JPH06337195A - 2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト - Google Patents
2槽式アーク炉の排ガス処理ダクトInfo
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- JPH06337195A JPH06337195A JP14680093A JP14680093A JPH06337195A JP H06337195 A JPH06337195 A JP H06337195A JP 14680093 A JP14680093 A JP 14680093A JP 14680093 A JP14680093 A JP 14680093A JP H06337195 A JPH06337195 A JP H06337195A
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- duct
- exhaust gas
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 2基の炉を交互に溶解、予熱に使用する2槽
式アーク炉の排ガス処理ダクトにおいて、予熱炉の排ガ
スの排出口と集塵装置を連結する排出ダクトの途中にス
クラップキャッチャーを設けて排出ダクト内に吸引され
るスクラップを捕集し、排出ダクト内のスクラップの堆
積に伴うダクト断面積の狭小化を防止してダクトの必要
断面積を常時確保することにより十分な予熱排ガスを予
熱側のアーク炉に流し、スクラップ予熱効率を高めて生
産性の向上、生産コストの低減を図る。 【構成】 2基の炉を交互に溶解、予熱に使用する2槽
式アーク炉が予熱ガス導入ダクトで連結され、溶解炉側
の予熱ガス排出口に蓋ないしはバルブ、予熱炉側の予熱
ガスの排出口には集塵機への連結ダクトとスクラップキ
ャッチャーを備えている。
式アーク炉の排ガス処理ダクトにおいて、予熱炉の排ガ
スの排出口と集塵装置を連結する排出ダクトの途中にス
クラップキャッチャーを設けて排出ダクト内に吸引され
るスクラップを捕集し、排出ダクト内のスクラップの堆
積に伴うダクト断面積の狭小化を防止してダクトの必要
断面積を常時確保することにより十分な予熱排ガスを予
熱側のアーク炉に流し、スクラップ予熱効率を高めて生
産性の向上、生産コストの低減を図る。 【構成】 2基の炉を交互に溶解、予熱に使用する2槽
式アーク炉が予熱ガス導入ダクトで連結され、溶解炉側
の予熱ガス排出口に蓋ないしはバルブ、予熱炉側の予熱
ガスの排出口には集塵機への連結ダクトとスクラップキ
ャッチャーを備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属材料の溶解、溶融金
属の精錬等に使用される2基のアーク炉で、溶解と予熱
を交互に繰り返し、排ガスの熱量の有効利用を図る2槽
式アーク炉の排ガス処理ダクトに関する。
属の精錬等に使用される2基のアーク炉で、溶解と予熱
を交互に繰り返し、排ガスの熱量の有効利用を図る2槽
式アーク炉の排ガス処理ダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料の溶解、溶融金属の精錬等に使
用されるアーク炉は主に電気エネルギーを使用してお
り、その目的であるスクラップの溶解・精錬に必要なエ
ネルギーに対して130〜150%のエネルギーを投入
し、30〜50%は活用されずに排出されていた。この
中の大半はアーク炉より排出される排ガスの顕熱であ
り、この排ガスの顕熱の有効活用の成否がアーク炉の操
業にとって重要な課題であった。
用されるアーク炉は主に電気エネルギーを使用してお
り、その目的であるスクラップの溶解・精錬に必要なエ
ネルギーに対して130〜150%のエネルギーを投入
し、30〜50%は活用されずに排出されていた。この
中の大半はアーク炉より排出される排ガスの顕熱であ
り、この排ガスの顕熱の有効活用の成否がアーク炉の操
業にとって重要な課題であった。
【0003】このため、排ガスの顕熱の有効活用の手段
として、特公昭59−52359号公報に記載のように
アーク炉と別設した予熱槽を設け、ここでスクラップを
事前に排ガスで予熱するスクラッププレヒートシステム
