JPH0632894Y2

JPH0632894Y2 - パレット循環搬送装置

Info

Publication number: JPH0632894Y2
Application number: JP1988058328U
Authority: JP
Inventors: 博人浜本
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1988-04-27
Filing date: 1988-04-27
Publication date: 1994-08-31
Anticipated expiration: 2003-04-27
Also published as: JPH01162418U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案はパレット循環搬送装置に関するものである。

〔従来技術〕

自動車工場においては、パレット上にワークを載置固定
し、パレットを工作機械や組付装置に沿って搬送するパ
レット搬送装置が種々実用化されている。

この種パレット搬送装置では、機械加工や組付のステー
ジの終端においてパレットからワークを取外す場合も多
く、その場合空のパレットを運搬台車や別の搬送装置で
上記ステージの上流側へ移送する必要がある。

そこで、上下に所定間隔あけて１対のストレート搬送ラ
インを設け、上記のストレート搬送ラインの終端部及び
始端部にパレットを上下のストレート搬送ライン間に昇
降駆動するリフター機構を設けたパレット循環搬送装置
も実用化されている。上記リフター機構は、一般に油圧
シリンダやラック・ピニオン機構でパレットを昇降する
ように構成されている。

上記のように１対のリフター機構を備えたパレット循環
搬送装置では、上下１対のストレート搬送ラインに夫々
チェーンコンベアやパワーローラコンベアなどの搬送手
段を設けなければならないばかりか、複雑な構造の１対
のリフター機構をも設けなければならないので、装置が
全体として非常に複雑化し且つ高価になるという問題が
ある。

そこで、特開昭５１−６８０８２号公報に記載されたア
キュムレイトコンベアにおいては、搬送方向の上流端と
下流端に配置された１対のスプロケットホイール間にエ
ンドレスチェーンを懸架、エンドレスチェーンに沿って
ガイドレールを設け、３枚の板体をリンクで連結した板
状パレットの両側端部にガイドレールで案内される遊輪
を設けて、板状パレットをガイドレールで移動自在に案
内し、パレットの裏面に突出したプレートにアームを軸
支し、アームをスプリングでチェーン側へ付勢してあ
る。

上側水平搬送部に関して、その下流端において機枠側に
設けた出没式のピンを介して、最下流側の板状パレット
のアームを揺動させてチェーンとの係合を解除させ、ま
た、各板状パレットの後端に設けたピンを介して、後続
の板状パレットのアームを揺動させてチェーンとの係合
を解除させるように構成してある。

下側水平搬送部と、上流端と下流端の湾曲状搬送部と、
上側水平搬送部の上流側部分では、アームとチェーンと
の係合を介して、チェーンにより板状パレットを搬送駆
動し、上側水平搬送部の下流端部分では、ピンを介し
て、アームとチェーンとの係合を解除し、荷物の積み降
ろしの為に、複数の板状パレットを停止可能に構成して
ある。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記アキュムレイトコンベアは、１本のエンドレスチェ
ーンを介して、複数の板状パレットを循環搬送可能であ
るが、板状パレットが、３枚の板体、複数のリンク、複
数の遊輪、プレート、アーム、ピン取付け板等からなる
ため、板状パレットの構造が著しく複雑化する。

板状パレットの汎用性が高くないため、加工に供する種
々のワークの形状や構造に敵したパレットに交換する上
でも不利である。

しかも、板状パレットの裏面側に、プレート、アーム、
ピン取付け板等を設けるため、パレットを、コンベア上
と、コンベアの外部の隣接する作業エリアとの間に亙っ
て移動させるような場合にも不利である。

本考案の目的は、簡単な構造のパレットを適用可能で、
パレットの汎用性を確保できるようなパレット循環搬送
装置を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係るパレット循環搬送装置は、上下に所定間隔
あけて配設された一対のストレート搬送部と、これらス
トレート搬送部の相対応する端部を接続する湾曲状搬送
部とを有し、上記ストレート搬送部と湾曲状搬送部とに
亙って移動する１本のエンドレス体によりパレットを循
環搬送する装置であって、上記エンドレス体に、このエ
ンドレス体に対して姿勢切換え可能で、かつパレットに
係合可能な複数のフック部材を設け、各フック部材に一
体的に突起部を設け、上側ストレート搬送部には、上記
突起部を介してフック部材とパレットとの係合を解除す
る係合解除機構を設け、上記上側ストレート搬送部に、
パレットを載置した状態で搬送するコンベア手段をエン
ドレス体と並設状に設け、上記下側ストレート搬送部
に、パレットを搬送可能に支持する搬送支持手段を設
け、上記湾曲状搬送部はパレットの側縁部に設けられた
円弧状被ガイド部に係合して案内する円弧状ガイド部材
を備えているものである。

