JPH06331750A - 放射線エネルギースペクトル測定装置 - Google Patents

放射線エネルギースペクトル測定装置

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JPH06331750A
JPH06331750A JP11570593A JP11570593A JPH06331750A JP H06331750 A JPH06331750 A JP H06331750A JP 11570593 A JP11570593 A JP 11570593A JP 11570593 A JP11570593 A JP 11570593A JP H06331750 A JPH06331750 A JP H06331750A
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circuit
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signal
peak
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JP11570593A
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Inventor
Tomio Tsunoda
十三男 角田
Toru Onodera
徹 小野寺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】パルス信号の立ち上がり状況や時間を基に、光
電効果による信号を他の信号と選別し、高精度の放射線
エネルギースペクトル測定装置を提供する。 【構成】検出器1および増幅器2と、この出力の波形整
形回路3および、この出力のピーク電圧を測定する第1
のピーク検出回路7と、前記波形整形回路3の出力を微
分する微分回路8と、微分された信号の最大値を求める
第2のピーク検出回路9と、この出力信号を前記第1の
ピーク検出回路7の出力信号で除する割算回路10と、こ
の出力がしきい値を超えたことを判別する判別器11と、
この出力で駆動されて前記第1のピーク検出回路7から
の出力信号をディジタル変換するAD変換器4と、この
出力を保存するメモリ5からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線検出器によるエ
ネルギースペクトルの測定が高精度で可能な放射線エネ
ルギースペクトル測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線の核種を決めたり、特定の核種の
線量を求めるためには放射線エネルギーの測定が必要で
あり、この放射線を測定するためには、従来より多種の
放射線検出器が提案され、かつ実用化されている。
【0003】この内で分解能良くエネルギースペクトル
を測定できる放射線検出器の一つに、Ge半導体検出器
がある。以降はGe半導体検出器を放射線検出器の代表
例とし、これにガンマ線を入射したものとして説明す
る。
【0004】従来、ガンマ線のエネルギースペクトルを
測定するには、図10のブロック構成図に示すように放射
線検出器1の出力として発生した電荷を増幅器2で電圧
に変換し、その電圧を波形整形回路3でパルス信号に直
した後に、このパルス信号の波高値をアナログ・ディジ
タル変換器4(以下AD変換器と略称する)でアナログ
信号よりディジタル信号に変換(以下AD変換と略称す
る)する。
【0005】このAD変換されたパルス信号は、メモリ
5に加えられてエネルギースペクトルを求める。またエ
ネルギースペクトルを表示するためには、メモリ5に保
存されたデータを図示しない表示装置を用いて表示、記
録すればよい。
【0006】なお、別途放射線検出器1には高圧電源6
により高電圧が加えられており、放射線検出器1に逆バ
イアスを印加している。この逆バイアス電圧が印加され
た放射線検出器1には空乏領域が存在し、この領域にガ
ンマ線が入射すると、一部のガンマ線は光電効果により
エネルギーに比例した数の電子−正孔対をつくる。従っ
て、ガンマ線エネルギーに比例した数の電子−正孔対
を、増幅器2で電圧信号に変換すればエネルギースペク
トルを求めることができる。
【0007】若し、電子−正孔対の収集時間が十分に速
ければ、増幅器2の出力の立ち上がり時間は十分速い
が、大型のGe半導体検出器1では、ガンマ線の入射位
置により立ち上がり時間が変化する場合があり、そのた
め同じエネルギーのガンマ線が入射しても、波形整形回
路3の時定数によってパルス波高値が変化する。このよ
うな現象は弾道欠損と呼ばれている。
【0008】さらに、入射したガンマ線のうちで光電効
果に関与しなかったガンマ線は、電子と衝突してエネル
ギーを失う(コンプトン散乱)ため、このコンプトン散
乱により生じた電子−正孔対による電圧波高値は、光電
効果によって生じる波高に比べてかなり低くなる場合が
ある。
【0009】図11の特性曲線図は、前記波形整形回路3
における(a)光電効果と、(b)コンプトン散乱によ
る出力信号波形を示したものである(文献;Neutron, P
roton and Gamma-ray Event Identification with a HP
GE Detector through PulseShape Analysis, G.J.Bamfo
