JPH0634073U - 防水パン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】目隠し蓋の取り付けをスムーズに行えるように
すること。 【構成】防水パン１の洗い場領域３の一短辺に排水溝５
が、この排水溝５の長手方向中央に排水口６がそれぞれ
設けられていて、この排水口６の近傍に目隠し蓋７の一
辺側が嵌められる凹部８が、また、排水溝５において排
水口６の近傍の角部に目隠し蓋７の他辺側が載せられる
出っ張り部９が設けられている。この出っ張り部９の出
っ張り側端部には、斜め下向きの斜面１２が設けられて
いる。これにより、目隠し蓋７を斜め下向き姿勢にして
その先端を出っ張り部９の斜面１２に当てれば、ただ目
隠し蓋７を差し入れ方向に押し続けるだけで、斜面１２
によって目隠し蓋７が斜め上向きにすべり案内されて目
隠し蓋７の先端が出っ張り部９の上面１０に載るように
なる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一辺側の排水溝の排水口に目隠し蓋が取り付けられる構成の防水パ ンに係り、特に目隠し蓋を載せる部分の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

家屋に設置する浴室ユニットに備える防水パンとしては、浴槽側と洗い場側と を別々とした二重型の防水パンと、浴槽側と洗い場側とを一体とした一体型の防 水パンとがある。

【０００３】 いずれの場合にも、洗い場側の床面には、任意の一辺側へ排水を集めるための 傾斜がつけられており、この一辺側に排水口が設けられるようになっている。こ の排水口には、見栄えをよくするために、その上部開口に目隠し蓋が取り付けら れる。

【０００４】 具体的に、本件考案者は、その開発過程において、例えば図３に示すような一 体型の防水パンを提案している。図中、１は防水パン、２は洗い場領域、３は浴 槽設置領域、４は両領域２，３を仕切る堰である。洗い場領域２において洗い場 カウンタ（図示省略）が設けられる側の一辺の床面には、この辺に沿って排水溝 ５が設けられており、この排水溝５の長手方向中央には排水口６が設けられてい る。この排水口６の上部開口は長方形の薄板状の目隠し蓋７で覆われる。

【０００５】 この目隠し蓋７は、その一辺側が、排水口６の近傍の床面に形成されてある凹 部８にはめ込まれ、前記の対向辺側が、排水口６の近傍の排水溝５の角部斜面に 形成されてある出っ張り部９の上面１０に載せられるようになっている。この出 っ張り部９は、出っ張り方向に沿う断面で見ると、図５に示すようにほぼ逆さＬ 字形状になっている。

【０００６】 この図５において、１１は洗い場カウンタのエプロンであり、このエプロン１ １でもって排水溝５の半分以上が隠れるようになっている。このために、同図に 示すように、例えば排水口６の掃除などのために取り外した目隠し蓋７を取り付 けるときには、エプロン１１と洗い場領域２の床面との間の隙間から矢印のよう に斜め下向きに差し入れて行う。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

上記構造では、洗い場カウンタのエプロン１１によって奥の出っ張り部９が隠 れてしまうため、目隠し蓋７を取り付けるときに、目隠し蓋７の先端を出っ張り 部９に載せるには操作者の勘にたよらざるをえず、どうしても、目隠し蓋７の先 端が出っ張り部９の立ち下がり面に突き当たりやすくて、目隠し蓋７の先端を出 っ張り部９の上面１０に載せにくいことが指摘される。

【０００８】 このように勘にたよる必要があるので、目隠し蓋７の取り付けが困難であり、 そのために取り付けに要する時間が無駄にかかり過ぎる。

【０００９】 本考案は、このような従来の問題に対処したもので、目隠し蓋の取り付けをス ムーズに行えるようにすることを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を達成するために、一辺側へ排水を集めるための傾斜が 設けられる床面を有し、この床面の前記一辺側に排水溝が設けられ、この排水溝 の長手方向所定位置に排水口が設けられ、この排水口の上部開口に目隠し蓋が取 り付けられる構成の防水パンにおいて、次のように構成した。

