JPH0633474A - 導水管および集排水導水管工法 - Google Patents

導水管および集排水導水管工法

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JPH0633474A
JPH0633474A JP4188432A JP18843292A JPH0633474A JP H0633474 A JPH0633474 A JP H0633474A JP 4188432 A JP4188432 A JP 4188432A JP 18843292 A JP18843292 A JP 18843292A JP H0633474 A JPH0633474 A JP H0633474A
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water conduit
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義彦 今野
Koji Niwano
孝治 庭野
Jiyunkichi Soudai
淳吉 相臺
Eiichiro Taki
瑛一路 滝
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 壁表面の漏水個所に開削された開削部内に潰
れたり、折れたりすることなく、配設することが出来る
導水管と、該導水管を用いて漏水個所に沿って配設して
壁内部に断面が均一な導水路を形成して壁表面への漏水
を防止する集排水導水管工法。 【構成】 潰れたり、折れたりすることがなく、管壁に
開口部を備えた集排水機能を有する中空管から成る導水
管。壁体の漏水部分13の漏水の流れる方向に沿って開
削部16を開削する工程と、該開削部内に導水管1を配
設する工程と、該導水管の外側に充填材18を装填し
て、開削部16を密閉して壁内部に漏水の導水路20を
形成する工程とからなり、壁内部の漏水を導水管の開口
部4を介して導水管内に集水して、集められた漏水を壁
体の下方に設けられた排水溝に導水管の末端より排水す
る集排水導水管工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導水管および集排水導
水管工法に関し、更に詳細には、壁面漏水を止水するこ
となく、壁表面に漏水する前に壁内部で速やかに集排水
して、壁表面を濡らさない集排水導水管工法、並びにそ
の工法に用いる導水管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下建造物、地下鉄、地下街、ト
ンネル、ビルの地下室、地下駐車場、下水道、地下共同
溝等の地下構造物は、建築時のコンクリート打ちつぎ部
分、ジョイント部分、或いは経年により発生したクラッ
ク部分からの漏水、または新築時でもすでに発生してい
るコンクリートクラックからの漏水が原因で、壁表面が
一面に濡れて、外観が悪いばかりではなく、壁表面の化
粧仕上げ工事の際にも影響を与えるという問題がある。
特に新築時に漏水が発生しておれば工事完了検査が通ら
ないという問題も生じる。
【0003】そこで壁表面の漏水しているクラック部分
に例えばポリウレタン樹脂剤を注入して硬化させ、漏水
を防止して壁表面を乾いた状態にすることが行われてい
る。しかし、このような樹脂剤の注入、硬化による止水
は、その部分のみが止水されるだけであるから、壁内部
での漏水は他の小さなクラック部分に迂回し、やがて壁
表面まで漏水して壁全面が濡れてしまう。
【0004】そこで漏水を止水するのではなく、壁内部
に導水路を設け、この導水路で漏水を壁内部で集水し、
これを予め設けられている下方の排水溝へ排水して、壁
表面への漏水を防止する導水工法が採用されている。そ
の具体的な工法としては、壁表面に漏水し、その流れる
方向(漏水線ともいう)に沿ってダイヤモンドカッター
等により壁体を幅10cm程度、深さ10cm程度の略三角
形状に開削して開削部を形成し、その開削部の底部を隠
蔽するように合成樹脂製管或いは合成ゴム製管を縦に半
割りした半割管を配置し、その半割管の外面側の開削部
の残部に急結セメント等の充填材を装填して半割管を埋
設し、半割管で覆われた開削部の底部を漏水の集排水路
とする半割工法。或いは、前記工法と同様の方法で形成
された開削部の底部に塩化ビニルホースを仮設し、ホー
スの外側の開削部の残部に急結セメント等の充填材を装
填し、急結セメント等の充填材が固結する寸前にホース
を引き抜き、ホースのあった部分を集排水空間とし、こ
れを漏水の集排水路とするホース引抜工法が知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記工
