JP H0634632 B2 JPH0634632 B2 JP H0634632B2
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- rotation speed
- speed
- output
- guide vane
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、発電電動機の回転子巻線を誘導機のすべりに
相当する交流で励磁する可変速揚水発電システムの運転
制御方式に関するものである。
相当する交流で励磁する可変速揚水発電システムの運転
制御方式に関するものである。
従来の揚水発電システムは、揚水時に負荷の調整ができ
ないこと、および、発電運転時に、系統より要求される
発電力が変化すること、ならびに揚水運転時に揚程が作
用すること等により、システムの効率が変化するという
欠点があつた。
ないこと、および、発電運転時に、系統より要求される
発電力が変化すること、ならびに揚水運転時に揚程が作
用すること等により、システムの効率が変化するという
欠点があつた。
このため、発電力,揚程にかかわらず、上記システムを
最高効率で運転させるための研究が進められている。そ
の研究の動向は、従来、直流励磁による同期機であつた
揚水発電機を、回転子巻線を3相巻線とし、それを誘導
機のすべりに相当する交流で励磁し、同期速度以外の回
転数で運転する、いわゆる、可変速揚水発電システムを
採用する方向に進んでいる。このような可変速発電シス
テムを採用することにより、発電力,揚程にかかわら
ず、システムを最高効率で運転することが可能となる。
そこで、この可変速発電システムを実現するための研究
が種々進められている。この可変速発電システムについ
ては、既に、昭和59年電気学会全国大会論文No.55
3「大容量同期電動機の可変速運転特性」において紹介
されているものの、具体的な制御方式については、何等
ふれられていなかつた。
最高効率で運転させるための研究が進められている。そ
の研究の動向は、従来、直流励磁による同期機であつた
揚水発電機を、回転子巻線を3相巻線とし、それを誘導
機のすべりに相当する交流で励磁し、同期速度以外の回
転数で運転する、いわゆる、可変速揚水発電システムを
採用する方向に進んでいる。このような可変速発電シス
テムを採用することにより、発電力,揚程にかかわら
ず、システムを最高効率で運転することが可能となる。
そこで、この可変速発電システムを実現するための研究
が種々進められている。この可変速発電システムについ
ては、既に、昭和59年電気学会全国大会論文No.55
3「大容量同期電動機の可変速運転特性」において紹介
されているものの、具体的な制御方式については、何等
ふれられていなかつた。
上記従来技術では、発電のAFC運転時に、同期速度附
近を通過する恐れがあるにも、かかわらず、この点をす
みやかに通過させるための対策が何等とられていなかつ
た。
近を通過する恐れがあるにも、かかわらず、この点をす
みやかに通過させるための対策が何等とられていなかつ
た。
本発明は、上記欠点を補い、揚水及び発電の各種運転状
態で、高効率で運転する可変速揚水発電システムにおい
て、発電のAFC運転時にすみやかに同期速度附近を通
過する方式を提供することにある。
態で、高効率で運転する可変速揚水発電システムにおい
て、発電のAFC運転時にすみやかに同期速度附近を通
過する方式を提供することにある。
本発明は任意の発電力をうる運転条件が、有効落差,回
転数及びガイドベーンの開度との関連より定まること、
この運転条件のうち、本システムの効率が回転数で定ま
ること、上記の回転数が、水車入力と発電機出力との差
で定まること、という知見に基づき、発電機出力を指令
値にあわせるよう内部位相角を制御すると共に、回転数
が同期速度附近にある場合には、あらかじめ定めてある
制御量によりガイドベーン開度を制御することにより、
すみやかに同期速度附近を通過すると共に、安定に運転
を継続することにより、上記目的を達成しようとするも
のである。
転数及びガイドベーンの開度との関連より定まること、
この運転条件のうち、本システムの効率が回転数で定ま
ること、上記の回転数が、水車入力と発電機出力との差
で定まること、という知見に基づき、発電機出力を指令
値にあわせるよう内部位相角を制御すると共に、回転数
が同期速度附近にある場合には、あらかじめ定めてある
制御量によりガイドベーン開度を制御することにより、
すみやかに同期速度附近を通過すると共に、安定に運転
を継続することにより、上記目的を達成しようとするも
