JPH06342151A - 放電セル及びその製造方法 - Google Patents

放電セル及びその製造方法

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Publication number
JPH06342151A
JPH06342151A JP5136294A JP5136294A JPH06342151A JP H06342151 A JPH06342151 A JP H06342151A JP 5136294 A JP5136294 A JP 5136294A JP 5136294 A JP5136294 A JP 5136294A JP H06342151 A JPH06342151 A JP H06342151A
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JP
Japan
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discharge
discharge electrode
insulator
electrode
cleaning
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Application number
JP5136294A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Miyazaki
滋樹 宮崎
Atsushi Seki
敦司 関
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Publication of JPH06342151A publication Critical patent/JPH06342151A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電セルの放電電極表面状態に起因する放電
不良を抑制する。 【構成】 放電セル2は、一方の基板8と、その表面に
印刷焼成された放電電極9と、該一方の基板8に対して
所定の空間11を介し接合した他方の基板3と、該空間
11に封入されたイオン化可能なガスとから構成されて
いる。放電電極9は、絶縁物が除去された清浄な表面を
有するとともに、面方向及び深さ方向に渡って一様な組
成を有する。両基板3,8の間にバリアリブ10が介在
しており、放電電極9の一部と重なる様に印刷焼成され
ている。そして、バリアリブ10により被覆されていな
い放電電極9の露出した部分からプラズマ放電の妨げと
なる絶縁物が除去されている。絶縁物の除去方法として
は例えばプラズマエッチングを採用できる。あるいは、
放電電極に対して不活性である一方絶縁物に対して活性
の性質を有するクリーニング液を用いて放電電極表面の
絶縁物を選択的に溶解しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマアドレス液晶表
示装置等に組み込まれる放電セルに関する。より詳しく
は、放電電極の表面処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】放電セルを液晶セルのアドレッシングに
利用するプラズマアドレス液晶表示装置が知られてお
り、例えば特開平1−217396号公報に開示されて
いる。図4に示す様に、このプラズマアドレス液晶表示
装置は液晶セル101と放電セル102と両者の間に介
在する共通の中間基板103とからなる積層フラットパ
ネル構造を有している。放電セル102はガラス基板1
04を用いて形成されており、その表面にストライプ状
の溝105が設けられている。この溝105は例えば行
列マトリクスの行方向に伸びている。各溝105は中間
基板103によって密封されており個々に分離した空間
106を構成している。この密封された空間106には
イオン化可能なガスが封入されている。互いに隣接する
溝105を隔てるリブ107は個々の空間106を区分
けする隔壁の役割を果たす。各溝105の湾曲した底部
には互いに平行な一対の放電電極が設けられており、ア
ノードA及びカソードKとして機能し空間106内のガ
スをイオン化して放電プラズマを発生する。かかる放電
領域は行走査単位となる。一方、液晶セル101は透明
基板108を用いて構成されている。この基板108は
中間基板103に所定のギャップを介して対向配置され
ておりギャップ間には液晶層109が充填されている。
基板108の内表面には信号電極110が形成されてい
る。この信号電極110はストライプ状の空間106と
直交しており列信号単位となる。列信号単位と行走査単
位の交差部分にマトリクス状の画素が規定される。かか
る構成を有するプラズマアドレス液晶表示装置では、プ
ラズマ放電が行なわれるストライプ状の空間106を線
順次で切り換え走査するとともに、この走査に同期して
液晶セル側の信号電極110に画像信号を印加する事に
より表示駆動が行なわれる。ストライプ状空間106内
