JP2001132825A - 自動変速機の摩擦係合装置 - Google Patents

自動変速機の摩擦係合装置

Info

Publication number
JP2001132825A
JP2001132825A JP31241699A JP31241699A JP2001132825A JP 2001132825 A JP2001132825 A JP 2001132825A JP 31241699 A JP31241699 A JP 31241699A JP 31241699 A JP31241699 A JP 31241699A JP 2001132825 A JP2001132825 A JP 2001132825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
working liquid
pressure chamber
valve
friction engagement
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31241699A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Yamazaki
勝 山崎
Tadahiko Nogami
忠彦 野上
Hiroshi Kuroiwa
弘 黒岩
Junichi Noda
淳一 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Car Engineering Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP31241699A priority Critical patent/JP2001132825A/ja
Publication of JP2001132825A publication Critical patent/JP2001132825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動変速装置内の摩擦係合装置の作動液体圧
室に混入した空気を速やかに抜き、且つ作動液体圧室内
への空気の流入を防止する。 【解決手段】 作動液体圧室3内に外部から作動液体1
3が供給されたときにその圧力により、エンジンにより
駆動されるシャフト7と係合する摩擦係合装置を備えた
自動変速装置において、作動液体圧室の室内と室外とを
連通させる連通路10に、作動液体圧室3の室外から室
内への流れを阻止する逆止弁8と、弁体の比重が作動液
体より小さいフロート弁9とを含む弁機構を設けたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速装置、特
に自動車の自動変速機に好適な摩擦係合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の自動変速機は、外部から供給さ
れる作動液体圧でエンジン側との係合が制御される複数
の摩擦係合装置を備える。摩擦係合装置の作動液体圧室
内に空気が溜まると自動変速機の制御特性が悪化するた
め、従来、作動液体圧室の空気が溜まる部分の壁に微小
な隙間を設け、空気を外部に逃すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置では、
作動液体が作動液体圧室に供給され室内の圧力が上昇す
ると、微小な隙間から室内の空気が排出されるが、作動
液体が作動液体圧室から戻り、室内の圧力が低下する
と、空気が該隙間を介して室外から室内に再び流入する
という問題がある。
【0004】本発明は、摩擦係合装置の作動液体圧室に
混入した空気を速やかに抜き、且つ作動液体圧室内への
空気の流入を防止する手段を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、作動液体が作動液体圧室に供
給されたときにその圧力により、駆動要素と被駆動要素
とを係合する摩擦係合装置において、前記作動液体圧室
の室内と室外とを連通させる開口を設け、該開口に連通
させて室外から室内への流れを阻止する逆止弁を設け、
該逆止弁の通路内に形成された弁座と比重が前記作動液
体より小さい弁体とからなり作動液体の室内からの流出
を阻止するフロート弁を設けたことを特徴とする。
【0006】上記手段では、開口に連通させて逆止弁を
配置したことから、作動液体が作動液体圧室に供給され
室内の圧力が上昇すると、室内に溜まっていた空気は逆
止弁を介して開口から速やかに室外に抜ける。その後、
室内の圧力が低下しても、開口を介して空気が室外から
室内に流入するのを逆止弁が阻止する。また、室内の圧
力が上昇して作動液体が通路内に流入すると、フロート
弁の弁体が浮力により弁座に押し付けられ、これにより
