JPH0633514A - 鉄骨構造体を構成する方法 - Google Patents

鉄骨構造体を構成する方法

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JPH0633514A
JPH0633514A JP21241892A JP21241892A JPH0633514A JP H0633514 A JPH0633514 A JP H0633514A JP 21241892 A JP21241892 A JP 21241892A JP 21241892 A JP21241892 A JP 21241892A JP H0633514 A JPH0633514 A JP H0633514A
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JP
Japan
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screw
screwed
fixed
metal
joining
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JP21241892A
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English (en)
Inventor
Takayuki Fukuda
尭至 福田
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NITSUSEKI HOUSE KOGYO KK
Original Assignee
NITSUSEKI HOUSE KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下階の角形鋼管柱上に固定された接合金物に
上階の角形鋼管柱及び鉄骨梁を溶接によらずに現場で容
易且つ確実固定して複数階の鉄骨構造体を構成する。 【構成】 上端に予め接合金物5が溶接部により固定さ
れている下階用の角形鋼管柱1を所定位置に固定直立さ
せた後、該接合金物5の上半分5cに上階の角形鋼管柱2
の下部を外嵌させてその下端全面を接合金物5の上半分
5cと下半分5bとの境界の支持面5dで支持させると共に鉄
骨梁3の端部に溶接固定されたエンドプレート4の下端
を接合金物5の下部に設けられているフランジ部5aで支
持させてから、接合金物5の上半分5cと下半分5bとにそ
れぞれ螺設されているネジ孔5eと上階の角形鋼管柱2の
下部の各四面に貫通して穿設されている透孔2aとエンド
プレート4に貫通して穿設されている透孔4aとを合致さ
せて接合用の高力ボルト7を接合金物5の前記ネジ孔5e
に螺着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は下階用の角形鋼管柱の上
方に上階用の角形鋼管柱と鉄骨梁とを固定して鉄骨構造
体を構成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下階用の角形鋼管柱の上方に上階
用の角形鋼管柱と鉄骨梁とを固定して鉄骨構造体を構成
するには、現場において下階用の角形鋼管柱の上方に上
階用の角形鋼管柱を溶接により固定しこの角形鋼管柱の
鉄骨梁接合側側面に接合ブラケットを溶接によって固着
してこの接合ブラケットと鉄骨梁とを添えプレートを介
して接合ボルトによって固定するか、又は現場において
下階用の角形鋼管柱の上方に上階用の角形鋼管柱を溶接
により固定しこの角形鋼管柱の鉄骨梁接合側側面に鉄骨
梁を直接溶接により固定する方法が行われていた。
【0003】しかしながら、上記したいずれの方法も現
場において下階用の角形鋼管柱の上方に上階用の角形鋼
管柱を溶接により固定しなければならないばかりでな
く、前者の方法の場合は角形鋼管柱の鉄骨梁接合側側面
の所定位置に現場で接合ブラケットを溶接によって固定
しなければならず、後者の方法の場合は角形鋼管柱の鉄
骨梁接合側側面の所定位置に現場で鉄骨梁を直接溶接に
より固定しなければならないので、現場において溶接と
いう特殊技能を必要とする仕事量が増して非能率であ
る。そこで、下階用の角形鋼管柱の上方に上階用の角形
鋼管柱を溶接によって固定する作業を工場で予め行うこ
とも考えられるが、このように工場で下階用の角形鋼管
柱の上方に上階用の角形鋼管柱を溶接によって固定する