にプラズマ放電が発生すると内部は略一様にアノード電
位になり1行毎の画素選択が行なわれる。即ちストライ
プ状空間106はサンプリングスイッチとして機能す
る。プラズマサンプリングスイッチが導通した状態で各
画素に画像信号が印加されると、サンプリングホールド
が行なわれ画素の点灯もしくは消灯が制御できる。プラ
ズマサンプリングスイッチが非導通状態になった後にも
画像信号はそのまま画素内に保持される。
【0003】放電セルの構造を改良し、製造が簡単でし
かも大画面化及び高精細化に適したプラズマアドレス液
晶表示装置が、例えば特開平4−265931号公報に
開示されている。図5に示す様に、改良された表示装置
も液晶セル201と放電セル202とを中間基板203
を介して積層したフラットパネル構造を有する。液晶セ
ル201は図4に示す液晶セル101と基本的に同一の
構造を有する。一方放電セル202については、中間基
板203と下側の基板204との間にイオン化可能なガ
スが封入されており密封された空間205を構成する。
基板204の内表面にはストライプ状の放電電極206
が形成されている。放電電極はスクリーン印刷法等によ
り平坦な基板上に印刷焼成できるので生産性や作業性に
優れているとともに微細化が可能である。放電電極20
6の上にはバリアリブ207が形成されており密封空間
205を放電領域毎に分割し行走査単位を構成する。こ
のバリアリブ207もスクリーン印刷法等により印刷焼
成でき、その頂部が中間基板203の下面側に当接して
いる。ストライプ状の放電電極206は交互にアノード
A及びカソードKとして機能し、両者の間にプラズマ放
電を発生させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】引き続き図5を参照し
て発明が解決しようとする課題を簡潔に説明する。放電
セル202を製造する場合、放電電極206の材料とし
ては例えばNi2 Bを主成分とする導電ペーストを用
い、バリアリブ207の材料としてはガラスペースト等
の絶縁ペーストを用い、ガラス基板204上に印刷して
焼成するというプロセスが採用されている。従来は、放
電電極206を印刷焼成した後にバリアリブ207を印
刷焼成していた。前後2回の印刷の間に高温(約600
℃)焼成処理が入る為、基板204の熱変形が起り、放
電電極とバリアリブの高精度なアライメントが困難であ
るという課題があった。
【0005】この問題に対処する為、放電電極印刷後に
比較的低温で仮焼成して直ちにバリアリブを印刷し、そ
の後放電電極とバリアリブを同時に高温焼成する事も行
なわれている。しかしながら、この同時焼成方法では放
電不良が多発するという問題が生じてしまう。なお、前
述した高温焼成を2回に分けて行なう方法では著しい放
電不良は発生しないがプラズマ放電の均一性や安定性に
欠けるという不具合が残されている。この放電不良の原
因を解明する為、オージエ電子分光法(AES)やX線
光電子分光法(XPS)等を用いて放電電極の表面分析
を行なった。この結果、放電電極206表面にB2 3
等の酸化絶縁物208が析出している事が放電不良原因
である事が判明した。
【0006】例えば、図6のグラフにAESによる放電
電極のデプスプロファイル測定結果を示す。このデプス
プロファイルは放電電極表面を連続的にスパッタリング
しながら発光強度を測定したものである。横軸のスパッ
タリング時間は放電電極層の深さに比例しており、縦軸
の発光強度は放電電極組成に含まれる各成分の濃度に比
例している。前述した様に放電電極はNi2 Bを主成分
とする導電性材料である。しかしながら電極表面で偏析
が生じており、導電性に寄与する金属成分Niの濃度が
内部に比べて低くなっている一方、表面にはB2 3
の絶縁物が大量に存在している。特に、表面から数10
0nmの範囲で放電電極は実質的に絶縁物で被覆されてい
る。この為、放電電極のアノードA/カソードK間に所
定の電圧を印加しても有効なプラズマ放電が発生しな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は安定したプラズマ放電が可能な放電
セル及びその製造方法を提供する事を目的とする。かか
る目的を達成する為に以下の手段を講じた。即ち、本発
明にかかる放電セルは、一方の基板と、その表面に印刷
焼成された放電電極と、該一方の基板に対して所定の空
間を介し接合した他方の基板と、該空間に封入されたイ
オン化可能なガスとを基本的な構成要素とする。特徴事
項として、前記放電電極は、絶縁物が除去された清浄な
表面を有するとともに、面方向及び深さ方向に渡って一
様な組成を有する。具体的な態様としては、両基板の間
に介在し且つ放電電極の一部と重なる様に印刷焼成され
たバリアリブを備えるとともに、該放電電極の露出した
残部から絶縁物が除去されている。
【0008】本発明にかかる放電セルの製造方法は、一
方の基板の表面に放電電極を印刷焼成する焼成工程と、
該放電電極の表面を清浄化して絶縁物を除去し表面と内
部で組成を均一にする清浄化工程と、該一方の基板に対
