JPH0632967A - 成形材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料 - Google Patents
成形材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料Info
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- JPH0632967A JPH0632967A JP18711992A JP18711992A JPH0632967A JP H0632967 A JPH0632967 A JP H0632967A JP 18711992 A JP18711992 A JP 18711992A JP 18711992 A JP18711992 A JP 18711992A JP H0632967 A JPH0632967 A JP H0632967A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーに対し、低
融点もしくは低軟化点の熱可塑性樹脂が溶融混練されて
なる成形材料用マトリックス樹脂は耐熱性に乏しいとい
う従来技術の問題点を解決し、靱性に優れていて、且
つ、耐熱性も優れている成形品を得ることができる成形
材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料を提供
する。 【構成】 熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーに対し、熱
可塑性樹脂が溶融混練されてなる成形材料用マトリック
ス樹脂において、融点もしくは軟化点が120〜270
℃である熱可塑性樹脂100重量部に対してε−カプロ
ラクタムが3〜100重量部の割合で添加されているこ
とを特徴とする成形材料用マトリックス樹脂及びこの成
形材料用マトリックス樹脂を含む成形材料。
融点もしくは低軟化点の熱可塑性樹脂が溶融混練されて
なる成形材料用マトリックス樹脂は耐熱性に乏しいとい
う従来技術の問題点を解決し、靱性に優れていて、且
つ、耐熱性も優れている成形品を得ることができる成形
材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料を提供
する。 【構成】 熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーに対し、熱
可塑性樹脂が溶融混練されてなる成形材料用マトリック
ス樹脂において、融点もしくは軟化点が120〜270
℃である熱可塑性樹脂100重量部に対してε−カプロ
ラクタムが3〜100重量部の割合で添加されているこ
とを特徴とする成形材料用マトリックス樹脂及びこの成
形材料用マトリックス樹脂を含む成形材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気部品や機械部品等
を製造するための成形材料用マトリックス樹脂及びこの
マトリックス樹脂を含む成形材料に関する。
を製造するための成形材料用マトリックス樹脂及びこの
マトリックス樹脂を含む成形材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気部品や機械部品等の成形品を
製造するための成形材料用マトリックス樹脂としてはメ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂や尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂等に代表される熱硬化性アミノ樹脂が用いられて
いる。これらの熱硬化性アミノ樹脂を用いて得られる成
形品は難燃性、耐熱性及び耐アーク性、耐トラッキング
性等の電気特性等が優れているという特長を有している
が、衝撃強度、耐インサートクラック性、スナップイン
性等の可撓性や靱性に乏しい欠点がある。そこで、本発
明者等はこの欠点を克服する手段として、熱硬化性アミ
ノ樹脂プレポリマーに対し、熱可塑性樹脂が溶融混練さ
れてなる成形材料用マトリックス樹脂を開発し、特願平
4−9528号として特許出願を行った。
製造するための成形材料用マトリックス樹脂としてはメ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂や尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂等に代表される熱硬化性アミノ樹脂が用いられて
いる。これらの熱硬化性アミノ樹脂を用いて得られる成
形品は難燃性、耐熱性及び耐アーク性、耐トラッキング
性等の電気特性等が優れているという特長を有している