のである。
第2図は、可変速揚水発電システムの概念を示す図であ
り、一次,二次側共,3相巻線からなる。
り、一次,二次側共,3相巻線からなる。
同図において、1は固定子、2は回転子である。5a〜
5cは固定子のa,b,c相巻線、6a〜6cは回転子
のa,b,c相巻線である。また、定格周波数を、す
べりをsとすると、回転子2の速度は(1−s)であ
り、回転子2の励磁巻線をすべりsの周波数で励磁する
ことにより、回転子2により発生する回転磁界はすべり
零(同期速度)で回転し、固定子1の回転磁界の速度と
同一になる。7は回転子2の回転数を測定する測定部で
あり、この測定部7からの出力をすべり検出部3に取り
込み、この検出部3ですべり周波数を検出し、その検出
した信号を電圧発生部4に供給する。発電発生部4はす
べり周波数に応じた電圧を発生させ、2次巻線を励磁す
る。このようにすることにより、任意の回転数で運転を
行つても、常に電機子巻線には、系統周波数の電圧を発
生させることができる。すなわち、第2図の構成では、
回転子の回転磁界は (1−s)+s= ……(1) となり、すべりにかかわらず、定格周波数の出力が得ら
れることになる。
5cは固定子のa,b,c相巻線、6a〜6cは回転子
のa,b,c相巻線である。また、定格周波数を、す
べりをsとすると、回転子2の速度は(1−s)であ
り、回転子2の励磁巻線をすべりsの周波数で励磁する
ことにより、回転子2により発生する回転磁界はすべり
零(同期速度)で回転し、固定子1の回転磁界の速度と
同一になる。7は回転子2の回転数を測定する測定部で
あり、この測定部7からの出力をすべり検出部3に取り
込み、この検出部3ですべり周波数を検出し、その検出
した信号を電圧発生部4に供給する。発電発生部4はす
べり周波数に応じた電圧を発生させ、2次巻線を励磁す
る。このようにすることにより、任意の回転数で運転を
行つても、常に電機子巻線には、系統周波数の電圧を発
生させることができる。すなわち、第2図の構成では、
回転子の回転磁界は (1−s)+s= ……(1) となり、すべりにかかわらず、定格周波数の出力が得ら
れることになる。
このような可変速発電システムの励磁には、サイクロコ
ンバータの採用されることがある。この場合に、サイク
ロコンバータの容量は、すべり雰附近の電流(サイクロ
コンバータの出力電流としてはほぼ直流)と通過時間で
定まる。このうち、電流の大きさは、運転条件で定まる
ため、容量の低減には、通過時間を短縮する必要があ
る。容量の低減を計る一方法として、すべりが一定範囲
内では、運転時間を規定することが考えられる。この範
囲を禁止帯と呼ぶ。この範囲が狭まく、かつ、サイクロ
コンバータの容量を低減できる方式がシステム上からは
望ましい。
ンバータの採用されることがある。この場合に、サイク
ロコンバータの容量は、すべり雰附近の電流(サイクロ
コンバータの出力電流としてはほぼ直流)と通過時間で
定まる。このうち、電流の大きさは、運転条件で定まる
ため、容量の低減には、通過時間を短縮する必要があ
る。容量の低減を計る一方法として、すべりが一定範囲
内では、運転時間を規定することが考えられる。この範
囲を禁止帯と呼ぶ。この範囲が狭まく、かつ、サイクロ
コンバータの容量を低減できる方式がシステム上からは
望ましい。
このため、発電におけるAFC運転時にすべり雰附近を
短時間で通過できる方式を提供しようとするのが、本発
明である。
短時間で通過できる方式を提供しようとするのが、本発
明である。
第3図は、この可変速発電システムの基本的な考え方を
示すブロツク図であり、可変速機が系統に接続されて運
転している場合を示してある。
示すブロツク図であり、可変速機が系統に接続されて運
転している場合を示してある。
10は電力系統であり、1及び2は、第2図と同一の固
定子及び回転子を示したものである。静落差H及び出力
指令P0が指令値算出回路15に与えられると、指令値
算出回路15は、効率を考慮したガイドベーンの開度指
令値Hv及び速度指令値N0を算出する。14は調速機
の弁開度設定器であり、この開度設定器14は指令値算
出回路15よりの開度指令値Hvを時間遅れさせて調速
機の開度12を定めものである。13は水車特性部であ
り、水車特性部13は、静落差H、弁開度設定部14か
らの調速機の開度、及び速度発電機11からの回転数N
で定まる。この水車特性部13の水車特性により、可変
速機の回転子2は回転することになる。19は電流変成
器を20は電圧変成器を示すものであり、これら電流変
成器19及び電圧変成器20からの出力を有効電力導出
