JPH06346220A - アルミニウム合金ドリルねじの表面硬化方法 - Google Patents

アルミニウム合金ドリルねじの表面硬化方法

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JPH06346220A
JPH06346220A JP14365693A JP14365693A JPH06346220A JP H06346220 A JPH06346220 A JP H06346220A JP 14365693 A JP14365693 A JP 14365693A JP 14365693 A JP14365693 A JP 14365693A JP H06346220 A JPH06346220 A JP H06346220A
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JP
Japan
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aluminum alloy
screw
drill screw
alloy drill
series
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP14365693A
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English (en)
Inventor
Keisuke Matsuki
啓介 松木
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TORI TECHNO KK
Original Assignee
TORI TECHNO KK
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ねじの強度を損なわずに表面硬度を大幅に改良
して、実用的なドリリング性能及びタッピング性能を備
えたアルミニウム合金ドリルねじを得ることができる、
アルミニウム合金ドリルねじの表面硬化方法を提供す
る。 【構成】7000系又は2000系アルミニウム合金か
ら形成されたドリルねじを窒化性混合ガス雰囲気中で4
50℃を超える温度から急冷する工程と、これに続いて
真空中で120〜220℃の範囲内での時効処理を行う
ことにより、充分な表面硬度と靭性を有し、大きい締め
付け強度を備えたアルミニウム合金ドリルねじを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム合金ドリル
ねじの表面硬化方法に関し、軽量で耐久性の優れたアル
ミニウム合金製ドリリングタッピンねじを製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の機械装置や車両などは主と
して鋼材を用いて製造されるのが普通であった。しかし
近時は、作動速度の高速化や省エネルギーのために軽量
化することが求められる傾向にあり、例えばアルミニウ
ム、チタン、マグネシウムなどの軽金属材料、セラミッ
ク材料、強化プラスチック、或いはこれらの複合材料等
の比重が小さい材料で製造されるようになってきてい
る。
【0003】一方、ボルト類は抗張力が大きくて加工が
比較的に容易な鋼材を用いて製造されていたが、比重が
大きいために取り扱うのに不便な点があった。また機械
装置などの主要部材を比重の小さい材料で製造した場合
でも、それらを結合するためのボルト類は小型であるた
めに軽視され、鋼材で製造されたものをそのまま使用す
ることが多かった。しかしボルト類の使用数量が多くな
ると全体の重量を低減するうえで無視することができな
くなり、また軽金属材料と鋼材との接触では腐食劣化が
進みやすいという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのためにアルミニウ
ム等の軽金属材料でボルト類を製造しようとする試みが
なされ、しかもアルミニウム合金製ボルトの規格(JI
S−B−1057)も制定されるにいたっているが、タ
ッピンねじ、特に先端部にドリルを形成したドリルねじ
は鉄系合金で製造されたものが殆どであり、強度と耐久
性を有し、しかも鋼製のねじ類と同様な経済性を有する
軽金属製のタッピンねじ類は未だに得られていない。
【0005】そこで本発明は軽量であって実用的な強度
を備え、且つ経済性をも満足させることができるアルミ
ニウム合金タッピンねじを提供しようとするものであ
り、ねじの強度を損なわずに表面硬度を大幅に改良し
て、実用的なドリリング性能及びタッピング性能を備え
たアルミニウム合金ドリルねじを得ることができる、ア
ルミニウム合金ドリルねじの表面硬化方法を提供するこ
とを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
7000系又は2000系アルミニウム合金から形成さ