が提案されている。本システムにより、排ガスの顕熱の
回収は可能となったが、排ガスを予熱槽まで導くダクト
長さが長くなり、さらにダクトは強度維持のため水冷さ
れており排ガスが予熱槽に達する時点では排ガス温度が
低下し十分な排ガス顕熱の回収ができないのが実状であ
った。また油などの付着したスクラップを800℃以下
の排ガスで予熱すると臭いや白煙を発生するという現象
が生じ、公害対策上も好ましくなかった。
として、特公昭59−52359号公報に記載のように
アーク炉と別設した予熱槽を設け、ここでスクラップを
事前に排ガスで予熱するスクラッププレヒートシステム
が提案されている。本システムにより、排ガスの顕熱の
回収は可能となったが、排ガスを予熱槽まで導くダクト
長さが長くなり、さらにダクトは強度維持のため水冷さ
れており排ガスが予熱槽に達する時点では排ガス温度が
低下し十分な排ガス顕熱の回収ができないのが実状であ
った。また油などの付着したスクラップを800℃以下
の排ガスで予熱すると臭いや白煙を発生するという現象
が生じ、公害対策上も好ましくなかった。
【0004】これらの課題と問題点を解決すべくスクラ
ップの予熱を高温の排ガスで実施し、スクラップに付着
した油分などにより発生する臭いや白煙を完全に熱分解
させる技術として2槽(ツウイン・ベッセル)式アーク
炉が知られている。これは2基のアーク炉を交互に溶解
・予熱を繰り返して操業し、溶解操業中のアーク炉から
でる高温の排ガスを他方のアーク炉に導入してスクラッ
プの高温予熱を行う方式である。
ップの予熱を高温の排ガスで実施し、スクラップに付着
した油分などにより発生する臭いや白煙を完全に熱分解
させる技術として2槽(ツウイン・ベッセル)式アーク
炉が知られている。これは2基のアーク炉を交互に溶解
・予熱を繰り返して操業し、溶解操業中のアーク炉から
でる高温の排ガスを他方のアーク炉に導入してスクラッ
プの高温予熱を行う方式である。
【0005】この方式に関連した技術として特願平4−
173966号公報に記載の改良技術が提案されてい
る。特願平4−173966号公報では2基のアーク炉
を連結する排ガスダストを内部にダストが堆積しにくく
するために傾斜をつけ、さらに排ガスの導入口ないし排
出口の必要面積を確保するためのスラグ等の破砕・切断
装置を具備することにより安定したガス流れを確保し、
予熱効率を向上するものである。
173966号公報に記載の改良技術が提案されてい
る。特願平4−173966号公報では2基のアーク炉
を連結する排ガスダストを内部にダストが堆積しにくく
するために傾斜をつけ、さらに排ガスの導入口ないし排
出口の必要面積を確保するためのスラグ等の破砕・切断
装置を具備することにより安定したガス流れを確保し、
予熱効率を向上するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このような
2槽式アーク炉の改善技術においては、予熱炉の予熱用
ガスの排出口に連結する排出ダクト内に予熱炉内に充填
されたスクラップの一部が吸引されて堆積し、ダクトの
断面積が縮小されてしまい排ガス流れに対して抵抗増加
となり十分な予熱用ガスが予熱炉に流れなくなるという
問題が生じる。また排ガス流れを確保するために、定期
的にダクト内に堆積したスクラップを取り除くという重
筋作業を実施しなければならないという問題も生じる。
本発明の目的は、予熱用ガスの排出口に連結する排出ダ
クトに吸引されたスクラップを特定の箇所で捕集するこ
とにより、ダクト内でのスクラップ堆積を防止して安定
したガス流れを確保するとともに、ダクト内に堆積した
スクラップの除去作業を行う必要がないようにする2槽
式アーク炉の排ガス処理ダクトを提供するものである。
2槽式アーク炉の改善技術においては、予熱炉の予熱用
ガスの排出口に連結する排出ダクト内に予熱炉内に充填
されたスクラップの一部が吸引されて堆積し、ダクトの
断面積が縮小されてしまい排ガス流れに対して抵抗増加
となり十分な予熱用ガスが予熱炉に流れなくなるという
問題が生じる。また排ガス流れを確保するために、定期
的にダクト内に堆積したスクラップを取り除くという重
筋作業を実施しなければならないという問題も生じる。
本発明の目的は、予熱用ガスの排出口に連結する排出ダ
クトに吸引されたスクラップを特定の箇所で捕集するこ
