JPH0634024A - 車両用自動変速機の液圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の液圧制御装置

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JPH0634024A
JPH0634024A JP5116908A JP11690893A JPH0634024A JP H0634024 A JPH0634024 A JP H0634024A JP 5116908 A JP5116908 A JP 5116908A JP 11690893 A JP11690893 A JP 11690893A JP H0634024 A JPH0634024 A JP H0634024A
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JP
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valve
pressure
discharge
clutch
path
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Application number
JP5116908A
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English (en)
Inventor
Kenjiro Fujita
憲次郎 藤田
Tetsuhiro Kondo
哲弘 近藤
Toyoji Onishi
豊二 大西
Yoshio Hasegawa
善雄 長谷川
Mitsuru Yuge
満 弓削
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧液の抜けを防止して、そのシール性能を向
上を可能とする。 【構成】 車両用自動変速機の液圧制御装置は、液圧源
4側に接続された入力ポート28、自動変速機における
クラッチ2の圧力室16側に接続された出力ポート30
並びに排出ポート32を有したバルブボディ26と、こ
のバルブボディ26に組み込まれ、出力ポート30を入
力ポート28及び排出ポート32の一方に選択的に接続
するソレノイド弁24と、バルブボディ26の排出ポー
ト32から延び、自動変速機内の圧液のリザーバセクシ
ョンつまりそのオイルパンの液面レベルよりも上方に位
置した排出口68を有する排出経路60と、この排出経
路60の排出口60を閉塞し、排出口60からの圧液の
排出のみを許容する逆止弁としてのリード弁70とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用自動変速機内
の摩擦係合要素に供給する圧液を制御する液圧制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機は、その内部にクラッ
チやブレーキ等の複数の摩擦係合要素を備えている。こ
れら摩擦係合要素は、係合状態と解放状態との間で選択
的に切換えられ、この切換えにより、自動変速機の変速
段が決定される。一般的に、摩擦係合要素は、液圧制御
装置から圧液の供給を受けて作動され、この圧液は液圧
制御装置により所定の圧力に調整されている。
【0003】液圧制御装置は、車両のエンジンにより駆
動される液圧ポンプと、この液圧ポンプから吐出された
圧液の圧力を所定のライン圧まで減圧する調圧弁と、そ
の内部に各摩擦係合要素への圧液の供給経路の一部や各
摩擦係合要素からの圧液の排出経路の一部が形成された
バルブボディと、このバルブボディに取り付けられ、バ
ルブボディ内の前記供給経路及び排出経路を開閉して、
各摩擦係合要素へのライン圧の供給を制御するソレノイ
ド弁とを備えている。
【0004】一般的に、バルブボディは、自動変速機の
圧液のリザーバセクション、具体的には、そのオイルパ
ン内に配置され、その内部の前記供給経路及び排出経路
がオイルパン内の圧液中に位置するように浸漬された状
態にある。なお、この場合、オイルパンは自動変速機内
の下部に配置されている。バルブボディが圧液中に浸漬
されていると、車両が長期間に亘って放置されたとして
も、バルブボディ内の供給経路や排出経路にある圧液
は、バルブボディから抜け出ることはない。
【0005】しかしながら、自動変速機の中には、自動
変速機の下方に十分なスペースを確保し、車輪のドライ
ブシャフトやサスペション等との干渉を避けるために、
自動変速機のサイド方向に、前記オイルパンととにもバ
