JPH0632953Y2 - プッシュプル付き荷役車両のフェイス移動量検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、プッシュプル付き荷役車両における昇降する
フォーク爪に沿って前後方向に移動するシートグリッパ
を備えたフェイスの移動量を検出する装置に関する。

〔従来の技術〕

プッシュプル付き荷役車両としてては次のようなものが
知られている。

すなわち、車体の前部に設けたマストに沿ってフォーク
爪を昇降可能に設け、このフォーク爪に沿ってシートグ
リッパを備えたフェイスを前後方向に移動自在に設け、
フェイスを前方位置に前進移動して荷の下に敷いたシー
トパレットをシートグリッパで把握し、フェイスを手前
位置に後進移動させながら車体を前進走行してシートパ
レットとともに荷をフォーク爪上に引き込んで荷取り作
業し、シートグリッパによるシートパレットの把握を解
放した状態でフェイスを前方位置に前進移動させながら
車体を後進走行させてフォーク爪に沿ってシートパレッ
トとともに荷を前方に押し出して荷置き作業するプッシ
ュプル付き荷役車両。

〔考案が解決しようとする課題〕

かかるプッシュプル付き荷役車両において、荷取り作業
する場合にはフェイスを後進移動させながら車体を前進
走行させ、荷置き作業する場合にはフェイスを前進移動
させながら車体を後進走行させるが、そのフェイス移動
量と車体移動量とを同一とすれば作業効率を良くできる
と共に、操作を容易にできる。

このために、フェイス移動量を正確に検出する必要があ
り、フェイス移動量を正確に検出できる装置の開発が望
まれている。

そこで、本考案はフェイス移動量を正確に検出できるよ
うにしたプッシュプル付き荷役車両のフェイス移動量検
出装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

車体側に超音波センサ、フェイス上部に反射板を相対向
して設けると共に、その反射板を透明物質より形成し
て、フェイス移動量を正確に検出できると共に、反射板
によって前方視界が悪くならないようにしたものであ
る。

〔実施例〕

第１図に示すように、車体１には駆動輪２と操向輪３及
び運転席４と操縦部材５が設けてあると共に、車体１の
前部にはマスト６がチルトシリンダ７で前後傾動自在に
設けられ、そのマスト６に沿ってフィンガーボード８が
昇降可能に設けてあると共に、そのフィンガーボード８
にフォーク爪９が取付けられ、さらにフェイス１０が移
動機構１１によって前後方向に移動自在に設けてあり、
そのフェイス１０の下部にはシート受け片１２と押え片
１３とより成るシートグリッパ１４が設けられ、シート
受け片１２と押え片１３との間に荷Ａの下に敷かれたシ
ートパレットＢを臨ませ、押え片１３を移動してシート
パレットＢをシート受け片１２と押え片１３とで把握す
るようにしてプッシュプル付き荷役車両を構成してい
る。

前記移動機構１１は電動モータ２０で伸縮作動されるリ
ンク機構２１の一端を前記フィンガーボード８に設けた
フレーム２２に連結し、他端をフェイス１０に連結して
あり、そのフレーム２２に対するフェイス１０の移動量
を検出する超音波センサ２３と反射板２４がフレーム２
２とフェイス１０とに相対向して設けてあり、超音波セ
ンサ２３の放射部より放射された放射超音波を反射板２
４で反射し、その反射超音波を超音波センサ２３の受波
部で検出し、放射超音波と反射超音波との位相のずれに
よりフレーム２２とフェイス１０の距離を検出し、それ
によってフェイス１０の移動量を検出するようにしてあ
る。

前記反射板２４はリンク機構２１と干渉しないようにす
る等のためにフェイス１０の上部に上方に突出して設け
てあり、その反射板２４は超音波を反射する透明物質よ
り板状に形成され、オペレータＣの前方視界が反射板２
４で悪くならないようにしてある。

つまり、反射板２４が不透明物質より成ると第１図に斜
線で示す範囲が見えなくなって前方視界が悪くなるが、
反射板２４を透明物質とすれば斜線で示す範囲も目視さ
れて前方視界が向上する。

なお、超音波センサ２３の出力信号を第２図のようにコ
ントローラ３０に入力してフェイス１０の移動量を検出
するようにし、そのコントローラ３０に車体移動量セン
サ３１、例えば車輪の回転により車体移動量を検出する
センサ、マスト６に超音波センサを設けて荷Ａからの反
射波によって車体移動量を検出するセンサより車体移動
量を入力し、その車体移動量とフェイス移動量との偏差
に応じた電動モータ２０への電流をコントローラしてフ
ェイス移動量と車体移動量を同一とするようにすれば良
い。

また、超音波センサ２３の出力信号でフェイス１０とフ
レーム２２との間を距離を検出し、その距離が予じの定
めた前方位置、手前位置の時の距離と比較し、一致した
時にフェイスが前方位置、手前位置であると判断して信
号を出力するようにしても良く、このようにすればその
信号で荷置き作業か、荷取り作業かを判断してフェイス
１０の移動方向と車体の走行方向を決定して自動的に荷
役作業することも可能となる。

〔考案の効果〕

超音波センサ２３から発信された超音波を反射板２４で
反射して再び超音波センサ２３で受信することによって
フェイス１０の車体１に対する距離を検出し、それによ
ってフェイス１０の移動量を正確に検出できる。

また、反射板２４はフェイス１０の上部に設けてあるか
らフェイス１０の前後移動の邪魔になることがなく、し
かも反射板２４が透明物質より成るから前方視界を阻害
することかなく前方視界を向上できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は全体の正面図、
第２図は回路図である。 １は車体、９はフォーク爪、１０はフェイス、１４はシ
ートグリッパ、２３は超音波センサ、２４は反射板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車体１に対して昇降可能なフォーク爪９に
   沿ってフェイス１０を手前位置と前方位置とに亘って前
   後進移動自在に設け、そのフェイス１０に荷Ａの下に敷
   かれたシートパレットＢを把握・解放するシートグリッ
   パ１４を設けたプッシュプル付き荷役車両において、 前記車体１側に超音波センサ２３を設けると共に、前記
   フェイス１０の上部に透明物質より成る反射板２４を超
   音波センサ２２と対向して設けたことを特徴とするプッ
   シュプル付き荷役車両のフェイス移動量検出装置。