法のうち、前者の半割工法の場合は急結セメント等を例
えば塩化ビニル製半割管の外面側の開削部に装填する
際、装填時の押圧により半割管がへこんだり、位置ずれ
が生じて断面が均一な集排水路を形成することが出来な
いという問題があり、また、後者のホース引抜工法の場
合はホースを早く引き抜くと装填した急結セメントがく
ずれ易く、形成した集排水路を閉塞することとなり、逆
に引き抜きが遅くなると引き抜きが不可能となって施工
を再度やり直しとなり、施工に時間がかかるばかりでは
なく、ホースの引き抜くタイミングが非常に大切で、熟
練を要する等の施工上の問題がある。また、前記工法は
いずれの場合も導水路の施工作業を壁表面の漏水部分の
上から順にしか行うことが出来ず、しかも、作業関係上
施工を急ぐ場合であっても、1個所の漏水個所の施工作
業には作業者1人しか対応出来ず、また、漏水部分が蛇
行している場合には蛇行部分に沿って導水路を形成しな
ければならないため、施工作業は繁雑となる等の問題が
ある。
【0006】本発明は、かかる問題点を解消した、導水
管および集排水導水管工法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の導水管は、管壁
に大きさ30μm以上の開口部が開口率10%以上で開口さ
れた内径5〜100mmの中空管であって、50g/cmの圧
縮荷重で径の変化が10%以下の耐圧性と、曲げた時に折
れたり、或いは潰れることなく60°以上曲がる可撓性を
備え、集排水機能を有することを特徴とする。
【0008】また、導水管をフィラメント糸を中空組紐
状に編成した略方形状の開口部を備える筒状組紐繊維体
としてもよい。
【0009】また、本発明の集排水導水管工法は、壁表
面の漏水部分を漏水の流れる方向に沿って壁体を開削し
て開削部を形成し、該開削部の底部に管壁に大きさ30μ
m以上の開口部が開口率10%以上で開口された内径5〜1
00mmの中空管であって、50g/cmの圧縮荷重で径の
変化が10%以下の耐圧性と、曲げた時に折れたり、或い
は潰れることなく60°以上曲がる可撓性を備え、集排水
機能を有する導水管を配設すると共に、該導水管の外側
に充填材を装填して、該開削部を密閉し、漏水を該導水
管の開口部を介して導水管内に集中させ、これを壁体の
下方の排水溝まで導くことを特徴する。
【0010】また、集排水導水管工法に用いる導水管は
フィラメント糸を中空組紐状に編成した略方形状の開口
部を備える筒状組紐繊維体としてもよいし、また、壁体
を開削する開削部の断面形状を略コ字形状、略U字形
状、略V字形状のいずれかとしてもよい。
【0011】
【作用】本発明の導水管は、管壁に所定の大きさの開口
部が開口されており、径の変化が10%以下の耐圧性と、
折れたり、或いは潰れることなく60°以上曲がる可撓性
を備え、集排水機能を有するため、漏水部分が蛇行して
いても蛇行個所に折れ曲がったりすることなく壁内部に
配設することが出来、管壁に開口部を備えているから、
壁内部の漏水を開口部より導水管内に容易に集水出来、
集められた水は導水管内部を伝わりながら導水管の末端
部より外部に排水される。
【0012】また、本発明の集排水導水管工法では、壁
面に開削された開削部内の底部に前記構成の導水管を配
設し、その外側に充填材を装填し、開削部を密閉するこ
とにより、耐圧性、可撓性の導水管は開削部内に押し潰
されることなく、また、漏水個所が蛇行していても導水
管を蛇行個所に容易に配設出来て、壁内部に断面が均一
な大きさの導水路を形成する。また、導水管は開口部を
備えているから、壁内部の漏水を該開口部より容易にし
かも確実に導水管内に集水出来て、これを導水管内より
導水管の末端部から下方に設けられている排水溝に排水
される。
【0013】
【実施例】まず、本発明の導水管について説明する。本
発明において、導水管の開口部の大きさを30μm以上と
したのは、開口部の大きさが30μm未満の場合は水が水
滴として通過しないからである。そして開口部の大きさ
の上限しては、開口部が大きければ大きい程通水性(水
の通過効率)はよいが、施工時に導水管を開削部に配置
し、その外側に装填する充填材が開口部内に入り込んで
目詰まりを起こして漏水を導水管内に導く、即ち集水す
ることが出来なくなる点、導水管の耐圧性(圧縮強度)
等を考慮すると5mm程度である。そして、前記開口部
の大きさとは開口部が円形状の場合は径であり、また、
方形状の場合は一辺の長さを表す。
【0014】また、導水管に開口した開口部の開口率を
10%以上としたのは、出来るだけ内径の小さな導水管で
多量の漏水を集めるためであり、この時の開口部の透水
係数は10- 1c/s(cm/sec)以上である。そして開口部
の開口率の上限としては、開口率は出来るだけ大きい方