ルブボディを備えたものがあり、バルブボディはその軸
線が上下方向に延びている。即ち、バルブボディは、自
動変速機内において、縦置きに配置されている。
【0006】このような縦置きのバルブボディの場合、
前記排出経路は上方に向けて延びており、この排出経路
の排出口は、液圧制御装置の全体でみて、最も高いレベ
ルつまりオイルパン内の液面よりも高いレベルに位置
し、そして、大気に開放されている。上述した如く、排
出経路の排出口がオイルパンの液面よりも高いレベルに
あると、摩擦係合要素から排出経路を通じて圧液が排出
されても、バルブボディの排出通路や供給経路内は圧液
で満たれた状態に維持される。このことは、次回、摩擦
係合要素に圧液が供給されるとき、この摩擦係合要素の
作動上の応答性を向上させることになる。
【0007】上述した液圧制御装置において、バルブボ
ディは固定されているにも拘らず、前記摩擦係合要素
は、エンジンの駆動に伴い回転される。このため、バル
ブボディから摩擦係合要素まで延びる供給経路や排出経
路の途中には、その固定側の部位と回転側の部位との間
を液密を存して接続するシールリングが必要となる。よ
り詳しく説明すると、前記経路の固定側の部位とその回
転側の部位とは、自動変速機のケーシング側と回転軸と
の間の相対回転面を通じて接続され、これら相対回転面
間に前記シールリングが配置されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記排
出経路の排出口が大気に開放されていることから、排出
通路が長期に亘って開かれたままの状態であると、摩耗
を受け易いシールリングから圧液が漏れ出したり、又
は、バルブボディ内に挿入されているソレノイド弁の弁
スプールとバルブボディとの間のギャップから、圧液が
漏れ出してしまう不具合がある。
【0009】この発明の目的は、上述した事情に基づい
てなされたもので、その目的とするところは、圧液の抜
け出しを防止し、且つ、シール性能を向上を図ることが
できる車両用自動変速機の液圧制御装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の液圧制御装置
は、自動変速機の圧液のリザーバセクションと摩擦係合
要素との間を接続する供給経路を有し、この供給経路を
通じ、前記リザーバセクションから摩擦係合要素に圧液
を供給する供給手段と、リザーバセクションの液面より
も上方に位置した排出口を有し、摩擦係合要素から圧液
を排出する排出経路と、リザーバセクションの液面より
も上方に配置され、摩擦係合要素に対して供給経路及び
排出経路の一方を選択的に接続する切換え弁と、排出経
路の排出口からの圧液の排出のみを許容し、排出口から
排出経路内への空気の侵入を阻止する逆止弁手段とを備
えている。
【0011】
【作用】上述した液圧制御装置によれば、排出経路が切
換え弁を通じて摩擦係合要素に接続されると、摩擦係合
要素内の圧液は排出経路の排出口から逆止弁手段を通じ
て排出される。摩擦係合要素からの圧液の排出が完了す
ると、逆止弁手段は排出経路の排出口を閉じる。
【0012】この場合、切換え弁が排出経路と摩擦係合
要素と間を接続する休止位置に長時間に亘って維持され
ていても、前記逆止弁手段は前記排出経路の排出口が大
気に開放されるのを防止した状態にあり、排出経路中の
圧液は大気圧を受けることがない。この結果、前述した
ようなシールリングや、切換え弁の弁要素とバルブボデ
ィとの間のギャップ及び摩擦係合要素内の構造上のギャ
ップから圧液が漏れることはない。
【0013】
【実施例】図1を参照すると、車両の自動変速機に使用
される液圧供給システムの一部、すなわち、液圧源4か
ら液圧式の多板クラッチ2までの液圧制御装置が示され
ている。クラッチ2は、自動変速機の入力軸に取り付け
られ、この入力軸と一体に回転するクラッチリテーナ6
と、このクラッチリテーナ6に設けられた複数のクラッ
チプレート8と、これらクラッチプレート8間に配置さ
れ、自動変速機の出力軸側に連結された複数のクラッチ
ディスク10と、クラッチリテーナ6内に収容されたク
ラッチピストン14とを備えている。
【0014】クラッチピストン14は、クラッチリテー
ナ6内を圧力室16とばね室18とに区画している。ば
ね室18にはリターンスプリング20が収容されてお
り、このリターンスプリング20はクラッチピストン1
4を圧力室16側に向けて付勢している。この実施例の
場合、クラッチピストン14は、ばね室18を通じてク
ラッチリテーナ6の外側に延びるピストンロッド22を
有している。
