JPH06331529A - 微粒子検出装置 - Google Patents

微粒子検出装置

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JPH06331529A
JPH06331529A JP5117094A JP11709493A JPH06331529A JP H06331529 A JPH06331529 A JP H06331529A JP 5117094 A JP5117094 A JP 5117094A JP 11709493 A JP11709493 A JP 11709493A JP H06331529 A JPH06331529 A JP H06331529A
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light
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JP5117094A
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Kazuyuki Nakazawa
一行 中澤
Kenji Sasaki
賢司 佐々木
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被検査物に存在する微粒子を高精度に検出する
ことができ、信頼性の高い微粒子検出装置を提供するこ
とにある。 【構成】レ−ザ光12を液晶基板13に走査する走査光
学系2と、液晶基板13に存在する微粒子からの散乱光
19を光電変換して散乱光信号を出力する光電変換器5
と、散乱光信号を処理する信号処理部6とを具備し、さ
らに、走査光学系2がレ−ザ光12の強度を分割する位
相差発生手段8を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、液晶基板やウ
エハの表面に存在する微粒子を光学式に検出する微粒子
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶ディスプレイパネルやウエ
ハ等の製造の際には、基板表面に存在する微粒子の検出
が行われる。検出対象とされる微粒子としては、基板に
付着したダストや、散布されたミクロパ−ル(球形粒
子、例えば粒径が6μm)等が在る。
【0003】一般的な微粒子検出装置においては、基板
の表面に検査光のスポットが走査され、微粒子からの散
乱光が散乱光検出器によって検出される。得られたデ−
タはソフトウエアによって処理される。散乱光のデ−タ
は予め決められたしきい値と比較され、しきい値を越え
た場合に、このデ−タが微粒子に因るデ−タであると判
定される。検査光の位置と散乱光の発生のタイミングと
の関係から微粒子の座標の情報が得られ、散乱光の強度
から微粒子の大きさの情報が得られる。
【0004】検出可能な最小粒径は、粒子に因る信号
と、光源や電気回路のノイズとの比によって決定され
る。そのため、一部の微粒子検出装置は、バンドパスフ
ィルタを使用してノイズを低減し、検出感度を向上して
いる。
【0005】また、微粒子検出装置では、基板上のパタ
−ンが形成された範囲に存在する微粒子を検出すること
が必要であり、それ以外の範囲に存在する微粒子の検出
は、通常、必要とはされない。このため、従来の微粒子
検出装置においては、基板全面についての検査デ−タが
得られた後、ソフトウエア上の操作によって不必要な領
域のデ−タが削除される。
【0006】ソフトウエア上において、検査領域が所定
のサイズのメッシュにより区切られ、各メッシュ内で検
出された最大の粒子がそのメッシュの代表として選択さ
れる。そして、メッシュ毎に最大の粒子の大きさが判断
され、この粒子が計数される。
【0007】また、特にミクロパ−ルを検出するための
装置には、基板上の数ケ所を顕微鏡を介して撮像し、得
られた画像を処理してミクロパ−ルの数を数えるタイプ
のものがある。このミクロパ−ル検出装置においては、
サンプル点が少ないため、基板全体についてのミクロパ
−ルの散布密度は、各サンプル点のデ−タを基にして推
測される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
にバンドパスフィルタを使用して粒子の信号とノイズと
を分離するタイプの微粒子検出装置においては、ノイズ
を完全に除去し、粒子の信号のみを取り出せば、高精度
な検出が可能になると考えられる。しかし、粒子の粒径
がスポット径よりも小さい場合、粒子の信号の周波数成
分は粒径の違いに因って変化する。このため、過度に狭
帯域なバンドパスフィルタを使用すると、粒子の信号を
充分に取り出せない場合が生じる。
【0009】例えば、基板に付着したダストを検出する
場合には、予め粒子の大きさを知ることが難しいため、
粒子の信号の周波数成分がバンドパスフィルタの通過帯
域に含まれない場合が生じる。したがって、単に狭帯域
なバンドパスフィルタを使用しても、粒子の信号とノイ
ズとを充分に分離させることは難しい。
【0010】また、前述のように基板の全面に検査光を
走査したのち、ソフトウエア上で不必要な範囲の検査デ
−タを削除する場合には、必要なデ−タを得るために多
くの時間を要し、検査時間が長くなる。
【0011】さらに、先に必要な検査デ−タを得た後、
これらの検査デ−タをソフトウエア上でまとめて処理す
る場合には、検査光の走査から検出結果を得るまでに多
くの時間を要するため、更に検査時間が長くなる。
【0012】検査領域をメッシュで区切り、メッシュ毎
の最大の粒子を代表として検出する場合には、各メッシ
ュ中の粒子数を知ることはできない。したがって、粒子
としてミクロパ−ルを検出する場合に、ミクロパ−ルの
散布密度を検査できない。
【0013】また、基板上の数ケ所を観察するミクロパ
−ル検出装置においても、全体的な散布密度を正確に検
査することはできない。また、ミクロパ−ルの散布密度
