JPH0633605U - 予圧切換式スピンドルユニット - Google Patents
予圧切換式スピンドルユニットInfo
- Publication number
- JPH0633605U JPH0633605U JP7171892U JP7171892U JPH0633605U JP H0633605 U JPH0633605 U JP H0633605U JP 7171892 U JP7171892 U JP 7171892U JP 7171892 U JP7171892 U JP 7171892U JP H0633605 U JPH0633605 U JP H0633605U
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- pressure
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、高剛性の弾性部材によって軸受に
初期予圧を与える予圧切換式のスピンドルユニットにお
いて、初期予圧の変更を簡単にでき、予圧切換えがスム
ーズに行なえるようにする。 【構成】 外筒1内部に移動可能に設けた軸受箱10の
端部に、押圧部材12を着脱可能に取付け、そん押圧部
材12の両側に、弾性部材13と油圧の圧力室15を設
け、押圧部材12を取外すことで弾性部材13を交換で
きるようにする。また、軸受箱10の外周面に設けた円
周溝20と螺旋溝21に油圧を導入し、軸受箱10を縮
径させてスムーズに移動できるようにする。
初期予圧を与える予圧切換式のスピンドルユニットにお
いて、初期予圧の変更を簡単にでき、予圧切換えがスム
ーズに行なえるようにする。 【構成】 外筒1内部に移動可能に設けた軸受箱10の
端部に、押圧部材12を着脱可能に取付け、そん押圧部
材12の両側に、弾性部材13と油圧の圧力室15を設
け、押圧部材12を取外すことで弾性部材13を交換で
きるようにする。また、軸受箱10の外周面に設けた円
周溝20と螺旋溝21に油圧を導入し、軸受箱10を縮
径させてスムーズに移動できるようにする。
Description
【0001】
この考案は、工作機械のスピンドル等に用いられる予圧切換式のスピンドルユ ニットに関する。
【0002】
工作機械においては、低速から高速までの回転域で十分なスピンドルの剛性を 得るために、回転数の変化に応じてスピンドルを支持する軸受の予圧量を変化さ せる予圧切換の機構が求められる。
【0003】 このようなスピンドルの軸受に対する予圧を回転数に応じて切換え可能にした ユニットとして、従来、本出願人が実願平2−115041号により提案したも のがある。
【0004】 このスピンドルユニットは、図3に示すように外筒31の内部に、主軸32を 支持する軸受33、34を軸方向に押圧する軸受箱35を移動可能に設け、外筒 31と軸受箱35の間に軸受22、23の軸方向剛性より大きな剛性を有する弾 性部材36と、高圧流体が導入排出される圧力室37を設けて構成され、弾性部 材36のばね力により軸受33、34に大きな初期予圧を与え、圧力室37に導 入する流体の圧力によって軸受箱35を弾性部材36に向かう方向に押圧して、 軸受33、34に加わる予圧を切換えるようにしている。
【0005】
ところで、上記提案のユニットでは、軸受33、34に対する初期予圧を変化 させる場合、弾性部材36の剛性を変える必要があるが、この弾性部材36が軸 受33、34より奥側に配置されているため、弾性部材36を交換するには、各 軸受33、34や軸受箱35などを外筒31から取り外す必要があり、ユニット の大がかりな分解が必要になる不具合がある。
【0006】 また、軸受を押圧する軸受箱35と外筒31は、小さなすき間で嵌め合される 構造がとられるが、運転中に生じる温度差により外筒31と軸受箱35の間の変 形量に違いが生じると、両者の嵌合部が締まりばめの状態となる場合がある。 このように締まりばめ状態になると、スムーズな軸受箱35の移動が妨げられる ことになり、軸受の予圧調整が不安定になる恐れがある。しかし、上記のように 締まりばめ状態になるのを防止するために、外筒31と軸受箱35間の嵌合すき 間を大きくすると、スピンドル剛性が低下する問題がある。
【0007】 そこで、この考案の第1の目的は、上記のような高剛性の弾性部材によって軸 受に初期予圧を与える予圧切換式のスピンドルユニットにおいて、スピンドルを 大きく分解することなく初期予圧の調整を簡単に行なうことができるユニットを 提供することにある。
【0008】 また、この考案の第2の目的は、上記構造のスピンドルユニットにおいて、ス ピンドル剛性を低下させることなく、スムーズな軸受の予圧切換えを可能とする 構造を提供することである。
【0009】
上記第1の目的を達成するため、この考案は、弾性部材を、軸受箱に対して取 外し可能な押圧部材を介して軸受箱と接触させ、その組立状態において弾性部材 が、主軸を支持する軸受に対して外径側又は外筒の端部側に位置するように構成 したのである。
【0010】 また、上記第2の目的を達成するため、この考案は、外筒と軸受箱の境界部に 、その境界部を円周方向にめぐる溝を設け、その溝に圧力流体の供給手段を連結 した構造を採用したのである。
【0011】
【作用】 上記の第1の手段においては、軸受箱から押圧部材を取外すことにより、弾性 部材が外部に露出するため、軸受を主軸から分解せずに弾性部材を交換すること ができる。