と角形鋼管柱の長さが非常に長くなって工場から建築現
場まで運搬する作業が非常に煩雑になって好ましくな
く、また接合ブラケットを角形鋼管柱の鉄骨梁接合部側
側面に溶接によって固定する作業を工場で予め行うと工
場から建築現場まで運搬する際に接合ブラケットが邪魔
になって運搬効率が大幅に低下するばかりでなく、接合
ブラケットを破損する危険性があるという欠点があっ
た。また、現場において下階用の角形鋼管柱の上方に上
階用の角形鋼管柱を溶接により固定したり現場において
角形鋼管柱の側面の所定位置に接合ブラケットを溶接に
よって固定したり、鉄骨梁を角形鋼管柱の鉄骨梁接合側
側面に溶接によって直接固定したりする作業は高い施工
精度が要求されるにも拘らず作業が粗雑になり易い建築
現場では製品の信頼性が得難いという欠点もあった。
【0004】そこでこのような欠点の一部を改良する方
法として、複数階の鉄骨構造体を構成する際に、下階用
の角形鋼管柱の上端部にはその角形鋼管柱の肉厚より厚
肉となした角形中空断面の接合金物の下端部のテーパ部
分を突き合わせてその突き合わせ部分を外周突合せ溶接
により取り付け、その接合金物の上端部のテーパ部分に
は上階用の角形鋼管柱の下端部を突き合わせてその突き
合わせ部分を外周突合せ溶接により取り付け、その接合
金物の周壁に螺設したネジ孔には鉄骨梁の端部に溶接に
より固定されているエンドプレートに穿設されている透
孔を貫通して接合用の高力ボルトを螺着する構造が、特
公昭61−58620号公報や特公平3−76377号
公報において開示された。
【0005】しかしながら、この鉄骨構造体を構成する
方法においては、下階用の角形鋼管柱の上端部に接合金
物の下端部を突き合わせてその突き合わせ部分を外周突
合せ溶接する作業は工場において行うことができるので
その固定精度は保証されるが、もしその接合金物の上端
に上階用の角形鋼管柱を突き合わせてその突き合わせ部
分を外周突合せ溶接する作業を工場において行うとその
部材の長さが非常に長くなって運搬上の問題が生じるた
めに、接合金物の上端部に上階用の角形鋼管柱の下端部
を突き合わせてその突き合わせ部分を外周突合せ溶接す
る作業は現場において行わざるを得ないのでその固定精
度が保証できないばかりでなく、接合用の高力ボルトを
螺着するために接合金物の周壁に螺設されたネジ孔の位
置に鉄骨梁の端部に溶接により固定されているエンドプ
レートに穿設されている透孔の位置を合致させ接合用の
高力ボルトを螺着する作業は、鉄骨梁をクレーンにより
懸垂した不安定な状態で行わなければならないために作
業性が悪くクレーンの稼働効率も悪い欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の欠点を解消し、複数階の鉄骨構造体を構成するに際
し、前記特公昭61−58620号公報や特公平3−7
6377号公報において開示されている接合金物と同様
な役目を成す接合金物を使用するのであるが、下階用の
角形鋼管柱上に工場において予め固定された接合金物に
上階用の角形鋼管柱を溶接によらずに現場で容易に固定
することができると共にその固定が確実強固であり、ま
た鉄骨梁の接合金物への固定も容易である鉄骨構造体を
構成する方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意研究の結果、複数階の鉄骨構造体を構成す
るに際し、工場において下階用の角形鋼管柱の上端に溶
接により固定される接合金物を、下階用の角形鋼管柱と
の溶接部の直上において鉄骨梁の端部に溶接により固定
されたエンドプレートを支持するフランジ部を有し、そ
のフランジ部より上方部分における下半分が上階用の角
形鋼管柱の外面形状とほぼ同一寸法を成し上半分が上階
用の角形鋼管柱の内面形状とほぼ同一寸法を成し上半分
と下半分との境界部分に上階用の角形鋼管柱の下端全面
を支持する支持面が構成されるように角形中空断面の溶
接構造用鋳鋼品で形成すると共にこの上半分と下半分と
の各四面の所定位置にそれぞれネジ孔を螺設しておき、
また鉄骨梁の端部に溶接により固定されたエンドプレー
トの前記接合金物に螺設されているネジ孔に対向する位
置に透孔を貫通して設けておき、接合金物の上半分に外
嵌される上階用の角形鋼管柱の下部の各四面であって前
記接合金物の上半分に螺設されているネジ孔に対向する
位置に透孔を貫通して設けておいて、工場において下階
