JPH0623446Y2 - 油圧緩衝装置 - Google Patents

油圧緩衝装置

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JPH0623446Y2
JPH0623446Y2 JP12936387U JP12936387U JPH0623446Y2 JP H0623446 Y2 JPH0623446 Y2 JP H0623446Y2 JP 12936387 U JP12936387 U JP 12936387U JP 12936387 U JP12936387 U JP 12936387U JP H0623446 Y2 JPH0623446 Y2 JP H0623446Y2
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shock absorber
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oil chamber
hydraulic
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忠 城
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、油圧緩衝装置に関し、特に、車輌への路面振
動を吸収する緩衝機能に加えて、車輌車高を調整する車
高調整機能を発揮する油圧緩衝装置の改良に関する。
〔従来技術〕
車輌への路面振動を吸収する緩衝機能に加えて、車輌車
高を調整する車高調整機能を発揮する油圧緩衝装置とし
ては、例えば、第4図に示すような構造のものが提案さ
れている。
即ち、この提案における緩衝器本体Sは、車輌の車体と
車軸との間に配設されるものであって、シリンダ1内に
摺動自在に収装されたピストン部2によって当該シリン
ダ1内に上方油室Aと下方油室Bとを区画形成すると共
に、当該上方油室Aと下方油室Bとを外部通路3を介し
て相互に連通するとし、上記外部通路3中には減衰バル
ブ3aが配設されるとしている。
なお、上記ピストン部2には、上方油室Aからの作動油
が下方油室B内に流入することを阻止するチェック弁2a
が配設されている。
また、上記シリンダ1の下端内部には、ベースバルブ部
4が形成されていると共に、上記シリンダ1の外方に
は、アウターチューブ5が配設されていて、当該アウタ
ーチューブ5と上記シリンダ1との間にリザーバー室C
が形成されているとし、当該リザーバー室Cの上部は、
ガス室Dとされている。
そして、上記シリンダ1内の下方油室Bを上記ベースバ
ルブ部4の減衰バルブ4aを介して上記リザーバー室Cに
連通すると共に、上記下方油室Bを前記ピストン部2の
チェック弁2aを介して上記シリンダ1内の上方油室Aに
連通させているもので、上記ベースバルブ部4には、チ
ェック弁4bも配設されている。
前記外部通路3は、その下端がピストン部2に連設され
てその上端がシリンダ1の上方外部に突出するピストン
ロッド6の軸芯内部に穿設されている透孔6aの一端に接
続されており、当該透孔6aの他端は上記シリンダ1内の
上方油室A内に開口している。
一方、上記外部通路3中には電磁切換弁Vが配設されて
いて、当該電磁切換弁Vのソレノイドvへの解磁時(図
示時)に上記外部通路3を介して上方油室Aと下方油室
Bとの連通が可とされると共に、上記ソレノイドvへの
励磁時に上記上方油室AがポンプPに連通されるように
形成されている。
当該ポンプPは、タンクTから作動油を吸い上げると共
に当該タンクTに作動油を吐出する給排両方向に作動す
る。
従って、上記従来の提案にあって、電磁切換弁Vがソレ
ノイドオフの状態(図示する状態)にされていると、シ
リンダ1内の上方油室Aと下方油室Bとが外部通路3を
介して相互に連通されることになり、緩衝器本体Sが自
在に伸縮されることになる。
このとき、ピストン部2がシリンダ1内を下降する圧側
行程にあっては、下方油室B内の作動油はピストン部2
