JPH06336U - たわし - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂のフイルムテープにアルミ等の金属
蒸着を施した金属平線を用いてたわし生地となしたもの
で、金属平線は引張り強度が弱く、又耐摩耗性も乏しい
ので、引張り強度が高く、しかもたわしとしての研磨効
果があり、且つ耐摩耗性に優れたたわしを提供すること
を可能とする。 【構成】 金属平線を組紐に形成して、その組紐を、
綿、麻等の平織物からなるベース地に織込んで、表面に
組紐のパイルを形成したたわし生地をたわしとなしたも
の。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食器や鍋類等を水で洗ったり磨くのに使用されるたわしに関する。

【０００２】

【従来の技術】

合成樹脂のフイルムテープにアルミ等の金属膜を蒸着したもの、又はフイルム テープにアルミパウダーを塗設したもの等からなる金属平線を織成又は編成して たわし生地となし、又は金属平線を既成の布地に織込んでたわし生地となしたも のは、実公昭５７−４４９４２号、同５６−６０５８号公報等により一般に知ら れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のたわしは、金属平線をそのまま用いてたわし生地に織成又は 編成するものであるから引張り等の点で強度が弱く、その為たわし生地の製造加 工が非常に難しいばかりでなく、商品に完成されたたわし自体についても金属平 線がそのまま露出している為耐摩耗性に乏しく、その為比較的早期のうちに消耗 し、劣化してしまうという問題点を有していた。

【０００４】 本考案は、従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする ころは、金属平線を用いたものであっても、引張り等の強度が高く、而も激しい しゅう擦に対しても耐久性があり、安価で品質の優れたたわしを提供しようとす るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案におけるたわしは、金属平線からなる組 紐１を、綿又は麻等の平織物のベース地２に織込んで、ベース地２の表面に組紐 １のパイル１′を密に形成してたわし生地１０としてなるものである。

【０００６】 また、本考案におけるたわしは、たわし生地１０をパイル１′側が外側となる ように袋２０に形成して、その袋の中にスポンジの芯体２１を封入することが好 ましい。

【０００７】 さらに、本考案におけるたわしは、たわし生地１０を、パイル１′を外側にし てスポンジ体３０の面に一体的に貼着することもできる。

【０００８】

【実施例】

本考案の好ましい実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図３及び図４に示すように、綿又は麻等の繊維糸２ａにより平織物を織成し、 これをベース地２となす。

【００１０】 組紐１は図５及び図６に示すように一本又は数本の金属平線１ａを用いて、中 空パイプ状に形成し、又は平帯状に形成される。この組紐１に用いられる金属平 線１ａは合成樹脂のフイルムテープ１ｂにアルミ等の金属膜１ｃを蒸着により施 したもの、又は２枚のフイルムテープ１ｂ・１ｂ間に金属膜１ｃをサンドイッチ 状に形成したものとする他、金属膜をアルミパウダーにて形成することもできる 。

【００１１】 このような組紐１をベース地２の織目２ｂに挿し通すように織込んで、表面に パイル１′が密に形成されるようにしてたわし生地１０となす。

【００１２】 上記のようなたわし生地１０は、適当な大きさに形成してそのままたわしとし て使用する。

【００１３】 また、図１に示すようにたわし生地１０を２つ折りにして袋２０に形成し、そ の袋の中にスポンジの芯体２１を封入してスポンジ入りたわしとなす。

【００１４】 さらに、図２に示すように、たわし生地２０をスポンジ体３０の面に接着剤で 貼着してスポンジたわしとすることもできる。

【００１５】

【作用】

金属平線は中空パイプ状又は平帯状の組紐に形成されて、その組紐がたわし生 地の面にパイルとして露出しているので、たわしを使用する際には、組紐全体に 金属平線のエッジがザラメ状に附与され、且つ弾力性も附与されて研磨力が有効 に作用する。金属平線は引張りに対する強度は極めて乏しいが、１本又は数本を 合わせて組紐に形成されている為に、引張り強度が頗る大となり、従ってこれを ベース地に織成する際にも金属平線が切断したりしないで有効に織成作業が実施 できる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上記のように構成されているので、強度的に弱い金属平線を組紐にし てベース地に織込が容易に可能となり、製造加工を簡単確実に、能率よく実施で き、而もたわしとして使用する際も適度のザラつきと弾力性があってたわしとし ての研磨効果が高く、また激しいしゅう擦作用に対しても耐久性が高い為に、た わしの寿命を大幅に延すことが可能である。また、久しく使用してたわしが古く なると、金属平線が糸屑のように切れて抜けたり、垂れ下ったりするものである が、組紐に形成されている為に長期に亘り型崩れもしないで使用でき、耐久力が 極めて高い等の実用的優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案をスポンジ入りたわしとした場合の斜視
図である。

【図２】本考案をスポンジたわしとした場合の断面図で
ある。

【図３】本考案におけるたわし生地の一部拡大平面図で
ある。

【図４】図３におけるＡーＡ線の断面図である。

【図５】組紐の一部拡大正面図である。

【図６】図５におけるＢーＢ線の断面図である。

【図７】金属平線の一部拡大斜視図である。

【図８】金属平線の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 組紐 ２ ベース地 １０ たわし生地 ２０ 袋 ２１ 芯体 ３０ スポンジ体 １′ パイル １ａ 金属平線

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属平線からなる組紐１を、綿又は麻等
   の平織物のベース地２に織込んで、ベース地２の表面に
   組紐１のパイル１′を密に形成してたわし生地１０とし
   てなることを特徴とするたわし。
2. 【請求項２】 たわし生地１０をパイル１′側が外側と
   なるように袋２０に形成して、その袋の中にスポンジの
   芯体２１を封入してなる請求項１記載のたわし。
3. 【請求項３】 たわし生地１０を、パイル１′を外側に
   してスポンジ体３０の面に一体的に貼着してなる請求項
   １記載のたわし。