部21に取り込み、該有効電力導出部21は該出力をも
とに、有効電力を算出する。116は2次巻線の位相角
算出部であり、該位相角算出部116は、有効電力導出
部21からの出力,指令値算出回路15からの出力指令
P0及び速度指令値N0、並びに速度発電機11からの
速度Nを取り込み、これらにより、2次巻線の位相角を
算出する。17は、2次回路の励磁量を設定する設定部
であり、18は励磁量の電圧値を制御する電圧調整部で
ある。23a〜23cは、設定部17で設定した励磁量
をa,b,c相に用いるために移相する移相部である。
22a〜22cは、移相部23a〜23cで移相した励
磁量により、a,b,c相を励磁する励磁巻線である。
定子及び回転子を示したものである。静落差H及び出力
指令P0が指令値算出回路15に与えられると、指令値
算出回路15は、効率を考慮したガイドベーンの開度指
令値Hv及び速度指令値N0を算出する。14は調速機
の弁開度設定器であり、この開度設定器14は指令値算
出回路15よりの開度指令値Hvを時間遅れさせて調速
機の開度12を定めものである。13は水車特性部であ
り、水車特性部13は、静落差H、弁開度設定部14か
らの調速機の開度、及び速度発電機11からの回転数N
で定まる。この水車特性部13の水車特性により、可変
速機の回転子2は回転することになる。19は電流変成
器を20は電圧変成器を示すものであり、これら電流変
成器19及び電圧変成器20からの出力を有効電力導出
部21に取り込み、該有効電力導出部21は該出力をも
とに、有効電力を算出する。116は2次巻線の位相角
算出部であり、該位相角算出部116は、有効電力導出
部21からの出力,指令値算出回路15からの出力指令
P0及び速度指令値N0、並びに速度発電機11からの
速度Nを取り込み、これらにより、2次巻線の位相角を
算出する。17は、2次回路の励磁量を設定する設定部
であり、18は励磁量の電圧値を制御する電圧調整部で
ある。23a〜23cは、設定部17で設定した励磁量
をa,b,c相に用いるために移相する移相部である。
22a〜22cは、移相部23a〜23cで移相した励
磁量により、a,b,c相を励磁する励磁巻線である。
このように、出力指令値に対して、ガイドベーンの開
度,速度の目標値が求められ、これらの値より2次巻線
の位相角を算出して制御を行う必要があり、位相角算出
部116の処理方式及び安定な制御方式は検討されてい
るが、また、確立されておらず、特に発電運転時のすべ
り雰附近の通過方式を確立する必要がある。そこで、本
発明では、第1図に示すような構成をして上記制御方式
の具体化を図つたものである。
度,速度の目標値が求められ、これらの値より2次巻線
の位相角を算出して制御を行う必要があり、位相角算出
部116の処理方式及び安定な制御方式は検討されてい
るが、また、確立されておらず、特に発電運転時のすべ
り雰附近の通過方式を確立する必要がある。そこで、本
発明では、第1図に示すような構成をして上記制御方式
の具体化を図つたものである。
第1図は、本発明の実施例を示すブロツク図であり、可
変速度が系統に接続,運転している場合を示してある。
変速度が系統に接続,運転している場合を示してある。
第1図に示す実施例が第3図に示す構成と異なるところ
は、位相角算出部116を、指令値算出回路15からの
目標回転数N0と速度発電機11からの実際の回転数N
との差を求める比較部24と、該比較部24で求めた出
力を取り込み、例えば、 ∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0) の計算をする位相角制御量算出部25と、有効電力導出
部21からの出力と出力指令値P0の差とを算出する比
較部26と、該比較部26で算出された出力を取り込
み、例えば、 −∫k1(P−P0)dt+K1(P−P0) の計算をする位相角制御量算出部27と、該位相角制御
量計算部25,27の出力を加算する加算部28と、該
加算部28からの出力により、位相角Δδを算出する位
相角算出部16と回転数N、禁止帯の上,下限値N1,
N2及び目標回転数N0よりガイドベーン開度を制御す
るガイドベーン制御部29及び該制御部の出力と指令値
算出回路15の出力とを加える加算部30より構成した
点にある。尚、位相角算出部16からの出力が設定部1
7に供給される。
は、位相角算出部116を、指令値算出回路15からの
目標回転数N0と速度発電機11からの実際の回転数N
との差を求める比較部24と、該比較部24で求めた出