【0015】圧力室16内の圧力が立ち上げられると、
クラッチピストン14は図1中、右側に移動し、そのピ
ストンロッド22を介して、クラッチプレート8とクラ
ッチディスク10とを摩擦係合させ、この結果、自動変
速機は、アップシフト又はダウンシフトされる。この
後、圧力室16が低圧側に解放されると、クラッチピス
トン14は、リターンスプリング20の付勢力により、
圧力室16側に向けて移動して、クラッチプレート8と
クラッチディスク10との摩擦係合を解除し、この結
果、自動変速機は、ダウンシフト又はアップシフトされ
る。
【0016】なお、図示の例では、クラッチピストン1
4にピストンロッド22が備えられているが、しかしな
がら、実際のクラッチ2では、クラッチピストン14自
体により、クラッチプレート8とクラッチディスク10
とが摩擦係合される。前記液圧制御装置には、バルブボ
ディ26が備えられており、このバルブボディ26は、
その長手軸線が自動変速機のケーシング(図示しない)
の高さ方向に沿って延びている。即ち、バルブボディ2
6は、自動変速機のケーシングに縦置きにして取り付け
られている。
【0017】バルブボディ26には、図1でみて下側か
ら供給ポートとしての入力ポート28、出力ポート30
及び排出ポート32がそれぞれ形成されている。これら
ポートは、ソレノイド弁24の弁スプール34により開
閉される。弁スプール34は、バルブボディ26内に形
成したシリンダ孔27に挿入されている。シリンダ孔2
7には、弁ばね36が収容されており、この弁ばね36
は、図1でみて上方に向けて弁スプール34を付勢し、
ソレノイド弁24を休止位置に位置付けている。
【0018】弁スプール34の外周面には環状溝40が
形成されている。弁スプール34が休止位置にあると
き、出力ポート30と排出ポート32とは、弁スプール
34の環状溝40を介して接続され、入力ポート28と
出力ポート30との間は弁スプール34の外周面により
遮断されている。ソレノイド弁24は、バルブボディ2
6の上面から突出するようにして配置されたソレノイド
42を有しており、このソレノイド42はコントローラ
44に電気的に接続されている。コントローラ44がソ
レノイド42を励磁すると、ソレノイド42は、弁ばね
36の付勢力に抗し、図1でみて弁スプール34を押し
下げ、これにより、弁スプール34は休止位置から作動
位置に移動する。弁スプール34が作動位置にあると
き、入力ポート28と出力ポート30とは環状溝40を
介して接続され、出力ポート30と排出ポート32との
間は弁スプール34の外周面により遮断される。
【0019】図示のソレノイド弁24はノーマルクロー
ズ型のものであるが、ノーマルオープン型のものであっ
てもよい。この場合、ソレノイド弁は、ソレノイドが励
磁されていないとき、入力ポート28と出力ポート30
とが接続されるとともに、出力ポート30と排出ポート
32との間が遮断されたオープン状態にあり、ソレノイ
ドが励磁されると、入力ポート28と出力ポート30と
の間が遮断されるとともに、出力ポート30と排出ポー
ト32とが接続されるクローズ状態になる。
【0020】バルブボディ26の入力ポート28は、圧
力経路46を介して液圧源4に接続されている。ここ
で、液圧源4は、車両のエンジン(図示しない)により
駆動される液圧ポンプ48と、この液圧ポンプ48の吐
出口と圧力経路46との間を接続するライン圧経路50
と、液圧ポンプ48の吐出圧、即ち、ライン圧経路50
内のライン圧を一定に維持する圧力調整弁52と、自動
変速機内にバルブボディ26の全体を覆うようにして配
置されたオイルパン53とを含んでいる。
【0021】バルブボディ26の出力ポート30からは
圧力経路54が延びており、この圧力経路54の先端
は、シールリング56を介して、クラッチ2側の圧力経
路58に接続されている。この圧力経路58は、クラッ
チ2の圧力室16に常時連通している。自動変速機のケ
ーシング即ちバルブボディ26に対し、クラッチ2即ち
そのクラッチリテーナ6が回転されることから、バルブ
ボディ26から延びる圧力経路46と、クラッチリテー
ナ側の圧力経路58との間には相対的に回転される摺接
面を介して接続され、これら摺接面間をシールするため
に、前記シールリング56が必要となる。
【0022】更に、バルブボディ26の排出ポート32
からは、排出経路60が延びており、この排出経路60
の上端は、前述した液圧源4におけるオイルパン53内
の液面のレベルAよりも高いレベルBに位置付けられて
いる。より詳しくは、排出経路60は、排出ポート32
