JPH06338782A - ディジタルクロック再生装置 - Google Patents

ディジタルクロック再生装置

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JPH06338782A
JPH06338782A JP5152899A JP15289993A JPH06338782A JP H06338782 A JPH06338782 A JP H06338782A JP 5152899 A JP5152899 A JP 5152899A JP 15289993 A JP15289993 A JP 15289993A JP H06338782 A JPH06338782 A JP H06338782A
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    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
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    • G11B20/1403Digital recording or reproducing using self-clocking codes characterised by the use of two levels

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 位相検出回路12は、所定サンプリング周期
M の入力データDIを補間してエッジ位置を求め、ク
ロック発生回路13からのクロック(位置)情報CSと
の位相誤差をエッジ誤差情報PEGとして出力し、クロッ
ク発生回路13及びクロック周期発生回路14に送る。
クロック周期発生回路14は、エッジ誤差情報PEGに応
じて調整されたクロック周期情報CPをクロック発生回
路13に送り、クロック発生回路13は、この情報CP
を累積的に加算することで再生クロックの位置を示すク
ロック情報CSを出力する。 【効果】 サンプリング周波数が再生クロック周波数に
比べて低くても、正常なPLL動作が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルクロック再
生装置に関し、特に、所定のサンプリングクロックでサ
ンプリングされた入力データに対して再生クロックタイ
ミング毎のデータを出力するようなディジタルクロック
再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に入力信号のクロックを再生するた
めのPLL(位相ロックループ)回路は、入力信号の位
相に追従する位相同期回路であり、アナログ的な位相比
較器、ローパスフィルタ、電圧制御発振器等を用いて構
成されている。
【0003】しかしながら、このようなアナログPLL
回路は、一般に調整等に手間がかかり、コストアップの
原因となる。また、PLL回路が適用される装置にディ
ジタル回路を使用する場合、例えばディジタル等化器を
使用して自動等化機能を持たせる場合には、一旦ディジ
タル化された信号をアナログ信号に変換してアナログP
LL回路に供給するような操作が必要となり、後段側に
もディジタル回路が使用される場合には、再びディジタ
ル信号に変換することが必要となる。さらに、アナログ
回路でPLLを構成した場合には、例えばディスク再生
装置におけるトラックジャンプ時等の動作状況により、
その動作環境を変更することが困難であり、回路構成が
複雑化する。
【0004】このようなことから、近年において、上記
PLL回路内部の動作をディジタル的に行わせるような
ディジタルPLL回路が提案されている。
【0005】このディジタルPLL回路においては、例
えばPLL出力信号と入力信号との位相差を高速な(ハ
イレートの)マスタクロックを用いて計測するような構
成が採用されることが多い。すなわち、入力信号のエッ
ジ(トランジェント)と当該PLL回路内部で生成した
出力クロックとの時間差いわゆる位相差を、高速のマス
タクロックの精度でカウントして検出し、上記回路内部
からの出力クロックの位相を制御して上記入力信号のク
ロックに同調させるものである。この場合のマスタクロ
ックに対しては、上記入力信号のビットクロックに比べ
て1桁以上高い精度が要求される。
【0006】しかしながら、上記入力信号のクロック周
波数が高くなってくると、上記マスタクロックの周波数
を1桁以上高くとることが困難となる。これは、半導体
素子の物理的特性等による制限で動作クロック周波数を
極端に上げられないからである。そこで、マスタクロッ
ク周波数を極端に高めることなく有効な位相差検出が可
能なディジタルPLL装置を構成することが望まれてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常のディ