力を取り込み、例えば、 ∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0) の計算をする位相角制御量算出部25と、有効電力導出
部21からの出力と出力指令値P0の差とを算出する比
較部26と、該比較部26で算出された出力を取り込
み、例えば、 −∫k1(P−P0)dt+K1(P−P0) の計算をする位相角制御量算出部27と、該位相角制御
量計算部25,27の出力を加算する加算部28と、該
加算部28からの出力により、位相角Δδを算出する位
相角算出部16と回転数N、禁止帯の上,下限値N1,
N2及び目標回転数N0よりガイドベーン開度を制御す
るガイドベーン制御部29及び該制御部の出力と指令値
算出回路15の出力とを加える加算部30より構成した
点にある。尚、位相角算出部16からの出力が設定部1
7に供給される。
ガイドベーン制御部29の詳細は、第6図に示す。すな
わち、ブロツク29a,29bにより、回転数Nが禁止
帯内か否かの判定を行い、禁止帯外では、ブロツク29
fで係数cを零とし、禁止帯内では、ブロツク29c
で、目標回転数N0が、定格回転数NL以下か否かの判
定を行い、定格以下では、ブロツク29dで係数cをあ
らかじめ定めてある定数Kに指令値算出回路15で算出
されたガイドベーン開度Hvを垂じ、逆符号とする。目
標回転数N0が定格NL以上では、ブロツク29eで定
数Kにガイドベーン開度Hvを乗じたものを係数cとす
る。加算部30では、ガイドベーン制御部29の出力c
と指令値算出回路15の出力Hvを加える。本発明によ
れば、回転速度指令が増加して定格回転速度と下限回転
速度の間に達したときは関数発生器からガイドベーン制
御手段に与えられるガイドベーンの開度指令が減少方向
に修正されるために、機械トルクが増加せず、結果的に
実回転数は禁止帯の下限速度から上昇しない。他方、回
転速度指令がさらに増加して定格回転速度と上限回転速
度の間に達したときは関数発生器からガイドベーン制御
手段に与えられるガイドベーンの開度指令が増加方向に
修正されるために、機械トルクが増加し、実回転数は禁
止帯の下限速度から一気に上昇して上限速度以上に達す
る。
わち、ブロツク29a,29bにより、回転数Nが禁止
帯内か否かの判定を行い、禁止帯外では、ブロツク29
fで係数cを零とし、禁止帯内では、ブロツク29c
で、目標回転数N0が、定格回転数NL以下か否かの判
定を行い、定格以下では、ブロツク29dで係数cをあ
らかじめ定めてある定数Kに指令値算出回路15で算出
されたガイドベーン開度Hvを垂じ、逆符号とする。目
標回転数N0が定格NL以上では、ブロツク29eで定
数Kにガイドベーン開度Hvを乗じたものを係数cとす
る。加算部30では、ガイドベーン制御部29の出力c
と指令値算出回路15の出力Hvを加える。本発明によ
れば、回転速度指令が増加して定格回転速度と下限回転
速度の間に達したときは関数発生器からガイドベーン制
御手段に与えられるガイドベーンの開度指令が減少方向
に修正されるために、機械トルクが増加せず、結果的に
実回転数は禁止帯の下限速度から上昇しない。他方、回
転速度指令がさらに増加して定格回転速度と上限回転速
度の間に達したときは関数発生器からガイドベーン制御
手段に与えられるガイドベーンの開度指令が増加方向に
修正されるために、機械トルクが増加し、実回転数は禁
止帯の下限速度から一気に上昇して上限速度以上に達す
る。
なお、この説明から明らかなように、回転速度指令が減
少して定格回転速度と上限回転速度の間に達したときは
関数発生器からガイドベーン制御手段に与えられるガイ
ドベーンの開度指令が増加方向に修正されるために、機
械トルクが減少せず、結果的に実回転数は禁止帯の上限
速度から低下しない。他方、回転速度指令がさらに低下
して定格回転速度と下限回転速度の間に達したときは関
数発生器からガイドベーン制御手段に与えられるガイド
ベーンの開度指令が減少方向に修正されるために、機械
トルクが減少し、実回転数は禁止帯の上限速度から一気
に低下して下限速度以下に達する。
少して定格回転速度と上限回転速度の間に達したときは
関数発生器からガイドベーン制御手段に与えられるガイ
ドベーンの開度指令が増加方向に修正されるために、機
械トルクが減少せず、結果的に実回転数は禁止帯の上限
速度から低下しない。他方、回転速度指令がさらに低下
して定格回転速度と下限回転速度の間に達したときは関
数発生器からガイドベーン制御手段に与えられるガイド
ベーンの開度指令が減少方向に修正されるために、機械
トルクが減少し、実回転数は禁止帯の上限速度から一気
に低下して下限速度以下に達する。
