JPH06340581A - 芳香族ヒドロキシカルボン酸の製造方法 - Google Patents

芳香族ヒドロキシカルボン酸の製造方法

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JPH06340581A
JPH06340581A JP6108486A JP10848694A JPH06340581A JP H06340581 A JPH06340581 A JP H06340581A JP 6108486 A JP6108486 A JP 6108486A JP 10848694 A JP10848694 A JP 10848694A JP H06340581 A JPH06340581 A JP H06340581A
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naphtholate
alkali metal
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reaction
phenolate
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JP6108486A
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Siegbert Rittner
ジークベルト・リットナー
Hans-Martin Rueffer
ハンス−マルティン・リュッファー
Joerg Schmidt
イェルク・シュミット
Thomas Wisser
トマス・ヴィザー
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Hoechst AG
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Hoechst AG
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/15Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction of organic compounds with carbon dioxide, e.g. Kolbe-Schmitt synthesis

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族ヒドロキシカルボン酸の製造方法を提
供すること。 【構成】 アルカリ金属のフェノラート又はナフトラー
トと二酸化炭素との、他のアルカリ金属塩の存在下又は
不存在下での反応による芳香族ヒドロキシカルボン酸又
はその二塩の製造方法において、固体フェノラート又は
ナフトラート出発物質と、必要な場合には、アルカリ金
属塩とを反応混合物中に、不活性有機液体中の分散液と
して、バッチ式に又は連続的に、別々に又は一緒に導入
することを含む前記方法。本発明の方法は良好な収率及
び高い化学的選択性による芳香族ヒドロキシカルボン酸
の製造を可能にする。例えば、ヨーロッパ特許出願第0
053824号、ヨーロッパ特許出願第0081753
号及びヨーロッパ特許出願第0254596号にコルベ
ーシュミット反応に関して述べられているような、選択
性を高める付加的手段は省略することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ金属フェノラー
ト(フェノキシド)又はアルカリ金属ナフトラート(ナ
フトキシド)とCO2との反応による芳香族ヒドロキシ
カルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば2−ヒドロキシナフタレン−6−
カルボン酸のような芳香族カルボン酸は例えば染料、ポ
リエステル、医薬品及び紡織繊維の補助剤の製造におけ
る重要な中間体である(例えば、ヨーロッパ特許出願第
0292955号と米国特許第4,393,191号を
参照のこと)。
【0003】工業的に、芳香族ヒドロキシカルボン酸の
合成はいわゆるコルベーシュミット(Kolbe-Schmitt)反
応の変形方法によって主として実施される。この反応で
は、予備段階において水性相又は有機相中のフェノール
又はナフトールと、例えばKOH若しくはK2CO3のよ
うな塩基との反応によって、フェノラート又はナフトラ
ートのアルカリ金属塩を最初に製造する。次に、この混
合物をできるだけ完全に脱水し、この乾燥したフェノラ