とにより、ダクト内でのスクラップ堆積を防止して安定
したガス流れを確保するとともに、ダクト内に堆積した
スクラップの除去作業を行う必要がないようにする2槽
式アーク炉の排ガス処理ダクトを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、2基のアーク炉を交互にスクラップの溶
解、予熱に使用する2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト
において、2基のアーク炉を溶解炉側から発生する排ガ
スを予熱用ガスとして予熱炉側へ導入するための導入ダ
クトによって連結し、溶解炉側の予熱用ガスの排出口に
は溶解中の炉への外気の侵入を遮断する蓋ないしはバル
ブを設け、予熱炉側の予熱用ガスの排出口には該排出口
と集塵装置を連結する排出ダクトとガスの流路面積を拡
大し、邪魔板を有するスクラップキャッチャーを設けた
ことを特徴とするものである。
決するために、2基のアーク炉を交互にスクラップの溶
解、予熱に使用する2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト
において、2基のアーク炉を溶解炉側から発生する排ガ
スを予熱用ガスとして予熱炉側へ導入するための導入ダ
クトによって連結し、溶解炉側の予熱用ガスの排出口に
は溶解中の炉への外気の侵入を遮断する蓋ないしはバル
ブを設け、予熱炉側の予熱用ガスの排出口には該排出口
と集塵装置を連結する排出ダクトとガスの流路面積を拡
大し、邪魔板を有するスクラップキャッチャーを設けた
ことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の排ガス処理ダクトにおいては、予熱用
ガスの排出口に連結する排出ダクト内に吸引されたスク
ラップはガスの流路面積が拡大されてガス流速が低下し
たスクラップキャッチャー内で重力沈降するが、或いは
スクラップキャッチャー内に設けられた邪魔板に衝突・
落下して捕集されることとなり、排出ダクト内にスクラ
ップが堆積することがなく、常にダクトの必要な断面積
が確保されるためにガス流れに対する抵抗の増加はな
く、十分な予熱用ガスを予熱炉に導くことができ、高い
予熱効果を得ることが可能となる。
ガスの排出口に連結する排出ダクト内に吸引されたスク
ラップはガスの流路面積が拡大されてガス流速が低下し
たスクラップキャッチャー内で重力沈降するが、或いは
スクラップキャッチャー内に設けられた邪魔板に衝突・
落下して捕集されることとなり、排出ダクト内にスクラ
ップが堆積することがなく、常にダクトの必要な断面積
が確保されるためにガス流れに対する抵抗の増加はな
く、十分な予熱用ガスを予熱炉に導くことができ、高い
予熱効果を得ることが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1、図2、図3に
基づいて説明する。図1は本発明の2槽式アーク炉の排
ガス処理ダクトの縦断面図、図2は本発明の第1実施例
の平面図、図3は本発明の第2実施例の平面図である。
なお、実施例図は直流アーク炉を例に示しているが、交
流アーク炉にも本発明が適用されることはいうまでもな
く、また、1基の炉用トランスの負荷側で各々独自に2
基の炉蓋及び上部の可動電極を各々個別に有する炉本体
へ給電または止電可能な電流切り替え器を有したアーク
炉を示しているが、2基の炉蓋及び上部の可動電極を各
々個別に有する炉本体が各々専用の炉用トランスを有し
たアーク炉にも本発明が適用されることはいうまでもな
く、さらに2基の炉本体に対して共用の炉用トランスと
2基の炉本体間を移動可能な共用の炉蓋及び上部の可動
電極を有したアーク炉にも本発明が適用されることはい
うまでもない。
基づいて説明する。図1は本発明の2槽式アーク炉の排
ガス処理ダクトの縦断面図、図2は本発明の第1実施例
の平面図、図3は本発明の第2実施例の平面図である。
なお、実施例図は直流アーク炉を例に示しているが、交
流アーク炉にも本発明が適用されることはいうまでもな
く、また、1基の炉用トランスの負荷側で各々独自に2
基の炉蓋及び上部の可動電極を各々個別に有する炉本体
へ給電または止電可能な電流切り替え器を有したアーク
炉を示しているが、2基の炉蓋及び上部の可動電極を各
々個別に有する炉本体が各々専用の炉用トランスを有し