このようにして、出力指令値に対して、ガバナの開度指
令値,速度指令が与えられ、実際の回転数Nと目標値N
0との差及び実際の出力Pの目標値P0との差により、
2次巻線の励磁電圧の位相角Δδを算出し、この値によ
り、励磁量を制御することにより安定に制御できる。
令値,速度指令が与えられ、実際の回転数Nと目標値N
0との差及び実際の出力Pの目標値P0との差により、
2次巻線の励磁電圧の位相角Δδを算出し、この値によ
り、励磁量を制御することにより安定に制御できる。
以下、本発明の一実施例を適用した具体例について第4
図を参照しながら説明する。
図を参照しながら説明する。
第4図は、発電電動機の回転子巻線を3相巻線とし、誘
導機のすべり相当する交流で励磁を行い、任意の回転数
で運転できる、いわゆる可変速発電システムにおける揚
水発電機G1が送電線Lを介して、係統10に接続、運
転しているシステム例を示す系統図である。
導機のすべり相当する交流で励磁を行い、任意の回転数
で運転できる、いわゆる可変速発電システムにおける揚
水発電機G1が送電線Lを介して、係統10に接続、運
転しているシステム例を示す系統図である。
図において、送電線Lには、電圧変成器20、電流変成
器19が設置されている。
器19が設置されている。
一般に揚水発電機G1には、フランシス水車が使用さ
れ、水車出力と効率との関係は、第5図のように示され
る。同図に横軸に水車出力、縦軸に効率をとり、回転数
をパラメータとして示したものである。P1,P2は水
車出力をη1,η2は効率を、N1,N2は回転数を示
す。出力P1では回転数N1で、出力P2では回転数N
2で、それぞれの出力における最高効率η1,η2とな
ることを示している。
れ、水車出力と効率との関係は、第5図のように示され
る。同図に横軸に水車出力、縦軸に効率をとり、回転数
をパラメータとして示したものである。P1,P2は水
車出力をη1,η2は効率を、N1,N2は回転数を示
す。出力P1では回転数N1で、出力P2では回転数N
2で、それぞれの出力における最高効率η1,η2とな
ることを示している。
このように、出力によつて、効率が最高となる回転数は
異なつており、本発明はこれらの最高効率の点で運転し
ようとするものである。
異なつており、本発明はこれらの最高効率の点で運転し
ようとするものである。
第4図において、可変発電システムは、操作端Tより、
発電力の指令(又は目標値)P0が与えられると、発電
機G1の特性、水の落差を考慮した上で、高効率の運転
ができるように、発電機G1の回転数N0、水車のガイ
ドベーンの開度Hvが制御指令部Cにおいて求められ、
これらの値(N0,Hv)にあうような運転がなされる
ことになる。ここで、制御指令部Cは、上記各要素1
4,16〜18,24〜30により構成されている。こ
のような状態で、発電機出力の低下指令が操作端Tによ
り与えられると、あらかじめ制御指令部Cに与えられて
いる手法により、発電機出力Pと水の落差とに基づい
て、発電機の効率ηが最高となるように、回転数N0及
びガイドベーンの開度Hvが求められ、これら(N0,
Hv)が目標値となるよう2次交流励磁の位相角Δδが
制御され、効率のよい運転が行えることになる。
発電力の指令(又は目標値)P0が与えられると、発電
機G1の特性、水の落差を考慮した上で、高効率の運転
ができるように、発電機G1の回転数N0、水車のガイ
ドベーンの開度Hvが制御指令部Cにおいて求められ、
これらの値(N0,Hv)にあうような運転がなされる
ことになる。ここで、制御指令部Cは、上記各要素1
4,16〜18,24〜30により構成されている。こ
のような状態で、発電機出力の低下指令が操作端Tによ
り与えられると、あらかじめ制御指令部Cに与えられて
いる手法により、発電機出力Pと水の落差とに基づい
て、発電機の効率ηが最高となるように、回転数N0及
びガイドベーンの開度Hvが求められ、これら(N0,
Hv)が目標値となるよう2次交流励磁の位相角Δδが
制御され、効率のよい運転が行えることになる。
一方、発電機G1の回転数の定格よりのずれは、制御指
令部Cより励磁回路Exの情報として与えられ、その情
報としてすべり周波数を用いることにより前述したよう
に、定格周波数の出力が得られることになる。
令部Cより励磁回路Exの情報として与えられ、その情
報としてすべり周波数を用いることにより前述したよう
に、定格周波数の出力が得られることになる。
次に、すべり周波数で励磁する2次励磁の具体例につい
て説明する。第1図に示すように、3相の2次励磁巻線
に与えられる信号は次の(2)式のようにあらわされ
