JPH06335245A - 絶縁形スイッチング電源 - Google Patents

絶縁形スイッチング電源

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JPH06335245A
JPH06335245A JP5114704A JP11470493A JPH06335245A JP H06335245 A JPH06335245 A JP H06335245A JP 5114704 A JP5114704 A JP 5114704A JP 11470493 A JP11470493 A JP 11470493A JP H06335245 A JPH06335245 A JP H06335245A
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voltage
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transformer
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Taketoshi Yoshikawa
武利 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁形スイッチング電源のスイッチング損失
を低減する。 【構成】 本発明による絶縁形スイッチング電源は、直
流電源1の両端にトランス2の1次巻線4と主スイッチ
ング素子3とを直列に接続し、トランス2の2次巻線5
と負荷10との間に整流平滑回路24を接続し、主スイ
ッチング素子3と並列に共振用リアクトル19と逆流防
止用整流素子20と補助スイッチング素子21との直列
回路を接続し、負荷10の端子電圧に応じて主スイッチ
ング素子3の制御端子に主制御パルス信号を付与すると
共に、主制御パルス信号を付与する前に補助スイッチン
グ素子21の制御端子に補助制御パルス信号を付与する
ように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁形スイッチング電
源、特にスイッチング損失を低減できる絶縁形スイッチ
ング電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化の要求が厳しく
要求され、それに使用される電力供給装置であるスイッ
チング電源の小型化も強く要求されている。スイッチン
グ電源を小型化するには一般にスイッチング周波数の高
周波化で対応しているが、高周波化すると主スイッチン
グ素子のスイッチング損失が増加して主スイッチング素
子の発熱量が大きくなるので、放熱用フィン等の大きさ
が大きくなり小型化を図る上での障害となっていた。こ
のため、スイッチング電源の小型化は、高周波化のみな
らず高効率化も重要な要素となっている。例えば、直流
電源の両端にトランスの1次巻線と主スイッチング素子
とを直列に接続し、トランスの2次巻線と負荷との間に
整流平滑回路を接続し、主スイッチング素子をオン・オ
フ制御することによりトランスの2次巻線から交流電圧
を発生させ、その交流電圧を整流平滑回路にて直流電圧
に変換して直流電源の電圧とは異なる一定電圧レベルの
直流出力を負荷に供給する絶縁形スイッチング電源は比
較的小型のスイッチング電源として従来より広く使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の絶縁
形スイッチング電源では、主スイッチング素子のオン転
換期及びオフ転換期において電流波形と電圧波形の重な
り合いが生じ、これに基づくスイッチング損失が生じる
欠点があった。また、このスイッチング損失はジュール
熱となり、主スイッチング素子の発熱量が増加するか
ら、放熱用フィン等の寸法が大きくなり、装置全体の小
型化が困難となる欠点があった。
【0004】そこで、本発明はスイッチング損失を低減
できる絶縁形スイッチング電源を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による絶縁形スイ
ッチング電源は、直流電源の両端にトランスの1次巻線
と主スイッチング素子とを直列に接続し、前記トランス
の2次巻線と負荷との間に整流平滑回路を接続し、前記
主スイッチング素子をオン・オフ制御することにより前