して所定の空間を介し他方の基板を接合し該空間にイオ
ン化可能なガスを封入する組立工程とを含んでいる。前
記清浄化工程は、例えばスパッタエッチングで放電電極
表面の絶縁物を除去する工程である。あるいはこれに代
えて、活性ガスプラズマを放電電極表面に作用させて絶
縁物を分解除去する工程、サンドブラスト又は研磨によ
り放電電極表面の絶縁物を機械的に除去する工程、酸又
はアルカリを用いたウェットエッチングにより放電電極
表面の絶縁物を化学的に除去する工程、所定のフォーメ
ーションガス雰囲気下で放電電極自体に電圧を印加しエ
ージングを行なう事により絶縁物を除去する工程等を採
用しても良い。さらには、放電電極に対して不活性であ
る一方絶縁物に対して活性な性質を有するクリーニング
液を用いて放電電極表面の絶縁物を選択的に溶解する清
浄化工程を採用する事もできる。例えば、Ni2 Bを主
成分とする導電ペーストを用いて放電電極を焼成した場
合には、過酸化水素水、エチレングリコール又は水から
なるクリーニング液の一種又は複数種を用いてB2 3
及びNiO等を含む酸化絶縁物を溶解する事ができる。
あるいはAlを主成分とする導電ペーストを用いて放電
電極を焼成した場合には、クリーニング液として水を用
いてAl2 3 等を含む酸化絶縁物を溶解する事ができ
る。なお、前記焼成工程は導電ペースト及び絶縁ペース
トを印刷した後、同時に焼成して放電電極及びバリアリ
ブを形成する工程であっても良い。
【0009】上述した構造を有し上述した方法により製
造された放電セルは、例えばプラズマアドレス液晶表示
装置に組み込まれる。但し、本発明はこれに限られるも
のではなく、広く一般のプラズマディスプレイパネルに
応用可能なものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、プラズマアドレス液晶表示装
置等に組み込まれる放電セルにおいて、例えばアルゴン
(Ar)のスパッタ等により放電電極表面をエッチング
処理して清浄化し、表面の絶縁物を除去する。あるい
は、放電電極に対して不活性である一方絶縁物に対して
活性な性質を有するクリーニング液を用いて放電電極表
面の絶縁物を選択的に溶解除去する。これらの処理によ
り放電電極の放電均一性が著しく向上する。従って放電
電極とバリアリブの一括高温焼成が可能となり製造プロ
セス上有利であるばかりでなく、表示品位や駆動効率の
改善にも寄与できる。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は、本発明にかかる放電セルを組
み込んだプラズマアドレス液晶表示装置を示す。図示す
る様に、本装置は液晶セル1と放電セル2と両者の間に
介在する薄板ガラスからなる中間基板3とを積層したフ
ラットパネル構造を有する。液晶セル1は上側のガラス
基板4を用いて構成されており、その内側主面には透明
導電膜からなる複数本の信号電極5が列方向に沿って互
いに平行に形成されている。ガラス基板4はスペーサ6
を用いて所定の間隙を介し中間基板3に接着されてい
る。間隙内には液晶層7が封入充填されている。
【0012】一方放電セル2は下側のガラス基板8を用
いて構成されている。ガラス基板8の内側主面上には信
号電極5に直交して行方向に延在する放電電極9が形成
されている。この放電電極9は交互にアノードA及びカ
ソードKとなりプラズマ放電を発生させる。放電電極9
に沿ってその一部と重なる様にバリアリブ10が形成さ
れており隔壁として機能する。バリアリブ10の上端部
は中間基板3に当接しておりスペーサとしての役割も果
たす。ガラス基板8はシール材10を用いて中間基板3
に接合している。両者の間には気密封止された空間11
が形成される。この空間11はバリアリブ10からなる
隔壁によって分割あるいは区画されており個々に行走査
単位となる放電領域を構成する。気密な空間11の内部
にはイオン化可能なガスが封入されている。ガス種は例
えばヘリウム、ネオン、アルゴンあるいはこれらの混合
気体から選ぶ事ができる。
【0013】本発明の特徴事項として、放電電極9は絶
縁物が除去された清浄な表面を有するとともに、面方向
及び深さ方向に渡って一様な組成を有する。より具体的
には、放電電極9の表面領域の内バリアリブ10によっ
て被覆されていない部分、即ち露出した部分から絶縁物
が除去されている。なお本発明はこれに限られるもので
はなく、仮にバリアリブを形成しない場合であっても、
何らかの理由により放電電極表面を被覆する絶縁物を清
浄化して除去する事は放電の安定化に寄与できる。この
様に、表面から絶縁物を除去しメタルリッチな電極表面
を露出する事により、電極表面と内部において組成に差
のない放電電極を作成でき、放電状態の劇的な改善が可
能になる。例えば、Ni2 Bを主成分とする導電ペース
トを印刷焼成して放電電極を作成した場合、清浄化処理
を施す事によりAESによるデプスプロファイルは電極
のどの部分においてもNi,O,B等の主成分組成比に
深さ方向で差のない電極構造を得る事ができる。なお、
かかる放電電極を有する放電セルは上述したプラズマア
