JPH06331506A - 構造解析総合評価装置 - Google Patents

構造解析総合評価装置

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Publication number
JPH06331506A
JPH06331506A JP5120238A JP12023893A JPH06331506A JP H06331506 A JPH06331506 A JP H06331506A JP 5120238 A JP5120238 A JP 5120238A JP 12023893 A JP12023893 A JP 12023893A JP H06331506 A JPH06331506 A JP H06331506A
Authority
JP
Japan
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stress
panel
file
analysis
structural
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Application number
JP5120238A
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English (en)
Inventor
Akinori Abe
昭則 安部
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手作業によらずに構造物の実際の構造に即し
た解析を行う。 【構成】 板状物のメッシュ分割モデルに関するFEM
による応力解析結果が、解析結果ファイル8に記憶され
ている。そして、CADデータファイル7に記憶された
該板状物およびその骨組み構造を示す位置データに基づ
き、各構成部分について、上記の応力解析結果と解析者
の入力した各骨組み部分に関する溶接条件とにより実際
の骨組み構造に即した新たな解析データが算出される。
そして、算出結果に基づいて構造物の各構成部分が色別
表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有限要素法により構造
物を解析し、評価する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ技術の進歩に伴い、
有限要素法(以下、FEMと略す)を用いた構造物の解
析手法が広く利用されている。有限要素法を使用するこ
とにより、複雑な形状の構造物の解析が可能になる等の
利点が得られる。
【0003】図15(A)は、船舶の構造の一部を示し
たものである。図中の実線W1,W2は、板同士が溶接
された継ぎ手部分である。また、各破線は、補強用の小
骨材が溶接されていることを示す。この構造物にFEM
解析を施す場合、図15(B)に示すように、比較的規
則的にメッシュ分割される必要がある。これは、FEM
解析における計算時間や計算精度に係る制限による。そ
して、各分割要素に対する応力等が計算される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に、実際には溶接による継ぎ手部分や小骨材の配置され
た箇所が存在するため、これらの条件を含めた解析が行
われる必要がある。すなわち、小骨材により分割される
各部分毎の座屈強度や、板同士が溶接された箇所の疲労
強度等を算出することにより、この構造物の総合的な強
度解析・評価が実現される。
【0005】このような実際構造に即した解析は、従
来、各対応部分に関するFEMによる解析結果を人が抽
出し、当該部分の応力のチェックや疲労度の計算が行わ
れていた。そのため、多大な労力が必要とされる上に、
抽出作業に伴う抜け等のミスが起こり易かった。また、
限られた部分のみを対象とした解析にならざるを得ず、
構造物全体の信頼性評価が困難となっていた。
【0006】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たものであり、手作業によらずに構造物の実際の構造に
即した解析を可能とする構造解析総合評価装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にあっては、板状物と該板状物を支持する骨
組みとから成る構造物の骨組みを示す位置データと、有
限要素法を用いた構造解析による該板状物のモデル解析
結果とを記憶する記憶手段と、前記位置データにより指
示される該構造物の各構成部分について、所定の構造条
件を設定する設定手段と、前記各構成部分について、前
記モデル解析結果に前記構造条件を反映させた新たな解
析結果を算出する解析手段とを具備することを特徴とす
る。
【0008】
【作用】記憶手段に記憶された板状物と該板状物を支持
する骨組みとから成る構造物の骨組みを示す位置データ
により指示される構造物の各構成部分について、設定手
段により所定の構造条件が設定される。そして、この各
構成部分について、解析手段により、記憶手段に記憶さ
れた構造解析による該板状物のモデル解析結果に該構造