記トランスの前記2次巻線から交流電圧を発生させ、前
記交流電圧を前記整流平滑回路にて直流電圧に変換して
前記直流電源の電圧とは異なる一定電圧レベルの直流出
力を前記負荷に供給する絶縁形スイッチング電源におい
て、前記主スイッチング素子と並列に共振用リアクトル
と逆流防止用整流素子と補助スイッチング素子との直列
回路を接続し、前記負荷の端子電圧に応じて前記主スイ
ッチング素子の制御端子に主制御パルス信号を付与する
と共に、前記主制御パルス信号を付与する前に前記補助
スイッチング素子の制御端子に補助制御パルス信号を付
与するように構成している。また、前記共振用リアクト
ルと前記逆流防止用整流素子との間に、前記トランスの
3次巻線を挿入してもよい。
【0006】
【作用】主スイッチング素子の制御端子に主制御パルス
信号を付与する前に補助スイッチング素子の制御端子に
補助制御パルス信号を付与して補助スイッチング素子を
ターンオンさせると、共振用リアクトルと逆流防止用整
流素子と補助スイッチング素子との直列回路に流れる電
流が0から緩やかに上昇し、その電流値が負荷電流値を
トランスの1次巻線に換算した値に等しくなると主スイ
ッチング素子に加わる電圧が緩やかに降下する。そし
て、その電圧が0Vとなったときに主スイッチング素子
の制御端子に主制御パルス信号を付与して主スイッチン
グ素子をターンオンさせることにより、スイッチング素
子のターンオン時のスイッチング損失を低減することが
できる。なお、トランスの3次巻線を挿入した場合は、
補助スイッチング素子のゼロ電流でのターンオフが行わ
れ、更にスイッチング損失を低減することが可能であ
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明による絶縁形スイッチング電源
の実施例を図1と図2及び図5と図6に基づいて説明す
る。本実施例の絶縁形スイッチング電源は、図1に示す
ように、直流電源1の両端に、トランス2の1次巻線4
及び主スイッチング素子としての第1のNチャネルMO
SFET3が直列に接続されている。第1のMOSFE
T3は、等価的にスイッチング素子本体部16と、スイ
ッチング素子本体部16のソース−ドレイン端子間に逆
並列に接続された内蔵ダイオード17と、内蔵ダイオー
ド17に並列に接続された内蔵コンデンサ18から構成
される。内蔵ダイオード17及び内蔵コンデンサ18
は、各々MOSFET3のソース−ドレイン端子間の寄
生ダイオード及び寄生容量である。トランス2の2次巻
線5と出力端子11、12との間には、整流ダイオード
6及び還流ダイオード7と平滑リアクトル8及び平滑コ
ンデンサ9とからなる整流平滑回路24が接続されてい
る。出力端子11、12間には負荷10が接続されてい
る。第1のMOSFET3のソース−ドレイン端子間に
は、共振用リアクトル19と逆流防止用整流素子として
の逆流防止用ダイオード20と補助スイッチング素子と
しての第2のNチャネルMOSFET21との直列回路
が接続されている。第2のMOSFET21は、等価的
にスイッチング素子本体部22と内蔵ダイオード23と
から構成され、第1のMOSFET3と同様にソース−
ドレイン端子間に寄生容量を持つが、第1のMOSFE
T3に較べて短期間の使用であり、寄生容量の小さいM
OSFETを使用するのでここでは省略する。共振用リ
アクトル19は、第2のMOSFET21を構成するス
イッチング素子本体部22のオン転換期での電流の増加
を緩やかにするためのものである。また、出力端子1
1、12と第1のMOSFET3のゲート端子及び第2
のMOSFET21のゲート端子との間には、出力端子
11、12の電圧に応じて第1のMOSFET3のゲー
ト端子に主制御パルス信号を付与すると共に、主制御パ
ルス信号を付与する前に第2のMOSFET21のゲー
ト端子に補助制御パルス信号を付与する制御回路13が
接続されている。
【0008】制御回路13の詳細は図5に示すように、
電源の出力端子11、12に接続された電圧検出回路3
1と、基準電圧源32、誤差増幅器33、PWM(パル
ス幅変調)制御回路34等を含むPWMパルス形成回路
35と、遅延回路36と、ANDゲート37と、単安定
マルチバイブレータ39と、第1及び第2の駆動回路3
8、40とから構成されている。電圧検出回路31は分
圧回路からなり、この分圧点即ち検出ラインが誤差増幅
器33の反転入力端子に接続されている。誤差増幅器3
