JPH06337983A - 自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で、かつ簡単に前方コラム体の引
き出し及び押し込み時における回動を阻止することので
きる自動販売機を提供する。 【構成】 商品収納室３の内側面に配設された固定レー
ルに嵌合され、前後方向に摺動可能な側部スライドレー
ル８に取り付けられた保持板６に前方コラム体１を左右
方向に回動自在に保持させる。また、この保持板６に、
前方コラム体１の後端に係止してこの前方コラム体１を
回動不能とする係止爪１４と、この係止爪１４の後方に
形成されたストッパ部１９とを有するロック板１１を、
係止爪１４が前方コラム体１に係止するようにバネ１７
により付勢してスライド可能に装着する。そして、この
ロック板１１を前方コラム体１と共に引き出し、ストッ
パ部１９がストッパ１８と当接した以後は前方コラム体
１のみを引き出させて係止爪１４との係止を解除し、前
方コラム体１の回動を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、商品収納室内に複数の
商品収納コラムを備えてなる商品コラム体を前後に配設
した自動販売機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動販売機には、商品収納室内に
複数の商品収納コラムを備えてなる商品コラム体を前後
に配設したものがある。そして、このような自動販売機
においては、例えば特開昭５３−８０２９８号公報に示
されるもののように、前方の商品コラム体（以下前方コ
ラム体という）を前方に引出し自在に取付けたものがあ
る。

【０００３】そして、前方コラム体に商品を収納する場
合は、前扉を開放して商品を収納し、また後方の商品コ
ラム体（以下後方コラム体という）に商品を収納する場
合には、前扉を開放した後、図６に示すように前方コラ
ム体１を自動販売機本体（以下本体という）２内部に形
成された商品収納室３から前方に引き出す。この後、前
方コラム体１を矢印に示すように回動させ、後方コラム
体４の前方を開放して商品を収納するようにしている。

【０００４】なお、同図において、１ａ，４ａは前方コ
ラム体１及び後方コラム体４を形成する複数の商品収納
コラム、５は前扉、６は前端にヒンジ結合して配設した
ヒンジ部材７により前方コラム体１を左右方向に回動自
在に保持する一方、本体２にスライド可能に保持されて
いるコラム体保持板である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の自動販売機では、前方コラム体を引き出す際、図
７に示すように、前方コラム体１が商品収納室３内にあ
るときに回動して商品収納室３の側壁にぶつかり、前方
コラム体１が破損してしまうことがあった。

【０００６】また、後方コラム体に商品を収納した後、
前方コラム体を商品収納室３内に押し込む際に、図８に
示すように前方コラム体１が回動して前扉５にぶつか
り、前方コラム体１及び前扉５を破損してしまうことが
あった。

【０００７】このため、従来は、例えばコラム体保持板
にロック機構を設け、前方コラム体を引き出した後にロ
ック機構を解除し、前方コラム体を押し込む際にロック
するようにしていた。しかし、これでは構造が複雑とな
るだけでなく、商品収納に手間がかかるという問題点が
あった。

【０００８】本発明は、簡単な構造で、かつ簡単に前方
コラム体の引き出し及び押し込み時における回動を阻止
することのできる自動販売機を提供することを目的とす
るものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、横方向に並設
された複数の商品収納コラムを備えてなる商品コラム体
を本体に形成した商品収納室内に前後に配設した自動販
売機において、 前記商品収納室の内側面に配設された
固定レールと、前記固定レールに嵌合すると共に前後方
向に摺動可能とされた側部スライドレールと、前記側部
スライドレールに取り付けられ、前方の前記商品収納コ
ラム体を左右方向に回動自在に保持する保持板と、前記
前方の商品収納コラム体の後端に係止して該商品収納コ
ラム体を回動不能とする係止爪と、この係止爪の後方に
形成された係止部とを有すると共に、前記係止爪が該商
品収納コラム体に係止するようにバネにより付勢されて
前記保持板にスライド可能に装着される一方、前記商品
収納コラム体と共に引き出されて前記係止部が本体と当
接した以後は該商品収納コラム体のみを引き出させて前
記係止爪との係止を解除するロック部材とを備えたもの
である。

【００１０】

【作用】この構成により、商品収納室の内側面に配設さ
れた固定レールに嵌合され、前後方向に摺動可能な側部
スライドレールに取り付けられた保持板に前方の商品収
納コラム体を左右方向に回動自在に保持させることがで
きる。

【００１１】また、この保持板に、前方の商品収納コラ
ム体の後端に係止してこの商品収納コラム体を回動不能
とする係止爪と、この係止爪の後方に形成された係止部
とを有するロック部材を、係止爪が商品収納コラム体に
係止するようにバネにより付勢してスライド可能に装着
することができる。