ドレス液晶表示装置ばかりでなく、一般のプラズマディ
スプレイパネル等にも適用可能である事は勿論である。
【0014】図2は、図1に示したガラス基板8の表面
パタン形状を示す模式的な斜視図である。ガラス基板8
の表面にストライプ状にパタニングされた放電電極9が
形成されている。この放電電極9は、所定のピッチで配
列されているとともに、個々のストライプは所定の幅寸
法を有する。この放電電極9は、例えばNi2 Bを主成
分としバインダーと溶媒を混練した導電ペーストをスク
リーン印刷し且つ高温焼成する事により作成できる。放
電電極9の上にはバリアリブ10が形成されている。こ
のバリアリブ10も同一のピッチを有するストライプ状
にパタニングされている。バリアリブ10のストライプ
は放電電極9のストライプ幅寸法よりも小さな幅寸法を
有するとともに、放電電極9に対して整合している。バ
リアリブ10は例えばガラスペースト等の絶縁ペースト
をスクリーン印刷し且つ高温焼成する事により形成でき
る。本実施例では導電ペーストを印刷し比較的低温で仮
焼成した後、絶縁ペーストを重ね印刷している。両印刷
工程の間に何ら高温処理が介在しないのでガラス基板8
の熱収縮が起らず、印刷アライメントを精密に行なう事
が可能である。重ね印刷した後高温焼成処理(約600
℃)を行ない放電電極9とバリアリブ10を同時に本硬
化させる。この際、高温加熱により放電電極9の露出し
た部分が汚染されB2 3 等の酸化絶縁物が表面に生じ
る。従って、このままの状態では安定したプラズマ放電
が得られない。この点に鑑み、本発明では図2に示した
ガラス基板8を清浄化処理し表面の絶縁物を除去する様
にしている。なお、導電ペーストを高温焼成した後絶縁
ペーストを印刷して再び高温焼成処理を行なえば、放電
電極9表面の絶縁物形成をある程度抑制できる。しかし
ながら、高温焼成を2回に分けた場合にはガラス基板8
の熱伸縮が生じ、精密なスクリーン印刷マスクのアライ
メントを行なう事ができない。加えて、2度に分けて高
温焼成処理を行なった場合であっても、ある程度絶縁物
が生じる場合もあり、本発明による清浄化処理は有効で
ある。
【0015】放電電極表面の絶縁物を除去する為、様々
な方法が採用可能である。例えば、スパッタエッチング
で放電電極表面の絶縁物を除去する事ができ、図3はこ
のスパッタエッチングに用いられる装置を示す。図示す
るプラズマエッチング装置は略円筒形の真空チャンバ2
1を備えている。この真空チャンバ21はバルブ22を
介して真空ポンプ(図示せず)により真空排気可能であ
る。又、ガス導入口23を介して所望のガス(例えばア
ルゴン)を真空チャンバ21内に導入する事ができる。
真空チャンバ21内には互いに対向配置された一対の電
極板24,25が収納されている。下側の電極板24に
はRF電源26が接続されており、上側の電極板25は
所定のバイアス電位に接続されている。ガス導入口23
からアルゴンを導入し、RF電源26により一対の電極
板24,25の間にプラズマを発生させ、サポート27
上に載置されたガラス基板8のスパッタエッチング処理
を行なう。なお、前述した様にこのガラス基板8には放
電電極9及びバリアリブ10が印刷焼成されている。
【0016】引き続き図3を参照して具体的なスパッタ
エッチング方法を説明する。先ず、真空チャンバ21の
上部に設けられた蓋28を開いて、内部にガラス基板8
を投入しサポート27上に載置する。このガラス基板8
の表面には予め放電電極9及びバリアリブ10が印刷焼
成されている。次に真空チャンバ21を所定の低圧に至
るまで真空排気する。次に、ガス導入口23を介してア
ルゴンをチャンバ21内に導入し内部圧力を3mmTorr程
度にする。この状態で一対の電極板24,25の間にR
F電源26により1kW程度のパワーで高周波を印加し、
チャンバ21内にアルゴンイオンを含む放電プラズマを
発生させる。プラズマに含まれるアルゴンイオンによっ
て、露出した放電電極9表面がスパッタエッチングされ
る。例えば45分程度スパッタリングを行なう事によ
り、放電電極9表面は数100nm程度エッチングされ、
表面の絶縁物が除去される。これにより、従来殆ど放電
不良であったものも非常に均一に放電できる様になっ
た。又、放電電極表面のNi組成が飽和する深さまでエ
ッチングする事により、放電セル全体でのむらがなくな
る為、放電電極とバリアリブを別々に高温焼成した放電
セルであっても従来に比し一層放電の均一化を図る事が
可能になった。なお、アルゴンスパッタエッチングを行
なう事により、ガラス基板自体にダメージを与える事な
く均一な表面クリーニングが可能である。
【0017】上述したスパッタエッチングによる清浄化
処理は一例であって、他にも様々な手段を採用できる。
例えば、水素やSF6 等の活性ガスプラズマを放電電極
表面に作用させて絶縁物を分解除去しても良い。この方
法は上述したスパッタエッチングと略同様に行なう事が
できる。又、サンドブラスト又は研磨により放電電極表
面の絶縁物を機械的に除去する事もできる。あるいは、
酸又はアルカリを用いたウェットエッチングにより放電