は、局所的にはばらついているため、サンプル点の数が
少ないと、検査精度が低い。そして、検査精度を高める
ために単にサンプル点の数を増やすと、検査に多大な時
間を要する。
【0014】さらに、基板の表面に薄膜が形成されてい
る場合、ダスト等が膜中に存在することがある。このよ
うな場合、薄膜の表面に微小な傾斜が生じるため、検査
光の反射、吸収、及び、散乱が起き、粒子の検出が困難
になる。本発明の目的とするところは、被検査物に存在
する微粒子を高精度に検出することができ、信頼性の高
い微粒子検出装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために請求項1の発明は、検査光を被検査物に走
査する走査光学系と、被検査物に存在する微粒子からの
散乱光を光電変換して散乱光信号を出力する光電変換手
段と、散乱光信号を処理する信号処理部とを具備し、さ
らに、走査光学系が検査光の強度を分割する検査光強度
分割手段を有する。
【0016】また、請求項4の発明は、検査光を被検査
物に走査する走査光学系と、被検査物に存在する微粒子
からの散乱光を光電変換して散乱光信号を出力する光電
変換手段と、複数の検査用メッシュを設定し、散乱光信
号を検査用メッシュ毎に処理する信号処理部とを具備し
た。
【0017】また、散乱光を検出して光電変換手段へ送
る散乱光検出器を備えるとともに、この散乱光検出器の
向きが検査光の正反射光に対して所定角度でずらされ、
散乱光検出器が膜内粒子からの反射光を取り込む。そし
て、これらの発明は、被検査物に存在する微粒子を高精
度に検出することができ、微粒子検出装置の信頼性を向
上する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1〜図18に基
づいて説明する。図1〜図5は本発明の第1実施例を示
しており、図1中の符号1は微粒子検出装置である。こ
の微粒子検出装置1は、走査光学系2、検査光制御手段
としてのレ−ザ制御部3、散乱光検出器4、光電変換手
段としての光電変換器5、及び、信号処理部6を備えて
いる。
【0019】これらのうち走査光学系2には、レ−ザ発
振器7、検査光強度分割手段としての位相差発生手段
8、ポリゴンスキャナ9、及び、fθレンズ10が備え
られている。位相差発生手段8はガラス板からなるもの
で、図2(a)及び(b)に示すように真円状に加工さ
れている。さらに、位相差発生手段8の一つの面の半分
には位相差発生用の薄膜11が形成されている。薄膜1
1は、これを通過する光の位相に変化を与える。そし
て、薄膜11の厚さは、通過する光の位相の変化が1/
2波長(π)分になるよう設定されている。
【0020】位相差発生手段8は、レ−ザ発振器7とポ
リゴンスキャナ9との間に配置されている。レ−ザ発振
器7から発振された検査光としてのレ−ザ光12は、位
相差発生手段8を通過してポリゴンスキャナ9に達す
る。そして、レ−ザ光12は、ポリゴンスキャナ9及び
fθレンズ10によって、被検査物としての液晶基板
(以下、基板と称する)13に一次元走査される。図1
中の矢印Aは、走査光学系2によるレ−ザ光12の主走
査方向を示している。
【0021】基板13は一軸式の基板移動ステ−ジ(図
示しない)に載置されており、矢印Bで示すように主走
査方向(矢印A)に対して直交する方向に変位させられ
る。そして、走査光学系2と上記基板移動ステ−ジとに
よって、レ−ザ光12のスポットが基板13に二次元走
査される。
【0022】ここで、走査光学系2や基板移動ステ−ジ
としては、一般的な種々のものを採用できるので、これ
らについての説明は省略する。前記レ−ザ制御部3に
は、図3に示すように、基準クロック発生回路14、計
数回路15、メモリ16、及び、レ−ザドライバ17が
備えられている。計数回路15には、基準クロック信号
と検査開始信号(start pulse) とが入力される。メモリ
16には基板13の検査領域に関する情報が記憶されて
おり、計数回路15の出力信号に応じてメモリ16のア
ドレスの内容が読み出される。レ−ザドライバ17はメ
モリ16から読み出された信号に基づいて、レ−ザ発振
器7の出力をON/OFFする。
【0023】前記散乱光検出器4は、レ−ザ光12の主
走査ライン18に真上から対向している。そして、散乱
光検出器4は、発生した散乱光19を受け、この散乱光
19を光源変換器5へ集光する。光電変換器5は、散乱
光を光電変換し、散乱光信号を信号処理部6に送る。散
乱光検出器4や光電変換器5としては、一般的な種々の
ものを採用できるので、ここでは、これらについての説
明は省略する。
【0024】信号処理部6には、図4に示すように判定
部20が備えられており、この判定部20はバンドパス
フィルタ21と第1の判定回路22とを有している。さ
らに、信号処理部6には、第2の判定回路23が備えら
れており、光電変換器5からの信号が判定部20と第2
の判定回路23とに入力される。第1の判定回路22と
第2の判定回路23とは論理和回路24に接続されてお
り、この論理和回路24によって両判定回路22、23
の出力の論理和が求められる。
【0025】つぎに、上述の微粒子検出装置1の作用を
説明する。まず、レ−ザ発振器7から発振されたレ−ザ
光12が、位相差発生手段8の中心部を通過し、ポリゴ
ンスキャナ9やfθレンズ10によって基板13の表面
25に走査される。レ−ザ12の走査範囲内に粒子が存
在した場合、レ−ザ光12が散乱され、発生した散乱光
19が散乱光検出器4及び光電変換器5を経て、電気信
号に変換される。
【0026】レ−ザ制御部3においては、図3に示すよ
うに、計数回路15が検査開始からのクロックパルス数
を計数してメモリ16へ送る。計数回路15の出力信号
には基板13の位置情報が含まれており、検査開始から
のクロックパルス数に基づいて前記基板移動ステ−ジの
変位量を知ることができる。計数回路15の出力信号に