通路を遮断するので作動液体が室外に流出するのを阻止
する。
【0007】上記手段に代えて、以下の手段とすること
ができる。即ち、作動液体が作動液体圧室に供給された
ときにその圧力により、前記作動液体圧室を支持し該作
動液体圧室と一体に回転する第1の軸を第2の軸に係
合、回転させる摩擦係合装置において、前記第1の軸と
共に回転する部材に前記作動液体圧室の室内と室外とを
連通させる通路を設け、該通路内の前記第1の軸から離
れた位置に形成された弁座を有し該作動液体圧室の室外
から室内への流れを阻止する逆止弁を設け、該通路内の
前記第1の軸に近い位置に形成された弁座と比重が前記
作動液体より小さい弁体とからなり作動液体の室内から
の流出を阻止するフロート弁を設け、該逆止弁とフロー
ト弁との間に該通路内で移動可能な重り部材を配置し、
該重り部材と該逆止弁との間に、該重り部材と逆止弁と
を互いに離間させ、前記逆止弁の弁体を弁座に押しつ
け、前記フロート弁の弁体を該重り部材を介して弁座に
押し付ける弾性部材を配置したことを特徴とする。
【0008】上記手段では、第1の軸に形成された通路
に連通させて逆止弁を配置したことから、作動液体が作
動液体圧室に供給され室内の圧力が上昇すると、室内に
溜まっていた空気は逆止弁を抜ける。重り部材は遠心力
によりフロート弁の弁座への押圧を解除しているのでこ
の空気はフロート弁を抜け速やかに室外に抜ける。その
後、室内の圧力が低下しても、通路を介して空気が室外
から室内に流入するのを逆止弁が阻止する。また、室内
の圧力が上昇して作動液体が通路内に流入すると、フロ
ート弁の弁体が浮力により弁座に押し付けられ、これに
より通路を遮断するので作動液体が室外に流出するのを
阻止する。また、重り部材と逆止弁との間に、該重り部
材と逆止弁とを互いに離間させ、逆止弁の弁体とフロー
ト弁の弁体とをそれぞれの弁座に押し付ける弾性部材を
配置したことから、第1の軸が回転していないときには
通路が遮断され、空気の流入及び作動液体の流出が阻止
される。
【0009】また、フロート弁の弁体を中空あるいは多
孔質構造にすることができる。こうすることにより、フ
ロート弁の比重を作動液体より小さくし、浮力により通
路を閉じることができる。
【0010】上記課題は更に以下の手段により解決する
ことができる。即ち、作動液体が作動液体圧室に供給さ
れたときにその圧力により、前記作動液体圧室を支持し
該作動液体圧室と一体に回転する第1の軸を第2の軸に
係合、回転させる摩擦係合装置において、前記第1の軸
と共に回転する部材に前記作動液体圧室の室内と室外と
を連通させる通路を設け、該通路内に制御手段からの指
令により開閉する制御弁を設けたことを特徴とする。
【0011】こうすることにより、例えば早朝、最初に
エンジンを始動させるときなど、作動液体圧室内に空気
だまりが存在することが予想されるときに任意のタイミ
ングで作動液体圧室内の空気を抜くことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、自動変速機のブレーキとし
て用いられる摩擦係合装置を示している。該摩擦係合装
置は環状のピストン1とシリンダ2と摩擦係合部位5と
を有する。
【0013】ピストン1とシリンダ2とにより規定され
る空間が作動液体圧室3を構成する。作動液体圧室3
は、作動液体流路4を通じて図示しない液体圧制御装置
に接続される。作動液体圧室3の上部には該作動液体圧
室内と室外とを連通させる連通路10が設けられてい
る。該連通路10に、作動液体圧室内から室外への流れ
を通し、逆の室外から室内への流れを遮断する逆止弁8
と、作動液体には浮くが空気には浮かない弁体からなる
フロート弁9とが配置されている。フロート弁9は、作
動液体圧室内の空気を室外に通過させるが作動液体は通
過させないようにする弁である。
【0014】摩擦係合部位5は、ギヤに連結されたシャ
フト7と摩擦係合装置のボディ11との間の連結及び離
脱を担うために設けられる。作動液体圧室3内の圧力が
低いときには、戻しばね6の付勢によりピストン1は戻
され、摩擦係合部位5は離脱状態にあり、シャフト7は
自由に回転できる。作動液体圧室内の圧力が高まり、そ
れによりピストンが戻しばね6の付勢に抗して移動する
と摩擦係合部位5は係合状態となり、シャフト7とボデ
ィ11とを連結し、これによりシャフト7の回転は止ま
る。
【0015】以下に、上記構成の装置の動作を説明す
る。シャフト7が回転している状態で、シャフト7とボ
ディ11とを連結させシャフト7の回転を止める場合、
不図示の液体圧制御装置により作動液体13が供給さ
れ、作動液体圧室3内の圧力が高まりピストン1が移動
する。
【0016】しかし、液圧回路には通常、空気が混入し
ており、この空気を完全に除去することはできない。液
圧回路に混入した空気は、液圧回路の袋小路部に溜ま