電極表面の絶縁物を化学的に除去する事も可能である。
但し、機械的研磨やウェットエッチングでは条件により
放電電極やバリアリブ及びガラス基板へダメージを与え
る惧れがある。さらには、所定のフォーメーションガス
(例えばAr,H)雰囲気下で放電電極自体に電圧を印
加しエージングを行なう事により絶縁物を除去する事も
可能である。但し、もともと表面に絶縁物が付着して出
来上がりにむらのある放電電極の場合には、放電しにく
い個所はあまりエッチングされない為均一性に劣る場合
もある。
【0018】以上に説明した種々の方法に加えて、ここ
ではもう1つ有力な清浄化処理を具体的に説明する。放
電電極に対して不活性である一方絶縁物に対して活性な
性質を有するクリーニング液を用いて放電電極表面の絶
縁物を選択的に溶解する方法である。前述したスパッタ
エッチングを用いる方法は比較的大型(例えば20〜3
0インチ)の真空装置を必要とするプロセスである為、
量産工程には適さない場合も考えられる。量産性の点で
は、酸あるいはアルカリを用いたウェットエッチングが
有力な方法として挙げられる。ところが、酸やアルカリ
は絶縁性の酸化物だけでなく放電電極を構成する金属も
溶解する。この為、電極内部あるいは電極とガラス基板
の界面に浸透して、放電電極が崩壊したり剥離する惧れ
がある。特に、印刷法により形成した放電電極は多孔質
であり容易にエッチング液が浸透する。
【0019】この点に鑑み、放電電極に対して不活性で
ある一方絶縁物に対して活性な性質を有するクリーニン
グ液を用いて放電電極表面の絶縁物を選択的に溶解する
方法が量産的及び品質的に見て有力である。例えば、N
2 Bを主成分とする導電ペーストを用いて放電電極を
焼成した場合には、過酸化水素水、エチレングリコール
又は水からなるクリーニング液の一種又は複数種を用い
て、B2 3 及びNiOを含む酸化絶縁物を選択的に溶
解除去する事ができる。前述した様に、放電不良の原因
は電極表面に存在するB2 3 やNiO等絶縁性の酸化
物である。過酸化水素水で処理した場合にはこれらの酸
化物が還元分解される。その結果前述の放電不良の問題
が解決される。過酸化水素水は比較的穏やかな還元剤で
あり、絶縁性の表面酸化物のみを選択的に還元溶解し、
放電電極材料である金属そのものは溶解しない。従って
電極内部あるいは電極とガラス基板の界面に浸透しても
放電電極が崩壊したり剥離する惧れがない。過酸化水素
水で処理する場合には、例えば電子工業用として市販さ
れている濃度30〜35%程度のものをそのまま用いれ
ば良い。
【0020】エチレングリコール又は水による処理もニ
ッケルを主成分とする放電電極の清浄化に有効な方法で
ある。ニッケル放電電極はNi2 Bを主成分とする導電
ペーストを用いて作成するのが一般的である。Bはニッ
ケル微粒子の表面酸化を抑制する効果がある。しかしな
がら、この導電ペーストを印刷後焼成すると、表面にB
2 3 を主成分とする絶縁物が偏析し、これが放電不良
の原因となる。ところがB2 3 はエチレングリコール
に可溶なので、エチレングリコールで処理すれば絶縁物
の大部分を除去する事ができ、良好な放電が得られる様
になる。又、水で処理するとB2 3 が以下の反応式
(1),(2)に従って溶解するので、エチレングリコ
ールで処理した場合と同様なクリーニング効果が得られ
る。 B2 3 +H2 O→2HBO2 ……………………………(1) HBO2 +H2 O→B(OH)3 ……………………………(2) エチレングリコール及び水のいずれもB2 3 のみを溶
解し、Niは溶解しないので、放電電極が崩れたり剥れ
たりする問題は起らない。水で処理する場合、B2 3
の溶解度は温度が高いほど大きくなるので、水温を常温
(25℃)より高く設定する方が好ましい。
【0021】ニッケル放電電極の場合、エチレングリコ
ールで処理した後に引き続き過酸化水素水で処理する
と、エチレングリコール又は過酸化水素水単独で処理し
た場合よりも効果的である。過酸化水素水単独で処理す
るよりも効果的なのは、過酸化水素水よりもエチレング
リコールの方がB2 3 を溶解する速度が速い為であ
る。又エチレングリコール単独で処理するよりも効果的
な理由は、エチレングリコールでは除去できないB2
3 以外の絶縁物(例えばNiO等)を過酸化水素水によ
り還元除去できるからである。
【0022】過酸化水素水、エチレングリコール、水等
のクリーニング液で放電電極を処理する方法としては、
放電電極を形成したガラス基板をクリーニング液に浸漬
する処理がある。又、クリーニング液のシャワーに放電
電極表面を曝露する方法等もある。クリーニング液と放
電電極表面との接触時間が十分にとれればいかなる方法
でもかまわない。処理時間は電極焼成条件や過酸化水素
水の濃度、水温等によって最適化する事が必要である。
通常1分〜2時間行なえば十分であり、好ましくは5分
〜1時間である。短かすぎると十分なクリーニング効果
が得られず、又長すぎると量産性の観点から好ましくな
い。
【0023】以下クリーニング液を用いた清浄化処理の