る。
て説明する。第1図に示すように、3相の2次励磁巻線
に与えられる信号は次の(2)式のようにあらわされ
る。
すなわち、第4図の操作端Tより与えられた指令P0に
より、a〜c相の励磁量をうるための関数のうちの位相
角Δδは位相角算出部116において求められる。この
位相角算出部116で求められた位相角Δδが設定部1
7に与えられると、a〜c相電圧Vfa,Vfb,Vfcは、 で求められる。ここで、E及びδ0はすべり及び可変速
機の運転状態で定まる電圧及び位相角、Δδは制御指令
部Cの出力で制御される位相角とする。
より、a〜c相の励磁量をうるための関数のうちの位相
角Δδは位相角算出部116において求められる。この
位相角算出部116で求められた位相角Δδが設定部1
7に与えられると、a〜c相電圧Vfa,Vfb,Vfcは、 で求められる。ここで、E及びδ0はすべり及び可変速
機の運転状態で定まる電圧及び位相角、Δδは制御指令
部Cの出力で制御される位相角とする。
上式を用いて、制御を行う場合に、無効電力の制御指令
に対しては電圧Eで、有効電力の制御指令に対しては位
相角Δδで制御すればよい。
に対しては電圧Eで、有効電力の制御指令に対しては位
相角Δδで制御すればよい。
本発明は、上記第(2)式において、AFC運転時に有
効電力を安定に目標値に制御するものである。
効電力を安定に目標値に制御するものである。
このため、上記の構成において、励磁回路Exの位相角
(Δδ)を制御して、回転数N及び電力Pを目標値にあ
わせなければならない。そこで、位相角Δδを動かすた
めの情報としては、有効電力Pと回転数Nとを用いれば
よいことが理解できる。
(Δδ)を制御して、回転数N及び電力Pを目標値にあ
わせなければならない。そこで、位相角Δδを動かすた
めの情報としては、有効電力Pと回転数Nとを用いれば
よいことが理解できる。
したがつて、本発明の実施例は、位相角算出部116を
第1図に示すように構成し、下記第(3)式を実現する
ものである。
第1図に示すように構成し、下記第(3)式を実現する
ものである。
すなわち、位相角Δδは、 δ=∫kK1(P−P0)dt+K1(P−P0) +∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0)…(3) の如く算出される。ここで、P0は有効電力の目標値
(電力制御指令値)N0は回転数の目標値、Pは有効電
力の実際の値、Nは回転数の実際の値k1,K1,k2
及びK2は定数である。
(電力制御指令値)N0は回転数の目標値、Pは有効電
力の実際の値、Nは回転数の実際の値k1,K1,k2
及びK2は定数である。
さらに、第1図を参照して上記第(3)式の算出過程を
説明する。
説明する。
実回転数Nと目標値N0との差(N−N0)が比較部2
4で算出される。ここで算出された出力(N−N0)が
位相角制御量算出部25に供給され、該算出部25にお
いて、 ∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0) が算出される。
4で算出される。ここで算出された出力(N−N0)が
位相角制御量算出部25に供給され、該算出部25にお
いて、 ∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0) が算出される。
一方、有効電力の実際値Pと目標値P0との差(P−P
0)が比較部26で算出される。該比較部26で算出さ
れた出力(P−P0)が位相角制御量算出部27に供給
され、該算出部27で −∫k1(P−P0)dt+K1(P−P0) が算出される。
0)が比較部26で算出される。該比較部26で算出さ
れた出力(P−P0)が位相角制御量算出部27に供給
され、該算出部27で −∫k1(P−P0)dt+K1(P−P0) が算出される。
上記算出部25,27からの出力が加算部28で加算さ
れ {K1(P−P0)−∫k1(P−P0)dt +∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0) となる。このように算出された値は設定部17に与えら
れ、設定部17で第(2)式の計算がなされることにな
る。
れ {K1(P−P0)−∫k1(P−P0)dt +∫k2(N−N0)dt+K2(N−N0) となる。このように算出された値は設定部17に与えら
れ、設定部17で第(2)式の計算がなされることにな
る。
本発明によれば、発電のAFC運転時にすべり零附近で
は、目標回転数と実際の回転数の差により、ガイドベー