ジタルPLL装置においては、入力された信号を先ずマ
スタクロックでサンプリングし、比較器を用いて2値信
号として取り出しているため、本質的にレベルを考慮し
た出力が得られず、いわゆるビタビ復調等が困難であ
る。
【0008】すなわち、ディジタルPLL装置において
は、入力された信号のレベルそれ自身を利用しないの
で、時間情報のみに頼ることになり、非常に高い周波数
のクロックが必要になる。従って、できるだけ細かい周
期でサンプリングし、エッジ時刻を精度良く取り込まな
いと、PLLによるデータのエラーが増加するが、近年
のように、要求される再生クロック周波数が上昇しても
マスタクロック周波数は半導体プロセスの制限でむやみ
に上げられないという問題がある。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、マスタクロック周波数が低くても正常な
PLL動作が行われ、さらには再生クロック周波数に対
するマスタクロック周波数の比率が1より大きい程度で
も良好なエラーレートを確保できるようなディジタルP
LL装置の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディジタル
クロック再生装置によれば、クロック再生すべき入力信
号を所定のサンプリングクロックでサンプリングして得
られた入力データに基づいてエッジ位置を求め、該エッ
ジ位置と再生クロックとの間の位相誤差情報を出力する
位相検出手段と、この位相検出手段からの位相誤差情報
と再生クロック周期情報とに基づいて再生クロック情報
を出力するクロック発生手段と、上記位相検出手段から
の位相誤差情報と上記クロック発生手段からの再生クロ
ック情報とに応じて上記再生クロック周期情報を出力す
るクロック周期発生手段とを有して成ることにより、上
述の課題を解決する。
【0011】ここで、上記位相検出手段は、上記入力デ
ータを補間して得られた補間データを出力するように
し、上記再生クロック情報に応じて各再生クロックタイ
ミングでの補間データを選択して出力するデータ選択手
段を設けることが好ましい。この位相検出手段は、上記
入力データを直線補間して1サンプリング期間内にn個
(nは2以上の整数)の補間データを求め、上記エッジ
位置をこれらn個の補間データの何番目かで表すことが
考えられる。
【0012】また、上記サンプリングクロック周波数を
上記再生クロック周波数よりも低く設定し、上記クロッ
ク発生手段を1サンプリング期間内に2個以上の再生ク
ロック位置を含む上記再生クロック情報を出力するよう
に構成することが好ましい。このクロック周期発生手段
については、上記位相検出手段からの位相誤差情報を所
定期間に亘って加算した結果に応じて再生クロック周期
を調整し、上記再生クロック周期情報として出力するこ
とも考えられる。さらに、このクロック周期発生手段と
して、再生周波数がロックレンジ範囲内か否かのチェッ
クや、再生周波数の変動が少ないか否かのチェックや、
トラックジャンプ等のような動作状況に応じて、再生ク
ロック周期を適宜選択して出力することが望ましい。
【0013】
【作用】入力データに基づいてエッジ位置を補間等によ
り求め、このエッジ位置と再生クロックとの位相誤差に
より再生クロック周期を調整しながらクロック再生を行
っているため、再生すべきクロック周波数よりも低いサ
ンプリングクロックでも有効なPLL動作が行える。ま
た、ディジタルPLLのため、調整が不要であり、トラ
ックジャンプ等の動作状況に応じてPLL動作環境の変
更が行える。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例としてのディジタ
ルクロック再生装置の概略構成を示すブロック回路図で
ある。
【0015】この図1において、入力端子11にはクロ
ックを再生しようとするRF(高周波)入力信号のデー
タDIが供給されて、位相検出回路12に送られる。こ
の入力データDIは、所定のマスタクロックによりサン
プリングされたサンプル値のディジタルデータである。
位相検出回路12には、クロック発生回路13からのク
ロック情報CSが供給されて、上記入力データDIに対
応する信号波形のエッジ位置との間の位相誤差情報を表
すエッジ誤差情報PEGや、入力データの各サンプリング
間隔内にエッジが存在するか否かを示すエッジ存在情報
EEX等を出力する。エッジ誤差情報PEGはクロック発生
回路13及びクロック周期発生回路14に、またエッジ
存在情報EEXはクロック周期発生回路14にそれぞれ送
られる。クロック周期発生回路14は、再生クロックの
周期を表すクロック周期情報CPを発生し、クロック発
生回路13に送っている。
【0016】さらに、この図1に示すディジタルクロッ
ク再生装置においては、データ再生も行っている。すな