がそれだけ通水性がよいが、充填材を装填した際、開口
部から導水管内に入り込むことを防止する点、導水管を
構成する素材の強度、導水管の耐圧性(圧縮強度)、可
撓性等を考慮すると80%程度である。
【0015】また、導水管の内径を5〜100mmとしての
は、内径が5mm未満の場合は細すぎて開口部の開口率
を極端に高くしない限り開口部の通水性が悪く、集水能
力が低いからであり、また内径が100mmを超えた場合
は導水管の表面積が大きくなって集水能力は大きいもの
の、施工時に壁面の切削ハツリ量が増加して作業性が低
下し、薄い壁では内部の鉄筋等の補強部材が現れたり、
また、導水管を配設すべき開削部の容積が多くなって、
該開削部に装填する充填材の装填量が増加するばかりで
はなく、導水管と壁表面との間にカブリがとれなかった
りするからである。そして、導水管の内径は出来る限り
細い方が好ましいが、開口部の開口率、導水管の施工
性、集排水機能や、漏水量等の施工現場の状況に応じて
適宜設定すればよく、一般には10〜20mm程度とすれば
よい。
【0016】また、導水管の耐圧性を50g/cmの圧縮
荷重、即ち導水管の長さ1cm当り50gの荷重を加えた
時、導水管の径の変化を10%以下としたのは、例えば略
V字形状に開削された壁体の開削部に導水管を配設すべ
く開削部の底部に押し込んで配設する際、或いは開削部
の底部に配設した後、その外側に充填材を装填する際、
潰れて均一な断面の導水路を確保出来ず、その結果、潰
れた個所に砂、水あかが溜まって導水機能の信頼性が低
下するためである。
【0017】また、導水管を曲げた時、折れたり、或い
は潰れたりすることなく60°以上曲がる可撓性としたの
は、導水管は漏水個所即ち、壁表面の漏水の流れに沿っ
て開削された開削部内に配設されるものであるが、漏水
している壁表面のクラックは殆どの場合、蛇行してお
り、中には直角に屈曲している場合もあり、その蛇行状
態に沿って開削された開削部内に配設する際、配設後の
その外側に充填材を装填した際に、導水管が折れたり、
潰れて皺が生じたりすることなく、少なくとも60°曲げ
れることが必要である。導水管が配設途中で折れたり、
潰れたり、皺が生じたりした場合は、壁内部に断面が均
一な大きさの導水路を確保出来ないばかりではなく、そ
の結果、折れたり、潰れたり、皺が出来た個所に砂、水
あかが溜まって導水機能の信頼性が低下する。
【0018】次に本発明導水管の具体的実施例について
説明する。図1は本発明の導水管の1実施例を示すもの
であり、図中、1は導水管を示す。導水管1は1600デニ
ールのポリエステルモノフィラメント糸Fを2本引き揃
えた集合糸2を製紐機を用いて打数32打で中空組紐状に
編成した外径約12mm、内径約9mmの筒状組紐繊維体
3であって、モノフィラメント糸Fを2本引き揃えられ
た集合糸2で組紐状に編成する際、メッシュ状の開口部
4が形成されるように編成した。そして前記実施例の導
水管の開口部の大きさ、開口率、径の変化率(耐圧
性)、曲り具合(可撓性)について調べたところ、次の
ような結果であった。開口部4の大きさは、一辺が0.6
〜0.9mmの方形状であり、また、導水管1の開口部4
が変形並びに移動しないように導水管1を固定した後、
導水管の長さ方向に沿って切り開き、これを写真撮影し
て導水管1の全表面積と、開口部4の面積とを測定し、
開口部4の面積と、導水管1の全表面積より開口率を算
出したところ、開口率は26.8%であった。
【0019】また、導水管1を平面板上に載置し、その
上方に平面板を下方の平面板と平行に配置し、上方の平
面板上に導水管1の長さ1cm当たり50gの荷重を加え
た時の導水管1の径の減少は0.25mmで、径の変化は2
%であった。
【0020】また、導水管1を直径30mmの金属製丸棒
に巻き付けたところ、ごく自然に曲りながら巻き付けら
れて、変形はポリエステルモノフィラメント糸の移動で
吸収され、導水管1の巻き付けられた部分には折れた
り、潰れたり、皺が生じなかった。
【0021】前記実施例では、導水管1を構成する集合
糸2としてポリエステル繊維を用いたが、本発明ではこ
れに限定されるものではなく、組紐状に形成された導水
管が耐圧性と、可撓性とを備え、かつ耐水性、耐充填材
性を有する素材であればよく、前記ポリエステル繊維の
他に、ナイロン繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊
維等の合成繊維、ステンレス、真鍮等の金属製フィラメ
ント糸が挙げられる。また、前記実施例では、導水管1
を構成する集合糸2に用いる合成繊維のモノフィラメン
ト糸Fを1600デニールのものとしたが、本発明ではこれ
