JPH06346153A - 直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造 - Google Patents
直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造Info
- Publication number
- JPH06346153A JPH06346153A JP5133685A JP13368593A JPH06346153A JP H06346153 A JPH06346153 A JP H06346153A JP 5133685 A JP5133685 A JP 5133685A JP 13368593 A JP13368593 A JP 13368593A JP H06346153 A JPH06346153 A JP H06346153A
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- Japan
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- burner
- inert gas
- flame
- burner flame
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄鋼板等の帯板の直火還元加熱による連続熱
処理において、帯板に衝突するバーナ火炎の非平衡領域
に燃焼ガスが巻き込まれ帯板が酸化するのを防止する。 【構成】 本発明の方法は、帯板の連続熱処理におい
て、理論空気量よりも少ない空気で燃焼させたバーナ火
炎を該帯板に衝突させるに際し、該バーナ火炎の周囲を
囲んで不活性ガスを噴射させることを特徴とし、本発明
のバーナ構造は、バーナ外筒に、バーナ火炎噴射口の周
囲を囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴と
し、また、バーナタイル底部に、バーナ外筒に沿わせ、
ノズルを囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴
とする。
処理において、帯板に衝突するバーナ火炎の非平衡領域
に燃焼ガスが巻き込まれ帯板が酸化するのを防止する。 【構成】 本発明の方法は、帯板の連続熱処理におい
て、理論空気量よりも少ない空気で燃焼させたバーナ火
炎を該帯板に衝突させるに際し、該バーナ火炎の周囲を
囲んで不活性ガスを噴射させることを特徴とし、本発明
のバーナ構造は、バーナ外筒に、バーナ火炎噴射口の周
囲を囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴と
し、また、バーナタイル底部に、バーナ外筒に沿わせ、
ノズルを囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴
とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は鋼帯など金属材料帯板の
直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造に関
するものである。
直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】鋼帯の熱処理等の材料加熱手段として、
バーナ火炎の非平衡領域（還元領域ともいう）を材料表
面に衝突させる直火還元加熱方法が知られている。この
方法によれば、処理材料を無酸化状態で加熱することが
できるので、加熱処理後の還元炉や酸洗設備が不要にな
り、また加熱炉内のロール等へ酸化スケールがピックア
ップすることがなくなる等、多くの利点がある。しかし
ながら、鋼帯等を大きな加熱速度で安定的に完全無酸化
加熱するには、まだ問題が残されていた。
バーナ火炎の非平衡領域（還元領域ともいう）を材料表
面に衝突させる直火還元加熱方法が知られている。この
方法によれば、処理材料を無酸化状態で加熱することが
できるので、加熱処理後の還元炉や酸洗設備が不要にな
り、また加熱炉内のロール等へ酸化スケールがピックア
ップすることがなくなる等、多くの利点がある。しかし
ながら、鋼帯等を大きな加熱速度で安定的に完全無酸化
加熱するには、まだ問題が残されていた。
【０００３】本出願人は特公平３−６９９７２号公報に
より、バーナタイル底部面積１００cm2 あたり５孔以上
の２重管式吐出孔を設け、空気比を０．７〜０．９に調
整し、鋼帯とバーナタイル底部との距離を１００〜４０
０mmに調整して、鋼帯を安定かつ広い範囲で還元加熱す
る方法を提案したが、薄鋼板等の通板速度が速い場合に
は、振動等により鋼板が火炎の非平衡領域から外れるお
それが生じた。この問題の解決策として、本出願人はさ
らに特願平４−８９１１８号により、２重管吐出孔の外
管から空気をバーナ軸と平行に吐出させ、内管から燃料
ガスを空気流路に直交しかつ内管の接線方向に吐出させ
て、燃料ガスと空気の混合を均一化し、バーナ火炎の非
平衡領域を広げることのできるバーナを提案している
が、まだ改善の余地が残されていた。
より、バーナタイル底部面積１００cm2 あたり５孔以上
の２重管式吐出孔を設け、空気比を０．７〜０．９に調
整し、鋼帯とバーナタイル底部との距離を１００〜４０
０mmに調整して、鋼帯を安定かつ広い範囲で還元加熱す
る方法を提案したが、薄鋼板等の通板速度が速い場合に
は、振動等により鋼板が火炎の非平衡領域から外れるお
それが生じた。この問題の解決策として、本出願人はさ
らに特願平４−８９１１８号により、２重管吐出孔の外
管から空気をバーナ軸と平行に吐出させ、内管から燃料
ガスを空気流路に直交しかつ内管の接線方向に吐出させ
て、燃料ガスと空気の混合を均一化し、バーナ火炎の非