条件を反映させた新たな解析結果が算出される。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
ついて説明する。図1は本実施例に関するハードウエア
のブロック図である。同図において、共通バス1を介し
て、CPU2、RAM3、CRTディスプレイ4、キー
ボード5、ディスク装置6が設けられている。CPU2
は、ディスク装置6内に保管されている動作プログラム
ファイル11をRAM3上で実行させる場合の中央演算
処理装置である。
【0010】また、ディスク装置6には、解析対象とな
る構造物のCADデータファイル7、該構造物に関する
FEMによる解析結果ファイル8、および、本装置に係
る動作により作成されるパネル構造ファイル9、応力デ
ータファイル10も同時に保管される。
【0011】図2は、船舶における或る構造部分の一壁
面Gの構造を示すものである。図において、破線により
区切られる各部分は、元は一枚板である。各板は各々突
き合わせ溶接され、壁面Gを構成している。すなわち、
破線Wは、係る溶接による継ぎ手部分を示している。
【0012】また、符号L1〜L3は、壁面Gを補強す
るために水平方向に設けられた大骨である。また、大骨
と大骨との間や壁面Gの隅部等には、同様に補強のため
の小骨S1,S2,…,Snが設けられている。これら
の各大骨、小骨は、上記元板上に隅肉溶接されている。
これらの、壁面Gの骨組み構造を示す位置データは、C
ADデータファイル7に記憶されている。
【0013】図3は、壁面Gに対するメッシュ分割モデ
ルGMである。また、図4は、分割モデルGMに対して
FEM解析を施した結果である。各分割要素内に書き込
まれた矢印は、想定される最大荷重条件において算出さ
れた面内応力(膜応力)の方向および大きさを示すベク
トルデータである。これらの解析データは、荷重条件と
ともに解析結果ファイル8に記憶されている。また、想
定される最小荷重において算出された面内応力(膜応
力)の方向および大きさを示すベクトルデータも、同様
に解析結果ファイル8に記憶されている。
【0014】次に、図6を用いて、本実施例の動作のメ
インルーチンを説明する。まず、本装置の動作プログラ
ムが起動されると、ステップSP1の処理が開始され
る。そして、解析結果ファイル8の内容が読み込まれ
る。次いで、処理はステップSP2に進み、CADデー
タファイル7の内容が読み込まれる。
【0015】そして、処理はステップSP3に移行し、
図7に示すパネル構造設定ルーチンが実行される。ま
ず、ステップSP31において、CADデータファイル
7から読み込まれた壁面Gに関する構造データ、すなわ
ち継ぎ手部分W、大骨L1〜L3や小骨S1,S2,
…,Sn等の配置により、新たなパネル構造が設定され
る。ここでパネルと称するのは、これらの大骨、小骨お
よび継ぎ手部分により分割される各板部分である。
【0016】図9は、壁面Gに関して設定されたパネル
分割構造を示す。このように、各パネル部分にはシリア
ル番号が付され、区別される。例えば、図中に太線で示
す番号「102」のパネルは、その左右がそれぞれ小骨
による隅肉溶接部、一方上下がそれぞれ突き合わせ溶接
部となっている。
【0017】次に、処理はステップSP32に進み、各
パネルにおいて、各溶接線部分に番号が付される。図1
0における斜線部分は、上述のパネル「102」を示し
ている。パネル「102」の向かって左側の溶接線は隅
肉溶接部分であるが、同溶接部分に関して、パネル「1
02」側とその左隣のパネル「104」側とでは、隅肉
溶接に係る脚長等の条件が異なる。そのため、別番号が
付される。また、パネル「102」側においても、後述
する疲労解析動作において、FEM解析結果を適用して
より詳細な解析を行うため、この溶接部分を更に二の部
分に分割し、別番号が付される。すなわち、パネル「1
02」の当該溶接線に係る溶接部は、番号「406」,
「407」の二の部分となる。
【0018】そして、処理はステップSP33に進み、
これらの各パネル構造データがパネル構造ファイル9に
記憶される。そして、処理はメインルーチンへ復帰す
る。
【0019】次に、処理は図6におけるステップSP4
に移行し、図8に示す溶接条件設定ルーチンが実行され
る。同ルーチンにおいては、解析者により各溶接部分に
関する複数の溶接条件が設定される。これらの条件は、
実際の溶接条件をそのまま設定しても良いし、また、実
際とは異なる条件を設定することにより多様なシミュレ
ーションを行うことも可能である。
【0020】まず、ステップSP41においては、ステ
ップSP32において設定された各溶接部分について、
解析者により、突き合わせ溶接または隅肉溶接等の溶接
のタイプが設定される。例えば、図10において太線で
示す溶接部「407」については、隅肉溶接タイプが設
定される。また、各溶接部に関し、「或る番号から或る
番号までの溶接部は隅肉溶接タイプ」というように、一
括して設定することが可能である。
【0021】次に、ステップSP42において、解析者
により、各元板の板厚が設定される。ここでは、元板の
厚さが全て21.0mmであるとすると、板厚「21.