【００１２】そして、このロック部材を商品収納コラム
体と共に引き出し、係止部が本体と当接した以後は商品
収納コラム体のみを引き出させて係止爪との係止を解除
して、商品収納コラム体の回動を可能とすることができ
る。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１４】図１は、本発明の一実施例に係る自動販売
機の前方の商品収納コラム体を前方に引き出す様子を示
す斜視図、図２はその要部平面断面図、図３はその要部
側面断面図である。なお、図１，２，３において、図６
と同一符号は、同一または相当部分を示している。

【００１５】図１，２，３において、８は保持板である
コラム体保持板６の側面に取り付けられた上下一対のス
ライドレールである。そして、このスライドレール８
は、本体１の商品収納室３側の内側面に配設されている
側部固定レール９に嵌合されて前後方向にスライド（摺
動）可能とされたものであり、コラム体保持板６はこの
スライドレール９を介して本体２に前後方向にスライド
可能な状態で取付けられている。

【００１６】なお、本実施例においては、このスライド
レール８は、後述する図４に詳細に図示するようにコラ
ム体保持板６に取り付けられる主スライドレール８ａ
と、この主スライドレール８ａを摺動自在に保持する補
助スライドレール８ｂとにより構成されている。

【００１７】そして、コラム体保持板６と共に前方コラ
ム体１が引き出されると、この前方コラム体１が所定の
位置まで引き出されるまでは、この前方コラム体１と共
に主スライドレール８ａ及び補助スライドレール８ｂが
側部固定レール９に保持されながら引き出されるように
なっている。

【００１８】また、前方コラム体１が所定の位置まで引
き出されると、補助スライドレール８ｂの後端が側部固
定レール９の先端に係止するようになり、この位置で補
助スライドレール８ｂの引き出しが終了し、この後は前
方コラム体１と共に主スライドレール８ａのみが補助ス
ライドレール８ｂに保持されながら引き出されるように
なっている。

【００１９】一方、１１は、前方コラム体１の引き出し
及び押し込み時の回動を不能とするためにコラム体保持
板６にスライド可能に装着されているロック板であり、
このロック板１１の本体１１ａ前部の上部にはコラム体
保持板６に固定された２本の第１ガイドピン１２を遊嵌
する２つの第１ガイド孔１３が横方向に形成されてい
る。そして、このように第１ガイドピン１２を第１ガイ
ド孔１３にそれぞれ遊嵌することにより、ロック板１１
は前後方向にスライド可能となっている。

【００２０】また、このロック板１１の、例えば上端中
央には前方コラム体１の後端に形成された係止部１ａに
係脱自在に係止する係止爪１４が突設されている。そし
て、このロック板１１は係止爪１４を前方コラム体１の
係止部１ａに係止することにより、前方コラム体１の回
動を不能とするようにしている。なお、６ａは、係止爪
１４を貫通させるようコラム体保持板６に形成された貫
通孔である。

【００２１】ところで、このロック板１１の前端の下部
には、コラム体保持板６に取り付けられた第２ガイドピ
ン１５を遊嵌する第２ガイド孔１６が形成されている。
ここで、この第２ガイドピン１５は、一端がロック板１
１に固定されたバネ１７の他端を係止するためのもので
ある。そして、このバネ１７により、通常ロック板１１
は係止爪１４が前方コラム体１の係止部１ａに係止する
ように付勢された状態でコラム体保持板６に装着されて
いる。

【００２２】さらに、この係止爪１４の後方、例えばロ
ック板１１の後端には本体側壁２ａに設けられたストッ
パ１８に係止されるストッパ部１９が形成されており、
このストッパ部１９がストッパ１８に係止されるまで
は、前方コラム体１を引き出すと、この前方コラム体１
と共にロック板１１が引き出されるようになっている。

【００２３】そして、ストッパ部１９がストッパ１８に
係止されると、以後前方コラム体１のみが、第１ガイド
孔１３に沿って第１ガイドピン１２を摺動させながら、
かつバネ１７に抗しながら移動するコラム体保持板６と
共に前方に引き出されるようになっている。

【００２４】これにより、やがて係止爪１４から前方コ
ラム体１の係止部１ａが外れ、前方コラム体１を回動さ
せることができるようになっている。なお、このとき、
第１ガイドピン１２は第１ガイド孔１３の前端に当たる
ようになっており、これにより前方コラム体１は係止を
解除する距離だけ移動するようになっている。

【００２５】ところで、前方コラム体１を回動した後、
前方コラム体１から手を離すと、コラム体保持板６はバ
ネ１７により後方に戻り、これにより前方コラム体１も
後方に戻るようになっている。一方、係止爪１４の上面
前端部には、このように後方に戻った状態で元の状態に
戻す方向に回動される前方コラム体１の係止部１ａに当
たる傾斜面１４ａが形成されている。

【００２６】これにより、後方コラム体４に対する商品
の収納が終了した後、前方コラム体１を逆方向に回動さ
せると、前方コラム体１の係止部１ａが係止爪１４の傾
斜面１４ａに当たり、前方コラム体１は傾斜面１４ａに
沿ってバネ１７に抗しながらコラム体保持板６と共に前
方に移動し、傾斜面１４ａを過ぎるとバネ１７により引
かれて係止爪１４に係止されるようになっている。