のチェック弁2aを介して上方油室A内に流入すると共
に、ピストンロッド6の侵入体積分に相当する分だけベ
ースバルブ部4の減衰バルブ4aを介してリザーバー室C
内に流入することになり、当該減衰バルブ4aを介しての
作動油の流通の際に所定の圧側減衰力が発生されること
になる。
また、ピストン部2がシリンダ1内を上昇する伸側行程
にあっては、上方油室A内の作動油が外部通路3および
当該通路3中の減衰バルブ3aを介して下方油室B内に流
入すると共に、当該下方油室B内においてピストンロッ
ド6の退出体積分に相当する不足の作動油がベースバル
ブ部4のチェック弁4bを介してリザーバー室Cから補充
されることになり、上記減衰バルブ3aを介しての作動油
の流通の際に所定の伸側減衰力が発生されることにな
る。
即ち、上記緩衝器本体Sの伸縮によって、車輌への路面
振動が吸収されることになる。
一方、上記従来の提案にあって、電磁切換弁Vがそのソ
レノイドvへの励磁で切り換えられると、シリンダ1内
の上方油室Aと下方油室Bとの外部通路3を介しての連
通が遮断されるに対して、上記上方油室AがポンプPと
連通されることになり、当該ポンプPの作動で緩衝器本
体Sが伸縮されることになる。
即ち、上記ポンプPが、例えば正転されて、タンクTか
らの作動油が圧油として吐出されると、当該圧油は上記
上方油室A内に供給され、当該上方油室A内への圧油の
流入でピストン部2がシリンダ1内を下降し、緩衝器本
体Sが収縮されて車輌車高が低下される。
また、上記ポンプPが反転されて、上方油室A内の作動
油がタンクT内に戻されると、当該上方油室A内からの
圧油の流出でピストン部2がシリンダ1内を上昇し、緩
衝器本体Sが伸長されて車輌車高が上昇される。
即ち、上記緩衝器本体Sの伸縮によって、車輌車高が変
更調整されることになる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記の従来提案にあっては、車輌車高の
調整に際してポンプPと電磁切換弁Vとを相互に関連付
けてコントローラー(図示せず)利用で制御しなければ
ならず、また、リザーバー室Cの油量を上方のガス室D
との関係で常に一定の範囲内にあるように設定すことが
必要となるが、そのため例えば、油面の高さをセンサー
利用で検知し、かつ、これに応じてコントローラー利用
で油量調整をするようにすると、上記コントローラーに
よる制御構造が複雑になると共にこれに伴ない装置全体
のコストアップを招来することになる不都合を生じる。
また、上記電磁切換弁Vにおけるソレノイドvは、かな
りの体積と高さとを有しており、当該電磁切換弁Vを車
体に取り付ける際には、これに見合う収容スペースが必
要になり、取り付けスペースが限定されがちな小型車に
あってはその装備が困難になる不都合がある。
また、上方油室A内に圧油を供給して車高を低下させる
際に、上方油室Aから下方油室Bに作動油が抜けるのを
防止しているチェック弁2aにオイルリークが招来される
と、上記上方油室A内におけるオイルロック状態が得ら
れず、調整された車高が変化する不都合がある。
さらに、上記従来の提案にあって、減衰バルブ3aが絞り
からなる場合には、所謂絞り特性の減衰力発生になり、
ピストン速度に応じた減衰力特性が望めない不都合があ
る。
そこで本考案は、前記した事情に鑑みて、車輌への取付
スペース上有利となってその装備を容易にすると共に、
装置全体の複雑化やコストアップを防止し、しかも、好
ましい緩衝機能が発揮され、かつ、所望通りに車高調整
ができるようにした油圧緩衝装置を新たに提供すること
を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案に係る油圧緩衝装置
の構成を、車輌の四輪各部に配設される緩衝器本体を構
成するシリンダ内の上方油室が上記緩衝器本体外部の外
部通路を介してポンプに連通されて、当該ポンプによる
作動油の給排で上記緩衝器本体の伸縮を可として車輌車
高を調整し得るように形成されてなる油圧緩衝装置にお
いて、緩衝器本体を構成するシリンダ内の上方油室と下