0」が設定される。なお、各元板の厚さが異なる場合
は、板毎に設定することも可能である。
【0022】次に、処理はステップSP43に移行し、
解析者により、隅肉溶接に関する所定の係数が設定され
る。この係数は、上記板厚とともに、隅肉溶接部の脚長
を算定する条件とされるものである。すなわち、この係
数を変えることにより隅肉溶接部の脚長が変化し、該部
分に関する応力集中率が変化する。ここでは、例えば溶
接部「407」について、係数「9.0」が設定される
とする。なお、全隅肉溶接部について同一の係数を設定
することも可能である。
【0023】次に、処理はステップSP44に移行し、
解析者により、隅肉溶接に関する歪許容値が設定され
る。ここでいう「歪」とは、隅肉溶接線により挟まれる
板中央部分の歪許容値である。図14(A)に、パネル
「102」に関して、溶接部「407」と溶接部「40
0」により挟まれる板中央部分の歪dfを示す。ここで
は、歪dfに関する許容値が3.0mmであるとする
と、歪許容値df400-407は「3.0」と設定される。
この歪許容値に関しても、個別あるいは一括設定が可能
である。
【0024】次に、ステップSP45において、解析者
により、突き合わせ溶接に関する歪許容値が設定され
る。ここでいう「歪」とは、隅肉溶接線により挟まれる
板部に存在する突き合わせ溶接部分の歪許容値である。
図14(B)に、図9において符号wで示す突き合わせ
溶接部に関する歪dbを示す。ここで、突き合わせ溶接
部wは番号「300」が付されており、歪dbの許容値
が5.0mmであるとすると、歪許容値db300
「5.0」と設定される。この歪許容値に関しても、個
別あるいは一括設定が可能である。
【0025】次に、処理はステップSP46に移行し、
解析者により、突き合わせ溶接に関する目違い量許容値
が設定される。ここでいう「目違い量」とは、突き合わ
せ溶接において、突き合わされる板同士の高さ方向に関
するずれの許容値である。図14(C)に、上記の突き
合わせ溶接部「300」に関する目違い量dmを示す。
ここで、目違い量dmに関する許容値が2.0mmであ
るとすると、目違い量dm300 は「2.0」と設定され
る。この目違い量許容値に関しても、個別あるいは一括
設定が可能である。
【0026】次に、処理はステップSP47に移行し、
解析者により、各溶接ビード形状に関する止端部曲率半
径およびフランク角が設定される。ここでいう止端部曲
率半径およびフランク角について、以下に説明する。図
14(D)において斜線を施した部分は、突き合わせ溶
接における止端部である。このような止端部は、溶接後
に切除することも可能であるが、切除されない場合は、
切除された場合に比べて疲労強度が低下する。係る低下
の度合いは、止端部の輪郭曲線(太線)の曲率半径ρお
よび、同輪郭曲線に対する接線t1とパネル上面とのな
す角度θ(フランク角)が小であるほど大となる。
【0027】また、図14(E)において斜線を施した
部分は、隅肉溶接における止端部である。そして、各隅
肉溶接部について、上記の突き合わせ溶接の場合と同様
に、同止端部の輪郭曲線(太線)の曲率半径ρおよび、
同輪郭曲線に対する接線t2とパネル上面とのなす角度
θ(フランク角)が定義される。
【0028】例えば、隅肉溶接部「407」に関して
は、曲率半径ρが1.0mm、フランク角θが120度
であるとすると、曲率半径ρ407 は「1.0」、フラン
ク角θ407 は「120」と設定される。これらの値に関
しても、各溶接部に関して個別あるいは一括設定が可能
である。以上で全ての溶接条件が設定されて処理が終了
し、処理はメインルーチンへ復帰する。
【0029】次に、処理は図6におけるステップSP5
に移行し、図11に示す応力データ設定ルーチンが実行
される。同ルーチンが開始されると、処理はまずステッ
プSP51に進み、各溶接ビードに係る応力集中率Kt
が設定される。
【0030】この応力集中率Ktは、ステップSP47
において設定された曲率半径ρおよびフランク角θに依
存する。また、隅肉溶接部に関しては、ステップSP4
3において設定された係数により算出される脚長にも依
存する。ここでは、各溶接部に関する応力集中率Kt