れたドリルねじを窒化性混合ガス雰囲気中で450℃を
超える温度から急冷する工程と、これに続いて真空中で
120〜220℃の範囲内での時効処理を行うことを特
徴とするアルミニウム合金ドリルねじの表面硬化方法に
よって達成することができる。
【0007】本発明のアルミニウム合金ドリルねじの表
面硬化方法を適用するためのねじを形成する7000系
又は2000系アルミニウム合金線材としては、特に限
定されるものではないが7050系アルミニウム合金線
材が好ましく用いられる。
【0008】このようなアルミニウム合金の線材を用い
てねじを製造するには圧造などの方法が利用され、例え
ば頭部は軸方向に圧縮して径を増加させ、またねじ部は
径方向に圧縮してねじ山を立てるようにして成形され
る。この際、全ての部分の加工度が加工歪みの自然対数
値で0.35〜0.8の範囲内となるように加工条件を
設定することが好ましい。此の加工度の値が0.35に
満たない部分があると、次工程の熱処理において結晶粒
径の粗大化が起こって使用時に破断し易いから、更に加
工度を高めて0.35以上にする。また加工度の値が
0.8を超えるときは、熱処理後の強度低下の問題はな
いが圧造時に加工割れを起こし易いから、0.8以上の
加工は好ましくない。
【0009】上記のようにアルミニウム合金線材から圧
造されたねじは、一旦450℃以上に加熱した後例えば
120℃以下に急冷する固溶化処理を行うが、本発明に
おいてはこの処理を窒化性混合ガス雰囲気中で実施す
る。かかる窒化性混合ガスとしては、例えば二酸化炭素
や一酸化炭素、窒素などの混合ガスをキャリアとしてア
ンモニアガスを加えたガスなどの公知の窒化性ガスが用
いられる。かかる固溶化処理と同時に行う窒化処理によ
って、ねじは圧造によって乱れた材料内部の結晶構造の
歪みが緩和され、後に施される時効処理の準備段階とし
ての組織の調整が行われると同時に表面の硬化が起こ
り、ドリルねじとして必要な表面硬度が得られる。
【0010】こうして窒化処理されたねじは、例えば1
20〜220℃に合計50〜60時間の時効処理を行う
が、かかる温度・時間の条件はそれぞれ目的に応じた最
適の組合せを選択することが望ましい。本発明において
はこの処理を真空雰囲気中で実施するが、このような真
空中の処理により材料内部の結晶構造の強化に寄与する
析出物の分布が制御されて結晶粒界も強化される結果、
ねじの引張強度が向上しまた耐応力腐食性が強化される
と共に、過剰に吸蔵されたガスが脱離して靭性が高ま
る。
【0011】
【作用】本発明のアルミニウム合金ドリルねじの表面硬
化方法によれば、ねじの製造工程を特に複雑化すること
なく、また圧造により成形されたねじの強度や靭性を損
なうことなく表面硬度を高めることができる。
【0012】
【実施例】径が6mmの7050アルミニウム合金線材を
用いて、ねじのどの部分も加工歪みの自然対数値が0.
35〜0.8の範囲内となるように頭部を据え込み、ま
たねじ部を押し出して圧造し、呼び径4.8mm、ピッチ
1.6mmのドリリングタッピンねじを成形した。次いで
二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、及びアンモニアを含む
窒化性ガス雰囲気中で480℃で窒化処理を行い、その
後急冷して溶体化を兼ねた処理をした。更に1Torr以下
の真空中で120℃で24時間保持したのち、一旦25
0℃に達しないよう短時間加熱して母相粒界に優先的に
析出した金属間化合物を再固溶させ、更に170℃から
120℃に段階的に温度を変えながら時効処理を行っ
て、表面が硬化したアルミニウム合金ドリルねじを得
た。このねじはJIS−B1057−AL6に規定され
た機械的性質を満足しており、しかも厚さ3.2mmの鋼
板で形成された鉄骨に対してねじ孔を明けるに充分な強
度をも有していた。
【0013】
【発明の効果】本発明のアルミニウム合金ドリルねじの
表面硬化方法によれば、軽量であって鋼板にねじ孔を明
けるのに充分な表面硬度と靭性を有し、大きい締め付け
強度を備えていて信頼性も高いアルミニウム合金ドリル
ねじを、経済的に生産することができる効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 7000系又は2000系アルミニウム
    合金から形成されたドリルねじを窒化性混合ガス雰囲気
    中で450℃を超える温度から急冷する工程と、これに
    続いて真空中で120〜220℃の範囲内での時効処理
    を行うことを特徴とするアルミニウム合金ドリルねじの
    表面硬化方法。
JP14365693A 1993-06-15 1993-06-15 アルミニウム合金ドリルねじの表面硬化方法 Withdrawn JPH06346220A (ja)

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