方油室とは、その上端が上記シリンダの上端外部に突出
するピストンロッドの下端に連設されたピストン部によ
って区画されると共に、上記ピストン部あるいはピスト
ンロッドに形成されて上記上方油室と連通する上方通
路、当該上方通路と接続されるパイロット切換弁、およ
び当該パイロット切換弁と接続されると共に上記下方油
室と連通される下方通路を介して相互に連通され、上記
ピストンロッドの軸芯部にはその一端が外部通路に接続
されると共にその他端が上記パイロット切換弁に接続さ
れる透孔が穿設され、上記シリンダ外にはアウターチュ
ーブとの間に区画されたリザーバー室が形成されると共
に当該リザーバー室が上記緩衝器本体外部に配設された
解放弁および管路を介してタンクに連通され、上記下方
通路中には上記下方油室側からの作動油の流入を阻止す
るチェック弁と、伸側減衰力の発生を可とする減衰バル
ブおよび圧力開閉弁とが配設され、上記パイロット切換
弁は上記上方通路と下方通路との連通を可とする静止ポ
ジションと、上記透孔と上記上方通路との連通を可とす
る切換ポジションとを有し、かつ、当該切換ポジション
への切換には上記透孔内の内圧がパイロット圧として利
用されるように形成されてなることを特徴とするとした
ものである。
〔作用〕
電気切換弁の配設に代えてパイロット切換弁を緩衝器本
体内に配設するとしたので、車輌への取スペース上の制
限を受け難くなり、小型車への装備を可能にすると共
に、上記パイロット切換弁の切換作動は緩衝器本体内の
油圧で可とされて、コントローラーによる制御が不要と
されると共にコントローラーによる制御はポンプのみと
され、コントローラーにおける制御構造が簡単になる。
また、緩衝器本体内のリザーバー室に連通する解放弁を
配設したので、コントローラーを利用することなく所望
の所謂リリーフ作用を期待できる。
さらに、上記油室が下方油室と連通することを阻止する
チェック弁がパイロット切換弁と接続する下方通路中に
配設されているので、当該チェック弁におけるオイルリ
ークの危惧があっても、調整された車輌車高が変化され
ない。
そしてさらに、伸側減衰力発生のため、減衰バルブと圧
力開閉弁とがそれぞれ配設されるので、所望の減衰力特
性が得られる。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基いて、本考案を説明する。
第1図は、本考案に係るところを原理的に示すものであ
って、本考案の油圧緩衝装置は、緩衝器本体Sと、ポン
プPと、を有してなる。
緩衝器本体Sは、車輌の車体と車軸との間に配設されて
その上端側が車体側にその下端側が車軸側にそれぞれ連
結されるもので、シリンダ1内に摺動自在に収装された
ピストン部2を有すると共に、当該ピストン部2によっ
てシリンダ1内に区画形成された上方油室Aと下方油室
Bとを有している。
また、上記緩衝器本体Sは、上記シリンダ1内にその下
端が挿通されると共にその外周が上記シリンダ1の上端
内側に配設されている軸受1aに摺接されたピストンロッ
ド6を有しているもので、当該ピストンロッド6の下端
は、上記ピストン部2に連設されていると共に、当該ピ
ストンロッド6の軸芯部には、透孔6aが穿設されてい
て、当該透孔6aの一端たる上端は、緩衝器本体Sの外部
の外部通路3に一端に接続されている。
当該外部通路3の他端は、ポンプP側に接続されている
もので、その途中にはチェック弁3bとこれに並列する絞
り3cとを有している。
上記上方油室Aと下方油室Bとは、上記ピストンロッド
6およびピストン部2にそれぞれ穿設されている上方通
路2c、下方通路2d、および当該各通路2c,2dにそれぞれ
接続する後述のパイロット切換弁7を介して相互に連通
されるとしている。
また、上記シリンダ1の下端内部には、ベースバルブ部
4が形成されると共に、上記シリンダ1の外方には、ア
ウターチューブ5が配設されていて、当該アウターチュ
ーブ5と上記シリンダ1との間にリザーバー室Cが形成
されるとし、当該リザーバー室Cにベースバルブ部4の