〔作用〕

本考案に係るパレット循環搬送装置においては、上下１
対のストレート搬送部と、１対の湾曲状搬送部とに亙っ
てパレットを循環搬送する際、１本のエンドレス体が、
上下１対のストレート搬送部と１対の湾曲状搬送部とに
亙って移動されると、上側ストレート搬送部では、係合
解除機構により、フック部材とパレットとの係合が解除
されるため、パレットは、コンベア手段に載置された状
態でコンベア手段で搬送される。

湾曲状搬送部では、パレットの側縁部の円弧状被ガイド
部が円弧状ガイド部材で案内され、且つエンドレス体の
フック部材がパレットに係合するため、パレットが、エ
ンドレス体で移動駆動される。下側ストレート搬送部で
は、パレットは搬送支持手段で搬送可能に支持され、且
つエンドレス体のフック部材がパレットに係合するた
め、パレットが、エンドレス体で移動駆動される。

このように、上下１対のストレート搬送部と、１対の湾
曲状搬送部とに亙ってパレットを循環搬送することがで
きる。

〔考案の効果〕

本考案に係るパレット循環搬送装置にれば、上側ストレ
ート搬送部に、パレットを支持して搬送するコンベア手
段を設け、下側ストレート搬送部に、パレットを搬送可
能に支持する搬送支持手段を設け、湾曲状搬送部に、パ
レットの側縁部の円弧状被ガイド部を案内する円弧状ガ
イド部材を設けたので、パレットを循環搬送する為に、
パレットの側縁部に円弧状被ガイド部を設けるだけで、
パレットには何らの部材を設ける必要がないから、パレ
ットの構造が著しく簡単化する。

そして、パレットの構造が簡単で汎用性に優れるため、
パレットを別構造のパレットと交換する上でも有利であ
る。

上側ストレート搬送部において、パレットはコンベア手
段に載置した状態で搬送されるため、パレットを、必要
に応じて、コンベア手段と、パレット循環搬送装置の外
部の作業エリアとの間に亙って水平移動させるような場
合にも有利である。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例について図面に基いて説明する。

本実施例は、自動車工場においてワークに機械加工を施
す加工ラインの為のパレット循環搬送装置に本考案を適
用した場合のものである。

第１図〜第３図に示すように、このパレット循環搬送装
置Ｔは、上下に所定間隔あけて平行に配設された上下１
対のストレート搬送部Ｓ_Ｕ・Ｓ_Ｌと、これら１対のスト
レート搬送部Ｓ_Ｕ・Ｓ_Ｌの相対応する端部間を接続する
正面視半円弧状の湾曲状搬送部Ｃ_Ｌ・Ｃ_Ｒとから基本的
に構成され、この搬送装置Ｔの全周に亙ってフック付き
の無端チェーン１が配設され、右端の湾曲状搬送部Ｃ_Ｒ
の内側にはチェーン１を駆動するスプロケット２が設け
られ、スプロケット２は減速機付の電動モータ３で駆動
される。

上記ストレート搬送部Ｓ_Ｕ・Ｓ_Ｌの後方には複数台の工
作機構Ｍが適当間隔おきに配設され、上側のストレート
搬送部Ｓ_Ｕ上を右方に搬送されるパレットＰをシリンダ
４で前後に出退されるストッパ４ａにより停止させ、パ
レットＰ上のワークＷを工作機械Ｍのテーブルｍへ図示
外の搬送手段（例えば、ストレート搬送部Ｓ_Ｕの上方に
横断状に設けられた搬送手段）により移送し、その移送
後ストッパ４ａを解放してパレットＰの移動を許し、ま
たワークＷの加工完了時には再びストッパ４ａにてパレ
ットＰを停止させて図示外の搬送手段によりテーブルｍ
上のワークＷをパレットＰ上へ移送し、その移送後スト
ッパ４ａを解放する。このような動作を各工作機械Ｍ毎
に実行してワークＷを適宜機械加工してストレート搬送
部Ｓ_Ｕへ復帰させるようになっている。但し、上側のス
トレート搬送部Ｓ_Ｕの最下流部において各パレットＰ上
のワークＷは図示外のワーク取出し装置により搬送装置
Ｔ外へ移される。