rd, et.al., IEEE Trans. on Nulc. Sci. April, 199
1)。
【0010】この図11(a)における光電効果による信
号は、数10ナノ秒の立ち上がり時間を示しているのに対
し、図11(b)のコンプトン散乱の場合には、 200ナノ
秒以上の立ち上がり時間となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】波形整形回路3の出力
信号波形をまとめると、図12の特性曲線図に示すよう
に、光電効果によって生じるパルス信号曲線a、弾道欠
損によって生じるパルス信号曲線b、コンプトン散乱に
よって生じるパルス信号曲線cのようになる。
【0012】そのため、これらのパルス波形の相違が原
因してエネルギースペクトルは、通常は図13の特性曲線
図に示すように、測定したい光電効果によるスペクトル
d以外に、弾道欠損eとコンプトン散乱fによるスペク
トルの重ね合わせになる。
【0013】このように前記増幅器2の出力として発生
した電圧の波高値によりエネルギースペクトルを求める
場合には、光電効果の他に弾道欠損やコンプトン散乱に
よるパルス信号が生じ、正しいエネルギースペクトルに
はならないという支障があった。
【0014】本発明の目的とするところは、パルス信号
における立ち上がり状況や最大値に達する時間を基に、
光電効果による信号を弾道欠損やコンプトン散乱による
信号より選別し、真の放射線のエネルギースペクトルを
求めて、高精度の放射線エネルギースペクトル測定装置
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る放射線エネルギースペクトル測定装
置は、放射線検出器および増幅器と、この電圧出力を入
力する波形整形回路および、この波形整形回路が出力す
るピーク電圧を測定する第1のピーク検出回路と、前記
波形整形回路の出力を微分する微分回路と、微分された
信号の最大値を求める第2のピーク検出回路および、こ
の第2のピーク検出回路の出力信号を前記第1のピーク
検出回路の出力信号で除する割算回路と、この割算回路
の出力が予め定められたしきい値を超えたことを判別す
る判別器と、この判別器の出力で駆動されて前記第1の
ピーク検出回路の出力信号をディジタル変換するAD変
換器と、この出力を保存するメモリからなることを特徴
とする。
【0016】請求項2としては、放射線検出器および増
幅器と、この電圧信号を入力する波形整形回路および、
この出力を微分する微分回路を備えると共に、前記波形
整形回路の出力をディジタル変換する第1のAD変換処
理および、この出力のピーク電圧を測定する第1のピー
ク検出処理と、前記微分回路の出力をディジタル変換す
る第2のAD変換処理および、この出力信号の最大値を
求める第2のピーク検出処理と、この第2のピーク検出
処理の出力信号を前記第1のピーク検出処理の出力信号
で除する割算処理と、この割算処理の出力が予め定めら
れたしきい値を超えたことを判別する判別処理と、この
判別出力で駆動されて前記第1のピーク検出処理からの
出力を保存するメモリとを処理ユニットとして具備した
ことを特徴とする。
【0017】請求項3においては、放射線検出器および
増幅器を備えると共に、この電圧信号をディジタル変換
するAD変換処理と、この出力信号を波形整形するディ
ジタルフィルタ、およびディジタルフィルタの出力の最
大値を測定する第1のピーク検出処理と、前記ディジタ
ルフィルタの出力信号を微分する微分処理、および微分
処理の出力信号の最大値を測定する第2のピーク検出処
理と、この第2のピーク検出の最大値を第1のピーク検
出処理の最大値で除する割算処理と、この割算処理の出
力値が予め定められたしきい値を超えたことを判別する
判別処理および、この判別出力で駆動されて前記第1の
ピーク検出処理からの出力を保存するメモリとを処理ユ
ニットとして具備したことを特徴とする。
【0018】請求項4においては、上記請求項1乃至請
求項3に記載された、前記割算器または割算処理からの
出力値が、予め定められたしきい値を超えたことを判別
する判別器または判別処理に、2つの異なった値のしき
い値を入力して、前記割算器または割算処理の出力値
が、この2つのしきい値の間にある時のみに前記AD変
換器またはメモリを駆動して、前記第1のピーク検出回
路または第1のピーク検出処理の出力をメモリに保存す
ることを特徴とする。
【0019】請求項5は、放射線検出器および増幅器
と、この電圧出力を入力する波形整形回路および、この
波形整形回路が出力するピーク電圧ならびにピーク電圧
に到達する時間を測定する第1のピーク検出回路と、前
記波形整形回路の出力を微分する微分回路、および微分
された信号が最大値に達する時間を求める第2のピーク
検出回路と、前記第1のピーク検出回路で求めた到達時
間から第2のピーク検出回路で求めた到達時間との差を
求める時間差測定回路および、この時間差測定回路の出
力が予め定められたしきい値以下であることを判別する
判別器と、この判別器の出力で駆動されて前記第1のピ
ーク検出回路の出力電圧をディジタル変換するAD変換
器と、この出力を保存するメモリからなることを特徴と
する。
【0020】請求項6では、放射線検出器および増幅器
と、この電圧出力を入力する波形整形回路および、この
波形整形回路の出力を微分する微分回路を備えると共
に、前記波形整形回路の出力をディジタル変換する第1