わち、位相検出回路12からは、サンプリング間のデー
タを補間して得られた補間データCDDが出力されて、デ
ータセレクタ15に送られている。このデータセレクタ
15には、クロック発生回路13からのクロック情報C
Sも供給されており、このクロック情報CSにより上記
補間データCDDの内の再生クロックタイミングのデータ
(すなわち、再生クロックで再サンプリングされたデー
タ)を選択して再生データDOを出力する。
【0017】このようなディジタルクロック再生装置あ
るいはディジタルPLLは、例えば図2に示すような装
置の一部回路として用いられる。この図2の入力端子2
1には、例えば、磁気テープや光ディスク等の記録媒体
から再生された信号、あるいは通信媒体等を介して伝送
された信号が供給されている。この入力信号は、アンプ
22を介し、必要に応じてアナログのイコライザ(等化
器)23を通って、いわゆるRF信号としてA/D(ア
ナログ/ディジタル)変換器24に送られている。この
A/D変換器24で所定のサンプリング周波数(マスタ
クロック周波数)でサンプリングされてディジタル信号
に変換され、これ以降はディジタル信号処理が施され
る。
【0018】A/D変換器24からのディジタル信号
は、必要に応じてディジタルイコライザ(等化器)25
やディジタル自動アシンメトリ補正回路26を通った
後、上記図1に示したようなディジタルPLL(ディジ
タルクロック再生装置)10に入力される。このディジ
タルPLL10では、上記必要に応じて等化され、アシ
ンメトリ補正された、もしくはされていないデータを、
非同期的に受け取り、その中に含まれるクロック成分を
抽出し、そのクロックに同期してデータを再サンプル
し、有効性を示す信号と共に復調器27に送っている。
【0019】次に、PLLの基本動作について、図3を
参照しながら説明する。一般にPLLに入力されるRF
信号に対して、所定のレベル(閾値レベル)によりエッ
ジが決定される。再生されるべきクロックは、このエッ
ジに同期することが必要とされ、PLLには、このエッ
ジに同期した再生クロックを発生することが要求され
る。しかし、実際にはRF信号のエッジとクロックとの
間に誤差分が生ずることより、この誤差分を訂正しなけ
ればならない。このため、RF信号のエッジと再生クロ
ックとのエッジとの差分を誤差信号として蓄積し、これ
によって同期をかけるようにする。
【0020】すなわち、図3の時刻t1 、t2 において
は、AのRF信号のエッジとBの再生クロックのエッジ
とが一致しているが、時刻t3 のRF信号のエッジで
は、再生クロックのエッジとの間にエッジ誤差PEGが生
じている。このエッジ誤差PEGを蓄積し、これにより、
同期がかかる。
【0021】ここで、本発明実施例のディジタルPLL
においては、A/D変換器24からのレベル情報を用い
ることにより、単なる2値的なサンプルに基づく時間情
報のみを用いたPLL動作よりも高い解像度を実現して
いる。
【0022】図4は、上記RF信号のような連続信号S
を所定周期Xでサンプリングすることによって得られた
データ列a、b、c、…から任意の時点の値yを復元す
ることを示している。これは、いわゆるサンプリング定
理により、連続信号Sの帯域が制限されている場合、そ
の上限周波数の半分以上の周波数で標本化(サンプリン
グ)すれば原信号Sを一意に復元することができるから
である。具体的には、復元したい点の回りのサンプル値
a、b、c、…に対していわゆる畳み込み演算を行うこ
とで、任意の点の値yを求めるわけである。
【0023】ところで、上述したような畳み込み演算を
行うことで原信号Sを完全に復元できるが、実際にはそ
のために要するサンプル点の数及び演算量は膨大なもの
になり、高速クロック再生には不向きであることを考慮
して、本実施例においては、演算が簡単で済む直線補間
を用いるようにしている。なお、低速クロック再生時に
は、上記畳み込み演算を行うようにしてもよい。
【0024】図5は、上記直線補間を用いて信号Sのエ
ッジを求める動作を説明するための図である。この図5
からも明らかなように、直線補間を行った場合は、必ず
しも全ての時点での値の復元ができるわけではないが、
上記エッジとなるいわゆるゼロクロス点(図中のP点
等)での誤差は、ある条件を満たすと非常に小さくする
ことができる。
【0025】この条件は、RF信号Sの最小繰り返し周
期(あるいは最小反転間隔の2倍)と、サンプリング間
隔(サンプリング周期)Xとに依存する。すなわち、最
小繰り返し周期に比較してサンプリング間隔Xが充分に
小さければ、エッジの位置について、ずれがあるものの
かなりの精度で復元できる。
【0026】このエッジ位置の計算法について、図6を
参照しながら説明する。この図6では、上記信号Sの最
小繰り返し周期を1に規格化して、周期1の正弦波を信
号Sとして用いている。サンプリング間隔Xの第1サン