は、曲率半径ρおよびフランク角θの各逆数、また脚長
に略比例するように設定される。例えば、溶接部「40
7」に関しては、応力集中率Kt407 は「3.05」と
設定されるとする。
【0031】次に、処理はステップSP52に移行し、
溶接歪による応力集中率Kdが設定される。この応力集
中率Kdは、該当部分に係るFEMの応力解析結果と、
ステップSP44において設定された隅肉溶接に関する
歪許容値、また、ステップSP45において設定された
突き合わせ溶接に関する歪許容値に依存する。
【0032】そして、FEMにより算出された各膜応力
に対し、各歪許容値を「歪」とした場合の応力集中率が
算定される。この場合、各歪許容値が大であるほど応力
集中率Kdは大とされる。例えば、パネル「102」に
おいて溶接部「407」と「400」により挟まれる部
分についての応力集中率Kd400-407 は、「1.48」
と設定されるとする。
【0033】次に、処理はステップSP53に移行し、
突き合わせ溶接目違い量による応力集中率が設定され
る。この応力集中率Kmは、突き合わせ溶接周辺部分に
係るFEMの応力解析結果と、ステップSP46におい
て設定された突き合わせ溶接目違い量許容値に依存す
る。ここでは、目違い量許容値が大であるほど、当該溶
接部に関する応力集中率Kmが大となるように算定され
る。
【0034】次に、ステップSP54において、各溶接
部の曲げ応力が算出される。この曲げ応力σB は、FE
Mにおける各荷重条件と、ステップSP42において設
定された板厚に依存する。そして、各溶接部の周辺にF
EMにおいて設定された各荷重が加えられた場合の曲げ
応力が算出される。ここでは、FEMにおいて設定され
ている最大荷重および最小荷重条件について、各曲げ応
力が算出される。例えば溶接部「407」については、
最大荷重に係る曲げ応力σB MAX-407=11.48kg
/mm2 、最小荷重に係る曲げ応力σB MIN-407=5.
83kg/mm2 がそれぞれ算出されるとする。
【0035】そして、処理はステップSP55に進み、
以上設定された各応力集中率および曲げ応力に係るデー
タが、応力データファイル10に記憶される。そしてこ
のサブルーチンは終了し、処理はメインルーチンへ復帰
する。
【0036】そして、処理は図6におけるステップSP
6に移行し、図12(A)に示す各パネル応力解析ルー
チンが実行される。同ルーチンが開始されると、処理は
まずステップSP61に進む。ステップSP61におい
ては、各パネル毎に、該当するFEMにおける膜応力値
が抽出される。
【0037】次に、ステップSP62において、各パネ
ル毎に、抽出された膜応力値が平均化され、新たな膜応
力値が算出される。例えば、パネル「102」に関して
は、図3中のメッシュ分割モデルGMにおいて斜線で示
した二の分割要素が該当する。よって、これらの要素に
係る膜応力値が平均化される。
【0038】次に、処理はステップSP63に移行し、
CRT4に壁面Gの各パネル部分が表示され、算出され
たパネル別膜応力の大きさおよび方向が、図4と同様に
ベクトルデータにより表示される。なお、このようなベ
クトルデータ表示に代えて、等応力線を描画し、該等応
力線により区分けされる部分を色別表示しても良い。そ
してこのサブルーチンは終了し、処理はメインルーチン
へ復帰する。
【0039】そして、処理は図6におけるステップSP
7に移行し、図12(B)に示す各パネル座屈強度解析
ルーチンが実行される。同ルーチンが開始されると、処
理はまずステップSP71に進む。ステップSP71に
おいては、各パネル毎に、該当するFEMにおける膜応
力値が抽出される。
【0040】次に、ステップSP72において、座屈強
度解析条件が解析者により設定される。係る条件として
は、板の材質により特定される剛性係数等がある。次
に、処理はステップSP73に移行し、抽出された膜応
力値に上記の解析条件による係数が乗ぜられ、各パネル
毎の座屈強度が算出される。
【0041】次に、処理はステップSP74に移行し、
CRT4に壁面Gの各パネル部分が表示され、算出され
た座屈強度レベルにより各パネルが色分けされる。そし