減衰バルブ4aを介して上記下方油室Bを連通させてい
る。
上記ベースバルブ部4には、上記減衰バルブ4aに並列す
るチェック弁4bが配設されており、当該チェック弁4b
は、下方油室Bからリザーバー室Cへの作動油の流れは
阻止するが、逆の流れは許容するように形成されてい
る。
なお、上記リザーバー室Cの上部は、ガス室Dとされて
いる。
一方、前記外部通路3中には、オペレートチェック弁8
が配設されており、当該オペレートチェック弁8は、そ
のパイロット通路8aにパイロット油圧が作用していない
ときには、緩衝器本体S内からの作動油のポンプP側へ
の流れ、即ち、タンクT側への作動油の戻りを阻止する
としている。
そして、上記ポンプPが駆動されてタンクT側に作動油
が吐出されることになると、当該吐出圧がパイロット圧
として上記オペレートチェック弁8に連通するパイロッ
ト通路8aに案内されて当該オペレートチェック弁8が解
放され、上記緩衝器本体S内からの作動油がタンクTに
流出されることになる。
なお、上記パイロット圧は、上記ポンプPとタンクTと
を連通する排出路L中に配設されている絞りOの絞り効
果で確保される。
上記ポンプPは、モーター等の駆動源Mによって正転あ
るいは逆転のいずれかに選択的に駆動されるものであっ
て、チェック弁C1を介してタンクTから作動油を吸い上
げて上記緩衝器本体S側に圧油を供給すると共に、上記
緩衝器本体S側からの作動油を絞りOを介して上記タン
クTに排出する給排両方向に作動するもので、リリーフ
バルブRによって、その供給側の吐出圧が設定されると
している。
なお、上記リリーフバルブRには、チェック弁C2が並設
されていて、上記ポンプPがタンクTに作動油を排出す
るときに、当該タンクTの作動油を補充的に吸い上げる
ように配慮されている。
前記ピストン部2に穿設されている下方通路2d中には、
伸側の減衰バルブ2bが配設されていると共に、当該減衰
バルブ2bにはチェック弁2aが並設されるとし、また、上
記ピストン部2には、圧力開閉弁2eが併せて配設されて
いる。
上記ピストン部2に配設されているパイロット切換弁7
は、前記透孔6aの他端に、前記上方通路2cに、および下
方通路2dにそれぞれ接続されるように配設されているも
ので、静止ポジション7aと切換ポジション7bとを有して
なり、平時は静止ポジション7aにあり、パイロット通路
7cに上記透孔6aからのパイロット圧が作用すると、切換
ポジション7bに切り換えられるように形成されている。
上記静止ポジション7aは、上記上方通路2cと下方通路2d
との連通を可とし、また、上記切換ポジション7bは、上
記透孔6aと上記上方通路2cとの連通を可とするように形
成されている。
また、本考案に係る緩衝器本体S外部には、リザーバー
室CとタンクTとを連通する管路9が配設されていると
共に、当該管路9中には解放弁10が配設されている。
当該解放弁10は、上記リザーバー室C内、即ち、下方油
室B内が異常高圧になるときに作動して、上記リザーバ
ー室C側からの圧油をタンクに排出し、上記異常高圧を
解消することにしている。
以上のように形成されている本考案に係る油圧緩衝装置
は、以下のように作動する。
先ず、本案装置がショックアブソーバー等の所謂油圧緩
衝器として利用される場合には、ポンプPが作動されな
い状態で、シリンダ1内をピストン部2が上下動されて
緩衝器本体Sが伸縮される。
即ち、ピストン部2がシリンダ1内を上昇する伸側行程
時には、上方油室A内からの作動油が上方通路2cおよび
パイロット切換弁7の静止ポジション7aを介して下方通
路2d中に流入し、かつ、当該下方通路2d中の伸側の減衰
バルブ2bあるいは圧力開閉弁2eを介して下方油室B内に
流入する。
そして、上記減衰バルブ2bおよび圧力開閉弁2eを介して
作動油が通過するときに所定の大きさの伸側減衰力が発
生されると共に、上記下方油室B内においてピストンロ
ッド6の退出体積分に相当して不足する作動油が、ベー
スバルブ部4のチェック弁4bを介してリザーバー室Cか
ら補充される。