のAD変換処理と、この出力のピーク電圧ならびにピー
ク電圧に到達する時間を測定する第1のピーク検出処理
と、前記微分回路の出力をディジタル変換する第2のA
D変換処理および、この出力から微分された信号が最大
値に達する時間を求める第2のピーク検出処理と、前記
第1のピーク検出処理で求めたピーク電圧の到達時間か
ら第2のピーク検出処理で求めた到達時間との差を求め
る時間差測定処理および、この出力が予め定められたし
きい値以下であることを判別する判別処理と、この出力
で駆動されて前記第1のピーク検出処理の出力を保存す
るメモリとを処理ユニットとして具備したことを特徴と
する。
【0021】請求項7は、放射線検出器および増幅器を
備えると共に、この増幅器の電圧出力をディジタル変換
するAD変換処理と、この出力信号を波形整形するディ
ジタルフィルタ、およびディジタルフィルタの出力の最
大値と最大値に到達する時間とを測定する第1のピーク
検出処理と、前記AD変換処理の出力信号を微分する微
分処理および、この出力信号の最大値に到達する時間を
求める第2のピーク検出処理と、前記第1のピーク検出
処理で求めた最大電圧到達時間と、第2のピーク検出処
理で求めた最大電圧到達時間との差を求める時間差算出
処理と、この時間差算出処理の出力値が予め定められた
しきい値以下であることを判別する判別処理と、この出
力によって駆動されて前記第1のピーク検出処理の出力
を保存するメモリとを処理ユニットとして具備したこと
を特徴とする。
【0022】請求項8においては、上記請求項5乃至請
求項7に記載された前記時間差算出回路または時間差算
出処理からの出力値が予め定められたしきい値を超えた
ことを判別する判別器または判別処理に、2つの異なっ
た値のしきい値を入力して前記時間差算出回路または時
間差算出処理の出力値が、この2つのしきい値の間にあ
る時にのみ前記AD変換器またはメモリを駆動して、前
記第1のピーク検出回路または第1のピーク検出処理の
出力をメモリに保存することを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明は、放射線検出器で検出し
増幅器で増幅した電圧出力を波形整形回路で波形整形し
た後に、第1のピーク検出回路でパルス信号の最大値X
を求めて適当時間の保持をする。他方、波形整形回路の
出力は微分回路にて微分し、この微分信号のピーク電圧
Yを第2のピーク検出回路9で求めて、適当時間だけ保
持する。
【0024】次に2つのピーク電圧信号X,Yから割算
器にてY/Xが計算され、これが判別器において予め定
められた、しきい値αを超えているか否かを判別し、超
えている場合のみAD変換器を作動させて、この時の第
1のピーク検出回路の出力でパルス信号の最大値の電圧
信号をAD変換して、メモリに保存する。
【0025】放射線検出器より増幅器を介して得られる
電圧の波高値からのエネルギースペクトルには、光電効
果による出力の他に、弾道欠損およびコンプトン散乱に
よるものが含まれるが、これらは前記光電効果のものに
対して、夫々順に立ち上がりが遅く、最大値も小さい。
【0026】従って、しきい値αを適切に設定すること
により、最も立ち上がりが速く、最大値も大きい光電効
果による信号のみを選択してメモリに保存でき、この光
電効果による信号を採用することで、放射線エネルギー
スペクトル測定の精度は向上する。
【0027】さらに、請求項2と請求項3においては、
信号処理手段の一部を電算機によるデジタル化した処理
ユニットとしていることから、処理速度が迅速で、装置
の構築が容易となる。
【0028】請求項4は、割算器または割算処理からの
出力値が予め定められたしきい値を超えたことを判別す
る判別器または判別処理に、2つの異なった値のしきい
値を採用して、割算器または割算処理からの出力値が2
つのしきい値の間にある時のみに、パルス信号の最大値
の電圧信号をメモリに保存する。
【0029】これにより、さらに有効に光電効果による
信号のみを選択する精度が向上できることや、弾道欠
損、またはコンプトン散乱による信号を選択して抽出す
ることかできる。
【0030】請求項5は、パルス信号の立上がり特性を
時間により識別するもので、放射線検出器で検出し増幅
器で増幅した電圧出力を波形整形回路で波形整形した後
に、第1のピーク検出回路でパルス信号の最大値Vpを
求めて適当時間の保持をすると共に、ピークに達した時
間t1 を求める。
【0031】他方、波形整形回路の出力は微分回路にて
微分し、この微分信号がピークに達した時間t2 を第2
のピーク検出回路で求め、前記時間t1 と共に時間差測
定回路に出力する。
【0032】時間差測定回路では、時間t1 −t2 の計
算をして、判別器において予め定められた、時間のしき
い値t0 を超えているか否かを判別し、超えている場合
のみAD変換器を作動させて、この時の第1のピーク検
出回路の出力でパルス信号の最大値の電圧信号をAD変
換して、メモリに保存する。
【0033】従って、しきい値t0 を適切に設定するこ
とにより、最も立ち上がりが速い光電効果による信号の
みを選択してメモリに保存でき、この光電効果による信
号を採用することで、放射線エネルギースペクトル測定
の精度を向上することができる。
【0034】請求項6と請求項7では、信号処理手段を
電算機によるデジタル化した処理ユニットとしているこ