が、衝撃強度、耐インサートクラック性、スナップイン
性等の可撓性や靱性に乏しい欠点がある。そこで、本発
明者等はこの欠点を克服する手段として、熱硬化性アミ
ノ樹脂プレポリマーに対し、熱可塑性樹脂が溶融混練さ
れてなる成形材料用マトリックス樹脂を開発し、特願平
4−9528号として特許出願を行った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の特願
平4−9528号として特許出願を行った成形材料用マ
トリックス樹脂では、低融点もしくは低軟化点の熱可塑
性樹脂を用いており、そのために熱変形温度に代表され
る耐熱性が乏しいという欠点を有していた。この欠点を
改良しようとして、高融点もしくは高軟化点の熱可塑性
樹脂を用いるようにした場合、高温で溶融混練をせざる
を得ないので、共に溶融混練する熱硬化性アミノ樹脂プ
レポリマーがゲル化しやすく、従って、充分な溶融混練
が行えず、得られる成形材料用マトリックス樹脂に強靱
性や均一性の点で問題が生じていた。
平4−9528号として特許出願を行った成形材料用マ
トリックス樹脂では、低融点もしくは低軟化点の熱可塑
性樹脂を用いており、そのために熱変形温度に代表され
る耐熱性が乏しいという欠点を有していた。この欠点を
改良しようとして、高融点もしくは高軟化点の熱可塑性
樹脂を用いるようにした場合、高温で溶融混練をせざる
を得ないので、共に溶融混練する熱硬化性アミノ樹脂プ
レポリマーがゲル化しやすく、従って、充分な溶融混練
が行えず、得られる成形材料用マトリックス樹脂に強靱
性や均一性の点で問題が生じていた。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は熱硬化性アミノ樹脂プレポリマ
ーに対し、低融点もしくは低軟化点の熱可塑性樹脂が溶
融混練されてなる成形材料用マトリックス樹脂は耐熱性
に乏しいという従来技術の問題点を解決することであ
る。
であり、本発明の目的は熱硬化性アミノ樹脂プレポリマ
ーに対し、低融点もしくは低軟化点の熱可塑性樹脂が溶
融混練されてなる成形材料用マトリックス樹脂は耐熱性
に乏しいという従来技術の問題点を解決することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は熱硬化性アミノ
樹脂プレポリマーに対し、熱可塑性樹脂が溶融混練され
てなる成形材料用マトリックス樹脂において、融点もし
くは軟化点が120〜270℃である熱可塑性樹脂10
0重量部に対してε−カプロラクタムが3〜100重量
部の割合で添加されていることを特徴とする成形材料用
マトリックス樹脂及びこの成形材料用マトリックス樹脂
を含む成形材料である。
樹脂プレポリマーに対し、熱可塑性樹脂が溶融混練され
てなる成形材料用マトリックス樹脂において、融点もし
くは軟化点が120〜270℃である熱可塑性樹脂10
0重量部に対してε−カプロラクタムが3〜100重量
部の割合で添加されていることを特徴とする成形材料用
マトリックス樹脂及びこの成形材料用マトリックス樹脂
を含む成形材料である。
【0006】マトリックス樹脂を成形材料の用途で有効
に活用するためには、溶融混練時および成型時に、マト
リックス樹脂が流動性を有することが不可欠である。こ
のためには、このマトリックス樹脂中に存在する熱硬化
性アミノ樹脂プレポリマーが必要以上に迅速にゲル化
(硬化)しないことが好ましい。熱硬化性アミノ樹脂プ
レポリマーと熱可塑性樹脂とが溶融混練されてなるマト
リックス樹脂においては、高融点もしくは高軟化点の熱
可塑性樹脂を用いることが耐熱性を改良するのに有効で
あるので、このような高融点もしくは高軟化点の熱可塑
性樹脂を用いて、かつ、熱硬化性アミノ樹脂プレポリマ
ーと熱可塑性樹脂の溶融混練を低温で行える手段につい
て検討したところ、熱可塑性樹脂に対してε−カプロラ
クタムを添加すると、熱可塑性樹脂が低温で流動可能と
なる作用が生じるため、高融点もしくは高軟化点の熱可
塑性樹脂を用いていても、溶融混練が低温で行えるよう
になることを見出し、本発明に到達した。
に活用するためには、溶融混練時および成型時に、マト
リックス樹脂が流動性を有することが不可欠である。こ
のためには、このマトリックス樹脂中に存在する熱硬化
性アミノ樹脂プレポリマーが必要以上に迅速にゲル化
(硬化)しないことが好ましい。熱硬化性アミノ樹脂プ
レポリマーと熱可塑性樹脂とが溶融混練されてなるマト
リックス樹脂においては、高融点もしくは高軟化点の熱
可塑性樹脂を用いることが耐熱性を改良するのに有効で
あるので、このような高融点もしくは高軟化点の熱可塑
性樹脂を用いて、かつ、熱硬化性アミノ樹脂プレポリマ
ーと熱可塑性樹脂の溶融混練を低温で行える手段につい
て検討したところ、熱可塑性樹脂に対してε−カプロラ