基づいて、メモリ16に記憶された検査領域に関する情
報が読み出される。そして、レ−ザドライバ17は、基
板13が所定の位置に達するとレ−ザ発振器7の出力を
ONし、レ−ザ光12が検査領域から外れるとレ−ザ発
振器7の出力をOFFする。この結果、レ−ザ光12は
予め決められた検査領域のみに走査される。
【0027】また、位相差発生手段8には薄膜11が形
成されているので、レ−ザ光12は位相差発生手段8を
通過する際に二分割される。薄膜11を通過した光線の
位相は、通過しなかった光線の位相に対して1/2波長
分ずれる。このため、基板13に照射されたレ−ザ光1
2のスポットにおける強度分布も図5(a)に示すよう
に二分割され、波形には二つの山が現れる。
【0028】図5(b)は、レ−ザ光12の走査範囲中
に微粒子が存在した場合の、強度プロファイルの波形の
一例を示している。二つのピ−クが現れているが、ノイ
ズの影響によって、二つのピ−クの間の部分は曖昧にな
っている。ここで、二つのピ−クの間隔をS[秒]と表
す。
【0029】信号処理部6においては、まず、判定部2
0のバンドパスフィルタ21が、光電変換器5の出力信
号から1/S[Hz]以外の周波数成分をノイズとして除去
する。さらに、第1の判定回路22が、バンドパスフィ
ルタ21を通過した信号のうち、予め決められたしきい
値C1 (図示しない)以上の信号を微粒子に因る信号と
して判定する。そして、第1の判定回路22の判定結果
は論理和回路24へ送られる。
【0030】光電変換器5の出力信号は第2の判定回路
23にも送られる。第2の判定回路23は、光電変換器
5の出力信号を、予め設定されたしきい値C2 と比較
し、しきい値以上の信号を微粒子に因る信号と判定す
る。そして、第2の判定回路23の判定結果は論理和回
路24へ送る。ここで、図5(c)の縦軸のレンジは図
5(b)よりも大きく設定されている。
【0031】例えば、図5(b)に示す場合よりも大き
い微粒子が存在する場合、強度プロファイルの波形は、
図5(c)に示すような形になる。この信号において
は、図5(b)の信号に比べて、1/Sに近い周波数の
ノイズ成分が多く含まれている。さらに、光強度のピ−
ク値は高まっているが、1/Sの周波数成分は弱まって
いる。つまり、バンドパスフィルタ21を通過した信号
は、粒径が小さい場合に比べて弱まる。
【0032】しかし、両判定回路22、23の判定結果
が論理和回路24に入力されるので、両方のしきい値C
1 、C2 を越えた信号が判別される。この結果、1/S
に近いノイズ成分が除去され、散乱光信号の精度が高め
られる。論理和回路24の演算結果は、光電変換器5の
出力信号から微粒子に因る信号を取出すために利用さ
れ、論理和回路24に基づいて微粒子の有無及び粒径が
判別される。そして、微粒子の粒径が分類される。
【0033】なお、二値化信号を利用して微粒子の判別
を行うために、従来と同様にソフトウエア上においてデ
−タ演算を行うことが可能である。このため、ここでは
デ−タ演算についての説明は省略する。
【0034】上述のような微粒子検出装置1において
は、図1中に示すように走査光学系2に位相差発生手段
8が備えられており、この位相差発生手段8によってレ
−ザ光12が二分割される。このため、散乱光信号に
は、図5(a)に示すように二つのピ−ク(周期S)が
形成される。したがって、散乱光信号に微粒子の情報を
明確に表すことができる。
【0035】また、信号処理部6には、バンドパスフィ
ルタ21、二つの判定回路22、23、及び、論理和回
路24が備えられている。散乱光信号はバンドパスフィ
ルタ21に通され、1/Sの周波数成分が取出される。
さらに、バンドパスフィルタ21を通過する前と後の信
号の論理和が求められ、微粒子に関する信号が得られ
る。したがって、1/Sに近い周波数のノイズ成分を除
去することが可能になり、散乱光信号のデ−タ精度が向
上する。そして、従来よりも高感度な微粒子検出が可能
になる。さらに、狭帯域なバンドパスフィルタを使用し
て、粒子の大きさに関わらずに、粒子に因る信号を精度
よく取出すことができる。
【0036】また、第2の判定回路23が設けられてお
り、この第2の判定回路23は、光電変換器5の出力信
号をしきい値C2 と比較する。このため、微粒子の粒径
の判定が可能である。したがって、上述の微粒子検出装
置1によれば、微粒子の有無と粒径とを同時に判定でき
る。そして、粒径の判定を従来より高精度に行うことが
できる。また、従来よりも広い範囲の粒径の微粒子を検
出することができる。
【0037】また、図3に示すように、レ−ザ発振器7
の出力が基板13の位置情報に基づいてON/OFFさ
れるので、レ−ザ光12の照射範囲を任意に設定でき
る。したがって、レ−ザ光12を検査領域のみに照射す
ることが可能である。そして、ソフトウエア上において
不必要な範囲のデ−タを削除する工程等が不要になり、
検査時間を短縮することが可能になる。また、ソフトウ
エア上でのデ−タ演算を、検査領域毎に行うことも可能
である。
【0038】なお、本発明は、要旨を逸脱しない範囲で
種々に変形することが可能である。例えば、本実施例で
はレ−ザ光12のスポットを二分割するために、薄膜1
1が形成されたガラス板8aが利用されているが、本発
明はこれに限定されるものではなく、種々の分割技術を
採用することが可能である。具体的には、例えば以下の
ようなことが考えられる。 (1) ガラス板8aに光路の半分を遮るように薄膜を形成
する。 (2) ガラス板8aの半分の厚みを変化させる。 (3) レ−ザ光12の光路を二分割し、位相差が1/2に
なるよう光路差を設定する。
【0039】さらに、位相差を発生させる以外の方法と
して、以下のようなことが考えられる。 (1) オ−ラストンプリズムを使用してレ−ザ光12を二
つに分ける。 (2) ハ−フミラ−を使用してレ−ザ光12を二つに分け
