JP2020033714A - ドレイン管敷設工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全かつ正確で施工の容易なドレイン管敷、敷設工期の短縮、敷設工事費の低減などをはかることのできるドレイン管敷設工法を提供する。【解決手段】複合管31は保護管51内にドレイン管41を内装してなるものである。複合管31を横坑13の全長にわたって敷設するときに、発進立坑11側にある横坑13の一端部から到達立坑側にある横坑13の他端部に向けて複合管31を押し込み挿入する。横坑13内への複合管31の押し込みを繰り返すことにより、横坑13の一端部から他端部にわたってドレイン管41を敷設する。ドレイン管41が横坑13内に留まるように当該ドレイン管41を横坑内停留状態に保持した後、保護管51を横坑13内から発進立坑11側または到達立坑12側に引き抜き出す。【選択図】図7

Description

本発明は配水管方式を主体にした地下水位低下工法に適用することのできるドレイン管敷設工法に関する。
地盤の液状化防止対策ための技術の一つとして地下水位低下工法が知られている。この工法で改善された地盤の場合、地下水が抜けた浅層部の非液状化層の厚さが増大するとともに、地下水位以深も有効上載圧が増すので、液状化しにくいものとなる。ゆえに地下水位低下工法の場合、地盤条件によっては効果の高い液状化対策となり得る。なかんずく、排水管方式による地下水位低下工法などは、道路・宅地の区別なく及ぶことから、公共施設と宅地の一体的な液状化対策の枠組みにもなじみやすい。
地下水位低下工法のうちの上記排水管方式の場合、透水性を有するポーラスなドレイン管が、工事対象地盤の地中所定区間に略水平状態または緩傾斜状態で埋設される。地中に埋設されたドレイン管(ドレーン管ともいう)は、地中の雨水や湧水を集めて排水することで対象地盤の地下水位を所要レベルに低下させる。これで工事後の地盤は液状化しがたいものになる。
排水管方式による地下水位低下工法については、下記の特許文献1〜6に開示された先行技術がすでに存在する。これらの概要はつぎのとおりである。
[特許文献1について]
この文献技術の場合、プラスチック製細線を円筒状に編み込んで形成された中空ネット管がドレイン管として地中に埋設される。当該文献には、ケーシングを地中縦方向に建て込むことで削孔した後、そのケーシング内にドレイン材を挿し込み、それからケーシングを引き抜くことでドレイン材を地中に残置するという工法が記載されている。
[特許文献2について]
この文献技術の場合、線状合成樹脂を重ねた中空円筒状の排水材がドレイン管として地中に埋設される。この特許文献2にも、特許文献1と同様の工法が記載されている。その際、既述の排水材を合成樹脂製のジョイントで継ぎ足して所定の長さにするということも特許文献2は記載している。
[特許文献3について]
この文献技術では、複数の糸状ストランドを螺旋状に溶融押出して筒状に形成した硬質合成樹脂の網目状樹脂管がドレイン管として地中に埋設される。
[特許文献4について]
この文献技術の場合、多数本のモノフィラメントをランダムなループ状に堆積して形成された硬質合成樹脂製の集排水処理材が地中に埋設される。
[特許文献5について]
この文献技術の場合、ランダムな螺旋状の熱可塑性合成樹脂製線状物が点結合した平板上の立体網状構造体が地中に埋設される。
[特許文献6について]
この文献技術の場合、コルゲート管のごとき環状の凹凸を有するプラスチック管について記載されており、かつ、前記環状突条を鞘管の外周に形成された溝に嵌め込んで両側の樹脂管を連結するという構造が説明されている。
上述のドレイン管については、広範囲にわたって集水効率を高める観点から、地中に対しほぼ水平状態または緩傾斜状態で埋設するのが望ましいといわれている。その場合の工法の一つとして、ドレイン管の埋設対象地盤を開削する工法(開削工法)が広く実施されている。
周知の開削工法はつぎのような概要のものである。開削工法で先行する工程のときは、地表側から地中に向けた地盤の掘り起こしにより、ドレイン管直径よりも幅広のドレイン管埋設用溝がドレイン管全長に達する長さで形成される。開削工法でつぎなる工程のときは、ドレイン管がドレイン管埋設用溝内に配置される。その後は、ドレイン管埋設用溝に採石が被せられたり土を埋め戻されたりする。
上述の開削工法については、つぎような点が技術課題として指摘されている。その一つは、地表側から地中を掘り起こすものであるため、構造物や既存埋設物が多い市街地や交通量の多い道路での施工が困難になることである。他の一つは、開削によって多量に発生する土砂の処理が面倒なことである。さらに他の一つは、大規模な掘削工事が必要なために工事費が嵩むことである。さらに他の一つは、埋設されたドレイン管に対するアプローチやコンタクトが地盤開削以外になく、ドレイン管埋設後における設備の維持管理が難しくなることである。
下記の特許文献7に開示された工法は、開削工法にみられる上記の技術課題を解消するためになされたものである。この文献技術の場合、先行技術の課題が解消される理由としてつぎのような特徴点をあげている。一つ目の特徴点は、発進立坑から到達立坑に向けてドレイン管を挿入埋設することである。これによるときは、地盤を地表側から開削するものでないから、市街地や道路に比較的容易にドレイン管を埋設することが可能になるという。二つ目の特徴点は、必要な立坑や横坑の空間容積が小さいことである。これで横坑掘削を含む総合的な掘削ボリュームが少なくなるので、掘削発生土の処理に要する費用を少なくすることができ、施工コストも低く抑えることができる。三つ目の特徴点は、ドレイン管でつながる発進立坑や到達立坑が、土中から除去した地中滞留水(ドレイン)の一次貯留タンクとして有効に活用できることである。もちろん、これらの立坑については、それを利用することでドレイン管内の清掃・点検や、立坑内に配置される排水ポンプなどの点検維持管理が容易に行える。
しかしながら、特許文献7の工法にも改善すべき技術課題が残されている。それは横坑内に残置されている推進管の撤去に関連したものである。ちなみに、横坑内の残置推進管については、発進立坑側から到達立坑側に向けて押し込み力を加え、到達立坑側から抜き出すというのが一般である。これについて、発進立坑側から到達立坑側に向けて横坑内に押し込み挿入するときのドレイン管を利用して推進管を横坑外に押し出し撤去できればよいのであるが、プラスチックなどで作製されたポーラス状の管からなるドレイン管には、この推進管撤去に耐えられるほどの機械的特性がない。あえてドレイン管を推進管撤去に利用などした場合には、ドレイン管の破損が避けられなくなる。
上述の推進管撤去について、特許文献7の工法は鞘管と称する高強度の金属製管を用いてこれを実施している。すなわち、金属製鞘管を発進立坑側から到達立坑側に向けて横坑内に押し込み挿入し、この押し込み挿入される鞘管を介して推進管を横坑外に押し出し撤去するようにしている。これについて、すべての推進管が横坑外に押し出し撤去された段階では、横坑の一端部(発進立坑側)から他端部(到達立坑側)にわたって鞘管が挿入敷設されたことになる。これについては横坑内で推進管が鞘管と交換的に配置されたともいえる。その後、鞘管内にドレイン管を押し込み挿入することにより、ドレイン管が鞘管内の一端部から他端部にわたって敷設される。かかる場合のドレイン管は、横坑内への直接敷設でなく、鞘管内部を通じて横坑内に間接的に敷設されているのである。この後、鞘管が横坑内から横坑外へと撤去されるので、ドレイン管のみが横坑内に残置される。
特許文献7の上記工法では、鞘管を横坑内に敷設してからその鞘管内にドレイン管を敷設するというように、横坑内へのドレイン管敷設に2工程を要している。この2工程化したドレイン管敷設の場合、当然ながら単純な1工程作業に比して手数・労力・時間などを多く費やすこととなり、それが工事の遅延や工事費の増加を惹起させる原因となる。
