JPH0634486Y2 - 建築用外壁材の目地用定型シール材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、下地材の表側に外壁材を張った場合に外壁材
の継ぎ目に生ずる目地より建物内への浸水を防止するた
め、外壁材と下地材との間に装填する目地用定型シール
材に関するものである。

＜従来の技術＞ 第４図乃至第７図を参考にして説明する。

下地材５の表側に外壁材４を張った場合に外壁材４の継
ぎ目に生ずる目地６より建物内への浸水を防止するた
め、外壁材4,4と下地材５との間に装填する目地用定型
シール材の従来例として、第５図に示すように両側に複
数の止水リップ12dを持つ中央の目地部分12aとその目地
部分12aの基部両側に結合した帯状部分12b,12bよりなる
ゴムもしくは合成樹脂製の定型シール材本体12及びその
定型シール材本体12に耐火性能を付加するため、定型シ
ール材本体12の裏面にプライマー層７及び両面テープ８
を介して取り付ける金属板13よりなるものが使用されて
いる。この目地用定型シール材11の金属板13は平板であ
るため定型シール材11の施工時に金属板13が波打ちした
り、途中で折曲がりしたりしやすく、従って定型シール
材本体12も波打ちしたり、途中で折曲がりしたりしやす
く、施工が困難であり、且つ外観不良を来すこともある
等の問題点がある。なお、金属板13が平板であるため、
定型シール材11を第４図に示す如く渦巻状に巻取って、
荷姿を小さくにすることが出来るという利点がある。

また、上記問題点を解決するため、定型シール材の他の
従来例として、第５図の従来例の構成に加えて、第６図
及び第７図に示すように、定型シール材本体22及び金属
板23の中央部にそれぞれ逆Ｕ字形の溝22c及び逆Ｕ字形
の突起23aを形成し、両者22c,23aをプライマー層７及び
両面テープ８を介して嵌合わせるようにしたものがあ
る。この定型シール材21は金属板23の中央に逆Ｕ字形の
突起23aを形成してあるため、定型シール材本体22は保
管・運搬時にも第４図に示す如く殆ど折曲することが出
来ず、目地の長さの多くは3m程度であって、荷姿が長尺
となり、広い保管場所を必要とすること、運搬に２人を
必要とすること、小型車両には積載不可能であること等
の問題点がある。

＜考案が解決しようとする課題＞ 以上のようなことから、施工が容易であり、外観がよ
く、しかも保管・運搬が容易な建築用外壁材の目地シー
ル用定型シール材が求められている。

本考案は、上記課題を解決した建築用外壁材の目地シー
ル用定型シール材を提供することを目的としている。

＜課題を解決するための手段＞ 第１図乃至第４図を参考に説明する。上記目的を達成す
るために、本考案に係る建築用外壁材の目地シール用定
型シール材１は、両側に止水リップ2dを持つ中央の目地
部分2aとその目地部分2aの基部両側に結合した帯状部分
2b,2bよりなるゴムもしくは合成樹脂製の定型シール材
本体２及び定型シール材本体２の裏面に取り付ける金属
板３よりなるものであって、金属板３を中央で僅かに断
面山型に折曲げ、目地部分2aの基部裏面に金属板折曲げ
線3aを受けるところの内部に中空部分2gを配した薄肉の
折曲がり部2fを形成してなるものである。

＜作用＞ 上記のように構成された定型シール材１は、予め金属板
３の折曲げ線3aと定型シール材本体２の折曲がり部2fと
を略同一線上になるよう重ね合わせておくことによっ
て、金属板３が僅かに折り曲げてあるだけであるため、
第５図に示す平板の金属板を使用したものと同様に定型
シール材１を第４図に示す如く渦巻状に巻取って、荷姿
を小さくにすることが出来ると共に、金属板３が僅かに
折曲げてあるため、施工時は波打ち・折曲がりを起こさ
ず、目地６及び外壁材4,4と下地材５との間に容易に取
付可能であり、外観を損なうことはない。