プリング点xと第2サンプリング点x2 のそれぞれの値
(サンプル値)をy1 とy2 とするとき、本来の(原信
号Sの)エッジは0の位置となるはずであるが、直線近
似のためにずれが生じてx0 の位置となる。このx0
は、エッジ位置誤差であり、 x0 =(xy2 −x2 1 )/(y2 −y1 ) で示される。
【0027】ここで、周期1の正弦波の場合、 y1 = sin(2πx) y2 = sin(2πx2 ) = sin(2π(x+X)) となる。ただし、xの取り得る値は、 -1/2<x<1/2−X で、かつx0 が有効となるのは、 −X<x<0 の範囲である。
【0028】図7は、このエッジ位置誤差x0 をxに対
応させて示したものであり、横軸にxを、縦軸にx0
それぞれとっている。この図7において、xがとり得る
領域Rxは、上記 -1/2<x<1/2−X であり、この領域Rx内で直線近似がゼロクロスする領
域、あるいはx0 が存在する領域Rx0は、上記 −X<x<0 である。領域Rx内における上記領域Rx0以外の領域R
NZでは、ゼロクロスが起こらず、上記x0 は存在しな
い。
【0029】このx0 は、上記サンプリング間隔Xが大
きくなると、次第にクロスするxの領域が広がると同時
に、とり得るx0 の値も急速に増大する。Xは、 0<X<1/2 をとり得るが、上述したことより、Xが0.45を超え
るとエッジ位置誤差x0が非常に大きくなる可能性があ
る。このx0 が時間軸上のジッタとして、エッジ誤差を
計算するときに評価されるので、小さいほどよく、結果
として、Xは例えば0.45以下、実用的には0.4以
下にすることが望ましい。
【0030】本発明実施例のディジタルPLLでは、直
線近似で求めたx0 ないしは畳み込みで求めたエッジ位
置を、数字として表されるクロックとの差を誤差信号と
して用いることにより、同期をかけている。
【0031】次に、上記図1及び図8を参照しながら、
ディジタルPLL(ディジタルクロック再生装置)の具
体的な回路構成の一例について説明する。先ず、入力端
子11に入力される入力データDIは、上記所定のサン
プリング間隔X(サンプリング周期、すなわちマスタク
ロック周期TM )でサンプリングされて得られたディジ
タルサンプル値である。この入力データDIが供給され
る位相検出回路12は、上述した補間(直線近似)によ
りエッジ誤差情報PEG(上記x0 に相当)を求めるもの
である。具体的には、例えば直線補間により、サンプリ
ング間でn個(nは2以上の整数)のデータを求め、補
間されたデータ(補間データ)CDDを生成する。これら
のn個の補間データを用いて当該サンプリング周期間で
のエッジ(ゼロクロス)の有無を判断し、エッジ存在判
定情報EEXを出力すると共に、エッジの位置を求める。
このエッジ位置と、クロック発生回路13から得られる
クロック情報CSとを比較し、エッジ誤差情報PEGを生
成する。
【0032】ここで、図8に示す位相検出回路12の具
体例について説明する。入力端子11のディジタル入力
データDIは、位相検出回路12内の補間フィルタ(C
F)31に送られることにより、1サンプリング間隔
(マスタクロック周期TM )の間でn個の直線補間デー
タCDD0 、CDD1 、…、CDDn-1 が得られる。これらの
データ列CDD0 、CDD1 、…、CDDn-1 は、エッジ位置
検出部(EGD)32及びエッジ検出部(EEXD)33に送
られる。エッジ位置検出部(EGD)32は、上記エッジ
位置(上記ゼロクロス点)に相当する上記補間点の位置
情報(上記n個の補間点の内の何番目かを示す情報)E
Gを生成して、位相誤差演算部(PERG)34に送る。エ
ッジ検出部(EEXD)33は、サンプリング間にエッジが
存在するか否かを示すエッジ存在判定情報EEXを生成
し、位相誤差演算部(PERG)34及びクロック周期発生
回路14に送っている。位相誤差演算部(PERG)34
は、上記エッジ位置情報EG、エッジ存在判定情報EEX
及びクロック情報CSに基づき、エッジ位置とクロック
位置との差を位相誤差(エッジ誤差)情報PEGとして取
り出し、クロック発生回路13及びクロック周期発生回
路14に送っている。本具体例のディジタルPLLは、
この位相誤差(エッジ誤差)情報PEGを用いてクロック
周期発生回路14で生成されるクロック周期情報CPを
制御することにより、同期をかけるようにしている。
【0033】ここでサンプリングクロック(マスタクロ
ック)の周期をTM 、周波数をfM(=1/TM )と
し、再生クロックの周期をTCK、周波数をfCK(=1/
CK)とするとき、本実施例のディジタルPLLでは、 1.0<TM /TCK<2.0 あるいは、 1.0<fCK/fM <2.0 の関係を満足するものとしている。
【0034】上記関係を満足するマスタクロックと再生
クロックとの具体例を、図9に示している。すなわち、