る。 (3) ビ−ムスプリッタを使用してレ−ザ光12を二つに
分ける。 (4) 二つのレ−ザ発振器を用いる。
【0040】つぎに、本発明の第2実施例を図6〜図8
に基づいて説明する。なお、第1実施例と同様の部分に
ついては同一番号を付し、その説明は省略する。図6中
の符号31は微粒子検出装置を示している。この微粒子
検出装置31は、走査光学系32、レ−ザ制御部3、散
乱光検出器33、光電変換器5、及び、信号処理部34
を有している。
【0041】これらのうち走査光学系32には、レ−ザ
発振器7、ポリゴンスキャナ9、fθレンズ10、及
び、反射ミラ−35が備えられている。レ−ザ発振器7
から発振された検査光としてのレ−ザ光12は、ポリゴ
ンスキャナ9、fθレンズ10、反射ミラ−35によっ
て、被検査物としての液晶基板(以下、基板と称する)
13に一次元走査される。基板13は、第1実施例と同
様に、主走査方向(矢印A)に対して直交する方向(矢
印B)に変位させられる。そして、走査光学系32と基
板移動ステ−ジ(図示しない)とによって、レ−ザ光1
2のスポットが基板13に二次元走査される。
【0042】なお、第1実施例の走査光学系2から位相
差発生手段8を除いたものを本実施例の走査光学系とし
て用いることも可能である。前記散乱光検出器33は主
走査ライン18に真上から対向している。散乱光検出器
33は、発生した散乱光19を受け、この散乱光19を
光源変換器5へ送る。光電変換器5は、散乱光を光電変
換し、散乱光信号を信号処理部34に送る。なお、散乱
光検出器として、第1実施例の散乱光検出器4を用いる
ことも可能である。
【0043】図7に示すように、信号処理部34は、I
/V変換器36、ピ−クホ−ルド回路37、A/D変換
器38、コンパレ−タ39、及び、メモリ40を有して
いる。メモリ40には、基板13の検査領域及び検査用
メッシュに関する情報が記憶されている。さらに、信号
処理部34には、第1及び第2のカウンタ41、42が
備えられている。
【0044】光電変換器5の出力信号は、I/V変換器
36により所定の増幅率で電圧信号に変換され、ピ−ク
ホ−ルド回路37によって最大値処理される。ピ−クホ
−ルド回路37の出力信号はA/D変換器38によって
デジタル信号に変換され、コンパレ−タ39に送られ
る。コンパレ−タ39にメモリ40の所定のアドレスの
デ−タが読み出されており、このデ−タがコンパレ−タ
39においてピ−クホ−ルド回路37のホ−ルド値と比
較される。ホ−ルド値がデ−タよりも大きい場合には、
メモリ40の内容が書換えられる。
【0045】各カウンタ41、42はメモリ40に接続
されている。第1のカウンタ41はピ−クホ−ルド回路
36とA/D変換器38にも接続されている。さらに、
各カウンタ41、42には検査開始信号(start pulse)
が入力される。第1のカウンタ41の出力信号には、主
走査方向(矢印Aの方向)の位置情報が含まれている。
また、第2のカウンタ42の出力信号には、基板13の
移動方向(矢印Bの方向)の位置情報が含まれている。
【0046】本実施例においては、図8に示すように検
査のためのメッシュ43…が設定される。メッシュ43
…の境界はメモリ40に記憶されている。各メッシュ4
3の形状は例えば1mm角の正方形であり、境界の太さは
60μm程度である。レ−ザ光12の一回の主走査によっ
て、複数のメッシュに関するデ−タが得られる。また、
レ−ザ光12は、各メッシュ43の全域のデ−タを得る
ために複数回シフトされる。
【0047】なお、メッシュの設定は、従来と同様に行
うことが可能である。また、図8では、図を簡略化する
ために、レ−ザ光12のシフト回数が実際よりも少なく
示されている。
【0048】両カウンタ41、42の出力信号は、各メ
ッシュ43毎にメモリ40のアドレスを指定するために
利用される。また、第1のカウンタ41を利用して、ピ
−クホ−ルド回路37のセット・リセット、及び、A/
D変換器の動作タイミングが制御される。
【0049】つぎに、上述の微粒子検出装置31の作用
を説明する。まず、レ−ザ光12が基板13に二次元走
査される。基板13上に微粒子が存在する場合、散乱光
19が発生し、この散乱光19が、散乱光検出器33及
び光電変換器5を経て散乱光信号に変換される。そし
て、この散乱光信号は信号処理部34に送られる。
【0050】図9は信号処理部34における信号処理を
示している。図中において、S1 、S2 、D1 、D2
及び、Wは、I/V変換器36、ピ−クホ−ルド回路3
7、A/D変換器38、D2 はメモリ40、及び、コン
パレ−タ39の出力信号の一例をそれぞれ表している。
【0051】I/V変換器36の出力信号S1 は、ピ−
クホ−ルド回路37によって最大値処理される。ピ−ク
ホ−ルド回路37の処理は、第1のカウンタ41により
所定のメッシュ単位でリセットされる。S2 上の一点鎖
線44、44はリセット位置を示している。リセットの
直前の値が最大値として扱われる。なお、S1 、S2
高さは、得られた散乱光の強度に対応している。
【0052】ピ−クホ−ルド回路37のホ−ルド値は、
A/D変換器38によってデジタル信号D1 に変換され
たのち、メモリ40のデ−タ信号D2 と比較される。デ
−タ信号D2 は、各メッシュに対応するアドレスに格納
されたデ−タを表している。D1 がD2 よりも大きい場
合、コンパレ−タ39の出力WがHighレベルになり、こ
れに伴って、メモリ40のアドレス内のデ−タがA/D
変換器38の出力値に書換えられる。
【0053】この操作は、各メッシュ毎に行われる。こ
の結果、各メッシュ中で検出された散乱光信号のうちで
最大の信号がメモリ40に記憶される。散乱光信号の強
度は、粒子が大きくなるにしたがって増すので、メモリ
40に記憶されたデ−タに基づいて、粒子の有無及び粒
径を判定できる。
【0054】すなわち、本実施例の微粒子検出装置31
においては、信号処理部34にピ−クホ−ルド回路3