加えて特許文献7の上記工法では、ドレイン管を鞘管内に挿入介在させるときにも技術的配慮が要求される。それは、かかる挿入介在時に、ドレイン管が泥土で目詰まりしたりドレイン管と鞘管との間に摩擦抵抗が発生したりするからである。その対策として特許文献7の工法では、ドレイン管の外周面に特殊なグリスを塗布することで上記の摩擦抵抗を減じるようにしている。
しかしながら上記の目詰まり防止対策や摩擦緩和対策の場合、特殊なグリスを要したりこれの塗布作業に多くの手数を費やしたりする分だけ費用や労力が増すこととなり、工期が長くなるという影響も生じる。
特開2008−144558号公報 特開2004−100185号公報 特開2002−364785号公報 特開2002−275876号公報 特開2001−055719号公報 特開2007−064457号公報 特開2017−002641号公報
本発明は上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、安全かつ正確で施工の容易なドレイン管敷、敷設工期の短縮、敷設工事費の低減などをはかることのできるドレイン管敷設工法を提供しようとするものである。
本発明に係るドレイン管敷設工法は、所期の目的を達成するための課題解決手段として下記の第1項〜第5項に記載された技術内容を特徴とするものである。
<第1項>
地表側から地中縦方向に向かう発進立坑と到達立坑との間を横方向に貫通していて当該両立坑を連通状態にしている地中の横坑内に、透水性を有するドレイン管を敷設するための工法において、
ドレイン管保護用の保護管内に前記ドレイン管を内装してなる複合管を前記横坑の全長にわたって敷設するときに、前記発進立坑側にある前記横坑の一端部から前記到達立坑側にある前記横坑の他端部に向けて前記複合管を押し込み挿入すること、および、
前記横坑内への前記複合管の押し込みを繰り返すことにより、前記横坑の一端部から他端部にわたって前記ドレイン管を敷設すること、および、
を特徴とするドレイン管敷設工法。
<第2項>
請求項1に記載されたドレイン管敷設工法において、
前記横坑内に推進管が残置されているときには、押し込み挿入される前記複合管を介して前記推進管を前記横坑内から前記到達立坑側に排出し撤去すること
を特徴とするドレイン管敷設工法。
<第3項>
前記第1項または前記第2項に記載されたドレイン管敷設工法において、
前記横坑内に押し込み挿入するときの前記複合管の後端面に保護部材を宛がい、その保護部材に加えた押し込み挿入力を前記複合管に伝達すること
を特徴とするドレイン管敷設工法。
<第4項>
地表側から地中縦方向に向かう発進立坑と到達立坑との間を横方向に貫通していて当該両立坑を連通状態にしている地中の横坑と、ドレイン管保護用の保護管内に前記ドレイン管を内装してなる複合管との相対関係について、前記複合管が前記横坑の一端部から他端部にわたって敷設されること、および、
前記複合管のうちの前記保護管が前記横坑内から撤去されて前記ドレイン管が前記横坑内に残置されること
を前提とする工法において、
前記ドレイン管が前記横坑内に留まるように当該ドレイン管を横坑内停留状態に保持した後、前記保護管を前記横坑内から前記発進立坑側または到達立坑側に引き出すこと
を特徴とするドレイン敷設工法。
<第5項>
地表側から地中縦方向に向かう発進立坑と到達立坑との間を横方向に貫通していて当該両立坑を連通状態にしている地中の横坑内に、透水性を有するドレイン管を敷設するための工法において、
ドレイン管保護用の保護管内に前記ドレイン管を内装してなる複合管を前記横坑の全長にわたって敷設するときに、前記発進立坑側にある前記横坑の一端部から前記到達立坑側にある前記横坑の他端部に向けて前記複合管を押し込み挿入すること、および、
前記横坑内への前記複合管の押し込みを繰り返すことにより、前記横坑の一端部から他端部にわたって前記ドレイン管を敷設すること、および、
前記ドレイン管が前記横坑内に留まるように当該ドレイン管を横坑内停留状態に保持した後、前記保護管を前記横坑内から前記発進立坑側または到達立坑側に引き出すこと
を特徴とするドレイン管敷設工法。
本発明に係るドレイン管敷設工法の場合、下記のような有用かつ有益な効果を奏するものである。
[効果1:工事の安全性と正確性]
本発明工法においてドレイン管を横坑内に敷設するとき、ドレイン管を保護管内に内装してこの二つの管による複合管をつくり、それを横坑内に押し込み挿入する。すなわちドレイン管は、保護管と共に横坑内に同時挿入されるのである。しかも、かかる場合の管挿入力(管推進力または管押し込み力ともいう)については、強度不足のない保護管が主体的に受けるので、ドレイン管には、これを変形・損傷・損壊などさせるような無理な力が作用しない。したがってドレイン管は、保護管で保護されながら正確に横坑内に挿入敷設される。もちろんこのとき、保護管を介して適切な保護状態にあるドレイン管には、損壊事故や崩壊事故などが起こりがたい。よって、この工事の安全性を期すことができる。
[効果2:施工の容易性]
本発明工法の場合、ドレイン管と保護管という二つの管を横坑内に挿入するとはいうものの、この両管が内外に重合されて一つのまとまりある複合管となっているから、一つの管を横坑内挿入するのとほぼ同様の手段や手数でこの管挿入を実施することができる。したがって二つの管(複合管)を横坑内へ挿入敷設するための施工工事が容易に行える。
[効果3:敷設工期の短縮]
既成の従来工法によるときは、一つの管(鞘管)を先行して横坑内に敷設する工程と、その後、鞘管内にドレイン管を挿入する工程というように、横坑内へのドレイン管敷設を完了させるのに2工程を要する。これに対し、本発明工法による横坑内へのドレイン管敷設の場合、一つの複合管(ドレイン管と保護管)を横坑内に挿入するだけであるから、横坑内へのドレイン管敷設が1工程ですむ。したがって本発明工法の場合、1工程相当の作業が省略された分だけ、管の敷設工期を短縮することができる。
[効果4:敷設労力の軽減]
本発明工法による横坑内へのドレイン管敷設は、既成の従来工法(工程数=2)比し、複合管を横坑内に挿入するだけの1工程でよい。すなわち本発明工法の場合、1工程相当の作業が省略されるのであるから、目的とする管敷設のための労力も、1工程分だけ軽減できることとなる。
[効果5:敷設工事費の削減]
本発明工法は上述のとおり、目的の管敷設を1工程で実施するものであるから、それによって工事費も削減することができる。
[効果6:敷設工事費の削減と工期短縮]
一つの管(鞘管)を先行して横坑内に敷設し、その後、鞘管内にドレイン管を挿入するという既成の従来工法では、鞘管内へのドレイン管挿入時に発生するドレイン管の目詰まり防止やドレイン管と鞘管との摩擦緩和のために、ドレイン管に特殊剤を塗布しなければならない。これに対し、ドレイン管と保護管とによる複合管を横坑内に挿入する本発明工法の場合、ドレイン管の目詰まりが保護管によって防止されるし、複合管には管相互の摩擦を生じる余地が皆目といってよいほどない。したがって、この種の不具合がない本発明工法の場合、既成の従来工法にみられるような特殊剤が不要になり、その特殊剤の塗布作業がないことによっても、敷設工事費を削減することができる。加えて、特殊剤の塗布作業がないことが、本発明工法による工期の短縮に通じる。
[効果7:ドレイン管の確実な横坑内残置]
本発明工法において横坑内に敷設された二つの管(複合管)のうちでは、ドレイン管を横坑内停留状態に保持し、かつ、保護管のみを横坑内から立坑側に引き出すものである。このようにドレイン管を横坑内停留状態に保持して保護管を横坑内から引き出すときは、ドレイン管を横坑内に確実に残置させることができ、目的とするドレイン管敷設が問題なく完結する。