図9のAに示すマスタクロックMCLKの1周期TM の間
に、Bに示す再生クロックCLK(周期TCK)のパルスが
1個又は2個ある(存在する)ことになる。この図9で
は、AのマスタクロックMCLKによるサンプリングのタイ
ミングをそれぞれtM1、tM2、…で示し、Bの再生クロ
ックCLKのパルスのタイミングをそれぞれt1 、t2
…で示している。
【0035】次に、図8のクロック発生回路13では、
クロック周期発生回路14からのクロック周期情報CP
を加算器(NCG)36及びラッチ回路(D−フリップフ
ロップ)37にて累積加算してゆくことによりクロック
情報CSを出力するものであるが、このとき上記誤差情
報PEGを用いて周期の調整を行いながら、クロック情報
CSを出力する。すなわち、クロック周期発生回路14
からのクロック周期情報CPは、上記再生クロック周期
CKの基本周期情報であり、このCPを基本周期として
誤差情報PEGで調整しながら、次の再生クロック位置を
計算して、クロック情報CSを生成する。このように常
に誤差情報PEGが影響するので、主にクロック情報CS
の位相に対して影響を与えることになる。クロック情報
CSは、図9のCに示すように、マスタクロックMCLKを
基準とする再生クロックCLKの位置を表すものであり、
サンプリング周期(マスタクロック周期)TM の間に存
在可能な再生クロックの個数(本実施例では最大2個)
に応じて並列化されたクロック値(クロック位置)情報
と、そのクロック値が有効であるか否かを表すクロック
有効情報CVとを有している。この他、位相検出回路1
2で情報CSを使い易くするために、クロックとクロッ
クとの間(クロック間隔)を示す情報を含ませてもよ
い。なお加算器(NCG)36は、サンプリングクロック
(マスタクロック)の間に何回か(本実施例では2回)
のデータ加算を行う必要があることから、サンプリング
クロックに対して同期はとられておらず、ラッチ回路
(D)37により同期がとられるようになっている。
【0036】次に、クロック周期発生回路14は、再生
クロックの基本周期情報(クロック周期情報)CPを生
成するためのものであり、クロック発生回路13からの
クロック情報CSの有効性と、位相検出回路11からの
エッジ誤差情報PEG及びエッジ存在判定情報EEXとに基
づいて、基本周期(CP)に対するずれ分を蓄積する。
これは各情報PEG及びEEXをずれ分として用い、クロッ
ク情報CS中のクロック有効情報CVに応じた基本カウ
ント条件に応じて基本周期CPを加えてゆき、元からの
ずれを蓄積してゆく。得られた周期情報CPを見ること
により、再生されたクロックの周波数が判明する。ま
た、このクロック周期発生回路14では、再生されたク
ロックが予め設定したロックレンジの範囲内に入ってい
るか否かのチェックを行い、誤動作等を防いだり、位相
のロック状況と組み合わせて基本周期の保存を行わせた
りし、これによって、例えばディスク再生装置における
トラックジャンプ時のRF信号欠落等の外乱に対して耐
性を持たせることができる。このクロック周期発生回路
15に、停止信号や、ロックレンジの制御信号等を与え
ることにより、ディジタルPLLの動作環境を変化させ
ることができる。この動作環境の制御は、上記誤差情報
PEGの値に掛け合わせる乗数によっても行える。
【0037】図8において、クロック周期発生回路14
のベースカウンタ(BC)42は、1サンプリングクロ
ック(マスタクロック)毎に1ずつカウントアップする
が、ラッチ回路(D−フリップフロップ)41を介して
供給されるクロック有効情報CVが“1”(有効)のと
きには、1サンプリング間隔(上記マスタクロック周期
M )内に2個の再生クロックが存在することになるの
で、2つカウントアップする。このカウント動作を充分
な長さに対して行い、再生クロックの何倍以内にマスタ
クロックがいくつあるかを調べるための基本情報とす
る。このベースカウンタ(BC)42からの出力信号BC
C は、該カウンタ42が一回りしたか否かを示す信号で
あり、この信号BCC を契機としてクロック周期発生回路
14が次のクロック周期CPを計算する。
【0038】基本(ベース)クロック周期生成器(BCP
G)46は、位相検出回路12から得られる上記エッジ
誤差情報PEGを加算してゆき、上記カウンタ42からの
出力信号BCC が入力されたときに、その加算値をクロッ
ク周期CPと加算し、基本クロック周期情報BCPとして
出力する。これにより、周波数のずれ分を蓄積すること
になる。この基本クロック周期情報BCPは、基本(ベー
ス)クロック周期レジスタ(BCPR)45、クロック周期
セレクタ(CPS)48、ロックレンジチェッカ(LRCK)
53及び周波数ロックチェッカ(FLCK)54にそれぞれ
送られている。
【0039】ロックレンジチェッカ(LRCK)53は、上
記基本クロック周期情報BCPの値が予め与えられたロッ