なお、ピストン速度の低速時には、上記減衰バルブ2b
で、また、ピストン速度の中高速時には、上記圧力開閉
弁2eで、それぞれ所定の大きさの伸側減衰力が発生され
る。
また、ピストン部2がシリンダ1内を下降する圧側行程
時には、下方油室B内からの作動油が下方通路2d中のチ
ェック弁2a、パイロット切換弁7の静止ポジション7aお
よび上方通路2cを介して上方油室A内に流入し、かつ、
上記下方油室B内からピストンロッド6の侵入体積分に
相当する作動油が、ベースバルブ部4の減衰バルブ4aを
介してリザーバー室C内に流入し、上記減衰バルブ4aを
作動油が通過するときに、所定の大きさの圧側減衰力が
発生される。
従って、上記緩衝器本体Sにおいて、その伸縮作動時に
所望の緩衝機能が発揮されることになる。
次に、本案装置が車高調整器として利用される場合に
は、ポンプPが作動され、かつ、パイロット切換弁7も
切換られて、シリンダ1内をピストン部2が上下動し、
当該緩衝器本体Sが伸縮される。
即ち、ピストン部2をシリンダ1内で下降させて当該緩
衝器本体Sを収縮し、車輌車高を下降させる時には、ポ
ンプPを供給側に回転駆動して、チェック弁C1を介して
タンクTから吸い上げた作動油を上記緩衝器本体S側に
向けて外部通路3中に吐出する。
上記外部通路3中に吐出された圧油は、オペレートチェ
ック弁8およびチェック弁3bを介してピストンロッド6
内の透孔6aに流入し、当該透孔6a内に高圧をたてると共
に、このとき、当該高圧に基づくパイロット圧をパイロ
ット通路7cを介してパイロット切換弁7に案内し、当該
パイロット切換弁7を切換ポジション7bに切り換える。
その結果、上記ポンプPからの圧油は、上記パイロット
切換弁7の切換ポジション7bおよび上方通路2cを介し
て、シリンダ1内の上方油室A内に流入し、当該上方油
室A内への圧油の流入に伴なって、ピストン部2がシリ
ンダ1内を下降することになり、緩衝器本体Sが収縮さ
れて車輌車高が低下される。
このとき、シリンダ1内の下方油室B内からは、上記ピ
ストン部2およびピストンロッド6の下降分に相当する
作動油がリザーバー室C内に流入されることになり、こ
のリザーバー室C内への作動油の流入を補償するよう
に、ガス室Dが圧縮される。
また、上記の圧縮行程において、緩衝器本体Sが所定の
収縮量分だけ収縮しないうちに、下方油室B側、即ち、
リザーバー室C上部のガス室Dが異常高圧になるような
場合には、当該異常高圧が上記緩衝器本体S外部の解放
弁10の解放によって開放されて、下方油室B側からの圧
油が管路9を介してタンクT内に流出されて上記異常高
圧が解消され、リザーバー室Cにおける油面の高さ位置
が適正に保たれる。
即ち、上記解放弁10が圧力解放弁たるリリーフ弁として
作動することになる。
次に、上記低下された車輌車高を復帰させる時には、ポ
ンプPを排出側に回転駆動して、チェック弁C2を介して
タンクTから吸い上げた作動油を再度タンクT側に吐出
する。
上記ポンプPからの吐出圧は、絞りOの絞り効果によっ
て、所定のパイロット圧とされてパイロット通路8aに案
内され、外部通路3中のオペレートチェック弁8が開放
状態になる。
その結果、上記外部通路3が開放状態になって、上記緩
衝器本体S側からの作動油のタンクT側への流入が許容
されることになる。
上記外部通路3中の作動油がオペレートチェック弁8の
解放でタンクT側に排出されることになると、当該外部
通路3中に配設されている絞り3cによって、その前後に
差圧を生じ排出流量を調整するとともに、当該差圧によ
って透孔6a内、即ち、パイロット通路7cにパイロット圧
を生じ、これによって、パイロット切換弁7が切換ポジ
ション7bを保持し、シリンダ1内の上方油室A内の作動
油が透孔6aおよび外部通路3を介してタンクT内に戻さ
れることになる。
その結果、上方油室A内からの作動油のタンクT側への
流出で、ピストン部2がシリンダ1内を上昇し、当該緩
衝器本体Sが伸長されて、車輌車高が復帰される。
尚、緩衝器本体Sに供給された油量に対し、タンクTに