【００２７】そして、このように構成された自動販売機
に商品を収納する場合、例えば前方コラム体１に商品を
収納する場合には、前扉２を開放し、この前方コラム体
１の商品収納コラム１ａに前方より商品を収納する。

【００２８】また、後方コラム体４に商品を収納する場
合には、前扉２を開放し、次に主スライドレール８ａ及
び補助スライドレール８ｂを引き出しながらコラム体保
持板６を介して前方コラム体１を引き出す。

【００２９】そして、この際、前方コラム体１と共にロ
ック板１１も引き出され、やがて前方コラム体１が所定
の位置まで引き出されると、ロック板１１のストッパ部
１９が本体２に設けられたストッパ１８に係止され、ロ
ック板１１の引き出しが停止される。

【００３０】この後、前方コラム体１をさらに引っ張る
と、図４，図５に示すようにコラム体保持板６は第１ガ
イドピン１２を第１ガイド孔１３に沿って移動させなが
ら、またバネ１７のバネ力に抗しながら前方に移動し、
これにより前方コラム体１の係止部１ａからロック板１
１の係止爪１４が外れる。

【００３１】そして、このようにして係止爪１４が外れ
た前方コラム体１を回動させて、前方が開放された後方
コラム体４に商品を収納する。なお、前方コラム体１を
回動させた後、手を離すとコラム体保持板６はバネ１７
により後方に引き戻される。

【００３２】この後、後方コラム体４に対する商品の収
納が終了して前方コラム体１を逆方向に回動させると、
やがて前方コラム体１の係止部１ａが係止爪１４の傾斜
面１４ａに当たるようになる。これにより、前方コラム
体１は、傾斜面１４ａに沿ってバネ１７に抗しながら前
方に移動し、傾斜面１４ａを通過した後はバネ１７に引
かれて係止爪１４に係止される。

【００３３】このように、保持板６にスライド可能に装
着されたロック板１１をバネ１７にて付勢し、ロック板
１１に設けた係止爪１４を前方コラム体１の後端に形成
された係止部１ａに係止して前方コラム体１を回動不能
とすることができる。

【００３４】そして、引出時には、このロック板１１を
前方コラム体１と共に引き出し、ストッパ部１９が本体
２のストッパ１８と当接した以後は前方コラム体１のみ
をスライドさせて係止爪１４との係止を自動的に解除す
ることにより、前方コラム体１を回動可能とすることが
できる。

【００３５】さらに、前方コラム体１の押し込み時に
は、前方コラム体１を逆方向に回動させることにより前
方コラム体１を係止爪１４に自動的に係止させて、回動
不能とすることができる。

【００３６】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、保持板に
ロック部材をスライド可能に設け、前方コラム体の引き
出し及び押し込み時にはロック部材の係止爪により前方
の商品収納コラム体の回動を不能とし、商品収納コラム
体を引き出して回動した際にのみ係止を解除することが
できる。したがって、このように保持板にロック部材を
スライド可能に設けるという簡単な機構で、簡単に前方
コラム体の引き出し及び押し込み時における回動を阻止
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る自動販売機の前方の商
品収納コラム体を前方に引き出す様子を示す斜視図。

【図２】上記自動販売機の要部平面断面図。

【図３】上記自動販売機の要部側面断面図。

【図４】上記自動販売機の前方の商品収納コラム体を引
き出した様子を示す要部側面断面図。

【図５】上記前方の商品収納コラム体を引き出して回動
させる様子を示す要部平面断面図。

【図６】従来の自動販売機の前方の商品収納コラム体を
回動した様子を示す平面断面図。

【図７】上記前方の商品収納コラム体が引き出される途
中で回動する様子を示す図。

【図８】上記前方の商品収納コラム体が押し込まれる途
中で回動する様子を示す図。

【符号の説明】

１ 前方コラム体 ４ 後方コラム体 ６ コラム体保持板 １１ ロック板 １４ 係止爪

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 横方向に並設された複数の商品収納コラ
   ムを備えてなる商品コラム体を本体に形成した商品収納
   室内に前後に配設した自動販売機において、 前記商品収納室の内側面に配設された固定レールと、 前記固定レールに嵌合すると共に前後方向に摺動可能と
   された側部スライドレールと、 前記側部スライドレールに取り付けられ、前方の前記商
   品収納コラム体を左右方向に回動自在に保持する保持板
   と、 前記前方の商品収納コラム体の後端に係止して該商品収
   納コラム体を回動不能とする係止爪と、この係止爪の後
   方に形成された係止部とを有すると共に、前記係止爪が
   該商品収納コラム体に係止するようにバネにより付勢さ
   れて前記保持板にスライド可能に装着される一方、前記
   商品収納コラム体と共に引き出されて前記係止部が本体
   と当接した以後は該商品収納コラム体のみを引き出させ
   て前記係止爪との係止を解除するロック部材とを備えた
   ことを特徴とする自動販売機。