ート又はナフトラートを200〜300℃の温度におい
て加圧下でCO2と反応させる(例えば、米国特許第
1,593,816号、第4,329,494号及び第
4,287,357号を参照のこと)。しかし、これら
の開示に述べられている変形方法は幾つかの欠点を有
し、例えばタール及び樹脂のような分解生成物の有意な
量を形成し、これらの分解生成物は、副反応でしばしば
形成される異性体と同様に、困難を伴ってのみ分離する
ことができる。さらに、コルベーシュミット反応による
合成は、形成されるヒドロキシカルボン酸の各モルに対
して1モルのフェノラート又はナフトラートが反応混合
物中に未反応で残留するという欠点を有し、このことが
次式: アルカリ金属のフェノラート又はナフトラート 2モル
+ CO2 1モル→ ヒドロキシカルボン酸の二ア
ルカリ金属塩 1モル による収率が原則として50%に限定される理由であ
る。遊離されるフェノラート又はナフトラートが既に形
成された反応生成物との二次反応(タール及び樹脂の形
成)を受ける傾向があるために、この形式の反応が上記
欠点を生ずるに違いないと考えられる。
【0004】2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン
酸の合成の場合には、ヨーロッパ特許出願第00538
24号、第0081753号及び第0254596号に
述べられているプロセス方法が不活性溶剤中での実施に
よって反応操作を改良し、分解生成物の形成を減じ、C
2によるストリッピングによって反応系からナフトー
ルを連続的に除去することを試みたが、反応浴にアルカ
リ金属塩(例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の
炭酸塩又は炭酸水素塩)を添加することによって50%
という値が実際にはやや越えることができるとしても、
理論収量の50%への限定という欠点が依然として存在
する。
【0005】他の問題は、アルカリ金属のフェノラート
又はナフトラートの熱的安定性が不充分であり、規定さ
れた反応温度においても無視できない分解を受けること
によって、提出される。3〜10時間の必要な反応時間
に関して、このことは今まで慣例であるバッチ式プロセ
ス方法が、可能な二次反応に関するこのフェノラート又
はナフトラートの高温感受性と反応性の両方を考慮する
ならば、実際には、装置に関して、最良の解決法ではな
かったことを意味する。バッチ式プロセスでは、反応の
過程中にまだ高濃度で存在する出発物質が所望の生成物
にのみ転化するとは限らず、初期の反応段階においても
優先的に二次反応を受けて、樹脂及び副生成物の形成を
増加させることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】アルカリ金属のフェノ
ラートとナフトラート及び/又はアルカリ金属炭酸塩が
室温において不活性な有機液体によって安定で流動性か
つポンプ輸送可能な分散液を形成することが、今回意外
にも判明した。このような分散液としての固体出発物質
の反応が、特に反応混合物の添加が反応の全過程に及ぶ
ならば、反応の選択性を有意に高めることができること
が判明した。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明はアルカ
リ金属のフェノラート又はナフトラートと二酸化炭素と
の、他のアルカリ金属塩の存在下又は不存在下での反応
による芳香族ヒドロキシカルボン酸又はその二塩の製造
方法において、固体フェノラート又はナフトラート出発
物質と、必要な場合には、アルカリ金属塩とを反応混合
物中に、不活性有機液体中の分散液として、バッチ式に
又は連続的に、別々に又は一緒に導入することを含む前
記方法を提供する。
【0008】本発明の目的のために、連続的にとは反応
の全過程にわたって、添加が一定速度で(steady)又は、
例えば水門(sluice)によって、パルス状であることがで
きることを意味する。
【0009】本発明の方法は、良好な収率でかつ高い化
学的選択性で芳香族ヒドロキシカルボン酸の製造を可能
にする。例えば、ヨーロッパ特許出願第0053824
号、ヨーロッパ特許出願第0081753号及びヨーロ
ッパ特許出願第0254596号におけるコルベーシュ
ミット反応に述べられているような、選択性を高めるた
めの付加的な手段を省略することができる。
【0010】例えばフェノラート又はナフトラートのよ
うな、熱に不安定で、酸化感受性の物質を室温において
バッチ式で又は連続的に配量することができ、従来のよ