クタムを添加すると、熱可塑性樹脂が低温で流動可能と
なる作用が生じるため、高融点もしくは高軟化点の熱可
塑性樹脂を用いていても、溶融混練が低温で行えるよう
になることを見出し、本発明に到達した。
【0007】本発明で使用する熱硬化性アミノ樹脂プレ
ポリマーとしては、特に限定はされないが、例えば、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂プレポリマーや尿素−ホ
ルムアルデヒド樹脂プレポリマー等が挙げられる。この
熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーは、固形状のものであ
ってもシラップ状のものであってもよく、また、1種の
みを用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
ポリマーとしては、特に限定はされないが、例えば、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂プレポリマーや尿素−ホ
ルムアルデヒド樹脂プレポリマー等が挙げられる。この
熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーは、固形状のものであ
ってもシラップ状のものであってもよく、また、1種の
みを用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
【0008】本発明で使用する熱可塑性樹脂は、高融点
もしくは高軟化点のものであることが重要であり、具体
的には、融点もしくは軟化点が120〜270℃である
熱可塑性樹脂を必須成分として有するものであり、熱可
塑性樹脂の中ではポリアミドが好ましい。なぜなら、融
点もしくは軟化点が120℃未満の熱可塑性樹脂では耐
熱性に優れる成形材料用マトリックス樹脂を得ることが
困難であり、融点もしくは軟化点が270℃を越える熱
可塑性樹脂ではε−カプロラクタムを添加しても熱可塑
性樹脂の流動可能温度の低温化に限界があり、150℃
以下の低温での溶融混練が困難であるからである。な
お、本発明における融点は樹脂が結晶性である場合の溶
融開始温度を示し、軟化点は樹脂が非晶性である場合の
溶融開始温度を示している。このような高融点もしくは
高軟化点の熱可塑性樹脂としては、例えば、6−ナイロ
ン、6−6ナイロン、610ナイロン、12ナイロン、
11ナイロン、もしくは共重合ナイロン等のポリアミド
が挙げられる。
もしくは高軟化点のものであることが重要であり、具体
的には、融点もしくは軟化点が120〜270℃である
熱可塑性樹脂を必須成分として有するものであり、熱可
塑性樹脂の中ではポリアミドが好ましい。なぜなら、融
点もしくは軟化点が120℃未満の熱可塑性樹脂では耐
熱性に優れる成形材料用マトリックス樹脂を得ることが
困難であり、融点もしくは軟化点が270℃を越える熱
可塑性樹脂ではε−カプロラクタムを添加しても熱可塑
性樹脂の流動可能温度の低温化に限界があり、150℃
以下の低温での溶融混練が困難であるからである。な
お、本発明における融点は樹脂が結晶性である場合の溶
融開始温度を示し、軟化点は樹脂が非晶性である場合の
溶融開始温度を示している。このような高融点もしくは
高軟化点の熱可塑性樹脂としては、例えば、6−ナイロ
ン、6−6ナイロン、610ナイロン、12ナイロン、
11ナイロン、もしくは共重合ナイロン等のポリアミド
が挙げられる。
【0009】そして、熱可塑性樹脂は1種のみを用いて
もよいし、複数種を併用してもよい。本発明における熱
可塑性樹脂と熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーとの配合
比率については、特に限定するものではないが、熱硬化
性アミノ樹脂プレポリマー100重量部に対して熱可塑
性樹脂が5〜100重量部の割合で配合されていること
が、強靱な成形品を得るためには好ましい。
もよいし、複数種を併用してもよい。本発明における熱
可塑性樹脂と熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーとの配合
比率については、特に限定するものではないが、熱硬化
性アミノ樹脂プレポリマー100重量部に対して熱可塑
性樹脂が5〜100重量部の割合で配合されていること
が、強靱な成形品を得るためには好ましい。
【0010】本発明で使用するε−カプロラクタムの添
加量については、熱可塑性樹脂100重量部に対して3
〜100重量部の割合で添加されていることが重要であ
る。この添加量が3重量部未満では熱可塑性樹脂の流動
する温度を低温化する効果が少ないので溶融混練が充分
にできず、衝撃強度等が弱い成形材料用マトリックス樹
脂しか得られず、また、100重量部を越えるとε−カ