る。図1の装置では、例えば作動液体圧室3に空気溜ま
り12が形成される。このような空気溜まり12が存在
する状態で、ピストン1を作動させるために作動液体圧
室3の圧力を高めると、空気溜まり12にも圧力が加わ
り、圧縮されてその体積を減少させる。即ち、空気を圧
縮させるために作動液体が使われるので、ピストン1の
動作に遅れが生じ、ブレーキの制御特性が悪化する。
【0017】これを防止するために本実施形態の摩擦係
合装置は、空気溜まり12の発生する位置に作動液体圧
室内と室外とを連通させる連通路10を設け、該連通路
に、作動液体圧室内から室外への流れを通し、逆方向の
流れを遮断する逆止弁8と、作動液体圧室内から室外へ
空気を通過させるが、作動液体は通過させないようにす
るため比重が作動液体より小さく空気より大きい弁体か
らなるフロート弁9とを設けている。
【0018】作動液体圧室3内の圧力を高め、ピストン
1を作動させると、空気は連通路10内のフロート弁9
を通過し、更に逆止弁8を通過し、作動液体圧室3の外
に出る。空気が抜けた後、作動液体が連通路10内に流
入してくると、フロート弁9は作動液体に浮くため、作
動液体の液面と共に上昇して上端に達し、流路を閉じ
る。このため、作動液体圧室3からの作動液体の流出は
抑えられる。その後、作動液体圧室内の圧力の上昇によ
りピストン1が作動し、摩擦係合部位5が係合し、シャ
フト7とボディ11とが連結される。
【0019】上記実施形態では、作動液体圧室内の空気
は速やかに抜け、空気の圧縮性に起因する動作遅延等が
防止される。作動液体圧室内の圧力が低下する場合に
も、逆止弁8により空気が作動液体圧室内に流入するこ
とが防止される。
【0020】なお、上記実施形態では、作動液体圧室内
から室外に向かって、フロート弁、逆止弁の順に配置し
たが、逆止弁、フロート弁の順に配置してもよい。
【0021】次に図2及び図3を参照して本発明の他の
実施形態を説明する。この実施形態の摩擦係合装置は回
転可能に構成され、環状のピストン1と、シリンダ2
と、摩擦係合部位5とを含む。ピストン1とシリンダ2
によって規定される空間が作動液体圧室3を構成する。
摩擦係合装置のケーシング14、ピストン1、シリンダ
2及び出力軸20は一体であり共に回転する。
【0022】摩擦係合部位5はシャフト7とケーシング
14の間の連結、離脱を担う。作動液体圧室3の圧力が
低い時には、戻しばね6の付勢によりピストン1は戻
り、摩擦係合部位5は離脱状態にある。この状態では、
シャフト7とギヤを介してタイヤに連結された出力軸2
0はそれぞれ自由に回転する。作動液体13が供給さ
れ、作動液体圧室3の圧力が高まり、ピストン1が作動
すると、摩擦係合部位5はシャフト7とケーシング14
とを連結し、シャフト7と出力軸20は一体となって回
転する。作動液体圧室3に作動液体13を供給する作動
液体流路4は、出力軸20の内部を通り、不図示の液体
圧制御装置に接続している。
【0023】作動液体圧室3には、室内と室外とを連通
させる連通路10が設けられ、該連通路内には弁機構1
5が備えられる。弁機構15の詳細を図3に示す。弁機
構15は、作動液体圧室内から室外への流れを通し、逆
方向の流れを遮断する逆止弁8、重り16を介して逆止
弁8を押さえる押さえばね17、及び作動液体には浮く
が空気には浮かない弁体からなり、作動液体圧室内から
室外へ空気を通過させるが作動液体は通過させないフロ
ート弁9を含む。重り16を押さえる押さえばね17
は、逆止弁8を押さえるばねとしても機能する。
【0024】重り16は大きな遠心力を受けると押さえ
ばね17を圧縮しフロート弁9を解放して通路を開き、
逆に遠心力が押さえばね17の力より小さくなるとフロ
ート弁9は押し付けられ通路を閉じる。即ち、重り16
は遠心弁として機能する。
【0025】次に上記実施形態の装置の動作を説明す
る。シャフト7と出力軸20が異なる速度で回転してい
る状態から、摩擦係合部位5によりシャフト7と出力軸
20を連結する場合を考える。不図示の液体圧制御装置
により、作動液体流路4を通じて作動液体13が供給さ
れると、作動液体圧室3の圧力が高まりピストン1が作
動する。しかし、液圧回路内には、通常、空気が混入し
ており、この空気を完全に除去することは不可能であ
る。液圧回路に混入した空気は、該液圧回路の袋小路部
に溜まる。図2の装置では、例えば作動液体圧室3に空
気溜まり12が形成される。摩擦係合装置は回転してい
るため、空気溜まり12は作動液体圧室3の中心付近に
位置する。このような空気溜まり12が存在する状態
で、ピストン1を作動させるために作動液体圧室3の圧
力を高めると、空気溜まり12にも圧力が加わり、圧縮
されてその体積を減少させる。即ち、空気を圧縮させる
ために作動液体が使われるので、ピストン1の動作に遅
れが生じ、変速の制御特性が悪化する。