用の角形鋼管柱の上端に溶接により固定されている接合
金物の上半分に上階用の角形鋼管柱の下部を外嵌させて
その下端全面を接合金物の上半分と下半分との境界の支
持面で支持させると共に鉄骨梁の端部に溶接により固定
されたエンドプレートを接合金物の下部に設けられてい
るフランジ部で支持させて、接合金物に螺設されている
ネジ孔と上階用の角形鋼管柱の下部の各四面に貫通して
穿設されている透孔とエンドプレートに貫通して穿設さ
れている透孔とを合致させて接合用の高力ボルトを螺着
することによって信頼性が高く且つ作業性も良好に鉄骨
構造体を構成することができることを究明した本発明を
完成したのである。
【0008】そしてこのような鉄骨構造体を構成するに
際して、角形中空断面の接合金物は溶接構造用鋳鋼品で
形成するのであるから、その内部であって接合金物に螺
設されているネジ孔に螺着されてくる接合用の高力ボル
トと接触しない位置に例えば十文字状などにスティッフ
ナーを設けた状態に接合金物を鋳造すればその曲げ剛性
が大きくなって強度的な信頼性が更に向上することや、
接合金物に螺設されているネジ孔を通常の右ネジとは逆
の左ネジとしておくと共にこの接合金物に螺設されてい
るネジ孔に螺着される接合用の高力ボルトを頭のない植
込みボルト状にして鉄骨梁の端部に固定されているエン
ドプレートに穿設されている透孔を貫通する側に螺設さ
れているネジを通常の右ネジとしておけばこの接合用の
高力ボルトにナットを螺着させて締結した際に弛みが生
じないことも究明したのである。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る鉄骨構造体を構成する方
法について図面により詳細に説明する。図1は本発明方
法で使用する各部材の配置状況の1実施例を示す斜視
図、図2は図1に示した各部材で鉄骨構造体を構成した
状態の縦断面図、図3は本発明方法により構成された鉄
骨構造体の他の実施例を説明する縦断面図、図4は図3
におけるA−A線断面図、図5は本発明方法で使用する
高力ボルトの1実施例の正面図である。
【0010】図面中、1は複数階の鉄骨構造体における
下階用の角形鋼管柱、2は複数階の鉄骨構造体における
上階用の角形鋼管柱であって下部の各四面には後述する
所定位置にボルト挿通用の透孔2aが貫通して穿設されて
いる。3は下階用の角形鋼管柱1と上階用の角形鋼管柱
2との間に固定されて梁を構成するために端部に溶接に
よりエンドプレート4を固定されたH形鋼から成る鉄骨
梁であって、このエンドプレート4には後述する所定位
置にボルト挿通用の透孔4aが貫通して設けられている。
【0011】5は工場において下階用の角形鋼管柱1の
上端に溶接により固定される接合金物であって、下階用
の角形鋼管柱1との溶接部6の直上において鉄骨梁3の
端部に溶接により固定されたエンドプレート4を支持す
るフランジ部5aを有し、そのフランジ部5aより上方部分
における下半分5bが上階用の角形鋼管柱2の外面形状と
ほぼ同一寸法を成し上半分5cが上階用の角形鋼管柱2の
内面形状とほぼ同一寸法を成し上半分5cと下半分5bとの
境界部分に上階用の角形鋼管柱2の下端全面を支持する
支持面5dが構成されるように角形中空断面の溶接構造用
鋳鋼品で形成されていて、この上半分5cと下半分5bとの
各四面の所定位置にそれぞれネジ孔5eが螺設されてい
る。この接合金物5の上半分5cと下半分5bとに螺設され
ているネジ孔5eとしては、通常の右ネジとは逆の左ネジ
としておくことが後述する植込みボルト状の特殊形状の
接合用の高力ボルトを使用する場合に有効であり、また
接合金物5の角形中空断面としてはその内部であって接
合金物5に螺設されているネジ孔5eに螺着されてくる後
述する接合用の高力ボルトと接触しない位置に例えば十
文字状などにスティッフナー5fを設けた状態にしてその
曲げ剛性を大きくすることが好ましい。
【0012】なお、7は接合金物5の下半分5bにおいて
はエンドプレート4に貫通して設けられている透孔4aを
貫通して接合金物5のネジ孔5eに、上半分5bにおいては
エンドプレート4に貫通して設けられている透孔4aと上
階用の角形鋼管柱2の下部に貫通して設けられている透
孔2aとを貫通して接合金物5のネジ孔5eにそれぞれ螺着
される接合用の高力ボルトであり、この高力ボルト7と
しては図1及び図2に示す如き通常の頭付きボルトを使