プロラクタムがブリードしたり、成形品にふくれが生じ
たり、あるいは吸水率の低下を招くという問題が生じ
る。
加量については、熱可塑性樹脂100重量部に対して3
〜100重量部の割合で添加されていることが重要であ
る。この添加量が3重量部未満では熱可塑性樹脂の流動
する温度を低温化する効果が少ないので溶融混練が充分
にできず、衝撃強度等が弱い成形材料用マトリックス樹
脂しか得られず、また、100重量部を越えるとε−カ
プロラクタムがブリードしたり、成形品にふくれが生じ
たり、あるいは吸水率の低下を招くという問題が生じ
る。
【0011】本発明の熱硬化性アミノ樹脂プレポリマー
と熱可塑性樹脂とを溶融混練する方法としては、特に限
定はされず、例えばロールやニーダー等の装置を用いて
行えばよい。また、溶融混練の温度範囲については熱硬
化性アミノ樹脂プレポリマーがゲル化(硬化)しないこ
とが好ましく具体的には、150℃以下であることが好
ましく、最適には120℃以下であることが好ましい。
と熱可塑性樹脂とを溶融混練する方法としては、特に限
定はされず、例えばロールやニーダー等の装置を用いて
行えばよい。また、溶融混練の温度範囲については熱硬
化性アミノ樹脂プレポリマーがゲル化(硬化)しないこ
とが好ましく具体的には、150℃以下であることが好
ましく、最適には120℃以下であることが好ましい。
【0012】本発明に係る成形材料は、以上に述べたマ
トリックス樹脂を含むものであることが重要である。こ
の成形材料は前記のマトリックス樹脂に加えて、従来の
成形材料に含まれているようなガラス繊維、パルプ等の
充填材を含んでいてもよく、必要に応じ、ステアリン酸
亜鉛等の離型剤や顔料等をさらに含んでいてもよい。ま
た、充填材としてガラス繊維を含む場合は、アミノシラ
ン系等のカップリング剤を含んでいてもよい。また、本
発明に係る成形材料を用いて成形する時の成形方法とし
ては、特に限定はなく、例えば直圧成形、トランスファ
ー成形等の方法で行えばよい。
トリックス樹脂を含むものであることが重要である。こ
の成形材料は前記のマトリックス樹脂に加えて、従来の
成形材料に含まれているようなガラス繊維、パルプ等の
充填材を含んでいてもよく、必要に応じ、ステアリン酸
亜鉛等の離型剤や顔料等をさらに含んでいてもよい。ま
た、充填材としてガラス繊維を含む場合は、アミノシラ
ン系等のカップリング剤を含んでいてもよい。また、本
発明に係る成形材料を用いて成形する時の成形方法とし
ては、特に限定はなく、例えば直圧成形、トランスファ
ー成形等の方法で行えばよい。
【0013】
【作用】本発明において、熱可塑性樹脂に対してε−カ
プロラクタムを添加することは、熱可塑性樹脂が低温域
でも流動可能となるようにする作用をする。この作用に
より、高融点もしくは高軟化点の熱可塑性樹脂を用いて
も、熱可塑性樹脂と熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーと
の溶融混練が低温で行え、均一な組成の成形材料用マト
リックス樹脂が得られるようになる。
プロラクタムを添加することは、熱可塑性樹脂が低温域
でも流動可能となるようにする作用をする。この作用に
より、高融点もしくは高軟化点の熱可塑性樹脂を用いて
も、熱可塑性樹脂と熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーと
の溶融混練が低温で行え、均一な組成の成形材料用マト
リックス樹脂が得られるようになる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。勿
論、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。 (実施例1〜3及び比較例1〜3)後記表1に示す量の
熱硬化性アミノ樹脂プレポリマー、熱可塑性樹脂(ポリ
アミド)、ε−カプロラクタム、充填材、アミノシラン
系カップリング剤、離型剤及び酸触媒を粉体ミキサーに
入れ、10分間プレミキシングを行って、配合物を得
た。なお、各熱可塑性樹脂はペレット状のものを液体窒
素中で粉砕し500μm以下の粒径の粉末にして使用し
た。
論、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。 (実施例1〜3及び比較例1〜3)後記表1に示す量の
熱硬化性アミノ樹脂プレポリマー、熱可塑性樹脂(ポリ
アミド)、ε−カプロラクタム、充填材、アミノシラン
系カップリング剤、離型剤及び酸触媒を粉体ミキサーに
入れ、10分間プレミキシングを行って、配合物を得
た。なお、各熱可塑性樹脂はペレット状のものを液体窒
素中で粉砕し500μm以下の粒径の粉末にして使用し
た。
【0015】
【表1】
