JPH0633248A - 金属被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂 - Google Patents
金属被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂Info
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- JPH0633248A JPH0633248A JP21364892A JP21364892A JPH0633248A JP H0633248 A JPH0633248 A JP H0633248A JP 21364892 A JP21364892 A JP 21364892A JP 21364892 A JP21364892 A JP 21364892A JP H0633248 A JPH0633248 A JP H0633248A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 フェノールとホルムアルデヒドとを球状のノ
ボラック型縮合物とした後にエポキサイドを反応させた
三次元架橋構造物に金属を被覆したことを特徴とする金
属被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂。 【効果】 本発明により得られる金属被覆ノボラック−
エポキサイド球状樹脂では、エポキサイドがノボラック
樹脂と反応して三次元架橋を形成している。このため、
曲げ強さが改善されて割れの発生がなくなる。さらに、
エポキサイドとの反応によってノボラック樹脂中のフェ
ノール性水酸基がエーテル化するために、耐熱酸化性、
耐アルカリ薬品性が向上するとともに、単位重量当たり
の水酸基の数が減少するため吸水率が小さくなり、金属
被覆後の腐食の発生が抑えられる。したがって、これを
異方性導電膜膜中において有用な信頼性の高い導電フィ
ラーを得ることができる。
ボラック型縮合物とした後にエポキサイドを反応させた
三次元架橋構造物に金属を被覆したことを特徴とする金
属被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂。 【効果】 本発明により得られる金属被覆ノボラック−
エポキサイド球状樹脂では、エポキサイドがノボラック
樹脂と反応して三次元架橋を形成している。このため、
曲げ強さが改善されて割れの発生がなくなる。さらに、
エポキサイドとの反応によってノボラック樹脂中のフェ
ノール性水酸基がエーテル化するために、耐熱酸化性、
耐アルカリ薬品性が向上するとともに、単位重量当たり
の水酸基の数が減少するため吸水率が小さくなり、金属
被覆後の腐食の発生が抑えられる。したがって、これを
異方性導電膜膜中において有用な信頼性の高い導電フィ
ラーを得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶と駆動回路との間
の接続に用いる異方性導電膜の導体材料や、シリコンチ
ップのバンプレス接合に用いられる導体材料として有用
な金属被覆球状樹脂に関する。
の接続に用いる異方性導電膜の導体材料や、シリコンチ
ップのバンプレス接合に用いられる導体材料として有用
な金属被覆球状樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ装置において、液晶パ
ネルの透明電極と液晶駆動回路の銅箔電極を接続するた
めのコネクタとして異方性導電膜が用いられている。こ
れは、球状の導体材料を接着剤に均一に単分散させたも
ので、電極間に挟んで熱圧着される。電極部の銅箔の厚
みにより導体材料が圧縮されて電極と接触することによ
り、厚み方向には導電性があり、面方向には導電性がな
い。即ち、導電性に異方性を有する膜となり、高密度の
接触が可能となる。上記導体材料としては、従来、ハン
ダ、ニッケル等の金属粒子が用いられていたが、粒子の
微細化・均一化が困難で高密度接続に対応できない上
に、硬くて弾性が乏しいために安定した接続が得られず
信頼性に欠けるという問題があった。これらの問題を解
決するため、球状樹脂に湿式めっきによって金属を被覆
したものを導体材料として使用することが試みられてい
る。この目的に使用可能な樹脂は被覆した金属との密着
性に優れ、適当な弾性と硬さを有したものでなければな
らない。しかし、ほとんどの樹脂は金属との密着性が悪