用することもできるが、図5に示す如く頭のない植込み
ボルト状のものを使用する場合には接合金物5のネジ孔
5eに螺着される側に螺設されているネジ7aを左ネジとし
鉄骨梁3の端部に固定されているエンドプレート4に穿
設されている透孔4aを貫通する側に螺設されているネジ
7bを通常の右ネジとし更にこの右ネジにしたネジ7bに連
続してノッチ部7cを介してローレット部7dが更にこのロ
ーレット部7dに連続して前記ノッチ部7cよりノッチ径の
小さなノッチ部7eを介して前記ローレット部7dよりその
直径が小さなローレット部7fが設けられているものを使
用することが好ましい。8は接合用の高力ボルト7が図
5に示す如き頭のない植込みボルト状の場合に鉄骨梁3
の端部に固定されているエンドプレート4に穿設されて
いる透孔4aを貫通する側に螺設されているネジ7bに螺着
されるナットである。
【0013】
【作用】以下、上述した各部材を使用して本発明に係る
鉄骨構造体を構成する方法を実施する手順について詳述
する。本発明方法を実施するには先ず複数階の鉄骨構造
体における下階用の角形鋼管柱1の上端に接合金物5が
溶接部6により固定されているものと、下部の各四面の
所定位置にボルト挿通用の透孔2aが貫通して穿設されて
いる複数階の鉄骨構造体における上階用の角形鋼管柱2
と、所定位置にボルト挿通用の透孔4aが貫通して設けら
れているエンドプレート4を端部に溶接により固定され
たH形鋼から成る鉄骨梁3と、接合用の高力ボルト7と
を準備する。
【0014】次いで、上端に工場において接合金物5が
溶接により固定されている下階用の角形鋼管柱1を所定
位置に固定直立させた後、下階用の角形鋼管柱1の上端
に溶接により固定されている接合金物5の上半分5cに上
階用の角形鋼管柱2の下部を外嵌させてその下端全面を
接合金物5の上半分5cと下半分5bとの境界の支持面5dで
支持させると共に鉄骨梁3の端部に溶接により固定され
たエンドプレート4の下端を接合金物5の下部に設けら
れているフランジ部5aで支持させてから、接合金物5の
上半分5cと下半分5bとにそれぞれ螺設されているネジ孔
5eと上階用の角形鋼管柱2の下部の各四面に貫通して穿
設されている透孔2aとエンドプレート4に貫通して穿設
されている透孔4aとを合致させて接合用の高力ボルト7
を接合金物5の上半分5cと下半分5bとに螺設されている
ネジ孔5eに螺着するのである。この作業は接合金物5の
上半分5cに上階用の角形鋼管柱2を外嵌させてから鉄骨
梁3の端部に溶接により固定されたエンドプレート4の
下端を接合金物5の下部に設けられているフランジ部5a
で支持させても、またこの逆であっても差し支えなく、
後者の場合にはエンドプレート4を接合金物5の下半分
5bに螺設されているネジ孔5eに接合用の高力ボルト7を
軽く螺合せしめておくことが鉄骨梁3が接合金物5から
外れないため安全性の面で好ましい。
【0015】この際、接合用の高力ボルト7が図1に示
す如き通常の頭付きボルトである場合には高力ボルト7
を接合金物5の上半分5cと下半分5bとに螺設されている
ネジ孔5eに螺着したことによってその作業が完了するの
であるが、一般にこの種の作業におけるボルトの締付け
作業においては仮締めと本締めとの2段階の締付け作業
が実施されるにも拘らずこのような通常の頭付きボルト
である場合には仮締めと本締めとの2段階の締付け作業
を実施する際にその締付けトルクの調整が困難であると
いう問題点がある。
【0016】そこで図5に示す如き植込みボルト状の特
殊形状の接合用の高力ボルト7を使用するのであり、こ
の場合には先ず高力ボルト7を反時計廻りに回転させて
左ネジであるネジ7aを接合金物5のネジ孔5eにその回転
が不可能になる程度まで軽く螺合させると共に鉄骨梁3
の端部に溶接により固定されたエンドプレート4に貫通
して穿設されている透孔4aから突出している通常の右ネ
ジのネジ7bにナット8をその回転が不可能になる程度ま
で軽く螺合させる。次いで、互いに歯車により噛み合っ
ていて外側のスリーブが回転不能になると内側のスリー
ブが回転するようになる構造の回転用工具の外側のスリ
ーブをナット8に、また内側のスリーブを左ネジである
ネジ7aから最も離れた端部に位置しているローレット部
7fに係合させて、先ずローレット部7fに係合している内
側のスリーブを回転させない状態で外側のスリーブに係