平衡領域を広げることのできるバーナを提案している
が、まだ改善の余地が残されていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】薄鋼板等の帯板を加熱
炉内に連続的に通板して熱処理する、いわゆる連続熱処
理において直火還元加熱を行うと、帯板に衝突したガス
が、竪型炉では燃焼ガスのドラフト効果により上部へ、
横型炉では通板方向と逆方向に炉内を流れる。直火還元
加熱におけるバーナ火炎は、図３(b) のようにコア領域
７、非平衡領域８および平衡領域９からなり、非平衡領
域８が還元性雰囲気、平衡領域９は酸化性雰囲気であ
る。バーナ火炎の非平衡領域８を帯板ｓに衝突させると
図３(a) に示すように、酸化性の燃焼ガス１１が巻き込
まれ（燃焼ガスの同伴）、非平衡領域８に存在する還元
化学種が燃焼ガス１１により酸化されてバーナ火炎の還
元力が低下し、帯板ｓを安定して還元加熱することがで
きず、熱処理後の帯板表面に酸化スケールが存在すると
いう問題が生じることがある。
炉内に連続的に通板して熱処理する、いわゆる連続熱処
理において直火還元加熱を行うと、帯板に衝突したガス
が、竪型炉では燃焼ガスのドラフト効果により上部へ、
横型炉では通板方向と逆方向に炉内を流れる。直火還元
加熱におけるバーナ火炎は、図３(b) のようにコア領域
７、非平衡領域８および平衡領域９からなり、非平衡領
域８が還元性雰囲気、平衡領域９は酸化性雰囲気であ
る。バーナ火炎の非平衡領域８を帯板ｓに衝突させると
図３(a) に示すように、酸化性の燃焼ガス１１が巻き込
まれ（燃焼ガスの同伴）、非平衡領域８に存在する還元
化学種が燃焼ガス１１により酸化されてバーナ火炎の還
元力が低下し、帯板ｓを安定して還元加熱することがで
きず、熱処理後の帯板表面に酸化スケールが存在すると
いう問題が生じることがある。
【０００５】材料表面にスケールがあると、表面品質を
損ない、特にメッキ用薄鋼板の場合には、メッキの密着
性が劣化するという問題がある。本発明は、薄鋼板等の
帯板の直火還元加熱による連続熱処理において、帯板に
衝突するバーナ火炎の非平衡領域に燃焼ガスが巻き込ま
れて帯板が酸化するのを確実に防止し、表面品質が安定
して良好な帯板を得ることを目的とする。
損ない、特にメッキ用薄鋼板の場合には、メッキの密着
性が劣化するという問題がある。本発明は、薄鋼板等の
帯板の直火還元加熱による連続熱処理において、帯板に
衝突するバーナ火炎の非平衡領域に燃焼ガスが巻き込ま
れて帯板が酸化するのを確実に防止し、表面品質が安定
して良好な帯板を得ることを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の直火還元加熱方
法は、帯板の連続熱処理において、理論空気量よりも少
ない空気で燃焼させたバーナ火炎を該帯板に衝突させる
に際し、該バーナ火炎の周囲を囲んで不活性ガスを噴射
させることを特徴とする。そして、本発明の直火還元加
熱用バーナ構造は、バーナ外筒に、バーナ火炎噴射口の
周囲を囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴と
し、また、バーナタイル底部に、バーナ外筒に沿わせ、
ノズルを囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴
とする。
法は、帯板の連続熱処理において、理論空気量よりも少
ない空気で燃焼させたバーナ火炎を該帯板に衝突させる
に際し、該バーナ火炎の周囲を囲んで不活性ガスを噴射
させることを特徴とする。そして、本発明の直火還元加
熱用バーナ構造は、バーナ外筒に、バーナ火炎噴射口の
周囲を囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴と
し、また、バーナタイル底部に、バーナ外筒に沿わせ、
ノズルを囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴
とする。
【０００７】本発明バーナ構造の第１の例を図１に示
す。図１はバーナタイル底部１に複数個のノズル２を有
し、各ノズル２は内管３および外管４からなり、内管３
に燃料ガスが、外管４に空気が供給され、内管３からの
燃料ガスがノズル出口にて外管４内の空気の吐出流に直
交して吐出し混合される構造になっている。そして、バ
ーナ外筒５に、バーナ火炎噴射口の周囲を囲んで、不活
性ガス噴射口６が設けられている。つぎに本発明バーナ
構造の第２の例を図２に示す。図２もバーナタイル底部
１に複数個のノズル２を有し、各ノズルの構造は図１と
同じである。そして、バーナタイル底部１に、バーナ外
筒５に沿わせ、ノズル２を囲んで不活性ガス噴射口６が
設けられている。
す。図１はバーナタイル底部１に複数個のノズル２を有
し、各ノズル２は内管３および外管４からなり、内管３
に燃料ガスが、外管４に空気が供給され、内管３からの
燃料ガスがノズル出口にて外管４内の空気の吐出流に直
交して吐出し混合される構造になっている。そして、バ
ーナ外筒５に、バーナ火炎噴射口の周囲を囲んで、不活
性ガス噴射口６が設けられている。つぎに本発明バーナ
構造の第２の例を図２に示す。図２もバーナタイル底部
１に複数個のノズル２を有し、各ノズルの構造は図１と
同じである。そして、バーナタイル底部１に、バーナ外
筒５に沿わせ、ノズル２を囲んで不活性ガス噴射口６が
設けられている。
【０００８】なお上記第１の例および第２の例は、この
他、ノズル２が１個のものでもよく、また燃料および空
気の供給が図１および図２と逆になったもの、すなわち
内管３から空気が、外管４から燃料ガスが供給されるも
のでもよく、さらに内管３からの吐出流が外管４からの
吐出流と平行に混合されるものでもよい。また、上記第