とから、処理速度が迅速で、装置の構築が容易にでき
る。請求項8は、時間差測定回路または時間差算出処理
からの出力値が予め定められたしきい値を超えたことを
判別する判別器または判別処理に、2つの異なった値の
しきい値t3 ,t4 を採用して、時間差測定回路または
時間差算出処理からの出力値が2つのしきい値t3 ,t
4 の間にある時のみに、パルス信号の最大値の電圧信号
Vpをメモリに保存する。
【0035】これにより、さらに有効に光電効果による
信号のみの選択の精度を向上できることや、弾道欠損、
またはコンプトン散乱による信号を選択して抽出するこ
とができる。
【0036】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明を省略する。第1実施例は
図1のブロック構成図に示すように、入射された放射線
を検出する放射線検出器1には高圧電源6により高電圧
が印加されていて、この放射線検出器1の出力として発
生した電荷による出力信号は、増幅器2に加えられて電
圧に変換し、その電圧は波形整形回路3でパルス信号と
なる。
【0037】なお、この波形整形回路3は、S/N比を
良くするために通常、ガウス波形整形等の整形回路が用
いられる。ここで波形整形された電圧パルス信号は、第
1のピーク検出回路7と微分回路8とに加えられ、第1
のピーク検出回路7では波形整形された信号の最大値X
を求め、一時保持する。他方、微分回路8では波形整形
されたパルス信号を微分し、その最大値Yを第2のピー
ク検出回路9で求めて、一時保持する。
【0038】2つのピーク検出回路7,9の出力信号
X,Yは、割算器10に加えられ、その出力としてY/X
信号を得る。先に述べたように、Y/X信号は光電効果
による信号の場合が最も大きく、次いで弾道欠損による
信号が続き、コンプトン散乱による信号が最も小さな値
になる。割算器10にて求められたY/X信号は判別器11
に加えられる。
【0039】判別器11には予め、しきい値αが設定され
ており、この、しきい値αより大きいか、小さいかによ
って光電効果による信号か否かを判別する。ここで出力
Y/Xが、しきい値αより大きい場合にはAD変換器4
に判別信号が出力されて、AD変換器4を制御し、AD
変換された第1のピーク検出回路7の最大値の出力信号
をメモリ5に貯える。さらに、メモリ5に保存されたデ
ータから所定のエネルギースペクトルを求めるように構
成されている。
【0040】なお、このエネルギースペクトルを表示す
るためには、メモリ5に貯えられたデータを図示しない
表示装置を用いて表示すれば良い。次に上記構成による
作用について説明する。従来より、前記した弾道欠損や
コンプトン散乱によるパルス信号は、光電効果によって
生じるパルス信号に比べて立ち上がりが遅くなることが
知られている。
【0041】従って、高計数率のパルス信号を処理する
ためには、比較的短い時定数の微分を行う必要があり、
その場合には同じエネルギーのガンマ線が入射したとし
ても、光電効果によって生じたパルス信号は、弾道欠損
やコンプトン散乱によって生じたパルス信号に比べて、
ピークに達する時間が遅くなると共に波高値が小さくな
る。このために、このようなパルス波形の相違を利用し
て光電効果によるパルス信号と、弾道欠損、コンプトン
散乱による信号との区別が可能となる。
【0042】図1に示したように放射線検出器1の出力
信号は、増幅器2で電圧に変換され、さらに波形整形回
路3で電圧パルス信号となる。この波形整形回路3の出
力は、第1のピーク検出回路7により、パルス信号の最
大値Xを求めた電圧を適当な時間だけ保持する。
【0043】他方、波形整形回路3の出力は微分回路8
にも加えられて、波形整形回路3の出力信号の微分信号
を求める。この微分信号のピーク電圧は第2のピーク検
出回路9で求められて、その電圧を適当な時間だけ保持
される。
【0044】2つのピーク検出回路7,9の出力信号
X,Yは、夫々割算器10に加えられて、Y/Xが計算さ
れる。次いで割算器10で算出されたY/X信号は判別器
11に加えられ、ここで予め定められた、しきい値αを越
えた場合にのみ、AD変換器4を作動させて、波形整形
回路3のピーク電圧をAD変換する。
【0045】この判別器11における、しきい値αを適切
に設定することで、光電効果による信号のみを選択して
AD変換することができる。すなわち、同一のエネルギ
ーを有するγ線が入射した場合の波形整形回路3、並び
に微分回路8の出力波形を図2の特性曲線図に示す。な
お、(a)は波形整形回路3における出力で、(b)は
微分回路8の出力を示す。
【0046】図2で判るように、波形整形回路3におけ
る光電効果による出力曲線Aは立ち上がりが速く、しか
もパルスの波高値は最も大きい。従って、微分回路8に
おける出力曲線A1 も大きくなり、出力曲線AとA1
最大値を夫々X,Yとすると、その出力Y/Xは大きく
なる。
【0047】次に、弾道欠損による信号は同じ図2の出
力曲線Bに示すように、光電効果の信号Aに比べて立ち
上がりは遅く、最大値も若干小さくなる。従って、微分
回路8の出力B1 の最大値Yは、光電効果の微分信号A
1 に比べてかなり小さくなるので、しきい値αをこの場
合のY/X信号より多少大きくなるように設定すると、
弾道欠損による信号(出力曲線B,B1 )を除去するこ
とができる。
【0048】さらに、コンプトン散乱による信号の出力
曲線CとC1 の場合には、その立ち上がりは弾道欠損に
