JPH06331308A - 走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置 - Google Patents
走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置Info
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- JPH06331308A JPH06331308A JP5119905A JP11990593A JPH06331308A JP H06331308 A JPH06331308 A JP H06331308A JP 5119905 A JP5119905 A JP 5119905A JP 11990593 A JP11990593 A JP 11990593A JP H06331308 A JPH06331308 A JP H06331308A
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Abstract
ネル顕微鏡用試料冷却保持装置を提供する。 【構成】 ホルダケース部4に試料固定部3を取り付け
て試料固定部3に試料5を固定する試料ホルダ1、及び
試料固定部3と接触する周囲部分に配置した熱伝導部1
6と該熱伝導部16を本体から断熱する断熱材18と熱
伝導部16を冷却する冷却装置12とを有し試料ホルダ
1を背面側から装着するように構成した試料ステージ1
1からなる。この構成により、試料ホルダ1が試料ステ
ージ11の背面側から着脱でき、簡単に試料交換を行う
ことができる。
Description
状態で探針と試料との間に流れるトンネル電流を検出し
ながら探針で試料面を走査し像観察を行う走査トンネル
顕微鏡用試料冷却保持装置に関する。
料の観察では、その目的により常温だけでなく、低温や
高温の環境が必要な場合もある。例えば超電導状態での
試料を観察する場合には、試料を極低温に冷却した状態
で保持することが必要になる。このような場合に用いら
れる従来のSTM(走査トンネル顕微鏡)用試料冷却ホ
ルダには、試料ステージ、探針、固定台等のSTMユニ
ット全体、あるいはSTMユニットを入れた容器全体を
冷媒の中に入れてSTMユニット全体を冷却するタイプ
と、試料ホルダのみ又は試料ステージのみを冷却するタ
イプがある。
STM用試料冷却ホルダも、一旦冷却を開始すると、冷
却中の試料に不具合が生じた場合、すぐには試料交換が
できないという問題があった。すなわち、試料交換を行
うためには、途中で冷却STM像観察を中止し、常温に
戻してからSTMユニットを取り出して試料を交換し、
再び最初から冷却を行って冷却STM像観察を行わなけ
ればならなかった。そのため、試料交換に多くの時間と
手間がかかり、冷媒を無駄にする量も多くなってしま
う。
ものでも、冷却STM専用の構造であるため、STMユ
ニット全体が容器に覆われており、すぐに試料交換をす
ることができない。
持っているために、常温、高温STM用の試料ホルダと
は互換性がなく、そのため、常温、高温STMがあって
も、冷却STM像観察を行う場合には、別に冷却STM
を用意しなければならず、不経済であった。
って、簡単に試料交換を行うことができる走査トンネル
顕微鏡用試料冷却保持装置を提供することを目的とする
ものである。
料を低温に冷却した状態で探針と試料との間に流れるト
ンネル電流を検出しながら探針で試料面を走査し像観察
を行う走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置であっ
て、ホルダケース部に試料固定部を取り付けて試料固定
部に試料を固定する試料ホルダ、及び試料固定部と接触
する周囲部分に配置した熱伝導部と該熱伝導部を本体か
ら断熱する断熱材と熱伝導部を冷却する冷却装置とを有
し試料ホルダを背面側から装着するように構成した試料
ステージからなることを特徴とするものである。
置では、ホルダケース部に試料固定部を取り付けて試料
固定部に試料を固定する試料ホルダ、及び試料固定部と
接触する周囲部分に配置した熱伝導部と該熱伝導部を本
体から断熱する断熱材と熱伝導部を冷却する冷却装置と
を有し試料ホルダを背面側から装着するように構成した
試料ステージからなるので、試料ホルダが試料ステージ
の背面側から着脱でき、簡単に試料交換を行うことがで
きる。
明する。図1は本発明に係る走査トンネル顕微鏡用試料
冷却保持装置の1実施例を示す図であり、(A)は試料
ホルダ側面図、(B)は試料ステージ側面図、(C)は
試料ステージ正面図、(D)は試料ホルダを試料ステー
ジに装着した状態を示す図である。図中、1は試料ホル
ダ、2、18は断熱材、3は試料固定部、4はホルダケ
ース部、5は試料、11は試料ステージ、12、13は
冷却装置、14、15は熱伝導体、16は熱伝導部、1
7は熱伝導カバー、19はステージ本体を示す。
ホルダケース部4に断熱材2を介して試料固定部3を取
り付け、試料固定部3の中に試料5を固定するものであ
る。試料固定部3は、試料5の背面の周囲を覆いその前
面に探針がアクセスするための窓を有し、例えばCu等
の熱伝導性の良好な材料を用いたものである。
うに熱伝導部16と断熱材18を有するステージ本体1
9と冷却装置12、13、それらの熱伝導体14、15