から上方に向けて延び、その上端はソレノイド弁24及
びクラッチ2よりも高いレベル位置に位置付けられてい
る。また、バルブボディ26は、少なくともソレノイド
弁24がオイルパン53の液面レベルAよりも上方に位
置するように配置されているか、又は、その全体が液面
レベルAの上方に配置されている。
【0023】図1中、圧力経路46,54は、作図上の
都合から、バルブボディ26から延びるような管路とし
て示されているが、しかしながら、これら圧力経路4
6,54は、バルブボディ26や自動変速機のケーシン
グ内に規定されている。排出経路60の上端には、圧液
トラップ62が備えられている。この圧液トラップ62
は、図2に拡大して示されているように、トラップボッ
クス64を有し、このトラップボックス64は、その底
壁の開口66を通じて排出経路60に接続されている。
【0024】トラップボックス64の上壁には排出口6
8が形成されており、この排出口68は、リード弁70
により外側から閉塞されている。図3から明らかなよう
に、リード弁70は舌状をなした弁要素72を有し、こ
の弁要素72は弾性材料(例えばゴム)からなってい
る。弁要素72の基端からは一対の取付脚74が一体に
形成されており、これら取付脚74はトラップボックス
64の上壁に形成された取付孔76に気密にして差し込
まれている。更に、取付脚74の下端には、取付孔76
の径によりも大径の係止部78が形成されており、この
係止部78はトラップボックス64からのリード弁70
の脱落を防止する。
【0025】今、液圧制御装置が図1に示す状態にある
とき、液圧源4からソレノイド弁24を通じてクラッチ
2の圧力室16に至る経路及び排経路60及び圧液トラ
ップ62内は圧液で満たされているものとする。図1の
状態から、コントローラ44がソレノイド弁24を所定
のデューティ比で駆動すると、ソレノイド弁24は休止
位置と図4の作動位置との間で周期的に切換え作動され
る。
【0026】ソレノイド弁24が休止位置から作動位置
に切換えられ、バルブボディ26の入力ポート28と出
力ポート30とが接続されると、液圧源4からの圧液
は、図4中矢印で示されるように、ソレノイド弁24、
圧力経路54及び圧力経路58を通じて、クラッチ2の
圧力室16に供給され、圧力室16内の圧力が増加す
る。
【0027】一方、ソレノイド弁24が作動位置から休
止位置に切換えられ、バルブボディ26の出力ポート3
0と排出ポート32とが接続されると、クラッチ2の圧
力室16側の圧液は、ソレノイド弁24を通じて排出経
路60に排出され、圧力室16内の圧力は減少される。
従って、クラッチ2の圧力室16内の圧力は、ソレノイ
ド弁24が作動位置にある時間、即ち、デューティ比に
より決定される。
【0028】このようにして圧力室16内の圧力が立ち
上げられると、前述したようにクラッチピストン14は
リターンスプリング20の付勢力に抗して移動し、クラ
ッチプレート8とクラッチディスク10とを摩擦係合さ
せる。ソレノイド弁24の駆動が停止されると、ソレノ
イド弁24は休止位置に保持され、バルブボディ26の
出力ポート30と排出ポート32とは連通した状態に維
持される。従って、クラッチ2のクラッチピストン14
は、リターンスプリング20の付勢力を受けて逆向きに
移動する。このクラッチピストン14の移動は、クラッ
チプレート8とクラッチディスク10との摩擦係合を解
除させると同時に、圧力室16内の圧液をバルブボディ
24側に押出し、押し出された圧液はソレノイド弁24
を通じて排出経路60に排出される。
【0029】上述の説明から明らかなように、ソレノイ
ド弁24の駆動が停止されたときのみならず、ソレノイ
ド弁24が所定のデューティ比で駆動されている間にあ
っても、排出経路60に圧液が排出されることから、こ
の排出経路60内の圧力もまた増加する。排出経路60
内の圧力が前述したリード弁70の締切力、即ち、その
開弁圧を越えると、排出経路60内の圧液は、図2中、
2点鎖線で示されているように、リード弁70の弁体7
2を上方に向け弾性変形させて、このリード弁70を押
し開き、この結果、排出経路60内の圧液は、トラップ
ボックス64の排出口68からオーバフローする。オー
バフローした圧液は、液圧源4のオイルパン53に回収
されるか、又は、自動変速機内を落下して、そのケーシ
ングの下部に溜まる。
【0030】圧液のオーバフローにより、排出経路60
内の圧力がリード弁70の開弁圧以下に低下すると、こ
のリード弁70はトラップボックス64の排出口68を
直ちに閉じる。従って、クラッチ2が長時間に亘って作