てこのサブルーチンは終了し、処理はメインルーチンへ
復帰する。
【0042】続いて、処理は図6におけるステップSP
8に移行し、図13に示す疲労強度解析ルーチンが実行
される。同ルーチンが開始されると、処理はまずステッ
プSP81に進む。ステップSP81においては、以下
に示す各評価式により、各溶接部について、局部応力σ
L が算出される。まず、隅肉溶接部に関しては、下式
(1)が用いられる。 σL = Kt(σB +Kd・σN ) ……(1) ここで、Ktは上述した溶接ビードに係る応力集中率、
Kdは溶接歪による応力集中率である。また、σB は上
述した各溶接部の曲げ応力、σN はFEMにおける当該
溶接部に係る膜応力である。
【0043】例えば、溶接部「407」については、上
述したように、応力集中率Kt=3.05、応力集中率
Kd=1.48、最大荷重に係る曲げ応力σB MAX =1
1.48Kg/mm2 および最小荷重に係る曲げ応力σ
B MIN =5.83Kg/mm2 がそれぞれ設定されてい
る。そして、最大荷重に係る膜応力σN MAX が3.94
Kg/mm2 、最小荷重に係る膜応力σN MIN が1.9
0Kg/mm2 であるとすると、各荷重に係る局部応力
は、 σL MAX-407 =3.05×(11.48+1.48×3.94) = 52.80Kg/mm2 …(2) σL MIN-407 =3.05×(5.83+1.48×1.90) = 26.36Kg/mm2 …(3) と算出される。
【0044】また、突き合わせ溶接部に関しては、下式
(4)が用いられる。 σL = Kt(σB +(Kd+Km−1)・σN ) ……(4) ここで、Kt、Kd、σB 、σN は、各々(1)式と同
様の内容である。また、Kmは、上述した突き合わせ溶
接目違い量による応力集中率である。
【0045】次に、処理はステップSP82に移行し、
ステップSP81において算出された、各溶接部に関す
る局部応力の最大値σL MAX および最小値σL MIN の差
ΔσL が算出される。これは、「局部最大応力範囲」と
して、疲労強度を評価する目安とされる値である。例え
ば、溶接部「407」については、 ΔσL 407 =σL MAX-407−σL MIN-407 =52.80−26.36=26.44Kg/mm2 ……(5) と算出される。
【0046】次に、ステップSP83において、疲労強
度解析条件が解析者により設定される。係る条件として
は、実験によって得られた溶接継ぎ手の最大応力範囲
(ΔσL )と疲労寿命との関係式(S−Nカーブ)等が
ある。
【0047】次に、処理はステップSP84に移行し、
ステップSP82において算出された各溶接部に関する
局部最大応力範囲ΔσL とステップSP83において設
定されたS−Nカーブによって、各溶接部毎の疲労強度
が算出される。
【0048】次に、処理はステップSP85に移行し、
CRT4に壁面Gの各パネル部分および各溶接部が表示
され、算出された疲労強度レベルにより各溶接部が色分
けされる。
【0049】図5は、係る表示内容を模擬的に示したも
のである。図においては、疲労強度の解析結果は、より
わかり易く「疲労被害度」と改められ、5段階に区分さ
れている。ここでは、図面による例示のため、各レベル
対応部分を斜線や白黒等により区別している。そして、
「疲労被害度」が最も高いレベル部分は「NG」と判定
され、最も目立つ表示形態(ここでは黒)により強調さ
れている。CRT4における色別表示においては、例え
ば赤等により強調される。このような図をもとに、NG
範囲に対して最適な対策を施すことができる。
【0050】そしてこのサブルーチンは終了し、処理は
メインルーチンへ復帰する。そして、全ての処理が終了
する。
【0051】なお、ステップSP6〜8における各解析
結果は、これをリスト出力し、正確な数値による評価・
検討を行うことも可能である。
【0052】また、本実施例においては、船舶の一構造
部分にこの発明を適用したが、これに限るものではな
く、航空材や橋梁等、主として板と骨により構成される
構造物に適用して効果がある。
【0053】このように、本実施例によれば、壁面Gに
