JPH06330334A - 置換金めっき液 - Google Patents
置換金めっき液Info
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- JPH06330334A JPH06330334A JP12399693A JP12399693A JPH06330334A JP H06330334 A JPH06330334 A JP H06330334A JP 12399693 A JP12399693 A JP 12399693A JP 12399693 A JP12399693 A JP 12399693A JP H06330334 A JPH06330334 A JP H06330334A
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Abstract
シアン系置換金めっきと同等の皮膜特性を有する非シア
ン置換金めっき液を提供すること。 【構成】非シアン金源、亜硫酸塩、及びカルボン酸類の
金属錯化剤を含み、不純物として、アンモニウムイオ
ン、塩素イオン、硫酸イオン、臭素イオン、またはヨウ
素イオンが特定の値以下であること。
Description
る。
電気的接続部の接触抵抗を小さくするために多く用いら
れている。このような金めっきに用いるめっき液は、下
地が連続して導電性を有する材料の場合、電解めっきを
用いるが、電子部品、特に配線板や半導体装置のような
場合には、孤立した導体部分にめっきしなければならな
いことが多く、無電解めっきが用いられている。
下地金属と置換して金を析出させる置換金めっき液とし
ては、従来、シアン化物が用いられている。このような
例として、日本プレーティング協会編、昭和59年9月
槇書店発行の「実用めっき(I)」には、シアン化金カ
リウム、塩化ニッケル、塩化コバルト、エチレンジアミ
ン四酢酸2ナトリウム、トリエタノールアミン、塩化ア
ンモニウム−アンモニア緩衝剤を含む置換金めっき液
を、pH6または9、液温95℃で使用することが開示
され、日本プレーティング協会編、昭和59年9月槇書
店発行の「実用めっき(III)」には、シアン化金ナト
リウム、シアン化ナトリウム、ソーダ灰を含む金めっき
液が開示されている。
いないものとしては、特開平4−314870号公報
に、非シアン金源、亜硫酸塩、及びポリアミンとアミノ
カルボン酸を含む金属錯化剤を含むものが開示されてお
り、このポリアミンは、析出した金めっきの外観を向上
するために用いられている。
によって被めっき体に金を析出させる還元金めっき液も
知られている。このようなものとして、還元剤にチオ尿
素を用いるものが特開昭62−270779号公報、特
開昭63−79976号公報、特開平2−107780
号公報及び特開平4−32575号公報に開示され、還
元剤にヒドラジン及びその化合物を用いるものが特開平
3−215677号公報や特開平4−314871号公
報に開示され、還元剤に水素化ホウ素化合物、次亜リン
酸、ホルマリン等を用いるものが特開昭63−7997
6号公報、特開平2−107780号公報、あるいは特
開平1−125891号公報に開示されている。これら
のうち、特開昭62−270779号公報、特開昭63
−79976号公報、特開平2−107780号公報、
特開平3−215677号公報、及び特開平4−314
871号公報には、金の錯化剤としてチオ硫酸を使用す
ることが開示されている。
きにおいてシアン化合物を用いるものは、シアン化合物
が青酸カリの名称でも知られているとおり、微量でも毒
性の高いものであって、作業や保存に注意を払わねばな
らず、作業環境としても好ましいものではない。
ってシアンを使用しないものは、めっき液中の金以外の
金属、例えば銅や鉄等をブロックする力が弱く、液の安
定性が低く、また、析出しためっきと下地金属であるニ
ッケルとの密着力が低い。
剤との反応を、被めっき体の存在下においてのみ行わせ
ようとするために、液の安定剤を用いたり、液の組成比
を調節しなければならない。
く、かつ従来のシアン系置換金めっきと同等の皮膜特性
を有する非シアン置換金めっき液を提供することを目的
とする。
は、非シアン金源、亜硫酸塩、及びカルボン酸類の金属
錯化剤を含み、不純物として、アンモニウムイオン濃度
が0.02モル/l以下、塩素イオン濃度が0.3モル
/l以下、硫酸イオン濃度が0.3モル/l以下、臭素
イオン濃度が0.03モル/l以下、またはヨウ素イオ
ン濃度が0.006モル/l以下であることを特徴とす
る。
硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金アンモ
ニウム、塩化金酸、塩化金酸ナトリウム、塩化金酸カリ
ウム、ヨウ化金酸ナトリウム、臭化金酸カリウム等のシ
アン化合物を使用しない金化合物を1種類以上使用する
ことができる。この非シアン金源の濃度は、0.5g/
l以上含むことが好ましく、1〜10g/lの範囲がさ
らに好ましい。濃度が0.5g/lより低いと、置換反
応速度が低下し、10g/lを越えると、経済的でない
他、アンモニウムイオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨ
ウ素イオン等不純物が増加し、後に述べるように、めっ
き液としての特性を低下させる。
ナトリウムや亜硫酸金カリウムを用いることが好まし
く、他の金化合物を用いるときには、不純物として、ア
ンモニウムイオン濃度が0.02モル/l以下、塩素イ
オン濃度が0.3モル/l以下、臭素イオン濃度が0.