【0012】 また、第2の手段では、外筒と軸受箱間の境界部をめぐる溝に流体圧力を加え ると、軸受箱が縮径し、境界部にすき間ができるため、軸受箱をスムーズに移動 させることができる。
【0013】
図1及び図2は、実施例の予圧切換式スピンドルユニットを示している。 図に示すように、外筒1は、円筒状の外筒本体2と、その本体2の端部に固定 される蓋部材3から成り、外筒本体2の内部に主軸4が挿通している。
【0014】 上記主軸4は、その両端部が、それぞれ間座5を介して並列配置したアンギュ ラ玉軸受6、7及び8、9により回転自在に支持されている。このうち、一端側 の軸受6、7は、外輪が外筒1に直接固定され、その軸受側の主軸端部が使用状 態において加工側になる。また、他端側の軸受8、9は、内輪が主軸4に固定さ れ、外輪が、軸受8、9と外筒1の間に挿入された軸受箱10の内側に組込まれ ており、この軸受8、9と軸受6、7間の内輪間寸法L1 と外輪背面間寸法L0 の寸法差により軸受の予圧力が決定される。
【0015】 上記軸受箱10は、外筒1の内径面に移動可能に嵌合されており、その端部に ボルト11を介して押圧部材12が取付けられ、その押圧部材12と、軸受箱の 他方の端部に設けた段部12aとの間で軸受8、9の外輪を抱持している。
【0016】 また、上記押圧部材12は、軸受箱10の外径面より外側に突出し、その突出 した押圧部材12と外筒1の内部端面1aとの間に、弾性部材13と、初期予圧 量の調整部材14が組込まれている。
【0017】 上記弾性部材13は、断面U字形をした円環状のばねが用いられ、そのばね定 数は、各軸受6、7、8、9の軸方向剛性に比べて大きく設定されており、ユニ ットに組付けた状態で各軸受間の軸方向すき間をなくし、大きな初期予圧を軸受 に与えるようになっている。
【0018】 また、上記調整部材14の厚みは、弾性部材13を組込んだ状態で押圧部材1 2との間ですき間δが生じる寸法に設定されている。このすき間δは、弾性部材 13の圧縮弾性限界内で設定され、弾性部材13の塑性変化を防止する機能をも っている。
【0019】 一方、上記押圧部材12と蓋部材3の間には、圧力室15が形成され、その圧 力室15に連通した蓋部材3内部の通路16に、圧力制御弁17を介して油圧を 供給する圧力源18が連結されている。上記圧力制御弁17には、主軸4の回転 数を検出する回転検出器19から信号が入力されるようになっており、この信号 に基づいて所定の予圧を得るための油圧力を算出し、圧力室15に加える油圧を 制御するように設定されている。
【0020】 また、上記軸受箱10の外周面には、その周面をめぐる円周溝20、20と、 その両円周溝20に連続する螺旋溝21が形成されており、その一方の円周溝2 0に、切換弁を介して高圧油を供給する圧力源22が連結されている。この圧力 源22は、上記した予圧調整用の圧力源18から圧力室15に油圧が加えられる と、その予圧切換えのタイミングに合せて円周溝20に油圧を加えるように設定 されている。
【0021】 実施例のスピンドルユニットは上記のような構造であり、次にその作用を説明 する。 軸受の予圧設定は、スピンドルユニットを組立てた時点で、弾性部材13を撓 ませた状態となるように各軸受6〜10間の外輪背面間寸法L0 を設定する。こ れにより弾性部材13の撓み量に相当した力が軸受に加わり、初期予圧量となる 。この状態から圧力室15に高圧油を導入すると、その油圧力により軸受箱10 及び押圧部材12が弾性部材13を撓ませる方向に移動し、軸受の予圧量は減少 する。このため、圧力室15に加える油圧力と弾性部材13の撓み量の関係を予 め求めておけば、油圧の制御によって軸受の予圧量を任意に切換えることができ る。
【0022】 一方、軸受に対する初期予圧量を変更するには、弾性部材13のばね定数を変 えるか、調整部材14の厚みを変えて軸受間の寸法L0 を変更する必要があるが 、この構造では、外筒1から蓋3を外し、軸受箱10にボルト止めした押圧部材 12を取外すと、弾性部材13が外側に露出するため、弾性部材13と調整部材 14を取出すことができる。すなわち、外筒1から軸受8、9や軸受箱10を取 外さなくても弾性部材13や調整部材14を交換できるため、簡単に軸受の初期 予圧を変化させることができる。
【0023】 また、上記の予圧切換において、スピンドルが低温度の場合は外筒1と軸受箱 10の嵌合部にすき間があり、軸受箱10をスムーズに移動させることができる が、長時間の運転によりスピンドルの温度が上昇すると、熱膨張差により外筒1 と軸受箱10間の嵌合が締まりばめの状態になる場合がある。この場合は、嵌合 部の摩擦力のために油圧力と弾性部材13の撓み量の関係が変動し、正確な予圧 調整が行なえない不都合がある。
【0024】 このような不具合を無くすため、この実施例のスピンドルユニットでは、予圧 調整時に圧力室15へ油圧を加えると共に、別の圧力源22から円周溝20と螺 旋溝21に一定圧力の高圧油を導入する。これにより、軸受箱10が縮径して外 筒1との嵌合部にすき間ができるため、軸受箱10をスムーズに移動させること ができ、正確な予圧調整を行なうことができる。この円周溝20や螺旋溝21に 導入する油圧は、嵌合部の締まりばめ状態を一瞬だけすき間状態にするだけでよ く、その油圧の供給時間は極めて短い時間だけでよい。
【0025】 なお、上記の円周溝20や螺旋溝21は、外筒1の内径面に設けるようにして もよい。
【0026】 また、上記の例では、圧力室15や螺旋溝21等の油圧を導入するようにした が、高圧空気やその他の圧力ガスを導入することもできる。