3は、非反転入力端子に基準電圧源32が接続され、基
準電圧源32の基準電圧と電圧検出回路31の検出電圧
の差に対応する信号を出力する。誤差増幅器33の出力
端子に接続されたPWM制御回路34は、三角波発生器
と電圧コンパレータとを含み、電圧コンパレータにて一
定周期の方形波を発生する。なお、PWM制御回路34
として本実施例ではPWM制御IC(集積回路)が使用
され、例えば市販のMB3759、μPC494等を使
用できる。ANDゲート37の一方の入力端子はPWM
制御回路34に直接に接続され、ANDゲート37の他
方の入力端子は遅延回路36を介してPWM制御回路3
4に接続されている。単安定マルチバイブレータ39
は、PWM制御回路34に直接接続されている。AND
ゲート37と単安定マルチバイブレータ39は、各々第
1及び第2の駆動回路38、40を介して第1及び第2
のFET制御ライン14、15に接続されている。第1
及び第2のFET制御ライン14、15は各々第1のM
OSFET3のゲート端子及び第2のMOSFET21
のゲート端子に接続されている。
【0009】図5のA点、B点、C点の電圧波形を図6
(A)、(B)、(C)に示す。PWM制御回路34から図6
(A)に示す方形波パルス(PWMパルス)が周期Tにて
繰り返し発生する(図5のA点)。電源の出力電圧が基
準値よりも高くなると、パルス幅が狭くなる。これは一
般的なPWM制御のスイッチング電源の動作と同一であ
る。ANDゲート37には図6(A)のパルス及びこのパ
ルスに対する遅延時間T2の遅延パルスが入力するの
で、ANDゲート37の出力端子から図6(B)に示す主
制御パルス信号が出力される(図5のB点)。一方、単
安定マルチバイブレータ39にも図6(A)のパルスが入
力し、単安定マルチバイブレータ39からは図6(C)に
示す補助制御パルス信号が出力される(図5のC点)。
この補助制御パルス信号は、一定時間T1をもつ周期T
のパルス信号である。主制御パルス信号及び補助制御パ
ルス信号は、各々第1及び第2の駆動回路38、40を
介して第1及び第2のMOSFET3、21の各ゲート
端子に印加される。したがって、上記の構成の制御回路
13により負荷10の端子電圧を検出して第1のMOS
FET3のゲート端子に主制御パルス信号を付与する前
に、第2のMOSFET21のゲート端子に補助制御パ
ルス信号を付与することができる。
【0010】上記の構成において、第1及び第2のMO
SFET3、21が共にオフ状態のとき(図2のt0
前)は、トランス2の1次巻線4及び2次巻線5には電
流が流れない。そのため、トランス2の1次巻線4には
電圧が印加されず、第1のMOSFET3内の内蔵コン
デンサ18は直流電源1の電源電圧VINまで充電されて
いる。また、トランス2の2次巻線5には電圧が誘起さ
れず、整流平滑回路24内の整流ダイオード6はオフ状
態である。このとき、平滑リアクトル8、平滑コンデン
サ9及び負荷10、還流ダイオード7の経路で負荷電流
が流れる。
【0011】図2(B)に示すように、t0において制御
回路13から第2のMOSFET21のゲート端子に補
助制御パルス信号が付与され、スイッチング素子本体部
22の補助制御パルス信号電圧VG2が低レベルから高レ
ベルとなると、スイッチング素子本体部22がターンオ
ンする。このとき、直流電源1からトランス2の1次巻
線4、共振用リアクトル19、逆流防止用ダイオード2
0及びスイッチング素子本体部22の経路で電流が流れ
始める。この電流が負荷電流以下の間、還流ダイオード
7はオン状態を保持する。このため、第2のMOSFE
T21内のスイッチング素子本体部22を流れる電流I
Q2は、図2(F)に示すように電源電圧VINと共振用リア
クトル19のインダクタンスL19に関係した傾き(VIN
/L19)で0から徐々に増加して行く。また、第2のM
OSFET21内のスイッチング素子本体部22に加わ
る電圧VQ2は、図2(D)に示すように速やかに降下して
0Vとなる。
【0012】図2(F)に示すように、t1において、第
2のMOSFET21内のスイッチング素子本体部22
に流れる電流IQ2が負荷電流値を1次巻線に換算した値
に達すると、図2(C)に示すように第1のMOSFET
3内の内蔵コンデンサ18の電荷が放電され始め、共振
用リアクトル19及び内蔵コンデンサ18が共振して共