[効果8:横坑内への複合管敷設性の向上]
本発明工法において、複合管の後端面に保護部材を宛がい、その保護部材に力を加えながら複合管を横坑内に押し込み挿入するときは、ドレイン管の損傷防止はもちろんのこと、保護管についてもこれを損傷させることなく、複合管全体に対して十分に大きな挿入力を加えることができる。したがって本発明工法の場合、この十分に大きな挿入力を介して複合管を円滑・容易・確実に横坑内に敷設することができる。
[効果9:敷設工事費の削減と工期短縮]
推進管が横坑内に残置されている状況のとき、これは横坑内へ押し込み挿入されるの複合管を利用して残置推進管を横坑内から到達立坑側に押し出し撤去することができる。したがって、推進管が横坑内に残置されている状況下でのドレイン管敷設についても、敷設工事費の削減と工期短縮とをはかることができる。
本発明工法の一実施形態における第1ステップを略示した縦断面図である。 本発明工法の一実施形態における第2ステップを略示したそれぞれ縦断面図と平面図である。 本発明工法の一実施形態における第3ステップを略示した縦断面図である。 本発明工法の一実施形態において先頭側となる複合管を一部切開して略示した正面図である。 本発明工法の一実施形態における第4ステップを略示した縦断面図と支圧管の縦断面図である。 本発明工法の一実施形態における第5ステップを略示した縦断面図と保持板の縦断面図である。 本発明工法の一実施形態における第6ステップを略示した縦断面図である。 本発明における保護管を示した斜視図である。 本発明におけるドレイン管を示した斜視図である。 本発明におけるドレイン管の接続部を示した斜視図である。 本発明におけるドレイン管の接続部を示した断面図である。 本発明におけるドレイン管用の接続外管を示した分解斜視図である。 本発明におけるドレイン管用の接続内管を示した斜視図である。 本発明における複合管について一部切開して略示した正面図である。 本発明工法における複合管相互の接続例を略示した説明図である。
本発明に係るドレイン管敷設工法の一実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明工法はドレイン管を地中の横坑内に敷設するための工法である。その際に実施される各ステップが図1〜図3および図5〜図7に例示されている。
図1〜図7において、11は発進立坑、12は到達立坑、13は横坑、21は推進管、31は複合管、41はドレイン管、51は保護管をそれぞれ示し、また、61は掘進機、62は油圧機構、63は油圧機構62の推進ジャッキをそれぞれ示す。
図1〜図3や図5〜図7を参照して明らかなように、発進立坑11と到達立坑12は、地盤の所定二箇所を垂直方向に、すなわち、地表側から地中縦方向に向けて掘削することにより形成されたものである。両立坑11・12の掘削については、典型的一例として、縦掘りに適した掘削マシーンによる周知の機械掘削手段が採用される。こうして掘削形成された発進立坑11や到達立坑12の場合、これらの間に相対的な距離を介在した状態で対峙する。ちなみに、両立坑11・12の具体的一例について数値をあげて説明すると、発進立坑11は直径が2〜3mの範囲内にあり、地面からの深さが約5.5mである。到達立坑12は直径が1.5〜2mの範囲内にあり、地面からの深さが約5.5mである。発進立坑11と到達立坑12との間の距離については、両立坑11・12の各垂直中心線を基準にした場合に、その両立坑中心線にわたる距離が約20mである。一方で横坑13の場合、これは発進立坑11側(始点側)から到達立坑12側(終点側)に向けて地中をトンネル状に水平掘削することで形成される。
図1に例示された第1ステップや図2に例示された第2ステップは横坑13の掘削に関するものである。以下、この第1ステップ・第2ステップについて、図1を参照して説明する。
図1において、発進立坑11内には、たとえば泥水工法を実施するための周知の掘進機61が準備される。掘進機61には周知の掘削カッタ・滞水ヘッド・スクリューコンベアなどが付帯ないし付属する。掘進機61は推進機ともいわれる。発進立坑11内には、また、掘進機61や推進管21を横坑13内に押し込むための周知の油圧機構62が配置される。油圧機構62は往復動自在な推進ジャッキ63を備えている。
ここで推進管21について先行説明する。推進管21は、雄ネジ52・雌ネジ53を有する保護管51(図8参照)のような管形状構造を有しており、その先端外周面に雄ネジ52と同様の雄ネジが形成されていたりその後端内周面に雌ネジ53と同様の雌ネジが形成されていたりする。推進管21の雄ネジ・雌ネジは対をなすものであり、互いにねじ込むことができる。したがって推進管21の場合、多数のものを雌雄一対のネジで軸方向に連結することにより長尺化することができる。もちろん、このネジ連結による長尺推進管21は、その連結部の内外周面に段差などが生じることのない一連(1本)の管状をなすものである。さらに推進管21は、その先端側のネジを介して掘進機61の後端部に連結することもできる。推進管21の構成材料としては、所定の推進荷重にたえることのできる機械的強度を有する材質のものであればよく、それはたとえば、金属製(例:鋼製)・プラスチック製(例:塩化ビニル)・強化プラスチック製・コンクリート製・レジンコンクリート製・陶土製などのうちから選択されるいずれかである。ちなみに、典型的な推進管21は鋼製である。推進管21に関するこれらの事項はいずれも周知である。
図1に例示された油圧機構62の往復動自在な推進ジャッキ63は、発進立坑11の前部周面に向けて往動(前進)したり、元の位置まで復動(後退)したりするものである。周知のとおり、油圧機構62には小型・中型・大型など各種サイズのものがあり、大型の油圧機構62ほど能力(出力)が大きくて推進ジャッキ63のストロークも大きい。もちろん油圧機構62としては、工事規模や掘削条件に応じた適切なサイズのものが採用される。とくに、発進立坑11の直径などを考慮に入れ、これに適合するようなサイズの油圧機構62が選択される。周知のように、トンネル状の横坑13を掘進形成するときは、先頭となる掘進機61の後端部に推進管21が連結され、横坑13の掘進長さが増すにしたがって掘進機61の後端部に推進管21が適時追加的に継ぎ足し連結される。この場合、大型の油圧機構62ほど、掘進機61の後端部に連結する「1回当たりの推進管連結数」を多くすることができる。逆に、最も小型の油圧機構62では、推進ジャッキ63のストロークは、一つ(1本)の推進管21または掘進機61(単体)を横坑13内に押し込むことができる程度のものになる。推進管相互や、推進管21と掘進機61については、これらの各端部内外周面に形成されている既述の雄ネジ・雌ネジで前後に連結することができる。
図1や図2に例示されたドレイン管敷設工事に関して、小口径のドレイン管を比較的浅い地中に敷設する小規模工事のときは、発進立坑11の口径(直径)なども小さいものになる。この発進立坑11の直径が小さいときの工事では、必然的に小型とか中型とかの油圧機構62が採用される。かかる場合の推進管21も、一つずつとか、または、二つ程度連結されたものが横坑13内に押し込まれるようになる。具体的一例でいうと、最初は掘進機61の後端部に第一推進管21が直列状に連結され、この掘進機61付き第一推進管21(一次掘進連結体)が油圧機構62の推進ジャッキ63に装着される。これで掘進機61の先端部は発進立坑11の前壁(前部周壁面)と対面するようになる。このあと、掘進機61や油圧機構62が運転状態になったときは、掘進機61が地中掘削稼働状態となり、かつ、油圧機構62の往動する推進ジャッキ63が一次掘進連結体を発進立坑11の前壁へと押し込むようになる。すなわち掘進機61が発進立坑11の前壁側から水平方向に向けて(到達立坑12側に向けて)第1回目の掘進作業を開始続行することとなり、それによって掘進機61や第一推進管21が、地中へと水平に進入していくのである。