たアーク炉にも本発明が適用されることはいうまでもな
く、さらに2基の炉本体に対して共用の炉用トランスと
2基の炉本体間を移動可能な共用の炉蓋及び上部の可動
電極を有したアーク炉にも本発明が適用されることはい
うまでもない。
【0010】図1においてA、Bは一対の2基のアーク
炉であり、炉本体1は耐火物2、水冷パネル3で内張り
されており、炉本体1の上部にはスクラップを炉内に投
入するための開閉可能な炉蓋4が配置されている。また
炉底部分には炉底電極5が配置された上部の可動電極6
との間でアーク7を発生させる。図1では右のA炉が溶
解中でB炉が予熱中の状態を示しているが、B炉内に次
に溶解するスクラップを充填してA炉で発生した高温の
排ガスを炉蓋4につながった導入ダクト8を介してB炉
へ送り内部のスクラップを予熱する。なお、例図では導
入ダクト8を炉蓋4とつなげているが、炉本体1につな
げてもさしつかえはない。
炉であり、炉本体1は耐火物2、水冷パネル3で内張り
されており、炉本体1の上部にはスクラップを炉内に投
入するための開閉可能な炉蓋4が配置されている。また
炉底部分には炉底電極5が配置された上部の可動電極6
との間でアーク7を発生させる。図1では右のA炉が溶
解中でB炉が予熱中の状態を示しているが、B炉内に次
に溶解するスクラップを充填してA炉で発生した高温の
排ガスを炉蓋4につながった導入ダクト8を介してB炉
へ送り内部のスクラップを予熱する。なお、例図では導
入ダクト8を炉蓋4とつなげているが、炉本体1につな
げてもさしつかえはない。
【0011】図2に本発明に係る第1実施例の電気室1
3よりアーク炉への電気配線と排ガスのフローを示して
いるが、A炉が通電溶解中でB炉が予熱中の状態であ
る。炉用トランス14より出た配線15は電源切り替え
基16でA炉もしくはB炉に電気を給電したり、また、
止電したりを制御する。電源切り替え基16を経て配線
17、18を介して上部の可動電極6へ接続されてい
る。また図示していないが炉底電極5と炉用トランス1
4との間も上部の可動電極6と同様な結線がなされてい
る。また導入ダクト8に設置されているバルブ21a、
21bは通常操業では使用せず、常に開状態のままであ
り、その設置目的は後述する。
3よりアーク炉への電気配線と排ガスのフローを示して
いるが、A炉が通電溶解中でB炉が予熱中の状態であ
る。炉用トランス14より出た配線15は電源切り替え
基16でA炉もしくはB炉に電気を給電したり、また、
止電したりを制御する。電源切り替え基16を経て配線
17、18を介して上部の可動電極6へ接続されてい
る。また図示していないが炉底電極5と炉用トランス1
4との間も上部の可動電極6と同様な結線がなされてい
る。また導入ダクト8に設置されているバルブ21a、
21bは通常操業では使用せず、常に開状態のままであ
り、その設置目的は後述する。
【0012】排ガスはA炉、B炉の炉蓋4を連結した導
入ダクト8を常時通過して溶解側の炉から予熱側の炉へ
と送られ、例図ではA炉からB炉へ高温の排ガスが送ら
れている。B炉内に充填されたスクラップを予熱後、排
ガスは炉体本体下部に設けられた排出口9より台車等
(図示せず)で駆動される移動ダクト10を経て固定ダ
クト19、20より集塵機(図示せず)へ引かれてい
く。
入ダクト8を常時通過して溶解側の炉から予熱側の炉へ
と送られ、例図ではA炉からB炉へ高温の排ガスが送ら
れている。B炉内に充填されたスクラップを予熱後、排
ガスは炉体本体下部に設けられた排出口9より台車等
(図示せず)で駆動される移動ダクト10を経て固定ダ
クト19、20より集塵機(図示せず)へ引かれてい
く。
【0013】連結した導入ダクト8の炉蓋4の位置と炉
本体1の下部に設けられた排出口9の位置関係はスクラ
ップの予熱効率からは両者ができるだけ遠くに位置する
ように対称とすることが好ましい。排出口9部分には開
閉機構を有した蓋11を設け、稼働ダクト10が排出口
9部分に連結される時つまり予熱炉として使用される時
は開となり、稼働ダクト10が排出口9部分から移動し
て外れる時、つまり溶解炉として使用される時は排出口
9から炉本体1への外気の侵入を遮断するために閉とす
る。例図では蓋11によって排出口9を閉としている
が、蓋11の代わりにバルブを用いてもさしつかえな