ところで、上側のストレート搬送部Ｓ_Ｕについて説明す
ると、第２図〜第４図に図示のようにフレームは略全長
に亙る底板１０と、底板１０の前後両端部に固着された
前後１対の立向きの側板１１と、フレームをフロアに支
持する為側板１１の外側において左右方向適当間隔おき
に立設され側板１１に固着された脚部材１２とから構成
されている。

このストレート搬送部Ｓ_Ｕにはパワーローラコンベア１
３が設けられており、底板１０の前端付近及び後端付近
の上面には夫々１対の前後に相隔てて対向させた立向き
の条材１４が全長に亙って固着され、この各１対の条材
１４には左右方向適当間隔おきにローラ１５が枢着さ
れ、このローラ１５の支軸１５ａは薄鋼板製の収容部１
６内へ延び、収容部１６内には支軸１５ａの軸端のスプ
ロケットやチェーンが収容され、電動モータ１７により
チェーン及びスプロケットを介して全部のローラ１５が
回転駆動されるようになっていて、パレットＰはその両
端近傍部下面を上記前後のローラ１５列で支承された状
態でそのローラコンベア１３により右方へ搬送可能にな
っている。

上記フック付きチェーン１は、底板１０の中央部より幾
分後方寄りの部分の上面に沿って全長に亙って固定され
たガイドレール２０上に配設され、上記チェーン１の連
結ピン１ａに外嵌されたローラ１ｂがガイドレール２０
上を転動するようになっている。第３図・第４図に示す
ようにチェーン１にはその長さ方向適当間隔おきにフッ
ク部材２１とリリース部材２２とが付設され、上記フッ
ク部材２１の上端部をパレットＰの左端面に係合可能と
なっている。

ところで、上側のストレート搬送部Ｓ_Ｕでは、前記スト
ッパ４ａによりパレットＰを適宜停止させる関係上、上
記フック部材２１をパレットＰに係合させずに専らロー
ラコンベア１３でパレットＰを搬送する。そのため、前
側のローラ１５のすぐ後方位置には前後方向に狭幅の水
平な規制板２３が全長に亙って設けられ、規制板２３は
条材１４に固着されていて、該ストレート搬送部Ｓ_Ｕの
上流端において規制板２３でリリース部材２２を下方に
押し下げることによりフック部材２１を第３図に図示の
ように時計方向へ回動させてローラ１５の搬送面下に沈
降させてパレットＰに係合させないようになっている。

上記フック部材２１及びリリース部材２２について、第
３図・第４図により説明すると、チェーン１の鍔付リン
ク板１ｃにＬ形部材２４が固着され、Ｌ形部材２４の立
板部２４ａには前方へ延びるピン部材２５が突設され、
ピン部材２５にスリーブ２６が回動自在に装着され、ス
リープ２６はトーションスプロケット２７により第３図
にて反時計方向へ弾性付勢され、スリーブ２６の後端側
部分にはフック部材２１が固着されるとともにスリーブ
２６の前端側部分にはリリース部材２２が固着され、フ
ック部材２１の上端の右端面にはパレットＰに係合する
係合面２１ａが形成され、上記係合面２１ａが鉛直より
第３図にて反時計方向へは回動しないように規制されて
いる。

リリース部材２２の右端側上部には右方下りのガイド面
２２ａが形成されていて、このガイド面２２ａが規制板
２３の左端部に当接してリリース部材２２が第３図にて
時計方向へ揺動されるとスプリング２７の捩り力に抗し
てスリーブ２６が回動しフック部材２１が係合解除姿勢
に切換えられる。尚、上記リリーフ部材２２が突起部に
相当し、規制板２３が係合解除機構に相当する。

尚、上記スリーブ２６の下面に摺接して支持する支持ロ
ッド２８を第４図に図示のように全長に亙って設けても
よい。

上記上側のストレート搬送部Ｓ_Ｕの下方に配設された下
側のストレート搬送部Ｓ_Ｌには、上記同様のローラコン
ベア１３Ａ（これが、搬送支持手段に相当する）が設け
られるとともにスプロケット２の上側から下側へ回り込
んだチェーン１がローラコンベア１３Ａ上を搬送される
パレットＰの上方近傍を走るように配設されている。そ
して、ローラコンベア１３Ａは前記同様のパワーローラ
コンベアであってもよいが、チェーン１のフック部材２
１をパレットＰの右端側に係合させて搬送し得るのでロ
ーラコンベア１３Ａのローラ１５Ａは遊転ローラであっ
てもよい。