上記において油圧機構62の推進ジャッキ63が往動ストローク終端に至ったとき、掘進機61は往動ストローク分に応じた第1回目の水平掘進作業を終える。この時点で掘進機61と油圧機構62が一時停止する。かかる段階での機械装置と掘削状況についていうと、地中に水平進入した掘進機61は横坑13の一部を形成しており、この掘進機61に後続する第一推進管21も地中に水平進入している。一方で油圧機構62の推進ジャッキ63は復動する。すなわち推進ジャッキ63は、第一推進管21の後端部から連結を切り離されて復動ストロークに入り、元の位置へと復帰する。この推進ジャッキ復帰状態のとき、推進ジャッキ63(先端部)と地中へ水平進入した第一推進管21(後端部)との間には、推進管21を二つ介在させることのできるスペースが生じる。
第1回目の水平掘進作業を終えたとき、地中へ水平進入した第一推進管21(後端部)と推進ジャッキ63(先端部)との間には、上述のとおり、二つの推進管21を介在させることのできる既述のスペースが生じている。かかるスペースには、追加的な第二推進管21(二つの推進管21を連結状態にしたもの)が介在される。この所定部間に介在された第二推進管21について詳述すると、第二推進管21の最先端部は地中水平進入状態となった第一推進管21の後端部に連結され、第二推進管21の最後端部は油圧機構62の推進ジャッキ63と当接するように装着される。かくて増長した推進管等の連結体は、既述の一次掘進連結体から二次掘進連結体となる。このあと、掘進機61や油圧機構62が再運転状態になると、掘進機61は再作動し、油圧機構62は、再往動する推進ジャッキ63を介して二次掘進連結体を到達立坑12側へと押し込むようになる。したがって掘進機61は、発進立坑11側から到達立坑12側に向けて第2回目の水平掘進作業を開始するようになる。
第2回目の地中水平掘削における掘進機61も、油圧機構62の推進ジャッキ63が往動ストローク終端に至った時点で水平掘進作業を終える。これと同時、掘進機61や油圧機構62は一時停止する。第2回目の水平掘進作業を終えた段階の横坑13は、地中水平掘削量が増したことで自明の延伸増長状態になる。推進ジャッキ63については、連結推進管(地中水平突入状態)の最後端部から離脱された後に、復動ストロークに入って元の位置に復帰する。このときも、また、連結推進管最後端部と推進ジャッキ先端部との間には、推進管21を三つ介在させることのできるスペースが生じる。
第2回目の上記水平掘進作業が終了したとき、連結推進管後端部と推進ジャッキ先端部との間には、推進ジャッキ63が復動ストロークに入ったことで推進管21を二つ介在させることのできるスペースが再度生じている。このスペースには、前回と同様、連結された新たな連結推進管(二つの追加的な推進管21)が再度介在される。このようにして所定部間に介在された新規連結推進管も、前回と同様、その新規連結推進管の最先端部が先行連結推進管(地中水平突入状態)の最後端部に連結されたり、その新規連結推進管の最後端部が油圧機構62の推進ジャッキ63に装着されたりする。これで既述の二次掘進連結体は、増長された第三次直列連結体になる。このあと、掘進機61や油圧機構62が再運転状態になると、掘進機61が再作動するようになり、油圧機構62も、往動する推進ジャッキ63を介して掘進機61を到達立坑12側へとさらに押し込むようなる。これによって掘進機61は、発進立坑11側から到達立坑12側に向けて第3回目の水平掘進作業を開始する。
第3回目の地中水平掘削における掘進機61も、油圧機構62の推進ジャッキ63が往動ストローク終端に至った時点で水平掘進作業を終える。これと同時、掘進機61や油圧機構62は一時停止する。第3回目の水平掘進作業を終えた段階の横坑13は、地中水平掘削量が増したことでさらに延伸増長状態になる。推進ジャッキ63については、また、連結推進管(地中水平突入状態)の最後端部から離脱された後に、復動ストロークに入って元の位置に復帰する。このときも、連結推進管最後端部と推進ジャッキ先端部との間には、推進管21を二つ介在させることのできるスペースが生じる。
このあとも、第4回目以降の地中水平掘進作業が上述と同様にして所要回数だけ繰り返される。それによって、発進立坑11から到達立坑12に至る地中貫通状態の横坑13が完成する。これについて、図1の第1ステップや図2の第2ステップを参照すると、第1ステップの横坑13は形成途上にあり、第2ステップの横坑13は発進立坑11と到達立坑12との間を貫通した完成状態にある。こうして形成された横坑13内には、一連の連結状態にある多数の推進管21が介在(残存)している。ただし、かかる段階で到達立坑12内に突入する掘進機61については、図2のごとく、推進管アレイ(先頭にある推進管21)との接続を外されて到達立坑12内に取り込まれた後、そこから地上側へと運び出される。
本発明に係るドレイン管敷設工法で主要な一つは、保護管51内にドレイン管41が内装されたドレイン管内装保護管すなわち図14のごとき複合管31を、横坑13内に敷設することである。したがってドレイン管41は、横坑13内への複合管敷設によって横坑13内に敷設される。このようなドレイン管敷設に際して、横坑13内に推進管21が残置されているときなどは、その推進管21を横坑13外へ排出したりもする。本発明に係るドレイン管敷設工法で主要な他の一つは、ドレイン管41が保護管51と共に横坑13内に敷設されている場合に、ドレイン管41を横坑13内に停留状態に保持した後、保護管51を横坑13内から発進立坑11側または到達立坑12側に引き出す(取り出す)というものである。以下、保護管51・ドレイン管41・複合管31などについて先行説明し、それから本発明工法の各ステップについて説明する。
図8に例示された保護管51は断面円形をなすものである。保護管51は、その管内部にドレイン管41をスライド自在に内装することのできる口径のものである。材質面で保護管51は、少なくとも油圧機構62の推進ジャッキ63による管推進力(横坑13内への管挿入力)に耐えることのできる機械的特性(機械的強度)を有している。保護管51について、より具体的にいうと、それは推進管21と同様、金属製(例:鋼製)のもの・プラスチック製(例:塩化ビニル)のもの・強化プラスチック製のもの・コンクリート製のもの・レジンコンクリート製のもの・陶土製のもの・複合材製(例:金属と合成樹脂との複合材製)のものなど、これのうちから選択されるいずれかの材質ないし材料のものからなる。典型的な保護管51は鋼製である。
図8を参照して明らかなように、保護管51の一端部外周面には雄ネジ52が形成されているとともに、保護管51の他端部内周面には雌ネジ53が形成されている。この場合の雄ネジ52と雌ネジ53は、互いにねじ込むことができるように対をなすものである。これは二つの保護管51において、一方の保護管51の雄ネジ52と他方の保護管51の雌ネジ53とを相互にねじ込むことにより、この両保護管51を一連の管状に連結することができるのである。したがって保護管51の場合、多数のものをこのように連結することで長尺化することができる。
図9に例示されたドレイン管41も断面円形をなすものである。ドレイン管41は透水性を有している。すなわち、ドレイン管41の管壁には透水性がある。ドレイン管41について代表的一例をあげると、それはポリプロピレンのような熱可塑性樹脂で形成された網状構造管からなる。網状構造管については網状構造筒ということもできる。網状構造管はストランド(紐状材)が絡まってできたものであり、そのストランド相互の接点が接合されている。具体的な寸法について、網状構造管の長さは1m、網状構造管の管壁厚さは約180mm、ストランドの直径は約2mmである。ちなみに、この網状構造管からなるドレイン管41の場合、土被り厚さ7m程度の圧力に耐えることのできる耐圧強度を有している。