合しているナット8を時計廻りに回転させてナット8を
締め付け、次いでナット8が回転不能になるとローレッ
ト部7fに係合している内側のスリーブが反時計廻りに回
転させられて高力ボルト7が接合金物5のネジ孔5eに締
め付けられるのであるが、この締付けは回転用工具の内
側のスリーブで把持しているローレット部7fとその次の
ローレット部7dとの間の一番小さなノッチ径のノッチ部
7eでローレット部7fがローレット部7dから破断するまで
回転用工具の内側のスリーブが高力ボルト7を反時計廻
りに回転させると、ノッチ部7eのノッチ径はネジ7aの仮
締めトルクに合わせて予めその径を決定されているので
所定の仮締めトルクでその締付けが完了するのである。
【0017】次いで本締めを行う場合にも前記仮締めを
行う回転用工具と同様な構造の回転用工具の外側のスリ
ーブをナット8に、また内側のスリーブを端部に位置し
ているローレット部7dにそれぞれ係合させて、先ずロー
レット部7dに係合している内側のスリーブを回転させな
い状態で外側のスリーブに係合しているナット8を時計
廻りに回転させてナット8を締め付け、次いでナット8
が回転不能になるとローレット部7dに係合している内側
のスリーブが反時計廻りに回転させられて高力ボルト7
が接合金物5のネジ孔5eに締め付けられるのであるが、
この締付けは回転用工具の内側のスリーブで把持してい
るローレット部7dとその次のネジ部7bとの間のノッチ部
7cでローレット部7dがネジ部7bから破断するまで回転用
工具の内側のスリーブが高力ボルト7を反時計廻りに回
転させると、ノッチ部7cのノッチ径はネジ7aの本締めト
ルクに合わせて予めその径を決定されているので所定の
本締めトルクでその締付けが完了するのである。
【0018】
【発明の効果】このように本発明に係る鉄骨構造体を構
成する方法においては、下階用の角形鋼管柱1と接合金
物5とは工場においてその施工精度が保証できる溶接部
6により固定する手段が予め採用されているが、それ以
外の固定部分即ち下階用の角形鋼管柱1の上端に固定さ
れている接合金物5と鉄骨梁3の端部に溶接により固定
されたエンドプレート4及び上階用の角形鋼管柱2の下
部との固定には高力ボルト7(高力ボルト7が植込みボ
ルト状の場合にはナット8が存在する)による螺着によ
っていて溶接を使用していないので、その接合強度が保
証できると共に、現場に溶接装置を持ち込む必要がない
という利点がある。
【0019】更に、上階用の角形鋼管柱2はその下部が
下階用の角形鋼管柱1の上端に溶接部6で固定された接
合金物5の上半分5cに外嵌され且つその下端全面が接合
金物5の上半分5cと下半分5bとの境界の支持面5dで支持
させる構造であるから、上階用の角形鋼管柱2をその固
定位置に位置させても転倒やズレなどが発生する危険が
ない。そしてこの上階用の角形鋼管柱2の下部は下階用
の角形鋼管柱1の上端に溶接部6で固定された接合金物
5の上半分5cと鉄骨梁3の端部に溶接により固定された
エンドプレート4とで挾持された状態となるから、その
固定が二重になってその接合強度が保証される。
【0020】下階用の角形鋼管柱1の上端に溶接部6で
固定された接合金物5に直接固定されるエンドプレート
4は、接合金物5に螺設されているネジ孔5eに高力ボル
ト7を螺着させる前にその下端を接合金物5の下部に設
けられているフランジ部5aで支持されるので、エンドプ
レート4が端部に溶接により固定されている鉄骨梁3が
高力ボルト7を螺着する前にグラつくことがないと共
に、接合金物5に螺設されているネジ孔5eとエンドプレ
ート4に貫通して穿設されている透孔4aとを合致させる
作業をクレーン操作に頼らなくても良いので、クレーン
の稼働効率を向上させることができる。
【0021】接合金物5の上半分5cと下半分5bとの各四
面の所定位置にそれぞれ螺設されているネジ孔5eを左ネ
ジとし、接合用の高力ボルト7を植込みボルト状の特殊
形状であって接合金物5のネジ孔5eに螺着される側に螺
設されているネジ7aを左ネジとし鉄骨梁3の端部に固定
されているエンドプレート4に穿設されている透孔4aを
貫通する側に螺設されているネジ7bを通常の右ネジとし
更にこの右ネジとしたネジ7bに連続してノッチ部7cを介
してローレット部7dが更にこのローレット部7dに連続し
て前記ノッチ部7cよりノッチ径の小さなノッチ部7eを介
して前記ローレット部7dよりその直径が小さなローレッ