振用リアクトル19、逆流防止用ダイオード20、スイ
ッチング素子本体部22及び内蔵コンデンサ18の経路
で共振電流が流れる。したがって、図2(F)に示すよう
にスイッチング素子本体部22に流れる電流IQ2は正弦
関数的に増加し、図2(C)に示すように第1のMOSF
ET3内のスイッチング素子本体部16に加わる電圧V
Q1は0Vまで降下して行く。
【0013】図2(C)に示すように、t2において第1
のMOSFET3内のスイッチング素子本体部16に加
わる電圧VQ1が0Vとなり、トランス2の1次巻線4に
加わる電圧が直流電源1の電源電圧VINに等しくなる。
このとき、共振用リアクトル19及び第1のMOSFE
T3内の内蔵コンデンサ18の共振による共振用リアク
トル19の電流の慣性により、共振用リアクトル19、
逆流防止用ダイオード20、スイッチング素子本体部2
2及び内蔵ダイオード17の経路で電流が流れる。した
がって、図2(F)に示すように第2のMOSFET21
内のスイッチング素子本体部22に流れる電流IQ2は、
共振用リアクトル19の電圧降下が略0Vであるため、
以後略一定となる。
【0014】図2(A)に示すように、t3において制御
回路13から第1のMOSFET3のゲート端子に主制
御パルス信号が付与され、スイッチング素子本体部16
の主制御パルス信号電圧VG1が低レベルから高レベルと
なると、スイッチング素子本体部16がターンオンす
る。このとき、スイッチング素子本体部16に加わる電
圧VQ1は図2(C)に示すように0Vであるから、スイッ
チング素子本体部16は0Vでターンオンする。このた
め、スイッチング素子本体部16のオン転換期ではスイ
ッチング損失のほとんど無いゼロ電圧スイッチングが実
現できる。この時点では、スイッチング素子本体部22
がオン状態であるから、共振用リアクトル19を流れる
電流の慣性により1次巻線4を流れる電流はスイッチン
グ素子本体部22を流れ、図2(E)に示すようにスイッ
チング素子本体部16には電流IQ1が流れない。
【0015】図2(B)に示すように、t4において第2
のMOSFET21のスイッチング素子本体部22の補
助制御パルス信号電圧VG2が高レベルから低レベルとな
ると、スイッチング素子本体部22がターンオフする。
このとき、図2(E)及び(F)に示すように、スイッチン
グ素子本体部22を流れていたトランス2の1次巻線4
の電流(IQ2)が第1のMOSFET3内のスイッチン
グ素子本体部16に転流する(IQ1)。
【0016】図2(A)に示すように、t5において第1
のMOSFET3のスイッチング素子本体部16の主制
御パルス信号電圧VG1が高レベルから低レベルとなる
と、スイッチング素子本体部16がターンオフする。こ
のとき、第1のMOSFET3内の内蔵コンデンサ18
が充電されてスイッチング素子本体部16に加わる電圧
Q1が図2(C)に示すように0Vから徐々に上昇して行
く。また、スイッチング素子本体部16のオン状態時と
は逆極性の電圧がトランス2の2次巻線5に誘起され、
整流ダイオード6がオフ状態となるから、スイッチング
素子本体部16のオン期間中に平滑リアクトル8に蓄え
られたエネルギが平滑コンデンサ9及び還流ダイオード
7を経て放出され、負荷10に電流が流れる。
【0017】図2(C)に示すように、t6において第1
のMOSFET3の内蔵コンデンサ18に加わる電圧、
即ち、第1のMOSFET3のスイッチング素子本体部
16に加わる電圧VQ1が直流電源1の電源電圧VINに達
すると、トランス2の励磁インダクタンス及び内蔵コン
デンサ18が共振して電圧VQ1が更に正弦関数的に上昇
して行く。そして、電圧VQ1の最大値が共振電圧の最大
値と電源電圧VINとの和に達すると、電圧VQ1は正弦関
数的に降下して行き、t7において電源電圧VI Nに等し
くなる。このとき、トランス2の1次巻線4及び2次巻
線5には電流が流れない。以降、第2のMOSFET2
1のスイッチング素子本体部22が再びオン状態になる
まで、第1のMOSFET3の内蔵コンデンサ18に加
わる電圧(VQ1)は図2(C)に示すように電源電圧VIN
一定に保持される。
【0018】以上のように、本実施例では第1のMOS
FET3のスイッチング素子本体部16を0Vにてター
ンオンさせると共に第2のMOSFET21のスイッチ
ング素子本体部22の電流波形の立ち上りが緩やかにな