戻された油量が少ないと緩衝器本体S内に作動油が蓄積
することになるが、前記解放弁10の作用によって、緩衝
器本体S内の油量は常に所定の油量に保たれることとな
る。
そして、ピストンロッド6への荷重と懸架スプリング
(図示せず)の反力とがバランスするようになると、上
記パイロット圧が解消して、パイロット切換弁7が静止
ポジション7aに戻され、当該緩衝器本体Sの伸長が停止
される。
従って、上記緩衝器本体Sにおいて、その伸縮作動で所
望の車高調整機能が発揮されることになる。
そして、上記した車輌車高の復帰作動後、ポンプPの回
転が停止されれば、その時点で上記車輌車高の調整が中
止され、上記緩衝器本体Sは、油圧緩衝器として機能す
ることになる。
第2図は、本考案における緩衝器本体Sの具体的な一実
施例を示すものであって、当該緩衝器本体Sの基本的な
構成は、前記第1図に図示した緩衝器本体Sの構成と殆
ど同一である。
従って、以下には図示されたところに基いてのみ説明す
る。
本実施例に係る緩衝器本体Sは、シリンダ1内に摺動自
在に収装されたピストン部2によって区画形成された上
方油室Aと下方油室Bとを有すると共に、上記シリンダ
1の外部には、アウターチューブ5が配設されて当該ア
ウターチューブ5によって区画形成されリザーバー室C
を有しているとし、上記リザーバー室Cの上方は、ガス
室Dとされている。
上記ピストン部2は、上記シリンダ1内に挿通されたピ
ストンロッド6の下端にピストンナット20利用で固着さ
れたピストン本体21を有してなり、当該ピストン本体21
が上記シリンダ1内に上記各油室A,Bを区画形成して
いる。
そして、上記ピストンナット20内に減衰部22が配設され
ており、当該減衰部22は、上記ピストンナット20の下端
内部に固着されたバルブケース23と、当該バルブケース
23に穿設された内側ポート23aの下端開口に対向する環
状リーフバルブからなる圧力開閉弁2eと、上記バルブケ
ース23に穿設された外側ポート23bの上端開口に対向す
る切欠付き環状リーフバルブからなるチェック弁2aと、
上記圧力開閉弁2eの内周端下面に隣接される環座24と、
当該環剤24下面に隣接されるストッパー25と、上記チェ
ック弁2aの外周側上面にその下端が当接される附勢スプ
リング26と、上記バルブケース23の軸芯部に挿通され上
記ストッパー25を係止すると共に上記附勢スプリング26
の上端を係止する取付ピン27とからなる。
なお、上記バルブケース23の外周側シート部には、打刻
オリフィスからなる減衰バルブ2bが形成されている。
従って、上記減衰部22は、ピストン部2がシリンダ1内
を上昇する伸側行程時に、上記圧力開閉弁2eの外周端撓
みによって所定の大きさ伸側減衰力の発生を可とし、特
に、ピストン速度の低速度には、上記減衰バルブ2b部分
で所定の大きさの伸側減衰力の発生を可とする。
即ち、本考案にあって、ピストン速度の低速時にはオリ
フィス特性の減衰力が発生され、ピストン速度の中高速
時にはバルブ特性のが減衰力が発生されることになり、
ピストン速度に応じた好ましい減衰力発生状況になる。
なお、上記減衰部22は、ピストン部2がシリンダ1内を
下降する圧側行程時に、チェック弁2aの外周端撓みで下
方油室Bからの圧油が上方油室A側に流入することを許
容する。
上記ピストンロッド6は、その軸芯部に穿設された透孔
6aと、当該透孔6aに連通する拡径部6bとを有してなり、
当該拡径部6bの下端側を前記減衰部22に連通する下方通
路2dとし、かつ、当該下方通路2dに連通するように当該
ピストンロッド6の下端近傍部に半径方向に穿設された
横孔からなる上方通路2cとを有してなる。
そして、上記拡径部6b内には、パイロット切換弁7が収
装されているもので、当該パイロット切換弁7は、上記
拡径部6b内に摺動自在に配設された弁本体70と、当該弁
本体70の上端側内部に配設されたスプリング71と、当該
スプリング71と上記弁本体70との間に配設されて上記拡
径部6bの内壁に定着されたストッパー72と、上記弁本体