動されない状況、つまり、ソレノイド弁24が休止位置
に長時間に亘って維持されていても、トラップボックス
64の排出口68がリード弁70により閉塞されている
と、トラップボックス64、排出経路60、ソレノイド
弁24、圧力経路54,58及び圧力室16内は、圧液
が満たされた状態に保持される。
【0031】この点に関して詳述すると、トラップボッ
クス64の排出口68がリード弁70により閉塞状態に
あると、トラップボックス64からクラッチ2の圧力室
16に至る液圧回路は閉回路となる。従って、トラップ
ボックス64内の圧液は大気圧を受けることがなく、こ
の結果、トラップボックス64から排出経路60に至る
通路内の圧液が自重で落下することはない。
【0032】このことは、ソレノイド弁24において
は、その弁スプール34とバルブボディ26との間のギ
ャップや、クラッチ2においては、そのクラッチリテー
ナ6とクラッチピストン14との間のギャップ、更に
は、圧力経路54と58との間のシールリング56から
の圧液の漏れが防止されることを意味している。上述し
たように、バルブボディ26からクラッチ2の圧力室1
6に至る経路内に圧液が常時満たされていると、ソレノ
イド弁24が再駆動されるとき、クラッチ2の圧力室1
6内の圧力は迅速に立ち上げられ、クラッチ2の作動上
の応答性が向上する。また、圧力室16内での圧力の立
ち上げが不安定になることもなく、クラッチ2の安定し
た動作が可能となる。
【0033】図6及び図7を参照すると、圧液トラップ
62は、トラップボックス64の排出口68を外側から
閉塞するボール型の逆止弁80を備えている。このボー
ル弁80は、球状の弁要素82と、この弁要素82から
排出口68を通じてトラップボックス64内に侵入する
ロッド84と、このロッド84の下端から水平にして放
射状に延びる4本のアーム86とを備えている。
【0034】上述したボール弁80の場合、排出経路6
0即ちトラップボックス64内の圧力が増加すると、ト
ラップボックス64内の圧液は、図6中2点鎖線で示さ
れているように弁要素82を押し上げて、排出口68か
らオーバフローする。このとき、弁要素82の最大リフ
トは、トラップボックス64の天井壁にアーム86が当
接することで決定され、そして、これらアーム86は、
トラップボックス64からの弁要素82の脱落を防止し
ている。
【0035】トラップボックス64内の圧力が減少する
と、弁要素82は自重により降下して排出口68を閉
じ、トラップボックス64内への空気の侵入を防止す
る。図8及び図9を参照すると、圧液トラップ62は、
トラップボックス64の排出口68から突出するシール
タップ88を備えている。このシールタップ88は、弾
性材料(例えばゴム)から一体成形されたパイプ部材か
らなり、その基端部は排出口68に気密を存して差し込
まれ、その先端部は図9から明らかなように、自由状態
において、両側から押し潰されるようにして閉じている
弁部89として形成されている。
【0036】このようなシールタップ88の場合、トラ
ップボックス64内の圧力が増加すると、このトラップ
ボックス64内の圧液は、図8に示すにようにシールタ
ップ88の弁部89を内側から押し広げて開くように弾
性変形させ、このシールタップ88を通じてオーバフロ
ーする。逆に、トラップボックス64内の圧力が減少す
ると、シールタップ88の弁部は自身の弾性復帰力によ
り閉じ、トラップボックス64内への空気の侵入を防止
する。
【0037】更に、図10を参照すると、ソレノイド弁
24は、排出経路60の代わりに排出通路90を備えて
おり、この排出通路90は、バルブボディ26内に形成
されている。排出通路90の一端は排出ポート32に接
続されており、その他端は、バルブボディ26の上面に
開口されている。排出通路90の上部は拡張室92とし
て形成されており、この拡張室92にはボール弁94が
収容されている。このボール弁94は、弁室92と排出
通路90との間の弁口96を閉じている。更に、拡張室
92の上部には、この拡張室92からのボール弁94の
抜けを防止するCリング98が設けられている。
【0038】上述したボール弁94の場合でも、前述し
たリード弁70、ボール弁80及びシールタップ88と
同様な機能を有することは勿論ある。また、図示しない
けれども、拡張室92内にボール弁94を収容する代わ
りに、バルブボディ26の上面に、拡張室92から延び
るようにしてシールタップ88を取り付けることも可能
である。
【0039】更に、図面には、摩擦係合要素としての1