１の例および第２の例を組み合わせたバーナ構造、すな
わちバーナ外筒５およびバーナタイル底部１に、それぞ
れ不活性ガス噴射口６を設けたものでもよい。
他、ノズル２が１個のものでもよく、また燃料および空
気の供給が図１および図２と逆になったもの、すなわち
内管３から空気が、外管４から燃料ガスが供給されるも
のでもよく、さらに内管３からの吐出流が外管４からの
吐出流と平行に混合されるものでもよい。また、上記第
１の例および第２の例を組み合わせたバーナ構造、すな
わちバーナ外筒５およびバーナタイル底部１に、それぞ
れ不活性ガス噴射口６を設けたものでもよい。
【０００９】
【作用】本発明により、バーナ火炎を囲んで噴射される
窒素ガス等の不活性ガスは、エアカーテンの役目をし、
図１および図２に示すように、火炎の非平衡領域８に、
酸化性の燃焼ガス１１が巻き込まれるのが防止される。
このため、帯板ｓの連続熱処理炉内において、複数個設
置されるバーナによる還元加熱に際し、どのバーナも炉
内を流れる燃焼ガスを同伴することがなく、安定して均
一な還元加熱が行える。
窒素ガス等の不活性ガスは、エアカーテンの役目をし、
図１および図２に示すように、火炎の非平衡領域８に、
酸化性の燃焼ガス１１が巻き込まれるのが防止される。
このため、帯板ｓの連続熱処理炉内において、複数個設
置されるバーナによる還元加熱に際し、どのバーナも炉
内を流れる燃焼ガスを同伴することがなく、安定して均
一な還元加熱が行える。
【００１０】
【実施例】竪型連続焼鈍炉において、バーナを千鳥状に
配置し、薄鋼板を通板して還元加熱を行った。空気比
０．８，バーナ負荷３０％の燃焼容量にて、従来構造す
なわち不活性ガス噴射口を有しないバーナを使用した場
合には、薄鋼板に酸化スケールが認められたが、同じ条
件で図１および図２の本発明構造のバーナを使用したと
ころ、双方とも酸化スケールが認められなかった。
配置し、薄鋼板を通板して還元加熱を行った。空気比
０．８，バーナ負荷３０％の燃焼容量にて、従来構造す
なわち不活性ガス噴射口を有しないバーナを使用した場
合には、薄鋼板に酸化スケールが認められたが、同じ条
件で図１および図２の本発明構造のバーナを使用したと
ころ、双方とも酸化スケールが認められなかった。
【００１１】
【発明の効果】本発明により、鋼帯など金属材料の直接
還元加熱による連続熱処理において、燃焼ガスの巻き込
みによる還元性能の劣化が防止され、表面品質の均一良
好な帯板を安定して製造することができる。
還元加熱による連続熱処理において、燃焼ガスの巻き込
みによる還元性能の劣化が防止され、表面品質の均一良
好な帯板を安定して製造することができる。
【図１】本発明例の説明図である。
【図２】本発明の他の例の説明図である。
【図３】(a) は従来例の説明図、(b) はバーナ炎の説明
図である。
図である。
１：バーナタイル底部 ２：ノズル ３：内管 ４：外管 ５：バーナ外筒 ６：不活性ガス噴射口 ７：コア領域 ８：非平衡領域 ９：平衡領域 １０：不活性ガス １１：燃焼ガス ｓ：帯板
Claims (3)
- 【請求項１】 帯板の連続熱処理において、理論空気量
よりも少ない空気で燃焼させたバーナ火炎を該帯板に衝
突させるに際し、該バーナ火炎の周囲を囲んで不活性ガ
スを噴射させることを特徴とする直火還元加熱方法。 - 【請求項２】 バーナ外筒に、バーナ火炎噴射口の周囲
を囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを特徴とする
直火還元加熱用バーナ構造。 - 【請求項３】 バーナタイル底部に、バーナ外筒に沿わ
せ、ノズルを囲んで、不活性ガス噴射口を設けたことを
特徴とする直火還元加熱用バーナ構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5133685A JPH06346153A (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5133685A JPH06346153A (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06346153A true JPH06346153A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15110485
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5133685A Withdrawn JPH06346153A (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 直火還元加熱方法および直火還元加熱用バーナ構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06346153A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011001595A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Chugai Ro Co Ltd | 鋼帯加熱装置 |
-
1993
- 1993-06-03 JP JP5133685A patent/JPH06346153A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011001595A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Chugai Ro Co Ltd | 鋼帯加熱装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000905 |