るので、スイッチング素子本体部16、22のオン転換
期(ターンオン時)におけるスイッチング損失を低減す
ることができる。
【0019】次に、本発明による絶縁形スイッチング電
源の他の実施例を図3及び図4に基づいて説明する。但
し、図3において図1と同一の部分には同一の符号を付
し、その説明を省略する。なお、図3の制御回路13の
詳細は、図1の実施例に示す図5及び図6と全く同様で
あるので、説明は省略する。図3の実施例の回路は、共
振用リアクトル19と逆流防止用ダイオード20との間
に、トランス2の1次巻線4及び2次巻線5と逆極性で
結合する3次巻線26を挿入し、共振用リアクトル19
及び3次巻線26の接続点と第2のMOSFET21の
ソース端子との間にダイオード25を接続したものであ
る。即ち、トランス2の3次巻線26は、第1のMOS
FET3内のスイッチング素子本体部16がオン状態の
ときは共振用リアクトル19に流れる電流と逆方向の電
圧が誘起されるように巻回され、スイッチング素子本体
部16がターンオンしたとき、第2のMOSFET21
のスイッチング素子本体部22に流れる電流を徐々に減
少させ、スイッチング素子本体部22をゼロ電流でター
ンオフさせるためのものである。
【0020】上記の構成において、第1及び第2のMO
SFET3、21が共にオフ状態のとき(図4のt0
前)は、トランス2の1次〜3次巻線4、5、26には
電流が流れない。そのため、トランス2の1次巻線4に
は電圧が印加されず、第1のMOSFET3内の内蔵コ
ンデンサ18は直流電源1の電源電圧VINまで充電され
ている。また、トランス2の2次巻線5には電圧が誘起
されず、整流平滑回路24内の整流ダイオード6はオフ
状態である。このとき、平滑リアクトル8、平滑コンデ
ンサ9及び負荷10、還流ダイオード7の経路で負荷電
流が流れる。
【0021】図4(B)に示すように、t0において制御
回路13から第2のMOSFET21のゲート端子に補
助制御パルス信号が付与され、スイッチング素子本体部
22の補助制御パルス信号電圧VG2が低レベルから高レ
ベルとなると、スイッチング素子本体部22がターンオ
ンする。このとき、直流電源1からトランス2の1次巻
線4、共振用リアクトル19、トランス2の3次巻線2
6、逆流防止用ダイオード20及びスイッチング素子本
体部22の経路で電流が流れ始める。この電流が負荷電
流以下の間、還流ダイオード7はオン状態を保持する。
このため、第2のMOSFET21内のスイッチング素
子本体部22を流れる電流IQ2は、図4(F)に示すよう
に電源電圧VINと共振用リアクトル19のインダクタン
スL19に関係した傾き(VIN/L19)で0から徐々に増
加して行く。また、第2のMOSFET21内のスイッ
チング素子本体部22に加わる電圧VQ2は、図4(D)に
示すように速やかに降下して0Vとなる。
【0022】図4(F)に示すように、t1において、第
2のMOSFET21内のスイッチング素子本体部22
に流れる電流IQ2が負荷電流値を1次巻線に換算した値
に達すると、図4(C)に示すように第1のMOSFET
3内の内蔵コンデンサ18の電荷が放電され始め、共振
用リアクトル19及び内蔵コンデンサ18が共振して共
振用リアクトル19、トランス2の3次巻線26、逆流
防止用ダイオード20、スイッチング素子本体部22及
び内蔵コンデンサ18の経路で共振電流が流れるから、
図4(G)に示すように内蔵コンデンサ18の放電電流I
C18は正弦関数的に増加する。したがって、図4(F)に
示すようにスイッチング素子本体部22に流れる電流I
Q2は正弦関数的に増加する。これと同時に、図4(C)に
示すように第1のMOSFET3内のスイッチング素子
本体部16に加わる電圧VQ1は0Vまで降下して行く。
【0023】図4(C)に示すように、t2において第1
のMOSFET3内のスイッチング素子本体部16に加
わる電圧VQ1が0Vとなり、トランス2の1次巻線4に
加わる電圧が直流電源1の電源電圧VINに等しくなる。
また、図4(F)及び(G)に示すように、共振用リアクト
ル19、トランス2の3次巻線26、逆流防止用ダイオ
ード20、スイッチング素子本体部22及び内蔵コンデ
ンサ18の経路で流れる共振電流は最大値に達する。こ
のとき、共振用リアクトル19及び内蔵コンデンサ18
の共振による共振用リアクトル19の電流の慣性によ