【0026】これを防止するために本実施形態の摩擦係
合装置は、空気溜まり12の発生する位置に作動液体圧
室内と室外とを連通させる連通路10を設け、該連通路
内に、作動液体圧室内から室外への流れを通し、逆方向
の流れを遮断する逆止弁8と、作動液体圧室内から室外
に空気を通過させるが、作動液体は通過させないように
するために比重が作動液体より小さく空気より大きい弁
体からなるフロート弁9と、遠心弁として機能する重り
16とを設けている。
【0027】出力軸20が回転し、重り16に所定値よ
り大きい遠心力が作用している時には、重り16は遠心
力により移動し、フロート弁9の押し付けを解除する。
この状態で、作動液体13を供給し、ピストン1を作動
すると、空気は、その圧力により遠心力及びばね17の
力に抗して逆止弁8を押して通過し、更にフロート弁9
を通過し外部へ流れる。空気が抜けた後、作動液体が連
通路10に流入してくると、フロート弁9の弁体は作動
液体より軽いため、弁座に押し付けられ流路を閉じる。
【0028】その後、作動液体圧室3の圧力が上昇し、
ピストン1が作動して摩擦係合部位が係合しシャフト7
とケーシング14とが連結される。
【0029】上記装置では、作動液体圧室内の空気は速
やかに抜け、空気の圧縮性に起因する動作の遅延の発生
が防止される。作動液体を作動液体圧室3から排出する
際にも、逆止弁8の働きにより、室外から作動液体圧室
内への空気の流入が防止される。また、摩擦係合装置が
回転していない時には、押さえばね17が、重り16を
介してフロート弁9を押し付けるので通路が閉じられ、
室外から作動液体圧室内への空気の流入が防止される。
【0030】次に本発明の更に別の実施形態を図4を参
照して説明する。この実施形態でも、摩擦係合装置は回
転可能に構成され、環状のピストン1と、シリンダ2
と、摩擦係合部位5とを含む。ピストン1とシリンダ2
によって規定される空間が作動液体圧室3を構成する。
摩擦係合装置のケーシング14、ピストン1、シリンダ
2、及び出力軸20は一体であり共に回転する。
【0031】摩擦係合部位5はシャフト7とケーシング
14の間の連結、離脱を担う。作動液体圧室3の圧力が
低い時には、戻しばね6の付勢によりピストン1は戻
り、摩擦係合部位5は離脱状態にある。この状態では、
シャフト7とギヤを介してタイヤに連結された出力軸2
0はそれぞれ自由に回転する。作動液体13が供給さ
れ、作動液体圧室3の圧力が高まり、ピストン1が作動
すると、摩擦係合部位5は係合してシャフト7とケーシ
ング14とを連結し、シャフト7と出力軸20は一体と
なって回転する。作動液体圧室3に作動液体13を供給
する作動液体流路4は、出力軸20の内部を通り、不図
示の液体圧制御装置に接続している。
【0032】作動液体圧室3には、室内と室外とを連通
させる連通路10が設けられ、該連通路内には液圧弁機
構18が備えられている。弁機構18は、外部からのパ
イロット圧に応じて連通路10の流れを制御するための
機構であり、そのパイロット圧は不図示の液体圧制御装
置によりパイロット流路19を通じて与えられる。
【0033】上記装置の動作を以下に説明する。シャフ
ト7と出力軸20が異なる速度で回転している状態か
ら、摩擦係合部位5によりシャフト7と出力軸20を連
結する場合を考える。不図示の液体圧制御装置により、
作動液体流路4を通じて作動液体13が供給されると、
作動液体圧室3の圧力が高まりピストン1が作動する。
しかし、液圧回路内には、通常、空気が混入しており、
この空気を完全に除去することは不可能である。液圧回
路に混入した空気は、該液圧回路の袋小路部に溜まる。
図4の装置では、例えば液体圧室3に空気溜まり12が
形成される。摩擦係合装置は回転しているため、空気溜
まり12は液体圧室3の中心付近に位置する。このよう
な空気溜まり12が存在する状態で、ピストン1を作動
させるために作動液体圧室3の圧力を高めると、空気溜
まり12にも圧力が加わり、圧縮されてその体積を減少
させる。即ち、空気を圧縮させるために作動液体が使わ
れるので、ピストン1の動作に遅れが生じ、変速の制御
特性が悪化する。
【0034】これを防止するため、本実施形態では、例
えば、早朝、自動車のエンジンを初めて始動させるとき
など、エンジンが停止していた時間が長く、作動液体圧
室内に空気溜まりが存在することが予想される場合には
液圧弁機構18のパイロット圧を制御し、連通路10を
開いて空気を外に排出する。その後、パイロット圧を制
御し、再び連通路10を閉じる。
【0035】空気の排出後、作動液体圧室3の圧力が上
昇し、ピストン1が作動して摩擦係合部位5が係合し、
シャフト7とケーシング14とが連結される。
【0036】上記実施形態では空気は速やかに抜け、空
気の圧縮性に起因する動作遅延等が防止される。更に、