【0027】
以上のように、この考案の第1の手段は、弾性部材を軸受等を分解することな く交換できるので、軸受の初期予圧の変更を簡単に行なうことができ、分解作業 性や予圧調整のやりやすいスピンドルユニットを提供することができる。
【0028】 一方、この考案の第2の手段では、外筒と軸受箱の境界部に流体圧力によりす き間を形成するので、軸受箱の移動がスムーズになり、正確な軸受の予圧調整が 行なえる効果がある。また、境界部に自由にすき間を形成できることは、境界部 の初期のはめ合いすき間を小さくしたり、運転中の境界部を締まりばめの状態と することが可能となるため、主軸の剛性向上が図れる利点がある。
【図1】実施例のスピンドルユニットを示す断面図
【図2】同上の要部を拡大して示す断面図
【図3】従来例を示す断面図
1 外筒 4 主軸 6、7、8、9 軸受 10 軸受箱 12 押圧部材 13 弾性部材 15 圧力室 17 圧力制御弁 18、22 圧力源 20 円周溝 21 螺旋溝
Claims (2)
- 【請求項1】 主軸が挿通する外筒の内部に、主軸を支
持する軸受を軸方向に押圧する軸受箱と、上記軸受の軸
方向剛性より大きな剛性を有する弾性部材と、圧力流体
が導入排出される圧力室とを設け、上記弾性部材と圧力
室の流体圧力とにより上記軸受箱をそれぞれ軸方向の逆
方向に押圧するようにした予圧切換式スピンドルユニッ
トにおいて、上記弾性部材を、上記軸受箱に対して取外
し可能な押圧部材を介して軸受箱と接触させ、その組立
状態において弾性部材が上記軸受に対して外径側又は外
筒の端部側に位置するように構成したことを特徴とする
予圧切換式スピンドルユニット。 - 【請求項2】 主軸が挿通する外筒の内部に、主軸を支
持する軸受を軸方向に押圧する軸受箱と、上記軸受の軸
方向剛性より大きな剛性を有する弾性部材と、圧力流体
が導入排出される圧力室とを設け、上記弾性部材と圧力
室の流体圧力とにより上記軸受箱をそれぞれ軸方向の逆
方向に押圧するようにした予圧切換式スピンドルユニッ
トにおいて、上記外筒と軸受箱の境界部に、その境界部
を円周方向にめぐる溝を設け、その溝に圧力流体の供給
手段を連結したことを特徴とする予圧切換式スピンドル
ユニット。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7171892U JPH0633605U (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 予圧切換式スピンドルユニット |
US08/127,608 US5388917A (en) | 1992-10-14 | 1993-09-28 | Spindle unit |
DE4333196A DE4333196C2 (de) | 1992-10-14 | 1993-09-29 | Spindeleinheit für eine Werkzeugmaschine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7171892U JPH0633605U (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 予圧切換式スピンドルユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0633605U true JPH0633605U (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=13468587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7171892U Pending JPH0633605U (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 予圧切換式スピンドルユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0633605U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004087353A1 (ja) * | 2003-04-07 | 2006-06-29 | 日本精工株式会社 | 主軸装置及び主軸装置を備えた工作機械 |
JP2007232035A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Mitsubishi Electric Corp | 与圧管理軸受装置 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP7171892U patent/JPH0633605U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004087353A1 (ja) * | 2003-04-07 | 2006-06-29 | 日本精工株式会社 | 主軸装置及び主軸装置を備えた工作機械 |
JP2007232035A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Mitsubishi Electric Corp | 与圧管理軸受装置 |
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