く、熱圧着により押し潰されて金属被膜が破れたり、剥
離したりすることによりショートや導電不良が発生し信
頼性に問題があった。こうした目的に適う樹脂としては
フェノール系の樹脂が考えられる。しかし、フェノール
樹脂はやや脆いため割れが発生しやすく、アルカリに侵
され易い。また、分子中に多数のフェノール性水酸基を
含むフェノール樹脂は、吸水率が大きく、めっき後に金
属被覆の腐食が発生して問題となることがあった。
ネルの透明電極と液晶駆動回路の銅箔電極を接続するた
めのコネクタとして異方性導電膜が用いられている。こ
れは、球状の導体材料を接着剤に均一に単分散させたも
ので、電極間に挟んで熱圧着される。電極部の銅箔の厚
みにより導体材料が圧縮されて電極と接触することによ
り、厚み方向には導電性があり、面方向には導電性がな
い。即ち、導電性に異方性を有する膜となり、高密度の
接触が可能となる。上記導体材料としては、従来、ハン
ダ、ニッケル等の金属粒子が用いられていたが、粒子の
微細化・均一化が困難で高密度接続に対応できない上
に、硬くて弾性が乏しいために安定した接続が得られず
信頼性に欠けるという問題があった。これらの問題を解
決するため、球状樹脂に湿式めっきによって金属を被覆
したものを導体材料として使用することが試みられてい
る。この目的に使用可能な樹脂は被覆した金属との密着
性に優れ、適当な弾性と硬さを有したものでなければな
らない。しかし、ほとんどの樹脂は金属との密着性が悪
く、熱圧着により押し潰されて金属被膜が破れたり、剥
離したりすることによりショートや導電不良が発生し信
頼性に問題があった。こうした目的に適う樹脂としては
フェノール系の樹脂が考えられる。しかし、フェノール
樹脂はやや脆いため割れが発生しやすく、アルカリに侵
され易い。また、分子中に多数のフェノール性水酸基を
含むフェノール樹脂は、吸水率が大きく、めっき後に金
属被覆の腐食が発生して問題となることがあった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、上記の問題点に鑑み、適当な
弾性と硬さを有するとともに、耐久性および耐湿性に優
れた信頼性の高い導体材料を提供することを目的とす
る。
弾性と硬さを有するとともに、耐久性および耐湿性に優
れた信頼性の高い導体材料を提供することを目的とす
る。
【0004】
【問題解決に至る知見】発明者らは上記目的を達成する
手段について検討した。そして、フェノールとホルムア
ルデヒドとを用いて微小球状樹脂を製造した後、エポキ
サイドを用いて三次元架橋処理を施し、次いで金属被覆
を施した金属被覆樹脂球が上記すべての課題を満たすこ
とを見出し本発明を完成するに至った。
手段について検討した。そして、フェノールとホルムア
ルデヒドとを用いて微小球状樹脂を製造した後、エポキ
サイドを用いて三次元架橋処理を施し、次いで金属被覆
を施した金属被覆樹脂球が上記すべての課題を満たすこ
とを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
フェノールとホルムアルデヒドとを球状のノボラック型
縮合物とした後にエポキサイドを反応させた三次元架橋
構造物に金属を被覆したことを特徴とする金属被覆ノボ
ラック-エポキサイド球状樹脂が与えられる。ノボラッ
ク型縮合物は、公知のように、酸触媒の存在下にフェノ
ールとホルムアルデヒドとをゆるやかに加熱して反応さ
せることにより得られる。ここでフェノールとしてはフ
ェノール性水酸基を含有する化合物のいずれも使用する
ことができる。ホルムアルデヒドは、ホルマリン、パラ
ホルムアルデヒドのいずれのかたちでも使用することが
できる。ノボラック生成に使用される酸触媒としては、
例えば、塩酸、シュウ酸等が挙げられる。
フェノールとホルムアルデヒドとを球状のノボラック型
縮合物とした後にエポキサイドを反応させた三次元架橋
構造物に金属を被覆したことを特徴とする金属被覆ノボ
ラック-エポキサイド球状樹脂が与えられる。ノボラッ
ク型縮合物は、公知のように、酸触媒の存在下にフェノ
ールとホルムアルデヒドとをゆるやかに加熱して反応さ
せることにより得られる。ここでフェノールとしてはフ
ェノール性水酸基を含有する化合物のいずれも使用する
ことができる。ホルムアルデヒドは、ホルマリン、パラ
ホルムアルデヒドのいずれのかたちでも使用することが
できる。ノボラック生成に使用される酸触媒としては、
例えば、塩酸、シュウ酸等が挙げられる。
【0006】球状のノボラックを得るためには、酸触媒