図9の実施形態においては、ドレイン管41の外周面が透水性のフィルタ材42で被覆されていたり、透水性フィルタ材42の外周面が網体43で被覆されていたりする。フィルタ材42は、地中埋設状態のドレイン管41が砂などの侵入で早期目詰まりするのを防止し、網体43は、フィルタ材42の先端部が他の管内面との摩擦でめくれ上がり押し縮められるのを防止するものである。フィルタ材42は一例として不織布からなり、網体43は一例として硬質樹脂からなる。ドレイン管41に関しては、網体43が省略されるものや、フィルタ材42と網体43との両方が省略されるものもある。
ドレイン管41は、多数のものを長手方向に接続(連結)することで所要の長さに長尺化することができる。ドレイン管41の管壁両端部には、これの接続に供するものとして複数(二つ)の環状凹溝44が形成されている。このほか、ドレイン管41内には、たとえば、硬質合成樹脂からなるインナパイプが内装されることもある。このうちで、環状凹溝44は、後述する接続外管45の環状凸起46と嵌め込み自在に対応するものである。ドレイン管41内に内装されるインナパイプの場合も、後述するドレイン管相互の接続に利用されたりする。
図12に例示されたドレイン管用の接続外管45について以下説明する。長尺化のために接続される各ドレイン管41は、二つのドレイン管41の接続端面相互が突き合わされて当該両管が一直線状となるように保持されるものである。かかるドレイン接続部外周面に装着される接続外管45は、一例として変形しがたい硬質合成樹脂からなり、図11に明示されたような二つ割り型の形状構造をしている。接続外管45は、半割り円管からなる二つの割り型部材を合体したときに円管となり、それを分解したときに二つの半割り円管となるものである。接続外管45の管壁両端部には、ドレイン管41の環状凹溝44と嵌め合い自在に対応する環状凸起46が形成されている。
図10・図11を参照して明らかなように、二つのドレイン管41は、これら接続端面相互が突き合わされることで一直線状となる。接続外管45については、分解状態にある二つの半割り円管(割り型部材)が、突き合わせ状態に両ドレイン管41の接続部外周面に装着され、この装着状態において二つの半割り円管(割り型部材)が円管状の合体状態にとなるものである。このときにドレイン管41の環状凹溝44と接続外管45の環状凸起46とが互いに嵌まり合う。さらに、当該装着状態にある接続外管45の環状凸起46には、その外周面の凹んだ部分に金属製等の締着バンド47が施され、これが締め付けられるのである。この締着バンド47を介した締着力により、接続外管45の合体装着状態が保持されると同時に、両ドレイン管41の接続状態が保持される。この接続作業は、一例として地上で行われ、他の一例として発進立坑11などの立坑内で行われる。
図13に例示されたドレイン管用の接続内管48について以下説明する。接続内管48は、たとえば、変形しがたい硬質合成樹脂または金属からなる。接続内管48の両端部外周面には、図13で明らかなとおり、周方向に分布する複数(四つ程度)の係止爪49がある。ちなみに図示例の係止爪49は、接続内管48の管壁の一部を外向きに突出させることで形成されており、所定方向に傾斜した勾配を付されている。この各係止爪49は、接続内管48をドレイン管41の端部内に挿入したときに、その端部内周面に食い込むものである。
接続内管48は、ドレイン管41の後端部内に約1/2長ほど嵌め込み挿入しておくものである。したがって接続内管48は、これの約1/2長程度がドレイン管41の後端部側からその外部に露出している。この作業は、一例として地上で行われ、他の一例として発進立坑11内で行われる。接続内管48によるドレイン管相互の接続について、より具体的にいうと、係止爪49を介してドレイン管41の内周面に食い込み定着することのできる接続内管48は、ドレイン管41の後端部内にあらかじめ嵌め込み挿入される。二つのドレイン管41を相互に接続するとき、一方のドレイン管41の後端部からその外部に露出している接続内管48の約1/2長ほどを他方のドレイン管41の先端部内からその内部に嵌め込み挿入するものである。接続内管48によるドレイン管相互の接続は、接続外管45によるドレイン管相互の接続に先行して行われる。
ドレイン管相互の接続態様には数種のパターンある。その一つは、接続外管45や締着バンド47を用いるという接続態様である。この場合、接続内管48による接続は行わない。他の一つは、接続内管48を用いるという接続態様である。この場合、接続外管45や締着バンド47による接続は行わない。さらに他の一つは、接続外管45や締着バンド47を用いるとともに接続内管48も用いるという接続態様である。いずれの接続パターンを採用するかについては、工事に関する諸般の事情を考慮して決定される。
上述の接続外管45については、これを接続外筒、連結外管、連結外筒のようにいうこともでき、上述の接続内管48についても、これを接続内筒、連結内管、連結内筒のようにいうことができる。
本発明での複合管31については、図14を参照して明らかなように、相対的に小口径のドレイン管41と相対的に大口径の保護管51とが、これらの相対的な嵌め合いにより組み合わされたものである。もちろん、両管41・51の場合、内管たるドレイン管41の外径が、外管たる保護管51の内径よりも小さいのであるが、その内外径差はわずかである。さらにいうと、その内外径差は、ドレイン管外周面と保護管内周面との間に微間隙が生じる程度のものである。複合管31を構成する両管41・51の間にこのような微間隙が存在することによって、ドレイン管41と保護管51とは軸方向に相対スライドすることができるのである。
ドレイン管(内管)41と保護管(外管)51とが軸方向に相対摺動(スライド)自在なるよう内外に組み合わされた複合管31の場合、ドレイン管41の接続端部である後端部(または先端部)が保護管51の後端部(または先端部)より外部へ突出している状態で複合管相互の接続が行えるものである。ここでいう複合管相互の接続とは、複合管31の構成要素であるドレイン管41や保護管51について、ドレイン管相互の接続と保護管相互の接続など、この二様の管接続が行われることを意味する。
上述のような複合管31の接続は一例としてつぎのような手順で行われる。これについて、図15(イ)〜(ハ)を参照して説明する。はじめは図15(イ)のように、一方のドレイン管41の後端部(接続端部)と他方のドレイン管41の先端部(接続端部)とが相互に突き合わされる。すなわち、前後二つのドレイン管41が一直線状態(直列状態)で軸方向に並ぶように、これらが突き合わされる。両ドレイン管41の突き合わせ部分には、図15(ロ)のように、その外周部にわたって割型の接続外管45が宛がわれる。この接続外管45の環状凸部47に締着バンド47が施され、これが締め付け状態で固定される。突き合わせ状態で軸方向に並んだ前後二つのドレイン管41は、この締着バンド47の締着力によって安定な接続状態となる。この後は、図15(ハ)のように、後方側のドレイン管41の外周部に保護管51が被されるとともに、後方側保護管51と前方側保護管51とが、これらの雄ネジ52・雌ネジ53を介して相互にねじ込み結合(接続)される。かくて前後二つのドレイン管相互や前後二つの保護管相互が接続されたものは、前後二つの複合管相互が連結されたものに相当する。したがって、図15(ハ)のような異種管の複合接続物については、前後二つの複合管31が接続されたものといえる。