よる信号の出力曲線B,B1 より、さらに遅くなる場合
が多く、また最大値Xも出力曲線Bに比べて小さく、そ
のために微分信号C1 の最大値Yは、さらに小さくなる
ので、出力Y/Xは光電効果による場合に比べて大幅に
小さくなり、弾道欠損による信号(出力曲線B,B1
を除去する場合の、しきい値αよりかなり小さくなる。
【0049】従って、しきい値αの設定を弾道欠損によ
る信号(出力曲線B,B1 )が除去できる値に調整する
ことによって、目的とする光電効果による信号のみを容
易に抽出できることから、高い精度により放射線のエネ
ルギースペクトルを求めることができる。また、しきい
値αは多少低めに設定することによって、コンプトン散
乱による信号のみを除去して、光電効果による信号と弾
道欠損による信号を選定することができる。
【0050】なお、図1ではピーク検出、微分、割算並
びに判別の操作をアナログ処理によって行う例を示した
が、これらをディジタル処理に行うことも可能である。
第2実施例は、図3のブロック構成図に示すように、図
1における第1実施例の波形整形回路3並びに微分回路
8以降の、第1のAD変換処理13、第1のピーク検出処
理14、第2のAD変換処理15、第2のピーク検出処理1
6、割算処理17と、判別処理18およびメモリ5機能を電
算機化したディジタル信号処理ユニット12としてディジ
タル的な処理を行う構成としたものである。
【0051】従って、その作用として波形整形回路3の
出力の電圧パルス信号は、ディジタル信号処理ユニット
12を形成する第1のAD変換処理13によりディジタル変
換された後に、第1のピーク検出処理14でピーク電圧X
が求められる。
【0052】他方で、波形整形回路3の出力は、微分回
路8にも加えられており、この微分回路8の出力は第2
のAD変換処理15によりディジタル値に変換された後
に、第2のピーク検出処理16により微分された信号の最
大値Yを求める。
【0053】なお、上記図1に示した第1実施例のアナ
ログ的回路の場合には、ピーク検出をした後に、その電
圧を適当な時間ホールドするための回路が必要であった
が、このディジタル処理の場合にはホールド回路は必要
としない。
【0054】次に割算処理17で出力Y/Xを求め、これ
を判別処理18により前記出力Y/Xが予め設定したしき
い値αより大きいか否かを判別する。若し、Y/Xがし
きい値αより大きい場合にはメモリ5を駆動して、第1
のピーク検出処理14で求められた最大値Xをメモリ5に
貯える。
【0055】このように測定装置の電算機化を進めたこ
とにより、小形化と処理の高速化およびメモリ5からの
データの伝送等が容易となる効果がある。第3実施例
は、図4のブロック構成図に示すように、図1における
第1実施例の増幅器2以降の処理機能であるAD変換処
理20、ディジタルフィルタ21、第1のピーク検出処理1
4、微分処理22、第2のピーク検出処理16、割算処理17
と、判別処理18およびメモリ5を、全てディジタル信号
処理ユニット19にまとめてディジタル化した構成で、高
圧電源6により高電圧が加えられた放射線検出器1の出
力信号は増幅器2を介してディジタル信号処理ユニット
19に入力される。
【0056】このディジタル信号処理ユニット19では、
増幅器2の出力として発生した電圧パルスをAD変換処
理20によりディジタル変換し、その出力信号を波形整形
するためのディジタルフィルタ21に伝える。
【0057】このディジタルフィルタ21の出力としては
波形整形されたディジタル信号が発生するので、この信
号を第1のピーク検出処理14により最大値Xを求めると
共に微分処理22を行い、波形整形されたディジタル信号
を微分する。
【0058】ディジタル信号の微分操作はディジタル信
号の時間的な差分を求め、それを時間間隔で割った値と
して求めることができ、微分されたディジタル信号の最
大値Yを第2のピーク検出処理16で求める。この2つの
ピーク検出処理14,16で求められた値X,Yを割算処理
17して出力Y/Xを求める。
【0059】さらに、判別処理18によってY/X信号
が、予め設定されたしきい値αを越えていると判断され
た場合には、第1のピーク検出処理14の出力をメモリ5
に保存するが、出力Y/Xがしきい値α以下の場合に
は、メモリ5には何も転送されない。従って、しきい値
αを適切に選ぶことによって光電効果による信号のみを
メモリ5に保存することができる。
【0060】また、しきい値αを多少低めに設定するこ
とによって、コンプトン散乱による信号のみを除去し
て、光電効果による信号と弾道欠損による信号をメモリ
5に貯えることができる。
【0061】第4実施例は、図5の要部ブロック構成図
に示すように、上記第1実施例乃至第3実施例で示した
判別器11、あるいは判別処理18を1つの判別器23あるい
は判別処理24において、前記2つのしきい値α1 とα2
(α1 >α2 )を加え、割算器10、あるいは割算処理17
からの出力Y/Xが、α2 <Y/X<α1 となった時に
のみ、AD変換器4またはメモリ5を駆動する構成とし
たものある。
【0062】この構成によれば、与えられた範囲の信号
だけをメモリ5に保存することができるので、上述した
光電効果による信号だけでなく、弾道欠損、またはコン
プトン散乱に関連した信号を単独、あるいは併せて抽出
することができる。
【0063】なお、上記した第1実施例乃至第4実施例