具体例を詳細に説明する。先ず次の手順で図2に示した
構造を有するガラス基板を作成した。最初に、デュポン
社製のニッケルペースト9535Mをガラス基板上に印
刷した後、150℃で乾燥させる。次に、印刷されたニ
ッケルペーストの上に奥野製薬製のガラスペーストEL
D−511を印刷し、150℃で乾燥させる。最後に、
印刷済みのガラス基板を空気雰囲気下490℃で焼成
し、さらに空気を窒素に置換して昇温し、窒素雰囲気下
において580℃で焼成する。
【0024】(具体例1)上記の様にして作成したガラ
ス基板を過酸化水素水(濃度30〜35%関東化学製特
級)に15分間浸漬後、水洗乾燥した。このガラス基板
を用いて図1に示した様なプラズマアドレス液晶表示装
置サンプルを組み立てた。このサンプルの放電の安定性
及び均一性は良好であり、放電開始電圧は220Vであ
った。放電電極の剥離は発生しなかった。
【0025】(具体例2)ガラス基板をエチレングリコ
ール(関東化学製特級)に5分間浸漬後、水洗乾燥して
プラズマアドレス液晶表示装置サンプルを作成した。放
電の安定性及び均一性は良好であり、放電開始電圧は2
25Vであった。放電電極の剥離は発生しなかった。
【0026】(具体例3)ガラス基板を40℃の温水に
5分間浸漬後、水洗乾燥してプラズマアドレス液晶表示
装置サンプルを作成した。このサンプルの放電安定性及
び放電均一性は良好であり、放電開始電圧は225Vで
あった。放電電極の剥離は発生しなかった。
【0027】(具体例4)ガラス基板をエチレングリコ
ールに5分間浸漬後、さらに過酸化水素水(濃度30〜
35%関東化学製)に2分間浸漬してクリーニング処理
を行なった。この後水洗乾燥してプラズマアドレス液晶
表示装置サンプルを作成した。このサンプルの放電安定
性及び放電均一性は良好であり、放電開始電圧はさらに
210Vまで下がった。電極剥離は発生しなかった。
【0028】(比較例1)過酸化水素水あるいは温水等
のクリーニング液で処理しなかったガラス基板を用いて
そのままプラズマアドレス液晶表示装置サンプルを作成
した。このサンプルのプラズマ放電を試みたが、放電は
発生しなかった。
【0029】(比較例2)典型的なニッケルのエッチャ
ントである硝酸/酢酸/水=1/1/2の酸性溶液でガ
ラス基板を処理したところ、放電電極剥離が起きた。以
上の様にクリーニング液を用いた清浄化処理では、スパ
ッタエッチングと比較すると真空装置を必要とせず量産
性に優れている。又、酸あるいはアルカリを用いた化学
的なウェットエッチングと比較すると、放電電極にダメ
ージを与え難い点がメリットである。
【0030】クリーニング処理の他の具体例として、印
刷法により形成されたアルミニウムの放電電極に適用し
た場合を説明する。アルミニウムの放電電極でも、その
表面に絶縁性の酸化物(Al2 3 )が存在する為、放
電不良が起る事がある。そこで、焼成後のアルミニウム
放電電極を水で処理する事によって、前述した放電不良
が解決でき且つ電極崩壊や剥離が起る事もない。放電不
良の原因はアルミニウム放電電極表面に存在する絶縁性
の酸化物である。絶縁性の酸化物の主成分は、Al2
3 である。Al2 3 は1リットル当り1mg程度と少量
ではあるが、水(常温)に溶解する。従って、アルミニ
ウム放電電極表面を多量の水で洗浄する事によって絶縁
物が表面から除去され、放電不良の問題が解決できる。
又、クリーニング液として用いる水は絶縁性酸化物に対
して活性でありこれを溶解する一方、放電電極材料であ
るアルミニウムに対しては不活性でありこれを攻撃する
力は非常に弱い。従って、多孔質の電極内部あるいは電
極とガラス基板の界面に浸透しても、放電電極が崩れた
り剥れたりする問題を起す事はない。クリーニング方法
としては、流水曝露、シャワー、揺動浸漬等が挙げられ
る。十分な量の水がアルミニウム放電電極表面に供給さ
れれば何れの方法であってもかまわない。
【0031】以下具体例を挙げて詳細に説明する。先ず
次の手順で図2に示した放電電極とバリアリブのストラ
イプ構造を有するガラス基板を作成した。最初に、奥野
製薬製のアルミペーストDS−5001をガラス基板上
に印刷した後、150℃で乾燥させる。次に、印刷され
たアルミペーストの上に重ねて奥野製薬製のガラスペー
ストELD−511を印刷し、同じく150℃で乾燥さ
せる。最後に、重ね印刷されたガラス基板を空気雰囲気
下において580℃で焼成する。
【0032】(具体例1)上記の様にして作成されたガ
ラス基板を純水シャワーで3分間処理後、乾燥し図1に
示した様なプラズマアドレス液晶表示装置サンプルを作
成した。このサンプルの放電安定性及び放電均一性は良
好であり、放電開始電圧は230Vであった。電極剥離
は発生しなかった。
【0033】(比較例1)一方、ガラス基板をクリーニ
ング処理せずに直ちに図1に示した様なプラズマアドレ
ス液晶表示装置サンプルを作成した。このサンプルは放
電したが、放電開始電圧は具体例1の場合よりも高く2
70Vであった。又局所的に放電電流密度のむらが目立
った。この放電電流密度のむらは放電発光の輝度むらと