り、図4(G)及び(H)に示すように内蔵コンデンサ18
の放電電流IC18が第1のMOSFET3内の内蔵ダイ
オード17に転流する(ID17)。したがって、共振用
リアクトル19、トランス2の3次巻線26、逆流防止
用ダイオード20、スイッチング素子本体部22及び内
蔵ダイオード17の経路で電流ID17が流れる。このと
き、トランス2の3次巻線26には、電流ID17の流れ
る方向とは逆極性の電圧VN3=−(N3/N1)・V
IN(N1:1次巻線4の巻数、N3:3次巻線26の巻
数)が誘起される。そのため、共振用リアクトル19に
流れる電流、即ちスイッチング素子本体部22に流れる
電流IQ2及び内蔵ダイオード17に流れる電流I
D17は、図4(F)及び(H)に示すように共振電流の最大
値から−(N3/N1)・(VIN/L19)の傾きで徐々に減少
して行く。
【0024】図4(A)に示すように、t3において制御
回路13から第1のMOSFET3のゲート端子に主制
御パルス信号が付与され、スイッチング素子本体部16
の主制御パルス信号電圧VG1が低レベルから高レベルと
なると、スイッチング素子本体部16がターンオンす
る。それと共に、スイッチング素子本体部22に流れる
電流IQ2が図4(F)に示すように負荷電流値を1次巻線
に換算した値に達する。また、図4(E)に示すようにス
イッチング素子本体部16に電流IQ1が流れ始め、徐々
に増加して行く。このとき、スイッチング素子本体部1
6に加わる電圧VQ1は図4(C)に示すように0Vである
から、スイッチング素子本体部16は0Vでターンオン
する。このため、スイッチング素子本体部16のオン転
換期ではスイッチング損失のほとんど無いゼロ電圧スイ
ッチングが実現できる。この時点では、スイッチング素
子本体部22がオン状態であるから、スイッチング素子
本体部22にも電流IQ2が引き続き流れ、図4(F)に示
すように−(N3/N1)・(VIN/L19)の傾きで引き続き
徐々に減少して行く。
【0025】図4(F)に示すように、t4において第2
のMOSFET21内のスイッチング素子本体部22に
流れる電流IQ2は0となる。トランス2の1次巻線4の
電流は、図4(E)に示すように全て第1のMOSFET
3内のスイッチング素子本体部16を流れる(IQ1)。
このとき、図4(B)に示すように第2のMOSFET2
1内のスイッチング素子本体部22の補助制御パルス信
号電圧VG2が高レベルから低レベルになり、スイッチン
グ素子本体部22がターンオフする。このため、第2の
MOSFET21内のスイッチング素子本体部22のオ
フ転換期においてもスイッチング損失の少ないゼロ電流
スイッチングが実現できる。また、スイッチング素子本
体部22をゼロ電流でターンオフさせるので、回路の配
線のインダクタンスや共振用リアクトル19に流れる電
流の断続によるサージ成分は発生しない。
【0026】図4(A)に示すように、t5において第1
のMOSFET3のスイッチング素子本体部16の主制
御パルス信号電圧VG1が高レベルから低レベルとなる
と、スイッチング素子本体部16がターンオフする。こ
のとき、図4(G)に示すように第1のMOSFET3内
の内蔵コンデンサ18に充電電流が流れ、内蔵コンデン
サ18が充電されてスイッチング素子本体部16に加わ
る電圧VQ1が図4(C)に示すように0Vから徐々に上昇
して行く。また、スイッチング素子本体部16のオン状
態時とは逆極性の電圧がトランス2の2次巻線5に誘起
され、整流ダイオード6がオフ状態となるから、スイッ
チング素子本体部16のオン期間中に平滑リアクトル8
に蓄えられたエネルギが平滑コンデンサ9及び還流ダイ
オード7を経て放出され、負荷10に電流が流れる。
【0027】図4(C)に示すように、t6において第1
のMOSFET3の内蔵コンデンサ18に加わる電圧、
即ち、第1のMOSFET3のスイッチング素子本体部
16に加わる電圧VQ1が直流電源1の電源電圧VINに達
すると、トランス2の励磁インダクタンス及び内蔵コン
デンサ18が共振して電圧VQ1が更に正弦関数的に上昇
して行く。そして、電圧VQ1の最大値が共振電圧の最大
値と電源電圧VINとの和に達すると、電圧VQ1は正弦関
数的に降下して行き、t7において電源電圧VI Nに等し
くなる。このとき、トランス2の1次巻線4及び2次巻
線5には電流が流れない。以降、第2のMOSFET2