【0016】なお、前記表1に示した各原材料として
は、次のものを使用した。熱硬化性アミノ樹脂プレポリ
マーとしては松下電工社製の固形メラミン樹脂(品番C
P9012)を、12ナイロンとしては宇部興産社製の
品番3024U(融点 178℃)を、6/12共重合ナイロン
としては宇部興産社製の品番7125U(融点 148℃)
を、低融点共重合ナイロンとしては東レ社製の品番84
3P(融点 115℃)を、ε−カプロラクタムとしてはナ
カライテスク社製の品番071−02(融点69℃)を、
充填材としてはL=1mm、D=10μmのガラス単繊
維を、カップリング剤としてはアミノシラン系のシラン
カップリング剤を、離型剤としてはステアリン酸亜鉛
を、酸触媒としてはクエン酸をそれぞれ使用した。
は、次のものを使用した。熱硬化性アミノ樹脂プレポリ
マーとしては松下電工社製の固形メラミン樹脂(品番C
P9012)を、12ナイロンとしては宇部興産社製の
品番3024U(融点 178℃)を、6/12共重合ナイロン
としては宇部興産社製の品番7125U(融点 148℃)
を、低融点共重合ナイロンとしては東レ社製の品番84
3P(融点 115℃)を、ε−カプロラクタムとしてはナ
カライテスク社製の品番071−02(融点69℃)を、
充填材としてはL=1mm、D=10μmのガラス単繊
維を、カップリング剤としてはアミノシラン系のシラン
カップリング剤を、離型剤としてはステアリン酸亜鉛
を、酸触媒としてはクエン酸をそれぞれ使用した。
【0017】得られた配合物を2軸ロール(30cm
φ)により、110℃で10分間溶融混練した後、得ら
れたシート状の混練物を粉砕して成形材料を得た。得ら
れた成形材料を直圧37tプレス成型機により金型温度
160℃、圧力60kg/cm 2 、成形時間4分の条件
で成形品(テストピース)を得た。
φ)により、110℃で10分間溶融混練した後、得ら
れたシート状の混練物を粉砕して成形材料を得た。得ら
れた成形材料を直圧37tプレス成型機により金型温度
160℃、圧力60kg/cm 2 、成形時間4分の条件
で成形品(テストピース)を得た。
【0018】以上の実施例1〜8及び比較例1〜3で得
られた成形品(テストピース)について、可撓性及び靱
性(引張伸び率、曲げ弾性率、曲げ強度、シャルピー衝
撃値)、吸水率、成形品の外観及び熱変形温度について
評価試験を行った。その結果を表2に示す。
られた成形品(テストピース)について、可撓性及び靱
性(引張伸び率、曲げ弾性率、曲げ強度、シャルピー衝
撃値)、吸水率、成形品の外観及び熱変形温度について
評価試験を行った。その結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】なお、前記表2中の曲げ弾性率、曲げ強
度、シャルピー衝撃値、吸水率、熱変形温度(荷重たわ
み温度)についての試験方法はJIS−K6911に準
拠した方法で行った。
度、シャルピー衝撃値、吸水率、熱変形温度(荷重たわ
み温度)についての試験方法はJIS−K6911に準
拠した方法で行った。
【0021】表2で明らかなように、実施例1〜3で得
られた成形品(テストピース)の引張伸び率、曲げ弾性
率、曲げ強度、シャルピー衝撃値及び熱変形温度はε−
カプロラクタムを添加せずに、メラミン樹脂と低融点の
熱可塑性樹脂を混練して製造された成形材料を用いて得
られた比較例3の成形品のそれぞれの値よりも高い値と
なっている。
られた成形品(テストピース)の引張伸び率、曲げ弾性
率、曲げ強度、シャルピー衝撃値及び熱変形温度はε−
カプロラクタムを添加せずに、メラミン樹脂と低融点の
熱可塑性樹脂を混練して製造された成形材料を用いて得
られた比較例3の成形品のそれぞれの値よりも高い値と
なっている。
【0022】また、ε−カプロラクタムの添加量が熱可
塑性樹脂100重量部に対して100重量部を越える割
合となっている比較例2では、吸水率が高く、成形品の
外観においてε−カプロラクタムがブリードしてふくれ
ていた。すなわち、ε−カプロラクタムの添加量が多過
ぎる場合には不具合が生じることがわかる。
塑性樹脂100重量部に対して100重量部を越える割
合となっている比較例2では、吸水率が高く、成形品の
外観においてε−カプロラクタムがブリードしてふくれ
ていた。すなわち、ε−カプロラクタムの添加量が多過
ぎる場合には不具合が生じることがわかる。
【0023】また、ε−カプロラクタムの添加量が熱可
塑性樹脂100重量部に対して3重量部未満の割合とな
っている比較例1では、引張伸び率、曲げ強度及びシャ
ルピー衝撃値が低く、ε−カプロラクタムの添加量が少
ない場合にはε−カプロラクタムの添加による性能改善
の効果が達成されないことがわかる。
塑性樹脂100重量部に対して3重量部未満の割合とな