摩擦係合装置を離脱させるために作動液体を作動液体圧
室から排出する場合を含め、通常は弁機構18は連通路
10を遮断しており、外部から作動液体圧室内への空気
の流入が防止される。
【0037】尚、上記の装置では、液圧弁機構18を液
体圧により作動する構成とし外部に液体圧制御機構を設
けているが、弁機構18を電磁力で作動させる機構と
し、外部の制御機構を電気式の制御装置とすることもで
きる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、自動変速装置の摩擦係
合装置の作動液体圧室に混入した空気を速やかに抜き、
且つ作動液体圧室内への空気の流入を防止することが可
能であり、混入空気の圧縮性に起因する動作遅延等を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摩擦係合装置の実施形態の構成図
である。
【図2】本発明に係る摩擦係合装置の別の実施形態の構
成図である。
【図3】図2の摩擦係合装置の弁機構の詳細を示す図で
ある。
【図4】本発明に係る摩擦係合装置の更に別の実施形態
の構成図である。
【符号の説明】
1:ピストン 2:シリンダ 3:作動液体圧室 4:作動液体流路 5:摩擦係合部位 6:戻しばね 7:シャフト 8:逆止弁 9:フロート弁 10:連通路 11:ボディ 12:空気溜まり 13:作動液体 14:ケーシング 15:弁機構 16:重り 17:押さえばね 18:液圧弁機構 19:パイロット流路 20:出力軸
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月10日(1999.11.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】自動車の自動変速機は、外部から供給さ
れる作動液体圧で係合が制御される複数の摩擦係合装置
を備える。摩擦係合装置の作動液体圧室内に空気が溜ま
ると自動変速機の制御特性が悪化するため、従来、例え
ば特開平6−265019号公報に記載されているよう
作動液体圧室の空気が溜まる部分の壁に微小な隙間を
設け、空気を外部に逃すようにしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野上 忠彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 黒岩 弘 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 野田 淳一 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 Fターム(参考) 3J052 AA01 AA04 AA17 FB02 FB27 KA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動液体が作動液体圧室に供給されたと
    きにその圧力により、駆動要素と被駆動要素とを係合す
    る自動変速機内の摩擦係合装置において、 前記作動液体圧室の室内と室外とを連通させる開口を設
    け、該開口に連通させて室外から室内への流れを阻止す
    る逆止弁を設け、該逆止弁の通路内に形成された弁座と
    比重が前記作動液体より小さい弁体とからなり作動液体
    の室内からの流出を阻止するフロート弁を設けたことを
    特徴とする摩擦係合装置。
  2. 【請求項2】 作動液体が作動液体圧室に供給されたと
    きにその圧力により、前記作動液体圧室を支持し該作動
    液体圧室と一体に回転する第1の軸を第2の軸に係合、
    回転させる摩擦係合装置において、 前記第1の軸と共に回転する部材に前記作動液体圧室の
    室内と室外とを連通させる通路を設け、該通路内の前記
    第1の軸から離れた位置に形成された弁座を有し該作動
    液体圧室の室外から室内への流れを阻止する逆止弁を設
    け、該通路内の前記第1の軸に近い位置に形成された弁
    座と比重が前記作動液体より小さい弁体とからなり作動
    液体の室内からの流出を阻止するフロート弁を設け、該
    逆止弁とフロート弁との間に該通路内で移動可能な重り
    部材を配置し、該重り部材と逆止弁との間に、該重り部
    材と逆止弁とを互いに離間させ、前記逆止弁の弁体を弁
    座に押しつけ、前記フロート弁の弁体を該重り部材を介
    して弁座に押し付ける弾性部材を配置したことを特徴と
    する摩擦係合装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記フロート
    弁の弁体が中空あるいは多孔質構造であることを特徴と
    する摩擦係合装置。
  4. 【請求項4】 作動液体が作動液体圧室に供給されたと