1のスイッチング素子本体部22が再びオン状態になる
まで、第1のMOSFET3の内蔵コンデンサ18に加
わる電圧(VQ1)は図4(C)に示すように電源電圧VIN
一定に保持される。
【0028】上述の通り、図3に示す実施例でも、スイ
ッチング損失に関して図1に示す実施例と同一の効果が
得られる。更に、図3に示す実施例では、第2のMOS
FET21内のスイッチング素子本体部22のオフ転換
期(ターンオフ時)においてもスイッチング損失の少な
いゼロ電流スイッチングが実現できるので、回路の配線
のインダクタンスや共振用リアクトル19に流れる電流
の断続によるサージ成分は発生しない。そのため、図3
に示す実施例は図1に示す実施例に比較して効果が大き
い。
【0029】本発明の実施態様は前記の実施例に限定さ
れず、種々の変更が可能である。例えば、下記の(a)〜
(c)は変更例の一部である。 (a) 第1及び第2のMOSFET3、21内の内蔵
ダイオード17、23を内蔵のダイオードとせずに独立
のダイオードとすることができる。 (b) 第1のMOSFET3内の内蔵コンデンサ18
をMOSFETの寄生容量を使用しないで、独立のコン
デンサを接続することができる。 (c) 主スイッチング素子及び補助スイッチング素子
として、MOSFETを使用せずに、バイポーラトラン
ジスタ、サイリスタ等を用いても構わない。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、主スイ
ッチング素子のゼロ電圧スイッチングを容易に達成でき
るので、主スイッチング素子の電圧波形と電流波形との
重なりを少なくして主スイッチング素子のオン転換期で
の電力損失、即ち主スイッチング素子のターンオン時の
スイッチング損失を低減することができる。このため、
主スイッチング素子の発熱量を減少させて放熱用フィン
等の寸法を小さくすることができ、高周波スイッチング
が可能でかつ小型の絶縁形スイッチング電源を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す絶縁形スイッチング電
源の電気回路図
【図2】 図1の回路の各部の電圧及び電流を示す波形
【図3】 本発明の他の実施例を示す絶縁形スイッチン
グ電源の電気回路図
【図4】 図3の回路の各部の電圧及び電流を示す波形
【図5】 図1及び図3の制御回路の詳細を示すブロッ
ク図
【図6】 図5の回路の各部の電圧を示す波形図
【符号の説明】
1...直流電源、2...トランス、3、21...
第1、第2のNチャネルMOSFET、4...1次巻
線、5...2次巻線、6...整流ダイオード、
7...還流ダイオード、8...平滑リアクトル、
9...平滑コンデンサ、10...負荷、13...
制御回路、19...共振用リアクトル、20...逆
流防止用ダイオード、24...整流平滑回路、2
6...3次巻線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の両端にトランスの1次巻線と
    主スイッチング素子とを直列に接続し、前記トランスの
    2次巻線と負荷との間に整流平滑回路を接続し、前記主
    スイッチング素子をオン・オフ制御することにより前記
    トランスの前記2次巻線から交流電圧を発生させ、前記
    交流電圧を前記整流平滑回路にて直流電圧に変換して前
    記直流電源の電圧とは異なる一定電圧レベルの直流出力
    を前記負荷に供給する絶縁形スイッチング電源におい
    て、 前記主スイッチング素子と並列に共振用リアクトルと逆
    流防止用整流素子と補助スイッチング素子との直列回路
    を接続し、前記負荷の端子電圧に応じて前記主スイッチ
    ング素子の制御端子に主制御パルス信号を付与すると共
    に、前記主制御パルス信号を付与する前に前記補助スイ
    ッチング素子の制御端子に補助制御パルス信号を付与す
    るように構成したことを特徴とする絶縁形スイッチング
    電源。
  2. 【請求項2】 前記共振用リアクトルと前記逆流防止用
    整流素子との間に、前記トランスの3次巻線を挿入した
    「請求項1」に記載の絶縁形スイッチング電源。
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