ン開度の制御を行い、揚水発電機の入力と出力の間に故
意にアンバランスを作り、短時間ですべり零附近を通過
であるため、本システムの励磁装置であるサイクロコン
バータの容量を大幅に低減することができ、経済上の効
果は極めて大きい。さらに、本発明によれば、系統の変
動負荷をまかなうために昼間は発電、夜間は揚水として
運転する揚水発電システムで揚水運転時に系統より定ま
る電力に対しても、効率よく運転きる利点がある。
は、目標回転数と実際の回転数の差により、ガイドベー
ン開度の制御を行い、揚水発電機の入力と出力の間に故
意にアンバランスを作り、短時間ですべり零附近を通過
であるため、本システムの励磁装置であるサイクロコン
バータの容量を大幅に低減することができ、経済上の効
果は極めて大きい。さらに、本発明によれば、系統の変
動負荷をまかなうために昼間は発電、夜間は揚水として
運転する揚水発電システムで揚水運転時に系統より定ま
る電力に対しても、効率よく運転きる利点がある。
第1図は、本発明の可変速揚水発電システムの実施例を
示す運転制御方式のブロツク図、第2図は第1図の可変
速揚水発電システムの原理概要を示す説明図、第3図は
第1図の可変速揚水発電システムの制御系統の概要を示
すブロツク図、第4図は第1図の実施例が適用された可
変速発電システムの具体的構成例を示すブロツク図、第
5図は第4図の出力と効率の関係を示す線図、第6図は
第4図のガイドベーン制御部の詳細説明図である。 G1……可変速揚水発電システムの発電機、1……固定
子、2……回転子。
示す運転制御方式のブロツク図、第2図は第1図の可変
速揚水発電システムの原理概要を示す説明図、第3図は
第1図の可変速揚水発電システムの制御系統の概要を示
すブロツク図、第4図は第1図の実施例が適用された可
変速発電システムの具体的構成例を示すブロツク図、第
5図は第4図の出力と効率の関係を示す線図、第6図は
第4図のガイドベーン制御部の詳細説明図である。 G1……可変速揚水発電システムの発電機、1……固定
子、2……回転子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 博人 大阪府三島郡島本町百山1−1
Claims (1)
- 【請求項1】一次巻線を電力系統に接続し、二次巻線を
交流励磁する発電電動機と、前記発電電動機に接続され
た水車と、前記水車の流量を調節するガイドベーンと、
前記発電電動機の実回転数を検出する速度発電機とを備
え、前記発電電動機に対する発電出力目標値及び静落差
とから前記発電電動機の二次巻線の励磁量と前記ガイド
ベーンの開度とを制御する可変速揚水発電システムにお
いて、 前記電力系統の有効電力を検出する有効電力導出部と、 前記発電出力目標値及び前記静落差とを入力して前記発
電電動機の目標回転数と前記ガイドベーンの開度指令と
を出力する指令値算出回路と、 前記有効電力導出部からの出力と、前記発電出力目標
値、前記速度発電機からの実回転数及び前記発電電動機
の目標回転数を入力し、前記発電電動機の二次巻線の励
磁電圧の位相角を算出する位相角算出部と、 前記位相角、及び前記速度発電機からの実回転数を用い
て前記発電電動機の二次巻線の励磁量を設定する設定部
と、 前記発電電動機の定格回転数を上限回転数以下でありか
つ下限回転数以上の範囲の禁止帯内に有し、前記実回転
数と前記指令値算出回路からの目標回転数とを入力し
て、前記実回転数が前記禁止帯外にあれば前記ガイドベ
ーンの開度指令の修正信号は出力せず、前記実回転数が
禁止帯内にあって、前記目標回転数が前記定格回転数と
前記下限回転数との間にあるときは前記ガイドベーンの
開度指令を減少方向に修正する修正信号を出力し、また
前記実回転数が禁止帯内にあって、前記目標回転数が前
記定格回転数と前記上限回転数の間にあるときは前記ガ
イドベーンの開度指令を増加方向に修正する修正信号を
出力するガイドベーン制御部と、 前記指令値算出回路からの開度指令と前記ガイドベーン
制御部からの前記修正信号とから前記ガイドベーンの開
度を調節する弁開度設定器と、 を設けたことを特徴とする可変速揚水発電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61281798A JPH0634632B2 (ja) | 1986-11-28 | 1986-11-28 | 可変速揚水発電システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61281798A JPH0634632B2 (ja) | 1986-11-28 | 1986-11-28 | 可変速揚水発電システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63137000A JPS63137000A (ja) | 1988-06-09 |