うに、高温において溶融物として、分解反応を容認しな
がら、配量する必要はなくなる。
【0011】好ましく用いられる芳香族フェノラート又
はナフトラートは、式(I):
【化3】 [式中、記号とインデックスは下記意味を有する:
【化4】 M:Li、Na、K; R:相互から独立的に、OM、COOM、F、Cl、B
r、I、NH2、CF3、炭素数1〜6のアルキル基、炭
素数1〜6のアルコキシ基; n:0、1、2、3、4] で示される化合物である。
【0012】好ましくは、 M:Na、K; R:−OM、−COOM、炭素数1〜6のアルキル基; n:0、1、2 である。
【0013】特に、好ましくは、 M:K; R:−COOM、−CH3; n:0、1 である。
【0014】特に好ましい式(I)化合物は、ナトリウ
ムβ−ナフトラート及びカリウムβ−ナフトラートであ
る。
【0015】本発明によって用いるアルカリ金属のフェ
ノラート及びナフトラートは,対応するフェノール又は
ナフトールと、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリ
ウムのような塩基性アルカリ金属化合物との反応によっ
て製造することができる。
【0016】本発明のプロセスにおいて、対応するアル
カリ金属のフェノラート及びナフトラートのみでなく、
例えば炭酸塩、炭酸水素塩、アルキルカルボン酸塩、ア
ルコキシド及びアルキラートのような塩基性塩も不活性
有機溶剤中の分散液として連続的に加えることが特に有
利である。
【0017】本発明の方法に用いるアルカリ金属塩は好
ましくは、アルカリ金属の炭酸塩と炭酸水素塩である、
すなわち、Li2CO3、LiHCO3、Na2CO3、N
aHCO3、K2CO3、KHCO3、Rb2CO3、RbH
CO3、Cs2CO3、CsHCO3である。特に好ましく
は、Na2CO3及びK2CO3を用いることであり、より
好ましくはK2CO3を用いることである。
【0018】本発明によって用いるアルカリ金属塩は好
ましくは殆ど水分を含むべきでなく、特に水分含量は
0.5重量%未満であるべきでる。しかし、水分が少量
であることは決定的ではない。
【0019】フェノラート又はナフトラート対アルカリ
金属塩の化学量論比は一般に1:0.1から1:4ま
で、好ましくは1:0.5から1:2まで、特に好まし
くは1:1である。
【0020】用いる固体出発物質(フェノラート又はナ
フトラート及びアルカリ金属塩)の粒度は好ましくは5
0μm未満、特に好ましくは10μm未満、特に0.1
〜10μmである。
【0021】固体出発物質の適当な微粉砕装置は、脆い
固体をこのような粒度に粉砕することができる、例えば
ミル(mill)のような、全ての粉砕装置である。固体を例
えばボールミル中で分散媒と共に直接湿式粉砕する場合
に、特に良好な結果が得られる。
【0022】本発明の分散液の製造に用いる分散媒は、
例えば石油蒸留からの脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水
素のような、反応条件下で不活性である、熱に安定な液
体物質又はこのような物質の混合物である。
【0023】特に適切である物質は軽油、重油、好まし
くはケロシン、芳香族化合物とそれらのアルキル誘導
体、例えばトルエン、キシレン、イソプロピルー又はジ
イソプロピルナフタレン、ビフェニル、アルキルビフェ
ニル、トリフェニル、アルキルトリフェニル、並びに脂
肪族及び芳香族エーテル化合物とそれらのアルキル誘導
体、例えばジフェニルエーテル、アニソール、ジシクロ
ヘキシルエーテル、及びこれらの混合物である。このよ
うな分散媒は反応を妨げず、反応器から留去されること
ができる、又は反応後に、デカンテーション若しくは蒸
留によって反応混合物から分離されることができる。こ
れらの分散媒は、例えばβ−ナフトール若しくは水のよ
うな、可能な溶解成分若しくは捕捉(entrained)成分の
除去後に、新たな分散液の製造に再び用いることができ
る。
【0024】フェノラート又はナフトラートとアルカリ
金属塩との計量添加は1種類の共通分散液を用いて、又
は個々の物質に対する別々の分散液を用いて実施するこ
とができ、後者の可能性が反応のより大きな変化の幅を
提供する。反応混合物中への適当な導入手段は分散液又
はペーストを圧力に逆らって反応器中へ搬入することが
できる、あらゆる計量装置であり、例えばピストンポン
プ、ダイヤフラムポンプ、押出機及び偏心スクリューポ
ンプ(eccentric screw pump)である。