では、波形整形されたパルス信号の最大値Xと波形整形
されたパルス信号の微分値の最大信号Yとを用いてY/
X信号を求め、これによって光電効果による信号、弾道
欠損による信号、コンプトン散乱による信号を区別する
方法である。
【0064】しかし、この他にパルス信号の立ち上がり
特性を識別する方法として、図2(a)にも示したよう
に波形整形されたパルス信号の最大値に達するまでの時
間と、図2(b)の波形整形後のパルス信号の微分が最
大値に達するまでの時間、との差により光電効果による
信号か、弾道欠損による信号か、またはコンプトン散乱
による信号かを区別することができる。
【0065】すなわち、図2に示す光電効果による信号
(特性曲線A,A1 )の時間差が最も短く、次いで弾道
欠損による信号の時間差(特性曲線B,B1 )で、最も
時間差の長いのはコンプトン散乱による信号(特性曲線
C,C1 )となる。
【0066】第5実施例以降に、この時間差による選定
方法の発明について説明する。第5実施例は図6のブロ
ック構成図に示すように、放射線検出器1から波形整形
回路3、および微分回路8までの構成は、第1実施例の
図1と同様とし、第1のピーク検出回路25では最大パル
ス電圧Vpを測定し、適当な時間その電圧を保持すると
共に、ピークに到達した時間t1 も測定する。
【0067】他方、波形整形回路3の出力を微分する微
分回路8では、微分された信号が最大値に到達する時間
2 を測定する第2のピーク検出回路26に出力する。通
常、時間t1 は時間t2 より大きくなるので、時間差t
1 −t2 を時間差測定回路27で求めた後に、この時間差
1 −t2 が予め定められたしきい値t0 以下か、否か
を判別器28において判別する。
【0068】若し、時間差t1 −t2 と、しきい値t0
との間が、t1 −t2 <t0 で光電効果による信号と判
別された場合には、判別器28は判別信号をAD変換器4
に出力して、AD変換器4の駆動により第1のピーク検
出回路25で測定された最大パルス電圧Vpをメモリ5に
保存させる。
【0069】これにより、弾道欠損およびコンプトン散
乱による信号の影響を受けずに光電効果による信号のみ
が選択され、高精度で放射線のエネルギースペクトルを
求めることができる。
【0070】なお、前記しきい値t0 は、上記しきい値
αの場合と同様に、設定値により光電効果による信号の
みでなく、弾道欠損およびコンプトン散乱による信号に
よる出力を得ることが可能である。
【0071】第6実施例は図7のブロック構成図に示す
ように、上記図6で示した第5実施例の一部で、波形整
形回路3および微分回路8以降を電算機化し、第1のA
D変換処理13、第1のピーク検出処理14、第2のAD変
換処理15、第2のピーク検出処理16と、時間差算出処理
30、判別処理31およびメモリ5機能をディジタル信号処
理ユニット29にまとめた構成としたもので、第5実施例
とほぼ同様の作用と効果を得ると共に、小形化と処理の
高速化およびメモリ5からのデータの伝送等が容易とな
る効果がある。
【0072】第7実施例は、図8のブロック構成図に示
すように、上記図6で示した第5実施例の時間差による
識別法で、電算機化を更に進めた構成のもので、増幅器
2以降のAD変換処理20、ディジタルフィルタ21、微分
処理22と、第1のピーク検出処理14、第2のピーク検出
処理16と、時間差算出処理30、判別処理31およびメモリ
5の処理機能をディジタル信号処理ユニット33にまとめ
た構成として、その作用、効果は上記第6実施例と同様
のものが得られる。
【0073】また第8実施例は図9の要部ブロック構成
図に示すように、上記第5実施例乃至第7実施例におけ
る判別器27あるいは判別処理30に対して、2つのしきい
値t3 ,t4 (t3 >t4 )が入力される判別器33ある
いは判別処理34を備えた構成とし、時間差測定回路27あ
るいは時間差算出処理30に入力された時間t1 、t2
時間差t1 −t2 がt4 <t1 −t2 <t3 になった時
にのみ、AD変換器4またはメモリ5を駆動する構成と
したもので、これによって、光電効果による信号のみな
らず、弾道欠損、あるいはコンプトン散乱による信号
や、これらを併せた信号を選択して抽出することができ
る。
【0074】以上から、放射線検出器1によって生じる
出力信号に含まれているパルス信号の中から、特に立上
がりが速く、かつ電圧波高値も大きな光電効果による信
号を抽出して、ディジタル的に処理することにより、高
精度なエネルギースペクトル測定が行え、測定装置の信
頼性も向上する。
【0075】
【発明の効果】以上本発明によれば、放射線検出器によ
って生じる出力信号のエネルギーを精度良く測定できる
光電効果による信号のみを選択して抽出することによ
り、高精度のエネルギースペクトル分布の測定をするこ
とができ、信頼性も向上する効果がある。また、必要に
応じて弾道欠損による信号や、コンプトン散乱による信
号についても精度良く抽出することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置のブロック構成図。
【図2】出力信号の特性曲線図で、(a)は波形整形回
路、(b)は微分回路の出力。
【図3】第2実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置のブロック構成図。