本発明工法においては、後述のとおり、複合管31を軸方向に継ぎ足しながらそれを横坑13内へと押し込んで(推進して)いくものである。この押し込みに用いられるのが既述の油圧機構62である。油圧機構62の推進ジャッキ63については、周知のとおり、推進台64や、その推進台64の後端部に設けられた反力壁(支圧壁)65などを具備するものである。かかる推進ジャッキ63については、推進台64の上面部が複合管31の下半部と対応する形状構造を有していたりするので、その推進台64の上面部側で複合管31の下半部を受け支えることができる。推進ジャッキ63は、また、押圧輪や押圧板が取り付けられたりしている反力壁65の前面部が、複合管31の後端面(ドレイン管41の後端面や保護管41の後端面)と対応する。したがって推進ジャッキ63の場合、反力壁65の前面部側で複合管31をその後端面側から押し込むことができるものである。ゆえに推進ジャッキ63で横坑13内に押し込まれるときの複合管31は、その下半部が推進台64で受け支えられたり、その後端面が反力壁65の前面部に宛がわれたりする。

さらにいうと、この状態にあるとき、推進ジャッキ63による押し込み力はドレイン管41や保護管51に対して所定どおりに作用する。より詳しくは、圧縮強度に勝る保護管51が反力壁前面部からの推進ジャッキ押し込み力を大きく受けとるとこととなり、ドレイン管41には、横坑13内に進入できる程度の軽い押し込み力しか作用しないのである。したがって、ドレイン管41の場合、推進ジャッキ63の押し込み力で変形などをきたすことがない。
上記のような推進ジャッキ63を介して押し込み加圧される複合管31の場合、その構成要素であるドレイン管41や保護管51を保護する目的で、また、推進ジャッキ63による保持状態を安定させる目的で、複合管31の後端面と反力壁65の前面とを繋ぐためのアタッチメントが取り付けられたりする。たとえば、図3・図5に略示されている支圧管67が複合管31と反力壁65との間に介在される。支圧管67は円形をなす基板68と円筒状の短管69とが一体形成された部材であり、基板68の前面側から短管69が突出している。ちなみに、支圧管67の基板68は複合管31におけるドレイン管41の後端面を押し込むことができる。支圧管67の短管69も、その口径が保護管51の口径とほぼ等しいものであるため、短管69の先端面で保護管51の後端面を押し込むことができる。複合管31と反力壁65(押当部66)との双方にわたって支圧管67を取り付けるための手段としては、既述のような雄ネジや雌ネジ、それに周知の止具(ボルト)など、適当な手段が採用される。このほか、接続管(後述の接続管22と同様のもの)や前記押圧輪・押圧板のようなアタッチメントも、必要に応じて上記両者31・65間に介在固定されることがある。この種のアタッチメントは、堅牢な材質のもの・弾力性やクッション性(緩衝性)のある材質のもの・半硬質のものなど、状況に応じて適当な材質のものが採用される。それらは軟質ないし半硬質のプラスチックとか、または、プラスチックと他の材料(例:金属)との複合材からなるものである。
つぎに、本発明工法の要部に係るステップについて、図3に例示された第3ステップと図5に例示された第4ステップとを説明する。
図3の第3ステップでは、多数の複合管31が一列状態(一直線状)をなして横坑13内に押し込み挿入されている。この横坑13内の各複合管31については、内管たるドレイン管相互や外管たる保護管相互がそれぞれ連結されているものである。そのうちで先頭にある複合管31には、図4に例示されているとおり、軟質ないし半硬質で弾性変形可能な材料(ゴムまたは合成樹脂)からなる先細りテーパ管状のカバー32が、ドレイン管41の先端部外周面から保護管51の先端部外周面にわたって被されている。カバー32の先端部内周面はドレイン管41の外周面に密接状態でフィットし、その後端部はたとえば金属製の締着バンド33やビス34などで保護管51に止め付けられる。カバー32は機能的にはパッキンである。パッキンとしてのカバー32は、主として、複合管31の隙間(ドレイン管先端部外周面と保護管先端部内周面との間)に土砂などの異物が入り込むのを防止するものである。このほかについて、横坑13内で一列状態にある推進管21のアレイと横坑13内に押し込み挿入される複合管31については、図3に略示されているとおり、これらの境界部に接続管22が必要に応じて介在されることがある。接続管22は推進管21を約めたような短管状をしている。接続管22の両端部には、推進管21と同様、管接続用の雄ネジや雌ネジがあったりする。接続管22は、複合管31を横坑13内に押し込む際、掘進機付き推進管アレイの最後尾にある推進管21の後端部(発進立坑11側の管)に繋がれるものである。
図3の第3ステップ関する以下の説明においては、説明の便宜上、一番目に横坑13内に押し込み挿入されるカバー32付きの複合管31を第1複合管31というとともに、二番目・三番目・四番目……の順で横坑13内に押し込み挿入される各複合管31を、それぞれ、第2複合管31・第3複合管31・第4複合管31……という。第1複合管31・第2複合管31・第3複合管31・第4複合管31等の構成要素である各ドレイン管41や各保護管51についても、説明の便宜上、それぞれ、第1ドレイン管41・第2ドレイン管41・第3ドレイン管41・第4ドレイン管41……と称したり、第1保護管51・第2保護管51・第3保護管51・第4保護管51……と称したりする。
図3に示す第3ステップの場合、はじめに、第1複合管31が横坑13内に押し込まれる。すなわち、第2ステップ(図2)を終えた発進立坑11において横坑13外に突出している最後尾推進管21の後端面に、第1複合管31の先端面が宛がわれ、それが油圧機構62の推進ジャッキ63を介して横坑13内に押し込まれるのである。より具体的にいうと、第1複合管後端面と推進ジャッキ前面側との間に支圧管67が介在固定された後、推進ジャッキ63による同期(同時)的な押し込み作業として、第1保護管51や第1ドレイン管41が押し込まれたりするので、第1複合管31が横坑13内に進入していく。このときは、また、横坑13内に進入する第1保護管51によって、横坑13内の掘進機付き推進管アレイ(一列状態をなす掘進機61と各推進管21)が到達立坑12側へと押し込まれる。
図3の第3ステップにおいて、第1複合管31が上記のごとく発進立坑11側から横坑13内に押し込み挿入され、かつ、横坑13内の掘進機付き推進管アレイが到達立坑12側へ押し込まれたとき、その推進管アレイの先頭にある推進管21が横坑13内から脱して到達立坑12内に突入する。到達立坑12内に突入した先頭推進管21は、推進管アレイ(先頭から2番目の推進管21)との接続を外されて到達立坑12内に取り込まれた後に、そこから地上側へと運び出される。この間、油圧機構62の推進ジャッキ63は復動して旧位に復帰し、つぎなる複合管押し込み作業が可能な態勢を維持する。
横坑13内に押し込み挿入された上記第1複合管31の場合、第1ドレイン管41の後端部外周面(接続端部外周面)が発進立坑11内に露呈されていたり、第1保護管51の後端部(接続端部)が横坑13の一端部(発進立坑11側の端部)に近接していたりするものである。よって、第1複合管31の後端部に第2複合管31の先端部を接続するときは、第1ドレイン管41の後端部と第2ドレイン管41の先端部、ならびに、第1保護管51の後端部と第2保護管51の後端部とがそれぞれ相互に接続される。かかる場合の具体的な接続は、つぎのとおりである。まず、第1ドレイン管41と第2ドレイン管41の場合、第1ドレイン管41の後端部に第2ドレイン管41の先端部が突き合わせ状態で宛がわれ、両管の突き合わせ部外周面に割型の接続外管45が被され、かつ、その割型接続外管45が締着バンド47で締着されることにより接続される。すなわち、第1ドレイン管41と第2ドレイン管41とは、図10・図11を参照して説明した既述の接続手段を介して相互に接続されるのである。つぎに、第1保護管51の後端部と第2保護管51の場合、これらにはそれぞれの端部に既述の雄ネジ52・雌ネジ53があるので、第1保護管51の後端部が第2保護管51の先端部にねじ込まれることで、第1保護管51と第2保護管51とが相互に接続される。かかる接続によるときは、内外に重なり合った第2ドレイン管41と第2保護管51とが第2複合管31を構成することになる。よって、これは複合管31の作製をともなった接続であるともいえる。かくて各管相互が接続されたとき、第1複合管31に対する第2複合管31の接続が完了するので、ここでも第2複合管31と推進ジャッキ63とを支圧管67で繋ぐ。