い。
本体1の下部に設けられた排出口9の位置関係はスクラ
ップの予熱効率からは両者ができるだけ遠くに位置する
ように対称とすることが好ましい。排出口9部分には開
閉機構を有した蓋11を設け、稼働ダクト10が排出口
9部分に連結される時つまり予熱炉として使用される時
は開となり、稼働ダクト10が排出口9部分から移動し
て外れる時、つまり溶解炉として使用される時は排出口
9から炉本体1への外気の侵入を遮断するために閉とす
る。例図では蓋11によって排出口9を閉としている
が、蓋11の代わりにバルブを用いてもさしつかえな
い。
【0014】この排出口9付近に充填されたスクラップ
で小片・軽量なスクラップは移動ダクト10から固定ダ
クト19,20へと排ガスとともに吸引されることがあ
り、例えばその大きさは大きなものでは板状で500m
m×500mm、重量が10kg程度のものとなる。吸
引されたスクラップは固定ダクトの屈曲点24a、24
b、25a、25bや合流点26の排ガス流れに淀みを
生じる部分で堆積し、操業を重ねるにしたがいダクト断
面積が小さくなり、排ガス流れに対して抵抗増となり操
業に支障をきたすこととなる。これを防止するために2
基のアーク炉の排出口9と連結する固定ダクト19の途
中に各々個別にスクラップキャッチャー12を設けてい
る。
で小片・軽量なスクラップは移動ダクト10から固定ダ
クト19,20へと排ガスとともに吸引されることがあ
り、例えばその大きさは大きなものでは板状で500m
m×500mm、重量が10kg程度のものとなる。吸
引されたスクラップは固定ダクトの屈曲点24a、24
b、25a、25bや合流点26の排ガス流れに淀みを
生じる部分で堆積し、操業を重ねるにしたがいダクト断
面積が小さくなり、排ガス流れに対して抵抗増となり操
業に支障をきたすこととなる。これを防止するために2
基のアーク炉の排出口9と連結する固定ダクト19の途
中に各々個別にスクラップキャッチャー12を設けてい
る。
【0015】スクラップキャッチャー内のガス流路はそ
の前後に連結されているダクトの断面積に比べて数倍の
面積を有しており、ガス流速が低下するためにスクラッ
プが重力沈降するか、或いはスクラップキャッチャー内
に設けられた邪魔板31(図1参照)にスクラップが衝
突・落下して補集されることとなる。またスクラップキ
ャッチャー下部に設けられた開閉可能なゲート32(図
1参照)により、スクラップキャッチャー内に補集され
たスクラップを外部から随時取り除くことができる。例
図ではスクラップキャッチャー12を固定ダクト19の
途中の極力排出口9に近い箇所に設けたものを示してい
るが、設備の設置スペースの問題がなければより排出口
9に近い移動ダクト10にスクラップキャッチャー12
を設けることが有効であることはいうまでもない。
の前後に連結されているダクトの断面積に比べて数倍の
面積を有しており、ガス流速が低下するためにスクラッ
プが重力沈降するか、或いはスクラップキャッチャー内
に設けられた邪魔板31(図1参照)にスクラップが衝
突・落下して補集されることとなる。またスクラップキ
ャッチャー下部に設けられた開閉可能なゲート32(図
1参照)により、スクラップキャッチャー内に補集され
たスクラップを外部から随時取り除くことができる。例
図ではスクラップキャッチャー12を固定ダクト19の
途中の極力排出口9に近い箇所に設けたものを示してい
るが、設備の設置スペースの問題がなければより排出口
9に近い移動ダクト10にスクラップキャッチャー12
を設けることが有効であることはいうまでもない。
【0016】ダクトフローの中にあるバルブ22a、2
2bは集塵機(図示せず)の必要吸引能力を低減するた
めに設置しており、蓋11の開閉にあわせて作動させる
が、集塵機能力に余裕があれば設置されなくとも問題は
ない。バルブ23は常時は閉めた状態で何らかの理由で
片方のアーク炉だけの操業が必要となった場合に作動さ
せて開状態とし片炉操業が問題なく実施できるようにし
たもので、たとえばA炉だけの操業をする場合には、バ
ルブ21a、23を開としバルブ21b,22a、22
bを閉として操業するが、常時2基のアーク炉によって
溶解、予熱の交互操業を実施する場合はバルブ21a、
21b、23および導入ダクト8と固定ダクト20を連
結するバイパスダクト30は設置する必要はない。