からなる。ステージ本体19は、図1(C)に示すよう
に試料ホルダ1を背面側から嵌め込むように円筒状の空
間を有し、図1(B)、(D)に示すように試料ホルダ
1を装着したときに、試料ホルダ1の試料固定部3の周
囲に接する部分に熱伝導部16を配置し、断熱材2の周
囲に接しさらに熱伝導部16を囲むように断熱材18を
設けて、試料5の前面を空けるようにしたものである。
そして、熱伝導部16は、冷却装置12の熱伝導体14
に接続され、ステージ本体19は、冷却装置13の熱伝
導体15に接続される。冷却装置12は、例えば液体ヘ
リウムを使って極低温冷却を行うものであり、冷却装置
13は、例えば液体窒素を使って低温冷却を行うもので
ある。熱伝導体カバー17は、熱伝導体15による温度
で熱伝導体14、熱伝導部16を覆うものである。
却保持装置は、図1(D)に示すように試料ステージ1
1に背面から例えばMGL(磁気結合式案内棒)装置等
で試料ホルダ1を着脱することにより、試料交換を容易
に行うことができる。しかも、試料ステージ11に試料
ホルダ1を装着すると、試料固定部3を周囲の熱伝導部
16を介して冷却装置12で極低温に冷却して断熱材
2、18で断熱し、さらにそれらを周囲のステージ本体
19及びこれに接触するホルダケース部4を冷却装置1
3で低温に補助冷却している。すなわち、断熱材2、1
8を包むようにホルダケース部4、ステージ本体19が
熱的シールド体としている。したがって、試料固定部
3、試料5からの輻射放熱を断熱材とステージ本体18
で防ぐことができるので、試料5の冷却効果を高め冷却
温度を安定化することができる。
熱材2と試料固定部3との間に段差を設け、これに対応
して試料ステージ11でも、断熱材18と熱伝導部16
との間に段差を設けることによって、試料ホルダ1の試
料ステージ11への着脱、断熱材2と8の接触、試料固
定部3と熱伝導部16の接触位置決めを容易にすること
ができ、冷却中でも、従来と同様に試料交換ができる。
テージの概略を示す図であり、21は試料ホルダ、22
は試料ステージ、23は試料を示す。
料ステージ22は、図1に示した冷却装置12、13、
熱伝導体14、15をなくすると共に、熱伝導部16、
断熱材18もなくしたものであり、従来の常温、高温S
TM用試料ステージと同様の形状となる。したがって、
従来の試料ホルダを使い、図1に示す試料ステージを使
用すれば試料を冷却することができ、図2に示す試料ス
テージと交換することにより、従来どおりの常温、高温
STM像観察が可能であるが、冷却運転を停止してもよ
い。
試料冷却保持装置の他の実施例を示す図、図4は本発明
に係る走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置に永久磁
石を装着した他の実施例を示す図である。
13、熱伝導体15を省いたものであり、図4に示す例
は、試料ホルダのホルダケース部31に永久磁石32を
装着し、冷却磁場印加用試料ホルダとして構成したもの
である。なお、33はヨーク、34は熱絶縁物である。
することにより、試料に磁束が通る部分と通らない部分
ができる。この場合、磁束が通る部分は、超電導状態で
ない欠陥部である。この欠陥部の全体に占める割合、並
び方等で超電導材料の性質などが変わる。磁束が通る部
分には磁束による過電流が流れるので、STMでI−V
特性を調べることにより、欠陥部の位置とI−V特性が
わかる。このようなことから、超電導材料関係の研究で
は、冷却磁場印加の要求がでてきているが、従来の冷却
STMには、試料を冷却すると同時に試料に磁場を印加
するようなホルダはまだ市場にはない。
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、ホルダケース4に断熱材2を介して試料
固定部3を取り付けるように試料ホルダを構成したが、
断熱材を省いてもよい。
によれば、ホルダケース部に試料固定部を取り付けて試
料固定部に試料を固定する試料ホルダ、及び試料固定部
と接触する周囲部分に配置した熱伝導部と該熱伝導部を
本体から断熱する断熱材と熱伝導部を冷却する冷却装置
とを有し試料ホルダを背面側から装着するように構成し
た試料ステージからなるので、試料ホルダが試料ステー
ジの背面側から自由に着脱でき、冷却中であっても容易
に試料交換を行うことができる。しかも、効果的に試料
を冷却できる。さらに、常温、高温STM用と同様の形
状をとることができるので、従来の常温、高温STM用
のMGL、パーキングが利用でき、冷却対応試料ステー
ジ、試料冷却ホルダ、常温、高温STM用ホルダを利用
すれば、同じステージで高温から低温まで対応可能なS
TMが実現できる。勿論、冷却運転を停止すれば従来ど
おりの常温、高温STM像観察も可能になる。また、試
料に対し冷却磁場印加を行うことができる。
保持装置の1実施例を示す図である。
概略を示す図である。
保持装置の他の実施例を示す図である。
保持装置に永久磁石を装着した他の実施例を示す図であ
る。
4…ホルダケース部、5…試料、11…試料ステージ、
12、13…冷却装置、14、15…熱伝導体、16…
熱伝導部、17…熱伝導カバー、19…ステージ本体
Claims (4)
- 【請求項1】 試料を低温に冷却した状態で探針と試料
との間に流れるトンネル電流を検出しながら探針で試料
面を走査し像観察を行う走査トンネル顕微鏡用試料冷却