つのクラッチ2と協働する圧力経路、排出経路及びソレ
ノイド弁のみが図示されているが、しかしながら、液圧
制御装置のバルブボディ26内に、クラッチやブレーキ
等の他の摩擦係合要素と協働する圧力経路や排出経路が
形成されているとともに、これら経路を開閉する他のソ
レノイド弁が組み込まれていることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の液圧制
御装置は、自動変速機の摩擦係合要素への圧液の供給を
制御する切換え弁がその休止位置に長期間に亘って維持
されていても、これらの切換え弁から延びる排出経路の
排出ポートは逆止弁手段により閉塞状態に保持される。
従って、排出経路内の圧液は大気圧を受けることがない
ので、切換え弁から摩擦係合要素までの経路中に存在す
るシールや、これら切換え弁及び摩擦係合要素内の構造
上のギャップから圧液が抜け出ることはなく、そのシー
ル性能を向上を図ることができる。また、シール性能の
向上により、切換え弁から摩擦係合要素までの経路つま
り供給経路は常時圧液で満たされた状態になり、次回、
切換え弁又がその休止位置から作動位置に切換えられる
たときには、摩擦係合要素に対し、切換え弁及び供給経
路を通じて圧液の迅速な供給が可能になり、この摩擦係
合要素の作動上の応答性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機に適用される液圧制御装置の一部を
示した図である。
【図2】図1のトラップボックスに取り付けられたリー
ド弁を拡大して示す図である。
【図3】図2のリード弁を示した平面図である。
【図4】図1のソレノイド弁の駆動中、このソレノイド
弁が作動位置にある状態を示した図である。
【図5】図1のソレノイド弁の駆動が停止され、このソ
レノイド弁が休止位置に保持された状態を示す図であ
る。
【図6】図2のリード弁の代わりに使用されるボール弁
を示した図である。
【図7】図6のボール弁を示した平面図である。
【図8】図2のリード弁の代わりに使用されるシールタ
ップを示した断面図である。
【図9】図8のシールタップを示した斜視図である。
【図10】図1のバルブボディに内蔵されたボール弁を
示す断面図である。
【符号の説明】
2 クラッチ(摩擦係合要素) 4 液圧源 14 クラッチピストン 16 圧力室 24 ソレノイド弁(切換え弁) 26 バルブボディ 28 入力ポート(供給ポート) 30 出力ポート 32 排出ポート 34 弁スプール 44 コントローラ 46,54,58 圧力経路 48 液圧ポンプ 50 ライン圧経路 53 オイルパン(リザーバセクション) 56 シールリング 60 排出経路 68 排出口 70 リード弁(逆止弁) 80,94 ボール弁(逆止弁) 88 シールタップ(逆止弁) 90 排出通路(排出経路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 豊二 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 長谷川 善雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 弓削 満 京都府京都市右京区太秦巽町1番地 三菱 自動車エンジニアリング株式会社京都事業 所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦係合要素と、この摩擦係合要素に供
    給される圧液を蓄えたリザーバセクションとを備えた車
    両の自動変速機に適用され、 リザーバセクションと摩擦係合要素との間を接続する供
    給経路を有し、この供給経路を通じ、リザーバセクショ
    ンから摩擦係合要素に圧液を供給する供給手段と、 リザーバセクションの液面よりも上方に位置した排出口
    を有し、摩擦係合要素から圧液を排出する排出経路と、 リザーバセクションの液面よりも上方に配置され、摩擦
    係合要素に対して供給経路及び排出経路の一方を選択的
    に接続する切換え弁と、 排出経路の排出口からの圧液の排出のみを許容し、排出
    口から排出経路内への空気の侵入を阻止する逆止弁手段
    とを具備したことを特徴とする車両用自動変速機の液圧
    制御装置。
JP5116908A 1992-05-19 1993-05-19 車両用自動変速機の液圧制御装置 Pending JPH0634024A (ja)

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