して観察される。
【0034】(比較例2)ガラス基板を酸性のアルミエ
ッチング液である燐酸、硝酸、酢酸、水の混合溶液(容
積比16:1:2:1)で処理した場合には、すぐにア
ルミニウム放電電極の剥離が起った。
【0035】(比較例3)ガラス基板をアルカリ性のア
ルミエッチング液であるKOHと赤血塩の水溶液で処理
した場合には、直ちに電極剥離が起った。
【0036】上述した種々の方法で清浄化処理を施した
放電セルは非常に均一なプラズマ放電が得られる。又、
放電電極表面の絶縁物が除去されている為、放電開始電
圧が下がり動作上有利になる。又、絶縁物による電圧降
下がない為、放電電極のアノード電位とプラズマ電位と
のオフセットが少なくなり駆動に好都合である。仮にオ
フセットが含まれるとプラズマアドレス液晶表示装置に
組み込んだ場合、液晶セル側の交流駆動に不都合が生じ
る。放電セル内におけるプラズマ電位はアノード電位側
に近くなるがオフセットの為必ずしも完全に一致する事
はない。このオフセット量は一定ではなくばらつきがあ
る。従って予め所定のオフセット量を見込んで基準電位
を設定し液晶の交流駆動を行なっても、実際には直流成
分が含まれ液晶劣化の原因となってしまう。従って、オ
フセットを極力除去する事は交流駆動を維持する上で好
ましい。さらに、本発明によれば放電電極とバリアリブ
の同時高温焼成が可能になるとともに、従来行なってい
た放電セル組み立て後における安定化の為のエージング
が不要になる等製造工程上のメリットもある。
【0037】本発明の要旨は、表面と内部で組成に差の
ない放電電極を作成する点にある。即ち、表面に実質上
絶縁物がなくNi又はAl等のメタル成分がリッチな放
電電極を作成する事である。例えば、AESデプスプロ
ファイルにおいて、Ni,B,O等の成分組成比に深さ
方向で差のない放電電極(デプスプロファイルがフラッ
トな電極構造)を作成するという事である。その効果的
な手段の1つが例えばアルゴンによるスパッタエッチン
グである。図7に、アルゴンスパッタエッチング後にお
ける放電電極のAESデプスプロファイルを示す。図6
に示したアルゴンスパッタエッチング前のAESデプス
プロファイルと比較すれば明らかな様に、放電電極の表
面には痕跡程度の絶縁酸化物があるのみで実質的に清浄
な電極表面が得られた。又、図8にアルゴンスパッタエ
ッチングの前後における各成分の強度ピーク変化を示
す。Ni成分のピークが増大しておりメタルリッチな放
電電極表面組成が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、放
電電極表面の清浄化処理を行ない絶縁物を除去する事に
より、非常に均一で安定なプラズマ放電が得られ、例え
ばプラズマアドレス液晶表示装置等に応用した場合表示
品位を向上する事ができるという効果がある。又、絶縁
被覆を除去する事により放電開始電圧を低減化でき駆動
が容易化できるという効果がある。さらには、放電電極
とバリアリブの同時焼成が可能になる。従来の様に高温
焼成を別々に行なった場合には基板単体での前処理加熱
を含め3回の高温熱処理が必要であったのに対し、本発
明によれば高温熱処理は1回で済み製造効率が向上する
という効果がある。又、別々に高温焼成を行なう場合に
比べ、放電電極とバリアリブのアライメントずれが減少
し、歩留りが高くなるとともに表示品位が向上するとい
う効果が得られる。加えて、放電セル組み立て後におけ
る安定化の為の初期エージングが不要になり製造効率が
改善できるという効果がある。さらには、絶縁物を除去
した結果アノード電位とプラズマ電位のオフセットが少
なくなり表示品位が向上するという効果がある。清浄化
処理としては、プラズマエッチングを用いる方法や、絶
縁物に対してのみ選択的に作用するクリーニング液を用
いた方法が挙げられる。特に、クリーニング液を使用し
た場合には、量産性に優れているとともに放電電極に損
傷を与える事がないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる放電セルが組み込まれたプラズ
マアドレス液晶表示装置を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明にかかる放電セルの放電電極パタンを示
す模式的な斜視図である。
【図3】放電電極のスパッタエッチングに用いられる処
理装置を示す模式図である。
【図4】従来のプラズマアドレス液晶表示装置の一例を
示す断面図である。
【図5】従来のプラズマアドレス液晶表示装置の他の例
を示す断面図である。
【図6】従来の放電セルに形成される放電電極のAES
デプスプロファイルを示すグラフである。
【図7】本発明にかかる放電電極のAESデプスプロフ
ァイルを示すグラフである。
【図8】本発明にかかる放電電極の組成を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 液晶セル 2 放電セル 3 中間基板 4 ガラス基板 5 信号電極 7 液晶層 8 ガラス基板 9 放電電極 10 バリアリブ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の基板と、その表面に印刷焼成され