2bは集塵機(図示せず)の必要吸引能力を低減するた
めに設置しており、蓋11の開閉にあわせて作動させる
が、集塵機能力に余裕があれば設置されなくとも問題は
ない。バルブ23は常時は閉めた状態で何らかの理由で
片方のアーク炉だけの操業が必要となった場合に作動さ
せて開状態とし片炉操業が問題なく実施できるようにし
たもので、たとえばA炉だけの操業をする場合には、バ
ルブ21a、23を開としバルブ21b,22a、22
bを閉として操業するが、常時2基のアーク炉によって
溶解、予熱の交互操業を実施する場合はバルブ21a、
21b、23および導入ダクト8と固定ダクト20を連
結するバイパスダクト30は設置する必要はない。
【0017】図3に本発明に係る第2実施例の電気室1
3よりアーク炉への電気配線と排ガスのフローを示して
いるが、図2と同じものには同じ番号を付して説明を省
略した。図3も図2と同様にA炉が通電溶解中でB炉が
予熱中の状態を示している。高温の排ガスはA炉、B炉
の炉蓋4を連結した導入ダクト8を常時通過してA炉か
らB炉へ高温の排ガスが送られており、B炉内に充填さ
れたスクラップを予熱後、炉本体下部に設けられた排出
口9、移動ダクト10、固定ダクト19を経て、A炉側
の固定ダクト19との合流点を通過して固定ダクト20
より集塵機(図示せず)へ引かれていく。この例図にお
いても図2の例図と同様に排出口9付近に充填されたス
クラップで小片・軽量なスクラップが移動ダクト10か
ら固定ダクト19、20へと排ガスとともに吸引される
こととなり、固定ダクト20の屈曲点27、28、29
や合流点26の排ガス流れに淀みを生じる部分で堆積
し、操業に支障をきたすこととなる。これを防止するた
めに例図では2基のアーク炉の排出口9の各々に連結す
る固定ダクト19の合流点に2炉共用のスクラップキャ
ッチャー12を設けている。
3よりアーク炉への電気配線と排ガスのフローを示して
いるが、図2と同じものには同じ番号を付して説明を省
略した。図3も図2と同様にA炉が通電溶解中でB炉が
予熱中の状態を示している。高温の排ガスはA炉、B炉
の炉蓋4を連結した導入ダクト8を常時通過してA炉か
らB炉へ高温の排ガスが送られており、B炉内に充填さ
れたスクラップを予熱後、炉本体下部に設けられた排出
口9、移動ダクト10、固定ダクト19を経て、A炉側
の固定ダクト19との合流点を通過して固定ダクト20
より集塵機(図示せず)へ引かれていく。この例図にお
いても図2の例図と同様に排出口9付近に充填されたス
クラップで小片・軽量なスクラップが移動ダクト10か
ら固定ダクト19、20へと排ガスとともに吸引される
こととなり、固定ダクト20の屈曲点27、28、29
や合流点26の排ガス流れに淀みを生じる部分で堆積
し、操業に支障をきたすこととなる。これを防止するた
めに例図では2基のアーク炉の排出口9の各々に連結す
る固定ダクト19の合流点に2炉共用のスクラップキャ
ッチャー12を設けている。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)スクラップの連結ダクト内での堆積が防止できる
ために、予熱用の排ガス流れに対して抵抗が増加するこ
となく、常時安定した排ガス流れが確保でき、従来技術
に比べ高効率でかつ安定したスクラップの予熱が実施で
きる。 (2)連結ダクト内に吸引されたスクラップをスクラッ
プキャッチャーによって捕集できるために、ダクト内に
堆積したスクラップの回収作業を行う必要がなくなる。 (3)前記のごとく安定したスクラップの予熱ができる
ことにより、高効率な排ガスエネルギーの回収が可能と
なり、溶解時間の短縮による生産性の向上、省エネルギ
ー化による電力原単位の低減、電極原単位の低減という
生産コストの削減が図られる。
ために、予熱用の排ガス流れに対して抵抗が増加するこ
となく、常時安定した排ガス流れが確保でき、従来技術
に比べ高効率でかつ安定したスクラップの予熱が実施で
きる。 (2)連結ダクト内に吸引されたスクラップをスクラッ
プキャッチャーによって捕集できるために、ダクト内に
堆積したスクラップの回収作業を行う必要がなくなる。 (3)前記のごとく安定したスクラップの予熱ができる
ことにより、高効率な排ガスエネルギーの回収が可能と
なり、溶解時間の短縮による生産性の向上、省エネルギ