とホルムアルデヒド、好ましくはホルマリンの混合物に
フェノールを添加して攪拌しながら反応させる。球状ノ
ボラックを得るための典型的な反応手順は、以下のとお
りである。水性媒体中のホルムアルデヒド、酸触媒を攪
拌下にホルムアルデヒドに対して重量比1〜20のフェ
ノールを滴下しながら、80〜90℃まで4〜8時間で
徐々に昇温し、80〜90℃で1〜2時間反応させる。
反応温度80℃以下では生成物の融着が起こり易く、9
0℃以上では好適な粒度分布が得られにくいため好まし
くない。好適な粒度分布を得るために、ポリビニルアル
コール、ゼラチン、アラビアゴム、グアーゴムなどの添
加剤を添加することが好ましい。これらの添加剤によ
り、ノボラツク粒子同士の接着が防止される。また、所
望の平均粒径のものを得るために攪拌速度を調節しても
よい。上記の反応で軟化点が60〜70℃程度であるノ
ボラックが得られる。
とホルムアルデヒド、好ましくはホルマリンの混合物に
フェノールを添加して攪拌しながら反応させる。球状ノ
ボラックを得るための典型的な反応手順は、以下のとお
りである。水性媒体中のホルムアルデヒド、酸触媒を攪
拌下にホルムアルデヒドに対して重量比1〜20のフェ
ノールを滴下しながら、80〜90℃まで4〜8時間で
徐々に昇温し、80〜90℃で1〜2時間反応させる。
反応温度80℃以下では生成物の融着が起こり易く、9
0℃以上では好適な粒度分布が得られにくいため好まし
くない。好適な粒度分布を得るために、ポリビニルアル
コール、ゼラチン、アラビアゴム、グアーゴムなどの添
加剤を添加することが好ましい。これらの添加剤によ
り、ノボラツク粒子同士の接着が防止される。また、所
望の平均粒径のものを得るために攪拌速度を調節しても
よい。上記の反応で軟化点が60〜70℃程度であるノ
ボラックが得られる。
【0007】得られた球状ノボラックは熱可溶性で溶剤
に可溶な二次元架橋構造物で、これにエポキサイドを反
応させ、三次元架橋構造物とすることにより、不溶不融
性の樹脂となる。球状ノボラックとエポキサイドとの反
応手順は、以下のように行なうことができる。水性媒体
中またはエタノール等の極性溶媒中の球状ノボラックに
対して重量比1〜5のエポキサイド(例えば、エピクロ
ルヒドリン)を攪拌下に球状ノボラツクを投入し、40
〜90℃で5〜30時間反応させる。反応温度40℃以
下では架橋反応が進行せず、90℃以上では球状ノボラ
ックが融着するため好ましくない。好適な分散性を得る
ために、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴ
ム、グアーゴムなどの添加剤を添加することが好まし
い。ノボラックの架橋に使用されるエポキサイドは、エ
ポキサイド基またはこれと同等の基を有するものであれ
ば良い。例えば、スチレンオキサイド、オクテンオキサ
イド、エピクロロヒドリン等が用いられる。
に可溶な二次元架橋構造物で、これにエポキサイドを反
応させ、三次元架橋構造物とすることにより、不溶不融
性の樹脂となる。球状ノボラックとエポキサイドとの反
応手順は、以下のように行なうことができる。水性媒体
中またはエタノール等の極性溶媒中の球状ノボラックに
対して重量比1〜5のエポキサイド(例えば、エピクロ
ルヒドリン)を攪拌下に球状ノボラツクを投入し、40
〜90℃で5〜30時間反応させる。反応温度40℃以
下では架橋反応が進行せず、90℃以上では球状ノボラ
ックが融着するため好ましくない。好適な分散性を得る
ために、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴ
ム、グアーゴムなどの添加剤を添加することが好まし
い。ノボラックの架橋に使用されるエポキサイドは、エ
ポキサイド基またはこれと同等の基を有するものであれ
ば良い。例えば、スチレンオキサイド、オクテンオキサ
イド、エピクロロヒドリン等が用いられる。
【0008】球状樹脂を異方性導電膜中に使用する場合
には、一次粒子の平均粒径が1〜30μmで、平均粒径
の±30%の粒径範囲に少なくとも70%以上の一次粒
子が存在しなければならない。一次粒子の粒径が1μm
より小さいと、凝集しやすく単分散しにくいので導電膜
に十分な異方性が得られない。また、30μmより大き
くてもファインピッチ化に対応できないため好ましくな
い。また、平均粒径の±30%の粒径範囲に少なくとも
70%以上の一次粒子が存在しないと、やはり凝集しや