7、コンパレ−タ39、及び、メモリ40が備えられて
おり、信号処理部34で散乱光信号の最大値処理が行わ
れる。さらに、最大値処理された信号は、メッシュ毎に
メモリ40に記憶される。
【0055】したがって、従来例のような複雑なソフト
ウエアを利用することなく粒子の有無及び粒径を判定で
きる。この結果、レ−ザ光12の走査とデ−タ処理とを
略同時に行うことができる。そして、レ−ザ光12の全
面走査の後にソフトウエア上でデ−タ処理を行った場合
に比べて、微粒子検査を高速化することが可能になる。
【0056】また、本実施例の粒子検出装置31は、検
出異物数の影響を受けない。なお、本実施例ではメッシ
ュの制御のためにカウンタ41、42が用いられている
が、本発明はこれに限定されず、一般的な種々の手段を
採用することができる。例えば、基板移動ステ−ジに通
常備えられているドライバを利用することが考えられ
る。
【0057】また、ピ−クホ−ルド回路37を二つの回
路で構成してもよい。つぎに、本発明の第3実施例を図
10〜図11に基づいて説明する。なお、前述の各実施
例と同様の部分については同一番号を付し、その説明は
省略する。
【0058】図10は本実施例の粒子検出装置の要部を
示しており、図中の符号51は信号処理部である。この
信号処理部51には、第1及び第2のカウンタ41、4
2、I/V変換器36、コンパレ−タ52、第3のカウ
ンタ53、加算器54、メモリ40、及び、CPU55
が備えられている。CPU55には表示器56が接続さ
れている。
【0059】光電変換器5の出力信号は、I/V変換器
36により電圧信号に変換され、コンパレ−タ52で予
め設定されたしきい値と比較される。コンパレ−タ52
の出力信号は第3のカウンタ53によって計数される。
計数は検査のためのメッシュ毎にリセットされる。計数
結果は、加算器54によりメモリ40に記憶された値に
加算され、メモリ40に格納される。メモリ40のアド
レスは、第2実施例と同様に、第1及び第2のカウンタ
41、42によって指定される。
【0060】レ−ザ光12が基板13の検査領域の全体
に走査されたのち、CPU55がメモリ40に格納され
た検査デ−タを読み出して平滑化処理を行う。CPU5
5による平滑化の結果は表示器56に表示される。
【0061】本実施例では、上述の機器以外の構成とし
て、第2実施例と同様のものが採用されている。つぎ
に、上述の信号処理部51の作用を説明する。
【0062】本実施例においては、粒子として、基板1
3に散布された多数のミクロパ−ルを考える。この粒子
(ミクロパ−ル)からの散乱光の一部が光電変換されて
信号処理部51に入力される。光電変換器5の出力信号
はI/V変換器36によって電圧信号に変換され、例え
ば図10に示す散乱光信号Sが得られる。
【0063】レ−ザ光12が粒子に当たると、信号Sに
第1のハイレベルS1 が現れる。散乱光信号Sがコンパ
レ−タ52へ送られ、ハイレベルS1 は、予め設定され
たしきい値Cと比較される。S1 がCよりも大きい場
合、コンパレ−タ52は出力をHighにする。また、第1
のハイレベルS1 よりも小さい第2のハイレベルS2
現れ、このS2 がCよりも低い場合、コンパレ−タ52
は出力をLow にする。
【0064】コンパレ−タ52の出力は第3のカウンタ
53へ送られ、Highの回数が計数される。計数はメッシ
ュ毎に行われる。このため、Highの回数は各メッシュ中
の粒子の数を表すこととなる。
【0065】計数結果は加算器54へ送られる。加算器
54には、メモリ40に記憶された所定のアドレスのデ
−タが読み出されており、このデ−タが加算器54にお
いて第3のカウンタ53の計数結果と加算される。そし
て、加算結果は、メモリ40の所定のアドレスに格納さ
れる。レ−ザ光12の走査は、一つのメッシュに対して
複数回行われる。このため、上述のように第3のカウン
タ53の計数結果を順次加算することにより、各メッシ
ュから検出された粒子の総数がメモリ40に格納され
る。
【0066】メモリ40のデ−タは、CPU55によっ
て読み出されて平滑化処理される。平滑化処理は図12
に示すように行われる。つまり、1つのメッシュ(e)
の検査結果が隣接する8つのメッシュ(a〜d、f〜
i)の検査結果と合計し、9つのメッシュの平均xを求
める。そして、この平均値xがメッシュeのデ−タとし
て用いられる。
【0067】各メッシュについて同様な平滑化処理が行
われ、全体の処理結果が数値デ−タとして表示器56に
表示される。すなわち、本実施例の微粒子検出装置にお
いては、レ−ザ光12が検査領域の全体に走査され、検
査領域の全体が観察される。そして、得られた散乱光信
号Sは信号処理部51において逐次処理される。したが
って、従来のミクロパ−ル検出器のように数ケ所のみを
観察した場合に比べて、高精度な微粒子検出を高速に行
うことができる。
【0068】また、本実施例の微粒子検出装置において
は、しきい値C以上のハイレベルS1 が計数され、計数
結果がメモリ40のデ−タに逐次加算される。そして、
加算結果がメッシュの位置情報とともにメモリ40に格
納される。したがって、各メッシュ中の粒子の数を知る
ことができる。そして、基板13の検査領域全体のデ−
タが得られるので、粒子の散布状態を知ることができ
る。
【0069】また、得られた散布状態のデ−タは平滑化
処理されるので、検査デ−タがメッシュ毎に大きくばら
つくことを防止できる。この結果、粒子の散布密度分布
がより分かり易くなる。
【0070】なお、本実施例では、平滑化処理のため
に、各メッシュについて隣接する8つのメッシュとの平
均値xが求められているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、種々の平滑化処理を採用することができ
る。例えば図13に示すように、一旦設定されたメッシ
ュa〜pを複数個ずつ(ここでは四つずつ)組合せて大