図3に示す第3ステップにおいて、第2複合管31を横坑13内に押し込み挿入するときは、前記と同様、油圧機構62の推進ジャッキ63によってそれを行う。より具体的には、推進ジャッキ63で第2保護管51を押し込むと同時に第2ドレイン管41を押し込むのである。第2複合管31は、この押し込みによって第1複合管31を前進させながら自身も横坑13内に進入していく。横坑13内で一列状態にある各推進管21すなわち推進管アレイは、このときも横坑内進入する第2保護管51によって到達立坑12側へと押し込まれる。それゆえこのときも、推進管アレイの先頭にある推進管21が横坑13内から脱して到達立坑12内へと突入する。到達立坑12内に突入したこの推進管21も、推進管アレイとの接続を外されて到達立坑12内に取り込まれた後、そこから地上側へと運び出される。この間、油圧機構62の推進ジャッキ63は既述のように復動して旧位に復帰し、つぎなる複合管押し込み作業が可能な態勢を維持する。
横坑13内に押し込み挿入された上記第2複合管31の場合も、第2ドレイン管41の後端部外周面が発進立坑11内に露呈されていたり、第2保護管51の後端部が横坑13の一端部に近接していたりするものである。この第2複合管31の後端部につぎなる第3複合管31の先端部を接続するときも、既述の要領によって、第2ドレイン管41の後端部と第3ドレイン管41の先端部とが相互に接続されたり、第2保護管51の後端部と第3保護管51の後端部とが相互に接続されたりする。かかる管接続によるときも、内外に重なり合った第3ドレイン管41と第3保護管51とが第3複合管31を構成することとなる。さらに、支圧管67を介して第3複合管31と推進ジャッキ63とが繋がれる点も前記と同様である。
上述の第3複合管31について、これを横坑13内に押し込み挿入するときも前記と同様である。それは推進ジャッキ63で第3保護管51を押し込むと同時に、推進ジャッキ63の押当部66で第3ドレイン管41を押し込むというものであり、かくて第3複合管31は、第1複合管31や第2複合管31を前進させながら自身も横坑13内へと進入していくのである。このときも、横坑13内に進入する第2保護管51が横坑13内の推進管アレイを到達立坑12側へと押し込むので、その推進管アレイの先頭にある推進管21が横坑13内から脱して到達立坑12内に突入する。この坑内突入状態の推進管21も、推進管アレイとの接続を外されて到達立坑12内に取り込みされた後、地上側へと運び出される。この間、油圧機構62の推進ジャッキ63は、既述のように復動して旧位に復帰し、つぎなる複合管押し込み作業が可能な態勢を維持する。
第4複合管31やこれ以降の複合管31を横坑13内に押し込み挿入するときも、主要な全ての作業は既述の内容と実質同一かそれに準じた内容で行われる。すなわち、発進立坑11側において先後関係にある先行複合管31と後続両複合管31について、先行複合管31の後端部に後続複合管31の先端部が接続されたり、所定の部間に支圧管67が介在固定されたりした後、その後続複合管31が、油圧機構62の推進ジャッキ63を介して横坑13内に押し込み挿入されるのである。一方、横坑13内に残存する推進管アレイについても、複合管31を横坑13内に押し込み挿入するごとに、横坑13内から脱して到達立坑12内に突入するので、それが既述のように取り外されて地上側へと運び出される。図5に略示された第4ステップは、横坑13内への複合管押し込み挿入が所定回数実施されたことによって、発進立坑11側から到達立坑12側にわたる一連の複合管敷設、すなわち、横坑13内を貫通する一連の複合管敷設が完了した段階である。
上述のようにして横坑13内に複合管31を接続状態で敷設した後は、その接続複合管31の構成要素である各保護管51を横坑13内から発進立坑11側または到達立坑12側に引き抜き出し、それを撤去する。これについて図6に略示された第5ステップや図7に略示された第6ステップなどを参照して説明する。
上述のような接続(連結)状態で保護管51と共に横坑13内に敷設された各ドレイン管(接続ドレイン管)41の場合、図6に略示された第5ステップを参照して明らかなように、一時的な停留措置として横坑13内から脱出することのないように保持される。これについて換言すると、各ドレイン管41は、横坑13内にあってそこから動くことのない停留状態に保持されるのである。接続ドレイン管(41・41・41……)を横坑内停留状態に保持するための手段として図6・図7に例示されているのは、抗張力性のある停留用ないし繋留用の保持索条71、円板状または輪板状の保持板72・73、繋留具76などである。保持索条71は代表的一例としてワイヤロープからなり、保持板72・73や繋留具76は一例として金属製からなり、他の一例として合成樹脂製からなる。円板状または輪板状をなす両保持板72・73の外径は、ドレイン管41の外径に等しいかそれよりもわずかに小さいものである。図6(ロ)に示すように、両保持板72・73には、保持索条71を引き通すための孔74・75が中心部に形成されている。両保持板72・73には、さらに、保持索条71を保持板72・73に縛り付け固定するための単数または複数の孔(図示せず)がその板面に形成されていたり、および/または、保持索条71を保持板72・73に止め着けるための単数または複数の止具(図示せず)がその板面に取り付けられていたりすることがある。
図6(イ)を参照して明らかなように、両保持板72・73は接続ドレイン管(41・41・41……)の後端面(発進立坑11側)や先端面(到達立坑12側)に同心状に宛がわれる。すなわち、両保持板72・73が接続ドレイン管(41・41・41……)の両端面に対し同心円状に重ね合わされる。したがってこの場合、両保持板72・73の外周部が保護管51の端面領域にまで食み出るようなことはない。接続ドレイン管(41・41・41……)の後端面に宛がわれた保持板72と接続ドレイン管(41・41・41……)の先端面に宛がわれた保持板73には、これらにわたり保持索条71が引き通される。その具体的な一例としては、到達立坑12側から一方の保持板73の孔75を貫通した保持索条71の先端部が、接続ドレイン管(41・41・41……)の内部を経由して他方の保持板72の孔74を貫通するという態様で引き通されるのである。保持索条71について、保持板72側にある端部は、固縛や金具止めなど適当な手段でその保持板72に固定される。保持索条71について、保持板73側にある端部は、ジャッキ式・ウインチ式・その他の型式など周知の適当な緊締機器(図示せず)を介して引き締め可能な状態にある。この場合に、たとえば保持板73に孔75と対応させて戻り止め金具を取り付けておき、保持索条71の保持板73側にある端部を緊締機器で引き締め、その引き締め状態をクランプする。このようにしたときはわずかではあるが両保持板72・73間の距離が約められるので、接続ドレイン管(41・41・41……)は軸方向の両端から圧縮方向の圧力を受ける。これで接続ドレイン管(41・41・41……)は、各ドレイン管相互が軸方向に集結することとなり、両保持板72・73で挟み付け保持されるのである。保持索条71の保持板73側にある端部は、さらに、到達立坑12の後部周面に取り付けられたアンカー状の繋留具76に対し、周知の適当な繋留手段(固縛や金具止め)でしっかりと繋ぎ止められる。このようにして保持索条71の他端部が到達立坑12の後部周面に固定されたことにより、接続ドレイン管(41・41・41……)は横坑13内に停留保持される。換言すると、接続ドレイン管(41・41・41……)に対してこれを横坑13内から発進立坑11側へと引き出すような力(引き抜くような力)が作用したとしても、保持索条71などを介して横坑内停留状態に保持されている接続ドレイン管(41・41・41……)は、この引き出し力(引き抜き力)に抗して横坑13内に留まるようになる。