すく単分散しにくいので導電膜等の用途に適さない。
には、一次粒子の平均粒径が1〜30μmで、平均粒径
の±30%の粒径範囲に少なくとも70%以上の一次粒
子が存在しなければならない。一次粒子の粒径が1μm
より小さいと、凝集しやすく単分散しにくいので導電膜
に十分な異方性が得られない。また、30μmより大き
くてもファインピッチ化に対応できないため好ましくな
い。また、平均粒径の±30%の粒径範囲に少なくとも
70%以上の一次粒子が存在しないと、やはり凝集しや
すく単分散しにくいので導電膜等の用途に適さない。
【0009】金属を被覆する方法は、無電解めっき法が
最も適しており、Sn/Pd系による触媒性付与を経て
無電解めっきに供される公知の一般的方法が利用でき
る。金属の被覆量は、コア材とする球状樹脂の粒径と被
覆する金属の比重により変化するが、十分な導電性を得
るための被覆量は10〜90重量%の範囲である。被覆
量が10重量%より少ないと比表面積の小さい粒径30
μmの球状樹脂を用いた場合でも金属被覆の膜厚が薄く
なり十分な導電性が得られない。90重量%より多いと
比表面積の大きい粒径1μmの球状樹脂を用いても十分
な導電性が得られ、それ以上に金属被覆の膜厚を厚くし
ても導電性が頭打ちとなるばかりでなく、比重が大きく
なり分散性が悪くなるので好ましくない。被覆する金属
は無電解めっきが可能な金属で、Au、Pd、Ag、C
u、Co、Niから選択される。金属層は、一層または
二層以上の何れでもよいが、金属被覆の厚さが0.05
μm以上なければ十分な導電性が得られないので、A
u、Pd等の貴金属を被覆する場合には、コストを下げ
るために二層以上として下層で必要な膜厚を与え、最外
層にのみ貴金属を被覆する方法が推奨される。
最も適しており、Sn/Pd系による触媒性付与を経て
無電解めっきに供される公知の一般的方法が利用でき
る。金属の被覆量は、コア材とする球状樹脂の粒径と被
覆する金属の比重により変化するが、十分な導電性を得
るための被覆量は10〜90重量%の範囲である。被覆
量が10重量%より少ないと比表面積の小さい粒径30
μmの球状樹脂を用いた場合でも金属被覆の膜厚が薄く
なり十分な導電性が得られない。90重量%より多いと
比表面積の大きい粒径1μmの球状樹脂を用いても十分
な導電性が得られ、それ以上に金属被覆の膜厚を厚くし
ても導電性が頭打ちとなるばかりでなく、比重が大きく
なり分散性が悪くなるので好ましくない。被覆する金属
は無電解めっきが可能な金属で、Au、Pd、Ag、C
u、Co、Niから選択される。金属層は、一層または
二層以上の何れでもよいが、金属被覆の厚さが0.05
μm以上なければ十分な導電性が得られないので、A
u、Pd等の貴金属を被覆する場合には、コストを下げ
るために二層以上として下層で必要な膜厚を与え、最外
層にのみ貴金属を被覆する方法が推奨される。
【0010】
【発明の効果】本発明により得られる金属被覆ノボラッ
ク−エポキサイド球状樹脂では、エポキサイドがノボラ
ック樹脂と反応して三次元架橋を形成している。このた
め曲げ強さが改善されて割れの発生がなくなる。さら
に、エポキサイドとの反応によってノボラック樹脂中の
フェノール性水酸基がエーテル化するために、耐熱酸化
性、耐アルカリ薬品性が向上するとともに、単位重量当
たりの水酸基の数が減少するため吸水率が小さくなり、
金属被覆後の腐食の発生が抑えられる。したがって、本
発明の金属被覆樹脂球を導電体として用いることによ
り、信頼性の高い導電フィラーを得ることができる。
ク−エポキサイド球状樹脂では、エポキサイドがノボラ
ック樹脂と反応して三次元架橋を形成している。このた
め曲げ強さが改善されて割れの発生がなくなる。さら
に、エポキサイドとの反応によってノボラック樹脂中の
フェノール性水酸基がエーテル化するために、耐熱酸化
性、耐アルカリ薬品性が向上するとともに、単位重量当
たりの水酸基の数が減少するため吸水率が小さくなり、
金属被覆後の腐食の発生が抑えられる。したがって、本
発明の金属被覆樹脂球を導電体として用いることによ
り、信頼性の高い導電フィラーを得ることができる。
【0011】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。
する。
【実施例1】シュウ酸30gを37%ホルマリン500
mLに溶解し、これにフェノール650mL、アラビア
ゴム80gを加え攪拌しながら90℃まで5時間で加熱
した。90℃に達した時点で10%塩酸40mLを加