JPH0634632B2 true JPH0634632B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=17644128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61281798A Expired - Lifetime JPH0634632B2 (ja) | 1986-11-28 | 1986-11-28 | 可変速揚水発電システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634632B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60210005A (ja) * | 1984-01-27 | 1985-10-22 | ピルキントン・ブラザ−ズ・ピ−エルシ− | 車輌用ガラス窓 |
JPS6198200A (ja) * | 1984-10-19 | 1986-05-16 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速発電システムの励磁制御装置 |
JPS61173699A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-05 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速水車発電装置の制御装置 |
JPS61173698A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-05 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速水車発電装置 |
JPS61247298A (ja) * | 1985-04-24 | 1986-11-04 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速発電システム運転制御方法 |
JPS61247299A (ja) * | 1985-04-24 | 1986-11-04 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速発電システムの運転制御方式 |
-
1986
- 1986-11-28 JP JP61281798A patent/JPH0634632B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60210005A (ja) * | 1984-01-27 | 1985-10-22 | ピルキントン・ブラザ−ズ・ピ−エルシ− | 車輌用ガラス窓 |
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JPS61173699A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-05 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速水車発電装置の制御装置 |
JPS61173698A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-05 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速水車発電装置 |
JPS61247298A (ja) * | 1985-04-24 | 1986-11-04 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速発電システム運転制御方法 |
JPS61247299A (ja) * | 1985-04-24 | 1986-11-04 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 可変速発電システムの運転制御方式 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63137000A (ja) | 1988-06-09 |
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