【図4】第3実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置のブロック構成図。
【図5】第4実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置の要部ブロック構成図。
【図6】第5実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置のブロック構成図。
【図7】第6実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置のブロック構成図。
【図8】第7実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置のブロック構成図。
【図9】第8実施例に係る放射線エネルギースペクトル
測定装置の要部ブロック構成図。
【図10】従来の放射線エネルギースペクトル測定装置
のブロック構成図。
【図11】波形整形出力の特性曲線図で、(a)は光電
効果、(b)はコンプトン散乱の信号。
【図12】波形整形出力信号の特性曲線図。
【図13】エネルギースペクトル特性曲線図。
【符号の説明】
1…放射線検出器、2…増幅器、3…波形整形回路、4
…AD変換器、5…メモリ、6…高圧電源、7,25…第
1のピーク検出回路、8…微分回路、9,26…第2のピ
ーク検出回路、10…割算器、11,23,28,33…判別器、
12,19,29,32…ディジタル信号処理ユニット、13…第
1のAD変換処理、14…第1のピーク検出処理、15…第
2のAD変換処理、16…第2のピーク検出処理、17…割
算処理、18,24,31,34…判別処理、20…AD変換処
理、21…ディジタルフィルタ、22…微分処理、27…時間
差測定回路、30…時間差算出処理。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線検出器および増幅器と、この電圧
    出力を入力する波形整形回路と、この波形整形回路が出
    力するピーク電圧を測定する第1のピーク検出回路、お
    よび前記波形整形回路の出力を微分する微分回路と、微
    分された信号の最大値を求める第2のピーク検出回路
    と、この第2のピーク検出回路の出力信号を前記第1の
    ピーク検出回路の出力信号で除する割算回路と、この割
    算回路の出力が予め定められたしきい値を超えたことを
    判別する判別器と、この判別器の出力で駆動されて前記
    第1のピーク検出回路の出力信号をディジタル変換する
    AD変換器と、この出力を保存するメモリからなること
    を特徴とする放射線エネルギースペクトル測定装置。
  2. 【請求項2】 放射線検出器および増幅器と、この電圧
    信号を入力する波形整形回路および、この出力を微分す
    る微分回路を備えると共に、前記波形整形回路の出力を
    ディジタル変換する第1のAD変換処理および、この出
    力のピーク電圧を測定する第1のピーク検出処理と、前
    記微分回路の出力をディジタル変換する第2のAD変換
    処理および、この出力信号の最大値を求める第2のピー
    ク検出処理と、この第2のピーク検出処理の出力信号を
    前記第1のピーク検出処理の出力信号で除する割算処理
    と、この割算処理の出力が予め定められたしきい値を超
    えたことを判別する判別処理および、この判別出力で駆
    動されて前記第1のピーク検出処理からの出力を保存す
    るメモリとを処理ユニットとして具備したことを特徴と
    する放射線エネルギースペクトル測定装置。
  3. 【請求項3】 放射線検出器および増幅器を備えると共
    に、この電圧信号をディジタル変換するAD変換処理お
    よび、この出力信号を波形整形するディジタルフィルタ
    と、このディジタルフィルタの出力の最大値を測定する
    第1のピーク検出処理と、前記ディジタルフィルタの出
    力信号を微分する微分処理、および微分処理の出力信号
    の最大値を測定する第2のピーク検出処理と、この第2
    のピーク検出の最大値を第1のピーク検出処理の最大値
    で除する割算処理と、この割算処理の出力値が予め定め
    られたしきい値を超えたことを判別する判別処理およ
    び、この判別出力で駆動されて前記第1のピーク検出処
    理からの出力を保存するメモリとを処理ユニットとして
    具備したことを特徴とする放射線エネルギースペクトル
    測定装置。
  4. 【請求項4】 前記割算器または割算処理からの出力値
    が予め定められたしきい値を超えたことを判別する判別
    器または判別処理が、2つの異なった値のしきい値を入
    力すると共に、前記割算器または割算処理の出力値が、
    この2つのしきい値の間にある時にのみ前記AD変換器
    またはメモリを駆動して前記第1のピーク検出回路また
    は第1のピーク検出処理の出力をメモリに保存すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3記載の放射線エネル
    ギースペクトル測定装置。
  5. 【請求項5】 放射線検出器および増幅器と、この電圧
    出力を入力する波形整形回路および、この波形整形回路
    が出力するピーク電圧ならびにピーク電圧に到達する時
