JPH06343216A - ケーブルラック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立作業性を向上させることができるケーブ
ルラックの提供。 【構成】 短手方向の両端に折曲片2 を有した一対の側
片1a,1a が対向してなる親桁1 と、側片1a,1a 間に渡さ
れて取り付けられる複数の子桁5 と、長手方向に連なる
複数の親桁1 の端部同士を連結保持する継ぎ金具6 と、
継ぎ金具6 と側片1aを固着する固定部材11,12 と、を備
えるケーブルラックにおいて、前記継ぎ金具6 の短手方
向の一端に前記側片1aの一方の折曲片2 に係止する係止
部9 を設けるとともに、他端に側片1aの他方の折曲片2
を内方に押圧する押圧片10を設けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電線の据え付けに用い
られるケーブルラックに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のケーブルラックとしては、図５に
示すようなものがある。すなわち、短手方向の両端に折
曲片2 を有した一対の側片1a,1a が対向してなる親桁1
と、側片1a,1a 間に渡されて取り付けられる複数の子桁
5 と、側片1aの折曲片2 に略重なる一対のガイド片13,1
3 を有し長手方向に連なる複数の親桁1 の端部同士を連
結保持する継ぎ金具6 と、継ぎ金具6 と側片1aを固着す
るボルト11及びナット12と、を備える。側片1aと継ぎ金
具6 には、ボルト11の挿通孔4 、挿通口8 がそれぞれ設
けられている。

【０００３】このケーブルラックの親桁1 の連結を説明
すると、まず、複数の親桁1 の長手方向の端部を、連な
るように連結する。次に、継ぎ金具6 を、そのガイド片
13が側片1aの折曲片2 に重なるようにして、親桁1 同士
の連結部分に当接させる。そして、挿通孔4 、挿通口8
が重なるように継ぎ金具6 の長手方向の位置を調整し、
挿通孔4 、挿通口8 にボルト11を挿通させてナット12を
螺着することにより、複数の親桁1 を連結固定すること
ができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ものは、ボルト及びナットによる親桁と継ぎ金具の固着
作業中、継ぎ金具が外れたりしないように手で押さえな
がらボルトとナットを螺着しなければならず、作業性が
悪いという問題点があった。また、継ぎ金具と一方の側
片で１ヵ所、継ぎ金具と他方の側片で１ヵ所だけのねじ
止めでは、がたつきの防止が十分でないので、他に２ヵ
所ねじ止めする必要があり、手間がかかってしまうとい
う問題点があった。

【０００５】本発明は上記事由に鑑みてなしたもので、
その目的とするところは、組立作業性を向上させること
ができるケーブルラックを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のケーブルラックは、短手方向の両端に折曲
片を有した一対の側片が対向してなる親桁と、側片間に
渡されて取り付けられる複数の子桁と、長手方向に連な
る複数の親桁の端部同士を連結保持する継ぎ金具と、継
ぎ金具と側片を固着する固定部材と、を備えるケーブル
ラックにおいて、前記継ぎ金具の短手方向の一端に前記
側片の一方の折曲片に係止する係止部を設けるととも
に、他端に側片の他方の折曲片を内方に押圧する押圧片
を設けた構成としている。

【０００７】

【作用】この構成によれば、継ぎ金具の短手方向の一端
に側片の一方の折曲片に係止する係止部を設けるととも
に、他端に側片の他方の折曲片を内方に押圧する押圧片
を設けたので、継ぎ金具によって親桁同士の連結部分を
押圧把持することができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１乃至図４に基
づいて説明する。なお、従来のものと基本的な機能が同
じ部材には同じ符号を付している。このケーブルラック
は、親桁1 と、子桁5 と、継ぎ金具6 と、ボルト11と、
ナット12を備える。

【０００９】親桁1 は、対向する一対の側片1a,1a から
なる。側片1aは、短手方向の両端が折曲して折曲片2,2
をなす。折曲片2,2 を連結する連結片3 は、短手方向の
中間部が内方に突出して凸面3aをなす。また、側片1aの
凸面3aの端部近傍には、ボルト11の挿通孔4 が１箇所設
けられる。

【００１０】子桁5 は、親桁1 の側片1a,1a 間の間隔に
対応する長さを有する断面大略Ｕ字状のものであり、そ
の端部が側片1aの下方の折曲片2 に載置され、親桁1 と
交差状に配設される。この子桁5 は、複数が長手方向に
所定間隔を置いて取り付けられる。子桁5 の上端部は、
そこに敷設されるケーブルが傷つかないように、内方に
巻き込むように曲げられる。