70の下降位置を規制するストッパー73とを有してなる。
上記弁本体70は、図示するように、その静止時(第1図
中に示す静止ポジション7a時)に、上方通路2cと下方通
路2d、即ち、上方油室Aと下方油室Bとを連通状態にす
る。
そして、上記弁本体70は、その下降時(第1図中に示す
切換ポジション7b時)に、上方通路2cと下方通路2d、即
ち、上方油室Aと下方油室Bとの連通状態を遮断すると
共に、当該下降時に、透孔6aと上方通路2c、即ち、上方
油室Aと外部のタンクT側とを連通状態にする。
従って、本考案におけるパイロット切換弁7は、その弁
本体70が図示する静止ポジション7a(第1図参照)にあ
るときに、シリンダ1内の上方油室Aと下方油室Bとの
連通を可として、両油室A,B間を作動油が自在に流通
して当該緩衝器本体Sが所謂油圧緩衝器として自在に伸
縮することを許容すると共に、その切換時(弁本体70が
図中下降した時)に、上方油室AとポンプP側との連通
を可として、上記上方油室A内への圧油の供給および当
該上方油室A内からの圧油の排出を可能にし、当該緩衝
器本体Sが所謂車高調整器として自在に伸縮することを
許容することになる。
本実施例にあっては、前記アウターチューブ5に解放弁
10が連設されており、当該解放弁10は、上記アウターチ
ューブ5内のリザーバー室Cと外部のタンクT側とを連
通する管路9中に配設されるとしているものである。
そして、上記解放弁10は、有孔シート部材11の透孔11a
を閉塞するように対向するスチールボール12がその背後
側からの附勢スプリング13で前進方向に附勢され、当該
附勢時に上記リザーバー室Cからの圧油のタンクT側へ
の流出を阻止している。
なお、上記解放弁10が作動するのは、上記リザーバー室
C内が異常高圧になるときで、当該解放弁10の作動で上
記リザーバー室Cにおける油面の高さを適正な状態に維
持することが可能になる。
第3図は、本考案に係る緩衝器本体Sのピストン部2に
おける他の実施例を示すものであって、当該ピストン部
2を除き上記緩衝器本体Sの基本的な構成は、前記第1
図に図示した緩衝器本体Sの構成と同一であるので、以
下には、図示されたところに基いてのみ説明する。
本実施例の提案意図は、シリンダ1(第1図参照)内を
ピストン部2が高速で上下動するときに、所謂下流側の
油室内に作動油の吸い込み不足を招来しないようにする
ことである。
上記ピストン部2には、前記第1図の実施例におけるピ
ストン部2と同様に、パイロット切換バルブ7に接続
し、かつ、下方油室Bに連通する下方通路2d中に伸側の
減衰バルブ2bが配設されていると共に、当該減衰バルブ
2bにはチェック弁2aが並設されるとし、また、当該チェ
ック弁2aには、圧力開閉弁2eが併せて配設されるとして
いる。
なお、上記パイロット切換バルブ7には、上方通路2cが
接続されていると共に、当該上方通路2cは、上記シリン
ダ1内の上方油室Aに連通している。
そして、上記ピストン部2には、上方油室Aと下方油室
Bとを連通するように側路2g,2fが形成されていると共
に、当該各側路2g,2f中にリリーフ弁2h,2iを有すると
している。
上記一方のリリーフ弁2hは、上流側となる下方油室B側
の作動油が下流側となる上方油室A内に流入する際に、
当該上方油室A内で作動油の吸い込み不足から生じるこ
とあるバキューム現象あるいはエアレーション現象等を
効果的に防止するもので、特に、圧側行程におけるピス
トン速度の高速時に有効となる。
従って、本実施例によるときには、当該油圧緩衝器本体
Sがショックアブソーバー等の所謂油圧緩衝器として伸
縮作動するときに、上方油室A内あるいは下方油室B内
の作動油中に気泡が混入することを未然に防止できる。
〔考案の効果〕
以上のように本考案によれば、電磁切換弁の配設に代え
てパイロット切換弁を緩衝器本体内に配設するとしたの
で、車輌への取スペース上の制限を受け難くなり、小型
車への装備を可能にする。
また、上記パイロット切換弁の切換作動は緩衝器本体内
の油圧で可とされて、コントローラーによる制御が不要