クレンジ内にあるか否かを判別し、その結果をロックレ
ンジチェック良好判別信号LRCKOKとして出力する。この
判別信号LRCKOKは、基本クロック周期レジスタ(BCPR)
45及びクロック周期セレクタ(CPS)48にそれぞれ
送られる。これは、ロックできない信号が入力されてい
る場合に、中心周波数に対応する周期(基準周期Trf
を基本再生クロック周期として出力するような制御を行
わせるために使用できる。
【0040】周波数ロックチェッカ(FLCK)54は、上
記ベースカウンタ(BC)42のカウント一巡動作が数
回行われる間に、上記基本クロック周期情報BCPの値の
変動が少ないか否かのチェックを行い、その結果を判別
信号FLCKOKとして出力する。この判別信号FLCKOKは、基
本クロック周期レジスタ(BCPR)45に送られる。これ
により、ディジタルPLLの周波数引き込みが充分に行
われているかがわかり、ロック状況がわかる。
【0041】位相ロックチェッカ(PLCK)52は、位相
検出回路12からのエッジ誤差情報PEGと、ラッチ回路
(D−フリップフロップ)51を介して得られるエッジ
存在判定情報EEXとを用いて、位相がクロック位置近傍
に集中しているか否かをある程度の期間で判断し、集中
していれば判別信号PLCKOKを出力する。この判別信号PL
CKOKも基本クロック周期レジスタ(BCPR)45に送られ
る。この信号PLCKOKは、上記周波数ロックチェックの判
別信号FLCKOKと共に用いることにより、ディジタルPL
Lがロックしているか否かを判断するために用いること
ができる。
【0042】次に、基本(ベース)クロック周期レジス
タ(BCPR)45は、上記基本クロック周期情報BCPの記
憶を行う。すなわち、上記各判別信号LRCKOK、FLCKOK、
PLCKOKの全てが良好(OK)であるとき、ディジタルP
LLはロックしているので、そのときの基本クロック周
期情報BCPを記憶しておくことにより、突発現象である
例えばトラックジャンプ等のときに、ディジタルPLL
の動作を急激に変化させることなく、上記記憶された情
報を用いることにより、突発現象を無視することができ
る。この基本クロック周期レジスタ(BCPR)45から読
み出された出力信号BCPRO は、クロック周期セレクタ
(CPS)48に送られている。
【0043】クロック周期セレクタ(CPS)48は、基
準クロック周期発生器(RCPG)47からのPLLの動作
中心周波数(基準周波数)に対応する基準周期Trfを表
す情報(基準クロック周期情報)RCPと、上記基本クロ
ック周期レジスタ出力BCPROと、上記基本クロック周期
情報BCPとの三者の内のいずれか1つを、トラックジャ
ンプ信号TRJ及び上記ロックレンジチェック良好判別信
号LRCKOKに基づいて選択して、上記クロック周期情報C
Pとして出力するものである。すなわち、判別信号LRCK
OKが“0”(不良、NG、ロックレンジ外)の場合に
は、トラックジャンプ信号TRJの状況にかかわらず、上
記基準クロック周期発生器(RCPG)47からの基準周期
rfを示す基準クロック周期情報RCPを選択してクロッ
ク周期情報CPとして取り出す。判別信号が“1”(良
好、OK、ロックレンジ内)の場合には、トラックジャ
ンプ信号TRJに応じて、該信号TRJが“0”(トラック
ジャンプ以外)のとき基本クロック周期生成器(BCPG)
46からの基本クロック周期情報BCPを選択してクロッ
ク周期情報CPとして取り出し、信号TRJが“1”(ト
ラックジャンプ中)のとき基本クロック周期レジスタ
(BCPR)45に蓄えられているクロック周期情報(レジ
スタ出力信号)BCPRO を選択してクロック周期情報CP
として取り出す。なお、トラックジャンプ信号TRJは、
ディスク再生装置等のヘッドをジャンプ移動させる際の
信号であるが、一般的には、PLL動作を一時的に停止
させたい状況を示す信号を用いることができる。
【0044】なお、図8のクロック周期発生回路14内
の各ラッチ回路(D−フリップフロップ)41、43、
44、51は、マスタクロックにより動作し、時間合わ
せのために用いられている。
【0045】次に、データセレクタ15においては、上
記位相検出回路12で生成された補間データ列CDD0
CDD1 、…、CDDn-1 を、ラッチ回路(D−フリップフ
ロップ)38を介してセレクタ39に送ると共に、クロ
ック発生回路13で生成されたクロック(位置)情報C
Sを該セレクタ39に送っている。セレクタ39は、上
記データ列CDD0 、CDD1 、…、CDDn-1 をクロック情
報CSにより選択し、データ出力DO0 、DO1 として
出力すると共に、データ有効情報DOVを出力してい
る。
【0046】ここで、図9のDは、このディジタルPL
Lでの主要動作を説明するためのものである。すなわ
ち、この図9のDにおいて、元のRF信号Sが図9のA