    た放電電極と、該一方の基板に対して所定の空間を介し
    接合した他方の基板と、該空間に封入されたイオン化可
    能なガスとを備えた放電セルであって、 前記放電電極は、絶縁物が除去された清浄な表面を有す
    るとともに、面方向及び深さ方向に渡って一様な組成を
    有する事を特徴とする放電セル。
  2. 【請求項2】 両基板の間に介在し且つ放電電極の一部
    と重なる様に印刷焼成されたバリアリブを備えるととも
    に、該放電電極の露出した残部から絶縁物が除去されて
    いる事を特徴とする請求項1記載の放電セル。
  3. 【請求項3】 一方の基板の表面に放電電極を印刷焼成
    する焼成工程と、該放電電極の表面を清浄化して絶縁物
    を除去し表面と内部で組成を均一にする清浄化工程と、
    該一方の基板に対して所定の空間を介し他方の基板を接
    合し該空間にイオン化可能なガスを封入する組立工程と
    を含む放電セルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記清浄化工程は、スパッタエッチング
    で放電電極表面の絶縁物を除去する工程である請求項3
    記載の放電セルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記清浄化工程は、活性ガスプラズマを
    放電電極表面に作用させて絶縁物を分解除去する工程で
    ある請求項3記載の放電セルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記清浄化工程は、サンドブラスト又は
    研磨により放電電極表面の絶縁物を機械的に除去する工
    程である請求項3記載の放電セルの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記清浄化工程は、酸又はアルカリを用
    いたウェットエッチングにより放電電極表面の絶縁物を
    化学的に除去する工程である請求項3記載の放電セルの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記清浄化工程は、所定のフォーメーシ
    ョンガス雰囲気下で放電電極自体に電圧を印加しエージ
    ングを行なう事により絶縁物を除去する工程である請求
    項3記載の放電セルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記清浄化工程は、放電電極に対して不
    活性である一方絶縁物に対して活性な性質を有するクリ
    ーニング液を用いて放電電極表面の絶縁物を選択的に溶
    解する工程である請求項3記載の放電セルの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記焼成工程はNi2 Bを主成分とす
    る導電ペーストを用いて放電電極を焼成する工程であ
    り、前記清浄化工程は過酸化水素水、エチレングリコー
    ル又は水からなるクリーニング液の一種又は複数種を用
    いて酸化絶縁物を溶解する工程である請求項9記載の放
    電セルの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記焼成工程はAlを主成分とする導
    電ペーストを用いて放電電極を焼成する工程であり、前
    記清浄化工程は水からなるクリーニング液を用いて酸化
    絶縁物を溶解する工程である請求項9記載の放電セルの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記焼成工程は、導電ペースト及び絶
    縁ペーストを重ね印刷した後、同時に焼成して放電電極
    及びバリアリブを形成する工程である請求項3記載の放
    電セルの製造方法。
  13. 【請求項13】 列信号電極を備え液晶が封入された液
    晶セルと、行放電電極を備えイオン化可能なガスが封入
    された放電セルとを互いに積層したフラットパネル構造
    を有するプラズマアドレス液晶表示装置において、 前記放電電極は、絶縁物が除去された清浄な表面を有す
    るとともに、面方向及び深さ方向に渡って一様な組成を
    有する事を特徴とするプラズマアドレス液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 該放電セル内には放電電極の一部と重
    なる様に印刷焼成されたバリアリブが形成されていると
    ともに、該放電電極の露出した残部から絶縁物が除去さ
    れている事を特徴とする請求項13記載のプラズマアド
    レス液晶表示装置。
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