とされると共に、コントローラーによる制御はポンプの
みとされ、コントローラーにおける制御構造が簡単にな
る。
そして、緩衝器本体内のリザーバー室に連通する解放弁
を配設したので、コントローラーを利用することなく所
望の所謂リリーフ作用を期待できる。
さらに、上方油室が下方油室と連通することを阻止する
チェック弁が、パイロット切換弁と接続する下方通路中
に配設されているので、当該チェック弁におけるオイル
リークよる調整された車輌車高の変化が招来されない。
そしてさらに、伸側減衰力は、減衰バルブと圧力開閉弁
とにそれぞれ分担されるので、所望の減衰力特性が得ら
れる。
〔符号の説明〕
1……シリンダ、2……ピストン部 2a……チェック弁、2b……減衰バルブ 2c……上方通路、2d……下方通路 2e……圧力開閉弁、3……外部通路 4……ベースバルブ部、4a……減衰バルブ 5……アウターチューブ 6……ピストンロッド、6a……透孔 7……パイロット切換弁 7a……静止ポジション 7b……切換ポジション 8……オペレートチェック弁 9……管路、10……解放弁 A……上方油室、B……下方油室 C……リザーバー室、P……ポンプ S……緩衝器本体、T……タンク

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌の四輪各部に配設される緩衝器本体を
    構成するシリンダ内の上方油室が上記緩衝器本体外部の
    外部通路を介してポンプに連通されて、当該ポンプによ
    る作動油の給排で上記緩衝器本体の伸縮を可として車輌
    車高を調整し得るように形成されてなる油圧緩衝装置に
    おいて、緩衝器本体を構成するシリンダ内の上方油室と
    下方油室とは、その上端が上記シリンダの上端外部に突
    出するピストンロッドの下端に連設されたピストン部に
    よって区画されると共に、上記ピストン部あるいはピス
    トンロッドに形成されて上記上方油室と連通する上方通
    路、当該上方通路と接続されるパイロット切換弁、およ
    び当該パイロット切換弁と接続されると共に上記下方油
    室と連通される下方通路を介して相互に連通され、上記
    ピストンロッドの軸芯部にはその一端が外部通路に接続
    されると共にその他端が上記パイロット切換弁に接続さ
    れる透孔が穿設され、上記シリンダ外にはアウターチュ
    ーブとの間に区画されたリザーバー室が形成されると共
    に当該リザーバー室が上記緩衝器本体外部に配設された
    解放弁および管路を介してタンクに連通され、上記下方
    通路中には上記下方油室側からの作動油の流入を阻止す
    るチェック弁と、伸側減衰力の発生を可とする減衰バル
    ブおよび圧力開閉弁とが配設され、上記パイロット切換
    弁は上記上方通路と下方通路との連通を可とする静止ポ
    ジションと、上記透孔と上記上方通路との連通を可とす
    る切換ポジションとを有し、かつ、当該切換ポジション
    への切換には上記透孔内の内圧がパイロット圧として利
    用されるように形成されてなることを特徴とする油圧緩
    衝装置。
  2. 【請求項2】緩衝器本体を構成するシリンダの下端内部
    には減衰バルブを有するベースバルブ部が配設されてな
    り、当該ベースバルブ部を介してリザーバー室と下方油
    室とが連通されてなる実用新案登録請求の範囲第1項記
    載の油圧緩衝装置。
  3. 【請求項3】外部通路にオペレートチェック弁が配設さ
    れてなると共に、当該オペレートチェック弁はポンプが
    タンク内に作動油を戻すときの油圧をパイロット油圧と
    して開放状態にされるように形成されてなる実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の油圧緩衝装置。
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