え、90℃に保ったまま1時間攪拌を続けた。得られた
球状ノボラック樹脂を系から取り出して水洗した。エピ
クロロヒドリン75重量%と水25重量%からなる混合
液を共沸、凝集させ、上層(7重量%エポクロロヒドリ
ン水溶液)のみを10Kg用意し、これに、アラビアゴ
ム120gを添加し、先の球状ノボラック樹脂を分散、
攪拌しながら80℃に加熱して8時間保持した。得られ
たノボラック−エポキサイド球状樹脂を系から取り出し
て水洗、乾燥した。収量は957gで、粒度は12μ
m、22%をピークに1〜29μmの範囲に分布してい
た。これをダミーのガラスビーズと共に超音波分級器に
かけ、10±1μmに分級した。収量は79gで、10
±1μmの範囲に92%以上の球状樹脂が存在してい
た。得られた樹脂を SnCl2 10g/L、HCl 2
0mL/Lの水溶液に浸漬して感受性化を行ない、次に、
PdCl2 1g/L、HCl 2mL/Lの水溶液に浸漬
して活性化を行なった後に、下記組成のめっき液を用い
てNi50重量%、Ag50重量%およびNi4
0重量%被覆後Au20重量%の3種類の金属被覆ノボ
ラック-エポキサイド球状樹脂を得た。Niめっき(め
っき浴温:70℃) クエン酸ナトリウム 20g/L 乳酸 20mL/L 硫酸ニッケル 25g/L 次亜硫酸ナトリウム 30g/L 酢酸鉛 5mg/L Agめっき(めっき浴温:25℃) エチレンジアミノ四酢酸四ナトリウム 100g/L 水酸化ナトリウム 30g/L ホルマリン 50mL/L 硝酸銀* 15g/L アンモニア水* 50mL/
L *:水に希釈して滴下する Auめっき(めっき浴温:70℃) シアン化ナトリウム 10g/L 水酸化ナトリウム 20g/L エチレンジアミン 20mL/
L シアン化第一金カリウム 4g/L 水素化ホウ素ナトリウム 20g/L
mLに溶解し、これにフェノール650mL、アラビア
ゴム80gを加え攪拌しながら90℃まで5時間で加熱
した。90℃に達した時点で10%塩酸40mLを加
え、90℃に保ったまま1時間攪拌を続けた。得られた
球状ノボラック樹脂を系から取り出して水洗した。エピ
クロロヒドリン75重量%と水25重量%からなる混合
液を共沸、凝集させ、上層(7重量%エポクロロヒドリ
ン水溶液)のみを10Kg用意し、これに、アラビアゴ
ム120gを添加し、先の球状ノボラック樹脂を分散、
攪拌しながら80℃に加熱して8時間保持した。得られ
たノボラック−エポキサイド球状樹脂を系から取り出し
て水洗、乾燥した。収量は957gで、粒度は12μ
m、22%をピークに1〜29μmの範囲に分布してい
た。これをダミーのガラスビーズと共に超音波分級器に
かけ、10±1μmに分級した。収量は79gで、10
±1μmの範囲に92%以上の球状樹脂が存在してい
た。得られた樹脂を SnCl2 10g/L、HCl 2
0mL/Lの水溶液に浸漬して感受性化を行ない、次に、
PdCl2 1g/L、HCl 2mL/Lの水溶液に浸漬
して活性化を行なった後に、下記組成のめっき液を用い
てNi50重量%、Ag50重量%およびNi4
0重量%被覆後Au20重量%の3種類の金属被覆ノボ
ラック-エポキサイド球状樹脂を得た。Niめっき(め
っき浴温:70℃) クエン酸ナトリウム 20g/L 乳酸 20mL/L 硫酸ニッケル 25g/L 次亜硫酸ナトリウム 30g/L 酢酸鉛 5mg/L Agめっき(めっき浴温:25℃) エチレンジアミノ四酢酸四ナトリウム 100g/L 水酸化ナトリウム 30g/L ホルマリン 50mL/L 硝酸銀* 15g/L アンモニア水* 50mL/
L *:水に希釈して滴下する Auめっき(めっき浴温:70℃) シアン化ナトリウム 10g/L 水酸化ナトリウム 20g/L エチレンジアミン 20mL/
L シアン化第一金カリウム 4g/L 水素化ホウ素ナトリウム 20g/L
【0012】
【比較例】市販の球状フェノール樹脂を10±1μm
(存在率:91%以上)に分級し、実施例と同様にN
i50重量%、Ag50重量%およびNi40重量
%被覆後Au20重量%の3種類の金属被覆フェノール
球状樹脂を得た。実施例、比較例ともに、相対湿度85
%×85℃の恒温恒湿槽に24時間放置した後、これら
の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、実施例で
はシミ、フクレ等の異常は見られなかったが、比較例で
は、、の何れについてもピンホールからの液の滲