03モル/l以下、またはヨウ素イオン濃度が0.00
6モル/l以下となるようにめっき液を調整しなければ
ならない。アンモニウムイオン濃度が0.02モル/
l、塩素イオン濃度が0.3モル/l、硫酸イオン濃度
が0.3モル/l、臭素イオン濃度が0.03モル/
l、またはヨウ素イオン濃度が0.006モル/lを越
えると、めっき液が不安定になったり、自己分解を起こ
すことがあり、下地ニッケルとの密着力の低下やめっき
皮膜の外観が悪化することもある。これらの不純物イオ
ンは、めっき液の他の成分によるものもあり、非シアン
金源に使用する組成と合わせて、ここに示した範囲を越
えないように調整することが好ましい。以下に他の組成
について述べるが、他の組成についてもこの不純物イオ
ンを含まないようにすることが好ましい。
ン酸の塩類、シュウ酸の塩類、グルタル酸の塩類、コハ
ク酸類の塩類、マレイン酸の塩類、シトラコン酸の塩
類、イタコン酸の塩類、プロピオン酸の塩類、ギ酸の塩
類、酢酸の塩類から選択されたものを用いることができ
る。このカルボン酸類の金属錯化剤の濃度は、0.5g
/l〜100g/lの範囲であることが好ましい。0.
5g/l未満では、めっきの光沢がなくなり、下地金属
のニッケルやコバルトとの密着力が低下することもあ
る。100g/lを越えると、金光沢を失い茶褐色とな
り好ましくない。
lの範囲であることが好ましい。7g/l未満である
と、めっき液の安定性が失われ、150g/lを越える
と、置換反応が著しく抑制され、しかも経済的でなく好
ましくない。
12の範囲であることが好ましく、さらには6〜11の
範囲が好ましい。5未満であると、亜硫酸が酸である水
素イオンと反応して有毒な亜硫酸ガスを発生し、12を
越えると、金は析出するが、めっきレジストを使用した
ときに、レジストがめっき液に溶解しレジストとして使
用できなくなり好ましくない。pHを調整するために各
種酸やアルカリを用いることができるが、上記不純物を
増加しないことが好ましい。例えば、アンモニウム塩を
用いるよりナトリウム塩やカリウム塩を使用することが
好ましい。
0〜95℃が好ましく、めっきを行う下地金属は、ニッ
ケルやコバルトが好ましい。
として、非シアン金源、亜硫酸塩、ヒドロキシカルボン
酸類の金属錯化剤を用いたときに、アンモニウムイオン
濃度が0.02モル/l以下、塩素イオン濃度が0.3
モル/l以下、硫酸イオン濃度が0.3モル/l以下、
臭素イオン濃度が0.03モル/l以下、またはヨウ素
イオン濃度が0.006モル/l以下であれば、毒性を
低くした上で、従来のシアン化合物を用いた金めっき液
と同等のめっき特性を得ることができるという知見を得
てなされたものである。
MCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)
の回路とならない不要な銅箔の箇所をエッチング除去
し、水洗して、配線パターンを形成し、過硫酸アンモニ
ウム200g/lの水溶液に90秒間浸漬して配線パタ
ーン表面を粗化し、水洗し、10%の硫酸に60秒浸漬
し、水洗し、無電解ニッケルめっき用触媒であるメルプ
レートアクチベータ350(メルテックス社製、商品
名)に5分間浸漬して配線パターン表面に触媒を付与
し、水洗し、無電解ニッケルめっきであるブルーシュー
マー(日本カニゼン株式会社製、商品名)に85℃で3
0分間浸漬し、配線パターン表面にニッケルめっきを行
い、水洗した後、表1の組成と条件により置換めっきし
た。また、表に記載していない条件は、液温85℃、浸
漬時間30分間、pHを7.0となるように、水酸化ナ
トリウムあるいは塩酸を用いて調整した。めっき面積は
5dm2/lを1サイクルとして、30dm2/lまで連
続的にめっきして評価した。その結果を表1に示す。
アン金源、亜硫酸塩、及びカルボン酸類の金属錯化剤を
用いたものは、めっきの外観、密着力及びめっき液の安
定性が共に優れている。これに対して、比較例1では、
カルボン酸類の金属錯化剤を用いていないためにめっき
の外観が悪い。この理由は、ESCAによって詳細に分
析した結果、金めっき皮膜に、金の置換反応によって発
生する銅やニッケルが取り込まれており、そのために緻
密な金の皮膜が形成されていないからである。また、比
較例の2〜6は、本発明と同じ構成ではあるが、さら
に、不純物であるアンモニウムイオン、塩素イオン、硫
酸イオン、臭素イオン、またはヨウ素イオンが特定の値
以上に含まれたものであり、めっき外観を改善する金属
錯化剤の効果を抑制し、外観が悪化する。さらにまた、
比較例7は、シアンを用いない金めっき液の従来例に使