【0025】分散液の組成は、重量組成に関して、広い
範囲内にあり、分散液が可動な流体媒質として又はペー
スト様の形状で運搬されるかどうかに依存する。アルカ
リ金属のフェノラート又はナフトラートの適当な重量割
合は、分散液の総重量を基準にして、5〜70重量%、
好ましくは25〜60重量%、特に40〜55重量%で
ある。アルカリ金属塩は、分散液の総重量を基準にし
て、5〜65重量%、好ましくは20〜55重量%の範
囲内で、特に25〜40重量%の範囲内で用いることが
できる。25%未満の固形分でも、沈降が生ずる可能性
があり、この沈降は緩和な撹拌又はポンピング(pumpin
g)によって防止することができる。
【0026】分散媒として上述した有機液体は、追加の
溶剤及び希釈剤としても、固体出発物質を基準として、
好ましくは10〜300重量%、特に好ましくは50〜
150重量%の量で反応に加えることができる。
【0027】2−ヒドロキシナフタレンー6−カルボン
酸のコルベーシュミット合成における副生成物の分離の
ためにヨーロッパ特許出願第0081753号に述べら
れている方法と同様に、分散媒及び/又は追加の希釈剤
を副生成物の分離に用いることもできる。
【0028】本発明の方法はCO2の存在下で実施され
る。CO2は反応混合物上のガス雰囲気として存在する
ことができる、或いは混合物上に若しくは混合物中に直
接注入することができる。反応を上首尾に進行させるた
めには、フェノラート又はナフトラートを基準として、
少なくとも化学量論量のCO2が必要である。
【0029】本発明の方法は1〜50bar、好ましく
は5〜20bar、特に好ましくは8〜15barの圧
力において実施され、この圧力は反応温度における圧力
を意味する。
【0030】工業的等級の二酸化炭素が使用可能であ
る、すなわち、少量の外来ガス(例えば、N2、CH4
CO及びH2)は重要ではない。
【0031】反応温度は出発物質、生成物及び溶媒若し
くは分散媒の性質に依存して、広範囲内で変化すること
ができる。反応は一般に150〜400℃、好ましくは
150〜350℃、より好ましくは200〜350℃、
最も好ましくは250〜350℃の温度において実施さ
れる。
【0032】反応期間は好ましくは1〜40時間であ
る。
【0033】本発明の方法を実施するために、種々な実
施態様の装置が使用可能であり;例えば、使用反応器は
完全な混合とCO2によるガス処理とのための効果的な
撹拌装置を備え、分散液の供給ラインに結合した圧力容
器又はニーダー(kneader)であることができる。分散液
の導入はポンピングにより若しくは圧力下でパルス状で
あることができるか、又は分散液を連続的に配量するこ
とができる。
【0034】本発明の方法の好ましい形式では、フェノ
ラート又はナフトラートと必要な場合のアルカリ金属塩
と分散媒とを微粉砕し、このようにして得られた分散液
を、装入されたCO2と、必要な場合には溶剤とアルカ
リ金属塩とを含む、予熱した反応器中に連続的に又はパ
ルス状に導入する。反応が終了した後に、形成されたヒ
ドロキシカルボン酸の二塩を遊離酸に転化し、必要な場
合には、公知方法によって精製する。
【0035】本発明の方法はバッチ式に、半連続的に又
は連続的に操作することができる。
【0036】図1は本発明の方法を実施するための装置
の可能な形式を示す。
【0037】例えば、2−ヒドロキシナフタレン−6−
カルボン酸の前記装置を用いる製造方法:2−ナフトー
ルを蒸発器(1)中で水酸化カリウムと共に脱水し、乾
燥器(2)中で残留水分を除去する。形成されるカリウ
ムナフトラート溶融物を次にミル(3)中でケロシンと
共に冷却しながら微粉砕して、分散液を形成して、タン
ク(4)中に貯蔵する。反応器(5)に容器(12)か
らケロシンを装入し、カリウムナフトラートと炭酸カリ
ウムとの懸濁液(ミル(10)中でケロシンと共に微粉
砕することによって製造、タンク(11)中に貯蔵)を
CO2圧下で反応器中に連続的に供給する。反応が終了
した後に、反応溶融物を撹拌容器(6)中の水中に入
れ、ケロシン上層をデカントし(decanted off)、硫酸に
よって中和する。沈殿した2−ナフトールを遠心機
(7)中で分離する。酸性化と2−ヒドロキシナフタレ
ン−6−カルボン酸の沈降とを(8)と(9)において
同様に実施する。
【0038】本発明の方法によって製造される芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸はポリエステル、アゾ染料及び薬剤
の製造の重要な中間体である。