きな領域A〜Dを設定し、各領域の平均値を求める。そ
して、得られた平均値を各領域A〜Dのそれぞれのデ−
タとする。
【0071】また、本実施例では、数値デ−タが表示器
56に表示されるが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えば、画像処理装置(図示しない)を利用
し、粒子数に応じて色の濃淡や種類を変えて表示器56
に表示することが考えられる。濃淡の場合は検査デ−タ
が白黒表示され、色の種類の場合は検査デ−タがカラ−
表示される。このように検査結果を色で区別して表示し
た場合には、被検査物上の粒子の存在状況の全体の傾向
をつかみ易くなり、粒子の散布密度分布を容易に認識で
きる。
【0072】さらに、本実施例では検査結果の表示のた
めに表示器56が用いられているが、表示器56の代わ
りに例えば印刷器を利用し、検査結果デ−タをプリント
アウトしてもよい。
【0073】なお、場合によっては、検出結果を多色表
示するよりも白黒表示、或いは、少数色表示したほうが
検出結果の認識が容易である場合がある。したがって、
表示形態は適宜選択することが望ましい。
【0074】つぎに、本発明の第4実施例を図14及び
図15に基づいて説明する。なお、前述の各実施例と同
様の部分については同一番号を付し、その説明は省略す
る。図14は本実施例の微粒子検出装置の要部を示して
おり、図中の符号61は信号処理部である。この信号処
理部61には、第1及び第2のカウンタ41、42、I
/V変換器36、第1及び第2のコンパレ−タ62、6
3、インバ−タ64、論理和回路65、第3のカウンタ
53、加算器54、及び、メモリ40が備えられてい
る。
【0075】光電変換器5の出力信号は、I/V変換器
36により電圧信号に変換され、両コンパレ−タ62、
63に送られる。各コンパレ−タ62、63には予め第
1及び第2のしきい値C1 、C2 が設定されており、両
しきい値の関係はC1 >C2である。I/V変換器36
の出力信号はしきい値C1 、C2 と比較され、両コンパ
レ−タ62、63の比較結果は論理和回路65に入力さ
れる。第1のコンパレ−タ62の比較結果はインバ−タ
64を経て論理和回路65に入力される。
【0076】論理和回路65の出力は第3のカウンタ5
3によって計数される。計数は、第1のカウンタ41に
よって制御され、メッシュ毎にリセットされる。計数結
果は加算器54に送られ、メモリ40から読み出された
デ−タに加算されたのち、メモリ40に格納される。メ
モリ40のアドレスは、第1及び第2のカウンタ41、
42により、メッシュ毎に指定される。
【0077】つぎに、上述の信号処理部61の作用を説
明する。本実施例においては、第3実施例と同様に粒子
として、基板13に散布された多数のミクロパ−ルを考
える。粒子(ミクロパ−ル)からの散乱光の一部が光電
変換されて信号処理部61に入力される。光電変換器5
の出力信号はI/V変換器36によって電圧信号に変換
され、例えば図15に示す散乱光信号Sが得られる。
【0078】レ−ザ光12が粒子に当たると、信号Sに
例えばハイレベルS1 〜S3 が現れる。第1のコンパレ
−タ62では、このハイレベルS1 〜S3 がしきい値C
1 と比較され、ハイレベルがC1 以上の場合には、第1
のコンパレ−タ62がHighを出力する(信号D1 )。ま
た、ハイレベルがC1 よりも小さい場合には、第1のコ
ンパレ−タ62はLow を出力する。ここで、第1のしき
い値C1 は、ハイレベルとして予想される最大の値以上
に設定されている。
【0079】第2のコンパレ−タ63においては、ハイ
レベルS1 〜S3 と第2のしきい値C2 とが比較され、
1 〜S3 がC2 以上の場合には、第2のコンパレ−タ
63がHighを出力する(信号D2 )。また、S1 〜S3
がC2 よりも小さい場合には、第2のコンパレ−タ63
はLow を出力する。ここで、第2のしきい値C2 は、ハ
イレベルとして予想される最小の値よりも低く設定され
ている。
【0080】第2のコンパレ−タ63の出力は論理和回
路65の一方の入力端子に入力され、第1の論理和回路
63の出力はインバ−タ64により反転されて(信号 I
nv)論理和回路65の他方の入力端子に入力される。
【0081】図15中に示すように、例えば第1のハイ
レベルS1 が第1のしきい値C1 より小さく、第2のし
きい値C2 よりも大きい場合、論理和回路65にHighと
Highとが入力されるため、論理和回路65の出力はHigh
になる(信号 And)。
【0082】また、第2のしきい値C2 よりも小さい第
2のハイレベルS2 が現れた場合、インバ−タ64の出
力はHighになり、第2のコンパレ−タ63の出力はLow
になるため、論理和回路65の出力はLow である。この
ハイレベルS2 が発生する原因としては、ミクロパ−ル
よりも小さい粒子やノイズ等の影響が考えられる。
【0083】第1のしきい値C1 よりも大きい第3のハ
イレベルS3 が現れた場合、インバ−タ64の出力はLo
w になり、第2のコンパレ−タ63の出力はHighになる
ため、論理和回路65の出力はLow になる。このハイレ
ベルS3 が発生する原因としては、ミクロパ−ルよりも
大きい粒子や、複数のミクロパ−ルの塊が存在する場合
が考えられる。
【0084】つまり、論理和回路65のHighの出力が粒
子の存在を表しており、このHighの回数が第3のカウン
タ53によって計数される。第3のカウンタ53の出力
は加算器40に送られ、メモリ40から読み出されたデ
−タと加算される。メモリ40から読み出されるデ−タ
は、各メッシュに対応するアドレスのデ−タである。メ
ッシュの境界は、第1及び第2のカウンタ41、42の
出力に基づいて判断される。
【0085】レ−ザ光12の走査は一つのメッシュに対
して複数回行われる。上述のように第3のカウンタ53
の計数結果をメモリ40のデ−タに逐次加算しながら、