用されている金錯化剤としてのチオ硫酸を、本発明のカ
ルボン酸類に代えて用いたものであるが、下地ニッケル
との密着力が低く、プリント配線板等に使用する場合に
充分な特性でないことが分かる。
て、毒性が低く、かつ、シアンを用いた従来の置換金め
っきと同じようにめっき液の安定性、めっき外観、及び
下地金属との密着力等めっき皮膜特性に優れた非シアン
金めっき液を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】非シアン金源、亜硫酸塩、及びカルボン酸
類の金属錯化剤を含み、不純物として、アンモニウムイ
オン濃度が0.02モル/l以下、塩素イオン濃度が
0.3モル/l以下、硫酸イオン濃度が0.3モル/l
以下、臭素イオン濃度が0.03モル/l以下、または
ヨウ素イオン濃度が0.006モル/l以下であること
を特徴とする置換金めっき液。 - 【請求項2】カルボン酸類の金属錯化剤が、マロン酸の
塩類、シュウ酸の塩類、グルタル酸の塩類、コハク酸類
の塩類、マレイン酸の塩類、シトラコン酸の塩類、イタ
コン酸の塩類、プロピオン酸の塩類、ギ酸の塩類、酢酸
の塩類から選択されたものであることを特徴とする請求
項1に記載の置換金めっき液。 - 【請求項3】亜硫酸塩の濃度が、7g/l〜150g/
lの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記
載の置換金めっき液。 - 【請求項4】カルボン酸の金属錯化剤の濃度が、0.5
g/l〜100g/lの範囲であることを特徴とする請
求項1〜3のうちいずれかに記載の置換金めっき液。 - 【請求項5】pHが、5〜12の範囲であることを特徴
とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の置換金めっ
き液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12399693A JP3146757B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 置換金めっき液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12399693A JP3146757B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 置換金めっき液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06330334A true JPH06330334A (ja) | 1994-11-29 |
JP3146757B2 JP3146757B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=14874462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12399693A Expired - Lifetime JP3146757B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 置換金めっき液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3146757B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006135079A1 (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-21 | N.E. Chemcat Corporation | 無電解金めっき液 |
-
1993
- 1993-05-26 JP JP12399693A patent/JP3146757B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006135079A1 (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-21 | N.E. Chemcat Corporation | 無電解金めっき液 |
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JP3146757B2 (ja) | 2001-03-19 |
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