【0039】特に、2−ヒドロキシナフタレン−6−カ
ルボン酸は染料、紡織繊維補助剤及び薬剤のための有用
な合成構成単位(例えば、ヨーロッパ特許出願第029
2955A号を参照のこと)のみでなく、優れた性質を
有する液晶ポリマーの製造のための重要なモノマー(例
えば、米国特許第A4393191号を参照のこと)で
もある。
【0040】
【実施例】下記実施例によって、上記発明をさらに説明
する。他に指定しない限り、部は重量部であり、%は重
量%である。
【0041】実施例1 ステンレス鋼製圧力オートクレーブにケロシン100部
と炭酸カリウム38部とを装入し、280℃に加熱す
る。これを次に10barの二酸化炭素によって加圧す
る。カリウムβ−ナフトラート50部をケロシン中の懸
濁液として計量型ポンプによって、5時間かけて、配量
し、ケロシンの一部を留去し、凝縮し、減圧下で反応器
から取り出す。反応混合物を水中に入れ、ケロシン上層
をデカントする。硫酸によって酸性化してpH7にした
後に、未反応β−ナフトールを沈降させ、分離する。p
H4にさらに酸性化すると、2−ヒドロキシナフタレン
−6−カルボン酸が最初に沈降し、pH1では最後に残
りの酸が沈降する。2−ヒドロキシナフタレン−6−カ
ルボン酸は使用したカリウムβ−ナフトラートを基準に
して67重量%の収量で得られる。さらに、未反応β−
ナフトラート23%と少量の2−ヒドロキシナフタレン
−3−カルボン酸と2−ヒドロキシナフタレン−3,6
−カルボン酸とが得られる。
【0042】実施例2 ステンレス鋼製圧力オートクレーブにケロシン50部と
炭酸カリウム38部とを装入し、280℃に加熱する。
これを次に10barの二酸化炭素によって加圧する。
カリウムβ−ナフトラート50部と炭酸カリウム38部
との混合物をケロシン中の懸濁液として計量型ポンプに
よって、5時間かけて、配量し、ケロシンの一部を留去
し、凝縮し、減圧下で反応器から取り出す。反応混合物
を水中に入れ、ケロシン上層をデカントする。通常の仕
上げ処理(workup)後に、2−ヒドロキシナフタレン−6
−カルボン酸が使用したカリウムβ−ナフトラートを基
準にして76重量%の収量で得られる。さらに、未反応
β−ナフトール14%と少量の2−ヒドロキシナフタレ
ン−3−カルボン酸と2−ヒドロキシナフタレン−3,
6−カルボン酸とが得られる。
【0043】実施例3 ステンレス鋼製圧力オートクレーブにケロシン150部
と炭酸カリウム32部とを装入し、240℃に加熱す
る。これを次に10barの二酸化炭素によって加圧す
る。ナトリウムβ−ナフトラート50部をケロシン中の
懸濁液として計量型ポンプによって、6時間かけて、配
量し、ケロシンの一部を留去し、凝縮し、減圧下で反応
器から取り出す。反応混合物を水中に入れ、ケロシン上
層をデカントする。通常の仕上げ処理後に、2−ヒドロ
キシナフタレン−3−カルボン酸が使用したナトリウム
β−ナフトラートを基準にして65重量%の収量で得ら
れる。さらに、未反応β−ナフトール23%と少量の2
−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸と2−ヒドロ
キシナフタレン−3,6−カルボン酸とが得られる。
【0044】実施例4 ステンレス鋼製圧力オートクレーブにケロシン50部を
装入し、240℃に加熱する。これを次に10barの
二酸化炭素によって加圧する。ナトリウムβ−ナフトラ
ート50部と炭酸ナトリウム32部との混合物をケロシ
ン中の懸濁液として計量型ポンプによって、8時間かけ
て、配量し、ケロシンの一部を留去し、凝縮し、減圧下
で反応器から取り出す。反応混合物を水中に入れ、ケロ
シン上層をデカントする。通常の仕上げ処理後に、2−
ヒドロキシナフタレン−3−カルボン酸が使用したナト
リウムβ−ナフトラートを基準にして69重量%の収量
で得られる。さらに、未反応β−ナフトール20%と少
量の2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸と2−
ヒドロキシナフタレン−3,6−カルボン酸とが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の可能な形
式。
【符号の説明】
1. 蒸発器 2. 乾燥器 3. ミル 4. タンク 5. 反応器 6. 撹拌容器 7. 遠心機