次に、湾曲状搬送部Ｃ_Ｌ・Ｃ_Ｒについて説明する。

第１図〜第４図に示すように、左端側の湾曲状搬送部Ｃ
_Ｌにおいて、フレームは前後に立向きに配設された半環
状の１対の側板３０と脚部材３１とからなり、半環状の
ガイドレール２０Ａは上下のストレート搬送部Ｓ_Ｕ・Ｓ
_Ｌのガイドレール２０に各端部において固着されてい
る。

更に、パレットＰの脱落を防ぐ為、前後の側板３０の内
側には夫々円心円弧状の１対のガイド部材３２ａ・３２
ｂが半径方向に所定間隔あけて配設され、これらガイド
部材３２ａ・３２ｂは夫々複数の連結ピース３３により
側板３０に固着されている。一方、第５図に図示のよう
にパレットＰの前側縁部と後側縁部には夫々ガイド部材
３２ａ・３２ｂと同曲率半径の上下１対の円弧溝３４ａ
・３４ｂが凹設されていて、湾曲状搬送部Ｃ_Ｌにパレッ
トＰが搬送されてくると、上記各円弧溝３４ａ・３４ｂ
に各ガイド部材３２ａ・３２ｂが摺動自在に嵌合してパ
レットＰの脱落を防止し、この状態においてチェーン１
のフック部材２１でパレットＰが上方へ押動されて上昇
していくようになっている。

右端の湾曲状搬送部Ｃ_Ｒは基本的に上記と同様の構造に
なっているが、前記回転駆動されるスプロケット２によ
りチェーン１を駆動する関係上、ガイドレール２０Ａが
省略されてチェーン１はスプロケット２の外周部に係合
されている。

上記パレット循環搬送装置Ｔによれば、湾曲状搬送部Ｃ
_Ｌ・Ｃ_Ｒに円弧状のガイド部材３２ａ・３２ｂを設け
て、これらをパレットＰ側の円弧溝３４ａ・３４ｂに係
合させることでパレットＰの脱落を防止するようにした
ので、パレットＰをフック付きチェーン１により循環搬
送することが出来る。

尚、前記円弧溝３４ａ・３４ｂに代えて第６図のように
ガイド部材３２ａ・３２ｂの間に係合する円弧鍔部３４
ＡをパレットＰに形成してもよく、この円弧鍔部３４Ａ
は必らずしもパレットＰの全長に亙る必要はなく、前部
と後部に設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はパレット
循環搬送装置の縦断正面図、第２図は同平面図、第３図
はストレート搬送部と湾曲状搬送部の要部拡大縦断面
図、第４図は第３図IV−IV線断面図、第５図はガイド部
材とパレットとの要部斜視図、第６図は変形例に係る第
５図相当図である。Ｓ_Ｕ・Ｓ_Ｌ……ストレート搬送部、Ｃ_Ｌ・Ｃ_Ｒ……湾曲
状搬送部、１……フック付きチェーン、１３……ローラ
コンベア、１３Ａ……ローラコンベア、１５……ロー
ラ、１５Ａ……ローラ、２１……フック部材、２２……
リリーフ部材、２３……規制板、３２ａ・３２ｂ……ガ
イド部材、３４ａ・３４ｂ……円弧溝、３４Ａ……円弧
鍔部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上下に所定間隔あけて配設された一対のス
トレート搬送部と、これらストレート搬送部の相対応す
る端部を接続する湾曲状搬送部とを有し、上記ストレー
ト搬送部と湾曲状搬送部とに亙って移動する１本のエン
ドレス体によりパレットを循環搬送する装置であって、上記エンドレス体に、このエンドレス体に対して姿勢切
換え可能で、かつパレットに係合可能な複数のフック部
材を設け、各フック部材に一体的に突起部を設け、上側ストレート搬送部には、上記突起部を介してフック
部材とパレットとの係合を解除する係合解除機構を設
け、上記上側ストレート搬送部に、パレットを載置した状態
で搬送するコンベア手段をエンドレス体と並設状に設
け、上記下側ストレート搬送部に、パレットを搬送可能に支
持する搬送支持手段を設け、上記湾曲状搬送部はパレットの側縁部に設けられた円弧
状被ガイド部に係合して案内する円弧状ガイド部材を備
えていることを特徴とするパレット循環搬送装置。