っている比較例1では、引張伸び率、曲げ強度及びシャ
ルピー衝撃値が低く、ε−カプロラクタムの添加量が少
ない場合にはε−カプロラクタムの添加による性能改善
の効果が達成されないことがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る成形材料用マトリックス樹
脂は融点もしくは軟化点が120〜270℃である熱可
塑性樹脂100重量部に対してε−カプロラクタムが3
〜100重量部の割合で添加されている構成となってい
るので、この成形材料用マトリックス樹脂を用いて得ら
れる成形品はシャルピー衝撃値に代表される靱性に優
れ、且つ、熱変形温度の高いものとなる。そのため、こ
の成形材料用マトリックス樹脂を含む、本発明に係る成
形材料は、電気部品や機械部品を製造するための材料と
して非常に有用なものである。
脂は融点もしくは軟化点が120〜270℃である熱可
塑性樹脂100重量部に対してε−カプロラクタムが3
〜100重量部の割合で添加されている構成となってい
るので、この成形材料用マトリックス樹脂を用いて得ら
れる成形品はシャルピー衝撃値に代表される靱性に優
れ、且つ、熱変形温度の高いものとなる。そのため、こ
の成形材料用マトリックス樹脂を含む、本発明に係る成
形材料は、電気部品や機械部品を製造するための材料と
して非常に有用なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱硬化性アミノ樹脂プレポリマーに対
し、熱可塑性樹脂が溶融混練されてなる成形材料用マト
リックス樹脂において、融点もしくは軟化点が120〜
270℃である熱可塑性樹脂100重量部に対してε−
カプロラクタムが3〜100重量部の割合で添加されて
いることを特徴とする成形材料用マトリックス樹脂。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリアミドであることを
特徴とする請求項1記載の成形材料用マトリックス樹
脂。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の成形材料用マトリ
ックス樹脂を含む成形材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18711992A JPH0632967A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 成形材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18711992A JPH0632967A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 成形材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632967A true JPH0632967A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16200446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18711992A Pending JPH0632967A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 成形材料用マトリックス樹脂及びそれを含む成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0632967A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2421953A (en) * | 2004-01-09 | 2006-07-12 | Univ Sheffield | Fibre-reinforced polymer matrix |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP18711992A patent/JPH0632967A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2421953A (en) * | 2004-01-09 | 2006-07-12 | Univ Sheffield | Fibre-reinforced polymer matrix |
GB2421953B (en) * | 2004-01-09 | 2008-06-18 | Univ Sheffield | Self-healing composite material |
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