のマスタクロックMCLKの各タイミングtM1、tM2、…で
サンプリングされ、得られたサンプル値のディジタルデ
ータが上記入力データDIとして上記位相検出回路12
に入力される。この入力データDIのサンプリング間を
直線補間してn個の補間データである上記CDD0 、CDD
1 、…、CDDn-1 を求め、これらの補間データCDD0
CDD1 、…、CDDn-1 の値から上記エッジ位置を求め
る。図9のDに示す具体例では、時刻t1 ’、t4 ’、
8 ’等がエッジ位置であり、このエッジが存在するサ
ンプリング間のエッジ存在判定情報EEXが“1”となる
(図9のE参照)。図9の時刻t1 ’のエッジは、再生
クロックタイミングt1 と一致しており、位相誤差PEG
は0となっている。時刻t4 ’エッジと再生クロックタ
イミングt4 との間の誤差PEGは非0の値(t4
4 ’)となっており、この位相誤差分が時刻t4 以降
のクロック周期情報CPに影響を与えることになる。こ
のようにしてクロック周期情報CPが調整されながら上
記クロック発生回路13にて累積加算されることで、再
生クロックCLK の各タイミング(t1 、t2 、…)が、
マスタクロックMCLKに対する再生クロック位置の情報
(CS)として計算されて求められる。このクロック位
置情報(CS)は、再生クロック位置が上記n個の補間
データCDD0 、CDD1 、…、CDDn-1 の何番目かを示す
情報であり、再生クロックの2個分を並列的に表すもの
であるが、1サンプリング期間(マスタクロック周期T
M )内に再生クロックが2個入るときと1個しか入らな
いときとが生ずることより、クロック有効情報CVを設
けて、2個のときCV=“1”、1個のときCV=
“0”としている(図9のC参照)。上記データセレク
タ15は、上記n個の補間データCDD0 、CDD1 、…、
CDDn-1 の内、上記クロック情報CSに基づく各再生ク
ロック位置のデータを選択して、2個のデータDO0
DO1 として出力するが、サンプリング期間(TM )内
に再生クロックが1個しか入らないときにはデータDO
0 のみが有効で、データDO1 は無効となるから、デー
タ有効情報DOVを“0”とする。すなわち、データ有
効情報DOVが“1”のときには、2個の出力データD
0 、DO1 が共に有効であり、DOVが“0”のとき
にはデータDO1 が無効で、データDO0 のみが有効と
なる。
【0047】以上のようにして、再生すべきクロック周
波数(fCK)よりも低いマスタクロック(周波数fM
を用いても、正常なディジタルPLL動作が可能とな
り、ディジタルPLL回路の動作周波数を低く抑えて、
高速素子の不要な安価な回路で済む。また、ディジタル
PLLであることより、調整が不要で、動作環境をPL
L動作中に変更できる。また、再生データとして、多値
のレベル出力が可能であり、例えばビタビ復調器等に送
るのに適した再生出力を得ることができる。
【0048】ここで、本発明の上記実施例を、光ディス
ク再生装置に適用した具体例について説明する。このと
きの基本パラメータとして、チャンネルクロック周波数
(上記再生クロック周波数fCK)を60MHzとし、光学
系の光学遮断周波数を11M〜12MHzとし、変調信号
の最小反転間隔Tmin を5TCKとしたときの各周波数の
関係を、図10に示している。この結果、必要帯域は、
11M〜12MHz以下で、かつ一番短いとされる周期で
ある上記Tmin に対応する周波数が6MHzであるので、
上述したように直線補間を用いる場合、上記図6、図7
と共に説明したXについての評価を考慮して、0.4と
するときには、サンプリングクロックの最小値fMmin
約30MHzとなる。これは最小であるので、実際のサン
プリングクロック周波数fM としては、ある程度の余裕
を見て、35MHz程度が妥当と考えられる。
【0049】このように、サンプリングクロック周波数
M (35MHz)が再生すべきクロック周波数fCK(6
0MHz)よりも低く、いわゆるサブサンプリング状態に
なっていても、上述したような1サンプリング間隔内で
2個のクロック位置情報を並列化して扱うことにより、
有効なディジタルPLL動作を実現できる。
【0050】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、例えば入力データのサンプリング周波
数(マスタクロック周波数)fM と再生クロック周波数
CKとの関係(比率)fM /fCKは、1/2以下として
もよく、あるいは1以上としてもよい。また、位相検出
回路12での補間に、通常の畳み込み補間を用いるよう
にしてもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において種々の変更が可能であることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るディジタルクロック再生装置によれば、所定サ