に限定されるものではなく、集合糸以外に径0.5〜3mm
のフィラメント糸を単体で、或いは集合糸の場合もっと
細い例えば100〜1500デニール程度のフィラメント糸を2
〜50本程度引き揃えた、或いは撚った集合糸としてもよ
い。
【0022】また、前記実施例では、導水管1をポリエ
ステルフィラメント糸の複数本を引き揃えた集合糸2を
組紐状に編成した筒状組紐繊維体3としたが、本発明は
これに限定されるものではなく、図2に示すようなポリ
塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂等
の合成樹脂製、或いはブチルゴム等の合成ゴム製の厚さ
2〜10mm、内径5〜100mm程度の中空管5の管壁6に
径30μm以上の小孔7から成る開口部4を開口率10〜80
%程度穿設したものとしてもよい。
【0023】前記図1に示すような筒状組紐繊維体3か
ら成る導水管1は伸縮自在で、長さ方向に引っ張ると組
紐が収縮して径が細くなり、縮めると組紐が緩んで径が
拡大するので、端部を引っ張って径が縮小状態の導水管
の端部に、端部を縮ませて径が拡大した状態の導水管1
の端部を被嵌した後、径が拡大した状態の導水管の端部
を引っ張れば径が収縮し緊縮して両導水管の端部を確実
に連結固定出来るので、管継手等の連結部材が不要であ
るばかりではなく、導水管1の接続作業も簡単である。
【0024】次に、本発明の集排水導水管工法について
説明する。図3および図4は本発明工法の1実施例を示
すもので、図示例ではトンネル内の壁面に適用した場合
を示す。
【0025】本実施例で用いる導水管1の構成は次の通
りである。導水管1は図1に示すような、1600デニール
のポリエステルモノフィラメント糸Fを2本引き揃えた
集合糸2を製紐機を用いて打数32打で中空組紐状に編
成した外径約12mm、内径約9mmであって、メッシュ
状の開口部4が形成された筒状組紐繊維体3である。 開口部4の大きさ:一辺が0.6〜0.9mmの略方形状、 開口部4の開口率:26.8%、 径の変化:長さ1cm当たり50gの荷重を加えた時2%、 曲げ:直径30mmの金属製の丸棒に巻き付けた時、折
れ、潰れ、皺がなかった。
【0026】先ず、図3および図4に示すように壁体1
1の壁表面12まで発生し、壁表面12に漏水し、下方
に流れている漏水部分のクラック13に沿って、壁表面
12の上方縁14から下方縁15に亘って、ダイヤモン
ドカッターで断面形状が幅10cm、深さ10cmの略三角
形状の開削部16を開削して壁体11をハツリ取り除い
た。
【0027】次に、略三角形状の開削部16の一番奥
側、即ち底部17に前記構成の導水管1を配設した。続
いて、急結セメントから成る充填材18を該導水管1の
外側から装填しながら該導水管1を開削部16の底部1
7に押さえつけるようにして固定した後、充填材18の
表面19をならして元の壁体11の壁表面12と同一面
状に仕上げた。
【0028】前記集排水導水管工法によって、壁内部に
は内径9mmの導水管1から成る断面が均一な大きさの
導水路20が形成される共に、壁内部のクラック13か
らの漏水は壁内部に配設された導水管1の開口部4を通
過して導水管1内に集水され、導水管1内を通過して導
水管1の末端部より壁体11の下方縁15に設けられて
いる排水溝21に排水される。そして、漏水で濡れた状
態であった壁表面12は乾燥状態になった。
【0029】前記実施例では壁体11の開削部16の断
面形状を略三角形状としたが、本発明はこれに限定され
るものではなく、導水管1を配設する壁体の材質、埋設
されている鉄筋位置等の壁体の構造や、漏水の蛇行状
態、漏水量等の漏水の状態に合わせて適宜設定すればよ
く、その形状も前記三角形状の他に、略V字形状、略U
字形状、略半円形状、略コ字形状が挙げられる。
【0030】前記実施例では開削部16内に1本の導水
管1を配設したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、漏水量に合わせて複数本の導水管1を1個所に集
合配設するようにしてもよいし、また、当初は複数本の
導水管を漏水状態に適応させて部分的に分散配設し、途
中から漏水状態に対応させて1個所に集合配設させても
よい。
【0031】また、前記実施例では充填材に急結セメン
トを用いたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、壁体の構造、漏水量等により適宜選択すればよく、
充填材は前記急結セメントの他に、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0032】
【発明の効果】本発明の導水管によるときは、導水管は
耐圧性と、可撓性を備えた中空管であるから、壁表面に