    間を測定する第1のピーク検出回路と、前記波形整形回
    路の出力を微分する微分回路、および微分された信号が
    最大値に達する時間を求める第2のピーク検出回路と、
    前記第1のピーク検出回路で求めた到達時間から第2の
    ピーク検出回路で求めた到達時間との差を求める時間差
    測定回路と、この時間差測定回路の出力が予め定められ
    たしきい値以下であることを判別する判別器および、こ
    の判別器の出力で駆動されて前記第1のピーク検出回路
    の出力電圧をディジタル変換するAD変換器と、この出
    力を保存するメモリからなることを特徴とする放射線エ
    ネルギースペクトル測定装置。
  6. 【請求項6】 放射線検出器および増幅器と、この電圧
    出力を入力する波形整形回路および、この波形整形回路
    の出力を微分する微分回路を備えると共に、前記波形整
    形回路の出力をディジタル変換する第1のAD変換処理
    と、この出力のピーク電圧ならびにピーク電圧に到達す
    る時間を測定する第1のピーク検出処理と、前記微分回
    路の出力をディジタル変換する第2のAD変換処理およ
    び、この出力から微分された信号が最大値に達する時間
    を求める第2のピーク検出処理と、前記第1のピーク検
    出処理で求めたピーク電圧の到達時間から第2のピーク
    検出処理で求めた到達時間との差を求める時間差測定処
    理と、この出力が予め定められたしきい値以下であるこ
    とを判別する判別処理および、この出力で駆動されて前
    記第1のピーク検出処理の出力を保存するメモリとを処
    理ユニットとして具備したことを特徴とする放射線エネ
    ルギースペクトル測定装置。
  7. 【請求項7】 放射線検出器および増幅器を備えると共
    に、この増幅器の電圧出力をディジタル変換するAD変
    換処理と、この出力信号を波形整形するディジタルフィ
    ルタと、このディジタルフィルタの出力の最大値と最大
    値に到達する時間とを測定する第1のピーク検出処理
    と、前記AD変換処理の出力信号を微分する微分処理お
    よび、この出力信号の最大値に到達する時間を求める第
    2のピーク検出処理と、前記第1のピーク検出処理で求
    めた最大電圧到達時間、および第2のピーク検出処理で
    求めた最大電圧到達時間との差を求める時間差算出処理
    と、この時間差算出処理の出力値が予め定められたしき
    い値以下であることを判別する判別処理と、この出力に
    よって駆動されて前記第1のピーク検出処理の出力を保
    存するメモリとを処理ユニットとして具備したことを特
    徴とする放射線エネルギースペクトル測定装置。
  8. 【請求項8】 前記時間差算出回路または時間差算出処
    理からの出力値が予め定められたしきい値を超えたこと
    を判別する判別器または判別処理が、2つの異なった値
    のしきい値を入力すると共に、前記時間差算出回路また
    は時間差算出処理の出力値が、この2つのしきい値の間
    にある時にのみ前記AD変換器またはメモリを駆動して
    前記第1のピーク検出回路または第1のピーク検出処理
    の出力をメモリに保存することを特徴とする請求項5乃
    至請求項7記載の放射線エネルギースペクトル測定装
    置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5781142A (en) * 1995-01-11 1998-07-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus for converting an analog measurement signal to a digital signal having reduced conversion error
JP2007271295A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Hitachi Ltd 放射線検出回路
JP2015528901A (ja) * 2012-06-27 2015-10-01 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ スペクトル光子計数検出器
US9257156B2 (en) 2013-06-14 2016-02-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Electromagnetic wave signal processor and electromagnetic wave detector
JP2016540209A (ja) * 2013-11-26 2016-12-22 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. フォトンを検出する検出装置及びその方法
JP2017049190A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 東亜ディーケーケー株式会社 紫外線光源を用いる測定装置

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