【００１１】 本考案の防水パンでは、排水口の近傍の床面に目隠し蓋の一部が嵌まる凹部が 、また、排水口の近傍の排水溝角部に前記目隠し蓋の一部が載る出っ張り部がそ れぞれ設けられており、この出っ張り部の出っ張り側端部に斜め下向きの斜面が 設けられている。

【００１２】

【作用】

目隠し蓋を取り付けるために、目隠し蓋を斜め下向き姿勢にして、その先端を 出っ張り部の上面に載せようとするとき、目隠し蓋の先端が出っ張り部の上面に 載らなくても、出っ張り部の斜面に当接すれば、ただ目隠し蓋を差し入れ方向に 押し続けるだけで、前記斜面によって目隠し蓋が斜め上向きにすべり案内される ことになって、目隠し蓋の先端が出っ張り部の上面に容易に載せられるようにな る。

【００１３】

【実施例】

図１および図２に本考案の一実施例を示している。本実施例では図３に示す一 体型の防水パンに本考案を適用した場合を例に挙げており、図において対応する 部分に同じ符号を付してある。本考案の実施例において従来例と異なる構成は、 出っ張り部９の形状である。

【００１４】 具体的には、出っ張り部９の出っ張り側端部に斜め下向きの斜面１２が設けら れていて、目隠し蓋７が載せられる上面１０の出っ張り幅が従来のものに比べて 小さくなっている。この斜面１２は目隠し蓋７の案内をスムーズにする上で好ま しい角度例えば４５度に設定され、上面１０の出っ張り幅は目隠し蓋７を載せる のに支障のない寸法例えば５ｍｍに設定される。

【００１５】 目隠し蓋７を取り付けるときの動作としては、目隠し蓋７を斜め下向き姿勢に して、その先端を出っ張り部９の上面１０に載せようとするときに、目隠し蓋７ の先端が出っ張り部９の上面１０に載らなくても、出っ張り部１０の斜面１２に 当接すれば、ただ目隠し蓋７を差し入れ方向に押し続けるだけで、前記斜面１２ によって目隠し蓋７が斜め上向きにすべり案内されることになって、目隠し蓋７ の先端が出っ張り部９の上面１０に苦労なくして載るようになる。

【００１６】 このように、排水口６が洗い場カウンタのエプロン１１で隠れることによって 操作者の勘にたよらざるを得なくなっている目隠し蓋７の取り付けを、単に斜め 下向きに押すだけの簡単な操作でもってスムーズに行えるようになる。

【００１７】 なお、本考案は上記実施例のみに限定されない。例えば、防水パン１は浴槽設 置領域２と洗い場領域３とが分離された二重型の防水パンに対しても本考案を適 用できる。

【００１８】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案では、防水パンの排水口上方に目隠し蓋を取り付け るにあたって目隠し蓋を斜め下向きに押し込むだけで出っ張り部の上面へスムー ズに目隠し蓋の先端を載せることができるようにしているから、目隠し蓋の取り 付け操作が誰でも簡単に行えるようになり、煩わしさが解消される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の防水パンの一実施例の要部の斜視図

【図２】図１の（２）−（２）線に沿う断面の矢視図

【図３】一体型の防水パンの斜視図

【図４】図３の防水パンの排水口周辺の拡大図

【図５】図４の（５）−（５）線に沿う断面の矢視図

【符号の説明】

１ 防水パン ２ 浴槽設置領域 ５ 排水溝 ６ 排水口 ７ 目隠し蓋 ８ 凹部 ９ 出っ張り部 １０ 出っ張り部の上面 １２ 出っ張り部の斜面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一辺側へ排水を集めるための傾斜が設け
   られる床面を有し、この床面の前記一辺側に排水溝が設
   けられ、この排水溝の長手方向所定位置に排水口が設け
   られ、この排水口の上部開口に目隠し蓋が取り付けられ
   る構成の防水パンにおいて、 排水口の近傍の床面に目隠し蓋の一部が嵌められる凹部
   が、また、排水口の近傍の排水溝の角部に前記目隠し蓋
   の一部が載せられる出っ張り部がそれぞれ設けられてお
   り、この出っ張り部の出っ張り側端部に斜め下向きの斜
   面が設けられている、ことを特徴とする防水パン。