＜実施例＞ 実施例について第１図乃至第４図を参考に説明すると、
１は定型シール材であって、ゴムもしくは合成樹脂製の
定型シール材本体２及び金属板３よりなる。金属板３は
中央で僅かに断面山型に折曲げてある。定型シール材本
体２は両側に止水リップ2dを持つ中央の目地部分2aとそ
の目地部分2aの基部両側に結合した帯状部分2b,2bより
なり、特に目地部分2aの基部裏面には金属板折曲げ線3a
を受けるところの内部に中空部分2gを配した薄肉の折曲
がり部2fを形成してある。この薄肉の折曲がり部2fによ
って、左右の帯状部分2b,2bの相互位置が安定し、金属
板の折曲げ線3aに定型シール材の折曲がり部2fを合致さ
せて綺麗に簡単に取り付けることが出来る。なお、帯状
部分2b,2bには複数の止水リップ2eを設けてある。

4,4は下地材５の表側に張った外壁材、4a,4aはそれぞれ
端面、６は外壁材4,4の継ぎ目に形成された目地であ
る。

次に作用について説明する。予め金属板３の折曲げ線3a
と定型シール材本体２の折曲がり部2fとを略同一線上に
なるよう重ね合わせて、接着もしくは同時押出しにより
組付け、定型シール材１を作っておく。この定型シール
材１は金属板３が僅かに折曲げてあるだけであるため、
平板の金属板を使用したものと同様に第４図に示す如く
渦巻状に巻取って、荷姿を小さくにすることが出来、保
管・運搬に広い場所を必要とせず、しかも一人で持って
運搬することが出来る。また、金属板３が僅かに折曲げ
てあるため、施工時は波打ち・折曲がりを起こさず、外
壁材4,4と下地材５との間に外観を損なうことはなく、
容易に取付ることが出来、しかも山型金属板３は定型シ
ール材本体２に対して適度の反力を与え、シール性を向
上させる。

更に、従来図６及び図７に示す定型シール材21は、突起
23aを中心に左右の帯状部分22b,22bを所望角度に折曲げ
て、下地材の角度に一致させ、角度を有する隣接外壁材
4,4間の目地材として使用することがあったが、本考案
品においても、薄肉折曲がり部2fを中心に折曲げたと
き、中空部分2gが金属板３の山形折曲げ線3aに対する逃
げスペースとなって作用し、金属板３を折曲げて使用す
ることが出来る。

＜考案の効果＞ 本考案は、以上説明したように構成されているため、従
来のものに比して、施工が容易であり、外観がよく、し
かも保管・運搬が容易であり、建築用外壁材の目地用定
型シール材として角度を有する隣接外壁材間にも使用出
来、極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の使用状態を示す断面図、第２
図はその要部拡大図、第３図は第１図の分解図、第４図
は巻取った状態の荷姿を示す側面図である。第５図は従
来例の使用状態を示す断面図、第６図は他の従来例の使
用状態を示す断面図、第７図はその分解断面図である。 １……定型シール材 ２……定型シール材本体 2a……目地部分 2b……帯状部分 2d,2e……止水リップ 2f……折曲がり部 2g……中空部分 ３……金属板 3a……折曲げ線 ４……外壁材 4a……端面 ５……下地材 ６……目地 ７……プライマー層 ８……両面テープ 11……定型シール材 12……定型シール材本体 12a……目地部分 12b……帯状部分 12d,12e……止水リップ 13……金属板 21……定型シール材 22……定型シール材本体 22a……目地部分 22b……帯状部分 22c……溝 22d,22e……止水リップ 23……金属板 23a……突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】両側に止水リップ（2d）を持つ中央の目地
   部分（2a）とその目地部分（2a）の基部両側に結合した
   帯状部分（2b,2b）よりなるゴムもしくは合成樹脂製の
   定型シール材本体（２）、及び定型シール材本体（２）
   の裏面に取り付ける金属板（３）よりなる建築用外壁材
   の目地シール用定型シール材おいて、金属板（３）を中
   央で断面への字状に僅かに断面山型に折曲げ、目地部分
   （2a）の基部裏面に金属板折曲げ線（3a）を受けるとこ
   ろの内部に中空部分（2g）を配した薄肉の折曲がり部
   （2f）を形成してなる建築用外壁材の目地シール用定型
   シール材。