み出しによる黒ずんだシミが見られた。また、実施例、
比較例ともにおよびの金属被覆球状樹脂を相対湿度
85%×85℃の恒温恒湿槽に120時間放置した。放
置の前後に試料を1gずつ取り分け断面積1cm2の電
極に挟み、10kg/cm2の圧力を加えながら抵抗を
測定した結果、実施例では放置前後での変化はほとんど
見られず、、の何れも10-5Ω・cmオーダーであ
った。一方、比較例では、放置前はいずれも10-5 オー
ダーであったが、放置後はで10-3Ω・cmオーダ
ー、で10-4Ω・cmと一桁から二桁高い体積抵抗率を
示した。更に、圧力を100kg/cm2まで高くしたとこ
ろ、実施例では何れも10-5Ω・cmオーダーの体積抵
抗率を保ち、圧力を高くしても変化は見られなかった
が、比較例ではフェノール樹脂の割れが発生したために
何れも10-3Ω・cmオーダーまで体積抵抗率が高くな
った。
(存在率:91%以上)に分級し、実施例と同様にN
i50重量%、Ag50重量%およびNi40重量
%被覆後Au20重量%の3種類の金属被覆フェノール
球状樹脂を得た。実施例、比較例ともに、相対湿度85
%×85℃の恒温恒湿槽に24時間放置した後、これら
の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、実施例で
はシミ、フクレ等の異常は見られなかったが、比較例で
は、、の何れについてもピンホールからの液の滲
み出しによる黒ずんだシミが見られた。また、実施例、
比較例ともにおよびの金属被覆球状樹脂を相対湿度
85%×85℃の恒温恒湿槽に120時間放置した。放
置の前後に試料を1gずつ取り分け断面積1cm2の電
極に挟み、10kg/cm2の圧力を加えながら抵抗を
測定した結果、実施例では放置前後での変化はほとんど
見られず、、の何れも10-5Ω・cmオーダーであ
った。一方、比較例では、放置前はいずれも10-5 オー
ダーであったが、放置後はで10-3Ω・cmオーダ
ー、で10-4Ω・cmと一桁から二桁高い体積抵抗率を
示した。更に、圧力を100kg/cm2まで高くしたとこ
ろ、実施例では何れも10-5Ω・cmオーダーの体積抵
抗率を保ち、圧力を高くしても変化は見られなかった
が、比較例ではフェノール樹脂の割れが発生したために
何れも10-3Ω・cmオーダーまで体積抵抗率が高くな
った。
Claims (5)
- 【請求項1】 フェノールとホルムアルデヒドとを球状
のノボラック型縮合物とした後にエポキサイドを反応さ
せた三次元架橋構造物に金属を被覆したことを特徴とす
る金属被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂。 - 【請求項2】 一次粒子の平均粒径が1〜30μmで、
平均粒径の±30%の粒径範囲に少なくとも70%以上
の一次粒子が存在することを特徴とする請求項1の金属
被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂。 - 【請求項3】 金属を被覆する方法が無電解めっき法で
あることを特徴とする請求項1に記載の金属被覆ノボラ
ック−エポキサイド球状樹脂。 - 【請求項4】 金属の被覆量が10〜90重量%である
ことを特徴とする請求項1に記載の金属被覆ノボラック
−エポキサイド球状樹脂。 - 【請求項5】 被覆する金属がAu、Pd、Ag、C
u、Co、Niの一層または二層以上であることを特徴
とする請求項1に記載の金属被覆ノボラック−エポキサ
イド球状樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21364892A JP2964790B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 金属被覆ノボラック−エポキサイド球状樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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GB2301117A (en) * | 1995-05-23 | 1996-11-27 | Fraunhofer Ges Forschung | Manufacturing metallised polymeric particles |
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