【００１１】継ぎ金具6 は、継ぎ当て片7 とその短手方
向の一端に連設される係止片9 と他端に連設される押圧
片10から断面大略コ字状をなすもので、側片1aに略重な
って側片1aの端部同士を連結把持する。継ぎ当て片7 の
長手方向の両端近傍には、１箇所ずつボルト11の挿通口
8 が設けられる。

【００１２】係止片9 は、先端部分が内側に折り返すよ
うに形成されることにより、側片1aの一方の折曲片2 に
係止することができる。また、押圧片10は、若干内方に
傾斜して形成される。すなわち、対向片の先端部分の長
さは、基端部分の長さよりも短くなっている。この押圧
片10は、継ぎ金具6 が係止片9 を側片1aの一方の折曲片
2 に係止させて側片1aに当接したとき、他方の折曲片2
を押圧する。このような係止片9 と押圧片10を設けるこ
とにより、継ぎ金具6 は親桁1 同士の連結部分を把持す
ることができる。そして、この押圧把持によって、親桁
1 のがたつきも低減させることができ、ねじ止め箇所も
２箇所あれば十分である。

【００１３】継ぎ金具6 の側片1aへの取付けを説明する
と、まず、側片1aの一方の折曲片2に係止片9 を引っ掛
ける。次に、その引掛け部分を支点として継ぎ金具6 を
上方へ回動させる。そして、継ぎ金具6 の押圧片10を側
片1aの他方の折曲片2 に、押し込むようにして重ねる。
これにより、継ぎ金具6 の押圧片10が側片1aの一方の折
曲片2 を押圧し、一方で継ぎ金具6 の係止片9 が側片1a
の他方の折曲片2 に係止しているので、結果として継ぎ
金具6 が側片1aを把持することになる。

【００１４】ボルト11とナット12は、継ぎ金具6 と側片
1aを固着するための固定部材である。ボルト11は、側片
1aの内方から挿通孔4 、挿通口8 を挿通しており、その
ボルト11に継ぎ金具6 の外方からナット12を螺合させる
ことによって、継ぎ金具6 と側片1aは固着される。

【００１５】このケーブルラックの親桁1 の連結作業を
説明すると、まず、２つの親桁1,1の端部同士を連なら
せ、その連結部分を継ぎ金具6 で把持する。これによ
り、仮止めがなされるので、継ぎ金具6 を手で押さえて
おく必要がない。そして、ボルト11とナット12を螺合さ
せ、側片1aと継ぎ金具6 を固着する。このとき、仮止め
がなされていることにより、螺着作業が容易になる。

【００１６】なお、固定部材は、ボルトとナットに限ら
ず、例えばタッピングねじや、リベット等でもよい。

【００１７】

【発明の効果】本発明のケーブルラックは、継ぎ金具の
短手方向の一端に側片の一方の折曲片に係止する係止部
を設けるとともに、他端に側片の他方の折曲片を内方に
押圧する押圧片を設けたので、継ぎ金具によって親桁同
士の連結部分を押圧把持することができる。従って、継
ぎ金具と親桁の固着作業中、継ぎ金具を手で押さえる必
要がなく、作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す分解斜視図である。

【図２】その組み立てた状態を示す斜視図である。

【図３】その親桁の一方の折曲片に継ぎ金具の係止片を
係止させた状態を示す断面図である。

【図４】その側片に継ぎ金具を取り付けた状態を示す断
面図である。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

1 親桁 1a 側片 2 折曲片 5 子桁 6 継ぎ金具 9 係止片 10 押圧片 11 ボルト 12 ナット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 短手方向の両端に折曲片を有した一対の
   側片が対向してなる親桁と、側片間に渡されて取り付け
   られる複数の子桁と、長手方向に連なる複数の親桁の端
   部同士を連結保持する継ぎ金具と、継ぎ金具と側片を固
   着する固定部材と、を備えるケーブルラックにおいて、
   前記継ぎ金具の短手方向の一端に前記側片の一方の折曲
   片に係止する係止部を設けるとともに、他端に側片の他
   方の折曲片を内方に押圧する押圧片を設けたことを特徴
   とするケーブルラック。