ー化による電力原単位の低減、電極原単位の低減という
生産コストの削減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2槽式アーク炉の一実施例を示す
縦断面図
縦断面図
【図2】本発明の第1実施例の平面図でA炉が溶解中で
B炉が予熱中の状態の説明図
B炉が予熱中の状態の説明図
【図3】本発明の第2実施例の平面図
1 炉本体 2 耐火物 3 水冷パネル 4 炉蓋 5 炉底電極 6 可動電極 7 アーク 8 導入ダクト 9 排出口 10 稼働ダクト 11 蓋 12 スクラップキャッチャー 13 電気室 14 炉用トランス 15,17,18 配線 16 電源切り替え器 19,20 固定ダクト 21a,21b,22a,22b,23 バルブ 24a,24b,25a,25b,27,28,29
ダクト屈曲点 26 ダクト合流点 30 バイパスダクト 31 邪魔板 32 ゲート
ダクト屈曲点 26 ダクト合流点 30 バイパスダクト 31 邪魔板 32 ゲート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 博史 大阪府大阪市東住吉区抗全4−7−31 (72)発明者 畠中 幸雄 大阪府寝屋川市寝屋1191
Claims (1)
- 【請求項1】 2基のアーク炉を交互にスクラップの溶
解、予熱に使用する2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト
において、2基のアーク炉を溶解炉側から発生する排ガ
スを予熱用ガスとして予熱炉側へ導入するための導入ダ
クトによって連結し、溶解炉側の予熱用ガスの排出口に
は溶解中の炉への外気の侵入を遮断する蓋ないしはバル
ブを設け、予熱炉側の予熱用ガスの排出口には該排出口
と集塵装置を連結する排出ダクトとスクラップキャッチ
ャーを設けたことを特徴とする2槽式アーク炉の排ガス
処理ダクト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14680093A JPH06337195A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14680093A JPH06337195A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06337195A true JPH06337195A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=15415821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14680093A Pending JPH06337195A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 2槽式アーク炉の排ガス処理ダクト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06337195A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100833065B1 (ko) * | 2002-05-28 | 2008-05-27 | 주식회사 포스코 | 샤프트 석회소성로의 더스트 피복층 형성방지장치 |
CN101907291A (zh) * | 2010-04-23 | 2010-12-08 | 李仕清 | 多炉膛立体循环燃烧锅炉 |
-
1993
- 1993-05-27 JP JP14680093A patent/JPH06337195A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100833065B1 (ko) * | 2002-05-28 | 2008-05-27 | 주식회사 포스코 | 샤프트 석회소성로의 더스트 피복층 형성방지장치 |
CN101907291A (zh) * | 2010-04-23 | 2010-12-08 | 李仕清 | 多炉膛立体循环燃烧锅炉 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990817 |