加算結果をメモリ40に格納することによって、最終的
には、微粒子の総数が各メッシュ毎にメモリ40に記憶
される。
【0086】すなわち、本実施例の微粒子検出装置にお
いては、二つのコンパレ−タ62、63によって制限さ
れたハイレベルS1 のみがカウントされる。そして、他
のハイレベルS1 、S2 が除去されるため、検査デ−タ
の精度が高い。したがって、第3実施例と同様に微粒子
の数を検出できるだけではなく、より高精度な微粒子検
出を行うことが可能である。
【0087】つぎに、本発明の第5実施例を図16に基
づいて説明する。なお、前述の各実施例と同様の部分に
ついては同一番号を付し、その説明は省略する。図16
は本実施例の微粒子検出装置の要部を示しており、図中
の符号71は信号処理部である。この信号処理部71の
大部分は第4実施例の信号処理部と同様であるが、信号
処理部71には判定回路72が追加されている。判定回
路72は、第1のコンパレ−タ62の出力端子に、イン
バ−タ64と共通接続されている。判定回路72は、第
1のコンパレ−タ62の出力がHighになったときに、ハ
イレベルが微粒子に因り得られた信号であることを判定
する。また、判定回路72は、第1及び第2のカウンタ
41、42に接続されており、両カウンタ41、42及
び第1のコンパレ−タ62の出力に基づいて、微粒子の
位置を検知する。
【0088】判定回路72の判定結果を利用すれば、マ
イクロパ−ル及びこれよりも大きい微粒子(粒子塊を含
む)の数や位置を知ることができる。マイクロパ−ルよ
りも大きい微粒子は、製品の不良に結び付くことがある
ため、判定回路72を設けて、その判定結果により不良
品を選別することにより、歩留りの向上が可能になる。
【0089】つぎに、本発明の第6実施例を図17及び
図18に基づいて説明する。なお、前述の各実施例と同
様の部分については同一番号を付し、その説明は省略す
る。図17は本実施例の微粒子検出装置81を示してい
る。この微粒子検出装置81は、レ−ザ制御部3、走査
光学系82、散乱光検出器83、光電変換器5、及び、
信号処理部84を備えている。走査光学系82におい
て、レ−ザ発振器85から発振されたレ−ザ光12は、
ポリゴンスキャナ9とfθレンズ86とによって基板1
3の表面に一次元走査される。また、基板13は基板移
動ステ−ジ(図示しない)によって、レ−ザ光12の主
走査方向(矢印A)に対して直交する方向(矢印B)に
変位させられる。この結果、レ−ザ光12は基板13の
検査領域の全体に走査される。
【0090】散乱光検出器83は、基板13上の微粒子
に因る散乱光を検出し、光電変換器5に集光する。光電
変換器5は散乱光を強度に応じて光電変換する。そし
て、光電変換器5の出力信号は信号処理部84に送ら
れ、微粒子検出のために処理される。
【0091】ここで、走査光学系82や信号処理部84
として、前述の各実施例で使用されたものと同様のもの
を採用できる。散乱光検出器83の向きは、レ−ザ光1
2の正反射光12aを基準として決められている。つま
り、散乱光検出器83の受光部86の向きは、正反射光
12aに対して所定の角度θで傾けられている。このθ
の値は、例えば1〜10度である。
【0092】つぎに、本実施例の微粒子検出装置81の
作用を説明する。本実施例では、図17に示すように基
板13の表面に薄膜87が形成され、微粒子88が薄膜
87の中に存在する場合を考える。微粒子88の存在に
よって、薄膜87に凸部89が生じている。レ−ザ光1
2の一部90は、凸部89の傾斜面に当り、正反射光1
2aの反射角度に対して幾分ずれた角度で、正反射光1
2aの周囲に散乱する。しかし、散乱光検出器83の向
きが正反射光12aに対して所定角度θで傾けられてい
るので、ずれた反射光90は散乱光検出器83に入射す
る。
【0093】すなわち、本実施例の微粒子検出装置81
によれば、膜内粒子88からの反射光を確実に散乱光検
出器83に入射させることができる。したがって、膜内
粒子88を高精度に検出することができる。
【0094】なお、前述の各実施例においては、検査光
としてレ−ザ光12が採用されているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、一般的な種々の光を利用す
ることが可能である。
【0095】また、上記各実施例においては、走査光学
系にポリゴンスキャナ9が備えられているが、これ以外
に、例えばガルバノミラ−等を用いてもよい。レ−ザ光
12を基板13に走査するために、レ−ザ光12の照射
位置を固定し、基板13を直交二軸に移動させたり、回
転させたりしてもよい。
【0096】さらに、検査対象は液晶基板に限定され
ず、ウエハ等にも適用できる。そして、上記各実施例の
微粒子検出装置は種々の表面検査に適用可能である。ま
た、上記各実施例の微粒子検出装置は、微粒子の検出の
みではなく、例えばパタ−ン欠陥等の検出にも適用可能
である。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明は、
検査光を被検査物に走査する走査光学系と、被検査物に
存在する微粒子からの散乱光を光電変換して散乱光信号
を出力する光電変換手段と、散乱光信号を処理する信号
処理部とを具備し、さらに、走査光学系が検査光の強度
を分割する検査光強度分割手段を有する。
【0098】また、請求項4の発明は、検査光を被検査
物に走査する走査光学系と、被検査物に存在する微粒子
からの散乱光を光電変換して散乱光信号を出力する光電
変換手段と、複数の検査用メッシュを設定し、散乱光信
号を検査用メッシュ毎に処理する信号処理部とを具備し
た。
【0099】また、請求項10の発明は、散乱光を検出
して光電変換手段へ送る散乱光検出器を備えるととも
に、この散乱光検出器の向きが検査光の正反射光に対し
て所定角度でずらされ、散乱光検出器が膜内粒子からの
反射光を取り込む。そして、これらの発明によれば、被