保持装置であって、ホルダケース部に試料固定部を取り
付けて試料固定部に試料を固定する試料ホルダ、及び試
料固定部と接触する周囲部分に配置した熱伝導部と該熱
伝導部を本体から断熱する断熱材と熱伝導部を冷却する
冷却装置とを有し試料ホルダを背面側から装着するよう
に構成した試料ステージからなることを特徴とする走査
トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置。 - 【請求項2】 試料ホルダのホルダケース部と試料固定
部との間に断熱材を配置したことを特徴とする請求項1
記載の走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置。 - 【請求項3】 試料ステージの断熱材で熱伝導部と断熱
された本体を冷却する補助冷却装置を有することを特徴
とする請求項1記載の走査トンネル顕微鏡用試料冷却保
持装置。 - 【請求項4】 試料ホルダのホルダケース部に永久磁石
を装着したことを特徴とする請求項1記載の走査トンネ
ル顕微鏡用試料冷却保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5119905A JP2986304B2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5119905A JP2986304B2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06331308A true JPH06331308A (ja) | 1994-12-02 |
JP2986304B2 JP2986304B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=14773113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5119905A Expired - Lifetime JP2986304B2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 走査トンネル顕微鏡用試料冷却保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2986304B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101234604B1 (ko) * | 2011-09-28 | 2013-02-19 | 한국기초과학지원연구원 | 생체시료의 전자현미분석 관찰을 위한 크라이오 스테이지 |
CN103901232A (zh) * | 2014-03-13 | 2014-07-02 | 复旦大学 | 一种利用闭循环制冷机致冷的低温扫描隧道显微镜 |
CN110849255A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-28 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种位移传感器 |
CN113884707A (zh) * | 2020-07-02 | 2022-01-04 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 加热架互联组件及转移真空样品托 |
-
1993
- 1993-05-21 JP JP5119905A patent/JP2986304B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101234604B1 (ko) * | 2011-09-28 | 2013-02-19 | 한국기초과학지원연구원 | 생체시료의 전자현미분석 관찰을 위한 크라이오 스테이지 |
CN103901232A (zh) * | 2014-03-13 | 2014-07-02 | 复旦大学 | 一种利用闭循环制冷机致冷的低温扫描隧道显微镜 |
CN103901232B (zh) * | 2014-03-13 | 2015-12-09 | 复旦大学 | 一种利用闭循环制冷机致冷的低温扫描隧道显微镜 |
CN110849255A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-28 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种位移传感器 |
CN110849255B (zh) * | 2019-11-27 | 2021-08-20 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种位移传感器 |
CN113884707A (zh) * | 2020-07-02 | 2022-01-04 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 加热架互联组件及转移真空样品托 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2986304B2 (ja) | 1999-12-06 |
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