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 65/24 227/02 229/64 229/70 // C07B 61/00 300 (72)発明者 イェルク・シュミット ドイツ連邦共和国デー−65817 エップシ ュタイン,ツーム・コールヴァルトフェル ト 6 (72)発明者 トマス・ヴィザー ドイツ連邦共和国デー−65552 リムブル ク,ブロインヒェスシュタイン 5

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属のフェノラート又はナフト
    ラートと二酸化炭素との、他のアルカリ金属塩の存在下
    又は不存在下での、反応による芳香族ヒドロキシカルボ
    ン酸又はその二塩の製造方法において、固体フェノラー
    ト又はナフトラート出発物質と、必要な場合には、アル
    カリ金属塩とを反応混合物中に、不活性有機液体中の分
    散液として、バッチ式に又は連続的に、別々に又は一緒
    に導入することを含む前記方法。
  2. 【請求項2】 分散液を一定の速度で加える請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 分散液をパルス状形式で加える請求項1
    又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 用いるフェノラート又はナフトラートが
    式(I): 【化1】 [式中、記号とインデックスは下記意味を有する: 【化2】 M:Li、Na、K; R:相互から独立的に、OM、COOM、F、Cl、B
    r、I、NH2、CF3、炭素数1〜6のアルキル基、炭
    素数1〜6のアルコキシ基; n:0、1、2、3、4] で示される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 用いるナフトラートがカリウムβ−ナフ
    トラートである請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 用いるアルカリ金属塩が炭酸カリウムで
    ある請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 不活性な有機液体が脂肪族又は芳香族の
    炭化水素又はエーテル又はこのような化合物の少なくと
    も2種の混合物である請求項1〜6のいずれかに記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 分散液がアルカリ金属塩を総分散液を基
    準として5〜50重量%の量で含む請求項1〜7のいず
    れかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 分散液がフェノラート又はナフトラート
    を総分散液を基準として5〜70重量%の量で含む請求
    項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 用いる固体が50μm未満の平均粒度
    を有する請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 アルカリ金属塩と、フェノラート又は
    ナフトラートとを反応混合物中に共通の分散液として導
    入する請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 アルカリ金属塩と、フェノラート又は
    ナフトラートとを反応混合物中に別々の分散液として導
    入する請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
JP6108486A 1993-05-21 1994-05-23 芳香族ヒドロキシカルボン酸の製造方法 Pending JPH06340581A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4316933A DE4316933A1 (de) 1993-05-21 1993-05-21 Verfahren zur Herstellung von aromatischen Hydroxycarbonsäuren
DE4316933:3 1993-05-21

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06340581A true JPH06340581A (ja) 1994-12-13

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