ト部7fが設けられているものを使用すると、仮締めと本
締めとの2段階の締付け作業を実施する際にその締付け
トルクの調整が極めて容易である。
【0022】接合金物5の角形中空断面としてはその内
部であって接合金物5に螺設されているネジ孔5eに螺着
されてくる接合用の高力ボルトと接触しない位置に例え
ば十文字状などにスティッフナー5fを設けると、その曲
げ剛性が大きくなって強度上の信頼性が増す。このよう
な種々の効果を有する本発明の工業的価値は、非常に大
きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で使用する各部材の配置状況の1実
施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した各部材で鉄骨構造体を構成した状
態の縦断面図である。
【図3】本発明方法により構成された鉄骨構造体の他の
実施例を説明する縦断面図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】本発明方法で使用する高力ボルトの1実施例の
正面図である。
【符号の説明】
1 下階用の角形鋼管柱 2 上階用の角形鋼管柱 2a 透孔 3 鉄骨梁 4 エンドプレート 4a 透孔 5 接合金物 5a フランジ部 5b 下半分 5c 上半分 5d 支持面 5e ネジ孔 5f スティッフナー 6 溶接部 7 高力ボルト 7a ネジ(左ネジ) 7b ネジ(右ネジ) 7c ノッチ部 7d ローレット部 7e ノッチ部 7f ローレット部 8 ナット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端に予め接合金物(5)が溶接部(6)に
    より固定されている下階用の角形鋼管柱(1)を所定位置
    に固定直立させた後、この接合金物(5)の上半分(5c)に
    上階用の角形鋼管柱(2)の下部を外嵌させてその下端全
    面を接合金物(5)の上半分(5c)と下半分(5b)との境界の
    支持面(5d)で支持させると共に鉄骨梁(3)の端部に溶接
    により固定されたエンドプレート(4)の下端を接合金物
    (5)の下部に設けられているフランジ部(5a)で支持させ
    て後に、接合金物(5)の上半分(5c)と下半分(5b)とにそ
    れぞれ螺設されているネジ孔(5e)と上階用の角形鋼管柱
    (2)の下部の各四面に貫通して穿設されている透孔(2a)
    とエンドプレート(4)に貫通して穿設されている透孔(4
    a)とを合致させて接合用の高力ボルト(7)を接合金物
    (5)の上半分(5c)と下半分(5b)とに螺設されている前記
    ネジ孔(5e)に螺着することを特徴とする鉄骨構造体を構
    成する方法。
  2. 【請求項2】 接合金物(5)の上半分(5c)と下半分(5b)
    との各四面の所定位置にそれぞれ螺設されているネジ孔
    (5e)を左ネジとし、接合用の高力ボルト(7)を植込みボ
    ルト状の特殊形状であって接合金物(5)の前記ネジ孔(5
    e)に螺着される側に螺設されているネジ(7a)を左ネジと
    し鉄骨梁(3)の端部に固定されているエンドプレート
    (4)に穿設されている透孔(4a)を貫通する側に螺設され
    ているネジ(7b)を右ネジとし更にこの右ネジとしたネジ
    (7b)に連続してノッチ部(7c)を介してローレット部(7d)
    が更にこのローレット部(7d)に連続して前記ノッチ部(7
    c)よりノッチ径の小さなノッチ部(7e)を介して前記ロー
    レット部(7d)よりその直径が小さなローレット部(7f)が
    設けられているものと右ネジとしたナット(8)との組み
    合わせを使用して、仮締めと本締めとの2段階の締付け
    作業を実施する請求項1に記載の鉄骨構造体を構成する
    方法。
  3. 【請求項3】 接合金物(5)として、その内部であって
    ネジ孔(5e)に螺着されてくる接合用の高力ボルト(7)と
    接触しない位置にスティッフナー(5f)が設けられている
    接合金物を使用する請求項1又は2に記載の鉄骨構造体
    を構成する方法。
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