漏水しているクラック部が蛇行状態であってもその蛇行
状態に沿って潰れたり、折れたりすることなく開削され
た開削部内に確実に配設することが出来、また、導水管
は管壁に開口部が開口された集排水機能を有するので、
壁内部の漏水を該開口部を介して確実に導水管内に集め
ることが出来、導水管内に集められた漏水を導水管の末
端部より速やかに排水することが出来る等の効果があ
る。
【0033】また、導水管をフィラメント糸を中空組紐
状に編成した略方形状の開口部を備える筒状組紐繊維体
で構成すれば、導水管を軽量に形成出来て、しかも取扱
いが容易である。
【0034】また、本発明の集排水導水管工法によると
きは、開削部に配設する導水管は耐圧性と、可撓性を備
えているから、壁表面の漏水の流れる方向に沿って開削
された開削部が蛇行状態であっても、導水管をその蛇行
状態の開削部内に確実に、しかも容易に配設することが
出来て、壁内部に均一な断面の導水路を形成することが
出来、また、導水管は管壁に開口部を備える集排水機能
を有する中空管で構成されているから、壁内部の漏水を
該開口部より容易にしかも確実に導水管内に集水出来
て、この漏水を導水管内を経て導水管の末端部より壁体
の下方縁に設けられている排水溝に排水することが出来
るから、壁表面の漏水による濡れを防止することが出
来、施工の際には開口部から充填材が入ることがなく、
また施工後の集水時には導水管内に砂等が入ることを防
止出来る等の効果がある。
【0035】また、開削部内に配設する導水管にフィラ
メント糸を中空組紐状に編成した略方形状の開口部を備
える筒状組紐繊維体を用いれば、軽量で、取扱いやすい
ので、開削部内への導水管の配設作業が容易となる。
【0036】また、壁面に開削する開削部の断面形状を
略コ字形状、略U字形状、略V字形状とすれば、開削す
る壁体の構造状態、漏水する壁表面のクラック状態に合
わせて開削を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の導水管の1実施例の拡大斜視図、
【図2】 本発明の導水管の他の実施例の斜視図、
【図3】 本発明の集排水導水管工法の1実施例の施工
要部説明図、
【図4】 図3のIV−IV線の拡大截断面図。
【符号の説明】
1 導水管、 3 筒状組紐繊維体、 4 開口
部、5 中空管、 6 管壁、 11
壁体、12 壁表面、 13 漏水部分(クラッ
ク)、16 開削部、 18 充填材、 2
0 導水路、21 排水溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相臺 淳吉 東京都足立区千住東2丁目23番4号 日新 工業株式会社内 (72)発明者 滝 瑛一路 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管壁に大きさ30μm以上の開口部が開口
    率10%以上で開口された内径5〜100mmの中空管であっ
    て、50g/cmの圧縮荷重で径の変化が10%以下の耐圧
    性と、曲げた時に折れたり、或いは潰れることなく60°
    以上曲がる可撓性を備え、集排水機能を有することを特
    徴とする導水管。
  2. 【請求項2】 前記導水管はフィラメント糸を中空組紐
    状に編成した略方形状の開口部を備える筒状組紐繊維体
    であることを特徴とする請求項第1項に記載の導水管。
  3. 【請求項3】 壁表面の漏水部分を漏水の流れる方向に
    沿って壁体を開削して開削部を形成し、該開削部の底部
    に管壁に大きさ30μm以上の開口部が開口率10%以上で
    開口された内径5〜100mmの中空管であって、50g/c
    mの圧縮荷重で径の変化が10%以下の耐圧性と、曲げた
    時に折れたり、或いは潰れることなく60°以上曲がる可
    撓性を備え、集排水機能を有する導水管を配設すると共
    に、該導水管の外側に充填材を装填して、該開削部を密
    閉し、漏水を該導水管の開口部を介して導水管内に集中
    させ、これを壁体の下方の排水溝まで導くことを特徴す
    る集排水導水管工法。
  4. 【請求項4】 前記導水管はフィラメント糸を中空組紐
    状に編成した略方形状の開口部を備える筒状組紐繊維体
    であることを特徴とする請求項第3項に記載の集排水導
    水管工法。
  5. 【請求項5】 前記開削部は断面略コ字形状、断面略U
    字形状、断面略V字形状のいずれかであることを特徴と
    する請求項第3項または第4項に記載の集排水導水管工
    法。
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