図6の第5ステップにおいて、接続状態の各ドレイン管41を上述の横坑内停留状態に保持した後、横坑13内で接続状態を呈している一連の各保護管51(保護管アレイ)を横坑13内から完全に撤去するときは、発進立坑11側にある最後尾保護管51の後端部と油圧機構62の推進ジャッキ63とを支圧管67で繋いでから、油圧機構62の力で保護管アレイを横坑13内から引く抜くようにする。その具体的一例は、つぎのとおりである。1番目の作業においては、推進ジャッキ63が所定のストロークで横坑13の一端部側へ往動する。2番目の作業においては、たとえば前記ステップで用いられた支圧管67を介して、最後尾保護管51と推進ジャッキ63とが連結される。3番目の作業では、油圧機構62の推進ジャッキ63が復動(復帰)する。この復動する推進ジャッキ63には上記のごとく保護管アレイが繋がれている。したがって保護管アレイは、推進ジャッキ63の復動ストローク分だけ、横坑13内から発進立坑11側へと引き抜かれる。横坑13内から発進立坑11側へと引き抜かれて発進立坑11内に露呈する保護管51の数は、工事の規模・発進立坑11の直径・作業工程計画などを考慮することで決められるものである。図示の実施形態では説明の便宜上、推進ジャッキ63の復動ストローク1回につき保護管一つ分の長さだけ、保護管アレイが横坑13内から引き抜かれる。このようにして保護管アレイが横坑13内から引き抜かれたときの発進立坑11内では、保護管相互の接続部も露呈するので、発進立坑11内に引き出された一つの保護管を保護管アレイから切り離すのが容易に行える。それで4番目の作業としては、最後尾保護管51と支圧管67との連結が解除されたり、保護管アレイから最後尾保護管51が切り離されたりする。もちろん横坑13内で既述のように停留状態に保持されているドレイン管アレイ(一連の接続状態にあるドレイン管41)は、その横坑内停留状態にあるがゆえ、かかる引き抜きの影響を受けることなく、そのまま横坑13内に停留する。5番目の作業としては、保護管アレイから切り離された保護管51が地上側へ運び出される。
図6の第5ステップにおいては、上記の1番目から5番目の各作業が繰り返されることで、保護管アレイが横坑13内から引き抜かれたり、それで発進立坑11内露呈した保護管51が保護管アレイから切り離されたり、切り離された保護管51が地上へと運び出されたりするのである。
図7の第6ステップは、横坑13内からの保護管アレイの引き抜きが進行し、最後の保護管51が横坑13内から抜き取られるという段階を示している。この最後の保護管51についても、それが横坑13内から引き抜かれたり、この引き抜きで発進立坑11内露呈した保護管51が保護管アレイから切り離されたり、切り離された保護管51が地上へと運び出されたりするのである。最後の保護管51が横坑13内から抜き取られたとき、ドレイン管敷設工法は所定の作業を完了したといえる。
上述した接続保護管51の横坑13内からの撤去については、たとえば、到達立坑12側に引き抜き手段が装備されていたり、発進立坑11側に接続ドレイン管(41・41・41……)の横坑内停留手段が装備されていたりするとき、到達立坑12側からも実施することができる。
本発明によるときは、ドレイン管と保護管とからる複合管を主体にした工法により、安全かつ正確で施工の容易なドレイン管敷、敷設工期の短縮、敷設工事費の低減などをはかることができるものである。よって、ドレイン管の敷設工法として、産業上の利用可能性が高い。
11 発進立坑
12 到達立坑
13 横抗
21 推進管
22 接続管
31 複合管
32 カバー
33 締着バンド
34 ビス
41 ドレイン管
42 フィルタ材
43 網体
44 環状凹溝
45 接続外管
46 環状凸起
47 締着バンド
48 接続内管
49 係止爪
51 保護管
52 雄ネジ
53 雌ネジ
61 掘進機
62 油圧機構
63 推進ジャッキ
64 推進台押当部
65 反力壁
66 押当部
67 支圧管
68 基板
69 短管
71 保持索条
72 保持板
73 保持板
74 孔
75 孔
76 繋留具

Claims (5)

  1. 地表側から地中縦方向に向かう発進立坑と到達立坑との間を横方向に貫通していて当該両立坑を連通状態にしている地中の横坑内に、透水性を有するドレイン管を敷設するための工法において、
    ドレイン管保護用の保護管内に前記ドレイン管を内装してなる複合管を前記横坑の全長にわたって敷設するときに、前記発進立坑側にある前記横坑の一端部から前記到達立坑側にある前記横坑の他端部に向けて前記複合管を押し込み挿入すること、および、
    前記横坑内への前記複合管の押し込みを繰り返すことにより、前記横坑の一端部から他端部にわたって前記ドレイン管を敷設すること、および、
    を特徴とするドレイン管敷設工法。
  2. 請求項1に記載されたドレイン管敷設工法において、
    前記横坑内に推進管が残置されているときには、押し込み挿入される前記複合管を介して前記推進管を前記横坑内から前記到達立坑側に押し出し撤去すること
    を特徴とするドレイン管敷設工法。
  3. 請求項1または2に記載されたドレイン管敷設工法において、
    前記横坑内に押し込み挿入するときの前記複合管の後端面に保護部材を宛がい、その保護部材に加えた押し込み挿入力を前記複合管に伝達すること
    を特徴とするドレイン管敷設工法。
  4. 地表側から地中縦方向に向かう発進立坑と到達立坑との間を横方向に貫通していて当該両立坑を連通状態にしている地中の横坑と、ドレイン管保護用の保護管内に前記ドレイン管を内装してなる複合管との相対関係について、前記複合管が前記横坑の一端部から他端部にわたって敷設されること、および、
    前記複合管のうちの前記保護管が前記横坑内から撤去されて前記ドレイン管が前記横坑内に残置されること
    を前提とする工法において、
    前記ドレイン管が前記横坑内に留まるように当該ドレイン管を横坑内停留状態に保持した後、前記保護管を前記横坑内から前記発進立坑側または到達立坑側に引き出すこと
    を特徴とするドレイン敷設工法。
  5. 地表側から地中縦方向に向かう発進立坑と到達立坑との間を横方向に貫通していて当該両立坑を連通状態にしている地中の横坑内に、透水性を有するドレイン管を敷設するための工法において、
    ドレイン管保護用の保護管内に前記ドレイン管を内装してなる複合管を前記横坑の全長にわたって敷設するときに、前記発進立坑側にある前記横坑の一端部から前記到達立坑側にある前記横坑の他端部に向けて前記複合管を押し込み挿入すること、および、
    前記横坑内への前記複合管の押し込みを繰り返すことにより、前記横坑の一端部から他端部にわたって前記ドレイン管を敷設すること、および、
    前記ドレイン管が前記横坑内に留まるように当該ドレイン管を横坑内停留状態に保持した後、前記保護管を前記横坑内から前記発進立坑側または到達立坑側に引き出すこと
    を特徴とするドレイン管敷設工法。
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