検査物に存在する微粒子を高精度に検出することが可能
で、微粒子検出装置の信頼性を向上できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の微粒子検出装置を示す構
成図。
【図2】(a)は位相差発生手段の平面図、(b)は位
相差発生手段の側断面図。
【図3】レ−ザ制御部を示すブロック図。
【図4】信号処理部を示すブロック図。
【図5】(a)はレ−ザ光の強度分布を示すグラフ、
(b)は微粒子に因る散乱光の強度プロファイルの一例
を示す同じくグラフ、(c)は粒径の大きい微粒子によ
る散乱光の強度プロファイルを示す同じくグラフ。
【図6】本発明の第2実施例の微粒子検出装置を示す構
成図。
【図7】信号処理部を示すブロック図。
【図8】検査のために設定されるメッシュを示す説明
図。
【図9】信号処理部の作用を説明する波形図。
【図10】本発明の第3実施例の信号処理部を示すブロ
ック図。
【図11】信号処理部の作用を説明する波形図。
【図12】平滑化処理を示す説明図。
【図13】平滑化処理の変形例を示す説明図。
【図14】本発明の第4実施例の信号処理部を示すブロ
ック図。
【図15】信号処理部の作用を示す波形図。
【図16】本発明の第5実施例の信号処理部を示すブロ
ック図。
【図17】本発明の第6実施例の微粒子検出装置を示す
構成図。
【図18】膜内粒子によるレ−ザ光の反射を示す説明
図。
【符号の説明】
1…微粒子検出装置、2…走査光学系、3…レ−ザ制御
部(検査光制御手段)、4…散乱光検出器、5…光電変
換器(光電変換手段)、6…信号処理部、8…位相差発
生手段(検査光強度分割手段)、12…レ−ザ光(検査
光)、13…液晶基板(被検査物)、19…散乱光、2
1…バンドパスフィルタ、22…第1の判定回路、23
…第2の判定回路、24…論理和回路、31…微粒子検
出装置、32…走査光学系、33…散乱光検出器、34
…信号処理部、37…ピ−クホ−ルド回路、39…コン
パレ−タ、40…メモリ、41…第1のカウンタ、42
…第2のカウンタ、43…検査用メッシュ、51…信号
処理部、52…コンパレ−タ、53…第3のカウンタ、
54…加算器、55…CPU、56…表示器、61…信
号処理部、62…第1のコンパレ−タ、63…第3のコ
ンパレ−タ、64…インバ−タ、65…論理和回路、7
1…信号処理部、72…判定回路、81…微粒子検出装
置、82…走査光学系、83…散乱光検出器、84…信
号処理部、87…薄膜、88…膜内粒子、90…膜内粒
子による反射光、12a…正反射光。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査光を被検査物に走査する走査光学系
    と、上記被検査物に存在する微粒子からの散乱光を光電
    変換して散乱光信号を出力する光電変換手段と、上記散
    乱光信号を処理する信号処理部とを具備し、上記走査光
    学系が上記検査光の強度を分割する検査光強度分割手段
    を有することを特徴とする微粒子検出装置。
  2. 【請求項2】 上記検査光の走査範囲を所定の検査領域
    に収める検査光制御手段を設けたことを特徴する前記請
    求項1記載の微粒子検出装置。
  3. 【請求項3】 上記信号処理部が、上記散乱光信号の所
    定の周波帯を取り出すバンドパスフィルタと、このバン
    ドパスフィルタの出力信号の大きさを判定する第1の判
    定回路と、上記散乱光信号の大きさを判定する第2の判
    定回路と、上記両判定回路の論理和を演算する論理和回
    路とを具備したことを特徴とする前記請求項1記載の微
    粒子検出装置。
  4. 【請求項4】 検査光を被検査物に走査する走査光学系
    と、上記被検査物に存在する微粒子からの散乱光を光電
    変換して散乱光信号を出力する光電変換手段と、複数の
    検査用メッシュを設定し、上記散乱光信号を上記検査用
    メッシュ毎に処理する信号処理部とを具備した微粒子検
    出装置。
  5. 【請求項5】 上記信号処理部が、上記散乱光信号を上
    記検査用メッシュ毎に最大値処理することを特徴とする
    前記請求項4記載の微粒子検出装置。
  6. 【請求項6】 上記信号処理部が、上記散乱光信号をし
    きい値と比較し、このしきい値以上の信号を上記検査用
    メッシュ毎にカウントすることを特徴とする前記請求項
    4記載の微粒子検出装置。
  7. 【請求項7】 上記信号処理部が、各検査用メッシュの
    検査デ−タを平滑化処理することを特徴とする前記請求
    項4記載の微粒子検出装置。
  8. 【請求項8】 上記信号処理部が、上記散乱光信号を互
    いに異なる複数のしきい値と比較し、所望の範囲内の信
    号を上記検査用メッシュ毎にカウントすることを特徴と
    する前記請求項4記載の微粒子検出装置。
  9. 【請求項9】 上記信号処理部が、上記複数のしきい値
    のうち、所定のしきい値以上の信号を判定することを特
    徴とする前記請求項8記載の微粒子検出装置。
  10. 【請求項10】 上記散乱光を検出して上記光電変換手
    段へ送る散乱光検出器を備えるとともに、この散乱光検
    出器の向きが上記検査光の正反射光に対して所定角度で
    ずらされ、上記散乱光検出器が膜内粒子からの反射光を
    取り込むことを特徴とする前記請求項1または前記請求
    項4記載の微粒子検出装置。
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WO2016143696A1 (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 リオン株式会社 パーティクルカウンタ
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