    きにその圧力により、前記作動液体圧室を支持し該作動
    液体圧室と一体に回転する第1の軸を第2の軸に係合、
    回転させる摩擦係合装置において、 前記第1の軸と共に回転する部材に前記作動液体圧室の
    室内と室外とを連通させる通路を設け、該通路内に制御
    手段からの指令により開閉する制御弁を設けたことを特
    徴とする摩擦係合装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において前記制御弁は、電磁力
    または外部から供給される液体圧により作動することを
    特徴とする摩擦係合装置。
JP31241699A 1999-11-02 1999-11-02 自動変速機の摩擦係合装置 Pending JP2001132825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31241699A JP2001132825A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 自動変速機の摩擦係合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31241699A JP2001132825A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 自動変速機の摩擦係合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001132825A true JP2001132825A (ja) 2001-05-18

Family

ID=18028976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31241699A Pending JP2001132825A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 自動変速機の摩擦係合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001132825A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177977A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177977A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4602335B2 (ja) 圧力供給弁
US6305521B1 (en) Hydraulically actuated piston with an air bleed
JPS60260797A (ja) 潤滑装置
JPH10131984A (ja) 自動変速機の締結装置
JP2001132825A (ja) 自動変速機の摩擦係合装置
EP0571137B1 (en) Fluid pressure control device for an automatic transmission in a vehicle
JPH11153152A (ja) 自動変速機用摩擦係合装置
US4574931A (en) Minimum purge volume hydraulic clutch actuator
JPH0634024A (ja) 車両用自動変速機の液圧制御装置
US2925159A (en) Fluid pressure operated clutch means
GB2322421A (en) Automatic transmission fluid level control
JPH0212288B2 (ja)
KR100188734B1 (ko) 자동변속기에 사용되는 유압식 클러치
JPS58180870A (ja) 車両用自動変速機の直結クラツチ制御機構
JPH09296807A (ja) 油圧モータ用メカニカルブレーキ装置のタイマーバルブ
JP2003002588A (ja) ウインチのブレーキ装置、およびこのブレーキ装置を備えたクレーンの巻上装置
JP2500619Y2 (ja) 2輪駆動―4輪駆動切換制御機構
JPH1179676A (ja) ウインチ装置のクラッチ切換装置
JPH04191552A (ja) ロックアップクラッチ付流体伝動装置
JP2000274344A (ja) 油圧モータ
JP2726848B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH0623446Y2 (ja) 油圧緩衝装置
KR920004237B1 (ko) 자동차의 클러치 조절 시스템
JPS6212881Y2 (ja)
JPH0229201Y2 (ja)