ンプリング周期で与えられる入力データに基づいてエッ
ジ位置を求め、該エッジ位置と再生クロックとの間の位
相誤差情報と再生クロック周期情報とに基づいて再生ク
ロック情報を求め、上記位相誤差情報と上記再生クロッ
ク情報とに応じて上記再生クロック周期情報を出力する
PLL構成を用いているため、再生すべきクロック周波
数よりも低いサンプリングクロックでも有効なPLL動
作が行える。従って、PLL回路に高速素子を用いなく
ともよく、回路構成を簡略化でき、コストダウンが図れ
る。また、ディジタルPLLのため、調整が不要であ
り、トラックジャンプ等の動作状況に応じてPLL動作
環境の変更が行える。
【0052】さらに、上記位相検出の際に上記入力デー
タを補間して得られた補間データを出力するようにし、
上記再生クロック情報に応じて各再生クロックタイミン
グでの補間データを選択して出力するような構成とする
ことにより、レベルを考慮した出力を得ることができ、
後段側で例えばいわゆるビタビ復調を行わせる場合に好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例としてのディジタルクロ
ック再生装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図2】該実施例のディジタルクロック再生装置が適用
される装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図3】ディジタルPLLの動作原理を説明するための
図である。
【図4】畳み込み演算によるデータ復元動作を説明する
ための図である。
【図5】エッジ位置を直線補間により検出する動作を説
明するための図である。
【図6】直線補間によるエッジ位置の計算を説明するた
めの図である。
【図7】直線補間により求めたエッジ位置の誤差を示す
図である。
【図8】本発明に係る一実施例としてのディジタルクロ
ック再生装置のより具体的な構成の一例を示すブロック
回路図である。
【図9】該実施例の動作を説明するための図である。
【図10】該実施例を光ディスク再生装置に適用した具
体例における周波数関係を示す図である。
【符号の説明】
11・・・・・RF信号(入力データ)入力端子 12・・・・・位相検出回路 13・・・・・クロック発生回路 14・・・・・クロック周期発生回路 15・・・・・データセレクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック再生しようとする入力信号を所
    定のサンプリングクロックでサンプリングして得られた
    入力データに基づいてエッジ位置を求め、該エッジ位置
    と再生クロックとの間の位相誤差情報を出力する位相検
    出手段と、 この位相検出手段からの位相誤差情報と再生クロック周
    期情報とに基づいて再生クロック情報を出力するクロッ
    ク発生手段と、 上記位相検出手段からの位相誤差情報と上記クロック発
    生手段からの再生クロック情報とに応じて上記再生クロ
    ック周期情報を出力するクロック周期発生手段とを有し
    て成ることを特徴とするディジタルクロック再生装置。
  2. 【請求項2】 上記位相検出手段は、上記入力データを
    補間して得られた補間データを出力し、 上記再生クロック情報に応じて各再生クロックタイミン
    グでの補間データを選択して出力するデータ選択手段を
    設けることを特徴とする請求項1記載のディジタルクロ
    ック再生装置。
  3. 【請求項3】 上記位相検出手段は、上記入力データを
    直線補間して1サンプリング期間内にn個(nは2以上
    の整数)の補間データを求め、上記エッジ位置をこれら
    n個の補間データの何番目かで表すことを特徴とする請
    求項1又は2記載のディジタルクロック再生装置。
  4. 【請求項4】 上記サンプリングクロック周波数を上記
    再生クロック周波数よりも低く設定し、 上記クロック発生手段は、1サンプリング期間内に2個
    以上の再生クロック位置を含む上記再生クロック情報を
    出力することを特徴とする請求項1、2又は3記載のデ
    ィジタルクロック再生装置。
  5. 【請求項5】 上記クロック周期発生手段は、上記位相
    検出手段からの位相誤差情報を所定期間に亘って加算し
    た結果に応じて再生クロック周期を調整し、上記再生ク
    ロック周期情報として出力することを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載のディジタルクロック再生装置。
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