関する実際の構造と、各部分についての総合的な解析結
果が一度に認識可能となる。そのため、従来は煩雑であ
った小骨配置等の最適化の検討等を容易に行うことが可
能となる。また、従来多大な工数を要していた座屈強度
や疲労強度の解析が自動化されるので、見落とし等のミ
スが防止されるとともに、構造物全体の評価が可能とな
る。更に、評価・検討時間の増加が可能となるため、設
計品質および信頼性の大幅な向上が期待される。
【0054】また、この実施例では、解析者により溶接
条件が設定されるが、これに限るものではなく、その他
の構造条件を設定し、その構造条件をFEM解析結果に
反映させた新たな解析結果を算出することも可能であ
る。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、記憶手段に記憶された板状物と該板状物を支持する
骨組みとから成る構造物の骨組みを示す位置データと、
有限要素法を用いた構造解析による該板状物のモデル解
析結果と、構造物の各構成部分について設定される所定
の構造条件とが合体され、総合的な解析が行われる。よ
って、手作業によらずに構造物の実際の構造に即した解
析が可能となる。従って、非常に短時間で正確な評価を
行うことができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるハードウエアのブロ
ック図である。
【図2】本発明の一実施例における構造物の構造を示す
図である。
【図3】本発明の一実施例における構造物のメッシュ分
割モデルを示す図である。
【図4】本発明の一実施例における構造物のFEM解析
結果を示す図である。
【図5】本発明の一実施例における構造物の総合解析結
果を示す図である。
【図6】本発明の一実施例におけるメインルーチンのフ
ローチャートである。
【図7】本発明の一実施例におけるパネル構造設定ルー
チンのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施例における溶接条件設定ルーチ
ンのフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例における構造物の各パネル設
定結果を示す図である。
【図10】本発明の一実施例における構造物の溶接部設
定結果を示す図である。
【図11】本発明の一実施例における応力データ設定ル
ーチンのフローチャートである。
【図12】本発明の一実施例における応力および座屈強
度解析ルーチンのフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例における疲労強度解析ルー
チンのフローチャートである。
【図14】本発明の一実施例において設定される溶接条
件を説明する図である。
【図15】従来例における構造物の構造およびメッシュ
分割モデルを示す図である。
【符号の説明】
2 CPU(設定手段、解析手段) 6 ディスク装置(記憶手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状物と該板状物を支持する骨組みとか
    ら成る構造物の骨組みを示す位置データと、有限要素法
    を用いた構造解析による該板状物のモデル解析結果とを
    記憶する記憶手段と、 前記位置データにより指示される該構造物の各構成部分
    について、所定の構造条件を設定する設定手段と、 前記各構成部分について、前記モデル解析結果に前記構
    造条件を反映させた新たな解析結果を算出する解析手段
    とを具備することを特徴とする構造解析総合評価装置。
JP5120238A 1993-05-21 1993-05-21 構造解析総合評価装置 Pending JPH06331506A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5120238A JPH06331506A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 構造解析総合評価装置

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